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If 遠未来 4013年 (リレー小説)

1名無しの権兵衛:2013/02/15(金) 00:40:51
設定
・少子化に伴い、体が変化し、体が生殖能力を高めるために女性に近づき、男子×女子だけではなく、男子×男子、でも出産できるようになった
・男性でも妊娠できるようになったため、妊婦数が激増したため、妊婦専用車両や会社に育児託児所や緊急出産時に備えた出産室、医師の常駐などが義務付けられた
・男性と女性の区別は、母乳と男性生殖器、顔つきだけで体つきは妊婦に適した女性の体になっている
・男性は2%の確率で自家受精してしまう場合があるが極めて稀である
・女性は妊娠10ヶ月で出産だが、男性は12ヶ月必要であるが、男性の場合6ヶ月当たりで胎児の成長が止まるが、その反動で6ヶ月くらいまでつわりに悩む妊婦が多い。

60名無しさん:2023/11/14(火) 15:28:45
「ん?どうした??」
天瀬くんの方を向くとやっちゃったという顔で止まってる。
「あはっは。
内藤さん、破水しちゃったぽいです」
天瀬くんは俺の方を見て、どうしましょって言ってる。
いや、どうしましょじゃないよな?
「陣痛はきてるのか?」
「いや、でも降りてきてる感じあるかも」
天瀬くんは立ち上がり、股を抑えて苦笑いを浮かべてる。

61名無しさん:2023/11/27(月) 12:55:46
近くにいた社員達も気づき、医務室に連絡を入れたり出産セットを取りに行くなど慌ただしくなってきた。

「天瀬くん、まずは様子を確認するからそこのソファーに横になって。」
出産経験のある林堂さんを筆頭に医者が来るまでの準備を進める。

62名無しさん:2023/11/27(月) 22:03:50
「あ、いや無理かも。
動いたら出そう」
天瀬くんは冷や汗をかいている。
「ちょっとズボン下ろすわよ」
林堂さんは躊躇いもなく、天瀬くんのズボンをおろす。
天瀬くんの太腿に羊水が垂れ流れている。
股を見ると既に赤ん坊の頭が見え隠れしている。

63名無しさん:2024/02/20(火) 21:58:02
「…は、はぁ…、うっ来たっ、あぐぅううう…っ」
このタイミングで漸く本格的な陣痛が来たようだ。

「天瀬くん!、頭出てきたよ!!!」
さすが超安産の天瀬くんだ。あと数回のいきみでうま

64名無しさん:2024/02/21(水) 09:55:49
くでてきそうだ。
「ふぅ、ふぃ、もう出しちゃっていいですか?」
天瀬くんは感覚でわかるのか、次の陣痛を待っている。
もう産まれるのか。
破水して10分も経っていないが、天瀬くんの中では寧ろ我慢してる方らしい。
「あぁ。ちょっと待て。
タオルも間に合わんな」
林堂さんは自分のジャケットを脱いで覚悟を決めたぽい。

65名無しさん:2024/02/24(土) 00:32:59
「りんどっさーんっ、さーせっっ、来たっぁぁあ!、出しまーうっ、んんーーっ、ぐ、ぐ、…ぐ、ああああ!!」

ゃぁ、ふぎゃぁ!ふぎゃぁ!

天瀬くんは破水してわずか10分程度で出産を終えてしまった。
流石の安産すぎること事態に驚いている人は多かったが、近くにいた社員は拍手喝采で労いを示した。

俺も安産で生まれて欲しいと願っていたが、それとは真反対の過酷な出産になるとはこの頃は思っても見ていなかった。

66名無しさん:2024/02/24(土) 01:44:57
結局その日も産まれることはなかった。
そして明日が入院日となった前日の朝、俺は普段より尿が近く30分に一度尿意を感じて部屋とトイレをウロウロしていた。
「ちょっとさっきからトイレと往復してるけど大丈夫なの?」
「張りもないし大丈夫だと思う。
入院前最終日に出社だし、早めに行こうかな」
俺は途中でトイレ休憩しても会議に間に合う時間に出ることにした。

67名無しさん:2024/03/11(月) 20:28:37
会社に着いて早々にトイレに籠り、それから会議室へ向かった。
「内藤だいぶデカくなったな。
今日で産前の出社最後だったよな?」
「あぁ、双子だから特に大きくて腰痛やら恥骨痛やらで大変だよ。
てか、三島 体調回復したんだな。これからどんどん腹デカくなるから覚悟しとけよ。」
今回は他部署と合同の会議で、久しぶりに同期の三島と顔を合わせた。

