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俺「ストライクウィッチーズと洒落込もうか」

1名無しさん:2013/04/07(日) 02:07:57 ID:qhlpEsaY
ストパンの世界に俺を入れてイチャイチャしようずwwwwwwwwww っていうスレ
         ∧
         / |
        〃 .|
       .//  |           ___ _,. イ
      / |  /  _ __     /       /
      ( |. /; ; ; ; ; ; ; ;.;.;>、/ /    /
      ヽ.! /; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; < ̄ ̄
      / V; ; ; ; ; i; ; ; ; ;.;.丶; ; ; ;ヽ
     .///; ; ;./; ;/|; ; ; ; ; ;.;.;l; ; ; ; ;.i
     |/; ;./ ; ;/; ;/ .l .ト、; ; ; ;.;ト; ; ; ;.;\ _,
    ノ ; ; |; ;ノイ/⌒l | | ; ;7⌒| ; ; ! ̄
   /!|; ;A ; ; l∧|⌒リ  ! ; ;/ ノヘ!. ; ;l
      |.!/{ ト、 ト弋シア ノ/弋シア; ;ノ
      |.!; ;ヾ; ;\ ,.,.,.     ,.,., !イヽ
      l; ; ;.| ; ; ト、   rt.、_’ ノ ノ ; ;}
     /; ;l ヽ、; ;\>` ー´.ィ /イ /
   ./; ;/; ; ; ;>ーヽー穴t;. |  '´
   /; ;/ ; ;/ヽ、 \ /《ム,\⌒≧
 /イ; ;/ミ>/!L_>< {ミh,,入_}
   //⌒ヽ<   ノノ    マミhV フト、
  ./ l    \  >=  _`マ》Y<>、
 /ヘ∧    \V/ / >  ⌒\   ヽ
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  妄想を垂れ流すのもよし、初SSに挑戦してみるのもよし
  そこのお前も書いてみないか?


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俺「ストライクウィッチーズ、ブレイクナウ」
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441名無しさん:2014/10/07(火) 01:37:05 ID:JPZ23hFw0
自分の完結作品読みなおして色々身悶えとかした勢いで組み上げた当社比8割増しくらいのリメイクプロットを組み上げてからもう2年位経ってるけど執筆出来る日は来るのだろうか

442名無しさん:2014/10/07(火) 07:34:45 ID:k9EyfAfU0
>>441
8割り増してww

443名無しさん:2014/10/10(金) 21:22:20 ID:s9GF4IRw0
>>439
1、2話完成飛んで5、9話とかめちゃくちゃな書き方してるわ

444衝撃波:2014/10/18(土) 05:57:33 ID:ViSIjfe60

「本当にいるんだって! 俺の彼女がウィッチなんだけどよ、見たんだって! 鋼鉄の巨兵!!」

「嘘つけよ、そんなデカイのが歩いてたら話題になるに決まってんだろ」

「それがよぉ……ネウロイ倒したらいつの間にか消えちまったらしいんだよ」

廊下から聞こえてくる同僚たちの噂話を耳にしながら俺は顎下に手を伸ばす。
泣き声が響く自室のなか窓辺に設置されたベッドに腰かける青年は状況の把握に追われていた。
すぐ真横に視線を向けると目元に手をやり大粒の涙を零しながら嗚咽を漏らして、端正な容貌を歪ませる智子の姿が視界に入る。
あれから再会を果たしたのも束の間、自分が生きていたと知るや否や泣き崩れた彼女を俺は自室へと連れて行った。
ぶつかった際の反動で床に落ちた鞄から察するに智子は割り当てられた自室へと向かう途中だったのだろう。

本来なら智子の部屋へと連れて行けば良かったのだが、突然の再会に驚いたのは俺も同じだった。
もう会うことなどないと思っていた妹との再会。
思考が追いつかず呆然とするなか泣きじゃくる智子にしがみ付かれたことで俺の動揺は更に膨れ上がった。
判断力も鈍り、気がつけばその場から一番近い自室へと彼女を連れ込んでいた。
それが正しい選択かどうかはこの際置いておこう。
問題は何故、智子がここペテルブルグ基地に来たのか……いいや、答えなど聞かずとも見当はつく。
隣で泣き声を上げる彼女こそがカウハバ基地から派遣されてきた件の補充要員なのだろう。

智子「……ひっぐ……ぐす……ねぇ、おれ?」

俺「ん、どうした?」

445衝撃波:2014/10/18(土) 06:00:37 ID:ViSIjfe60

幾分か落ち着きを取り戻したのか。隣から聞こえる嗚咽が混じった智子の声に俺は努めて落ち着いた口調で返す。
何故、スオムスから来たのか。
とっくに上がりを迎えた筈の身であるのに、どうして未だ欧州に留まっているのか。
聞きたいことは山ほどあるものの、いまは彼女の精神を安定させることが先決だろう。

俺「(綺麗に、なったな)」

視界を占めるのは端正な頬を涙で濡らす智子の泣き顔。
整った顔立ちを泣き濡らし、歪ませながら、しゃくりあげているというのに。
呼吸すら忘れて見惚れてしまうのは彼女が生まれ持って得た美貌によるものだろう。
しばらく会わないうちに随分と美しさに磨きがかかったものだ。
既に智子の容姿から幼さは消え、代わりに備わった大人の艶が彼女の美を引き立てている。
智子がこれほどならば同じ部隊に所属していた“彼女たち”もさぞ美しい女性として成長していることだろう。

智子「ねぇ? ほんとうに、あなた……なの?」

身体を何度も震わせる智子は、自身を見つめる俺の頬へと恐る恐る手を伸ばして涙で濡れて湿った細い指先を添える。
こうして隣に彼が腰掛けている今が夢でないことを確かめるように。
彼が生きているというこの今が現実であることを実感するように。
あのとき届かなかった手を、智子は伸ばす。

446衝撃波:2014/10/18(土) 06:03:43 ID:ViSIjfe60

俺「あぁ……俺だよ。久しぶりだな、智子」

智子「ほん、とう? ほんとうに……ひっく、俺――なの?」

俺「もちろん。色々あったけど……ちゃんとこうして生きてる。ほら、手だって握れるだろう?」

口元に笑みを浮かべる俺は自身の頬に触れる智子の手を包みこむ。空いたもう片方の手は彼女の頭に。
慈しむような手つきで、嗚咽にあわせて震える智子の頭をそっと撫でる。
手の平を充たす温かく柔らかな髪が与える懐かしい感触に俺は小さく感嘆の吐息を漏らした。
まだ二人とも幼かった頃。
食事を摂るのも、風呂に入るのも、遊びに出かけるのも、何をするときも一緒だった頃。
甘えてきた彼女を、夜の暗闇に怯えすがり付いてきた彼女をこうやって撫でては落ち着かせていた記憶が彼の脳裏に蘇っていた。

智子「あ、あ…………あぁぁ……」

伸ばした指先を握る手の感触と自身の頭に乗せられた手の平の温かさに智子の唇からか細い声が零れ落ちる。
長らく忘れていた胸を満たす感覚に智子は再び目頭が熱くなっていくのを感じた。
あぁ、間違いない。
自身を包みこんでくれるこの温もりも、この安寧も。
彼を喪ったあの日から今日に至る何年もの間心の底から欲していたものばかりだ。

智子「本当に、あなた……なのね」

俺「おいおい。さっきからそう言っているじゃないか」

447衝撃波:2014/10/18(土) 06:06:52 ID:ViSIjfe60

自身に触れる彼の手から伝わる温かさとそれがもたらす安心感に智子は目の前にいる男が――俺が生きている現実を実感した。
同時に自分の罪を思い出し、智子は俯く。そもそも俺が撃墜され海中へと沈んだ原因は他ならぬ自分である。
全身を銃弾で穿たれた上に海面に叩きつけられて無傷であるはずがない。彼を死の淵へと追い込んだ自分が再会の喜びだけを抱いて良いはずがないのだ。
その事実を改めて自覚した智子は恋慕の念とはまた別の、胸裏に秘めた思いを告げるために口を開く。
それは長い間、智子の背に圧し掛かり、彼女の心身を縛り続けていたもの。後悔、懺悔、罪悪感といった粘り気を帯びた情念。

智子「――……んなさい」

不意に俯き何かを呟いた智子に俺は訝しげに眉をひそめた。
確かに彼女が何らかの言葉を口にしたのは聞こえたのだが如何せん声が小さいせいか、何を伝えたいのかよく聞き取れない。

俺「ん? どうし――」

智子「ごめっ……なさい! ごめんな……さい! ごめんなさい! ごめんなさい!」

堰を切ったかの如く、彼女の形の良い唇から雪崩れ落ちたのは悲痛な色に染め上げられた謝罪の言葉だった。
何度も、何度も、何度も。
泣き声が混じった智子の、耳にしていて身を切られるほど悲愴な感情が込められた謝罪が俺の自室に響き渡る。
その勢いは衰えることを知らずまるで機械のように、ただその一言だけを一心に口にし続ける智子を前に俺の表情が曇った。

448衝撃波:2014/10/18(土) 06:10:26 ID:ViSIjfe60

俺「おいおいおいおい! どうしたんだよ!?」

智子「ごめんなさい……ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい!!」

問いかけにも応えず謝罪を続ける智子の姿に自然と、曇っていた俺の表情が歪んでいく。
俯いているせいで彼女の顔を窺うことはできない。
けれども許しを乞おうと何度も謝罪の言葉を紡ぐ妹の姿は痛ましく感じられ、そんな彼女を俺は直視することができなかった。
第一に彼女から謝罪の言葉をぶつけられる謂れが、俺には無い。
何が原因で謝られるかも分からない上に妹の慟哭が混じった謝罪に耐えられない彼の手は自然と彼女の両肩に伸びていた。

俺「智子…………ッ!?」

両肩に手を乗せられ、身体を強張らせた智子が顔を上げる。
溜め込んでいた涙を零す一対の黒い双眸に漂う光に俺は息を呑んだ。
少しでも触れようものなら容易く壊れてしまう脆さがいまの智子を包みこんでいた。
本当にこの女はあの智子なのか。常に自信に満ち溢れた笑みを絶やすことのなかったあの穴拭智子なのか。

智子「だって! 私のせいで俺が!」

それは自らの手で愛する人間を死の淵に追い込んだ者の悲痛な叫びだった。

「私さえ前に出なければ! あなたが私を庇うこともなかった!!」

友人たちの静止も聞かず。
彼が傍にいることへの安心感に身を任せ増長した結果、自分は想いを寄せるその彼を死に追いやった。

449衝撃波:2014/10/18(土) 06:13:44 ID:ViSIjfe60

「あのとき、もう少し様子を見ていれば敵に撃たれることもなかった!!」

扉の向こうに繋がる廊下に届く勢いで智子は想いの丈を吐き出していく。
脳裏に蘇っていたのは目の前で大切な人の身体が銃弾で穿たれる光景だった。
頭上に広がる清々しい青空とは反対に色鮮やかな真紅の血飛沫が眼前で飛び散る光景だった。
糸が切れた操り人形のように彼の身体が重力に引かれて海面へと落下を始めた光景だった。
一瞬で、たった一瞬で、大切な物を傷つけられた挙句喪ってしまった光景だった。
何度も悪夢として自分を苛み続けた光景だった。

