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PRAY

1ちんぱる:2013/09/25(水) 21:31:00
なまえさんのリクエストから
今回、サスペンス風の話を書こうと思います。

2ちんぱる:2013/09/25(水) 21:35:46
某所、とある島の廃墟と化したビルの地下室では
ある男が住みついていた。

「やっとだ・・・、これで、解放される・・・」

彼の手の中には、外からの太陽の光が反射し
青く光る石があった。
男は掌を高々と上にあげ、祈りを込めると
石は輝きを増し、次第にその光が強くなってくると
男がいたビルは島の中から姿を消していた。

3ちんぱる:2013/09/25(水) 21:36:28
若干のファンタジー要素もありますが、温かく見守って頂けると有り難いです。

4ちんぱる:2013/09/25(水) 21:48:17
「それでは、本番始めま〜す!」

助監督の声と共に、秋に始まるドラマの撮影がスタートした。
このドラマの主演はSMAPの木村拓哉。
大島優子は木村の妹役という事で、このドラマに参加していた。

「はい、オッケーです!それでは40分間のお昼休憩を取りたいと思います!」

出演者やスタッフがスタジオを出ていく中で
一人、セットの周りをウロチョロする者がいた。

「何やってんの?」
「わっ!スミマセン・・・」

彼女の行動が気になった木村が声をかける。

「私、今日でクランクインなんです」
「うん、知ってるよ」
「だから少し緊張しちゃってて。それで気持ち作ろうと思って、こうやってセットの中を歩いてみたんです」
「面白いね、それ」
「そんなこと無いですよ」
「じゃあ、宜しく」
「はい、お疲れ様です」

木村は彼女を残し、昼休憩へと向かった。
優子は、再び一人きりになったスタジオに寝転がる。
見上げると照明の足組みなどが良く見えた。
そのとき、何かが音を立てた。
小さな石が壁にぶつかったような、カタッという音。
気になった彼女は、セットの裏側に廻ってみると
予想通り、小さな青い石があった。

「何これ?」

そう思い、石を拾い上げ、他の誰かに見せようと歩きだした時には
スタジオで彼女の姿を見る事は無かった。

5ちんぱる:2013/09/25(水) 21:52:28
ちなみに、鬼ごっこがテーマです
かくれんぼとだるまさんが転んだは、まだ後日・・・。

6ちんぱる:2013/09/29(日) 22:54:25
冷たい風が彼女の小さな顔に刺さる。
違和感を感じた優子は目を覚ますと辺りを見渡した。

「おめでとうございます、参加権獲得です」
「はっ?」

真っ暗な中、何故か彼女の元にだけスポットライトが照らされている。
どこからか聞こえた声の正体を探るべく立ち上がり、周りを捜索することにした。
先程から優子を照らすライトは、彼女の動きに合わせ付きまとって来る。

