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【艦これ】艦隊これくしょんでエロパロ19

1管理人:2016/05/11(水) 03:02:30 ID:???
DMMのブラウザゲーム、艦隊これくしょん〜艦これ〜のエロパロスレです。
エロ妄想なりSSなりご自由にどうぞ。
シュチュやネタ妄想雑談しつつ、ゆるーく行きましょう。

SSは形式不問、長いのも短いのもエロいのもエロくないのもご自由に。
リョナ・強姦・死姦・スカトロ・ふたなり・性転換などの特殊嗜好を含む内容は注意書き必須

百合・女性提督ネタは百合スレで、こちらに投下の場合は注意書き推奨
【艦これ】 艦隊これくしょんで百合 ←検索したら出ます

■■禁止事項
批難中傷・荒らし
SS作者以外による改変/改竄および他スレへの投下
投下のあからさまな妨害・その他スレの空気を悪くする言動
上記を行った場合は警告なしで削除とホスト規制します。

※次スレは>>980を踏んだ人が立ててください。

公式
http://www.dmm.com/netgame/feature/kancolle.html

艦これエロパロ避難所板
http://jbbs.shitaraba.net/otaku/16725/

保管庫
http://www55.atwiki.jp/kancolle_ero/

第二避難所
http://jbbs.shitaraba.net/otaku/16181/

266名無しの紳士提督:2016/12/22(木) 09:06:24 ID:br0NfM16
>>265
提督「布団が3つって、俺はどこで寝ればいいんだ?」


秋月「私達の、誰かの上へ好きなように重なってください」

照月「私・・・濡れやすいから、できるだけ先にお願いしますね・・・」

初月「僕は・・・姉さん達の後でいよ・・・ハァハァ」

267名無しの紳士提督:2016/12/22(木) 09:21:51 ID:1LOcN3Ac
吹雪「自然に見えるパンチラを隠そうとする性的な感覚って売女みたいなものじゃないですか」

268名無しの紳士提督:2016/12/22(木) 14:16:37 ID:1LOcN3Ac
ヴェールヌイが一週間に求めるセックスの回数は16回です。

269名無しの紳士提督:2016/12/22(木) 14:55:36 ID:b4M2R/jA
>>267 その吹雪は退役後にアニメ映画の監督として大成しそう。

>>262 あと、秋月姉妹ハウスは壁が薄くて音が漏れるってのもありそう。秋月はある日夜中に自家発電をした翌朝は決まってお隣に住んでる男の子が疲れた顔をしていることに気づく。しかしどうして疲れているのかまでは男心にウブでピュアーな秋月にはわからない。みたいな1幕もありそうだ。

270名無しの紳士提督:2016/12/22(木) 15:21:09 ID:OOBV6IUA
>>268
最低でも1日二回…

271名無しの紳士提督:2016/12/22(木) 17:08:54 ID:3e.QzsB.
暁は一週間に20回
雷は一週間に12回
電は一週間に8回

何の回数かって?ヒントは>>268だよ

272名無しの紳士提督:2016/12/23(金) 01:02:54 ID:WlzRSgCE
今から5分ぐらい後にSS投下を開始します、抽象的なエロ

一応、前回のあらすじ

・その日の夕方、呉鎮守府で、サッカー試合の前半戦があった
・多摩が慣れないながらも解説者
・第61駆逐隊がそれなりに活躍した

2731/ たまの甘噛み:あったかくして呉:2016/12/23(金) 01:15:34 ID:WlzRSgCE
 
「うぉぉ〜〜降る降る、こりゃ時雨じゃないな」

 俺は雨中で、独り言を漏らしながら
宵闇に包まれた提督宿舎へと走り、自室に入ると
雨にずぶ濡れな服を全部、急いで脱いだ。

 窓の隙間から入ってくる夜風が、肌に冷たい
(灰ヶ峰だと、雨が雪になってるかもしれないな…)

 そのまま明かりも点けずに、タオルで身体を拭くと
素っ裸のままで、薄暗い寝台へと直行する。
(おや……布団のすみっこが膨らんでるな……ふふっ)

 布団を捲る
昨夜と同じように、彼女が丸くなって裸で寝ていた。

2742/:2016/12/23(金) 01:17:10 ID:WlzRSgCE
「ン……おつかれにゃあ」
「ただいま、多摩ちゃん」
「提督ぅ……かたづけは終わったのかにゃ?」

「あぁ、試合の後半は来年へ延期になったからね
今頃残ってるのは
第61駆逐隊の娘だけと思うな」

「それは、雨降りなのに可哀相にゃ」
「あぁ、もちろん後で彼女達の所へ行くつもりさ
でも今は
慣れない仕事を頑張ってくれた娘と、な?」

 俺は布団へ、堂々と潜りこんだ
すぐに温かい身体が、俺にすり寄ってくる。

「ふふ……冷たい身体だにゃ」
 彼女の細い腕が、背中へと絡みついてきた
ほぼ同時に乳房の柔らかさが、胸へ当たり
女の子の良い匂いが、鼻をくすぐってくる。

 俺も、笑顔な彼女を抱き締めて重なると
夜戦を勇猛果敢に、開始した。

 ひとしきり嬉しそうに混乱する、彼女

 俺は、その熱い内側へも潜り込んで
思うがままに、たっぷり暴れて喜ばせると
熱いものを至近距離で、直接に浴びせた―――。

2753/:2016/12/23(金) 01:19:10 ID:WlzRSgCE
「ふぅ……良かったよ、多摩ちゃん」
 俺は射精後の余韻に浸りながら
腕の中で喘いでいる彼女の、丸い背中を撫でた。

 その汗ばんだ身体は、まだまだ熱く
ドキドキした鼓動が、掌から伝わってくる。

「ハァハァ……ありがと……フゥ……でも…提督ぅ」
 俺の方へ
彼女は上気して気持ち良さげな、顔を向けてくる
薄い桜色の唇が、妖しく開いた
(キス……かな?)

 彼女は突然、首筋に噛みついてきた
ぜんぜん痛くないが
身体の芯へ、ゾクリとした快感が走っていく。

「多摩を、ちゃん付けで呼ぶのはやめてほしいにゃ
なんか…
違う感じがするのにゃ…」

「そうだね、すまない
二人だけの時は・多摩子、だね」

2764/:2016/12/23(金) 01:21:02 ID:WlzRSgCE
 俺は彼女の喉を撫でてやる
すると、嬉しそうに身体を揺すって
俺の背中へ、スラリとした脚を絡めてきた。

「ふふっ。 まだ私を、呼び慣れてないかにゃ?」
「あぁ、皆の前では堅くしか呼べないからね」
「もぅ……北方での作戦から付き合ってるにゃん?
ずいぶんと経ったのに、困った彼氏さんだにゃ」

「しょうがないだろ
まだ婚約は二人だけの秘密なんだからな、タマ子」

「ふふっ、それで良いにゃ……
今度は私が……リードしてあげるにゃァ〜ン♪」

 甘く発情した声で、彼女は
腰をクネクネとさせながら、全身をすり付けてくる
火照ったままの、あったかい素肌が気持ちいい。

 俺は彼女へと、再度の突入を試みる―――。


 ゆっくりとした営みで、俺達は満足しあった
そのままの姿で身体を休めると
すぐに安らかな眠りへと、落ちていった。

2775/:2016/12/23(金) 01:22:19 ID:WlzRSgCE
 俺は朝方に目が覚めた
窓を叩いていた雨粒が、雪に変わっている
呉には珍しい吹雪のようだった……(娘、では無い)

 そういえば今日の俺は、休日だ
隣で寝息を立てている娘と
コタツで一緒に丸くなるのも悪くないな。


(了)

278名無しの紳士提督:2016/12/23(金) 01:24:09 ID:WlzRSgCE
以上
―――つづくなら、来年かにゃ?

279名無しの紳士提督:2016/12/23(金) 10:27:11 ID:YrpUYsRM
野生の鹿島は練習艦のくせにイベント海域とか通常海域6-5とかからしかドロップしない。そんなとこまでいける提督ならもう練習なんて必要ないはずなのに!


…間違いない、これは鹿島を夜の練習艦にしなさいという運営鎮守府からのメッセージだ。

280名無しの紳士提督:2016/12/23(金) 13:43:40 ID:QHGWooa.
昼は香取、夜は鹿島
じゃあ今後実装される可能性がある史実上の末っ子香椎は何の練習艦ぞなもし

281名無しの紳士提督:2016/12/23(金) 17:28:03 ID:ZRp6iU9Y
>>280 末っ子でまだ小さい娘がヤれる授業?そりゃあ大きな声では言えない方の文化史の授業じゃないですか?具体的には(以降の記述は血痕で判読不能)

282名無しの紳士提督:2016/12/23(金) 22:17:46 ID:zNQHdltY
多摩と子作りしたい

283名無しの紳士提督:2016/12/23(金) 22:55:30 ID:YrpUYsRM
>>282 もらい手はちゃんと…ではなく、ちゃんと甲斐性を持てよ?

284名無しの紳士提督:2016/12/23(金) 23:59:18 ID:YrpUYsRM
>>280 こちらが教育するのがいいです!まずにくた…おや、クリスマス前にいったい誰でしょう?

285名無しの紳士提督:2016/12/24(土) 10:31:28 ID:IVcRhET.
>>282
猫は首の後ろをはむはむされると力が抜けて動けなくなるにゃ
猫はしっぽの付け根が性感帯になってるから後ろから覆い被さるようにされると気持ち良いにゃ
猫は膣内の痛みが引き金で排卵するから乱暴に腰を突き入れられると呪精準備整えちゃうにゃ

286名無しの紳士提督:2016/12/24(土) 12:07:32 ID:gvQTiINA
「あはは。 やめてよ。 くすぐったいにゃ〜」
「多摩はホント、首が弱いな。 特に後ろが……」
「にゃにゃ!? 提督ぅ……どこにゃ?」
「ふふふ、お前の後ろだよ」
「あうぅぅ―――お尻、撫でられるとにゃぁぁ……」グッタリ

「ははは、たわいも無い。 どれ、脱がしてやる」スポーン
 後へ回り込んだ提督は
彼女の羽織ってたYシャツを脱がして、全裸にした

「やられてしまったにゃ。 くっ…」
「何を言う、これは俺のシャツだろ?」
「えへへ……にゃあ♪」

「この確信犯め。 可愛いお尻に、お仕置きだっ」パシーン
「にゃッ!」
「へっへっへ、痛いか?」ズブツ
「にゃあぁッ!  うぅ、乱暴に入れるニャンて……」
「ふふふ……嬉しいくせに
さっきから俺は、あえて言葉も乱暴にしてんだぞ、わかるか?」

「それって私を……孕ませる、つもりニャのか?」
「当然だ? 俺は子作りがしたいんだッ」ズブズブ
「にゃにゃ―――ッ!」
 ・
 ・
 ・

―――後日

「なぁ多摩子、なんで1昼夜頑張った俺達に
なんで子供が出来なかったんだろう?」

「それはだにゃ、乱暴にすると実は……精が呪われる、からにゃのだ!」



>>285 こうですか、わかりません

287名無しの紳士提督:2016/12/24(土) 13:37:16 ID:HEsKj1vM
大井っちって姉妹にお子様が誕生したら何故か本当のお母さんより先に母性に目覚めそうな気がする。
ほんで、お子様はいつの間にか大井っちをママと呼ぶようになっちゃうの。

288名無しの紳士提督:2016/12/24(土) 23:20:50 ID:2fsF0PSU
>>287
大井っち「おばちゃんと呼びなさい」
そこらへんの躾もきちんとする大井っち

289名無しの紳士提督:2016/12/25(日) 16:19:34 ID:Nj.4UNIg
>>286 乙
そういう事かよwww

29018-403:2016/12/25(日) 17:31:16 ID:UsLofAv6
今日はクリスマスなので鹿島のSSを投下します
と言っても作中の時系列はイブまでですが

今回も独自設定が多いです
特にメインとなるキャラ以外にある傾向ですがご了承ください

291彼女と共に歩んできて:2016/12/25(日) 17:35:41 ID:UsLofAv6
時は2016年の11月の後半。
空母シャングリラと名付けられた深海棲艦を撃滅する為の作戦が実行された。
ちなみにシャングリラというのはこちらが付けた仮の名前であり、本当の名称は不明である。
もっとも、我々が常日頃呼んでいる深海棲艦の名前も
こちらが勝手に名付けて呼んでいるだけに過ぎないが。

