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【妄想爆発】チラシの裏【大上等】
599
:
適当
:2013/04/19(金) 16:01:39 ID:g4r8f.Hg
“震えを止めよ、宿主(ぬし)よ。”
「あっ。その声は、もう一匹の俺、スサノオなのか?」
俺は、目を開け、耳から手を離して、突然現れた者の声へ、自分の耳を傾け、声を掛けた者の正体を訊ねた。声を掛けた者は、俺の質問に“愚問である”とばかりに返答した。
“当然であろう。脆弱(ぜいじゃく)な宿主(ぬし)の背を押す者、我以外に誰がいようか。いるはずも無かろう。”
「た…確かに、そうだな。お前以外はいない。ここには、相談する相手は、誰もいないからな。」
“フハハハハ!!我に頼るようでは、宿主(ぬし)はもうここまで…か。”
声を掛けた者は、俺が正直に今置かれた状況を話すと、高らかと笑い、俺へ指摘を行って来た。俺は、声を掛けた者へ返事を返す前に、すぐさま疑問を思い浮かべたので、声を掛けた者へ訊ねた。
「その前に、一つ訊きたい事がある。アイツはどこへ行ったんだ?」
“アイツ?脆弱(ぜいじゃく)な精神の宿主(ぬし)の事か?”
「そうだ。さっきまで、俺はアイツと話していた。お前の声がしてから、アイツの声はもう聞こえなくなった。お前なら、きっと知っているんじゃないかと思ってな。」
俺は、声を掛けた者へ先程自分が苦しめられていた者の行方を訪ねると、声を掛けた者は高らかと笑い、俺の質問を聞き流し、俺へ今一番起こさなければならない行動の催促を計って来た。
“フフ…ハハハハハ!!そんな事、どうでもよいわ。”
「ど…どうでもいいって…。」
“それより、早く行(ゆ)けい。我は、宿主(ぬし)が争わなければ、徒然なるぞ(退屈で仕方が無い)。我は、宿主(ぬし)が闘っている時の感覚を愉(たの)しみにしているのだ。意識は乗っ取れぬ。されど、争いを感じる事は出来るのだ。さぁ、早く行(ゆ)けい。我をこれ以上待たせるで無いわ。”
“待たせるな、か…。だが、俺は…。”俺は、声を掛けた者へ自分が最も恐れている事を告げた。
「スサノオ…。俺は、もう絶対に死なないワケじゃなくなったんだ。殺されるかもしれない。相手は、俺よりも数段力が上なんだ。それに、限界が来ても、相手が許さない限り、俺は、二度とこの部屋には、戻って来る事は出来ない。俺は…俺は、それが恐いんだ。笑うなら、笑うといい。雄らしくもない、勇気が無い俺を…。」
俺は、声を掛けた者へ正直に、自分が次の対戦相手に対して恐怖を抱いている事を告げると、声を掛けた者は、俺を安心させた。
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