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【妄想爆発】チラシの裏【大上等】
791
:
適当
:2013/05/18(土) 11:01:40 ID:rMRHUrGs
「ふっ、可愛いな。」
「うふふ、そうでしょう?アナタに、似たのよ。耳だけじゃなくってね。」
「俺は、雄だ。可愛いなんて言うな。」
「お世辞じゃないから、しょうがないじゃない。“You are very cute him too.”(ミッシェルも坊やと同じくとても可愛い。)」
「はぁ…。いい加減しろ、なぐるぞ?」
彼女へは、暴言を吐いたが、彼女へ警告を飛ばしたワケではない。ただ単に、“調子に乗るな”と冗談を言っただけである。彼女も俺の放った暴言が冗談である理解し、“くすくす。暴力的なお父さんね。”と笑って、言い返して来た。“調子のいいヤツめ。”彼女が上品に笑う所に、額を小突いてやろうと考えたが、遠くにいた少女と少女の親友が嬉しそうに、俺へ確認を取る。
「えぇ!?本当にピカチュウ君の赤ちゃんなの?」
「ああ、そうらしい。」
「お兄いちゃん!!触ってもいい?」
「ああ。」
俺の肯定の返事を受け取ると、少女と少女の親友は我先にと、俺の元へ駆け出して来た。先にたどり着いたのは、少女であった。会議室の光が、彼女の素速さを上げる特性を引き出したのだろうか。少女は、俺の元へたどり着くと、急いで俺の前に着座し、“抱っこさせて!!”と要求して来た。俺は、もちろん断るつもりは無い。俺は、許可を出して、生まれて間もない子を少女に抱かせた。少女が、俺から生まれて間もない子を受け取った直後に、少女の親友が息を切らしてたどり着き、少女へうろたえる。
「はぁ…はぁ…。フィア、早過ぎだよ。」
「だって、お兄いちゃんの赤ちゃんなんだもん。早く抱っこしたいじゃん。」
「むぅぅ!!じゃんけんだぁ!!」
「だめだよぉ〜だ。サンは、私の次。」
彼女達は、小競り合いを繰り広げる程、俺の子でもある生まれて間もない子を一早く抱き上げ、可愛がりたいようである。少女の親友は、少女の言う事に納得出来ず、不満気な表情を貫いたまま、“だめ!!公平にじゃんけんだぁ!!”と異論を唱えるも、少女は、彼女を無視して“わぁ〜!!可愛いい!!”と一匹でにはしゃぎ、生まれて間もない子の頬(ほほ)を前足でつつき出した。生まれて間もない子は、つつかれては少し両目を激しく閉じるという動作を繰り返していたが、嫌悪を示す表情は一切浮かべず、次第に、現時点で話せる言語(俗に言う、ピチューの鳴き声)を放ちつつ、喜んでいる。“俺の子供ってわかった途端、こうなるのか。”と、少女が俺の子供とじゃれあい、少女の親友がうらめしそうな目で少女を見つめている様を見て、そう思いつつも、俺はすぐに頭を悩ませた。それは、生まれて間もない子を産んだ母親とどのような関係を築いていくかという事であった。“俺には、綾がいる。シャーズ…すまない。”俺は、生まれて間もない子の母親へ申し訳なさそうな表情を浮かべて、彼女へ謝罪する。
「シャーズ…。俺には、既に妻がいるんだ。君の夫にはなれない。本当にすまない。」
「坊や、いいのよ。私は、この子を授かっただけで幸せだから。アナタを夫に出来なくても、私がこの子をアナタのような、優しくて強い男の子に育てるわ。」
「そうか…。」
俺が心から謝罪する為に、彼女へ返答し終えた後、“本当に、すまない”と頭を下げようとすると、生まれて間もない子を可愛がっていた彼女達が、怒りの表情を浮かべ、俺へ怒号を飛ばす。
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