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【妄想爆発】チラシの裏【大上等】

718適当:2013/04/20(土) 14:02:54 ID:eUXtx3Qk
「レオ、君って雄も好きなのか?」

彼女の質問によっぽど不快感を感じてしまったのか、彼は怒りの表情を浮かべ、彼女へ強く、否定の意思と理由を示した。

「そんなワケないでしょうがぁぁぁ!!俺はただ、昔を思い出したいだけです。」
「あはぁ〜、仲間の雄に背中を洗ってもらった事を再現したいだけか。」

彼女は、彼の言い分に納得しているが、俺は彼達だけしか分からない事は当然わからなかったので、彼へおもむろに訊ねた。

「レオ、昔を思い出したいって何なんだ?」

彼は、俺の質問を受けて、一瞬“え?”と訊き返し、黙るが、俺が質問を行った理由をすぐに理解し、俺に背中を洗われる事を望む、真意を語り出した。

「俺は、最初からグラエナじゃないんです。」
「え?グラエナじゃない?」
「はい。俺は、一度死んでいます。俺は、元々群れの中の一匹の狼だったんです。」

彼が、俺に語った内容は、耳を疑いたくなるものであった。彼は、“自分は、狼からグラエナに生まれ変わった”と言って来たのである。“生まれ変わりがあるハズはない。”と、彼へ直接返答はしないが、表情で彼の言い分を否定していると、彼は、真剣な表情を浮かべ、俺の心の中を読みとったかのように言った。

「信じられないかもしれません。ですが、これは事実です。師匠にも話して、最初は疑われましたが、今は師匠も信じて俺と一緒にいてくれています。」
「え?じゃあ君は、狼の頃からソルに会っているのか?」
「はい。師匠、俺の体が真っ白な理由を話してくれませんか?」

彼の頼みを受けて、彼女はうなずき、俺へ彼の体が真っ白に染められている理由を告げた。

「私が、レオのグラエナの部分を無くしたのは、レオが狼だった事を自分にわからせる為だ。」
「どうして?」
「私は、グラエナが嫌いなんだ。だから、グラエナの型(かたち)で転生したレオをグラエナと認めたくは無い。レオが、前と似たような姿で生まれ変わったのは、私も嬉しい。だけど、ここは譲るわけにはいかない。レオを真っ白にしたのはその為だ。」

“なる程。”彼女は、“昔の彼の面影”を今も見ていたいと言いたかったのだろう。彼女は、彼の生まれ変わった姿が嫌いと言っているが、嫌いであろうが好きであろうが…あるいは、生まれ変わる姿にこだわらなかろうが、彼の体を真っ白にし、彼の昔の姿を今の彼へ投影するのではないかと思う。


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