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【妄想爆発】チラシの裏【大上等】

696適当:2013/04/20(土) 12:26:53 ID:eUXtx3Qk
「殺していない。フィア、君は…」
「お兄ちゃんが、私を助けなければ、私は殺されていない。お兄ちゃんが私と話をしなければ、私はまだ生きていたんだよ?」

“あっ…あの件か。”俺は、彼女の言い分から少女を監禁部屋に連れて来てしまった事を思い出させられた。確かに、あの時は俺が、彼女が所属する軍の情報(こと)を訊かなければ、死ぬ事はなかっただろう。こんな事を言うって事は、もう…。”俺は、自分の心で彼女の現状を推測しつつも、彼女の態度を尊重し、彼女へ生か死、どちらの運命をたどったかを訊ねた。

「フィア、君は処刑されてしまったのか?」
「当たり前だよ!!だから、悲しんでるんだよ!!」

“だが、あれは俺が喋らせたワケじゃ…。”自分が悪い。自分が少女を殺したようなものだ。とは、思いつつも、いざ本人に問われると、彼女の言い分を素直に受け入れられず、反論を返す自分がいた。俺は、彼女の言い分を否定し、彼女へ謝罪するどころか、全く異なる言葉をぶつけた。

「違う!!俺は殺していない。君が、勝手に俺にペラペラと喋ったんじゃないか!!」
「喋ってないよ!!喋らされたんだよ!!」
「勝手に喋ったんだから、自業自得じゃないか!!俺は、関係ない。俺は、第一君を殺しても何の得も得られない。だから、君を殺すように仕向けるハズがないじゃないか。」

俺は、気がつくと彼女に引けを取らない程の、憤怒の表情を表していた。憤怒の感情は、“自分には責任がない。なのに、なぜ俺に押しつける?なぜ俺のせいにする?”という強い疑問から、湧き上がって来たものであった。本当は、少女には、心を込めて謝罪をしなければならない。だが、この時俺は、少女を間接的に殺した責任を負う事よりも、少女の言い分をはねのけ、責任から逃れたいという思いしか頭に浮かばなくなっていた。俺は、少女に謝罪する事を思い浮かべず、どんなに反論されても、はねのけてやろうと思おうとしたが、少女は俺の心の芯を突くような、俺を怯(ひる)ませる一言を言い放った。


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