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OP案募集スレ
11
:
Tutorial
◆NZZhM9gmig
:2012/12/31(月) 18:00:57 ID:I5/VOgKE0
神父の話す内容は、確かに何かのゲームの説明だ。
だが肝心な、ここはどこかという疑問には全く触れていない。
それを訊こうとするが、チュートリアルはまだ終わっていない。それらを確認するのは後にしよう。
「次は、モンスターとフィールド上の施設。そしてパーティーの編成についてだ。
既に察しているだろうが、ゲームの舞台であるフィールドにはモンスターが徘徊している。
そしてこれらの強さは一般の戦闘職が一対一で互角程度の強さに設定されている。
またフィールド上で遭遇するであろう数も、一度に一体か、多くても二体程度だ。
例え戦闘職でなくとも、よくよく注意すれば容易に撃破、または逃走が可能だろう。
フィールド上の施設は、大きく分けて三つの種類がある。タウンと、ダンジョンと、セミダンジョンだ。
タウンでは条件を満たせばショップの利用が可能であり、またポイントの回復も促進される。そしてモンスターが侵入してくることもない。
絶対ではないが、一種の安全地帯と言えるだろう。
逆にダンジョンは危険地帯だ。フィールドの倍以上のモンスターが発生し、場所によってはトラップも存在する。
しかしそれらを突破し最奥に辿り着くことができれば、強力な装備が報酬として与えられる。命を賭して挑むかどうかは君達しだいだ。
そしてセミダンジョンだが、端的に言ってモンスターの出現しないダンジョンだ。それ以上でもそれ以下でもない。
パーティーの編成は三人一組であり、その中からリーダーとサブリーダーが選ばれる。
そしてもしリーダーが死亡すれば、サブリーダーがリーダーとなり、残った者がサブリーダーとなる。
パーティーを組むことにより、一部インベントリの共有と、メンバーのHP以外の項目の確認が可能となる。
通常は他者のHP以外の項目は表示されないが、これにより効率的な支援が行えるという訳だ。
加えてリーダーがゲーム中で何かしらの条件を満たしている場合、メンバーもその恩恵を得る事が出来る。
互いの足を引っ張らぬ様、自身と相性のいいメンバーを探す事だな」
神父のチュートリアルは、聞けば聞くほどゲームの要素が強くなっていく。
だとすれば、これは彼の口にした通り、本当にただのゲームなのだろうか。
それならば、理由のわからない焦燥感が湧きあがって来るのはなぜなのか。
「最後に、放送と禁止エリアについてだ。
ゲームの途中経過は六時間ごとに放送で行われる。
放送では死亡したゲーム参加者の名前と残り人数、三ヶ所の進入禁止となるエリア、その他諸連絡が行われる。
禁止エリアは放送から一時間後、三時間後、五時間に一エリアずつファイヤーウォールによって閉鎖される。これはゲーム終了まで解除されることはない。
なお、禁止エリア内に取り残された参加者は、死亡時と同様およそ十秒で削除される。
ただし、死亡とは違うので蘇生効果は発揮されない。十二分に気をつける事だ。
長々と話したが、以上でチュートリアルを終了する。なお、これらはヘルプ欄で再確認する事が可能だ。
そしてこれより、ゲームの内容とルール説明を始める。中には既に勘付いている者もいるだろうが、心して聞くように」
話の節々に出てくる不穏な単語に、少しずつ嫌な予感が強くなっていく。
それは彼の言うゲームの、そもそもの目的がまだ語られていないからなのか。
今すぐここから逃げるべきだ。少なくとも、この場所から離れるべきだ。と。
じわじわと焦燥感が湧き上がってくる。
―――そしてそれは、最悪の形で現実になった。
「君達にはこれより、己が命を賭けたデスゲームを行ってもらう。
このゲームで『死ぬ』ということは、現実で『死』という事と等しい。
不本意ではあるだろうが、これは決定事項だ。降りる事は出来ん。
自発的なログアウトもできないので、心して欲しい」
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