68名無しさん:2024/03/12(火) 01:53:04
今日の会議は定時まで実施されるため、昼食休憩があるくらい長いやつだ。
一応妊婦や妊夫が多いため、長めのトイレ休憩と椅子も長時間座ってても楽な椅子で行われる。
半年に一度の計画会議のため、数部署合同で行われるのだ。
俺はちょうど三島と隣同士で座った。
この時から少しずつ腹に違和感があったが、下したかなくらいで木に求めていなかった。

69名無しさん:2024/03/12(火) 11:35:41
淡々と会議は進められ昼休憩となった為、
三島と一緒に食堂でご飯を食べることにした。

ズキッ
「っ、ん?」
張りよりも痛みに近いものを感じ一瞬顔を顰めた。
「内藤大丈夫か?」
その一瞬を見逃さなかった三島は心配そうに俺の顔を見た。
「大丈夫、大丈夫。ちょっと強り蹴りを入れられただけだよ。
コイツら狭い中でもどんどん動き回るから時々こういう事あるんだよ」
まさかこれが陣痛の始まりなんてこの時は思ってもみなかった。

70名無しさん:2024/03/12(火) 11:48:49
淡々と会議は進められ昼休憩となった為、
三島と一緒に食堂でご飯を食べることにした。

ズキッ
「っ、ん?」
張りよりも痛みに近いものを感じ一瞬顔を顰めた。
「内藤大丈夫か?」
その一瞬を見逃さなかった三島は心配そうに俺の顔を見た。
「大丈夫、大丈夫。ちょっと強り蹴りを入れられただけだよ。
コイツら狭い中でもどんどん動き回るから時々こういう事あるんだよ」
まさかこれが陣痛の始まりなんてこの時は思ってもみなかった。

71名無しさん:2024/03/12(火) 14:50:59
会議が始まり、しんとした会議室の中、偉い役職の人達が話をしだした。
昼くらいまでは、今日はよく張るなと思っていたが、昼食休憩後、奥の席に座ってのんびり聞いていたが朝よりも強いハリがあることに気づいた。
「(ん?もしかして陣痛始まってたりしてる?)」
俺は漸くこれが陣痛かもしれないことに気づいた。
ただ出口の正反対に座ってしまった手前、立って出口まで行くのも結構時間がかかりそうだ。
「(まー、ただの張りかもしれないし、どうせそんな早く出てこないだろう)」
俺はこのときの判断を後悔するとは思わなかった。

72名無しさん:2024/03/12(火) 18:45:52
「んっつ、ふー」
どうしてこんなにもお偉いさん達の話は長いのだろう。
張りというには似つかわしくない締め付けを感じるようになってきた。
時間を測ってみると、大体20分くらい。タイミングを見て会議を抜け出そうと思っていたが、
続けざまに話をしている為なかなかそのタイミングが訪れなかった。

73名無しさん:2024/03/13(水) 01:22:30
「(これ会議終わるまでに本格的な陣痛にならないといいけど)」
俺は腹を摩りつつ、おっさん達の話が終わるのをただひたすらに願っていた。
ただそれを悟られたくもないから内職で自タスクやってるかのようにPCを開き、
できるだけ気を紛らわせようとした。
そして話が長引いてるとかであるはずの中休みがスキップになってしまった。
「(ふぅー、ぅう、きっつ)」
リクライニングをバレないように少し倒して腰を楽にしているが、
カチカチの腹を耐えつつ座っているのはだいぶきつかった。
そして徐々に余裕がなくなってきた気がする。

74名無しさん:2024/03/15(金) 22:26:00
『陣痛始まったんだろ?
医務室行かなくて大丈夫か?』
三島から紙に書いた文章を渡された。
隣に座っていた三島は俺の異変に気づいているようだ。
俺自身、もちろん医務室に行きたい気持ちはあるが、出口からは遠いし
まともに歩ける自信がない。
立ち上がっわ瞬間、一気に陣痛が来そうな感じがしているのだ。
つらつらと文章を書く訳にも行けない為、
『まだ大丈夫。』
とだけ書いて三島に渡した。