「私のせいで俺が撃墜された! 私が、あなたから軍人としての人生を奪った!!」

海へと落ちた俺の捜索を扶桑皇国陸軍は早々に打ち切った。
それは陸軍上層部が、俺が戦死したと判断したことに他ならない。たとえ彼が扶桑に戻ろうともその決定は覆らないだろう。
あの時、慢心しなければ彼はまだ扶桑皇国陸軍の軍人として空を飛べていたのではないか。
だとすれば自分が彼の人生を捻じ曲げてしまったのだ。

俺「あぁ……」

吐き出された智子の感情を受け止め、俺は得心がいった表情で、声音で呟いた。
――なるほど。そういうことか
――つまり、こいつは。あのとき俺が撃墜された原因は自分にあって、そのことを謝っているのか

俺「馬鹿だな……」

小さく笑みを零して両の手を彼女の肩に回すなり抱き寄せる。
温かく、柔らかく、肉付きのよくなった智子の身体を。
甘い薫香を放ち柔らかな感触を持つ女のそれとなった妹分の身体を、俺は昔と変わらぬ要領で抱き寄せた。

450衝撃波:2014/10/18(土) 06:17:20 ID:ViSIjfe60

智子「……え?」

突然の抱擁に涙を浮かべる目を丸くした智子が腕のなかで自分を見上げてくる。
涙で潤んだ黒い瞳には笑みを浮かべる自分の姿が映りこんでいた。

俺「智子。お前が気にすることも、ましてや悔やむこともないんだよ」

片方の手で智子の背を撫でながら俺は本心を口にする。
恨んでいるわけがない。
憎んでいるわけがない。
あのとき死ぬことになったとしても自分はそれでもよかった。
そう言外に含まれた俺の言葉に智子が声を震わせながら口を開いた。

智子「……う、嘘よ。だって……だって」

俺「なぁ、智子? こうしてお前と話している俺は……お前のことを恨んでいるように見えるか? 憎んでいるように見えるか?」

智子「……それ、は」

言葉を詰まらせ、智子は自身を抱き寄せる男の表情に視線を注ぐ。
黒い瞳に漂うのは憤怒や怨嗟のような鋭さとは程遠い柔らかさを帯びた光。
少年だった頃と比べて引き締まった頬は優しく綻んでいた。
自らを死に追いやった相手に見せるにはあまりにも穏やかで優しげな微笑みに智子は、ふるふると頭を振った。

俺「だろう? それにな。たとえあのとき死ぬことになってもお前を守ることが出来たなら、俺は別にそれで良かったんだよ」

451衝撃波:2014/10/18(土) 06:20:57 ID:ViSIjfe60

それは紛れも無く嘘偽りの無い本心だった。
そもそも俺が軍に入ったのも幼い頃から可愛がってきた妹分である智子をたった一人で陸軍に入れさせたくなかったからに他ならない。
あのまま軍に入らなければ自分は戦場を飛び交うこともない平凡な人生を送っていただろう。智子を庇い、生死の境を漂うことも無かっただろう。
それでも彼が陸軍の航空歩兵を志願したのは全て妹分であった智子を守りたいから。
だからこそ、

俺「後悔なんかしていない……いいや、しているわけがないんだよ。智子」

――お前を守ることが出来たんだからな。
そう彼女の耳元に口を近づけ囁くなり抱擁の力を強める。
起伏がはっきりと浮き出るまでに成長した智子の身体が大きく強張った。

俺「長い間、寂しい思いさせちまったな。ごめんよ」

後頭部に手の平を添える俺の口から謝罪の言葉が零れ落ちる。
もしかしたら智子だけではなく武子や圭子、綾香。姉代わりであった江藤敏子にも同じく寂しい思いをさせてしまったのかもしれない。
そうであって欲しいと願いながら俺は智子の髪を撫で続ける。
彼女らが今も自分のことを大切に思っていてくれているのならば、もしも再び巡り会えたときにはこうして謝らなければいけなくなるだろう。
そう胸裏で零しながら俺はそれと、と一度言葉を区切り、

俺「生きていてくれて、ありがとう」

同時に今日まで無事に五体満足で生きていてくれた彼女に感謝の言葉を捧げた。

智子「どうして……よぉ。ぜんぶ……わたしが、わるいのにぃ……」

452衝撃波:2014/10/18(土) 06:23:59 ID:ViSIjfe60

自分を庇ったばかりに彼は若い身でありながら全身を穿たれ、撃墜された。
恨まれていると思っていた。憎まれていると思っていた。
だというのに彼は笑って否定し、自分の身を案じてくれた。自分が生きていることを喜んでくれた。
そのことがどうしようもなく嬉しくて、智子は再び目頭が熱を帯びる感覚を抱いた。

俺「言っただろう。俺はお前のことなんか、これっぽっちも恨んじゃいない」

言うなり俺は腕のなかで震え始めた智子の身体を強く抱きしめる。
抱擁を通して自分の思いを伝えるかのように、抱き殺す勢いで彼女の身体を掻き抱く。

俺「だからもうこれ以上、自分を責めるのはやめろ。せっかく会えたのに泣き顔ばっかり見せられたら堪らないんだ」

温かい手の平が頭を撫でる。柔らかな声音がゆっくりと降り注ぐ。
治まっていたはずの嗚咽が再び込み上げてくる。
目頭が熱くなり視界がまた滲み出す。

智子「う、ぁ……あぁ……うぁぁ……」

俺「ただいま……智子」

その一言を皮切りに智子は再び声を張り上げて涙を零した。
せめて、これ以上みっともない泣き顔を見せまいと愛おしい男の胸元に顔を埋めながら。
背中と頭を撫でる手の平の優しい温もりを感じながら。
涙を流し続けた。
凍てつく風が吹くその日、穴拭智子は長い歳月を経て自責の念から解放された。

453衝撃波:2014/10/18(土) 06:27:28 ID:ViSIjfe60

―――
――



マグカップから立ち昇る白い湯気と甘いカカオの香りに頬を綻ばせながら、智子は隣に腰掛ける男の体躯に身を預けた。
肩と頬から伝わってくる想い人の体温。
それは手の平にあるカップから発せられる熱とは違い、優しくてどこか力強さを帯びていた。
再びこうして彼の体に身を預けることを何度夢見たことか。
全身を充たし、温める幸福に浸っていると不意に肩に手を回されて抱き寄せられた。
自然と智子の笑みが深いものになっていく。

智子「……ねぇ。一つ聞いても良い?」

マグカップに注がれたココアの味を堪能し終え、智子は口を開く。
聞きたいことはただ一つ。
恐らく彼も自分が何を知りたいか既に検討がついているはず。

俺「何で生きていることを黙っていた、か?」

智子「えぇ。どうして? どうして何も……教えてくれなかったの?」

問いかけに対し返答はすぐには返ってこなかった。
続く沈黙から智子は彼が返答に迷っていることを察した。何らかの事情があっての沈黙なのだろう。
それでも知りたい。
どうして生きていることを黙っていたのか。
生きているなら何故、連絡の一つも入れてくれなかったのか。

454衝撃波:2014/10/18(土) 06:30:29 ID:ViSIjfe60

智子「無理にとは言わないわ。けど」

俺「いいや、話すよ。お前には言っておかないといけないことだったな」

言うなり俺は語り始めた。
話によると自分を庇った彼は海へと墜落した後、とある漁師に拾われたようで何でも漁に用いる網にかかっていたらしい。
献身的な治療もあり拾われてから半年後に意識を取り戻し、それからリハビリを続けようやく自分の意思で歩けるようになったときには既に事変は終結していた。
彼が己の戦死を知ったのもそのときだった。
情報が届かぬ田舎だったことも重なり、彼を助けた漁師も網の中で意識を失っていた少年が撃墜されていた航空歩兵と気づくことが出来なかったようだ。
潮流で戦闘脚が流されたことも不運の一つだろう。

智子「……」

俺「驚いたよ。お前を庇ってから目を覚ますまでかなりの時間が経っていたんだな。っははは……まるで浦島太郎みたいな気分だった」

自分はたしかに生きている。意識を取り戻すのに半年もの時間を要したがそれでも死の淵から這い上がった。
にも拘らず世間は、陸軍は自分を死者として処理していた。
撃墜され海に落下した航空歩兵が半年もの間消息不明になっていたのだから陸軍上層部が捜索を打ち切り、戦死と判断するのも無理は無い。

――それでも俺は生きている! 死んでなんかいない!――

そう胸裏で叫んでも世界から摘み出された疎外感と孤独が常に付き纏っていた。
もうこの扶桑に自分が暮らす場所はない。
自分が眠ると言われている真新しい墓石の前で確信した俺は自身の生存を誰にも告げず、故郷を捨て去った。

455衝撃波:2014/10/18(土) 06:33:35 ID:ViSIjfe60

俺「除け者にされた感じがしたよ。だから怖くて、逃げたかったのかも知れないな……自分を死んだ人間として処理した扶桑から」

もしかしたら大切に思っていた家族も自分のことを死人だと思っているのではないか。本音を言うと、この目で確かめたかった。
軍に属している智子たちに会うことは叶わずとも退役後に喫茶店を営み始めたらしい江藤になら会えるはず。
そう思った矢先に一縷の不安が彼の胸裏に芽生えた。
もしも、もしも彼女らが、自分が死んだと思っていたら?
遺体が発見されていないにも関わらず生存の可能性を信じていなかったら?
自分が死んだことを受け入れ、日々の生活を謳歌していたら?

いいや、軍が自分の捜索を打ち切り戦死と判断してから半年もの月日が経っているのだ。自分の生存を諦めていても何ら可笑しくは無い。
だからだろうか。大切な家族が自分のことなど忘れ、過去の人物として記憶の片隅に留めている姿を目にしたくないと思ったのは。
そんな光景を目にするぐらいなら誰にも知られず、故郷を飛び出すほうが良かった。

智子「……ごめんなさい。あなたにとっては辛い話だったわよね……軽率だったわ」

迂闊に尋ねた自身の軽率さに智子は唇を歪める。
知りたいと思っていたこととはいえ、彼にとっては苦痛に満ちた出来事でしかない。
少し頭を働かせれば分かることだというのに、智子は自身の身勝手さを恥じた。

俺「良いさ。もう何年も前の話だ」

智子「ね、ねぇ……みんなに会いたい? 武子や圭子、綾香に江藤隊長に」

返って来た予想外の答えに智子は目を丸くした。
問いかけに対し俺は目を伏せ、静かにかぶりを振ったのだ。

456衝撃波:2014/10/18(土) 06:36:38 ID:ViSIjfe60

智子「会いたく、ないの?」

俺「会いたくないって言えば嘘になる。だけど、あいつらにとって俺はもう死人で過去の人間だ」

自惚れかもしれない。
しかし自分の存在が彼女らに影響を及ぼすほど小さかったとは言い切れない。
それでも撃墜されたあの日から五年以上もの歳月が経っている。
自分が死んだと発表されてから五年以上もの時間が経過している。
今更彼女らの前に現れて何になるというのか。

俺「今更出てきて平穏な生活に水差すわけにもいかないだろう」

心優しい彼女らのことだ。
もしも自分が現れたら色々と気を遣ってくれるかもしれない。
しかし俺は自分のことなど構わずに各々の幸せを追い求めて欲しい。
ただ幸せに。ただ平穏に生きていて欲しい。
故に自分から彼女らの前に姿を見せることは、ないだろう。
もう死んだことになっているから。きっと彼女らも自分のことは思い出の片隅程度に留めているはずだから。