「あの!これ何の悪戯ですか!?私、今から撮影なんですけど!」

彼女の叫びは虚しくも真っ暗な暗闇の中を突き進んでいくだけであった。
すると再び、女性のような声で先程のアナウンスが流れる。

「おめでとうございます。大島優子様、参加権獲得です」
「だから、何の事って・・・」

アナウンスと共に、段々と周りが明るくなり
視界が開けてきた。

「何、コレ・・・」

辺りはうっそうと茂る林の中だった。
一本の木にはスピーカーが取り付けられてある。

「それでは、もうまもなくゲームスタートです。出場者の皆様はご準備をお願いいたします」
「何、どうなってんの?」

彼女が事態を把握する間もなく、アナウンスによるカウントダウンが始まった。

「10、9、8、7・・・」

そのとき優子には林の中を走る足音が聞こえた。

「誰?」
「5、4、3、2・・・」

茂みの中から誰かが飛び出す。
その顔に優子は見覚えがあった。

「たかみな!?」
「優子!」
「1、ゲームスタート」
「逃げて!」

高橋みなみの叫びと共に、彼女たちがいたその場を爆風が襲った。

「キャァ!」
「優子、逃げるよ!」

高橋は爆風にたじろぐことなく、優子の手を引き続ける。

「逃げるって、どこに?ってか、何から?」
「説明は後!とにかく逃げないと・・・。って、来た・・・」
「えっ?」

後ろを振り向くと、この森林の地では不似合いな甲冑を着た人物が
こちらに全速力で向かって来ていた。

「逃げるよ!」
「えっ、ちょっと待って!」

状況が把握できないまま、彼女たちの逃走劇が始まった。

7ちんぱる:2013/10/06(日) 11:12:27
木々の合間をすり抜け、鎧兜から逃げていると
目の前に洞穴が見えた。
後ろを振り向くが、鎧兜の姿は見えない。

「あそこに隠れよう」
「う、うん・・・」

高橋は優子の手を引き、洞穴へと向かった。
中が広いことを確認すると
鎧兜が目の前を通過するまで、息を殺した。

ガチャ、ガチャと兜が装着者の体にぶつかる音が
すぐそばにまで近付いていた。
二人は息を殺しながら、洞穴の入り口を見つめる。
鎧は一瞬、入り口前で立ち止まったが
ターゲットはいないと判断すると
再び歩き出した。

兜がぶつかる音が聞こえなくなると、高橋は大きく息を吐いた。

「あぁ〜、危なかったあ〜」
「ねえ、たかみな。一体、何が起こってるの?
 全然、付いていけないんだけど・・・」
「あっ、そっか・・・。
 優子はまだ、こっちに来たばっかだもんね」
「ここどこ?」

彼女がそう尋ねると、高橋は俯きながら答えた。

「ゴメン、私にもそれは分からない。
 ここが何処なのか、何でやって来たのかも」
「そう・・・」
「でもね、一つだけ言えるのが
 さっきの鎧に捕まっちゃうと、殺されちゃうって事」
「えっ・・・」

いきなりの事実に、優子は驚きを隠せない。

「なんか、色んな人たちがここに来ていて。
 私もここに来たときに、何人かに会ったの」
「いつから?」
「昨日の夜」
「昨日の夜って、Mステ終わりじゃん!」
「うん・・・、自宅のドアを開けたと思ったら
 ここにいたの」

すぐには信じられなかったが、高橋の真剣な眼差しから
受け入れざるを得なかった。

8なまえ:2014/01/29(水) 11:04:15
ちんぱるさん!
更新よろしくお願いします!

9ちんぱる:2014/02/01(土) 10:28:45
優子は高橋が他にも人がいたという話を、もっと詳しく聞こうと思った。

「ねえ、さっき何人かにも会ったって言ってたよね?」
「うん」
「その人たちは、どうなったの?」
「・・・分からない」

彼女のその表情は酷く沈んだものだった。

「最初は市来さんっていう男の人と、吉川さんっていう女性の人と一緒にいたんだけど
 あの鎧の人が現れてから、バラバラにはぐれちゃって・・・」
「そう・・・」
「私一人になっちゃって・・・、怖かった・・・」

グループの中心に立つ総監督は、死の恐怖と向き合うには
まだ早すぎる年齢だった。
もちろん、傍らで彼女の背中をさする優子もそうだ。

「大丈夫、私がいるから」
「ありがとう・・・、優子・・・」
「とりあえず、いつまでもここにいる訳にはいかないから
 どこかに移動しよう?」
「うん・・・」

その洞穴は奥まで続いているようで、高橋が身に着けていた携帯電話のライトを頼りに
二人は歩を進めた。

10なまえ:2014/02/04(火) 13:18:11
更新ありがとうございます!
これからの展開が楽しみです!

11なまえ:2014/05/06(火) 06:56:54
続きどんどんお願いします♪

12なまえ:2015/01/05(月) 21:10:47
お久しぶりです

戦闘シーンの方お願いします!


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