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【妄想爆発】チラシの裏【大上等】

841適当:2013/10/26(土) 21:53:28 ID:mSQNyt2g
ミィの家の前

はぁ…はぁ…。ついたぜ。宝をくわえ、首に掛けられる光る石をいくつか首に引っさげて、全速力で向かった先は、恩を売ったミィの家だ。ミィの住処の前につき、俺は立ち止まり、宝をくわえたまま、呼吸を整える。呼吸が落ち着いた所で、俺はミィの住処の扉をたたく。

「はい。」

扉を2回叩いた所でミィが扉に手をかける音が聞こえた。ミィは、扉を開けて俺を見るとすぐに驚き、俺に質問する。

「これは!?もしかして、あの財宝の守護者が守っていた宝ですか!?」
「ああ。」

俺は、自信に満ちた表情でうなづいた。ミィは、俺があのジジィに本当に勝てると思わなかったんだろ。ミィは、俺に信じられないと言いたげそうな表情をずっと向けている。俺は、ミィの心の内を訊ねる。

「ふふ。勝てると思ってなかっただろ?」
「え?そ…そういうワケでは…。」

図星だな。ミィは下をうつむき俺から目をそらし始めた。耳は下にだらんと垂れ、“ゴメン”と言っているように見えた。俺は、今のミィの態度を見ても全く怒りなんて沸いてこねぇ。それ程機嫌がいいし、何より俺を笑顔にしてくれたのはミィだからな。

「いいって、気にすんな。」

俺は笑ってミィを許し、口にくわえている宝と、首にひっさげている光る石をミィの目の前に落とした。“え?”ミィは、目の前落ちた宝を一目見て、再び俺に視線を返した。俺は、それを見計らってミィへお礼を言う。

「サンキューな。これ、やるよ。俺の気持ちだ。」
「え?ええ!?う…受け取れないですよ!!こんなに…。」

ミィは手を振って遠慮していた。けど、俺は前足で地面に落ちている宝を拾い。ミィの手に握らせた。

「あの…やっぱり。」

ミィが断る隙を与えないように、俺はミィの言葉を聞き流し、ミィの首へ光る石をかける。

「受け取れ。お前の取り分だ。」

ミィは、その後何も言わず、笑って“ありがとう”と告げてきた。その時のミィは、今まで生きてきた中で一番可愛いと思える表情だった。つっても、まだ対して生きてねぇ〜んだけどな。ミィの笑顔を見届け、ミィに別れを告げ、俺はターニャとマタイがいるだろうと想う場所へ駆け出した。ターニャとマタイは、俺を確認すると“あれ?宝は?”と訊ねてきた。その質問に俺はこう答えた。


筋を通して来ただけだ。



マタイは、俺の表情が、晴れている事を感じ取り、何も言わずに笑顔を向け、ターニャは言葉の意味がわからず首を傾げた。格好をつけ終えた後、腹が空いていると感じ、俺は二匹を誘い人間の街へ駆け出す。二匹は、俺と一緒に駆け出しながらも、“宝はどうするの?”というターニャの質問を、俺は“そんなモン後でいい。腹が空いてんだメシにしようぜ。”と返した。宝なんか、俺達とミィしか場所は知らねぇし、盗られたって構わねぇ。だって、俺はあのジジィとの闘いで宝よりも、大事な仲間(たから)と笑顔(たから)に気づいたんだからな。

終わり


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