「第三艦隊、東海・東南海の哨戒よりただ今戻りました」
「これより第四艦隊、東海・東南海の哨戒に参ります」

俺達の鎮守府に与えられた役割の一つは東南海海域の防衛を主とし、
東海海域を横須賀鎮守府と、南海海域を宿毛湾泊地と共同で防衛する事である。
二年前の夏に大規模な作戦を行い深海棲艦の中枢を攻めた時に
艦娘達を艦隊決戦に投入し過ぎた事により日本本土をがら空きにしてしまい、
深海棲艦の別動隊による本土への攻撃を許してしまった。
幸いにも日本に残っていた艦娘達が奮闘し、
自衛隊や海上保安庁の援護もあって被害は最小限に食い止められた。
その時以降、疎かになりがちだった作戦時の本土防衛に重点を置かれるようになった。
また、東南海海域には近辺に鎮守府も泊地も基地もなく、
横須賀からも宿毛湾からも離れた位置にあった為、新たに鎮守府が作られた。
俺はその新しく作られた鎮守府に配属され、そして去年の暮れに提督となったのだった。

「ぅう〜………あぁ〜、もう三時半か。さすがに昼から休みなしで働くと疲れるな」
「提督さん、お疲れ様です。コーヒーをどうぞ」
「ありがとう鹿島…ん…………君の煎れたコーヒーを飲むと
 気分がよくなって疲れも取れそうだよ」
「ユンケルは入れていませんからね」
「そりゃそうだ。んなもん入れるもんじゃねえ」
「ふふ。はい、サンドイッチもありますよ」
「気がきくな、ありがと………ん…おいしいな。
 君の作るサンドイッチは本当に格別だよ」
「いつも褒めてくださってありがとうございます。
 これからも頑張っていっぱい作りますからね」
「ねえねえねえ、あたしにもサンドイッチ頂戴」

突如潜水艦の艦娘の伊26、通称ニムが乱入してきた。
そういえば彼女を旗艦にして遠征に出していたが
そうか、もう帰ってくる時間だったな。

「ん?ああ、いいぞ。コーヒーも飲んでけ。鹿島、いいだろ?」
「え、ええ、提督さんがよろしいのなら…」
「これ鹿島さんが作ったの?」
「はい…」
「ごめんね、提督のために作ったのにあたしが食べたいなんて言って…」
「いいさ。君は遠征を頑張ったんだ。
 鹿島のコーヒーとサンドイッチを食べて疲れを取ってくれ」
「ホント?それじゃ鹿島さん、いただきます」
「どうぞ」

俺と鹿島に了承を得たニムはサンドイッチとコーヒーを食した。

292彼女と共に歩んできて:2016/12/25(日) 17:36:29 ID:UsLofAv6
「うまいうまいうまーい!このサンドイッチとコーヒー、ホントにおいしいよ!」
「本当?」
「うん!なんだかとっても元気がわいてくるよ」
「そう…よかった…」
「……鹿島、これからは遠征艦隊が旗艦する時刻にあわせて
 サンドイッチとコーヒーをつくっておいてくれ。
 遠征から帰ってきたみんなにまた元気になってもらいたいからな。
 元気になれば仕事がとてもはかどるしさ」
「わかりました。この鹿島、頑張ります!
 あ、でもいつも作れるとは限りませんから、作り置き、よろしいでしょうか?」
「あたしはいいよ」
「気をつかってくれてありがとうな、ニム」
「ところでサラっち知らない?」

サラっち…アメリカの航空母艦Saratogaの艦娘だ。
ニムとサラには色々と因縁があるが、今は因縁とか言ってる時ではないし、
そもそも実艦同士ならまだしも艦娘同士には基本的には因縁も何もない。

艦娘によっては艦娘ではない個人として関係ある者もいるが、
ニムとサラには艦娘として以外の関係は俺の知る限りではない。

「ポーラと一緒に栄の百貨店までイベントに行ってるよ」
「ちょっと待って。ポーラをイベントに行かせたの!?」
「初月さんと沖波さん、それにザラも一緒ですから大丈夫です」
「まあ、今日仕事中に酒を飲むのを我慢出来たら今夜は飲み放題、
 もし飲んだら酒は飲まさんって約束したからそっちの意味で大丈夫だろう……」
「そんな約束をしていいのかしら?」
「背に腹は代えられんさ。飲ませて下手に何かされるくらいならな。
 まあそんなわけでサラはポーラと夜遅くまで飲んでくるだろうよ」
「ポーラが仕事中に飲まないって前提ね…」
「そうあってほしいからな。イベント中に酒を飲まないでほしいという、
 ある種の祈りに近い考え方だがな……」

俺達はポーラの心配をしながら会話をしていた。

「ただいまなのです」

そしたら睦月の声が聞こえた。睦月型が帰ってきたのだ。
遠征や戦闘ではなく、学校からだ。
彼女達は本来はまだ学生の身分であるゆえに
俺はなるべく艦娘としてあまり働かせないようにし、
学校などの日常生活を重視して送らせていた。
睦月型の低燃費さは遠征要員としては魅力的だったが、
彼女達の人生を犠牲にしてまで酷使したくなかった。

293彼女と共に歩んできて:2016/12/25(日) 17:37:01 ID:UsLofAv6
「お帰りなさい睦月ちゃん達。何かいいことでもありましたか?」
「テストのことで褒めてほしいのです」
「テストのことねえ…………
 Commandant Teste。何だかわからないけどよくやったな」
「??」
「ふぇ?」

俺が声をかけた者も、睦月型のみんなも驚いていた。

Commandant-Teste…それはポール・テスト少佐という人物が名前の由来となるフランスの水上機母艦である。

「フランス艦娘……うぅ…フランス語はさすがにニガテにゃしぃ…」
「心配しないで。私がテストさんにみっちりと日本語を教えておいたから大丈夫よ」
「そう、なら安心だね」
「自由・平等・博愛の国からまいりました、水上機母艦Commandant-Testeです」
「テストさん、久しぶりです。サミット以来ですね。
 水無月も正式に艦娘に任命されましたよ」
「そうですか。それはよかったですね」

水無月が珍しく改まった態度でテストに挨拶をした。
春のサミットの時はまだ正式に艦娘として任命していなかったので
サミットの警護には参戦させていなかったのでテストと出会う機会はなかったが、
サミット終了直後のちょっとの間だけテストがこの鎮守府に来てくれて、
その時に知り合ったらしい。

「提督、水無月達睦月型のみんなは学校にも行かせてるの?」
「ああ。だけど彼女達は本当に素晴らしい子達だ。学生としても艦娘としても天才だ。
 艦娘として平和の為に華々しく活躍する傍らで、
 学業の方もトップクラスだからな。
 幼くして多彩な彼女達だ。きっと将来は俺を超える立派な人間になれる」
「司令官…それはちょっと言いすぎぴょん…」
「いや、もう既に超えているのかもしれんな。
 君達と同じくらいの頃の俺どころか、今の俺でも君達にかなうかどうか…」

俺は睦月型が羨ましかった。様々な分野でトップクラスの活躍をする彼女達を見ていると
彼女達と同じくらいの歳頃だった時の自分が何をしても中途半端で
一つの事ですらろくなものではなかった事を情けなく感じたからだ。
だからこそ今の俺は必死になって提督業を行っているのかもしれない。

294彼女と共に歩んできて:2016/12/25(日) 17:37:41 ID:UsLofAv6
「私たちが司令官以上って…そんなことありえません!」
「我々睦月型の大半は司令官よりも鎮守府に関わった経験は長いし、
 艦娘になる以前にもチャイドルとして社会的にも名は通っていた。
 その中で勉学も疎かにせず立派にやってきたつもりだ」
「だから俺以上になれそうだと思うんだ」
「あたしはそうは思わないけどね。あんまり働き過ぎるとさ、なんか燃え尽きるとか、
 そんな感じになっちゃいそうなんだよねー。
 あっ、大丈夫だって、艦娘の仕事は最後まで真剣にやるから」
「艦娘の仕事だけじゃなくて掃除も真剣にしなさい」
「わかったよ…」
「……あたし、まだまだ強くなるんだっていつも言ってるけど、
 本当はもうこれ以上強くなれないんじゃないかと思って不安なの」
「文月はいいよ、まだ改だから。ボクはもう改二だから伸びしろがもうないかもしれないからさ…」
「ビスマルクのような感じで改三があればいいが、彼女以外でそういった話は聞かぬ。
 改造段階の多い千歳型は艦種の変更があるからまた別だろうし…」
「…………」

彼女達の表情はいつものような感じとは違い少しの不安感が見えていた。
水無月以外は古くからこの艦娘として働いていた。
故にもう艦娘としての強さの限界に達しているんじゃないか、
そんな不安感を抱いてしまってもおかしくはないのかもしれない。

「……ごめんな、君達の不安な心もわからずに勝手な事を言って」
「いえ…形はどうあれ私たちに期待をかけて下さることは嬉しい…です…」
俺は謝った。小さい子達にこんな姿見せるなんて自分が嫌になりそうだ。
今回は彼女達は許してくれるみたいだが、同じ事を何回も繰り返せばそうもいくまい。
ただでさえ心が不安定で、変な誘惑に負けて大切なものを喪ってしまわないか心配なのに、
俺のせいでますます不安にさせてしまえば更に大変な事になるだろう。
そんな事になれば俺も立ち直れまい。だからうじうじしたりせずに仕事を頑張らなきゃ…

「司令官、たまには休まれたらいかがてすか?」

頑張って働こうとした矢先にそんな事言われても…
…って彼女達だって他人の心の中がわかる事はないか。

295彼女と共に歩んできて:2016/12/25(日) 17:39:09 ID:UsLofAv6
「確かにそうですね。提督さん、この前の誕生日にも休まれませんでしたし…」
「ほら、鹿島さんだって欲求不満みたいじゃない」
「よ、欲求不満って、別に私は、その……
 提督さんと一緒にいられるなら休日があまりなくても…」
「司令官、鹿島さんがそう言ってるからってそれに甘えてはいけない…」
「勝手に話を進めないでください!」
「でも鹿島さんも全然休みを取っていないのでしょう?
 艦娘は精神の持ち方次第で肉体的な疲労が溜まらない事はありますから、
 鹿島さんが提督の力になれる事に喜びを感じているのなら
 鹿島さんのお体の心配はありませんけど、
 提督はあくまでも普通の人間ですからちゃんと休まれないと……」

大淀が足柄と一緒に入ってきた。足柄の顔が何だか俺に言いたい事があるって感じだけど…

「提督、来月の皆さんの休日の予定ですけど……」
「おっ、どれどれ、みんなにも見せてやってくれ」
「はい…………提督、あなたの休日の予定、まったくないのですが……」
「すまない、申告してなかった」
「睦月型のみんなは年末年始が休日だからその分働くのでしょうか……」
「提督、私の事についても言いたい事があります…」
「テスト、有給休暇の申請か?」
「私はもう少し働かせてもらってもよろしいのですが…」
「フランスの艦娘なのにか?」
「侮らないでください。いくらフランス人の労働時間が日本人より短いと言っても、
 『郷に入れば郷に従え』。その精神でちゃんと戦いますよ」
「それは…すまなかった。君を色々と侮り過ぎていたよ。
 とりあえずこれは仮案だから後でもう一度調整するよ」

テストが日本の諺を引用したのも鹿島の日本語教育の賜物か。
とりあえず変には使ってないからちゃんとしてるか。

「提督、ちょっといいですか」
「何だ足柄」

足柄が険しい顔付きで俺に問いかけてきた。

296彼女と共に歩んできて:2016/12/25(日) 17:39:40 ID:UsLofAv6
「12月24日の私の予定ですが、何故私が外されているのでしょうか?
 港の花火大会の警備があるのですが、
 未成年の艦娘や海外艦娘には労うという意味で休日に、
 あるいは午前中のみの勤務という予定となっていますが、
 どうして私が全日休暇扱いなのでしょうか?
 ただでさえ戦力が少なくなっている中で私まで外されては…」
「君が子供にクリスマスプレゼントの代わりにピストルの弾をくれてやらないようにする為だ」
「はぁ?」

足柄は『何を言ってるんですか?』的な顔をし、周りのみんなも同じような顔付きだった。

「……提督はクリスマスには家族と一緒に過ごして欲しいと思ってらっしゃるのでしょう」
「テスト?」

「フランスではクリスマスは家族と過ごします。
 逆に年末年始は友人や恋人と過ごします。
 日本とはそういったところが真逆です」
「……提督、そうなのですか?」
「ああ、その通りだ」
「お気遣いありがとうございます」

足柄は納得したようだった。

「ところでテストさん、どうして提督の意図がわかったのですか?」
「『クリスマスプレゼントの代わりにピストルの弾』と言った事でわかりました」
「それでわかるのですか?」
「フランスでは日本のアニメがとても人気です。
 私も昔から日本の文化に興味があったので、
 ある作品にそういったセリフがあったことを思い出しました」