智子「そんなこと……そんなことない!!」

穏やかな笑みの裏に潜む諦観を、その声色と横顔から察した智子は反射的に声を荒げた。
目の前の俺が目を丸くして自分を見つめているのにも気づかずに智子は沸き上がる感情を吐き出さんと口を開く。
確かに、彼の言うとおり親友の武子をはじめ残る彼女らがいつまでも未練を引きずっているとは思えない。
しかし彼がこうして生きていると知れば必ず会いたいと思うはずであることを智子は確信していた。
それは、彼女らと幾度も彼の心を奪い合った経験から生まれる確信だった。
今すぐ声に出して言いたかった。自分も含めた四人全員、あなたに惹かれていたのだと。

457衝撃波:2014/10/18(土) 06:39:51 ID:ViSIjfe60

智子「あなたは過去の人間なんかじゃない!! ちゃんと……今を生きているじゃない!」

自分にとっては今この時間を生きている人間だ。
決して死者でもなければ、思い出のなかに生きている人間でもない。

俺「ありがとうな、智子。だけど死人は死人のままでいいさ。これでも結構、食っていけてるんだ」

智子「どうしてよ……そんなこと、言わないで……」

陸軍時代よりも遥かに逞しくなった彼の胸板に顔を埋め、智子は胸を切る感情を言葉に変えて、弱々しく零した。
こうしてまた巡り会えたというのに。
こうして彼の温もりを再びこの身で感じられるというのに。
こんなにも自分の言葉は、想いは届かなくなってしまったのか。
こんなにも彼と自分の心には深く広い隔たりが生まれてしまっているのか。
胸を抉る想いに、智子は歪ませた容貌を彼の胸元に押し付けた。

458衝撃波:2014/10/18(土) 06:42:57 ID:ViSIjfe60
―――
――





それは書類仕事が終わりつつある時のこと。
気を利かせたロスマンが運んできたマグカップを満たすコーヒーを飲み終わる頃のこと。
最後の書類に目を通している最中、前触れも無く執務室の扉が乾いた音を立てた。
執務室に近づく足音から、扉を叩く音から相手が誰かを察したラルは視線を動かすことなく唇を開き、相手を招き入れる。
統合戦闘航空団の司令としては無用心な対応かもしれないが、扉を叩く力強い音から彼女は訪ねてきた人物が誰なのか瞬時に理解した。
彼がここペテルブルグを拠点とする第502統合戦闘航空団にやって来てから、大した時間も経っていないというのに。
知らぬ内に彼のことを詳しくなっていることを自覚したラルは苦味を含んだ笑みを口元に零し、音を立てて開いた扉へ視線を上げる。

「よっ、お疲れさん。今時間空いてるか?」

快活な笑みを湛えて軽く手を挙げる青年。
相手の心に自然と入り込んでくるその笑みを前にラルの口元も自然と綻んでいく。

ラル「私に何か用か? まぁ、大体は想像がつくが」

書類に走らせていたペンを置き、手元に置いてあったマグカップに手をかけるなり中身を飲み干すラル。
ふぅ、と艶を帯びた吐息を零した彼女が真っ直ぐに自分へと、その青い瞳を向ける。
澄んだ碧眼に浮かぶ光から言葉通り彼女は自分がここへ足を運んだ理由を察しているのだろう。それなら話は早い。

459衝撃波:2014/10/18(土) 06:48:32 ID:ViSIjfe60

俺「知っていたんだろう? 智子がここに来ること」

司令官である筈の彼女が、前触れも無く智子の来訪を知ったとは考えられない。
ましてや502と507の相互連携という重要な戦略的意図があるのだ。今日になって唐突に知らされるわけがない。
いつに無く生真面目な声音と表情にラルは自分でも知らぬ内に綻ばせていた口元を強張らせる。
戦闘時以外では珍しく見せる、彼のその態度に。

ラル「……あぁ、そうだよ。黙っていて、すまなかった」

しばし瞑目し、ラルは静かに首肯した。

俺「お前さんにも事情があったんだろう? ならそれを俺がとやかく言う権利はないさ」

ラル「そう言ってもらえると助かる……なぁ、一つ訊いても良いか?」

俺「ん?」

返すなり俺は静かに目を見開いた。
彼女の青い双眸に、微かに浮かぶ不安げな光を目の当たりにして。

ラル「私がお前に、穴拭大尉が来ることを教えていたら。お前は……ここを、502を出て行ったか?」

俺「俺が? ここを? どうして?」

ラル「それ、は……だな」

460衝撃波:2014/10/18(土) 06:52:27 ID:ViSIjfe60

どうして智子の派遣と、自分がペテルブルグを出て行くことが結びついているのか。
暫しの黙考の後、俺は答えを導き出した。
撃墜され、戦死として処理された俺は誰にも自身の生存を告げずに故郷を去った。
だからこそ己の生存を妹分である智子に知られることが分かれば自分はここを出て行くと彼女は考えていたのだろう。

俺「……ここでの仕事はまだ残っているし、お前たちを置いてどこかへ行くつもりはないよ」

仕事、という言葉にラルは形の良い眉を顰めた。
彼が口にする仕事とは、ここペテルブルグ近隣に散在する反動勢力の撃滅を意味する。
航空歩兵でありながら裏では不穏分子の消去に暗躍している。
怪異を撃滅するために、人々を守るために銃を取る手で邪魔な存在を屠殺する。
それがこの男の真の目的であり、本性。
俺の話によればブリタニアをはじめ連合軍の主要拠点がある地区には同様の仕事を持つ人物がいるようだ。
そして、俺は以前こうも言った。ブリタニアには仲間がいると。
しかしアドルフィーネ・ガランド少将直轄の兵は彼のみ。
だとすれば、彼とその仕事仲間とやらを操る人物が別にいるのではないか
それは、きっとガランドのような表舞台に立つ権力者ではなく。
社会や歴史の闇、いいや。
超常の域に住まう人知を超えた“何か“なのではないか。
何一つ根拠の無い、直感のみの憶測も彼の言葉がもたらした安堵感によって掻き消えていた。

461衝撃波:2014/10/18(土) 06:55:43 ID:ViSIjfe60

ラル「そ、そうか……」

何故かその言葉に安心し、小さく溜息を吐いている自分に気がつきラルは頬を赤らめながらコーヒーカップの残りを飲み干した。
まったく。これでは、まるで彼に出て行って欲しくないと思っているようではないか。

俺「何だ? もしかして心配してくれたのか?」

ラル「う、うるさい」

頬が熱を帯びていく感覚を抱きながら、顔を背けることしかできなかった。

俺「っははは! ありがとうな。大丈夫だよ」

俺「いつか此処を離れるときは必ず来る。それがネウロイとの戦いが終わるまでなのかはわからない」

だけどな、と一度言葉を区切って。

俺「今まで渡り歩いてきた基地に比べると、結構気に入ってるんだよ。ここ」

ラル「前線基地なのにか? 満足な食事も取れない時もあっただろう?」

俺「設備や食事の問題じゃない。空気だよ、空気。ブリタニアも賑やかで楽しかったんだけど……こっちの方が俺には合っているみたいだ」

462衝撃波:2014/10/18(土) 06:58:49 ID:ViSIjfe60

残って欲しい。行かないで。置いてかないで。傍にいて。
何度も彼女にぶつけられた言葉が脳裏を過ぎる。それでも、やはり自分はまだ502(ここ)にいたかった。
もちろん、ブリタニアの彼女らよりも少ない人員で欧州激戦区の前線で戦う此処の少女らのことを放っておけなかったという気持ちもある。
しかし、やはりペテルブルグでの生活の方が自分には合っている気がしてならず、その気持ちはブリタニアでの短い日々を過ごしていく中で強まっていった。
だからこそ……

俺「さよならを言わずにお前たちの前から消えることはしないよ」

ラル「……本当だな?」

俺「信じろよ」

―――
――


463衝撃波:2014/10/18(土) 07:01:53 ID:ViSIjfe60

その後、夕食の席で502の面々による顔合わせを兼ねた智子の歓迎会も恙無く終わりを迎え、俺は一足先に自室へと戻っていた。
歓迎会の会場である談話室を後にする際、どこか寂しげな光を浮かべた智子であったがすぐさま502のウィッチたちとの交流を優先する姿は流石現役の軍人といえよう。
特に同郷の下原、菅野の二人に挟まれ質問攻めを受ける彼女の姿はどこか微笑ましく映った。
瞳を輝かせる下原と菅野。
陸軍と海軍。所属こそ違えど扶桑海の閃光と謳われ、銀幕の主役を務めたエースを前に彼女らが興奮するのも無理はない。
再会して改めて思い知った妹分の高名さ。
可愛がっていた彼女との広がった差を感じ取り、寂しさに似た感情を抱きながら俺は談話室の扉を閉めた。

俺「ん?」

月明かりに照らされる一通の封筒が目に入ったのは部屋に入り、ベッドに身を投げようとした矢先のことだ。
古びたテーブルの上に鎮座する真新しい白の封筒。
検閲はおろか人の手すら触れられていないことが、その表面の純白から察することが出来る。
明らかにこの部屋を出るときにはなかったものだ。
何者かがこの部屋に潜り込んで置き去ったか、否。部屋を出る際は鍵をかけた。
では外部からの侵入者か、それも否。
連合軍、それも統合戦闘航空団の基地である。安易に入り込める警備体制ではない。
現に自分がこの基地を訪れてから行った最初の仕事以降、基地の警備はより厳重なものとなった。
それ以降、侵入者が現れた騒ぎも無い。自分宛の郵便が送られた話も、今日は聞いていない。
つまりこの手紙は十中八九自分が所属する“部隊“から送られたものだ。
真新しい白い封筒を摘むなり裏返せば案の定、幾重にも薔薇が絡み付いた十字の刻印が施されていた。
こうしてわざわざ手紙を寄越すということは恐らく世界各地に散らばる幹部の面々にも、この召集状が行き届いていると判断して間違いない。

464衝撃波:2014/10/18(土) 07:06:42 ID:ViSIjfe60

俺「久しぶりの登館、か。何年ぶりだ?」

現し世と常世の狭間に位置するローゼンクロイツの牙城。其処は伝説に名を刻んだ魔女や術師の魂が眠る殿堂。
彼女に認められた者だけが異界に繋がる回廊に足を踏み入れ登館を許される。
しかし薔薇十字に認められ誉ある殿堂に入ることを許された者皆全て、強さを求めた挙句人間であることを辞めた魔人どもだ。
彼女の傀儡と成り果てても尚、力を求める怪物どもだ。
辿る末路も恐れずに。
無論、自分も含めて。

俺「あの救いようの無い塵どもの相手をまたせにゃならんのか……恨むぞ、仲間A」

今は亡き主宰の代行を務め、彼ら幹部を統括する身としては欠席するわけにはいかないだろう。
近況報告はもちろん、ブリタニアにて残る余生を送っているクロウリーから回収した魔具、“銀の星”も薔薇十字に差し出す必要がある。
我が強い幹部陣と顔を合わせたくはないが、主宰代行という立場が欠席という選択肢を自然と消去していた。
諦観が混じった溜息を吐くなりテーブルの上に置いてあった万年筆を手に取った。
封を開け、白封筒に納められていた召集状の上にペン先を走らせ出席の意を書き記す。
インクを纏った切っ先が紙上から離れた途端に召集状は紅い薔薇の花弁を思わせる燐光を発し、瞬く間にその姿を消した。

