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【壊りて現る】 やる夫は死を夢に見る26 【破滅の化身】
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ミ/! _ ィ....二つ } ⌒ヾ//__///////
八 ‐'''"´__ 彡/ |////厶 主は既に言葉を尽くしておられる。
∧ ´ 彡./ .|///// 足りぬならばその都度預言者を寄越してくださった。
ハ __/ |/// それで十分なのでは?
∧ _,,.、丶´ |⌒_
≧=‐---‐=≦___,,.. -‐ '' "´三三三}
_,,.、丶´三三三三三三三三三三三三三:}
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|「主は全能で万能、その手は世界よりも広く、その愛は無限であるはずでは?」
|「そうだとしても、いやだからこそ。全部に応えないのは理由があるってもんでしょうよ」
|「俺もそう思う」
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| ジェリドの言葉に、突然今まで広げた疑念のすべてを畳むアンデルセン。
| 弟子二人は虚を突かれる。
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|「俺はな、ジェリド、カクリコン。我らが偉大なる主は言葉を尽くしておられると思っているよ。
| 今も、世界中で、愛し子たちだけでなく異教徒どもの心にも訴えていると思っているよ」
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| 二人は胸に手を当てた。アンデルセンの言いたいことを理解したのだ。
| 心の声、己の良心。それこそが主の声なのだというアンデルセン。
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| 主は世界中を見守り、声をかけている。
| 従うか、無視をするかは各自の判断であろう。
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|「実は俺は『第二の夢』も気に食わん」
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| 世界を滅ぼすというレミエルの脅し。四割の『正しいもの』になれ。
| この東京に五百万人の『正しいもの』がおらぬならば、ソド ムとゴ モラと同じ末路を辿らせる。
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|「何か臭い、だがやらない夫の言うことには賛同できる」
|「『良心』に従えってんですかい?」
|「そうだ」
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| ジェリドはしばし考え込み、正面玄関側から聞こえる破壊と爆発の戦闘音に耳を澄ませた。
| そして小さく舌を打ち、顔をあげる。
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| その表情からは、少し前までの鬱屈が払拭されていた。
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|「アンデルセン神父、野暮用があるんで抜けさして頂きます!」
|「駄目だ。理由を述べるか有給を申請しろ」
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| 狼狽えるジェリド、この流れで拒否されるとは思ってもみなかった。
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