魔法少女まどか☆マギカの鹿目まどかです　避難所★2

331：321：2014/09/14(日) 03:06:06: もしほむらとさやかの立場が逆だったら：６

杏子「まどか、それがどんなに恐ろしい願いか分かってるのか？」
まどか「多分」
杏子「未来と過去と、全ての時間で、あんたはずっと戦い続けることになるぞ？
そうなりゃきっとあんたはあんたで無くなる。
死ぬなんてなまっちょろいものじゃない、ずっと魔女を滅ぼす概念として、この宇宙に固定されちまうぞ？」
まどか「いいの…そのつもりだから。希望を抱くのが間違いだなんて言われたら、
私、そんなのは違うって、何度でもそう言い返せる…きっといつまでも言い張れるよ」
マミ「いいんじゃない？やれるものならやってみなさい」
まどか「マミさん」
マミ「戦う理由、見つけたんでしょう？逃げないって自分で決めたんでしょう？
なら止める理由はないわ。とことん突っ走りなさい」
まどか「はい、ありがとうございますマミさん」
杏子「それじゃ、コレ返さねえとな」（イラスト）
まどか「えへへ…」
杏子「まどか、お前は希望を叶えるんじゃない。お前自身が希望になるんだ。あたし達全ての希望にな」

さやか「これがまどかの望んだ結末だって？こんな終わり方でまどかが報われるのか！？冗談じゃない！！
こんなの…死ぬよりもひどすぎる……」
まどか「ううん、違うよ、さやかちゃん。
今の私にはね、過去と未来の全てが見えるの。かつてあった宇宙も、いつかあり得るかもしれない宇宙も、みんな」
さやか「まどか…」
まどか「だからね、全部わかったよ。いくつもの時間でさやかちゃんが私のためにがんばってくれたこと、何もかも…
何度も泣いて、傷だらけになりながら、それでも私のために…
ずっと気づけなくてごめん…ごめんね…」
まどか「さやかちゃん、ありがとう。あなたは私の、最高の友達だったんだね…」
さやか「だからって、まどかはこのまま帰る場所もなくなって、大好きな人たちとも離れ離れになって、
こんな場所に、一人ぼっちで永遠に取り残されるって言うのか！？」
まどか「一人じゃないよ。みんな、いつまでも私と一緒だよ。
これからの私はね、いつでもどこにでもいるの。だから見えなくても聞こえなくても、
私はさやかちゃんのそばにいるよ」
さやか「まどかはそれでもいいの？あたしだって忘れちゃうのに？あんたのこともう二度と感じ取ることさえできなくなっちゃうのに！？」
まどか「ううん、諦めるのはまだ早いよ。さやかちゃんはこんな場所までついてきてくれたんだもん。
だから、元の世界に戻っても、もしかしたら私のこと、忘れずにいてくれるかも。
大丈夫、きっと大丈夫。信じようよ！」
さやか「まどか…」
まどか「だって魔法少女はさ、夢と希望を叶えるんだから。きっとほんの少しなら、本当の奇跡があるかもしれない。そうでしょ？」
さやか「待って…行かないで！！」
まどか「ごめんね。私、みんなを迎えに行かないと…
いつかまた、もう一度さやかちゃんとも会えるから。それまでは、ほんのちょっとだけお別れだね」
さやか「まどかああああああ！！！！！！」

上条「25番、上条恭介です。課題曲は、アヴェ・マリア」

ほむら「手間をかけさせちゃったわね…」
まどか「ううん、こっちこそごめん…ほむらちゃんを救うには、何もかもなかったことにするしかなくて…
そしたら、この未来も消えてなくなっちゃうの…
でもそれは多分、ほむらちゃんが望む形じゃないんだろうなって。
ほむらちゃんが祈ったことも、そのためにがんばってきたことも、とっても大切で、絶対、無意味じゃなかったと思うの」
ほむら「ええ…これでいいわ…」

ほむら「そうよ…私はただ、もう一度恭介の演奏が聴きたかっただけ。
あのヴァイオリンを、もっともっと大勢の人に聴いてほしかった。
それを思い出せただけでもう十分…何の後悔もない…」

ほむら「確かにちょっと悔しいけど…相手が仁美なら仕方ないわね…いい子だし、
きっと恭介のことも大切にしてくれると思う…」
まどか「うん」
ほむら「行きましょう、まどか」
まどか「うん」

上条「ほむら…？」

さやか「例え魔女が生まれなくなった世界でも、それで呪いが全部消えるわけじゃない…
世界の歪みは形を変えて、今も闇の底から人々を狙っている…」

キュゥべえ「今夜はつくづく瘴気が濃いね…魔獣どもも、次から次へと湧いてくる…幾ら倒してもキリがない」
さやか「ぼやいたってしょうがない。ほら、行くよ！」

さやか「悲しみと憎しみばかりを繰り返す、救いようのない世界だけど、
だとしてもここは、かつてあの子が守ろうとした場所なんだ…
それは絶対に忘れない…だからあたしは、戦い続けるよ…まどか」
まどか「頑張って」

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