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【妄想爆発】チラシの裏【大上等】

715適当:2013/04/20(土) 13:53:22 ID:eUXtx3Qk
“そうか、ソルはあのじいさんがずっと森にいると思っているんだな。”俺は、彼女の質問に嘘の事実を混ぜて答えた。

「ああ。あのじいさんは、魔法使いなんだ。」
「魔法使い!?お前、そんなヤツと闘っていたのか!?」
「そうだ。だが、あのじいさんが使える魔法は、この森と外の世界への行き来だけだ。だから、腕時計(コイツ)に出ない必要があるんだ。あのじいさんは、サバイバル…。いや、自分で食べ物をとって食べるなんてしないからな。」

俺の発言を耳にした彼女は、口元に前足を添えて“くすくす”と笑い、俺が予想もしなかった話の捉え方で、俺へ言い放った。

「ふふ。仁、じゃあお前も魔法使いだ。」
「は?」
「考えたら、魔法を使っている相手の存在を知る道具を持っているお前も、魔法使いだと思うぞ?」

“え?ええ!?そ…そんな風に聞こえたのか…。ああ…、言い間違えた。”彼女に、話をどう捉えさせるかを操っていたのは自分である。彼女には、とんだ嘘を話してしまった。故に俺は、心の中では頭を抱え、彼女へは、嘘を隠すように、“あ、ああ。そうだな。”間を開けず言い返す事しか出来なかった。彼女は、彼女は、俺を魔法使いと完全に勘違いしてしまったのか、俺へ何かを期待するような眼差し(まなざし)を向け、とんでもない質問を行って来た。

「仁、お前が昨日見せた“バーン!!”って音が鳴る道具も、実は魔法が掛かっているんだろう?」
「違う。」
「え?」

彼女は、俺の否定の返事を受けると、きょとんとした表情を浮かべた。俺は、彼女へ語った事へ矛盾しないように、彼女へ真実を話した。

「君が、何を思っているかはわからないが、俺は魔法なんか使えない。腕についている道具以外は、魔力なんか掛かっていない。あのじいさんも、この森と外の世界への行き来以外は、魔法なんか使わない。そういう約束をして、勝負をしているんだ。」
「え?ええ!?そ、そうなの?」

彼女は、俺から真実を聞いて、普段の振る舞いとは違った雌らしい驚き方と口調で、俺へ訊き返してしまっていた。彼や、彼女を知る他の者が見たら、“意外”と思うかもしれないが、俺は彼女の反応に対して何も思わず、黙ってうなずいた。“魔法使いなのに、魔法を使わないで武器で攻撃するのは、さすがに驚くよな。”俺は、彼女が驚いたまま口を開けて、呆然としている様子に同感を覚えた。


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