テストは日本語の発音力はともかく理解力に関しては鹿島から教わる以前から高かったのかもしれない。
鹿島から教わったのは発音力の方が大きいだろう。

297彼女と共に歩んできて:2016/12/25(日) 17:40:15 ID:UsLofAv6
「でもあれはクリスマスがどうこうと言ってるよりも、
 むしろそのセリフを言われたお母さんが
 日頃から息子とほとんど接していなかったということを表しているでしょう。
 提督は遠回しに家族を大切にしなさいと言いたかったのかもしれません」
「ご自身は大切にしてないみたいなのにですか…」
「俺は提督だからな。俺が休むわけにはいかんさ。
 それに俺は昔はろくでもない…つってもそんなに悪い奴ではないが、
 色々と親に迷惑をかけていたからな」
「そうみたいですね。義父様と義母様は一人前になった事に喜んでらっしゃいましたよ」
「だったらせめて鹿島さんだけでももっと大切にしてくださいよ。
 半休ばかりで全休がないじゃないですか」
「そう言われても……今は作戦発令中だから休めないし、
 作戦が終わってもしばらくは無理だし…」
「クリスマスの日に私が代わりに指揮を執ります」
「大淀?」
「提督は鹿島さんと一緒に休んでいてください!」
「だけど…」
「提督が休まないのなら私も休みませんよ」

大淀と足柄の剣幕にはさすがに押されてしまう。

「…………わかった。クリスマスイブは鹿島と共に朝から休暇を取る。だから足柄も…」
「わっかりましたぁ!」

俺は渋々受け入れたのだった。

「ただし警備の事前訓練は俺も鹿島も立ち会わせてもらうからな。
 あとみんなの休日予定を練り直すから」

俺に出来る抵抗はこれくらいだった。

298彼女と共に歩んできて:2016/12/25(日) 17:41:09 ID:UsLofAv6
すいません急用が入ったので一旦間を置きます
続きは後で投下します

299名無しの紳士提督:2016/12/25(日) 18:18:35 ID:Nj.4UNIg
>>298 乙
無理すんなよ

300彼女と共に歩んできて:2016/12/25(日) 20:39:01 ID:UsLofAv6
先程は失礼しました
というわけで続きを投下します
まとめる時は>>298とこの>>300は削ってください
あと今回は非エロということを言い忘れていましたので
ここで言っておくとともにお詫び申し上げます

301彼女と共に歩んできて:2016/12/25(日) 20:40:11 ID:UsLofAv6
12月24日、クリスマスイブだ。

「提督、お出かけですか?」
「提督は鹿島さんとデートですよテストさん」
「そうでした、愛する人とのランデブーでしたね」
「まあそうだ」

俺と鹿島はクリスマスイブの今日デートをする事となった。
俺は玄関で待ってようとしたら大鯨とテスト、如月と弥生に会った。

「君達は確か…」
「ワタクシたちは艦隊演習のランデブーですよ」
「テストさん」
「艦隊演習の遠征の待ち合わせか」
「へ?」
「いやさ、ランデブーはデートだけの意味じゃなくて
 待ち合わせとかそういった事全般の意味もあるフランス語なんだ」
「ふぅん…」
「フランス語も複雑ですから、日本語を頑張って教えておいてよかったです」

鹿島が話に割り込みながらやってきた。意外と準備早かったなあ。

「鹿島さん…………」

やってきた鹿島の顔を弥生はじっと見つめていた。

「弥生ちゃん、私の顔に何か付いてますか?」
「鹿島さん、いつもと顔つきが少し違うような…」
「そういえば少しやさしい感じがしますね」
「え…あ、今日はお化粧してないんですよ、すっぴんです」

弥生が指摘した。いつもの鹿島はややツリ目だが
今はタレ目っぽくて柔らかい目つきであった。

302彼女と共に歩んできて:2016/12/25(日) 20:40:42 ID:UsLofAv6
「鹿島さん、いつもキリっとした、しっかりした目つきでしたから新鮮です。
 よかったらまた今度お化粧の仕方を教えてくれませんか?」
「私も教えてほしいわ」
「あら、私も…」
「ダメよ、あなた達にはまだ早いわ。
 大鯨さん、いつものその目の感じが一番素敵よ。
 優しい人柄がすごく滲み出ているというか…」
「でもあまり子供っぽい顔つきだと相手から軽く見られるような…」
「大鯨ちゃんは今のままで十分ですし、
 如月ちゃん達には年齢的に早すぎますし……
 弥生ちゃんは……」
「私はいつも怒っているみたいに見られるの……
 だから、せめて見た目だけでも優しい表情になれるように……お願いします!」
「…………わかりましたよ。また今度皆さんに教えてあげますよ」
「ふふ、ますます強く、美しく……」

彼女達の真剣さに押されたのか鹿島は根負けをしたのだった。
弥生は表情の固さの為に相手にいらぬ気を使わせている事が多く、
それが彼女にとって切実な問題だから仕方ないか。

「ところで提督と鹿島さん、明日で結婚一周年と聞きましたけど…」
「籍を入れて法的に結婚したと認められただけさ」
テストの疑問に俺はそう答えた。
そういえば詳しい話を彼女やサラ達最近来た艦娘には話していなかったな。
今度時間がある時に詳しい話をしておくか…

「司令官、鹿島さんを好きになった理由って、な・あ・に?」
「俺が彼女を好きになった理由?」

如月が俺に問いかけてきた。
まずは顔や表情がかわいかったという理由があるが
いくらなんでもそれだけをストレートに言えば色々と問題だ。
というか外面的な理由だと口にしたら
『顔やスタイルが良くなければ選ばなかったのか』と言われそうな気がして、
いくら内面関係も合わせて好きになったとしてもそれが言い訳になるんじゃないかと思ってしまう。
ちなみに家柄についてはぶっちゃけどうでもいいです。

「まあ鹿島さんは女の子の私から見ても魅力的な女性ですからね。
 鹿島さんを嫌いになる人なんてきっといないわ」
「まあな」

如月は勝手に自己完結してくれた。

303彼女と共に歩んできて:2016/12/25(日) 20:41:33 ID:UsLofAv6
「それで鹿島さんはどうして司令官を好きになったのかしら?」
「へ?わ、私?」

だが鹿島に唐突にふり、予期せぬ事に彼女は慌てていた。

「鹿島さんは元帥クラスのお嫁さんになっても恥ずかしくない…
 むしろその方が相応しいんじゃないかって思いますわ」
「ちょっと!?如月ちゃん!?」
「もちろん人が誰かを好きになることに地位や名誉は関係ないとはわかりますわ。
 鹿島さんは多くの人と関わる人ですから、
 様々な男の人を知ってきて、その中で司令官が何か一番だと思って選んだのでしょうね」
「提督さん以外の男の人なんて私、全然知りませんし、
 提督さんだって私以外の女の人を知りませんから!!」
「えっ…」

如月の発言に鹿島は爆発した。
思いっきり俺の事までカミングアウトしたが、何も後ろめたくない事実なので
仲間内でのおしゃべりという事もあって俺は全く気にしなかった。
普通に考えたら俺の考え方は他人とどこかズレてるのだろうけど……

「司令官しか…知らない……」
「如月ちゃんも、自分を安売りしちゃいけませんからね!」
「は…はいっ!」
「ああっ、こんな事してる場合じゃありません!そろそろ行かなきゃ!」
「あ、おいおい、引っ張るな!」
「いってらっしゃーい!」
「念の為に鹿島達の艤装も用意させとけー!」
「わかりましたわー!」

感情的な鹿島に如月も思わずたじろぎ、
つられてみんな叫ぶ言い方になっていた。
そして俺は鹿島に引っ張られて出かけたのだった。

304彼女と共に歩んできて:2016/12/25(日) 20:42:41 ID:UsLofAv6
そんなわけで俺と鹿島は街中までデートに出かけたのだった。
動植物園なら一日中いられそうだと思っていたが、
鳥インフルエンザのせいで動物園は休園し、
植物園も一部閉鎖された為、計画を考え直さなきゃならなかった。
そこで俺達はこの前協力した栄の百貨店に行くことにした。
動植物園なら見てるだけでいいのだが、
百貨店…というか店に行くと何かを買わなければいけないという強迫観念に俺はかられる。
小さい頃におもちゃ屋で何も買わずに見ているだけという事を繰り返した為に
店員に文句を言われてしまい、それ以来目的のものを探しに来てそれがなかった時以外は
店に入った時に何かを買うようになってしまった。

「小さい頃はそんな失敗もありますよ。
 個人経営のお店だとお店の人の気分次第なところもありますからね」
「確かにな。ちょっと前に行った個人経営のおもちゃ屋では
 昔のおもちゃを税金分まけてくれた事もあったからな」

俺が店に入ると購買にかられる原因は昔の経験にあり、
それがトラウマになっているのかもしれないと思い当たったのだった。

「昔ながらの個人経営のお店ならともかく、
 百貨店だったらそういった事はありませんから。
 ウインドウショッピングというものもありますし、
 色んな物がある百貨店は見てるだけで楽しい所ですよ」

確かに見てるだけでも楽しいのが百貨店だろう。
人が多くて、それが苦手な人もいるだろうが、
俺は活気に満ち溢れた感じが好きだった。
何だかウキウキするし、お喋りだって楽しくなりそうだし。

「あの…この服似合いますか…」
「似合うと思う」

正直に言うと俺はファッションというものに相当疎い。
流石に提督服やスーツの着こなしなどは鎮守府に勤務するにあたって身についているが
一般的なファッションについては知識がないに等しい。

305彼女と共に歩んできて:2016/12/25(日) 20:43:41 ID:UsLofAv6
「こちらはどうでしょうか…」
「こっちも中々雰囲気がいいな…」

彼女は練習巡洋艦の艦娘だからかファッションのセンスもある。
少なくともファッションに疎い俺でも感覚的に良い悪いがわかりやすい。
ただ彼女はいつも化粧をしている為、服を買って着るとしたら、化粧した状態で着るだろう。
今の幼さを感じるすっぴんの顔立ちだと似合う服でも
化粧をした顔立ちだと似合わない服があるだろうし、逆もまたしかりだ。
俺はすっぴんと化粧、両方の顔立ちを思いながら彼女の評価をしていた。

「ごめんなさい、あなたに払わせちゃって…」
「気にするなって。これが男の甲斐性だと思っているからな」
「じゃあお化粧品は私が買いますね。お化粧品の事だとあなたの出番はないでしょうし」

俺は今まで百貨店にはあまり行かなかったがそれは物価が高いからである。
ほとんどの場合スーパーマーケット等の安い店しか行かなかった。
稼ぐ自信がないからという理由だろう。そのせいで妙な所でケチになってしまった。
だが今は提督である。その分貰える給料も高い。
それに高給取りがケチであればカッコがつかないし経済もまわらない。
鎮守府の長である俺はなおさらケチる事は出来ない。
もっとも、今日は二人とも特別隠したりはしていないが
提督や艦娘である事は出来るだけ知られないようにしていた。
俺はともかく鹿島はすっぴんならちょっと髪型を変えれば意外と艦娘の時とは雰囲気が違う。
上手く気付かれてないか、気付かれても黙ってもらっているか。
どちらにしろ俺達に鎮守府関係者だと声をかけてくる者達はいなかったので
その後の食事やコーヒーショップでの買い物がじっくりと出来たのだった。

306彼女と共に歩んできて:2016/12/25(日) 20:44:30 ID:UsLofAv6
「夕焼け、綺麗…」
「去年のリベンジを果たしたぜ」

夕方、俺達は駅の展望台で沈む夕日を眺めていた。
去年もデートをし、夕方には展望台に来たのだが、
あいにくとその時は小雨だった為に夕日が落ちる瞬間を見る事が出来なかった。
今年は見事に雪辱を果たしたと言えるだろう。

「これなら花火大会も問題なく開催されますね」
「ああ…」

この天気なら雨が降るかもしれない心配はないだろう。
その心配がない代わりに花火大会の警備をしているみんなの事が気になるが……
いやいや、今日は休暇を取ってデートをすると決めたのだ。
彼女以外の事を考えるなんて……

「ねえ…これからどうしますか……」
「うーん…これからどうするかねえ……」

俺は悩んだ。

「……あの……私、貴方の決めた事に従いますから……」

彼女は上目遣いでそう言った。
俺の決めた事に従う……ならば一つしかない。
俺はこれからどうしたいのかを彼女に伝えたのだった。

307彼女と共に歩んできて:2016/12/25(日) 20:45:05 ID:UsLofAv6
夜――名古屋港――

「みんな、すまない」
「し、司令官さん!?」
「提督!?あなたが花火大会の警備の指揮を執られるのですか?」
「そうだ。これより私が指揮を執る。大淀は鹿島と共に私のサポートを頼む。鳥海、君は海上へ」

