巨大児出産施設（単独） - 1353524294

1：無明：2012/11/22(木) 03:58:14: （画像掲示板のAAAさんの投稿に触発されました。毎度こんなネタですいません）

「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ーーーーーーーーーーーーー！！」
女の悲鳴、荒い息、産声。
重いものがゆっくりと、地面に横たえられる音。
簡素な部屋の中で、一人の女が出産していた。
まるで抱卵しているカエルのような、崩れた体型の女だ。
腹が、全体のバランスを狂わせるほど膨らんでいる。
彼女は、ある実験でこんな姿となってしまったのだった………
2：名無しさん：2016/05/10(火) 03:37:16: その実験の結果がなんなのかは、見れば分かる。
女がたった今産み落としたばかりの赤ん坊は、新生児とは思えぬ大きさだった。
女は動きづらそうな体を何とか動かすと、いましがた産み落とした赤ん坊を抱き上げた。

この施設は、ある国の研究施設だった。
その国では、軍隊がある計画を進めていた。
戦争に勝つため、優れた兵士の遺伝子を元にした強い兵士をそろえるという物だった。
だがクローンでは寿命が短く、劣化が激しいともいう。
そこで考え出されたのが、優れた男性兵士と女性兵士の子供を作るというもの。
彼女は、その計画に自ら志願した兵士だったのだ。
計画のために人体改造を施され、通常より多い数を、長く妊娠可能なようになり、彼女はここで兵士となる子供を産み続けているのだ。
3：名無しさん：2016/05/10(火) 15:23:37: 本当に出会える出会い系ランキング！
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4：無明：2016/05/12(木) 02:41:54: 彼女は元々、遺伝子検査や身体能力の検査で選ばれた兵士だったため、この計画には参加するべくしてしたとも言えた。
母体として志願した彼女の体は、絶えず出産可能なようにされている。
常に妊娠した状態を維持している、というわけだ。
その証拠に、あれほどの巨大児を産んだというのに腹はまだまだ大きかった。
疲労困憊の様子の彼女の元に、別の人物がようやく現れた。
軍服を着た、いかにも士官といった様子の男である。
そして、彼につれられてやってきたのは医療チーム。
たった今終わった出産の後処理と、新生児の回収に来たのだ。
5：名無しさん：2016/05/13(金) 07:05:09: 今すぐヤレる出会い系ランキング！
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6：無明：2016/05/14(土) 03:58:59: それが任務だとわかっているからか、女は特に反応を見せなかった。
医療チームの手を借りて胎盤を出すと、疲労のためかそのまま眠ってしまった。

彼女が次に目覚めたのは、再び軍服姿の男が部屋に入ってきたからだった。
「検診だ。三〇八号室に行くぞ」
女は巨大すぎる腹を抱えるようにしながら立ち上がり、軍服姿の男に手を引かれて部屋を出た。
先には、長い廊下が続いている。
7：無明：2016/05/25(水) 22:44:37: そして長い廊下の途中で止まる。
そこには「308」と記されたドアがあった。
ドアが機械的な音を立ててスライドする。
その先には、白い防護服姿の人間が数名と、多数の物々しい機械。
女は部屋の中央へと連れて行かれる。
すると、彼女の背後から板がせり上がり、さらに体を固定するリングが伸びる。
拘束された状態で、彼女は細長い器具を持った防護服姿の人物に診察をされていた。
まず、消毒液らしきものを股にかけ、拭き取られた後で、その器具をゆっくりと挿し込まれた。
どうやら、機械でなにか調べているようだ。
女は声ひとつ上げず、ただ診察の終わりを待っているようだった。

診察が終わると、彼女を拘束していたリングが外れる。
そして、二人ほど兵士がやってきて、服を着せつけた。
着せつけ終わると兵士は敬礼し、両脇を守るように立つと部屋のドアを開けた。
立派な勲章が胸に煌めいている。
8：名無しさん：2016/11/17(木) 03:38:13: 彼女は英雄だった。
数多の兵士たちを産み、国家に貢献した英雄だと、そう言われた。
だが彼女は、自分の産んだ子供の行く末を知らなかった。
どうなったのか、生きているのかすら彼女は知らない。
だが、こんな体で何かできるとも思っていない。
だから彼女は、ここでの生活を受け入れていたのだった。