75名無しさん:2024/03/16(土) 01:08:04
「(予定日超過しててのんびりかと思ったら、出るときはせっかちだな)」
俺は腹を擦りながらとにかく早く終わることを願ってるが、
上層部の話が伸びておしている。
「ふぅーーー」
腹のはりよりも感覚がどんどん短くなって来てる気がするけど、
まだ耐えられる気もするからほんとに困る。

76名無しさん:2024/03/19(火) 16:42:19
「…とう、内藤!話終わったぞ!!」
必死に声が出ないよう耐えていたら周りの声も聞こえなっていた。
どうやらいつの間にか上層部の話が終わり休憩に入ったらしい。
陣痛の収まっているタイミングを見て、医務室に行くことにした。

「うっぐっ……」
「おい?大丈夫か?」
立ち上がった瞬間、一気に腰の方へ痛みが走り足の力が抜けてしまった。
どうやら立ち上がったことで、重力に伴い骨盤の方へ降りてきたみたいだ。

77名無しさん:2024/03/20(水) 01:37:24
「いってぇえええ、ちょっ、動ける気、しねえ」
俺は腹を抑えてしゃがみ込んだ。
「うそ、医務室まで歩けないか?」
三島は心配そうに聞くけどとてもじゃないけど、歩ける気がしない。
俺の様子に周りの社員も集まってきた

78名無しさん:2024/03/20(水) 22:20:14
「いってーー…!……うぐ…ぐぅう…っ!」
周りに見られて恥ずかしい気持ちでいっぱいであるが、声を出さずに耐えることもここから歩いて医務室へ行くことも難しい状態となっていた。

「車椅子持ってきました!!」
どうやら俺の様子を見兼ねた他社員が車椅子を用意してくれたみたいだ。
三島に支えてもらいながら何とか車椅子へ乗り医務室へ向かう事となった。

79名無しさん:2024/03/21(木) 11:19:09
「ふぅー、いてぇぇええ」
俺は三島に車椅子を押してもらい、3Fにある医務室に運ばれることになった。
医務室は産気づいた社員が安全に出産できるように出産ルームと産科医が常勤していてくれるから、安心だ。
「あとちょっとでエレベーターだからもう少し我慢してろよ」
三島が嫌がって腹を擦る俺の声を掛ける。

80名無しさん:2024/04/06(土) 11:47:35
「ふぅーふぅー、ありがとうっ、…ゆっくり、行ってくれっっ」
車椅子で連れていってくれるのはありがたいが、少しの振動でも腰と腹に響き結構辛かった。
「よし、エレベーターまで着いたぞ!
クソッ、今1Fかよ」
ここ会議室がある階は9階である為、エレベータが来るには少し時間が掛かりそうだ。

81名無しさん:2024/04/06(土) 22:28:02
「ふぅーふぅー、いてぇえ、これ今一回降りたってことは人乗せてるやつだよな?」
「多分。この時間ちょうど休憩タイムだしね」
三島が腕時計を見て確認している。
まじかよ。
大分俺の方は余裕ないぞ。

82名無しさん:2024/04/07(日) 19:19:41
予想通り、エレベータはそのまま上へ行ってしまった。
漸く下へ降るエレベーターが来たと思ったら他社員が沢山乗っており、状況を察してくれた何人かの社員が降りて変わってくれた。
しかし、休憩時間ともあってエレベーターに乗る人も多く3Fに行くまでにほぼ各階で止まる為なかなかたどり着かなかった。
「ふぅーーーつっっ!!」
再び強めの陣痛が来た。
密室空間で多数の人がいる中、叫ぶ訳には行かない為何とか歯を食いしばりアームレストをら握りしめながら耐えた。

83名無しさん:2024/04/07(日) 23:04:28
「最悪俺が取り上げてあげるから頑張れ」
いやいや。三島に取り上げられるってそんな恐怖な。と思いつつもちょっといやーな予感がする。
「ふぅーふぅー、みしま、いざとなったら、頼むかも」
案外1人目間に合うか不安だ。

84名無しさん:2024/04/09(火) 22:31:11
『ピンポーン、4Fです。』
あともう少しだと思った瞬間
「…ひぎっ!?」
強烈な痛みと共にミチィと股に何か挟まったような違和感を感じた。
そして、少し座る姿勢をずらし下着越しから下半身に手を当てた。
「(頭出てる…!?)」

85名無しさん:2024/04/10(水) 10:40:38
「大丈夫か?」
三島が俺の様子に気づいて声をかけた。
「ヤバいかも。なんか頭出てきた、かも」
俺はどう見ても俺のものではない、俺から出かかっている硬いもの
を触って確認する。
力抜いたら一旦引っ込んだんだけど、絶対頭だよ、な?
(あれ?でも破水したっけ?)

