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没ネタ投下スレ

16サイバーゴースト名無しさん:2014/07/26(土) 23:38:15 ID:lqFeA9qk0
締めきりが来てから思いついたネタを投下します。

横島忠夫は、月光館学園に通う生徒である。
毎日授業を受け、家に帰り、また授業を受け、家に帰り――
そんな普通の毎日。
けれど、
――これは普通じゃない。
横島の頭には常に違和感があった。
違和感は徐々に増し、
そして、ある日の放課後、校庭で横島の喉の奥から言葉があふれ出た。。
「ちち! しり! ふとももーっ!」
絶叫。
周りの生徒たちは、おかしなものを見る目で、彼を見ているが、彼は気にしない。
「そうだ、ここには美神さんがいないんだ!」
思い出した。
すべて思い出した。
自分を家畜のようにこきつかう、ムチムチナイスバデーな上司の存在を。
「そうか、俺、美神さんに命令されて、おキヌちゃんと一緒に幽霊のいる洋館に言って……」
そして、得体の知れない木片に触れ、気が付いたら、この世界に来ていた。
「お兄ちゃん」
声。
思索にふける横島の後ろに、茶色髪の少女がたっていた。
横島を見て、柔らかい笑みを浮かべている。
横島は――、
「お嬢さん、結婚を前提にぼくとおつきあいしてくださいーーっ!」
叫び、土下座をしていた。
「お、お、お兄ちゃん?!」
驚いた顔をする少女。そして、顔を真っ赤にして小さな声で応えてくる。
「お兄ちゃんがどうしてもっていうなら……いいよ」
「まじですか!?」
驚愕する横島。
「いきててよかったーっ」
目から涙を流して絶叫。
「だって、だって、お兄ちゃんの頼みなら断れないし、お兄ちゃんのこと、私……その……す……き……だし、
 それに……お兄ちゃん、私のマスターだし」
「……マスター? そうか! 君がサーヴァント?」
改めて自分の中に流れ込んできていた横島。
「彼女がサーヴァントで俺がマスターってことは、可愛い女の子と一緒にい放題?
 それに令呪をつかえば、あんなことやら、こんなことやら!? ふおおおーーっ!」
拳を握りしめ、妄想を口から垂れ流す横島の前で、
少女――セイバーのサーヴァント、野々村渚は小首をかしげた。
「ところでお兄ちゃん」
 にこにこと笑いながら。
「さっき私が話しかける前にね」
 にこにことあどけなく笑いながら。
「美神さんとかおキヌちゃんっていたけど……」
 でも、目に光が、ない。
「それって……誰?」
手にはいつの間にか、包丁。
陽光を反射する切っ先が横島の頬に近づく。
横島は動けなかった。
「お兄ちゃん……大丈夫だよ……お兄ちゃんに近づく悪い女は、私が全部を――してあげるから」
渚の目に光が戻る。
渚は固まったままの横島の手を掴む。
「さ、お兄ちゃん。早く帰ろ? 今日は私が何でも好きなもの作ってあげるからね!」
「お、お……」
俺のサーヴァントってひょっとして凄い危険な子なんじゃ?! と想いつつも、
でも、自分の手に感じる柔らかい感触にちょっぴり喜びを感じる横島だった。


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