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【妄想爆発】チラシの裏【大上等】

621適当:2013/04/19(金) 17:36:33 ID:g4r8f.Hg
「いや、後に取っておくのはやめよう。また、忘れてポケットに入れっぱなしにしてしまうかもしれないからな。」

俺は、スーツのポケットに“λ(ラムダ)”と描かれた藍色のバッチを収める事をやめ、バッチを手にしたまま、【幻想】と示された扉の右隣にある9つのくぼみがある装置へと歩を進めた。9つのくぼみがある装置へとたどり着くと、俺は【闇】と示されたプレートの下にあるくぼみへ、手にしたバッチをはめ込んだ。すると、部屋中にブザー音が響き渡り、【幻想】と示された扉の左から2番目の扉から、鍵をかける音が鳴った。“よし、とりあえずやる事はやった。おっと、洗濯機を動かさないとな。”部屋に出現させた二つの音を耳に入れ終え、俺は洗濯機へ駆け出し、洗濯機能を再開させた。“ふぅ…。もう、後回しになんてしない方がいいな。”洗濯機の起動ボタンを押した後、洗濯機が作動している音を耳にしつつ、俺は一つため息をつき、小さく自分に言い聞かせた。“さて、大分遅くなってしまったが、メシにするか。”俺は今度こそ自分がやるべき事は全てやった。”と信じ、食事ルームへと歩を進めた。食事ルームへとたどり着き、俺は、その場に座って食事のトレーへと目を向け、小さくつぶやいた。

「今日は、カレーライスか…。」

カレーライスが別に嫌いというワケでは無い。俺がその時に思っていた事は、“これが、最期の晩餐(ばんさん)になるかもしれない。”という事であった。どんな料理が来ようが、俺は悟るように言葉を漏らしていたと思われる。俺は、自分へ言い聞かせるように、何かをつぶやき終えると、スプーンを手に取り、メインであるカレーライスを口に運んだ。“明日からは、こんな美味い料理なんて無い。サバイバル生活か…。”明日からの決戦においての最大のメリットは、“このつまらない、真っ白い監禁部屋で目を覚ます”のでは無く、“大自然の中で小鳥達がさえずっているのを耳にしながら起床出来る事”である。朝の起床だけでは無い。夜の就寝時にだって、いやしの声を耳にする機会がある。俺が、【闇】の間の番人である残虐な彼へ最初の死闘を挑んだ時に耳に入って来た、ふくろうと鈴虫の癒やしの二重奏である。明日からの決戦の舞台が、残虐な彼と最初に闘った森かどうかは、定かでは無い為、ふくろうと鈴虫のいやしの二重奏が聞けるとは限らない。だが、それに近い生き物の鳴き声を聞く事は、おそらく可能であろう。


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