俺「またあの緑の石版みたいなもん回収してこいとか……言われないよな?」

以前、歴史の闇に埋没した遺物の回収に奔走した苦い記憶を思い出す男の口から愚痴が零れる。
部屋の扉が何者かによって叩かれたのは、そんな苦味を帯びた言葉が彼の口から零れ落ちるのとほぼ同時だった。
間髪入れずに聞こえて来るのは今日、劇的な再会を果たした妹分の声。
俺は開いてるよ、とだけ返して彼女に入室を促した。

465衝撃波:2014/10/18(土) 07:09:42 ID:ViSIjfe60
智子「こんばんは」

優美な黒髪を靡かせ、歩み寄る智子。
感情の発露によって泣き腫れた目は歓迎会の前には元に戻り、涙で濡れていない彼女の容貌を改めて目の当たりにした俺は静かに嘆息した。
端正な顔立ちに艶やかな黒髪。
最後に彼女の姿を視界に捉えていた頃はまだ少女のそれだったというのに。
今ではその身体は陸軍服の上からでもはっきりと視認できるほど肉付きの良いものへと変わっていた。
未だ薬指に指輪が嵌められていないのが不思議なほど見目麗しく成長した彼女の容姿を前に俺は顔を逸らした。
熱を帯び始めた頬を掻きながら気を紛らわせようと言葉を捜す。
このままでは妹分にあらぬ劣情を抱いてしまいそうになる。

俺「そ、そうだ。歓迎会どうだった? 中々楽しい連中だろう?」

智子「えぇ、とても楽しい時間を過ごせたわ。ただ……一人だけ近くに似たような人がいたから何だか不思議な気分だったわ」

視界の端に入る智子が淡い笑みを浮かべた瞬間、俺は心臓が一際激しい鼓動を放つ感覚を抱いた。

俺「あ、あぁ。まぁ、楽しめたようで何よりだよ……それで? こんな時間に何の用だ?」

左胸から発せられる脈動に息苦しさすら覚える。
どうして自分はこんなにも取り乱しているのか。
どうして彼女の形のよい唇に意識を奪われているのか。
胸裏に生じた動揺を悟られないよう努めて冷静に返すも、不意に視界に入り込み、覗き込むように自身を見上げてくる智子の容貌に思わず後ずさった。

智子「ど、どうしたの? 顔が赤いように見えるけど……」

俺「あ……あ、これはだな。さっきの歓迎会で飲んだ……酒のせい、だと思う」

眉を顰め、自身を案じる智子に俺はとっさに思いついた言い訳を返した。
度数の低い酒とはいえ飲んだことには変わりない。嘘は、ついていない。

466衝撃波:2014/10/18(土) 07:13:01 ID:ViSIjfe60

智子「それなら……良いんだけど。今日は色々と話したいことがあって来たの」

俺「話したいこと?」

えぇ、と頷く智子は一呼吸置き手を胸元に添えて一歩、歩み寄る。

智子「良かったら、聞かせてくれない? 扶桑を去ったあなたが……今日まで、どんなことをしてきたのか」

射抜くような目で自分を見上げる智子の双眸に俺は少しだけ、それこそ彼女に悟られないほどに表情を曇らせた。

俺「…………どんなこと、か」

独り世界を渡り歩き、目の当たりにした光景も。
自身に生きる道を教え説いた男との出会いも。
彼と一緒に非正規の遊撃部隊を結成したことも。
中世の時代から連綿とその存在を保ち続けている正真正銘の魔女との邂逅も。
その魔女から規格外の強さを授かったことも。
話すことなら、それこそ山ほどある。
しかし、もしも彼女が自分の本性を知ったらどう思うだろうか。
人を守るはずの航空歩兵でありながら、人を殺める自身の本性を。
手にかけてきた百をも越える命たちを、枯れ落ちた木葉と同等に扱っている今の自分を知ったら。
怪しげな邪教集団を虐殺した。
上がりを迎えた航空歩兵に卑しい劣情をぶつけようとした将校とその一派を家族諸共首を撥ねた。
世間の枠組みに当て嵌めれば、自身の重ねてきた業は間違いなく悪行、なのだろう。
陸軍人としての自分が死してから今日に至るまで七年に近い歳月が経過していた。
きっと、今の智子にとって自分はまだあの頃のままの自分なのだろう。
そんな彼女は、現実を知ったとき、どんな感情を抱くのだろうか。

467衝撃波:2014/10/18(土) 07:16:04 ID:ViSIjfe60

智子「あと……今日までの私の話も、聞いて……くれる?」

俺「……あぁ、いいよ」

尤も話す必要の無い出来事を自ら話すこともあるまい。
そう割り切った俺は静かにベッドに腰を下ろした。
すぐ真横に花が咲いたかのような笑みを浮かべた智子が腰掛ける。
その艶やかな黒髪から漂う女性特有のどこか甘みを帯びた香りに俺はぎこちない仕草で身じろいだ。
さて何から話すべきか、何から聞くべきか。
決めあぐねているとそれまで視界の片隅で妙に小さく身体を揺らしていた智子が意を決したかのような表情を浮かべて口を開いた。

智子「それで、ね。今日は……このまま同じ布団で、寝ても良いかしら……?」

俺「同じ布団で寝るって……はぁ!?」

真横から放たれた言葉に思わず落としかけていた視線を持ち上げるなり、隣に腰掛ける彼女に向ける。

468衝撃波:2014/10/18(土) 07:20:05 ID:ViSIjfe60

智子「駄目……かしら?」

俺「いやいやいや、いくら何でもそればっかりは流石に……」

智子「子どもの頃は同じ布団で寝たじゃない」

俺「それは……そうだけど。そうなんだけど」

たしかに、子どもの頃は寝る前に色々と話しこんでいたし、眠くなったらそのまま同じ布団で寝たこともあった。
しかし、それはまだ二人とも本当の意味で子どもだった頃の話だ。
軍の学校に通うよりも前の頃の出来事だ。
昔と今とでは状況が全く違う。
今の智子は誰が見ても大人の女だ。もう少女と呼べる年齢でもなければ身体でもない。
すらりと伸びた手足をはじめ陸軍服に包まれる肢体。年相応に膨らんだ乳房と尻。
いくら妹分とはいえ、自分は男だ。
ましてや智子の寝間着姿を知っているからこそ俺は慌てて首を横に振った。

469衝撃波:2014/10/18(土) 07:23:22 ID:ViSIjfe60

俺「やっぱり。だ、駄目だ」

あんな裸の上に半纏を羽織るような格好で密着されたら理性など保つわけがない。

智子「そ、そんな……」

思いがけない拒絶に智子は悲しげに表情を曇らせる。

俺「悪い。話には付き合うけど……同じ布団で寝るのだけは、勘弁してくれ」

智子「…………わかったわ。変なこと言って、ごめんなさい……」

俯く智子の姿を尻目に俺は背けた顔を顰める。
一体何を考えているのだ。あいつは、智子は妹分だろう。
ならば、ここは兄貴分として快く受け入れてやるべきだろう。
だというのに、何故自分は下心など抱いているのだ。
胸裏でそう己を叱咤する俺であったが、その答えはすぐに導き出された。


自分は、美しく成長を遂げた智子を女として意識してしまっている……


続く

470名無しさん:2014/10/18(土) 07:27:23 ID:ViSIjfe60
投下完了。(ストックはもう)ないです

それにしてもFAG……フミカネさんだけに轟雷ちゃんならストパンに出ても違和感ないと思う

471名無しさん:2014/10/18(土) 19:56:36 ID:k/3gPhiE0
2年くらいぶりにこのスレにきてみたがいろいろ変わってるんだね。
以前自分が書いたやつとか再開したいと思ってたんだけど、やり方がよくわからなくなってるし。
編集しようにも編集できなかったりリンクがつながってなかったりするし。

472名無しさん:2014/10/19(日) 01:33:59 ID:6tEqq2ps0
おつかれです!

473名無しさん:2014/10/19(日) 05:27:12 ID:pVoy0JTI0
乙乙

474名無しさん:2014/10/19(日) 10:06:40 ID:Dg3GmjRg0
>>471
ずいぶん前に荒らしにあって以前使ってたwikiはぐちゃぐちゃになったからなあ
もし再開したいけど作品が消えてるってんならこの板にある保管庫スレにいけば
復旧してもらえるかも

作者が戻るのはいいことだから頑張って欲しい

475名無しさん:2014/10/19(日) 19:46:16 ID:Tu2LHlpM0
乙!

476名無しさん:2014/10/19(日) 20:17:22 ID:dqoQljCc0
>>474
ありがとう。とりあえず書き込んでみる。

477名無しさん:2014/10/24(金) 01:11:10 ID:XtpKZZDQ0
書いてみたい……と言うか投下する積りで書いているんだが,プロットが纏まらん……皆どの程度の細かさで書いてる?

478名無しさん:2014/10/24(金) 03:24:03 ID:/7n5JazU0
>>477
「こんなシーン書きたいな」

とりあえず最初のコマは朝のブリーフィングとかで時間を潰す

書きたいシーンに繋がりそうなタイミングでつなぐ

原液をベースに、あとは薄めていくあたりカルピスみたいな作り方

479名無しさん:2014/10/24(金) 03:32:41 ID:XtpKZZDQ0
>>478
有難う。参考にするわ
どうでも良いがカルピスみたいな作り方って例え良いな

480名無しさん:2014/10/27(月) 03:18:29 ID:v.JMI1j20
>>433です
とりあえず書いてみようかなってでもこんな時間だからすぐに終わるかもしれません。
なにとぞご了承願います・・・

481名無しさん:2014/10/27(月) 03:47:29 ID:v.JMI1j20
俺「はいどーも!!!ストライクストライクでーすどーもよろしくお願いしまーす!!」

相方「いやぁ〜最近寒くなってきましたね」

俺「いやぁ〜そうですね俺なんか最近寒くてずっと厚着でここに来てるんですよ」

相方「え?ジャケットとかで?」

俺「いやタンクトップ」

相方「全然行けんじゃねぇか!?」



------------------------------------------
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-------------------------------
-----------

482名無しさん:2014/10/27(月) 03:50:52 ID:v.JMI1j20
<オツカレサマデシター

俺「お疲れ様でしたー」

相方「お疲れ様でしたー」

相方「なぁ兄貴ぃ今日はウケなかったな・・・」

俺「何言ってんだ相方。たまたま客が悪かっただけだよ」

相方「いや、でも俺漫才してるときにチラッと観客みてたらよぉ・・・スマホいじってる奴見かけたよ・・・」

俺「・・・俺たちはまだまだ実力不足だってことだもっと磨いてあいつ等を見返してやりゃいいんだよ」

相方「うーん・・・」

俺「さぁ、飯でも食いに行くか腹が減っては戦はできんっていうしな」

相方「・・・うん!!」

483名無しさん:2014/10/27(月) 03:57:04 ID:v.JMI1j20
俺たちは・・・芸人だ
後輩の相方を誘い、小さな芸人プロダクションに入った。
今俺たちは6年目・・・あと4年でm-1の資格はなくなってしまう・・・

相方「でも兄貴・・・俺たちm-1に間に合うかな・・・」

俺「大丈夫だ!!m-1はまだまだ先だ!!これからさ!
これから頑張れば俺たちあと少しでスターだ!」


俺たちの話しているm-1グランプリ通称マンザイNo.1グランプリ俺が中学のころから始まった大会であり、
優勝したものは誰もがスターとなった・・・
だが、俺たちが芸歴3年目でこの大会はおわってしまい、
THE MANZAI CHANPIONにでたいものの事務所が小さすぎて参加できなかった。
俺たちは途方にくれた。
その3年後、ついに光が与えられた。M-1が復活するって話だった。
この話を聞いたときは泣いて喜んだ、まだチャンスはあると・・・

484名無しさん:2014/10/27(月) 04:08:47 ID:v.JMI1j20
相方「なあ兄貴・・・俺たち漫才向いてないんじゃねぇか」

俺「・・・は?」

相方「客は見向きもしないし、俺たちの漫才笑ってくれる人なんてあまり見たことないし、やっぱり今はコントだよ!
コントで日本一に・・・バシィ!!

