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【妄想爆発】チラシの裏【大上等】

772適当:2013/05/18(土) 08:51:07 ID:jJB1/ZYA
“宿主(ぬし)よ。豪雷死滅斬を使え。”
「ご…豪雷…死滅…斬?」
“一か八かの賭けよ!!あの童(わっぱ)は、天照大神(アマテラス)だけの力と思うたが、そうでは無い。あの童(わっぱ)は、初めから宿主(ぬし)の力を大きく上回っておる。我の力と、天照大神(アマテラス)では我の方が上。だが、その差はさほど変わらぬ!!”
「す…スサノオ!!」
“さぁ、やれい!!我は、主の体で滅す事も、天照大神(アマテラス)に滅せられたくも無いわ!!豪雷死滅斬は、我の秘技よ!!主は、一時我に意識を借せば良い!!さすれば、我が宿主(ぬし)に力を与えん!!”

“わかった。信じる。お前を信じるぞ、スサノオ…。”俺は、もう一匹の自分の強い訴え、唯一の打開策を聞き入れ、目を閉じて力を抜き、もう一匹の自分に操られるのを待った。ものの2秒後、自分の体の奥底から今までに感じた事の無いかつ、あんなに絶大なダメージをうけて、どこにそんな力が残っていたのかと疑いたくなる程の凄まじい量の電流が湧き出た。“スサノオ…ありがとう。俺は、死ぬかもしれない。だが、コイツは倒せる!!”もう一匹の自分が口にした豪雷死滅斬。恐らく、自分の身を犠牲にする電気タイプの技…いや、雷使いであり、神である彼の最後であり最期の技なのだろう。俺は、神であり、もう一匹の自分である者に感謝し、悪意に満ちた、神の力を誤って用いようとしている彼へ目を向け、刀を横に構え、刀にも黒い電流を流し込み言い放った。

「豪雷死滅斬!!」
「バカな!?どこにそんな力が!?」
「朽ち果てろぉぉぉぉ!!」

足にもまとわせた黒い雷の力を用いて、今まで発動(だ)して来た低空飛行を行う技の数百倍の速度で悪意に満ちた彼に向かい、彼の腹部を斬りつけた。彼は、俺に斬られた後、“ぐわぁぁぁ!!”と悲痛の声を響かせ、腹部を抑えて大量に吐血し、技を放ち終えた俺に弱々しい瞳を向け、うろたえた。

「ごふぅ!!これは…ワイルド…ボルト?」
「………。」
「ぐふぅ!!上杉家は…武田家に負けるの…か…。この俺…がはぁ。負…け…るの…か。」

この言葉を最期に、彼は倒れた。彼が倒れる音を耳にして、俺は振り返った。彼は、悪意に満ちたオーラも、体の芯から解き放っていた神の炎も消え去り、意識を失っていた。いや、もしかしたら俺ともう一匹の俺の渾身の一撃で彼は死んだのかもしれない。俺は近寄って、倒れ込んだ彼の生死を確認しようとした時、突然体から莫大(ばくだい)な電気が消え、力を無くして彼と同様に倒れ込んだ。うつ伏せ状態になってしまった途端に、自分の愛する雌である“綾”が笑顔を見せた記憶が、走馬灯のように、自分の目の前を駆け抜けていった。“ああ…。俺は、死ぬんだな…。”体から生のエネルギーが徐々に薄れていく中で俺が弱気になり始め、死を悟り始めた時、もう一匹の自分が懇願(こんがん)して来た。

“勝手に死ぬで無い!!我をもう一度、あのつまらぬ神界へ戻すつもりか!?”
「生きれるなら…それで、いいじゃな…いか。」
“ならぬ!!我は、争いの運命に置かれた宿主(ぬし)の争いを、今生感じていたい!!”
「はは…うるさい…。争いの…闘いの運命になんか…置かれて…たまるか。」
『去ぬる(死ぬ)なぁぁぁ!!宿主(ぬし)よぉぉぉ!!』

俺の死は、神である彼の消失に直結している。神である彼は、最古の言葉文句を最後…いや、最期と言うべきか。古(いにしえ)の言葉文句を最期に、俺の中から完全に意識を取り除かれてしまった。神である彼の意識が自分の体の中から消え去る事が感じ取った時、自分の意識も弱まり、今にも生から死へと移りゆく様に陥ってしまう事を感じた。“もう、ダメだ…。俺は助からない…。”俺は、自分の魂が生から死後の世界へ切り離される事を実感しつつ、小さく微笑み、愛する雌(もの)へ、自分の生還を第一に待っている雌(もの)へ心の底から謝罪した。

『綾…すまない。俺は…生きて…君の元に…戻れなか…』

最期の台詞(セリフ)を口にした後、俺は手に握っていた刀を離し、その場に倒れた。


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