86名無しさん:2024/04/12(金) 10:39:14
「う゛っ!ぎたぁあぁぁぁぁ!?」」
バッシャー
ズリュリ
再び強い陣痛が来たと思ったら、破水しその勢いでそのまま1人目の頭が完全に出てしまった。
「うっぐっっっ、完全にっ、でたーあ゛ぁぁぁぁあ!」
さすがの強烈な痛みに、今まで抑えていた声量も抑えるのが困難となっていた。

87名無しさん:2024/04/12(金) 16:14:19
「お、おい、大丈夫か!?」
三島も俺の様子に声をかけた。
「ふぅーふぅー、やばぃ、頭、でたっ」
どう見ても頭またに挟まってる、感覚あるし!
『ピンポーン3Fです』
漸く3階にはついたけど、もう出かかってるし、ヤバいだろ。
「すにませーん!誰かいますか!!」
三島が受付のところで叫んで呼んでくれるが、なかなか気づかれない。

88名無しさん:2024/04/12(金) 19:18:55
昼時ということで交代で休憩に行き、人手が少なくなっているようだ。
「…もー、ムリ゛…みっしま…受けとめてっっ」
もうひと生きみで産まれると確信した俺は医務室に入ることを諦め三島に取り上げてもらうよう頼む。
狭い車椅子の中で何とか身体を仰け反りズボンのチャックを開け下着をズラし胎児を受け止めるスペースを作った。
「いつでも、いいぞ!」
「はぁっ…ふっうぅぅー!!あ゙あ゙ぁ出るぅっ」
俺は陣痛に合わせて力いっぱいいきんだ。

ズルンッ___バシャ…
大量の羊水と共に出てき胎児を三島は受け止めた。

89名無しさん:2024/04/13(土) 02:23:03
「おお、出たぞ!!」
三島は俺の子を抱き上げて興奮したように言った。
「はぁはぁ、でた、か」
「おぉ、生まれたぞ、男の子だ。ほれ」
三島は俺に生まれたばかりの子供を渡してくれた。
姉普通に悠飛さんが産んだ子よりデカい気がするのに、すんなり出て来たな。
俺は冷静になって生まれたばかりの子供を抱く。

90名無しさん:2024/04/15(月) 12:28:31
「どうされました!?」
漸く受付から人が出てきた。
「う!生まれちゃってるじゃないですか!!?
早く中へお願いします!!」
産まれたての赤ちゃんを抱いている俺を見て受付の人は驚き、急いで中へ案内された。

91名無しさん:2024/04/15(月) 15:38:52
「内藤冬夜さんですね。41週で超過の双子ですね。
この子はわあ、4235gですね。元々こないだの診断で4000gは超えてると思いますが、大きいですね!!
裂けてもないですね」
中で受付の人に呼ばれてやってきた俺の担当の医者の赤月さんがやってきた。
赤月さんも確か俺より少し後に出産って言ってたからてっきりもう産まれてるかと思った。
「じゃあ、内藤、あとは頑張ってな。赤ん坊達今後また見せろよ」

92名無しさん:2024/04/17(水) 12:42:54
赤月さんは、現在38週で今日は研修に出ている常勤医の代わりに出勤していること事であった。

「そんなことより冬夜くん?、何でここまで我慢してたのかな??」
赤月さんは検診の際は優しい声で話してくれていたが、今は違った。これは相当怒ってる…
「先生、まずは1人目のベイビーが無事に生まれたことを喜びましょうよ!
あんまり怒ったら先生の方のベイビーにも胎教悪いですよ。」
看護師が、なだめてくれたおかげで取り敢えず赤月さんから怒られるのは回避出来たようだ。