相方「いてっ」

俺「アホ!!今さら路線変更したって底なし沼に突き進んでいくようなもんだよ!!大体お前にそれなりの演技力とか才能あるのか!?
コントはな舞台やメイクや音響そして演技それをつかって初めて笑いを作る事だぞ!!お前にそれができるのか!」

相方「・・・」

俺「コントはコント、漫才は漫才、俺たちは 漫 才 師だ!!」

相方「・・・」

485名無しさん:2014/10/27(月) 04:13:43 ID:v.JMI1j20
俺「・・・わかったらもうなんも言うな・・・」

相方「・・・なぁ兄貴」

俺「?」

相方「兄貴はなんでそんなに漫才にこだわんだよ?」

俺「それは・・・・・


・・・楽しいから」

相方「・・・はぁ?」

俺「じゃ、店出るか」
<マイドーアリガトーゴザイヤシター
相方「・・・著、っちょっと待ってよ兄貴!!」

486名無しさん:2014/10/27(月) 04:24:38 ID:v.JMI1j20
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
チリンチリーン
俺「う〜ん風が気持ちいいなぁ・・・」

相方「・・・」

俺「・・・なんだ相方まだ引きずってんのか?」

相方「・・嫌そうじゃなくてよ・・・なんかこう・・・」

俺「?」

相方「・・・やっぱいいや」
カクッ
相方「おい、兄貴!前!!前!!」

俺「おお!!」
キーッ
<アブネーゾ!キヲツケロー!

487名無しさん:2014/10/27(月) 04:28:21 ID:v.JMI1j20
俺「すいませーん」

相方「前向いてよ兄貴ー」

俺「誰のせいだ誰の」

相方「・・・なあ兄貴」

俺「ん?」

相方「俺たち…売れるかな〜」

俺「何言ってんだ、このm-1で俺たちはスターになる!!ここで踏ん張る時期だ!だから頑張ろうぜ!」

相方「・・・うん!!」

俺「おっしゃ!ターボ全開で事務所に戻るぜー!!!」

相方「おー!!」

シャコシャコシャコシャコシャコシャコ

俺「うおおおおおおおおおおおおおおおお!!!」

相方「うわああああああああ!!ちょっと兄貴これ死ぬこれ死ぬって!!!」

俺「うっさい!!!ターボ全開って言ったろ!!」

プップー

488名無しさん:2014/10/27(月) 04:33:47 ID:v.JMI1j20
相方「ちょっと兄貴!!前にトラックがトラックが!!」

俺「おうちょっと待ってろ!!このブレーキで!!!」

キキーーーーーーーーーーーーーーーー・・・・・・・・・・・・

俺「あれ?」

相方「どうしたの兄貴?」

俺「ブレーキが効かん・・・」

相方「・・・えええええええええええええええええええええええええ!!」

俺「この・・この・・・」

ピン
ブラーン

俺相方「「・・・・・・・・」」

俺相方「「いやあああああああああああああああああ」」

俺「やべぇぶつかる!!!!?」

相方「兄貴いいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい!!!!」

489名無しさん:2014/10/27(月) 04:36:55 ID:v.JMI1j20
プーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


俺相方「「うわああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ」」





---------------------------------------------------
-----------------------------------
------------------------
------
芸人な俺
------
--------------
----------------------
-------------------------

490名無しさん:2014/10/27(月) 04:38:06 ID:TPwfho2c0
芸人…だと…?
面白そうじゃないか

491名無しさん:2014/10/27(月) 04:40:29 ID:v.JMI1j20
今日はここまでにしますm-1復活はマジらしいですねwwww
てゆーかウィッチ出てきてねぇwwwww

こんな文章ですがこれからよろしくお願いします。有難うございました。

492名無しさん:2014/10/27(月) 11:16:56 ID:TPwfho2c0


493名無しさん:2014/10/28(火) 17:10:34 ID:8UujEB6g0
芸人とはまた珍しい選択だな
乙乙

494黄色の15:2014/11/05(水) 14:57:39 ID:Rmq6bzp.0
あんまり面白くないかもしれないが、書き込んでいいのだろうか?
みんなの意見をくれ〜

495名無しさん:2014/11/05(水) 16:17:54 ID:WM1OGK5s0
>>494
自分の書きたい事書く所だし大丈夫よ
それに書き込まないと面白いか否かも解らんよ

496名無しさん:2014/11/05(水) 16:50:49 ID:R65QnjYE0
>>494

ゴーゴー

497黄色の15:2014/11/05(水) 18:16:31 ID:Rmq6bzp.0
わかった。

498黄色の15:2014/11/05(水) 18:19:49 ID:Rmq6bzp.0
被撃墜数の多い俺

5月17日、第302海軍航空隊は何時ものようにB-29の迎撃に出撃した。
この日は珍しく空の視界が良かったため雷電の出撃も許可された。
俺は何時ものように愛機の雷電の座席に座る、無線から僚機の声が聞こえる。
「俺一飛曹!今日こそはB公のやつを叩き落としてやりましょう!
最近は出撃も少なかったし、一飛曹が墜とされて怪我したから出られなかったんですよ。」
が俺に言う。
「撃墜されて怪我したから出れなかったのは俺が悪いが、もう少し遠回しに言えよ。俺の被撃墜数が多いのは知ってるだろ?
他の上官だったら後で張り倒されるか、抗命罪で軍法会議だぞ?」
と俺が釘を刺す。
「すみません。とにかく頑張りましょう?」
と僚機が話を逸らす。
「まあ、いい。やられてばかりでは格好がつかないからな。」
と俺が言う。
無線で話していると、ようやく俺たちの出撃の番になった。
俺は機体のスロットルを開き機体を加速させ、離陸する。こんなことを言えば上官に何言われるかわからんが、我が国の機体ではもうB-29やP-51には対抗できない。
だがあるものでやらなければならない、それに俺達がB-29やP-51を墜とさなければ我が国民に被害が及んでしまう

499黄色の15:2014/11/05(水) 18:40:20 ID:Rmq6bzp.0
米軍の機体は与圧式の操縦席があるが我が国にはそんなものはない、だから高度1万mまで上がるのは一苦労だ。操縦者の肉体だけではない、機体にも過給機が無いため同じように高度1万mに上がるのは辛い。
下手をすれば敵に近づく前に発動機が止まるか失速して墜ちることだってある。前に経験の浅い予備士官が雷電で操縦ミスで死んだのを見たことがある。
高度8千mにようやく上がる。そうするとP-51が一斉に俺達迎撃機に殺到してくる。
「部下1三飛曹!部下2三飛曹!P-51は適当に相手してB-29をやれ!戦闘機より爆撃機を優先しろ!」
俺が無線で怒鳴る。
「了解!」「了解!」
2人からの返答を聞き俺はまずB-29の周りに張り付いているP-51に照準を合わせる。
それに気付いたのかP-51はこっちに向かってくる。誘われて来たP-51を1機撃墜する、さらに向かって来る敵は横から攻撃するように言っておいた僚機の部下1達に奇襲させて墜とす。
「これで丸裸だな!墜とさせてもらう!」
今は亡き先輩が俺に教えてくれたB-29の弱点である機体の真下の爆弾倉。ここには爆弾だけでなく燃料タンクもあるため、上手くいけば一撃で墜とせる。俺はスロットルを全開にして突っ込む、B-29が対空用の機銃を撃って来るがそんなションベン弾じゃあ雷電は墜とされないぞ。
そして銃撃を繰り返すと燃料か爆弾に当たったのかB-29は胴体が爆発し真っ二つになり墜ちて行く。しかし1機撃墜しただけではどうしようもない、米軍は俺達とは違い物量で押して来る。
次の敵機を狙おうとしたその時だった、突然真下からの銃撃を受けて機体に火がつく。しかもB-29の破片がいくつか飛んで来て身体のあちこちに刺さる。頭には刺さりはしなかったが、当たったせいで頭が割れたのか視界が真っ赤に染まる。
そのまま俺の機体は背面飛行しながら墜ちて行った。
「俺一飛曹!俺一飛曹!小隊長!」
僚機達が必死に叫ぶが俺の雷電が機首を上げることは無かった。

500黄色の15:2014/11/05(水) 18:50:16 ID:Rmq6bzp.0
ウィッチーズはまだ出てないがとりあえず、出だしはこんな感じなんだ。
意見があったら言ってくれ。

501名無しさん:2014/11/05(水) 18:53:04 ID:tHTmOyNE0
あぁ、別の人か

502名無しさん:2014/11/05(水) 19:43:39 ID:R65QnjYE0
別の人?

503名無しさん:2014/11/05(水) 19:45:05 ID:sZGGK41.0

誰ルートになるんだろ

504黄色の15:2014/11/05(水) 19:47:45 ID:Rmq6bzp.0
一応エイラルートかエイラーニャルートにするか悩んでいるところ

505名無しさん:2014/11/05(水) 19:50:10 ID:tHTmOyNE0
乙乙
似たような名前の作品があったもんでね

506黄色の15:2014/11/05(水) 19:53:39 ID:Rmq6bzp.0
さっきのつづき
1944年 ブリタニア
「いやー久しぶりに手応えのあるネウロイだったな!今までずっと楽な出撃ばっかだったし。」
シャーリーが着陸した基地の滑走路で言う。
「気が抜けているぞリベリアン。今またネウロイの攻撃があったらどうする?」
ときつめの言い方で釘を刺すバルクホルン。そんな話をしていると上空から航空機のエンジン音が耳に入る。
「おいバルクホルン、この辺に航空機が離発着できる場所ってあったっけ?」
シャーリーが少し不安げに聞く。
「ここぐらいだがここには戦闘機なんて置いてないぞ?」
バルクホルンも少し冷や汗を書かながら言う。そう言って音のする方を見上げる。なんと戦闘機が墜ちて来ていた。
「「「「「「「「「逃げろー!」」」」」」」」」
夜間飛行に出撃するサーニャ以外に出撃していた10人はタキシングしていたはずなのにロケットにも負けないスピードで逃げる。
その瞬間ドーンと言う音と共に戦闘機が滑走路に激突した。どうやらそこまでスピードが出ていなかったため滑走路が壊れることは無かった。
「何なんですの*こんなところに戦闘機なんて!」
ペリーヌが癇癪を起こす。皆が口々に話していると、上から焼け焦げたパラシュートを付けた男が落ちてきた。
男は気絶しているらしく動かない、しかも身体のあちこちを怪我している。
「宮藤さん!今すぐ治療してあげて!それと医療班を今すぐ呼んで!」
ミーナが的確な指示を出す。
「どういうことだ!この辺で戦闘機が飛んでるなんて聞いてないぞ*」
美緒が管制塔に怒鳴る。
「こちらも捉えたのは今なんです。報告が間に合わなかったんです、申し訳ありません。」
と管制官が申し訳なさそうに言う。
「事情はあいつが目覚めてから聞くとして、滑走路がな…片付けが大変だな。
整備兵達に頼んでこよう。」
と美緒が言いながら格納庫にタキシングして行く。
「それにしても見たことない機体だったな、何処かの国の新型か?」
バルクホルンが考え込む。
「考えても仕方ないさ、とにかく格納庫でストライカーを脱がないと。」
とシャーリーはルッキーニを連れて格納庫へ向かう。

507名無しさん:2014/11/05(水) 19:58:58 ID:sZGGK41.0
続き早いなw
あともう少し改行したほうが読みやすいと思われ

508黄色の15:2014/11/05(水) 20:50:51 ID:Rmq6bzp.0
了解、改善するわ

509黄色の15:2014/11/05(水) 21:03:34 ID:Rmq6bzp.0
書いたはいいが次がいつになるかわからん。スマソ

510名無しさん:2014/11/06(木) 19:55:47 ID:0lpgu2LE0
ああ、やっぱり別人なのか
前の人は黄色の13だね

乙乙

511名無しさん:2014/11/06(木) 21:17:35 ID:4rzlvsiE0
最近更新が増えつつある??

