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凍てつく殺意@読者参加型推理サスペンス

1二十五 ◆olN4KPV2jU:2013/09/19(木) 15:11:21
その日、白豪山は地獄と化していた。
木々に覆われ激しい吹雪に見舞われた雪山は、月の明かりも届かずに1m先もよく見えない。木々は轟音を立ててざわめき、まるで獣の咆哮のようにも聞こえる。
雪山の登山ブームにつられて軽い気持ちで参加したツアー客達は、己の浅はかな認識を悔いていた。すでに何人かの参加者がはぐれてしまっている。この猛吹雪の中でガイドもなければ、生存は絶望的だろう。
いや、ツアーガイドの顔色を見れば、我々も生きて帰れるかどうか怪しいものだ。どんどん歩いているものの、当てもなく彷徨っている事を言い出せないだけではないだろうか。
麓まであとどれぐらい歩けばいいのか、予想すらできなかった。

寒さと雪の重さに体力を奪われながら、ふと出発する前にロッジで奇妙な話を耳にした事を思い出した。
この人里離れた山の奥深くに、不釣り合いな立派な洋館があるという話だ。
なんでも、そこは幽霊屋敷だとか、化け物が住んでいるだとか、奇妙な研究をしている施設だとか、皆口々に噂話に興じていたが、この猛吹雪から身を守れるなら、いっその事その洋館にでも辿り着きたい気分だった。

45二十五 ◆olN4KPV2jU:2013/10/15(火) 19:16:08
一時間後、5人は一先ず自分達の部屋に荷物を置いて、男部屋の方に集まった。
各々が携帯電話を掛けてみるが、やはり圏外で繋がらない。外の吹雪は相変わらずのものだった。屋敷の明かりで辛うじて見える範囲の木々は、強風に煽られ倒れそうなぐらいしなっている。外に出られず、連絡も出来ない以上、あとは吹雪がおさまるのを待つ以外に方法はない。例えスタンド使いであろうとも、極寒の中で長時間さまよえば死に繋がる事は、数時間前に嫌と言うほど思い知らされた。
伊佐治が暖炉に追加の薪をくべようと腰を上げた時、廊下から声が響いた。
「いい加減にしてよ!」
「なんだその言い草は、それが兄貴に対する態度かよ」
毒島が、そっとドアを開いて廊下を覗いてみる。廊下には、鈴と亮が言い争っている姿が見えた。

「何が兄貴よ。ロクに働きもしないで、家族に金をせびってばっかりのろくでなしじゃない。父さん達からお小遣いが貰えなかったからって、普通、妹にせびる?しかもこんなところに来てまで」
鈴が自分の腕を掴んでいた亮の手を振り払う。
「ふん、俺は兄貴や親父と違う、夢があるんだよ。その為には金が要るんだから仕方がねーだろ。生活費程度じゃ足りねーんだよ。どうせお前が持ってたって無駄遣いするだけだろ?俺に投資した方がマシだぜ」
「何が投資よ、ギャンブルにつぎ込んでるだけじゃない。30手前で親に何十万と生活費もらってるだけでも恥さらしなのに、どこまで落ちれば気が済むわけ?どうせ『トウシ』するなら、いっその事、外の吹雪で『凍死』してきたら?」
鈴が亮を蔑むような目で見てそう吐き捨てると、亮は苛立ちを露わにした。
「なんだと!?テメーだって貰ってんだろ、それをよこせよ!働いてんだからいらねーだろ!」
「あんたと一緒にしないでよ!私はそんなの・・・」

その時、2人の近くのドアがバタンッと勢いよく開いた。
「お前達、いい加減にしないか!」
部屋から修司が出てきて、2人を一喝した。
「に、兄さん・・・」
「幸恵が今しがた寝たところなんだ。知っての通り、あいつは体が弱い。喧嘩なら他でやってくれ」
修司の言葉に、2人はばつが悪そうに視線をそらす。
「ご、ごめんなさい」
鈴は本当に申し訳なさそうに修司に謝ったが、亮は釈然としない様子で修司の脇から部屋を覗き込む。
「ふん、そんなに弱っちいなら来なけりゃいいんだよ。どうせあいつも親父の金が狙いで兄貴と結婚したんだろうぜ」
その言葉を聞いた修司が、亮の胸倉を掴んだ。
「それ以上言ったら、外の倉庫に放り込むぞ。それと客人も来てるんだ、世間にみっともない姿を晒すんじゃない」
修司は亮を軽く突き飛ばすと、さっさと部屋の中へ戻ってドアを乱暴に閉めた。
「けっ、偉そうにしやがって・・・」
亮は壁を軽く蹴り飛ばし、そのまま自分の部屋へと去って行った。鈴は亮には目もくれず、閉められたドアを伏し目がちにしばらく見つめ、その場を後にした。

「な、なんだかすごい場面でしたね・・・」
「うわっ!」
影山の言葉に毒島が声をあげる。覗いていた毒島の周りには、いつの間にか他の4人も集まっていた。
「覗きなんて、趣味悪いわよ」
毒島の背後で腕を組んでいた伊佐治が言う。
「お前だって覗いてたんだろ!」
「私は聞いてただけよ」
涼しい顔でそう答えると、そのままソファに戻って行った。
「まあ、どこでも家の事情というものがあるさ。見なかった事にした方が良さそうだ」
蟻原の言葉に、守久も頷く。確かに、招かれざる客である自分達がどうこう言うのは、余計なお世話というものだろう。
そうこうしていると、古い置時計が11時の鐘を鳴らす音が廊下に響いた。鳴り終わるか否かというところで、不意にあくびが漏れる。空腹も満たされ、ひどく疲れた体が暖かく心地良くなった為か、すでに5人はかなりの眠気を感じていたようだった。

46二十五 ◆olN4KPV2jU:2013/10/15(火) 19:20:38
★行動選択★
各自、かなり眠い状態になっています。
眠る前に特にやっておきたい事があれば提示して下さい。
何もなければ、そのまま各々の部屋に行って眠ります。

尚、出来る行動は一つだけ、行動次第では次の日に影響が出る場合もあります。

47毒島 ◆vY4o6ICjXk:2013/10/18(金) 22:29:29
亮さん、死亡フラグ立てすぎだろjk(毒島だけに

毒島、トイレに行ってから寝ます
帰り道、スタンドで修司さんの部屋の中を覗く

48蟻原 ◆XaXp325K/w:2013/10/19(土) 11:24:11
平林さんに電話線が切れたことについて尋ねる
子供の頃から刑事コロンボが(ry
家族の関係には首を突っ込みたくないので、何か言われてもスルーで

49伊佐治 ◆O8ZJ72Luss:2013/10/19(土) 20:33:25
事件の臭いが……!

遭難中に傷を負った人・現在体調がおかしい人はいないか訊きます(伊佐治自身は守久を気にかけています)。
いた場合、悪化する前にと治します。いなかった場合、窓や扉の鍵を確認してから眠ります。

50影山 ◆cR08PK3l1o:2013/10/19(土) 23:05:01
ではスタンドを使って気配を消して、亮の様子を偵察したいです
(怖い人っぽいから調べとこう! って感じで)

51守久 ◆ywmVdUwUgY:2013/10/20(日) 10:27:16
体力を回復しておきたいので、今日の出来事を簡単に日記に書いて寝ます。
可能ならば、用心としてSP 1を出したまま寝たいです。


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