俺と鹿島は花火大会の会場に来ていた。
勿論見物客としてではなく提督と艦娘としてだ。

「あら?提督もこちらへ?」
「足柄か、君もか」
「ごめんなさい、私も艦娘ですから…」
「気にするな。それより君の家族は?」
「花火を見るために一緒に来て……さっき港へ来たのですが
 他の艦娘達が任務についているのを見て、いてもたってもいられず…」
「家族とは一日中一緒に過ごしたのか?」
「はい…」
「よし…足柄、花火大会の警備を頼む」
「よろしいのですか?」
「その為にここに来たのだろう?朝から家族と一緒に過ごしたんだ。
 今からしばらくの間艦娘として働いてもらう。
 艦娘としてバリバリ働く君の勇姿、家族に見せてあげるんだ!」
「わ、わかりました!」

足柄は多少戸惑いながらも元気よく応えた。

「司令官さん、昨日までは足柄の任務参加に否定的でしたのに…」
「否定的っつーか足柄とその家族の思い出作りの機会を仕事で潰したくなかったんだ」
「お心遣い感謝します。でも、自分が言うのもなんですけど、
 だったら最後まで作戦参加を認めないべきでは…」
「家族に働いている姿を見させてあげるのもいいと思ってな。
 それに…俺も足柄や鹿島の気持ちが何となくだがわかったんだ」
「私…達の気持ちですか?」
「そうだ。足柄は艦娘として働いているみんなを見て
 同じ艦娘でありながら何もしていない自分にもどかしさを感じたはずだ。
 睦月型や朝潮型のみんなとは違い大人だから尚更な…」
「はい…」

308彼女と共に歩んできて:2016/12/25(日) 20:45:36 ID:UsLofAv6
足柄のもどかしさと共に俺自身も彼女を任務につかせない事に何か後ろめたい気持ちだった。
義務教育下にある睦月型や朝潮型のような幼い駆逐艦娘達ならば
幼い彼女達の心の成長とか情操教育とか、
そういった点を理由に任務にあまりつかせないでいられるし、
艦娘自体が労働法から外れた存在とはいえ深海棲艦との戦いや要人警護のような任務ではなく
このような緊急性の無い任務―勿論見物客らを守る事は大事であるが―
につかせる事は個人的にも気が進まなかった。
子供であるが故に任務につかなくても許されるだろうと割り切れる気持ちもあった。
もっとも、ここにいる以上は事が起こった際に働いて貰わなければならない。
予備役の立場と言えるが、だからこそ完全に割り切って艦娘としての自分から切り離せないかもしれない。
ただ俺が考えすぎているだけで彼女達は俺以上に割り切っているかもしれない。
実際どうなのかはわからないが俺はまだ彼女達の気持ちを完全にわかってないのかもしれない。

「鹿島だってそうだろう。去年のちょうどこの日、
 艦娘としての任務を特別に解かれ、俺と個人的にデートをしていた。
 市街でデートしていた時はともかく、
 ここに花火を見に来た時は今の足柄みたいに艦娘鹿島としての性分を抑え切れていなかった。
 元々花火大会の警備という任務につくはずだったから尚更な…」
「提督さん…よく覚えていらっしゃいましたね……
 あの時はデートというのにすみませんでした…」
「気にしないでくれ。今の俺も去年や今の君と同じ気持ちだ。
 提督となった今、俺ももどかしさを感じるようになったからな。
 本当にペーペーか、後進を育成するような立場ならともかく
 なってもう一年になるから他人に全部任せるなんて出来ないと思ってな」

「提督、責任感の強さは立派です。
 でももうちょっとだけ頭を柔らかくしたらいかがでしょう?」
「悲しいけど俺は提督だからな下っ端ならともかく、
 トップに立つ人間だから責任をとらないわけにはいかん」

大淀の言葉に真っ向から相対するような態度だ。
元々責任感は自分で言うのも何だが強い方だったが提督となった事によって更に強くなった気がする。
この一年で俺は【提督】となっていったようだった。

「鹿島さんも大変ですね…」
「提督さんの力になるのは秘書艦の勤めですし、
 好きになった人の力になりたいと私は思っていますから。
 それに私だって提督さんの事をとやかくは言えませんから…」

秘書艦は基本的に提督の支えとなる立場であるが、
好きになった人云々というのは艦娘としてではなく彼女自身としての気持ちだろう。
彼女は俺を一人の人間としても提督としても…
それらをひっくるめた一つの存在としての俺を大切に想ってくれていた。

309彼女と共に歩んできて:2016/12/25(日) 20:46:18 ID:UsLofAv6
「そういえば大淀さん、私の艤装はちゃんと用意してありますか?」
「え、ええ…朝出かける前に頼まれましたから鹿島さんの艤装も念のため…
 あと足柄の艤装も一緒に向こうの明石のところに置いてありますから」
「わっかりましたぁ!」

二人は声をあわせて元気よく応えた。

「みんな、ごめんな。俺のせいで迷惑かけて…」
「いえ、気持ちはわかりますから…」
「でもこの一年で俺は提督としての仕事がわかったつもりだ。
 今まで余裕があまりなかったけど、もう大丈夫だ。
 提督としての使命感に捕われ過ぎずにちゃんと仕事と私事のメリハリをつけていけるはずだ」
「来年以降は大丈夫でしょうね?」
「絶対…とまではいかないが今日のように大事な事がある時にちゃんと働く為に
 仕事ばかりでなく休日もちゃんと取っておくつもりだ」
「……提督、私達はこの一年であなたのやり方を見てきました。
 一人で抱え込もうとせずに私達も信頼してください」
「ここに来ちゃった私ももう少しみんなを信じなきゃね…」
「それでは私と足柄は艤装を用意してきます。
 提督さんも準備してくださいね。
 練習に顔出ししていましたから手順はわかるはずです」
「ああ」

俺の半端な態度と意地っ張りな面でみんなに迷惑をかけてしまった。
今回は俺も練習に立ち会っていたからよかったものの、
そうでなければ部隊に混乱を招いていただろう。
もっとも、それならそれで提督として指揮を執ろうとはしないだろうけど……
ただ指揮が出来たとしてもいるはずのない俺がいるだけで影響があるかもしれない。
多分みんなは俺が素直に引き下がるとは思ってないからある程度大丈夫かもしれないけど……
俺はこの一年の自身のやってきた事とそれがもたらした事を思い出しながら
提督一年目の最後の仕事に向かうのだった。
 
 
―終―

31018-403:2016/12/25(日) 20:48:14 ID:UsLofAv6
以上です
エロがない話でごめんなさい
お正月には鹿島ではありませんがエロい話を投下します
それではまた

311名無しの紳士提督:2016/12/26(月) 07:19:18 ID:36VScMVc
最近なんか投稿増えたね
みんな乙っす

312名無しの紳士提督:2016/12/26(月) 15:54:58 ID:czkQTs4I
この頃は、反応があるからね
書き手にとっても、読み手にとっても

>>310 労作乙です
名古屋の提督って鹿島さんに一途なのかな・・・そのうち背中を刺されそう

313名無しの紳士提督:2016/12/26(月) 19:44:38 ID:bAFdYG4k
エロい目で見るとキャーエッチー!、そういう目で見ないと「鈴谷っていうそんなに魅力ないのかな…(涙目)」。

鈴谷、割とめんどくさい(処女)ビッチ説。

314名無しの紳士提督:2016/12/26(月) 21:46:40 ID:cH0aYw1g
>>312
あの辺りは古くからの野球支配下県やし、そういうのは大丈夫じゃないかと思われ

315名無しの紳士提督:2016/12/26(月) 22:12:00 ID:bAFdYG4k
>>314 あのあたりは野球以外でも趣味の分野に関しては血気盛んな人が多いからむしろ名古屋提督同士で俺の嫁最強を決める代理戦争とか起きてそうねw

316名無しの紳士提督:2016/12/27(火) 11:24:29 ID:s/lYAeio
大型艦建造で生まれた鹿島に、今夜いよいよ愛の結晶の建造方法を教えてもらうまでになれました…

317名無しの紳士提督:2016/12/27(火) 19:16:24 ID:MlJYHsC6
>教えてもらう
なぬ、その鹿島さんは誰かと体験済みなのかっ?

318名無しの紳士提督:2016/12/27(火) 19:59:28 ID:s/lYAeio
>>317 鹿島は練習艦だし、本人に自分なんかに教えてくれても大丈夫かと確認したら、赤くなりながら大丈夫ですと言ってくれたから何も問題ないのでは?

319名無しの紳士提督:2016/12/28(水) 00:49:36 ID:OLA8mQXw
山風で一本とか考えていたけどなかなか難しいな
あの子は抱きかかえて布団の上で一緒にごろごろしたい

320名無しの紳士提督:2016/12/28(水) 01:01:56 ID:cWjpqwkU
だいぶ遅れましたが、それでも恥ずかしげもなくクリスマスネタを書いてみる。


アニメ見たながもんの続きと言うか蛇足
毎度の事ですがメタあり。

12月25日。日本に祭りは数あれど、前夜祭の方が盛り上がる祭りといえばこれだろう。
そして世界に祭りは数あれど、本来の意味から逸脱している祭りの最たるものもこれだろう。

クリスマス――世界的に有名なある男の誕生日。
現在ではそれを知らなくとも便乗して騒ぐ日。

そしてある鎮守府。

「〜〜♪」
珍しく上機嫌で鼻歌を歌っている長門。
上機嫌でいることは決して珍しくはない。だいたい三日に一度ぐらいのペースだ――ちなみに間宮で羊羹が安くなるのも三日に一度だ。
だが、それでも鼻歌まではいかない。つまり長門にとって羊羹より上に位置する何かがあったという事だ。

少し前に遡る。

執務室の炬燵に長門はいた。
その向かい側には彼女の提督が座り、二人して先程つけたテレビをぼんやりとみている。
今日の執務は全て終わった、もう長門は下がってよい筈だが、最近提督が引っ張り出してきたこの伝統の暖房器具の魅力には逆らえない。
そもそもこの炬燵、半分は艦娘達の福利厚生用に置かれている。ちなみにもう半分は提督の福利厚生である。

この時期、夜の廊下は寒い。
如何にビッグ7とは言え「すこし温まっていけ」と言われてはそうするより他にない。
ぼんやりと眺めていたテレビ番組はCMに入り、こたつの心地よさが徐々に気怠さに変わり始める頃、そのCMが流れた。

321名無しの紳士提督:2016/12/28(水) 01:05:21 ID:cWjpqwkU
「――ああ、映画か」
「それなりに評判良いみたいだぞ」
長門がぼそりと呟き、それに提督が答えた。

以前二人で賭けをした『第五話までにアニメ長門がながもん化するか』。結局賭けは長門の勝ちだったが、その次の六話で雲行きが怪しくなり、
八話目でついに完全なながもんと化した結果、放送翌日には妙に恥ずかしい気がしたという長門にとってはほろ苦い思い出。
地上波放送は色々言われていたが、映画の方は意外や意外好調だという。

「やっぱりあれか、アニメ版のいいとこどりみたいな感じになっているのかな」
「と言うと?」
提督の言葉に長門は彼の方に目をやる。

「例えば全体で二時間だとして、OPが吹雪の潮干狩り、前半一時間陽炎が手袋を投げ続け、後半一時間翔鶴が走り回り、EDで可愛いでちゅ――」
「もっ、もうそれはやめてくれ……」

頬を赤くして小さくなった長門。提督がした腕白小僧の目――好きな子にちょっかいを出すような――は見ていない。
「まあ、冗談はともかく、映画でもあるのかな、あれ」
「?」
立ち直った長門に提督は続ける。
「長門のセクシーコマンドー」
アニメ終盤でアニメ長門が行った突然の白兵戦。まさかのパンチ→キック→砲撃の三連撃。視聴した二人は同時に漏らした。「「それでいいなら副砲って……」」と。

「ああ、もしかしたら――」
「うん?」
今度は長門から切り出した。
「映画では陸奥の方かもしれない。同じ長門型だし、名前的に最強そうだし」
「そりゃまあ、名前だけはな。その瞬間別アニメと化すわ」
仮説=むっちゃん登場→黒いチリ浮かべながら深海棲艦全員殴り倒して圧勝

「あ、いやでも私達女の体だからな……継げるの継げないので色々すったもんだ……」
「……お前詳しいな」
長門の意外な一面を知った提督だった。
思えばあの肉じゃがの一件以降、長門と接する機会は前より多くなったし、何と言うか、距離感が縮まったような気がする。
『艦娘として以外は若干壊滅的。だが愛おしい』この長門に対する認識は今も変わらない。
艦娘としては今も申し分ない。戦闘でも、普段の業務でも、彼女はどちらにおいても極めて優秀だ。
そしてそれ以外の部分も――本人の思いとは裏腹に――また未だに壊滅的だ。

