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***Green×yellow***
1
:
ばにら
:2013/01/14(月) 14:28:47
とりあえず緑×黄。他カポはかなりの駄文になると思われ。
46
:
ばにら
:2013/04/27(土) 09:02:42
君が幸せなら僕は 続
緑side
熱愛報道から何週間か経った。
今日はオフでテレビを見ていると
亮ちゃんが映った。
一気に心臓が締め付けられる。
しばらくそのままでいたら、
記者から、熱愛の事について聞かれとった。
亮ちゃんは、
あっさりきっぱりと否定をした。
けど、
俺は信じれなかった。
信じることが怖かった。
俺はテレビを消して、うずくまった。
その時、
ピーンポーン
家のチャイムが鳴った。
重い体を動かして覗き穴を見ると、
ヤスやった。
少し安心して、ドアを開けた。
47
:
まゆみん
:2013/05/13(月) 11:09:06
はじめまして!
私も緑黄、大好きです。
ばにらさんが書かれるお話は切なくて胸がキュッとなります。
すごく面白いです。
リクしても良いですか?
最近何かと特に仲良しの橙黄に嫉妬して黄を好きだと自覚する緑。
頑張ってアプローチするけどコンでキスしたくないといわれたので信じない黄。
そんなすれ違いのヤキモキしたお話がみたいです。
宜しくお願いします。
更新楽しみにしていますので頑張って下さい!
48
:
ばにら
:2013/05/16(木) 22:50:23
まゆみんさん>ありがとうございます!リクの方、是非書かせていただきます。
49
:
まゆみん
:2013/05/17(金) 21:35:16
こんばんは。
リク受け付けていただいてありがとうごさいます!
すごく嬉しいです。
宜しくお願いします。
お忙しいと思いますが、更新頑張って下さい。
楽しみにしてます!
50
:
サブリナ
:2013/05/18(土) 00:22:52
はじめまして。
tornコンビ大好きです。
最近は倉安、丸亮なんで少し寂しいです。
丸亮は微笑ましいんですけど、倉安には嫉妬しちゃいます(笑)
リクしてもいいですか?
皆には甘えるけど緑にだけ年上ぶって甘えない黄さん。
甘やかされて可愛いがられているのをみて嫉妬する緑さん。
イジワルな緑がみたいです。
媚薬とかで無理やり黄を犯して下さい!
よろしくお願いします。
更新頑張って下さい。
続き楽しみです。
51
:
ばにら
:2013/05/19(日) 11:30:43
サブリナさん>リクエストありがとうございます。
ドSな緑は挑戦したことないんでかなりの駄作になる恐れがありますが、精一杯書かせていただきたいと思います。これからもよろしくです。
52
:
ばにら
:2013/06/16(日) 11:05:41
先にリクの方を書かせて頂きます。
まゆみんさんリク
こっち向いてよ 緑黄+橙
緑side
楽しそうに何かを話している丸と亮ちゃん。
今まではただ微笑ましいと思って見ていた。
だけど、
あのほほえみデートがあってから、前よりも一緒にいる回数が増えて二人の距離も明らかに縮まっていた。
それを見て何故かもやもやする俺。
嫉妬なのかと考えて、理由を自問自答する。
丸が好きだから?いや、丸はメンバーとして、友達としては本当にいい奴だとは思うけど、恋愛感情では一切好きと思わない。
…じゃあ、亮ちゃん?
確かに、亮ちゃんは誰からも愛されるようなオーラを持ってる。少し気難しいとこはあるけど、甘えん坊なとこや寂しがり屋なとこが垣間見えて可愛いなと思ったことは何度かあった。
そんな事を考えていると、無意識に亮ちゃんをじっと見ていたようで、
その視線に気付いた亮ちゃんがこちらをチラッと見ると、すぐに視線を逸らした。
その時、ほんの少しだけ、心臓の辺りがキリッと痛んだ。
この痛みを、俺は知っている。
けどもし、これを認めてしまえば何かが変わってしまう気がして、俺はその感情から逃げようとした。
53
:
ばにら
:2013/06/16(日) 11:19:54
好きなだけ食べて、食べた分ジム行って減らしたり、
なんとなく髪を切ってみたり、
自分の家を家具もどかして隅々まで掃除したついでに模様替えしてみたり、
少しでもあの感情から遠ざかる方法を探してはやってみた。
けど、結局は逃げられない現状に泣きたくなった。
俺は、
亮ちゃんが好きなんだ。
54
:
まゆみん
:2013/06/18(火) 00:06:19
更新していただき、ありがとうございます。
ずっと楽しみに待っておりました!
