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ξ゚⊿゚)ξ街角絵本と奇譚のようです
32
:
ブーン系の名無しさん
:2014/03/27(木) 23:48:48 ID:Pj39Jcig
`
|゚ノ ^∀^)「そうそう! そこに私がおじゃましているってわけなのよぅ」
ξ゚⊿゚)ξ「帰れ」
|゚ノ;^∀^)「ええ!? ちょ、待って待ってまだ続きがあるんだから」
櫻子が、まるで椅子から滑り落ちたかのようにがくりと態勢を崩した。
あほらしくもあるが、どこかわざとらしいその動作に、少々機嫌の悪い早月は唾を吐きかけたくなるようなあざとさを感じる。
|゚ノ ^∀^)「どこから説明すればいいのかしらねー」
腕を組み、宙を見上げながら櫻子が言う。
その様子は悩んでいるというよりも、どこか面倒くささが先立っていた。
|゚ノ ^∀^)「ツンちゃんはさ、本を読んでいる時にその情景が浮かんでくる経験ってなあい?」
早月ははっとする。
経験も何も、早月にとってそれはただの癖。
当たり前のことだったのだ。
ξ゚⊿゚)ξ「あるわ」
|゚ノ ^∀^)「なら話は早いわよぅ」
櫻子が嬉しそうに早月の頬をぺたぺたとさわる。
てっきり冷たいのを想像していた早月は、ほんのり暖かいのに内心驚いていた。
|゚ノ ^∀^)「私はその情景を、より鮮明にできるのよぅ」
ξ゚⊿゚)ξ「鮮明に……」
|゚ノ ^∀^)「うん。それこそ、その場にいるみたいにできちゃうの」
早月はつい先程の感覚を思い出す。
あれは読書というよりも、主人公本人になってしまったかのような――。
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