だがそれでも、いや、もしくはだからこそ愛おしい。
ちらりとカレンダーを見る。今度の週末は二人とも空いている筈だ。

322名無しの紳士提督:2016/12/28(水) 01:07:51 ID:cWjpqwkU
「なあ、長門」
その端整な顔に正面から覗き込まれ、提督は改めて実感する。
長門ははっとする程の美人だ。

「うん?何だ?」
だが、はっとして黙ってしまっては声を掛けた意味がない。

意を決する。

「良かったら今度の週末にでも、見に行かないか?」

そして今に至る。
「〜〜♪」
カレンダーに大きく丸を付ける。
それからというもの、長門は毎日上機嫌だった。

そして当日。

「……どうしたんだ?」
約束の時間、提督の前に現れた長門の顔には球磨が、もといクマが出来ていた。
「いや……実は昨日楽しみ過ぎてなかなか眠れなくて……」
「子供かお前は」
提督自身、昨夜もしかしたらなどと冗談めかして考えたりもしたが、流石にその冗談が目の前で展開されるとは思っていなかった。

「大丈夫かそんなんで」
「大丈夫、大丈夫だっ!さっ、行こう!さっ、さっ、早く!!」
そう言って提督の腕を引っ張り、長門は足早に進んで行く。
(はしゃいでいる子供と反応が一緒だ……というのは言わないでおくか)

バスに揺られ、町に出て、映画館へと向かう。
映画館で二人が最初に驚いたのは、そのカップルの多さだ。
或いは手を繋ぎ、或いは腕を組み、また或いはいちゃつき合う。カップルの養殖場の様相を呈していた。
「なんか……すごいな」
「う、うん……」
思わず声を漏らした提督に、長門も少し圧倒され気味に答える。
そのカップルたちの間をすり抜け、チケットを求める提督。
チケット売り場にはシネマコンプレックスらしく多くの話題作に行列が出来ている。

フィリピンはマニラにて行われた一大再開発プロジェクトを描いた大ヒット映画『新・マニラ』
千葉県銚子の鯖漁師と富山県氷見の鰤漁師が入れ替わってしまう超話題作『氷見の鯖』

「……こんなんだったか?」
聞いたことがあるような無いようなタイトルに首を傾げながら、目当てのチケット二枚を手に入れた提督。

「よう。待たせたな」
「あっ、提督」
カップルたちの大群の中、どこか所在なげに佇んでいた長門がぱっと明るい顔になる。

323名無しの紳士提督:2016/12/28(水) 01:10:00 ID:cWjpqwkU
「……どうした?」
周りを見渡し、自分たちの世界に浸っているカップルたちを一瞥する長門。
自分が一人ではない事を誇示するような、そのどこか誇らしげな表情の理由を、長門は何でもない、とだけ答えにんまりと笑った。

それから少しして、二人並んでシートに腰を下ろした。
休日だけあって人の入りは多い。スクリーンからは少し遠かったが、まあ見えない席ではない。
そして意外な――今日に限ってはそうとも言い難いが――ことに、所謂カップル向けの映画ではないここでも、彼らの様な二人連れは少なくなかった。
実際、提督の前の席に座っている男も、隣の女と懇ろな様子だ。

「な、なあ……提督……」
「うん?何だ?」
それと同じような二人組が隣に座ったのを見て、長門が不意に提督の方を向く。
どこか恥ずかしがるような、居心地が悪いような表情を浮かべ、時々視線を下に向けながら躊躇いがちに切り出す。

「あの、もしかしたら……、もしかしたらなんだが……、わ、私達も……傍から見たらその、カッ、カップ――」

彼女の言葉を遮って上映時間を告げるブザーの大音量が響き、照明が落ちた。
「何か言ったか?」
「あ……、いや……何でもない」
まだ暗がりに慣れていない提督の目では、長門が一瞬見せた恨めしそうな表情までは見られなかった。

映画が終わり、二人揃って外へ出た。
「良かったな」
「ああ、面白かった」
時間は昼下がり。それぞれ感想を話しながら、近くの喫茶店へと足を運ぶ。
おそらく同じように映画館から出てきたのであろう客が目立つ。

「ご注文はお決まりですか?」
「ホットコーヒー一つと……どうする?」
「じゃあ、私はプリンパフェ一つで」
ウェイターが注文を取り、厨房に戻っていく。

324名無しの紳士提督:2016/12/28(水) 01:12:45 ID:cWjpqwkU
最近お前隠さなくなってきたな」
提督が笑いながら長門に言った。

以前は、長門はあまり人前でこうしたものを食べようとしなかった。
甘いものが嫌いだった訳ではない。むしろ甘党ではあるのだが、それを他人に気取られることを嫌っていた。
彼女はいついかなる時も長門であろうとした。
勿論最初から長門は長門なのだが、正確に言えば、彼女自身の中にある長門像に忠実であろうとし続けた。
そして、彼女の長門像にとって、子供舌であることが知れ渡るのはよろしくない事だった。

「ん……まあ、提督となら、隠す必要も今更ないしな」
正直な所、鎮守府においてももう隠す意味もないほどには知れ渡っているのだが。

やがて運ばれてきたプリンパフェとホットコーヒー。
それを二人のテーブルに届けたウェイターは、すぐに取って返し、新たにやって来た二人組の客を席に案内する。今や店内の大半を占める、男女二人組の客。
「ふうん……やはりカップルが多いな」
店内を見回し何気なく長門が呟く。
コーヒーを口に含んでいた提督がカップをソーサーに戻す。
にやり、と彼が笑ったのを長門は気付かなかった。

「何他人事みたいに言っている?」
「?」
口の中のプリンを飲み込んで提督の方を向き直る長門。

「傍から見れば俺達だってそうだろう?」

一瞬の沈黙。
少し遅れてさっと赤くなる長門。
「なっ!?えっ、いっ、いやその……あっ、いや確かに……、だけどそれは傍から見れば……という意味であって、
その……私と提督は全く、いやそれを拒否している訳ではなくただその……えっと……うぅ……」
半分ほどえぐれたプリンと提督との間に視線を何往復もさせながら、たどたどしく言葉を絞り出す。

「うぅ……、馬鹿……」
最後に非難めいて小さくそう漏らしたのを提督は聞き洩らさなかった。
映画館での長門の言葉が聞こえていたのかどうか、確認する余裕など、とても彼女にはなさそうだった。

325名無しの紳士提督:2016/12/28(水) 01:15:15 ID:cWjpqwkU
以上スレ汚し失礼しました。
こんなの書いておいてアレですがまだ映画見てないです(知人曰く『大和がエロい』との事)

326名無しの紳士提督:2016/12/28(水) 05:55:25 ID:inlf4JKI
乙乙です!

>>319 ああいう娘は無理に本格的なエロスに持ち込まなくても、お互い部屋でうたた寝してるうちにどっちかがこっそり接吻を…みたいな感じでも十分良いと思う。

327名無しの紳士提督:2016/12/28(水) 13:25:14 ID:inlf4JKI
愛宕は…

学生時代の一時期(1〜2年くらい)で急成長して今の胸部装甲に至る説
or
まな板から少しずつ成長して今の胸部装甲に至った説。

328名無しの紳士提督:2016/12/29(木) 15:20:05 ID:qI1Z7zsY
>>327 ラッキースケベで愛宕の胸を揉みしだいてしまったが、あきらかに脂肪の塊とか柔肌とは異なる揉み心地だったそうです。

…と言い残した二日後にアイツが突然消息を絶って今日で3年になります。

329名無しの紳士提督:2016/12/29(木) 20:43:36 ID:tpUfDLoU
>>328
憲兵って奴の仕業だよ

330名無しの紳士提督:2016/12/29(木) 21:18:44 ID:bLpQfA6c
一般のことわざに 勝てば官軍と有るが
エロパロでは 書けば官軍

愛宕成分2割り増しぐらいで書きなさいや

331名無しの紳士提督:2016/12/30(金) 00:47:13 ID:bE643wJE
年末ということで、かなまらVS艦娘とかをやってみたい。

332名無しの紳士提督:2016/12/30(金) 23:57:15 ID:hF5Yyek.
今さらだけど江風よりも山風の方が上なんだな
望月とか山風みたいなタイプはエロよりも日常的にいちゃいちゃしたくなる

333名無しの紳士提督:2016/12/31(土) 10:22:10 ID:TFr6XfrU
日常的にいちゃいちゃ、か
俺の鎮守府にはそんな娘が100人以上居ると思ってる

334名無しの紳士提督:2016/12/31(土) 13:27:34 ID:llv/3HKI
山風or望月がうたた寝してるところに起こさないように接吻するというシチュ

335名無しの紳士提督:2016/12/31(土) 14:58:41 ID:NWVqddXg
>>334 敷波を忘れるのはいかんなあ

336名無しの紳士提督:2017/01/01(日) 00:27:21 ID:NbiabrTA
あけおめです。
今年は一本書きたいなぁ。

337名無しの紳士提督:2017/01/01(日) 18:41:44 ID:ML4mlibg
愛宕さんとアイオアとビスマルクに囲まれて寝正月を過ごしたい。

338名無しの紳士提督:2017/01/01(日) 20:32:47 ID:2seFPwYU
新年明けましておめでとうございます
新年早々SSを投下します

339新年用小ネタ『ジュウコンカッコガチ提督の新年』:2017/01/01(日) 20:33:36 ID:ML4mlibg
陽炎「なんで皆ここにいるんですかね?」
夕立「そりゃあ、提督さんを起こそうと思って」
浜風「同じく」
愛宕「あらあら、本当に起こすだけかしら?」
武蔵「起こすついでに、既に起きているモノで姫初めと洒落込む気なのだろう?」
長門「武蔵、日の高い内から破廉恥だぞ!」
レ級「はん、ここにいる全員は提督とシテるんだから今更だろ?」
プリンツ「ヒメハージメって?」
伊19「簡単に言って、新年最初のエッチなの」
磯風「まあ、期待していないわけでは……ないが」
戦艦水鬼「ワタシハ、タマタマヨ」
ネ級「ソンナコトイッテ、姫ッテバハズカシガリヤサン」
鈴谷「まあ、口に出されると恥ずいよね」
矢矧「私はそのつもりよ」
千歳「やっぱり提督の趣味的に、最初はおっぱいかしら」
千代田「ちょっ、お姉ってばヤる気なの!?」
伊8「こういう時、提督好みの金髪巨乳で良かったって思う」
グラーフ「む、まあAdmiralには世話になっているし……やぶさかではないが」
アイオア「ミーのバストでAdmiralのペニスを挟むのはいつものことだし、イージーね!」
村雨「アイオアさーん、声抑えてくださいね……くっ、茶髪でなければ」
木曾「別に提督は金髪好きなだけで、それ以外が嫌いなわけじゃないから落ち込むな」
川内「ははは、私とかみたいに小さいのも指輪貰ってるしね」
大淀「川内さん、出来れば言い方を……」
中間棲姫「ソノブンハダハキレイヨ、オチコマナイノ」
香取「こほん、一年の計は元旦にあり。ならば練習巡洋艦たる私が提督の練度を上げるべきかと」
明石「そんなふわふわな理由で一番搾りは渡せませんよ香取さん」
鳳翔「一番搾りって……卑猥です」

340水無月の姫始め:2017/01/01(日) 20:33:51 ID:2seFPwYU
「うぅ……」
「ん………にひひ、気持ちよかったみたいだね……」
「とても気持ちよかったよ…ありがとう、水無月…」

お兄さんはそう言って体を少し起こして頭をやさしく撫でてくれた。

「えへへ……」

頭を撫でられて嬉しくて自然と声が出ちゃった。

「よかったぁ…水無月、カラダがちっちゃいから
 ちゃんとできないかもしれないっていつも不安になってたんだ」

少し不安だったんだ。体が小さくて、
お兄さんとエッチしている自分の様は下手をしなくても犯罪ものだろう。
でもこんな幼い体に反して年齢はハタチで、
結婚する時だって保護者の同意を貰う必要はなかった。
水無月はお兄さんのかわいいお嫁さんだからお兄さんとエッチする事に何の問題もない。
自分の体が小さいのは睦月型の艦娘…六番艦・水無月の艦娘だからだろうと思ってる。
ちなみにお兄さんは水無月が艦娘になる前から艦娘を率いる司令官だった。
駆逐艦の艦娘は肉体の外面的な成長が乏しい傾向にあり、睦月型もそれに該当するんだ。
何故なのか。その理由はわからないけど、身体能力の成長まで乏しい事はなく、
むしろ一般的な成人より上で、艤装と呼ばれるものを装置した時、
その力は通常の人間を遥かに超える身体能力を発揮できるんだ。
その為、外見的な成長が乏しい事に関してはあまり問題にはされていないみたい。

