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ξ゚⊿゚)ξ街角絵本と奇譚のようです
1
:
ブーン系の名無しさん
:2014/03/23(日) 23:02:44 ID:zwh.XI/U
`
窓から差し込む陽に赤みが増してきた。
やっぱり、夕焼けは朱(アカ)色ね。
御ヶ津早月は机の真ん中で花瓶に活けられた花にうっすらとその色が映り込むのを、目を細めて見ていた。
別に微笑んでいたわけではない。
単純に、眠かったのである。
手を口許に当てて欠伸をすると、押さえの無くなった本は簡単に閉じてしまった。
左手首の時計を見れば、いつの間にやら16時を回っている。
早月は図書館に居た。
たまたま学校が午前授業であったため、
前々から気になっていた新設の個人図書館に来ていたのである。
その名も「街角」。
「街角」はなかなかセンスの良い図書館だった。
というのも、暖色の照明に緋色の絨毯がシンプルながらそれらしい空間を演出しているのだ。
また凝った装飾の美しい書見台が幾つか設置されており、
祖母の家でしか見たことのなかったそれらに早月は胸が高鳴るのを感じていた。
むしろそちらの方が気に入った理由としては大きい。
特に端に置いてあるものは本当に素晴らしかった。
それこそ眺めるだけでどきどきしてしまって、使えないくらいには。
ξ-⊿-)ξ「……アホらし」
すっと椅子を引いて、足元に置いていたスクールバッグを肩にかける。
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