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【妄想爆発】チラシの裏【大上等】

733適当:2013/04/20(土) 14:55:10 ID:eUXtx3Qk
更に、彼が告げた、森の木の実を利用して、森に隠れ、勝利へと近付く方法。私は、彼の言葉を聞いて、確信の中の確信、何者の“この雄は救世主じゃない。”という意見には、心を左右されない、絶対的な確信へと変えた。見知らぬ地へ来ても、敵に襲われない程の力と、知識を備えた彼。こんな彼以外に、救世主なんていない。ああ…私はおじいさんとの約束を果たす為とは言え、彼を忌(い)み嫌い、彼の考えを見下してしまったのか。ああ…私は、本当に信頼出来て、出来ればもう少し一緒にいたいと思っている程の雄に、罵声(ばせい)を浴びせ、突き放してしまったのか。私は、洞窟(どうくつ)の帰り道、あのおじいさんとの約束と、彼を仲間に得る事が出来て嬉しい事の、果たさなければならない義務と正直な心情の間でもがき、未だにどうすればいいのかわからず、さまよっていた。あのおじいさんに出会っていなかったなら、私は眠っている彼には、レオと同じように親しく接したと思う。しかし、あのおじいさんに出会ってしまったからには、そうするワケにはいかない。彼が命を賭(と)してまで頼んだ、私への「彼の味方はするな。」という頼み。私は、あのおじいさんに出会った運命を恨まない。あのおじいさんの望みを叶えてあげる為に、私は天に選ばれた存在であり、彼へは味方してはいけないという義務を与えられたと思っている。私は、物思いに更(ふ)け過ぎていたせいか、気がつくと、レオの少し後ろを歩いていた。レオが足を止める。私も何も考えず、足を止める。その後は、彼の道具をくわえながら、ボーっと前を見つめている。そうしていると、レオから声が掛かる。

「師匠、師匠ってばぁ〜。」
「え?」
「着きましたよ。」

私は、レオに言われて辺りを見回した。レオの言うとおり、私の左には、私とレオが住処(すみか)とする洞窟(どうくつ)があった。私は、あまりにも茫然(ぼうぜん)としていたので、レオへ「ごめん。」と一言謝り、洞窟の中へ足を速め、眠っている彼が話していた、おじいさんと闘う為の道具を、口から離し、洞窟(どうくつ)の中の入り口付近の地面へ落とした。レオも、私に続いて、洞窟(どうくつ)の中へと入っていく。私は、レオの背中に乗っている、眠っている彼の背中を見て、もう一度「ごめん、仁。」と心の中で彼へ謝り、レオが私の元へ戻ってくる間、私は彼へ申し訳ないと告げる顔を浮かべる。


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