512名無しさん:2014/11/06(木) 23:53:57 ID:bTfmHCJI0
ゴミばっかりだけどなー

513名無しさん:2014/11/07(金) 01:44:27 ID:GNBO6ktQ0
>>512が神SSを書くと聞いてアフリカから来ました

514名無しさん:2014/11/07(金) 03:02:03 ID:0oftj8Qw0
>>512が面白い話の書き方を教えると聞いてアンドラからきました

515名無しさん:2014/11/09(日) 20:31:03 ID:4Ri0VIaY0
ルート分岐させて複数ヒロインもいいなぁとか考えてる

516短編『ボレロエロウ』:2014/11/12(水) 23:58:30 ID:BoBF.WIk0
短編『ボレロエロウ』


俺「ちょっと待っててください」

宮藤「は、はぁ」

夕食前だというのに、特別に分け与えた日本料理を黙々と頬張る男に対し、呆れ気味の少女。

俺「うまい」

明日基地を出発する前だというのに、絶えずに懇願してきた手料理を差し出してくれた魔女に対し、感謝感激の輸送機パイロット。

宮藤「時間は大丈夫ですか?明日は出発だから俺さんは身支度とかありますし、それにこの後食事だからすぐみんな来ちゃいますよ?」

ここに2人だけでいるのには理由がある。ウィッチ専用の食堂に男がいたら、当然懲罰が下る。しかしそうまでしても宮藤に伝えなければならない。手料理を頂きたいのもあったが、それは実行に誘導させるための策略。これから俺が口にするだろう宣言に真意が込められている。

俺「ごちそうさまでした」

宮藤「あ、おそまつさまでした」

この基地での対ネウロイ新型強化輸送機のテスト任務が終了したため、俺は明日出発しなくてはならない。その前にどうしても成さなければならないことがある。例え軍規に歯向かったとしても。腹ごしらえを済ませ、準備は整った。

俺「宮藤少尉、実はお話があります」

立ち上がって椅子から離れ、手を後ろに組んで背を向けたまま緊張の面持ちを伏せて喋る。言うぞ、俺は。ついさっき食堂に侵入するという違反を起こしたんだ。それに、俺に侵入を許した彼女は共犯者となった。だからもう何を破っても、何を起こしても怖いものはない。たとえ、俺に社会的な死が訪れようとも、生命的な死が訪れようが構わない。
そんな緊張をする程に確信している。

ファンタジスタが書き垂らしたノスタルジック全開ポエム感情論の雰囲気物語などの死ではなく、養豚の糞を暴食させられながら永遠に皮を剥がされ続け苦楚な拷問を一身に受け止めながら閻魔様に犯されようとも満悦である達成感を伴った演技要らずの顔面で死んでゆくことも厭わない。
そんな誇張をする程に覚悟している。

517短編『ボレロエロウ』:2014/11/13(木) 00:02:47 ID:XjWxl/Yw0
俺「この純粋を超えた純正の願いの為ならば、幾多の辛酸を嘗め魂を地獄に落とすことも辞さない」

宮藤「なんていいました?」

俺「いえ」

宮藤「なにかむずかしそーなことを…」

俺「声に出ていました。少尉、」

宮藤「はい?」

俺「その…」

瞼を閉じ大きく深呼吸して息を吸うと鼻腔がより広く開き、脳に酸素がすうっと充満した。吐息と共にぴんと張っていた全身の毛さえも朗らかになり背筋の緊張も解れる。眼を見開く。食堂の鏡に写る自分と視線が会った時、桁がはずれた。希望の光が反射する。お前はなんでもできる、成功する未来しか直視できないと刺激が走る。そして只今から実行する計画への清らかなる雰囲気作りの為か、高尚なクラシックを流そうと近くのラヂオを捻った。

俺「宮藤さん、大変申し訳御座いませんが…」

振り返って宣言をする。

俺「俺がリーネちゃんを」

胸の高まりと同調するように…

俺「レロレロしゅる」

ボレロは流れ出した―― (BGMを流しながらお読みください)ttp://m.youtube.com/watch?v=vgpiJLAbSs4

518短編『ボレロエロウ』:2014/11/13(木) 00:06:37 ID:XjWxl/Yw0
宮藤「あ、そうです…へっ?」

俺「先に親友の宮藤ちゃんに宣言する。本当にごめん」

ちゃん付け。もはや敬語など気にするものか。俺は今日、どうせ死ぬのだから。

宮藤「えええっ!?」

俺「ごめん。本当にどんなことをしても舐める」

宮藤「お、俺さん…?」

俺「頭からつま先まで、生毛も含めて1ミクロの隙もなく、全て、誠心誠意――」

気が狂ったのかと俺を見ているだろう、ハイライトの抜けた宮藤の困惑した目。ぶれる瞳孔は心の震えを表しているだろう。だが言わせてもらう。何と罵られようが蔑まられようが、俺は確実に。

俺「――ジュルジュルさせてもらうたい」

ぺりょりぃ!

宮藤「いゃぁ!!」

俺「逃げても遅い…!」

回り込んでドアを閉める。

俺「リーネちゃんの場所を吐け」

宮藤「教えませんっ!」

519短編『ボレロエロウ』:2014/11/13(木) 00:09:38 ID:XjWxl/Yw0
俺「本日の食事当番は宮藤ちゃんで舐め取りがいのあるリーネちゃんのことだ懇意的に手伝うに決まってるし俺に分けていた日本料理はしじみなどの海鮮出汁の味噌汁でメインは別に存在する出来上がってないから手間とバランスを考え同じ海の幸でディナーの腕を振るう気だろう食材の調達はまだだ今日の献立は何?」

宮藤「えぇ!?」

俺「今日のメニューぐらいは教えてもらってもいいだろう!」

宮藤「でも…」

俺「いいにょね!?」

噛んだ。

俺「いいにょねぇ!?」

宮藤「に、にょ?…鯛の盛り合わせです…」

俺「女体の盛り合わせ…!?」

つまり素材は。

俺「リネット・ビショップ…!」

宮藤「はぁ…?」

520短編『ボレロエロウ』:2014/11/13(木) 00:12:48 ID:XjWxl/Yw0
俺「おい、同級生」

宮藤「あ、私ですか?」

俺「同級生」

宮藤「は、はい…」

俺「料理の素材は何処!」

宮藤「そ、素材なら基地裏の地下倉庫にありますよ?」

俺「つまりは、そこにいる…じゅるっ!」

ついつい涎が垂れてしまいそれを興奮冷めならぬ熱い手で拭う。その行為を見た宮藤の背筋には、悪寒が虫のようなものとなって数匹迸る。
実際に、見知らぬ「虫」が床をさっと横切った。

宮藤「いっ、いやぁ!!」

俺「ひいてるんじゃない…!」

彼女の肩を掴んで押さえ、思いの丈を訴えかける。

宮藤「ひ、ひぃあ…!」

俺「リーネちゃんの体をぺろぺろぉっ!舐めたいっていうのは性別が男として生きてるうちに誰がしも、誰がしも考えることなのでふ、ふっ!ちゅぱちゅぱもしたいのあおぉぉぁぉぉっ!!よ、そうなの。本気で発言してる!でも実行しない側の人間だったんだよ、俺も本当は…だけどそろっちゃったんだ想像通りに俺のコン!ディ!ションも、機会も、憧れのリーネちゃんにペロッ!できるレロッ!可能な距離にヌロッ!来ちゃったんだもんっね!ミュロッ!いくしかねぇっ、じゃん!!見ろ、秘密のリーネちゃんの写真。常に体液で濡れてて湿気、でも今は違うんぞぉっ!!実物にペタペタペタペタペタペタペタペタ、もう、歯でも口、全体でも!タッチュ!レロ、コロロ、にょもんゅゆゆゆゆぬぬぬぬぬくぬく!!!よく味わう、汚くなく、汚いはずがないにょ!ビショップベースの美味しいスープで、15年モノでもプリュプリュしてる?ちょっぴり大人の隠し味かなで、プルンプルン、ゆゆんゆゆ!ああっ、飲みたい!!!これでなんにもしないっつったら、これ…いけませんよ、紳士なんて勿体無い、ゔぁん、そう、素直!俺!リーネちゃんのつま先から天辺ぴょんって跳ねたチャーミングなお毛毛までいやもっと、スメルと共にりねっとぉ抱きしめて!サクリファイスペロペロァンドゥ、吸収ぅだと?ちうちうちゅっん、か!?彼女のそれを…ビショップ成分を…リーネちゃん液を…身体からお出になったものを俺の体内に!?…いれぅッ!!リーネちゃんのモノっが混じり合うの遺伝子に、細胞が…ちゅっちゅしちゅうにゅぷ?それって…超、気持ちいい。誰も知らないホクロの位置とか、似そう。毛の色も、似そう。それはつまり未来へと生命を紡ぐ、合体!!こういうこと!!そう、出し惜しみしない方が相手にとっても真摯な態度なわけで、いまこうして生きてるわけで、ここに俺は立ってるわけで、あなたがいるわけで、それこそ本来の真摯で紳士って、とりあえずレロレロレロレロしてぇんだよ!!舐めるだけならええだろ!!あっ、あああっユクっユクユクぅ!!!!頭にリーネちゃんのヴィジョン、ミライがお…れ…ノ、いっぱいの舌まみれのダエーキ秘薬でテキゴウカされてゆく〜♬繁栄繁栄!リィィィィィネェェェええええええ♫ぱりゅ!?!?!?イきそうなのか!?!?!?舐めりゅ…!」

宮藤「あ、そうですか」

坂本「なにごとだ!!」

521短編『ボレロエロウ』:2014/11/13(木) 00:16:55 ID:XjWxl/Yw0
ドアが痛めつけられるように騒々しく開いたら、坂本は鋭い剣幕。
食堂での騒ぎを嗅ぎ付けたようだ。

