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【妄想爆発】チラシの裏【大上等】

646適当:2013/04/19(金) 19:32:55 ID:g4r8f.Hg
俺が初めて、“命を頂く”という事を強く実感出来たのはこの瞬間(とき)だろう。“頂く”は“殺す”事に価(あたい)する。俺は、標的への謝罪の後、ゆっくりと引き金を引いた。銃声が、辺りに響き渡ると同時に、茶色の毛皮をまとった彼女は倒れた。後で気づいたのだが、よく、先程嗅いだ匂いを思い返してみると、標的が僅(わず)かに雄を誘惑するような匂いを放っている事に気付いた。“雌だったのか。余計、心が痛むな…。”兎(うさぎ)が雌という事を知って、まず最初に思い出される事は、残虐な彼以外のこれまで闘って来た番人の顔である。“殺す…殺す、か…。”殺すという言葉からかつ、一番兎(うさぎ)に近い生き物で連想したのは、【若葉】の間の番人であるあの少女である。俺は、兎(うさぎ)が血を流して動かなくなった様を見届けている内に、あの少女が血を流して倒れている光景を頭の中で見てしまっていた。血を流した兎(うさぎ)が、俺に見せた光景は、“お前がフィアを殺した。”事を意味していた。俺は、あの少女に直接手を下した訳じゃない。俺があの少女を直接殺すなんて事はありえない。たとえ、今の空腹時で、目の前の兎(うさぎ)があの少女だったとしても、引き金は決して引かない。“兎(うさぎ)は動物だから引き金を引いた。兎獣(とじゅう)【兎型のポケモン】じゃないから引き金を引いた。空腹を満たしたくて、雌の兎(うさぎ)を殺した。”俺は、過去の記憶から兎の彼女を殺した罪悪感が強くなる事を、“別の理由で殺した。仕方が無かった。”と自分に言い聞かせ、冷たくなった彼女へ近寄った。“よし、食べるか。でも、どうやって火を起こそうか?”俺が、生きていく為に支給された道具の中に、ライターという、簡易的に火を起こす事が出来る現代の道具は無い。となれば、自分で火を起こすしか無い。生で食べるという手段を選ぶ事は出来ない。血生臭くて食えたものじゃないし、血の臭いを感じなくても、血をすすっている自分を想像しただけで気持ちが悪い。俺は、冷たくなった彼女を見つめつつ、火を起こす方法を考え始めた。ものの一、二分考えた所で、俺は火を起こす方法をひらめき、決闘で用いる武器を地面に置き、集囲に落ちている木の枝を拾い集めた。火の種が保つ程の木の枝を拾い集め、俺は指先に電流を集め、木の枝達に近づけ、指を鳴らした。


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