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【妄想爆発】チラシの裏【大上等】
740
:
適当
:2013/04/20(土) 15:19:22 ID:eUXtx3Qk
森の中央(いこいの広場)
俺は、森の南方から、決闘相手である年老いた彼と、最初に戦闘を繰り広げた場所に姿を移された。“あっ、じいさん…。”場所を移動させ終えられた後、前方を見ると、体の体色に近いが、同じ色ではない濃い緑色の軍服を着た、年老いたジュカインがいた。そして、彼の右足からは、俺から銃弾を受けた為、血が流れている。血を流しながら、彼は自分の本望(ほんもう)が叶ったからか、嬉しそうに笑いつつも、激痛に襲われ、眉間にシワを寄せて歯を食いしばっていた。“じいさん…。俺は、本当に撃って良かったのか?”彼のつらそうな表情を見て、俺は、先程彼へ攻撃した事を少し後悔していた。だが、彼は俺に“そんな心配はいらない。”と思わせる、右手から蔓(つる)を出し、自分の隣にある木の枝に巻きつけ、木から…。おそらく生命力だろう。生命力を吸い取り、自分の右足の銃弾傷を完治させた。“こ、こんな事が…出来るのか。”俺は、彼が目の前で行った行動に驚き、彼を少し恐れ始めた。彼は、俺を完治した後、“やらなければ良かった。”と言いたげな、首をゆっくり左右に振って、独り言をつぶやいて来た。
「ふぅ…。簡単に、“ドラグノフで撃て。”なんて言うものじゃないのう。」
“やっぱり痛いよな…。”俺は、彼へ同感し、申し訳無さそうな表情を浮かべ謝罪した。
「じいさん…すまない。俺は、これだけしか言えないが。」
彼は、俺から謝罪を受けると、勝利した相手にふさわしくない態度を見せた俺がよほどおかしかったのか、大声で笑い、俺へ言い放って来た。
「はっはっは!!小僧、殺るか殺られるかの勝負で謝る必要などないわ。」
「え?」
「ほれ、もっと喜ばんか。カナダ一の伝説の狙撃手(スナイパー)に勝ったのじゃぞ?」
“と言われてもな…。”彼は、俺へ勝利した喜びを表現しろと言って来たが、俺はゆっくり首を左、右に振って、“それは出来ない。”と返し、否定の意思を示した。彼は、俺が態度を一向に変えない事を、不敵な笑みで指摘した。
「ほっほっほ。小僧、お前さんは謙虚じゃな。」
「違う。アンタが撃てと言ったからって、アンタを撃ってアンタに勝っても、素直に喜んでいいとは思えない。謙虚じゃない。礼儀のなんだ。これは、俺が思う礼儀の一つだ。」
「ふっふ、まぁよい。さて、約束の物を授けようかのう。」
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