93名無しさん:2024/04/17(水) 14:08:41
「そうだね。小言は二人目も産まれてからしようか」
赤月さん、目が笑ってないけど。
「とりあえず、赤ちゃんも冬夜くんも無事で良かったよ。
双子でも超過で赤ちゃんも大きかったからね」
「はい。何とか」
「とりあえず陣痛は収まってる感じ?」
「はい」
そういえば一旦陣痛の波が収まっている。
一応一卵性だけど羊膜は別って聞いてるからそこまで焦らなくても問題ないらしい。

94名無しさん:2024/04/18(木) 15:46:51
「ふぅーうぅー、また、来ました…うぅー」
ものの10分程で、2人目の陣痛が来た。
1人産み子宮口が開いている状態である為、2人目は陣痛が来ればそのまますぐに産まれてくることが多いらしい。
しかし俺の場合、2人目が1人目より大きかった事やまだ高い位置にいた事により、1人目以上の大変な出産になるとは今時点では全く予想していなかった。

95名無しさん:2024/04/18(木) 16:46:14
「陣痛はいいのきてるね。
ただまだ二人目の子は位置が高いかな」
赤月さんはエコーで二人目の子の位置の確認をしてくれている。
「逆子みたいだけどこのまま降りてきてくれればいいんだけどね」
一人目を生んで少し余裕が出た場合、二人目が横になることがたまにあるって聞いたけど。
「二人とも男の子何だよね?うちのコも男の子だし、託児所であったら仲良くなるかもねー」
赤月先生は陣痛の合間に話しかけてくれる。

96名無しさん:2024/04/21(日) 22:15:05
「はぁ、はぁ、はぁ…あー!!ゔぅーーーー!」
それから2人目の陣痛が来てから30分程が経過した。
陣痛はしっかりと来ているが、なかなか降りてきてくれず
俺は唸りながら何とか陣痛に耐えていた。
「まだまだ位置が高いな…まだ息むなよ!?」
「…はい、、ふぅ、ふぅーー、あぁ、うぅ、あぐっっ」
子宮口は全開である事もあり、息みたい感覚が絶え間なく続いていた。

97名無しさん:2024/04/21(日) 22:38:40
「今、冬夜さんのお父様とご連絡着きました。
今日はこちらで休んでいただくことも連絡しときましたよ」
社内で出産した場合、看護師が家族に連絡をしてくれる。
配偶者がいれば配偶者に電話をかけれるが、
俺はいないから連絡先は父さんか母さんにしてある。
道端や予期せぬとこで出産した場合でも治療を受けた場所で看護師等が連絡をするような
法が整備されている。

98名無しさん:2024/08/20(火) 15:39:24
「少し押そうか?」
俺の体力面を危惧し、少しお腹を押すことになった。
「はぁはぁ…おねがいします…」
赤月さんは淡々と準備を始める。
あわよくば、このまま破水して生まれてきて欲しいと思っている。
しかし、巨大児かつ逆子の影響で予想を超える難産になるとはまだ思っていなかった。

99名無しさん:2024/08/22(木) 13:41:55
「次の陣痛から押すね」
少し高い台に乗って看護師さんが押す用意をしてくれてる。
赤月さんは俺の中から手を入れてあわよくば引っ張ってくれるらしい。

「ん!?きたぁあああ!んんんーーー!?」
陣痛が来たと同時にいきんだが、それよりも腹をグイグイ凹むように押されていたい。

100名無しさん:2024/08/26(月) 13:14:04
「ぜぇーぜぇーぜえー…」
陣痛が収まってもなかなか呼吸が落ち着かない。
しかも呼吸が落ち着く前に新たな陣痛が来る。
『パーン』
何度目かの、陣痛で漸く破水した。
この頃、俺はもう息む気力が無いほど疲れ切っていた。

101名無しさん:2024/08/27(火) 09:17:50
「冬夜くん、大丈夫?」
水を飲ませてくれつつ、看護師さんも声をかけてくれる。
「体力的にも早めに出してあげないといけないな。
破水もしたし、ちょっと奥から引っ張ってくね」
赤月さんの声にとりあえず出してくれるならなんでもいいとコクコク頷いた。

102名無しさん:2024/09/19(木) 15:40:05
「うぅ、ぐぅうう、いだぁああああ!」
無理矢理引っ張られる感覚があまりにもキツく、痛みから逃れようと身体を捩ろうとする。
「ちょーと我慢してね。ハァハァって力抜いて!」
「はぁ、はぁ、はぁぁっ……っあ゙あ゙ぁぁっ!!!」
頑張っていきまないようにしているが、絶え間なく来る陣痛に逆らうのは至難の業であった。

