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夢への道
1
:
ゴースト
:2013/06/17(月) 18:02:55
閉鎖の事実を最近知りました。
なかなかアクセス出来ないと思えば検索にすら出なくなったりで……
心機一転新しい小説を書いてみたいと思います。
僕を知ってる方もそうでない方も読んでいただけると嬉しいです。
主人公は吉田 朱里で書こうと思います。
よろしくお願いします。
2
:
ゴースト
:2013/06/17(月) 18:05:15
「絶対に女優になるねん!」
これが彼女の口癖であり、叶えたい夢だった。
3
:
ゴースト
:2013/06/17(月) 18:24:37
4月8日。
多少の前後はあるだろうが、この日が入学式という生徒は多いことだろう。
新しい制服を着て、今までと違う目的地へと向かう生徒の姿が目に入る。
「朱里も去年はあんなんやってんなぁ」
道行く生徒に去年の自身の姿を重ね合わせる。
可愛く着こなせているか。前日は鏡の前から動けなかった事を思い出す。
「懐かしいなぁ」
そんな事を思い出しながら通学路を歩いて行く。
「朱里ー!遅いでっ!」
突然聞こえた声によって我に帰る。スカートのポケットにしまってある携帯を取り出し時刻を確認。
はっとした表情で声の元へと駆け寄って行った。
4
:
ちんぱる(ドラマ『家族ゲーム』今週水曜日最終回!)
:2013/06/17(月) 18:33:08
頑張ってください!
楽しみにしてます!
5
:
ゴースト
:2013/06/17(月) 18:38:06
「遅いーー」
そう言って腕組みをしている彼女の名は七瀬 綾。
「ごめんって綾ー!」
朱里はそう言って彼女に抱きつく。
「ちょっ、もー……ほんま抱きつくの好きやな」
「ふふっ」
朱里は嬉しそうに笑うと綾の腕にしがみつく。
「行こー!」
「こんな呑気にしてられへんの。入学式、遅れるで?」
「……ああぁぁっ!」
本日入学式が行われる清蘭高校の生徒会に所属する2人。生徒会役員が遅刻するわけにはいかない。
2人は走り出した。
6
:
ゴースト
:2013/06/17(月) 18:39:02
>>4
ちんぱるさん
ありがとうございます!
7
:
ゴースト
:2013/06/17(月) 18:44:23
ギリギリ間に合った2人は、入学式の行われている体育館の端に用意された生徒会役員用の椅子に座っていた。
「次は生徒会長からの挨拶です」
先生が式を進行する。
「生徒会長、吉田朱里さん
8
:
黒蜜もち
:2013/06/17(月) 19:06:03
読みました
楽しみです
9
:
ゴースト
:2013/06/17(月) 22:34:35
「はい!」
先生の指名に元気よく返事をすると、壇上へと上がっていく。
マイクの前に立ち一礼すると、黒くて艶のある長い髪が垂れる。
朱里は顔を上げ垂れた髪をかきあげた。
「なぁ、あの生徒会長めっちゃ綺麗じゃない?」
「脚もめっちゃ長いし、羨ましいわぁ」
朱里の姿を見た新入生達がひそひそと話しを始める。
その内容は全て朱里の容姿に関してのものである。
「新入生の皆さん、おはようございます。生徒会長の吉田朱里です。」
朱里の話しが終わる頃には、ほとんどの生徒が彼女に釘付けになっており、話しの内容は頭に入っていなかった。
その後、特に問題が起こる事もなく式は終了を迎える。
「朱里お疲れー」
「綾ー!」
またしても綾に抱きつく朱里。
「わかった、わかったって」
毎度毎度抱きつかれる綾は、逃れる術が無いことを良く理解していた。
「はぁ……で、今日は大丈夫なん?」
「あ、今日も行くで」
嬉しそうに時計を見る朱里。
時刻は11時35分。
「そろそろ……」
朱里は名残惜しそうに綾から離れると、靴を履き替え帰路へと着いた。
10
:
ゴースト
:2013/06/17(月) 22:35:54
>>8
黒蜜もちさん
ありがとうございます、頑張ります!