ありがとうございます。
とても面白いです!
緑さんの切ない気持ちがたまりません。
頑張って下さい。
続き楽しみにしてます!
55
:
ヨーコ
:2013/06/18(火) 16:15:59
はじめまして。
お話とても面白いです!
緑黄、大好きです。
リクしても良いですか?
緑黄のほほえみデートがみたいです。
付き合ってない二人でお願いします。
56
:
ばにら
:2013/06/21(金) 01:56:46
まゆみんさん>お待たせしてすいませんm(_ _)mほんとに亀更新ですが、お付き合いください笑
ヨーコさん>はじめまして!リクエストありがとうございます。お二方のリクを終えてから書こうと思いますので、お待たせする形になりますがよろしくですm(_ _)m
57
:
ばにら
:2013/06/21(金) 02:12:04
続き参ります
黄side
ここ最近、大倉からの視線を感じることが増えた気がする。
たまに横目で見てみると、それにすら敏感に感じ取る大倉はすぐ反対側を向く。
俺は、大倉が嫌いな訳じゃない。
ただ、去年のライブの例のキスの事で思った以上に避けられたから少し気まずいだけで。
まぁ結局、なんだかんだで今は丸とか安とおる方が楽だから必然的に避けてる状態なんだろうけど。
緑「…なぁ、亮ちゃん?」
楽屋でのんびり携帯をいじっていると、大倉が話しかけてきた。
黄「ん?」
緑「今日、一緒にご飯食べに行かへん?」
黄「あー…、ごめん。今日は丸と約束あんねん。今度でえぇ?」
緑「あ、うん、全然えぇよ。ごめんな。」
大倉はニコッと笑って自分の座っていた場所に戻った。
…でも、
今の笑顔は、少し引きっていたように見えた。
58
:
ばにら
:2013/06/21(金) 08:17:55
引きって→×
引きつって→○
59
:
ばにら
:2013/06/22(土) 00:47:05
しばらく経って、
緑「亮ちゃん、ちょっとえぇ?」
黄「え?おん。」
仕事の待ち時間、急に大倉に呼ばれ、空いた部屋に二人で入る。
黄「何急に。どうしたん?」
緑「…俺、亮ちゃんのこと好きやねん。やから、付き合ってくれへんかな?」
黄「…は?何ゆうてんねん。お前俺の事嫌いなんちゃうんか。てか俺ら同じメンバーで男同士やぞ?気持ち悪い。目ぇ覚ませや。」
俺はそれだけ言って、部屋を出た。
そう、俺らは恋人とか、そんな関係にはなるべきじゃない。男同士なんて考えられない。
だけど、
この少し痛む胸はなんなんだろうか。
油断してしまえば涙が零れそうなこの感じは、なんなんだろうか。
60
:
ばにら
:2013/06/22(土) 01:00:34
緑side
″気持ち悪い″
その言葉が、俺の心に深く突き刺さった気がした。
今俺が抱いてるこの想いは全て間違っていると、そう言われているようで。
そして、
″俺の事嫌いなんちゃうんか″
その言葉が引っかかった。
どこでそんな勘違いをしたんだろう。
どんなに考えてみても答えが出なくて、
亮ちゃんに言われた言葉が何度も何度も響いて、
大声で泣き叫びたくなった。
それで、この想いが少しでも晴れるなら楽なのに。
61
:
ばにら
:2013/06/22(土) 23:50:27
青「おーくら、一緒に帰らへん?」
緑「あぁ…、ごめん。今日は先帰って?」
青「ん、分かった。ほなねー。」
緑「おん。」
仕事終わり、安に誘われたが、どうしても今は誰かと一緒にはいたくなくて先に帰ってもらった。
すばるくんは、いつものようにすぐに帰っていった。
横山くんと村上くんは珍しく二人で出ていき、
亮ちゃんも、少し携帯をいじってから出てった。
…丸と。
だから今は楽屋には俺一人しかいない。
あまり遅くまで残ることもできないが、動く気力も湧かなかった。
どうすればいいんだろう。
この想いも、自分自身も。
考えれば考えるほど頭の中が散らかる。
分かるのは、
亮ちゃんのことを嫌いになることは、絶対に無理だということだけだった。
62
:
まゆみん
:2013/06/23(日) 00:56:55
こんばんは。
更新ありがとうございます。
とってもおもしろいです。
切なくてドキドキしてしまいます。
続きが楽しみです。
頑張って下さい!