「でも水無月があなたを気持ちよーくさせられて嬉しいな。
 水無月のおなかの中、あなたの気持ちよかったのあかしでいっぱい……ねえ、見てみる?」

そう言ってお兄さんの言葉を待つことなく膝で立ち上がった。
立ち上がったらお兄さんのおちんちんがさっきまでとは違って
ちっちゃくてかわいらしくなっていたからかするりと抜け、
今まで入っていたあそこの穴から白濁液が音をたててこぼれた。

「ふえぇ…こんなにたくさん……」

中に吐き出された白濁液の量は想像以上だった。
たくさん射精された感触は感じたがまさかこれ程とは思わなくて自分でも驚いちゃった。

「あぁ〜、たくさんこぼれて汚れちゃった……」
「俺もこれほど射精しちゃったとは思わなかったよ」

今まで何回も膣内で射精されたことがあったけど、いつも正確な量まではわからなかった。
エッチのフィニッシュは今までずっと中出ししかしていなかったから。
どれだけ射精されるのか見てみたいからいつかコンドームを使って一度してみようかな。

341水無月の姫始め:2017/01/01(日) 20:34:29 ID:2seFPwYU
「はー、しかしよく出したなあ…」
「いっぱい出たら気持ちいいんだよね?」
「ああ、本当に気持ちよかったよ」
「でもおちんちんがべたべただよ……」
「ああ、自分で拭くから待っ…」
「キレイにしてあげるね〜」
「ん、手間かけてごめん……うぉっ!?」
「ん……」

お兄さんは水無月がティッシュか何かで拭き取るつもりだと思っていたみたいだけど
まさか射精したばかりの精液にまみれたおちんちんにしゃぶりつくとは思ってなかったみたい。
お兄さんの表情はとっても驚いたような表情だった。

「んーー……ぶはぁ…………あー、ごめん。ちょっとマズいね、これ」
「ぁ…だったら無理に口に入れなくても…」
「でもあなたのおちんちん、キレイにしたいから待ってて……」

そう言ったけどおちんちんをお口に入れるのはこれが初めてだから
ちょっと抵抗はあるのかややためらい気味になってしまった。
けど意を決して、おちんちんを根元まで口に入れた。

ジュブジュブジュブ

音をたててむしゃぶりついたり、唇ではむはむしたり、亀頭を舌でペロペロと舐めたり、
色々やってるけど誰が見てもテクがあるとはいえないフェラだと思われちゃうかも。

「ぅぅ…ぁ……」

でも水無月は見た目が小さな女の子だからか
お兄さんは水無月が年齢は20歳を越えた立派な大人だと知ってなお
小さな子にされていると思って表情に罪悪感が出ていたと同時に
同時に背徳感じみた興奮をしていたからか、一度射精して萎えたはずのおちんちんが
再び大きくなるのに時間はかからなかった。
そして水無月が念入りにお掃除フェラをしている内にまた射精しそうになったのか
おちんちんが小さくビクっとしながらまた少し固くなってきた。

「水無月ぃ………」

お兄さんの切なそうな声が耳に入った。そろそろ射精しちゃいそうだからラストスパートをかけた。

「もう駄目だ、離れろ!」

やっぱりね。叫んだお兄さんの腰を思いっきり抱きしめ、離されないようにした。
一度射精しそうになったら止めるなんてもう不可能。

「水無月のお口でイッて…水無月の口内に思いっきり射精して!」

咥えながら喋ったから実際はこんな風に喋れなかっただろう。
でもその口の動きがおちんちんに最後の刺激を与えたみたい。
おちんちんが一際大きく膨らんだ。

342水無月の姫始め:2017/01/01(日) 20:35:04 ID:2seFPwYU
ビュルーーッ!

口の中でおちんちんがビクン、ビクンとしながら
ドロドロとした熱い、粘っこい液体…精液を…撒き散らしていた。
舌の先でおちんちんの先っぽの縦に割れたところを押さえていたけど
それでも射精の勢いは弱まることはなく舌を刺激しながら口の中を満たしていった。
でも押さえていなかったら喉奥まで直接飛んでいって窒息しちゃったかもしれない。

「うぅ…あぁ……」

見上げるとお兄さんはすごく気持ちよさそうな顔をしていた。
よかった…水無月はちゃんとできたんだね……
心の中で喜びながら射精しているおちんちんを口から離さないよう
おちんちんのビクビクが止まるまでしっかりと咥えていた。

「ん………水無月………」

おちんちんのビクビクが止まった。射精は終わったみたい。
お口の中は精液でドロドロだったけどおちんちんから離すことはなく、精液の味を味わってみた。
うーん…………思ったよりは不快な味じゃなかった。
さっきちょっと舐めた時はマズイと言ったけど、
慣れちゃったからか、それとも二発目だからか、
今の精液はどうしても飲めないと言えるほどのものじゃない。
とりあえず味わうのもほどほどにごっくんした。
喉に絡み付く……精液って味以上に感触で嫌がる人もいると聞いたけど確かにその通りかも。
二発目で多少は薄まってサラサラしてそうな精液でさえ喉に絡み付く。
もし一発目の濃厚で糊みたいにドロっとした精液だったら…………
考えもほどほどに唾液と一緒に精液を次々と飲み込んでいった。
おちんちんに付いた精液もきちんと舐め取り、
尿道に残っているかもしれない精液もおちんちんをストローのように吸ってひたすら綺麗にした。

「……終わったよ…お兄さん、あんなに射精しちゃって…気持ち良かったんだね…」
「うん……でもよかったのか…こんなの飲んで……」

お兄さんは申し訳なさそうな顔だった。
水無月におしっこが出るところから出たものを口に入れさせ、
飲ませてしまったことなのだろう。
征服欲とか支配欲とか、そういうものが満たされて悦ぶのが男の人だと思っていたけど、
お兄さんはそういうタイプの男の人とは少し違うみたい。
確かにお兄さんも欲望は満たされたみたいだけど、それと一緒に罪悪感も感じたみたい。

「大丈夫、意外と美味しかった…」
「………」
「…かどうかはわからないけど、お兄さんの精液がさ、
 水無月を口の中から征服していってると思うと興奮しちゃってさ」
「無理はしなくていいから」

お兄さんが水無月のことを心配しているのは間違いないだろうけど、
きっと欲望を満たすためだけに水無月に無理強いする形になって、
それで嫌われてしまうのが怖いからというのもあるかも。でもそれって……

343その2:2017/01/01(日) 20:35:24 ID:ML4mlibg
蒼龍「その割にドアにさり気なく近付いてますよね鳳翔さん」
足柄「このまま話してても埒が開かないし、なんか勝負して決める?」
ビスマルク「何か勝負したいだけでしょ貴女は」
天城「かくれんぼなら」
春風「今から、この人数でですか?」
港湾棲姫「ワタシニハ、フリ……」
比叡「素直にじゃんけんとかどうでしょう?」
ローマ「それでいいわ、赤ん坊の頃から知ってるあの子(の新年一発目)を渡せるもんですか」
防空棲姫「キコエタワァ……ヒドイココロノコエガキコエタワァ……」
雲龍「負けないわ……このパイズリ用衣装に賭けて」
鹿島「え? それそうだったんですか?」
龍鳳「ごめんなさい伊19ちゃん、はっちゃん……わたしも提督の最初の欲しいの」
筑摩「姉さん……力を貸して……」
阿賀野「それ、利根さん困らないかなぁ」
長門「いいか? 最初はグーからだからな」
夕立「長門さん、なんのかんのでやる気っぽい」
港湾棲姫「アッ、ウデノギソウハズスカラマッテ」
全員「最初はグー! じゃんけん、ぽん! ……あいこでしょっ! しょっ! しょっ! しょっ!」
陽炎「ストップ、人数分けないと終わらないわ」
武蔵「艦種ごとに分けるか?」
木曾「それでいい、って狭いから集まり辛いな」
浜風「早く早く、ちょっと辛抱堪らなくなってきた……」
トテトテ……ガチャ。
全員「?」
北方棲姫「テートク、アケマシテオメデトウナノ」
提督「うん、おはようほっぽちゃん。今年もよろしくね」
全員「あ」
提督「ふわぁ……って、どうしたんです皆して部屋の前で」
全員「えーと……あけましておめでとうございます!」


エロ無くてごめんなさい。

344水無月の姫始め:2017/01/01(日) 20:36:30 ID:2seFPwYU
「にひひひ〜、お兄さんの心は水無月に完全に征服されちゃったみたいだね」
「…そうだな…」

お兄さんは少し照れ臭そうに答えた。本当にわかりやすいなあ。

「お兄さんは水無月に心を征服されちゃってるけど、
 水無月もお兄さんに心を征服されちゃったんだよ。
 だからね、水無月はお兄さんと一緒にいられる時全てが大切なものなんだよ」
「ありがとう。俺も水無月と一緒にいる時が一番幸せなんだ。
 エッチな事をしてる時だけじゃなく、ただ普通に一緒にいるだけでもな…」
「……じゃあもっと幸せになろう」
「?」

そう言ってお兄さんの方にお尻を突き出した。

「二回も射精したのにまだ元気みたいだからさ。
 だからもう一回ここでびゅーっとして。
 ……二人の愛し合った証明が欲しいんだ」
「俺もだ。今すぐにでも欲しい」
「じゃあ来て。こっちも準備はバッチリだよ」
「それじゃ行くよ」

その言葉のすぐに水無月の膣内におちんちんが勢いよく入ってきた。
結婚初夜に女の子の一番大切なもの……
処女を激しい痛みの中でお兄さんに捧げた時は
お兄さんも童貞だったからか中々入らなかったし痛かった……
でも今は何回もしてきたからかおちんちんの形に慣れちゃったみたい。
それに今日はまず一回している。今は二回目だからか更にすんなりと入った。

「動いていいか?」
「いいよ、激しくしちゃってもいいからっ」
「それじゃ…」
「うあっ!?」

それは遠慮なしだった。おちんちんが激しく出たり入ったりしている。

「あぁ…凄くいいよ…水無月…」

お兄さんは水無月の腰をがっちりと掴みながら激しく腰を動かしていた。
バックでするのは初めてだけど、なんだか動物の交尾みたい…
交尾……そう、今のエッチは動物のような本能的なものだった。
そして頭の中に浮かんだ【交尾】という単語が水無月を更に興奮させてるみたいだった。

「水無月の中…熱くて本当に気持ちいいよ……」

いつもとは違うやり方だったけどお兄さんは満足しているようだった。
乱暴に、相手の気遣いもなく、ただ快楽に身を任せた動きだったけど、
女としての魅力がないだろう自分のカラダで大好きな人が興奮して気持ち良くなってくれる。
そう思ったらこっちまで興奮していい気持ちになれそう。

345名無しの紳士提督:2017/01/01(日) 20:36:51 ID:ML4mlibg
うわ、投稿タイミング被った。
すいません、こんなエロ無し小ネタでやらかして。

346水無月の姫始め:2017/01/01(日) 20:37:35 ID:2seFPwYU
「もうそろそろ…」
「いいよ!水無月の赤ちゃんのお部屋を、お兄さんの赤ちゃんの素で満たしてぇ!」

エッチしてる時じゃなかったらこんなこと言えないな。
言おうとしても恥ずかしくて言えない。
エッチしてて興奮してるからこそこんなことも平気で言えちゃう。

「ああっ、受け取ってくれっ!」

パンッ、と一際大きく叩き付ける音がしたと同時に赤ちゃんのお部屋に衝撃が走った。

ドビュルーッ!!