11
:
ゴースト
:2013/06/17(月) 22:48:18
「ただいまー」
帰宅し、家にある時計を見ると12時を指している。
家には誰もいない。リビングのテーブルの上には置き手紙と千円札が二枚。
置き手紙には、母親からの伝言が記されている。
『今日は遅くなるから、これでご飯食べてね!』
父母共に働きに出ており、基本的に父は遅帰り。そして稀に母も遅く帰って来る。そしてその稀な日が今日だ。
朱里はお金を財布にしまうと、また家を出た。
12
:
ゴースト
:2013/06/19(水) 00:07:26
家を出てすぐ近くの坂道を登る。急な坂道とは言わないが、距離があるため自転車で登り切る頃には息が上がるような坂道だ。
その坂道を徒歩で登り切る。
「あ、おったおった」
登り切った先で朱里は自転車に跨がる男の姿を見つけた。
「駿介ー!」
彼の名を呼びながら走り寄って行く。
「おう朱里、お疲れ」
彼は野上 駿介。
朱里の幼なじみであり、彼氏である。元は朱里と同じ高校に通っていたが、退学となり別の学校に通っている。
「鞄、前乗せえや」
「ありがと」
駿介に鞄を預け、朱里は駿介の後ろに跨がる。
「んな、行くでー」
朱里が後ろに乗った事をしっかりと確認した駿介は自転車を走らせた。
13
:
名無しさん
:2013/06/19(水) 20:04:59
朱里にとって駿介との二人乗りは至福のひとときだった。
もともと、人に抱きつくのが好きな朱里。後ろに乗っていれば理由を必要とせず抱きつくことが出来る。と言うものの朱里が抱きつくことに理由など存在していないが。
朱里は後ろから駿介のお腹辺りに手を回しギュッと抱きつく。
「んんーっ駿介〜!」
背中に顔を付け駿介の匂いをかぐ。洗剤の良い匂いだ。朱里は駿介の匂いが大好きだった。
「あのー朱里さーん、胸当たってんねんけど」
「っ!?へ、変態っ!!」
手のひらで駿介の背中を思いっきり叩く。
パチンと大きな音が響いたと同時に駿介が声を上げる。
「いっったっ!!何でやねん、当ててたんそっちやんけ!」
「うるさいっ!この変態っ!」
朱里はそう言いながら何度も駿介の背中を叩いた。
「駿介のアホ……」
朱里は小さく呟き駿介の背中に顔をうずめた。
14
:
ゴースト
:2013/06/20(木) 18:55:34
自転車を走らせて10分。
目的地である駿介の家へと到着。家の前で朱里を降ろすと横にあるガレージに自転車を止める。
「鍵開いてるから入っとって」
「はーい」
駿介の指示通り先に中へ入る。中に入った朱里は迷うことなく二階への階段を上り、奥にある部屋へ入った。
「もー、相変わらず汚い部屋やなぁ」
ここを訪れるのは何回目だろうか。小さい頃からよく来ているこの部屋は何一つ変わらない。
部屋の中央にあるテーブルの上にはさまざまな物が置かれている。テレビのリモコンやお菓子のゴミ。とにかく汚い。
勉強机に至っては、最早物置と化している。
こんな駿介の部屋の中にも、唯一綺麗に整理されている場所がある。それはベットだ。
ベットの上部には何枚もの写真が立てかけてある。駿介はこのエリアだけは汚さないのだ。
15
:
名無しさん
:2013/06/21(金) 22:47:04
朱里はベットに寝転び、立てかけてある写真を手に取る。
この写真は小学校の運動会の時に撮った写真。皆でお弁当を食べている姿が撮影されている。
その隣にある写真は中学の修学旅行の写真だ。朱里の班の部屋に駿介の班のメンバーが遊びに来た時に撮ったもの。皆口にお菓子をくわえている。
そしてその横にある、特に大切にされている写真。この写真は朱里と駿介の初デートの時の写真。ぎこちなく手をつないでいる姿がとても初々しい。
「良い思い出やなぁ……」
思い出に浸っていると、階段を上る音が聞こえる。
「ふー。あれ、また見てんの?」
「うん、好きやねんここにある写真」
朱里はここに来ると必ず写真を手に取り眺める。ここにある写真は駿介にとっても朱里にとっても大切な物だった。
16
:
ゴースト
:2013/07/02(火) 18:45:05
「てか飯食った?清蘭今日入学式やったんやろ?」
「うん、だからまだ食べてへんねんなぁーそれが」
この質問を待っていたかのように嬉しそうな朱里。ニヤニヤしながら応える。
「ニヤニヤすんなや!ほんまぁ……んな、ちょっと待ってて」
「はーい!」
駿介は若干呆れながら下へ降りていく。そして朱里もこっそりと後をつける。
リビングへ入ると冷蔵庫から野菜を取り出す駿介。どうやら昼食を作るようだ。
玉ねぎを手際良く刻みフライパンへ。ジュゥという玉ねぎの炒まる音が響く。
駿介は玉ねぎを炒めている間に卵を取り出し、溶きはじめた。
「やった!オムライスやー!」
思わず声を出してしまう朱里。駿介の作る料理は絶品なのだが、その中でもオムライスはずば抜けていた。
17
:
ゴースト
:2013/07/02(火) 18:52:47
もともと料理の上手い駿介。そのため中学の調理実習ではいつも目立っていた。
なんせ、女子よりも上手いのだから。もちろん朱里よりも……
朱里は駿介が料理をしている時の姿が好きで、こうしてこっそり覗いているのだが、駿介は見られたくないようで、いつも追い返す。
「待っとけ言うたやろ」
「ええやんかー」
絶対に隠れていてもバレる。そして追い返される。
「もー。何が嫌なんやろ」
部屋に戻った朱里はまたベットにダイブした。
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