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【妄想爆発】チラシの裏【大上等】

296適当:2013/01/01(火) 14:27:59 ID:5FhSUy8c
ソルは、たわわと実る赤い木の実をつけた一本の木を見つけ、足を止め独り言をつぶやいていた。ただし、それは嬉々として喋っているのではない。重く…重く浮かない表情で、赤い木の実をつけて立派に成長を成し遂げた、木に対して心にもないほめ言葉を述べていたのである。いや、“心にも無い”は少しばかり言い過ぎたかもしれない。だが、その表現が行き過ぎているとしても、彼女自身はもはや棒読みをする感覚で、成長した木をほめていた事には変わり無いのである。彼女が言う“カゴの実”は、実は彼女が好んで食べる木の実である。だが、彼女はその木の実を見ても、“食べたい。”という意志はわかず、“その赤色は…レオの…。”と全く解釈不能な想像を膨らましていたのである。故に、彼女は今“食べたい。”と思っているはずは確実に無いのである。

「2、3コでいいか…。」
スッ… ピタッ
「だけど…。はぁ…。なぜだろうな…。全く…あれから腹が空く感覚を…感じない。私は…一体どうしてしまったのだろう…。」

ソルは、命をつなぐ為にしょうがなく、赤くたわわに実る木の実を採集する為、顔を近づけた。しかし、彼女は木の実を口にくわえる事無く、近くでただ茫然として眺め、重苦しいため息を吐いて、自問自答を行うだけであった。

「今日も…いらな…。はっ!!いかんいかん!!ダメだ!!ダメだ!!レオの分まで…私は強く生きなければ!!」

ソルは、木の実を見つめ続け最初は、“食べたくない。”という意思表示を示したが、自分にムチを打ち“しっかりしろ!!”としかるように、首を激しく左右に振り、意思表示の変更を行った。“とはいったものの…。”彼女は、強く自分のわがままを否定したものの、木の実を口へくわえる事をせずに、その場に座り込み暗い表情を浮かべ始めた。そんな彼女に、背後から何者かから声が掛かる。


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