そしておちんちんのビクビクと同時に赤ちゃんのお部屋の中に熱い衝撃が何回も叩き付けられた。

「あ……ぁぁ…………ぁあ…………」

お兄さんが呻き声みたいな声をあげていた。
水無月の腰をがっちりと掴んで、
『赤ちゃんの素を一滴も無駄にしたくない』
って感じでおちんちんを奥に押し込んでいたけど、
足腰はガクガク震えていて余裕がない感じだった。
きっとすごく気持ちいいんだろうな……
お腹の中が激しく熱く満たされていくのを感じながら、
この瞬間と気持ちがいつまでも続けばいいなと思った。

347水無月の姫始め:2017/01/01(日) 20:38:29 ID:2seFPwYU
「今年もごめんな水無月」
「ふぇ?」

エッチが終わってしばらくして、抱きしめられたまま謝られた。
ちなみに後背位から正常位へと体勢に変化はあったけどおちんちんは一度も抜かなかった。
エッチしてからずっと繋がりっぱなしだった。

「いつも俺ばかり気持ち良くなって、なのに水無月を気持ち良くさせられなくて……」
「大丈夫、水無月はお兄さんとのエッチに不満はないよ」
「だけど…」
「お兄さんが水無月で気持ち良くなってくれること、
 それが水無月を気持ち良くさせてくれるんだよ。
 それにさ……エッチが終わった後にお兄さんと繋がったまま抱きしめられている時…
 お兄さんの優しさと暖かさを感じられるその時が一番幸せなんだ」
「……ありがとう」

お兄さんは優しい眼差しで水無月の頭を撫でたり、髪を梳いたりしてくれた。

「こちらこそね」

お兄さんのお礼の言葉は嬉しかった。
そして二人で最高の寝正月を過ごしたのだった。
 
 
―終―

348水無月の姫始め:2017/01/01(日) 20:40:23 ID:2seFPwYU
水無月の話は以上です
他の娘の話もまたあとで投下します

>>345
いえいえ、こちらこそ間が悪い時に投下してすみませんでした

349名無しの紳士提督:2017/01/01(日) 21:07:14 ID:2seFPwYU
というわけで次は鳥海の話を投下します
ちなみに私のSSは相手となる艦娘ごとに違う世界観のお話です

350酔いしれるもの、酔いしれぬもの:2017/01/01(日) 21:08:04 ID:2seFPwYU
「うふふふふふ!だーいすき!」

その言葉と共に俺の唇はやわらかなものに閉ざされた。
逃げようにも頭を掴まれながらキスされているのだから逃げようがない。
彼女は重巡洋艦鳥海の艦娘である。艤装と呼ばれるものを身につける事により凄まじい力を発揮する。
しかし艦娘は艤装がなくても身体能力が人間の範疇でだが高い。

「……っくう、何なんだ!?いくら酔っ払ってるからって!?」
「んもう、大丈夫だってばぁ」

口調があまりにも砕けすぎている事を差し引いても、
酔っ払いの『大丈夫』という言葉は『おれは しょうきに もどった!』並に信頼出来ない。

「くっ……ポーラのヤツ……彼女に沢山呑ませて……」

彼女が相当酔っ払っているのはポーラが呑ませ過ぎたからである。
いつも以上に酷く酔っ払っていたポーラは『鳥海ヨーグルトが呑みたい』
という理由で酒を彼女に無理矢理呑ませたからである。
アルコールが入った鳥海の艦娘の母乳なら鳥海ヨーグルトになるだろうと考えたのだろう。
いつも以上に酔っ払っていたとはいえ実行しようとするなんて無茶苦茶である。
鳥海ふぶきとか言って未成年の吹雪にまで呑ませなくてよかった。
吹雪は出産経験はないから母乳なんて出ないだろうし、
出たとしてもアルコールでホルモンバランスが崩壊した結果だろうから相当ヤバい。
まあ悪酔いしたポーラはザラと摩耶にシバかれてるから少しはまじめになってくれるといいが……

「ねえ、姫始めしましょうよ。確かに私は酔っ払っているかもしれないけど、
 お酒を呑む前に『もし私が酔っ払っていても勝手に姫始めしちゃってもいいですよ』
 って許可したじゃないですかぁ〜」

酒臭い息を吐きながら言った。確かに宴会の前にそういう約束は取り付けたけど…
まさかこんな事になるとは流石に思わなかった。

「そうだわ、今まで姫始めなんてした事なかったんですからいつもやってない事しましょうよ」

彼女はそう言っておっぱいをさらけ出した。
母乳が溜まっているのか相当張り詰めていたが、
乳首も乳輪も慎ましい大きさと鮮やかな桜色で、とても経産婦とは思えなかった。

「ほら、あなたもおちんちんだして」

そしておっぱいに見とれている間に俺のズボンのチャックをおろしてちんちんを取り出した。

「あらぁ〜、か〜わいい〜。こんなにちっちゃくてやわらかくて、
 恥ずかしそうに皮まで被っちゃってぇ…」

いつもは恥じらいがあったり、開き直り感があったりしたが、
今の彼女は思いっきりあっぴろげである。

351酔いしれるもの、酔いしれぬもの:2017/01/01(日) 21:09:36 ID:2seFPwYU
「私が元気のないおちんちんを元気にしてあげますね。
 あなたは私のおっぱいを飲んでくださいね」

俺は完全に開き直った。言われるがままに乳首に吸い付いた。

「あんっ?もう、私の計算じゃ、恥ずかしがって中々飲みたがらないと思ってたのにぃ」

いつもなら躊躇するがどうせアルコール入った母乳になるだろうから
子供達に飲ませられないと思い、俺は自分が全部飲むことにした。

「まあいいわ。あなた、そんな体勢じゃなくてもっと楽な体勢で」

俺は彼女によっておっぱいを吸いながら彼女の膝と左手を枕に寝かせられる形になった。
そして彼女の右手は俺のちんちんの皮を剥いて摩って刺激を与えてきた。

「んっ!?」
「ああん、もう、強く噛んじゃダメだってばぁ」

あまりの事に俺は驚いてしまった。流石に歯は立ててなかったが
唇の甘噛みをつい反射的に強くしてしまった。
授乳手コキ……
母性とエロスが入り混じったなんとも業の深い行為だ。

「うふふ、おちんちんが大きくなってきました。元気いっぱいですね。気持ちいいですか?」
「とても気持ちいいし、おっぱいも美味しいよ」
「喜んでもらえてよかったです。それじゃもっと」

彼女の扱くスピードが速くなった。普段は手コキでは物足りない俺でも強い快楽を感じる。

「もう……出る……」

ビュルッ

俺は情けなく射精した。いくら最近射精していなかったとはいえ早すぎる。

「うぅ……すまない、こんなにあっけなく…」
「ごめんね、おもらししちゃったのはお母さんがおっぱい飲ませすぎちゃったからよね」

もはや倒錯しきったプレイをしているようだった。
彼女は太陽を白い羊に守護られていたが、月は俺と同じく天の蠍に守護られていた。
太陽と月の両方が天の蠍に守護られていた俺以上に今ドスケベなのは
酒のせいで箍が外れてしまったからだろうか?

「こんなに汚れちゃって……お母さんがきれいにしてあげるね」

そう言って彼女は俺のちんちんをしゃぶり始めた。
しかもただしゃぶっているのではなく、局部を俺の顔に押し付けたからだ。
いわゆるシックスナインというものである。

「鳥海の雫を飲ませてあげますから、あなたの濁り酒を飲ませてくださいね」

352酔いしれるもの、酔いしれぬもの:2017/01/01(日) 21:10:14 ID:2seFPwYU
今度は母子プレイではなく普通(?)の恋人同士のプレイだった。
彼女はフェラチオをし、俺はクンニリングスをしていた。

「ああっ、いいですよ」
「ん……」

互いに粘膜で粘膜を刺激し合うからかさっき以上に気持ちよく感じる。
そんなわけで再び射精するのに時間はかからなかった。

ドビュルッ!

二発目だからか勢いが凄かった。同時に彼女の尿道から液体が出てきた。
少しひくついている感じがしたのできっと彼女もイってしまったのだろう。
お互いに相手から放出される液体を飲み合っていたのだった

「あぁ……あなたの濁り酒、とっても美味しい……」

酔っ払っているからこんなことも言ってしまうのだろう。
俺もベロベロに酔っ払っていたら『大吟醸 鳥海山うめぇ』と言っていたかもしれない。

「幸せですぅ…………zzz…………」

彼女は寝てしまったようだ。とりあえず俺も右のおっぱいから母乳を搾り取ってから眠りについたのだった。
 
 
「昨日は本当にごめんなさい……」

シラフに戻った彼女は本気で謝っていた。昨日の事はある程度覚えていたようだった。

「いや、酔ったことをいいことに止めようとせず為すがままだった俺にも責任はある」
「だけど寝ちゃったせいでセックスの本番をさせてあげられなくて……
 せめて寝てしまっても睡姦を許しますと言っていれば……」
「過ぎた事はしょうがないさ。なんなら今からやるか?」
「はいっ!」

彼女は元気よく応えた。

「罪悪感とかを持つ必要はないよ。姫始めは二日からって言われているしさ」

厳密には二日でなくてもいいが、姫始めの大元の意味が二日に行うものだからそう思われやすいのだろう。

「はい……それじゃ、しましょう」
「ああ」

こうしていつものように俺達は普通に愛し合ったのだった。
 
 
―終―

353名無しの紳士提督:2017/01/01(日) 21:12:07 ID:2seFPwYU
というわけで以上です
次は大鯨の話を投下します
原作と違う挨拶や、他SSと共通する独自設定もありますが
何卒ご了承ください

354せ・い・じ・ん 幼妻大鯨ちゃん:2017/01/01(日) 21:13:02 ID:2seFPwYU
2016年12月31日、大晦日の夜。
艦娘達が駆ける港湾の空を花火が彩っていた。

ドドン!ドンドン!ドン!!

そして今、日が変わろうとしていた。
5…4…3…2…1……

ドーーーーーン!!!!

「新年明けましておめでとうございますぅ」

一際大きな花火と共に大鯨の挨拶で始まった2017年1月1日。

「明けましておめでとう。今年もよろしくな」
「はいっ」
「司令官さん、新年明けましておめでとうございます」
「提督さん、新年明けましておめでとうございます」
「あけましておめでとうなのです」
「明けましておめでとうみんな」

続いて戦術の要の鳥海と教育の要の鹿島に初期艦娘の電も挨拶をした。
鳥海と鹿島は晴れ着姿である。鹿島の晴れ着は姉の香取のお下がりだけど。

「提督、明けましておめでとうございます!」
「提督、新年明けましておめでとうございます」
「新年明けましておめでとうございます提督。今年もどうかよろしくお願いします」
「あけましておめでとうな、明石、間宮、大淀」

この鎮守府だけでなく全鎮守府の要となる工作艦明石、補給艦間宮、そして大淀とも挨拶を交わした。

355せ・い・じ・ん 幼妻大鯨ちゃん:2017/01/01(日) 21:14:03 ID:2seFPwYU
「Je vous souhaite a tous une tres bonne annee 2017 !」

フランス語による新年の挨拶をしたのは
フランスの水上機母艦の艦娘のコマンダン・テストだ。

「Have a great year.」
「Best wishes for the happy new year Admiral!」

同じ英語の挨拶だがシンプルにくだけた言い回しのアイオワ、
丁寧な言い回しのウォースパイト。
アメリカとイギリスの違い、というよりは彼女達の気質の違いによるものが大きいだろう。

「提督、あけましておめでとうございます。Buone Annoです。今年もよしよし、な年にしましょ?」

イタリア語の挨拶をしたのはアクィラである。

「海外艦娘のみんな、明けましておめでとう!」

俺は纏めて日本語で返した。
海外艦娘達の後にも他の艦娘達が俺に挨拶をした。
後は今水上を駆けて人々と街を守っている艦娘達だな。任務が終わったら挨拶しよう。
俺達は任務を遂行している艦娘達を見守りながら夜空に咲く光の花を見ていた。

356せ・い・じ・ん 幼妻大鯨ちゃん:2017/01/01(日) 21:14:37 ID:2seFPwYU
「鎮守府主催の年越し花火大会、大盛況でしたね」
「ああ。やってよかったよ」
「アメリカとか外国ではカウントダウンイベントで花火をする事が多いわ」
「パリのエッフェル塔と共に見る花火に負けず劣らずの美しさでした」
「ロンドンの花火と同じくらい…
 それを鎮守府の力だけでやるなんて…」

海外艦娘達も流暢な日本語で評価してくれた。
彼女達は本来日本語がここまで達者ではなかったが、
『何を言っているかわからない』
という意見が多数あった為、練習巡洋艦娘の鹿島にみっちりと日本語力を鍛えてもらった。
その甲斐あってかみんな日本語が達者になり、
みんなとコミュニケーションが円滑に取れるようになった。

「仕方ないよ。同じ場所でわずか一週間の内にまたやる予定はなかったみたいだしさ」
「イブの時は警備に専念してて正解でしたね」
「我々の資材量だと、通常業務にも影響が出かねませんからね」
「今回は過去に鎮守府が協力した企業からの支援もあり、
 そのおかげで花火用の資材の用意も出来た。
 そして花火大会そのものも街のみんなに喜んで貰えて万々歳だ」
「神戸の花火大会も大盛況でしたけど、ここの花火大会もかなりのものですわ」
「ホント凄かったよな」
「艦娘の使命は戦う事だけでなく、人々を笑顔にする事も使命の一つです。
 花火大会、本当に大成功でした」

大鯨が誇らしげに言った。彼女は潜水母艦故に戦闘能力は皆無であったが、
それ故に戦闘以外で艦娘の力を役に立てる事が出来たのが嬉しかったのだろう。

「それでこれからどうしましょうか?」
「どうするか…警備は担当の艦娘達がやっているし、
 俺達はこれからどうするか……」
「駆逐艦のほとんどは寝ちゃって、
 ここにいるみんなは午前中は非番ですからどこかに行きますか?」
「三重県ならパチンコ屋が大晦日から正月にぶっ通し営業やっているんだがな」
「何それ?」