赤月さんが引っ張ったお陰で漸く胎児のお尻が出てきた。
しかし逆子であるが為、この先もすんなりと出てくる訳では無かった。
また、赤月先生の方にも少しづつ変化が訪れていたのだ。

103名無しさん:2024/09/21(土) 01:15:28
「ふぅー、ちょっと待ってね」
赤月さんは時折手が止まり腰を抑えている。
「先生、さっきから腰押さえてますけど、お腹張ってたりします?」
看護師さんが赤月の様子に違和感を持ち、聞いてみた。
「ん、ちょっとね。ふぅー、でもそこまで張りも強いわけじゃないから大丈夫大丈夫」
そういうと何事もなかったかのように先生は俺の介助に入る。

104名無しさん:2024/09/21(土) 20:00:18
「はぁはぁ……あ ぁぁあ あ ぁあ あ ぁあ!!」
看護師がお腹を押し、先生が胎児を引っ張る。
陣痛の度に何度か繰り返したが、それ以降がビクともしなかった。
「ふぅー、これは完全に挟まっちゃってる感じだね。体制変えるしかないな…」
そう言うと、先生は看護師達に指示を出しはじめた。
すると、2人がかりで膝を片側づつ掴み限界までお腹の方へ持ち上げ、他の看護師は俺が暴れないように身体を抑えた。

105名無しさん:2024/09/22(日) 05:40:12
「ちょっと痛いけど我慢してね」
赤月さんはそういうと俺の限界まで開いた穴に手を滑り込ませている。
「うぅうう!?ぐぅうう!」
俺はあまりの痛みに目がチカチカしてくるけど、
抑えられてて逃げれもしない。
「ちょっと我慢しててねー、ふぅー」
この時赤月先生は額に脂汗をかいていたが、
俺はそれどころじゃなかった。

106名無しさん:2024/10/18(金) 16:22:28
「…っ、次で出すからね!」
俺は声も出すことが出来ない状態であったためただウンウンと頷いた。

「じゃあっ、力を抜いてぇー
ふぅーーふぅーーふぅーーー
123で引っ張るよーー
いちーーー、にぃーーー
さんっっっっ!!!!」
「いぎゃぁぁ!!ぃだぁぁい!!!!」
先生は俺の叫び声関係なくどんどん進めていく。
「あともうちょっとよー
 もう一回!
 いちっにっさん!!!!
 出るよ出るよー!
 次で最後よー!
 いちっ!!!!
 にのっ!!!!
 さんっ!!!!!!!!」
「あああああああああ!!!!」

ズリュっ…………
「あんぎゃー!!!!あんぎゃー!!!!」

パチーン
「ぐぅうう゛っ!?……っ、はっ、はあっ、はあ、はあ、はあ…」

「先生!!大丈夫ですか??」
俺の2人目が生まれた瞬間、先生の方が破水してしまったのだ。

107名無しさん:2024/10/20(日) 21:46:26
「ハハハ。力入れたら一緒に頭でちゃったかも」
先生はやっちゃったなって顔をしてるけど、そんな場合なのか?
下を見ると俺の血液やら体液と一緒に先生から流れた羊水が水たまりができている。
「え、もう!?
白衣の下脱がせますね!」
看護師さんも慌ててるようだ。

108名無しさん:2024/10/30(水) 19:01:23
下着を脱がせると、そこには頭が出かかっている状態の胎児がいた。
「先生!なんで早くいわないんですか!?
自分も出産しながら介助してたなんて…」
看護師は少し怒り口調で先生に言っていた。
しかし先生は破水とともに一気に陣痛が来たようで、看護師の声など聞こえていないんだろうと言う感じに生きんでいた。

109名無しさん:2024/10/31(木) 09:10:04
「ふぅーうぅぅうう!ぐぅうう!!
でそぉお!!」
先生は俺の寝ている分娩台に手をついて
少し腰を落として息んでいる。
医者だからなのか、そこまで胎児が大きくないのか
一度のいきみで少しずつ胎児の頭の見える範囲が広がっている。
「あーちょっと待ってくださいね!
新しいタオルとか、あー冬夜さん、ちょっと赤ちゃん抱いて待っててくださいね」
看護師さんは忙しなく動いている。


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