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【妄想爆発】チラシの裏【大上等】

784適当:2013/05/18(土) 10:15:22 ID:vwGEorS6
「あっ…。全員…いる。」
「あはは、アナタのおかげです。あの娘達が、元帥様に処刑されずに済んだのも、あの娘達が笑っているのも。」

彼は、自分達を自由にしてくれた事へ感謝の言葉を述べて来たが、俺は未だに驚きを隠せない。彼からは、確かに“あの時闘った番人が仲間だ。”と言われたが、“全員が揃っている”とは一言も聞いてなかったのである。特に、今自分からさほど離れていない場所へ存在している、あの少女が生きている事には驚きを隠せない。奥には、【氾濫】の間の番人である彼女も存在していた。彼女が生きている事にも、驚きを隠せなかった。実は、この2匹がメンバーであるとは彼の告げた内容には含まれていなかった。俺は、彼が告げた内容が全てだと認識していたので、“やはり…間に合わなかったか。だが、他の隊員(ヤツ)を救えて良かった。”と彼の話を耳にした後に、思いこんでいた。俺自身は、本当に全員救えるとは、みじんも思っていなかったので、驚きを隠せず、つい現実に露(あら)わにしてしまうのは当然の理(ことわり)なのだろう。“信じられん…。”と驚き続けている俺に、あの少女と少女の親友が気づき、前者が目に涙を浮かべ、俺の名前を呼びつつ、駆け寄って来た。

「あっ…お兄…ちゃん?」
「フィア…。」
「お兄ちゃん。お兄いちゃあ〜ん!!」

少女が勢いよく駆けて来た所を、俺は受け止め、彼女の頭をなでて“また、君に会えて良かった。死なずにいてくれて、俺は嬉しい。”と彼女に故意ではない、素直な言葉をかけた。彼女は、嬉しさのあまり俺の胸に顔をうずめたまま、大声で泣くが、周りを気にしているのか、それとも短時間で体の涙を出し切ったのか、泣き止み“私も…。お兄ちゃんに会えて嬉しいよ。”と小さく尻尾をゆらしつつ、返答して来た。“尻尾か…、嬉しいと表現する上ではもっともわかりやすい伝え方だ。だが、尻尾を感情で振らなくなったのは、いつからだろう。中学卒業以来、嬉しさを体で表現する事が無くなったな。”俺は、少女が表情と尻尾を一致させている瞬間、瞬間に、“若いっていいな。”としみじみと感じていた。ものの、二分、三分程経った所で、少女を抱き締めるのは“もういいだろう。”と思い、彼女から離れようと考えたが、彼女がずっと抱きついているので、俺は身動きを取る事は出来無い。少女が俺の体温を感じている中、少女の親友が不満気な表情を浮かべて、彼女へ要求する。

「フィア、そろそろ離れてもいいじゃんか。僕も、ピカチュウ君とフィアと同じ事したいんだよ?」
「あっ…サン、ごめん…。」

親友に要求されて、少女は顔をほんの少し赤らめて、恥ずかしそうに俺の体から身を離した。少女が体から離れた所で、少女の親友はイスから降り、俺の元へ駆け寄り、彼女らしい軽い態度で、俺へ接して来た。


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