みんなは興味深そうに聞いてきた

357せ・い・じ・ん 幼妻大鯨ちゃん:2017/01/01(日) 21:15:14 ID:2seFPwYU
「三重県にはお伊勢さんがあって正月はそこに参るのだが、
 混雑してトイレが足りなくなるからパチンコ屋をトイレスペースの確保の為に
 全国47都道府県で唯一営業させていると聞いた事がある。
 だが最近はコンビニのような24時間営業の店かが増えたから
 パチンコ屋の新年深夜営業に疑問視がされているけどな」
「へぇ〜、そうですかぁ。まあパチンコはお金がただかかるだけですから、
 ここで夜通しで呑みましょうよ。お酒なら呑んだ分だけ損はしませんからね。
 おつまみもありますよ。ベビースターはオススメです〜」
「ポーラ!」
「…何をツマミにしようとそれは勝手だが、
 去年突如引退を発表して昨日をもって惜しまれつつ引退した
 マスコットキャラクターだったベイちゃん(鳥海ちゃんと同い年)を偲んでほしいものだ」
「ほえ?……すみませんでした。おつまみなしでお酒を呑みます」
「そういう意味じゃねえ……」
「……提督と大鯨さんは二人きりでゆっくりとなされたらどうでしょう?」
「お子様達も寝てらっしゃいますし、私達は私達でゆったりしています」
「そうですか、すみません」
「まあ、今更神宮や大社に行ったって超大混雑だろうしな。
 鎮守府が関わるような事があったなら混雑関係なく中に行けるだろうが、
 さすがに歴史ありすぎる神聖な場に鎮守府が深く関わる事は無理だ。
 精々縁がありそうな艦娘を派遣するくらいしか出来ないだろう」
「歴史ある商社とはコラボしましたけどねぇ。
 あそこは気前よくワインをくれたんですけど」
「みんな、ポーラが呑みすぎないか心配だけど、
 君達を信じて俺達は二人でゆったりとさせてもらうよ」
「りょ〜か〜い」

ポーラの返しに『君が当事者だろうが』というツッコミをしたいのを我慢して俺達は自室に戻った。

358せ・い・じ・ん 幼妻大鯨ちゃん:2017/01/01(日) 21:15:45 ID:2seFPwYU
「君は変わらないんだな」
「まあ、ありがとうございます」

自室に戻った俺達は大掃除の最中に見つけた大鯨の昔のアルバムを眺めていた。
彼女が艦娘になる前からの沢山の思い出だ。
……変わらないと言っても胸の大きさは今ほどではない。とはいっても充分大きいが。

「君が20歳の頃のは写真集で見たけど、こういうのは初めてだ」
「辛い時に頑張って生きてきた自分を奮い立たせる為に
 艦娘になる時に持ってきた物ですけどこの鎮守府に来る前の整理で仕舞い込んじゃって…
 今まで探す暇がなさ過ぎるくらい忙しくて、
 この前の大掃除の時にやっと探し出せました」
「物探しの暇も与えられないくらい忙しくさせてしまってごめんな」
「いえ…気にしないでください」
「しかし君はちゃんとプライベートな写真も沢山撮ってたんだな」
「自分が生きてきた証ですから。ハタチの時に出した写真集も、
 未熟児として産まれた私がここまで生きてこれた記念みたいなものですから」
「重いな…」
「そういえばあなたの写真って全然見ませんね」
「恥ずかしながらあまり写真は撮ってこなかったからな。高校時代以降は特に。
 そうでなくても写真を持って来てないしな。
 しかし君は20歳の頃から全然変わらないな。
 成人式の時の写真だって幼い初々しさがあったけど、それは今でも変わらないし、
 成人式が楽しかったからか君が輝いて見えるしさ…」
「ところであなたの成人式の思い出を聞いたことありませんでしたけど、
 あなたの成人式はどんな成人式でしたか?楽しかったですか?」
「俺には成人式の楽しい思い出は影も形もなかった…」
「そうなんですか…」
「いや、まったくなかったとは言わないが…
 期待するような事はなかった」
「期待するような事って何ですか?」

彼女は気になる様子で聞いてきた。

「……あまり言うべき事じゃないだろうけど……」
「いいですよ、正直に言ったって」
「……昔、物心つく前から仲がよかった幼馴染がいたけど
 中学時代に喧嘩してそのまま仲直りする機会もなく卒業して自然に会う機会もなくなり、
 大学の頃には住んでる所も変わっちゃって……
 成人式の後の同窓会なら昔みたいに仲良くなって仲直り出来ると思っていたけど、
 そんな状況でも結局全然仲直り出来なくて…………」
「そんな事が………」
「その事が今の俺の生き方に強い影響を与えているのかもしれない。
 喧嘩しても軽く思わずにすぐに仲直りする、って事を今更にな………」
「……………」
「ごめんな、こんな正月からこんな暗い話をしてしまって」
「いえ、そんな事があったなんて知りませんでした。
 だけどその事が今のあなたの生き方に良い影響を及ぼしているのでしょうから」
「……ありがとうな……」

359せ・い・じ・ん 幼妻大鯨ちゃん:2017/01/01(日) 21:16:23 ID:2seFPwYU
そうだな。彼女も潜水母艦大鯨と同じく未熟児で産まれ、
その為に様々な苦しみを受けてきたが、
それ故に彼女は他者からの優しさを感じながら育ち、
優しい心を持つ女性へと育まれてきたのだ。
彼女が辛かった過去があるからこそ今の自分の幸せな自分があると前向きに捉えるように
俺も過去の影は過去の影として受け止め、そこから未来を見つめなきゃな。

「でも?こういう事も期待していたんでしょ?」

彼女はそう言いながら着物の帯を解いていった。

「……姫始め、しましょ」

あまりにも大胆過ぎる発言をしながら彼女は己の身体をあらわにした。
姫始め……今では年の始めのセックスの別称であるが、
元々は1月2日に行う、セックスとは関係ない全く別の行事が由来である。
ただ時々ごっちゃになって1月2日に行うセックスとの事と思ってる人もいるみたいだ。
まあ日本人はそこら辺いいかげんな所があったりするものだし、
言葉というものは時代によって変わっていくものだ。
そんな事を考えながら俺は彼女に口づけをし、
抱きしめながら彼女の頭に手をまわし、そのまま畳に押し倒した。

「ん……ん……」

舌を絡め合いながら激しく口づけを交わした。

「……はあっ……」

口で激しく愛し合った暫く後、交吻を解いた。
彼女の顔はとても蕩けた表情だった。
大人でありながらあどけない少女のような愛らしい顔、
だけど身体はしっかりとした大人な彼女。
そんなアンバランスな彼女が見せた魅惑的な表情は
俺の更なる興奮を呼び起こすのに充分だった。

「早く……ください………あなたの……おちんちん…………」

息を絶え絶えにしながらも、幾度も俺という男を受け入れ、
双子を産んだにもかかわらずまるでそれを感じさせない桜色のそれを
指でくぱぁと拡げて懇願する彼女。
子を孕み産んだ事がある事を感じさせぬ瑞々しい見た目、
それ以上に幼さを感じる声が発する誘惑に俺の理性なんてもはや影も形もなかった。
俺はズボンのチャックを下ろし、中で痛いほどに張り詰めたちんちんを解放し、
被っていた包皮を剥いて彼女の膣口に添え、躊躇いなく奥まで入れた。

「あああっ!?」

彼女の驚いた声が響くが俺は構わず心が命ずるままに腰を激しく前後した。

360せ・い・じ・ん 幼妻大鯨ちゃん:2017/01/01(日) 21:16:57 ID:2seFPwYU
ジュプッジュプッジュプッ!

彼女の膣は充分に濡れていた為に絡み付かれながらも滑らかにちんちんが擦れた。
彼女の顔は久々の激しさに慣れきっていない様子だったが、
いつもとは違う彼女の髪型に新鮮さを感じ、
また、晴れ着でのセックスというシチュエーションが彼女の雰囲気と合わさり、
新成人を迎えた二人がそのまま大人としての儀式を行う……
そんな感じすら醸し出し、俺をどうしようもないほど興奮させていた。
彼女の豊かな胸はたぷたぷと俺の下で激しく揺れていた。
子供達を育むおっぱい。それを俺も吸ってみたくなった。
俺はおっぱいに手を添え、子に母乳を与えている事実を感じさせない桜色の乳首を甘噛みし、
ぎゅっと搾るかのように手に力を入れ、おっぱいのやわらかさを感じながら乳首を吸った。

「ふぁわあぁぁぁぁ!」

彼女の愛らしい嬌声が響いたと共に口内に温かな甘さが広がった。
その直後膣がきゅっと締まり、強い刺激を感じた。

どびゅるるっ!どびゅるっ!

俺は最奥で射精していた。彼女が雌としての本能全開で雄の精子…
子種を貪欲に搾り取ろうと激しく絡み付くのを感じながら、
雄としての本能の赴くままに精液を彼女の胎内奥深くに
激しく叩きつけるように吐き出しながら種付けをしていた。
俺の遺伝子を受け継いだ新しい生命を彼女に孕ませ、産ませる為に……

「ぁ……ああ………」

あまりにも気持ち良かった。まるで天国に上り詰めるかのようだった……

361せ・い・じ・ん 幼妻大鯨ちゃん:2017/01/01(日) 21:17:40 ID:2seFPwYU
彼女の声に気がついたら射精はもう終わっていた。
彼女の激しい絡み付きも大人しくなっていた。
俺の意識が飛んだわけではないだろう。
射精する事と快楽を感じる事だけに集中していたのだろう。
少なくとも快楽は刹那的には感じていたはずである。
気がついた俺は彼女を見た。乳首からは白いものが垂れていた。
俺は彼女の母乳を飲んだんだ。
あの時感じた甘い温かさの正体を今把握したのだった。

「……激しかったぁ……」

彼女の呟きは俺によかったって言ったつもりだろうが、
ただ欲望を吐き出そうとするかのように自分勝手に動いていた俺には
単語の意味だけで俺を責めているように感じた。

「……ごめん……」

俺は謝った。自分がどうしようもないと感じていたからだ。

「あなたったら暴れん坊で甘えん坊で慌てん坊で……」
「うぅ……」

全部当たっていた。何も言えなかった。

362せ・い・じ・ん 幼妻大鯨ちゃん:2017/01/01(日) 21:18:21 ID:2seFPwYU
「……でも、そんなあなたがとってもかわいくて愛おしいです」
「………ありがとうな…」

彼女は俺を責めたりはしなかった。
俺の情けない姿にさえ愛情を感じてくれていた。

「その姿を私の前でだけ見せてくれるんですから嬉しいです。
 私はあなたのお嫁さんなんですから、
 ずっと肩肘ばかり張張り詰めさせずにゆったりとしてくださいね」
「ああ」

俺を慈しんでくれる彼女。俺は本当にいいお嫁さんを持った。
思わず肩肘張りそうになったが、彼女の言う通りもっとゆったりとするか。

「……こちらの方はずっと張り詰めっぱなしですね……」

彼女の膣内に挿入されていた俺のちんちんは射精したにもかかわらず未だに勃起していた。

「いいですよ。こちらは張り詰めていても。
 私の中なんですからそうなってもおかしくありませんからね」
「なあ、もっとしていいか?」
「はい!後ろからでも横からでも。
 もし望むなら私があなたの上にもなりますよ」

彼女は俺ともっと愛し合うつもりでいた。
二人とも太陽も月も天の蠍に守護られし者。
天の蠍は性愛の象徴でもあるため、二人は底無しなのだろう。
去年は『姫始め』が出来なかったから今年の『姫始め』は更に激しいものとなるだろう。
『姫始め』はその通り更に激しくなっていったのだった。
 
 
―終―

363名無しの紳士提督:2017/01/01(日) 21:20:01 ID:2seFPwYU
というわけで以上です
大鯨は幼い新成人っぽくて、
ほとんどの事を許してくれそうな聖人で、
ドスケベな性人でしょうね

それでは今年もまたよろしくお願いします

364名無しの紳士提督:2017/01/02(月) 07:45:03 ID:Sn3S.bP2
怒涛の投稿ラッシュ乙
貴重な水無月成分良いぞ…

365名無しの紳士提督:2017/01/02(月) 10:10:19 ID:ooMm4HpE
そういえば、ここは注意書きがあればTSはOK、女性提督は百合板とのことだけど。
男の子になっちゃった艦娘の主砲の処理をする女性提督や艦娘って、ここでいいのでしょうか?




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