坂本「先程から悲鳴と演説のようなものが聞こえていたが、ここはそのような場所ではな…操縦士の俺?」

俺「これはこれは」

宮藤「…さっ、坂本さん!この人危険です!」

坂本「どういうことだ。ここはウィッチ以外の出入りを制限しているはずだが」

宮藤「そ、それは…!むぐぅ!ひゃっうっ…!?」

宮藤の口の辺りをアダムタッチのようにソフトな手の仕草で包み込んで塞ぐ。

宮藤「あっ、くっ、くすぐった…ぃ」

この日のために鍛え上げた指遣いだ。最も、先にリーネちゃまにちゅかう予定だったが。

俺「それは、彼女が俺をこの部屋に入れてくれたためです」

宮藤「んんーっ!?」

坂本「宮藤が?」

俺「えぇ。何故なら俺達はそのような仲、いわば他言無用なディープな関係」

坂本「……はぐらかさず本当のことを口にして欲しいな。場合によっては、斬る」

俺「なんとまぁ…!」

522短編『ボレロエロウ』:2014/11/13(木) 00:20:25 ID:XjWxl/Yw0
さすが扶桑の魔女たる脅威の重圧だ。魔法力を失った彼女だとしても俺など数秒で細切れにされるだろう。

俺「武士め!貴様がいなければ今すぐにでもリーネ殿へ推参したる次第だと申すのに!」

坂本「?」

宮藤「あ、あっ、ひっ、ふぇっ…!あっあの、く、口はぁっ…!」

触るか触らないかの瀬戸際、産毛をなぞるような撫ででの口止め、もはや口攻めは続く。

坂本「…なぜ此処にいると聞いている」

俺「そっ、それは、腹を空かせたので、飯を頂こうかと宮藤に頼んで…」

坂本「ほぉ、しかしそれは規則に違反するな。バルクホルンほど口を酸っぱくして言うつもりもないが、罰は受けてもらう」

まだこれからだ、ここで終わるわけにはいかないの!

坂本「俺操縦士、その手を離して私に同行してもらう」

近付く坂本の冷徹な表情。しかし打開策は見当たらない。その獲物を捉えた目を見るたびに身体は震えてしまう。
特に手が。

宮藤「ふひゃあぁっ…!?へっ、変な感じぃ…もっもうやめぇ…ひゃううっ?!あっ…あぇぇっ!?」

坂本「どうした、宮藤」

俺「これはっ…!」

数々の試練を乗り越え会得したこの指遣いに振動が加わったことにより施術する快楽は次のステップへ向かった!

523短編『ボレロエロウ』:2014/11/13(木) 00:23:40 ID:XjWxl/Yw0
バイブレーター機能を伴った指先が顔面の全神経に悦を伝達させたのだ!
既存の特訓では越えられなかった壁をぶち破り、彼女を快く桃源郷へと誘う!

俺「これは、リーネちゃんへ是非とも試したいな!」

ブルブルブルブル!ペタァ…ペッ……タァ…!

宮藤「こんなっ、知らな…ふあぁっ!?」

坂本「何をしている、俺!?」

俺「へっ、あなたのお陰です――」

宮藤「やっあ、あああっ!?もう口はやめふぇくだひゃ、ふあああっ?!?」

俺「どうだ!?新しいだろう!?」

坂本「いいから手を離せ!」

俺「いいや、まだいけるべ。もっと快楽は追究できるもの」

宮藤「あっ、ふああああっ、ああああっ!!」

俺「実は口が好きなんか宮藤ちゃ」

ぷしっ!じわぁ…。

俺「なっ!?」

宮藤「やめ、れぇっ…あ、あうう!?」

524短編『ボレロエロウ』:2014/11/13(木) 00:26:44 ID:XjWxl/Yw0
ぷしゃああああ…。

宮藤「あっ…!ああっ!…う、うええええっ、あ、あ、あっ!」

俺「……」

坂本「え?」

ビクン、ビクンっ!!ぷしっ!!ぷしっ!!

俺「みっ…宮ふ汁…」

ぷしゃああああああああああああああ!!!!

俺「……」

坂本「……」

宮藤「いいっいやぁ!?みないでぇ!!ご、ごめんなさっ…」

ちょろろろろ、じわぁ…。

俺「……あの」

ぴちょん、ぴちょん、ぴちょん…。

宮藤「うううっ…」

俺「えと、その…ごめんね…」

525短編『ボレロエロウ』:2014/11/13(木) 00:30:31 ID:XjWxl/Yw0
ぷしっ!

宮藤「ひぐっ!!」

俺「残っ!?」

ガクガクガクガク…ぺたん。

俺「……」

坂本「…いや、うん」

宮藤「ひっく…もっ、えぅう、なんでぇえっ……」

俺「……」

坂本「……その、なんだ」


俺「――ってな感じになるまで試す」

宮藤「いやですーーーー!!」

俺「そのどうしようもない微妙な雰囲気さえもプレゼントだ!!!」

さわわっ!

宮藤「ふゅう!?」

ビクッ、ぷ…ぷ…ぷし。

526短編『ボレロエロウ』:2014/11/13(木) 00:33:46 ID:XjWxl/Yw0
宮藤「いやっ!!坂本さんんっ!!」

俺「こら、逃げるな!」

宮藤「それに私じゃなくてリーネちゃんじゃないんですか!?」

俺「なに…?」

俺の手を拭い払った宮藤は坂本の後ろに隠れる。

坂本「さぁ、覚悟はできているな、俺」

俺「宮藤ちゃん、今、リーネちゃんに標的を変えさせなかったか…?」

宮藤「えっ…?」

俺「仲間なら敵から身を庇うはずなのに、身代わりにするとはどういうことだ!!」

その敵はお前だと宮藤は言いたい。

俺「ストライクウィッチーズだというのに、呆れたぜ!」

どの口が言うかと坂本も言いたい。

坂本「…さぁ、これ以上の横暴を許すわけにはいかない。覚悟し」

宮藤「ひゃうっ!?」

坂本「ん…なんだこの湿気は」

527短編『ボレロエロウ』:2014/11/13(木) 00:36:48 ID:XjWxl/Yw0
その瞬間!
坂本が抜刀しようと鞘の先を指先でくいと上げた時、後ろに隠れていた宮藤の股関節付近に触れた。
軽く、濡れているようだが?

坂本「み、宮藤…まさか本当に」

宮藤「ちっ、違います!!これは汗です!俺さんが変なこと言うから緊張してで…!」

坂本「しかしこれは…」

俺「チャンスだあああああ!!!」

坂本が宮藤に気を取られた隙を突き、駆けた俺は坂本の隣に飛び込んだ!

坂本「しまった!」

咄嗟の行動に反応し遅れた坂本は身体を引いたが、背に宮藤の頭が当たってしまいバランスを崩す!
共に衝撃で彼女の豊富な両胸は方向を失った慣性によって西洋冷菓子のように上下左右、四次元的に大きく揺れ動いた!

俺「おおっう!?」

坂本とすれ違う瞬間、その躍動を逃さない俺の手は、意志と理性に反し、抗えぬ性の遵まま豊満な立体へと導かれてゆく!

俺「まっ…ままよ!」

坂本「なにっ!?」

自分の疾走した風によって招き靡いた彼女の髪の匂いは男性的嗅覚を擽り、神経を伝わって欲に更なる拍車が掛かる!
翻弄されたまま、要するに「坂本美緒のおっぱい」へと手を伸ばす!

528短編『ボレロエロウ』:2014/11/13(木) 00:41:24 ID:XjWxl/Yw0
俺「なむさっ…!!」

坂本「いい加減にっ…!」

伸ばした手が揉む瞬間をデモンストレーションするように空を切ってわしゃわしゃと邁進する!
残り10センチメートル!
しかし抗う坂本の手刀が俺を弾こうと首に狙いを定めて跳ね上がった!

俺「ちぃぃい!」

間に合うか!?
勝負が決まる瞬間、2人の差は1秒30フレームアニメーションの1フレームに値する!
どちらが1フレーム先に動けるか!?

それ程に僅差!

俺「ちぃぃぃぃい!!」

首への距離は1ミリメートル!
そしてなんと、先に坂本の手刀が俺の喉元へと接触し、打撃が生じる!
鈍い音がスローモーションで鳴り響いてしまった!

俺「ちぃぃぃぃぃぃぃい!!」

熱さと痛み!
衝撃がリンパ管、鎖骨、脊椎へと骨の髄まで響いてくる!
ズキズキズキィ!

俺の負け…。

529短編『ボレロエロウ』:2014/11/13(木) 00:44:28 ID:XjWxl/Yw0
………だが、

俺「ちいいいぃぃぃぃぃぃぃいいい!!!」

坂本「あうっ…」

俺「ち…ぃ…ッ」

完全には揉めなかったが…弾かれた俺の指先、中指は、

俺「ち…ィ…いィ…ッ…っ……!」

確かに坂本の、

――…ピ…――

乳房の「首」を、

俺「ちぃっ…」

――…ピっ…――

捕らえていた!!

――…ピンっ…――

坂本「んああっ…!」

俺「くびいいいいぃぃぃぃぃぃぃぃいいいィィィィィいいい!!!!」

530短編『ボレロエロウ』:2014/11/13(木) 00:47:57 ID:XjWxl/Yw0
不意に敏感な部分を小突かれたことによる刺激に坂本は、軽く顎を上げて仰け反るように身体を捩った。

一方、俺は激痛と共に、首の形を変えられたのかという程に視界が回転し、重力に引き寄せられ地面が迫ってくる。
そうか、俺は転んでいるのか!

ここで倒れたら、リーネちゃんに我が唾液を授けられない。

なるものか!!

俺「ちくびいいいイィ!!!」

脳が体に送った「身体を立て直せ」と「坂本美緒のおっぱい」という新規の命令は激しい痛みと煩悩を遮断させ、弛んだ運動神経に鞭を打つ。

「坂本美緒のおっぱい」の先端に触れたのは相当な戦果。至福。

つまり「坂本美緒のおっぱい」を触ったことによる充実感、背徳感、快感が肉体的対応能力の糧となりて、俺は体を持ちこたえさせた!

坂本「なにをする…かぁ!」

俺はすぐさま出口へ走る!
ほんのり紅潮して胸元を気にする坂本の顔をニヤリと流し目で対応した。紳士の余裕!

宮藤「はわわ…」

隣の小娘は跳びはねた坂本の胸に夢中だ。

痛みはアドレナリンで緩和された。
あとはリーネの元へ。

531短編『ボレロエロウ』:2014/11/13(木) 00:51:03 ID:XjWxl/Yw0
勢い良くドアを破るとともに解放感溢れる会心の発声!!身体の芯から果てなき遠方へと声が行き届くようだ!!

俺「リーネ、リーネ、リーネ、リーネ、リーネ、リーネエエエエェーーー♫えっ!?リーネちゃんが6カウント?シックス!?せっ!?」

舐めるために駆け出した!――


ミーナ「――なに?ホルン?」

バルクホルン「どうしたミーナ、呼んだか?」

ミーナ「いいえ、違うの。ホルン、楽器の音みたいなとても太い音が…もしかして誰かの声かしら」

バルクホルン「まさか、この基地でそんな声を出す奴はいないはずだ」

ミーナ「それもそうね…」

バルクホルン「…いや、待て、近付いてくるぞ!」

ミーナ「な、なにかしら…?」

俺「俺がーーリーネちゃんとせせせせせせせっ、せせせせせせっく、くっ、く……くっ…すすすすす!!!

