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【妄想爆発】チラシの裏【大上等】

735適当:2013/04/20(土) 15:04:45 ID:eUXtx3Qk
であるが故に、自分だけ草木に溶け込むように身を隠しても、彼と彼女の体の色ですぐに見つかってしまう。決闘相手は、彼と彼女のすぐ近くにいるのは、俺であると既にわかっているだろう。なぜなら、俺は、彼と彼女と初めて会った時に、決闘相手の麻酔弾を頭に受けているからである。俺に麻酔弾を撃ち込む際には、当然、彼と彼女が俺と会話している光景を目撃している。故に決闘相手は、彼と彼女のすぐ近くに、もしかしたら、対戦相手がいるかもしれないと推測でき、俺を探さなくても、彼と彼女を探せば、俺を見つける事が出来る、というワケである。彼と彼女にも、自分と同様に隠れて行動してもらわなければ、こちらの都合が悪い。彼女からきっぱりボディーペイントとフェイスペイントを断られた時、俺が本気の怒りを彼女へ差し向けたのは、まるで決闘相手に協力するような彼女の言動に腹を立てたからである。いや、彼女を脅(おど)してまで、フェイスペイントとボディーペイントを強要したのは、決闘相手に見つかるという焦りが大きかったかもしれない。彼と彼女の元を離れ、次の道具を手に入れる為に南の森の小屋を目指し、歩を進め続けていると、後ろから足音が迫ってくる事を感じた。俺は、足音を立てている主を確認する為、後ろへ振り返った。すると、驚く光景が俺の目の前に現れた。俺の目の前にいるのは、先程俺をにらみつけ、忌(い)み嫌っていたあの彼女であった。彼女は、二つの予備弾薬を口にくわえ、俺を見つめていた。“もしかして、渡しに来てくれたのか?”俺は、彼女が突然、自分に気を回してくれた事に驚きつつも、彼女へ理由を訊ねた。

“ソル!!君…どうして…。”

彼女は、俺の質問に答えるべく、二つの予備弾薬を地面に落とし、俺へ申し訳無さそうな表情を浮かべて、謝罪して来た。


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