興奮冷めならぬ妄想により、ついつい吃音になってしまう。

バルクホルン「どうなっている…あれは、俺か!?」

ミーナ「俺さん?」

俺「あっ、やばっ…ちょっと、あ、妄想し過ぎてこれ…ダメですって」

532短編『ボレロエロウ』:2014/11/13(木) 00:54:40 ID:XjWxl/Yw0
気が付けばムクムクと、身体は前屈みになり過ぎて速度を落としてしまう。

坂本「危険だミーナ!バルクホルン!そいつを捕まえろ!」

ミーナ「美緒?」

坂本「そいつはリーネを狙っているケダモノだ!」

バルクホルン「ケダモノだと?」

前からはミーナとバルクホルン、後ろからは坂本と宮藤の挟み撃ち!廊下なので尚更逃げ道は皆無!

宮藤「油断できませんっ…!」

バルクホルン「そうと分かれば私が相手をしてやる」

しかもいきり立った俺の愚息が揺れ動いて太腿にペチペチと当たり、運動能動率を低下させている。
このままではまずい!

バルクホルンの固有魔法が発揮され、耳と尻尾が生えた。
彼女は大きく息を吸うと共に腕を横へ伸ばし、所謂ラリアットの体制になった!
そして勢いよく脚を踏み込んで俺へと駆け出し、地面にヒビが入る!!

俺の顔面に向けて迫りくる、怒号と覇気!

バルクホルン「ずおりゃあああああああああ!!!」

死ぬ。本当に死んでしまう。
しかしリーネちゃんの皮脂を堪能する前に消えては元も子もない。

533短編『ボレロエロウ』:2014/11/13(木) 00:58:02 ID:XjWxl/Yw0
飛んでくる剛腕!回避するためにはタイミングよくブレーキを踏み、前に屈んだ身体を全力で仰け反らなければならない。
しかしそうしたら俺のもっこり息子がズボン越しに挨拶をしてしまう!
ちょっと恥ずかしくて戸惑う!
いや、今は気にしている場合ではない!!

俺「うわあああああああああ!!」

スピードを落とすため踵で摩擦を起こしたが勢いは止まらない。

30センチ先は死!

無理やり身体を仰け反らせた!
ブリッジならぬリンボーダンスならぬ姿勢になる。

寸でのところで俺の真上をバルクホルンの腕が通り過ぎていく…はずだった!

しかし速かった、仰け反るのが!計算を誤ったのだ!!

――ビンッ――

上半身は回避できそうだが、仰け反り過ぎたためか、不覚にも下半身の増設された我が主砲が剛腕のデッドラインに入ってしまっている!!

破壊される!

主砲と連携している二つの弾倉がキュっとなって前立腺の警戒アラームは鳴り響き、冷や汗が滲み出た。
しかし、ふと予感が過る…もし主砲にバルクホルンの腕が命中するのであれば、それはそれで気持ちいいのではないだろうか!!

バルクホルン「なにっ!?」

俺「お願いしましゅうううううううううううううう!!!」

534短編『ボレロエロウ』:2014/11/13(木) 01:01:49 ID:XjWxl/Yw0
反り返った俺の身体の反り返った男根にラリアットが当たる直前、俺は興奮し過ぎて男根が尚更グインと反り返ってしまった!

そして腕が通り過ぎる!!

バルクホルン「うわあああっ!?」

完全に命中はしなかったが…

俺「んはあっ…!」

バルクホルンの腕は俺の息子の裏筋をかすめ!!摩擦が起き副交感神経が刺激される!!!そして快楽によって分泌され先走る透きとおった歓びの液が俺のズボンを通り越し、彼女の高貴なる軍服の袖さえも透明に染め上げた!!!!

バルクホルン「うわああっ!なんだこれはああっ!?」

俺はほぼイきかけたが、ここは耐える。濃厚な原液は後のお楽しみにとっておいてもよさようだ!!

俺「ふふふッ!心地良いな大尉!」

彼女の腕にアレをつけてしまうこと自体、とてつもない背徳を痛感!

バルクホルン「ひいいっ!?」

ミーナ「トゥルーデ!…させないわ!」

隊員の動揺に困惑しそうな司令官だったが、優秀さ上に、すぐさま俺を捕らえることを優先した!

ミーナ「待ちなさいっ!」

しかし俺は快感に身を委ねるまま、ミーナの手を酔拳使いの如く避け、足を軸とし滑らかにロールして彼女の背後を取った!!
そしてその遠心力を生かし、腰を前に出すことによって回転するモーニングスターとなった我が息子を、

535短編『ボレロエロウ』:2014/11/13(木) 01:04:55 ID:XjWxl/Yw0
――ブルン、ブルン――

怪異を200機以上も撃墜し、勲章さえも授けられ、大いに讃えられ、尚且つ501統合戦闘航空団の司令塔として椅子を構え、ガリア共和国、ロマーニャ公国をネウロイの手から解放し数多の戦果を挙げた、その高貴なる「ミーナ・ディートリンデ・ヴィルケ中佐の尻」に、

――ペチイィィィィイイン!!――

打ち付けたのだ!!!!

ミーナ「ひゃあああああっ!!!」

飛び散る賛歌の雫!

俺が聴くには勿体無い一兵士としてはなく一女性としての声もいただいてしまった!!!
これはいいものだ!!

宮藤「ミーナ隊長!?」

坂本「なっ…ミーナさえも…!」

息子に響いた音と柔らかく張りのある触れ具合に背筋がゾクゾクと身震いを起こし、先っちょから露を撒き散らした!

ここで俺はある異変に気が付く!

俺「あれ…?俺いつズボン脱いでたっけ?」

いつの間にかズボンは消え、俺の丸々な下半身が顕になっているではないか!?
そして気が付けば、上半身も!

俺は真っ裸になってしまっていた!

536短編『ボレロエロウ』:2014/11/13(木) 01:08:37 ID:XjWxl/Yw0
俺「どういうことだ!?まさか身体が勝手に脱ぎ出して…?」

しかし振り返ると、他のウィッチ達もみるみると服が透けていっている!

びくん!

俺「なっ…あ?!」

びくん!びくんっ!

宮藤「ふわあああっ!?!?」

バルクホルン「な、なんだこれは?」

まさか俺は思念が具現化する能力を身につけたのか。目の前には乙女の悲鳴と共に恥じらうヌーディストが次々と出来上がっていき、聳える亀さん象さんキメラの頭は常に天井を仰ぎ続けた。

じりっ…びくびくびくびくっぅ!!

俺「あっ…あ…触って…ないんのにぃ…!?」

予測不可能な現状に、ノロマと自負している亀さん象さんキメラはもう我慢できない駆けさせてくれと全力疾走しそうになって硬く鼻と首を長くし構える!
だが、広がる桃色の光景と幾度の刺激に感化されようと俺は耐えなければならない。リーネちゃんにありのまま、高い濃度を届けたい為に。

ここはなんとしても我慢。

俺「我慢っ…」

――バンッ!――

ペリーヌ「一体何が起きましたの!?わわわ、わたくし、勝手に、はっ、裸にぃっ…!」

537短編『ボレロエロウ』:2014/11/13(木) 01:13:42 ID:XjWxl/Yw0
俺「なぁあっ…!?」

廊下の扉が開くと全裸のペリーヌが部屋から飛び出してきた。
しかも俺にしっかり尻を向けて、前のめりで!!

宮藤「ペリーヌさん、後ろ…」

ペリーヌ「へ?…と、殿方…きっ、きゃああああああああああ!!!」

俺「ペリーヌのお…しりぃ…?」

一瞬リーネの笑顔が横切った。
だが、もう遅い!!
もう我慢することができない!!!!

撃鉄が、降ちる――!!

俺「いや、だめ、ペリーヌの尻でなんてっ…これはリーネちゃんに」

――ぴゅろっ。

俺「あ」

しかし、こうなった原因は「虫」にある!!

俺「…アアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!」

――…アアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!――

そして突如、俺の絶頂に達する声と重なり合うように、大きな警報が鳴り響いた!

538短編『ボレロエロウ』:2014/11/13(木) 01:17:13 ID:XjWxl/Yw0
――アアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアァ………――

俺「アアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアァ………」

坂本「…敵襲!」

ミーナ「ネウロイ!?」

バルクホルン「こんなことをしている場合じゃないぞ…!」

目の前には白濁の溜り…。
着床能力の高い散弾を一発無駄にし果てた俺は、身体を震わせ、嫌悪感と疲労感が重くのしかかり膝から崩れ落ちた…。

ルッキーニ「いたー!!みんなこっちにいたよシャーリー!」

シャーリー「中佐、大変だ!」

幼くも艶のある身体のルッキーニと身を埋めたい二つの確かな幸せを晒しものにするシャーリーが見知らぬ機械を片手に後ろの廊下から慌てて駆けて来る。
2人も全裸だが、リーネまで我慢できなかったという敗北が枷となって垣間見るに至らず俯き、息子はふにゃんとしたままだった…。

宮藤「シャーリーさんたちも裸…」

ルッキーニ「あいっ!」

ルッキーニは蹲って抜け殻となっている俺が邪魔だからと跳び箱のように跳び越え、目の前に着地する。

しかしそこには!!

――べちゃっ――

539短編『ボレロエロウ』:2014/11/13(木) 01:20:20 ID:XjWxl/Yw0
ルッキーニ「う?…うえーなにこれー?」

ミーナ「……」

坂本「……」

バルクホルン「……」

大人は何も教えてくれない。

ミーナ「…そっそれで、どうしたのシャーリーさん?」

シャーリー「あたしが改良したこの探知機によると、この基地に今小型ネウロイが潜んでいるみたいだ。奴らは服の繊維を溶かす能力を持っている」

宮藤「ええぇっ…!?」

ペリーヌ「お、おぞましい…」

坂本「しかし何故、私達を裸に?」

シャーリー「さだかではありません」

宮藤「あ、そうですか」

シャーリー「ターゲットは蝶のような虫の形をしている…むっ!?反応が近いぞ!」

シャーリーの操作する探知機がビンビンと反応する。
その示す先には、俺!!

シャーリー「お、男?俺か?しかもそんな落ち込んで…どうした?」

540短編『ボレロエロウ』:2014/11/13(木) 01:23:49 ID:XjWxl/Yw0
バルクホルン「まさかこの一連の騒動、俺が関係して…」

ルッキーニ「あれー?あっ虫、むしー!白いの飲んでるよ?」

気が付けば、目の前の乾き始めている白濁に蝶型ネウロイが止まり、それを蜜のように吸っている!!

美味しい…のか!?

シャーリー「虫だ!捕まえるぞ!」

ルッキーニ「うー…これっておいしいのかなぁ?舐めてしらべて」

ミーナ「やめなさい、ルッキーニ少尉!!」

これに関してはさすがにといった感じで司令官は即座に少女の手を掴んで倫理観を促す!

だが、その弾みでルッキーニが舐めようと掬った指についている白い蜜がピッと飛んだ…シャーリーの瞼付近めがけて!!

シャーリー「うわっ!?な、なんだこりゃ!」

慌てふためき、異変を感じた目を閉じたままつまづき、探知機ごと俺の方へ倒れこむ!

シャーリー「ヤバい…!」

しかし、彼女は尻に入り込むネウロイが襲来した時のように、またしても探知機は壊させまいと腕で頭上へ持ち上げて地面との衝突を避けようとする。
だがその反動で綺麗な巨乳が振り子となる!!

そして俺の顔面目掛け…

――パイチイイイイイイン!!――


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