63
:
ばにら
:2013/06/23(日) 02:46:56
まゆみんさん>ありがとうございます。只今亮ちゃんの心境がリクと違う感じになってきてどう方向転換しようか悩んでるとこです(^-^;でも頑張ります!
64
:
ばにら
:2013/06/23(日) 03:10:40
そんな風に一人でウダウダ考えていると、
ーガチャッ
いきなりドアが開いて、俺は必要以上にびっくりした。
紫「おぉ、たつ。まだおったんか。」
忘れ物でもしたのか、村上くんが入ってきた。
緑「む、村上くん…、」
その時、俺の中で満杯になった水が溢れ出すように、涙が溢れた。
紫「おい、どうした?何があってん。」
そう言いながら背中をさすってくれる手は優しくて、さらに涙が溢れる。
紫「…とりあえず、俺の家来るか?」
緑「う゛ん…。」
65
:
ばにら
:2013/06/23(日) 03:57:25
村上「…で?何があったん?」
俺は、今の俺の心境とかを包み隠さず全て話した。
亮ちゃんに言われた言葉も。
紫「一つ言えるんは、亮はお前のこと嫌いなんちゃうで。ただ、あのキスのことがあってから、不安になっとるだけやと思うねん。」
緑「不安…?」
紫「おん。まぁあの時は、悪ふざけが過ぎた横も、キスするっちゅう環境を当たり前にしてしまった俺らも悪いんやけどな。」
緑「そんなことない…。」
紫「今の俺らにとってキスは、親から子供にするような愛情表現やねん。でもそれがおかしいと思ってる…まぁお前みたいなまともな奴には通じへんわけやん?男同士やし。」
緑「まぁ…。」
紫「やからあんだけ拒否られた時亮は、俺のこと嫌いなんかなって思ってまうわけや。分かるか?」
緑「うん…。」
紫「でも今のお前は、男同士とかゆう壁も乗り越えて、亮のこと好きやって言えるんやろ?」
緑「それはそうや。」
紫「やったら、後は亮が自分の気持ちに気付くためにお前も努力せなな。あいつはゆうてもそういうとこに鈍感やから。」
緑「そっか…。そうやんなぁ…。でもなんで村上くんそんなに恋愛とかに関して的確なん?」
紫「そりゃあ…、俺やって恋ぐらいするわ。」
緑「え!誰??」
紫「言うかアホ。」
緑「えー!教えてやぁ。」
悩みを打ち明けたら、かなり楽になった。
66
:
まゆみん
:2013/06/23(日) 14:09:12
こんにちは。
黄さんの心境はリクと違ってても全然構いません。
ばにら様の書きやすいようにして下さい!
すごくおもしろいです。
更新頑張って下さい!
応援しています。
67
:
ばにら
:2013/06/23(日) 15:07:12
まゆみんさん>こんにちは。ありがとうございます。励みになります(´ー`)続き頑張ります。
68
:
さっちょん
:2013/08/18(日) 00:51:50
つづき楽しみにしてます(^^)/
ゆっくりでいいんで頑張ってくださいッ(o^^o)♪
69
:
波来
:2013/08/18(日) 19:49:00
はじめまして!!!
なみきです。
ばにらさんの小説めっちゃおもしろいです♪
それに、tornのコンビがすごくすきなので2倍おもしろく読めます!!!
いつも、更新楽しみにしています♪
これからもがんばって更新してください!!!!
70
:
チイ
:2013/08/19(月) 05:06:53
いいところ発見!
緑黄大好きなので、続いてください!
71
:
ばにら
:2013/09/09(月) 03:46:43
お久しぶりです。ばにらです。
携帯を機種変してからこの掲示板に行けなくなり、更新できてませんでした。
今はパソコンからやってます。
応援してくれている方々、お待たせしてすみません<(_ _)>
亀更新ですかお付き合いくださいませ。
さっちょんさん>ありがとうございます。ほんと遅いですがよろしくです^^
波来さん>はじめまして。応援ありがとうございます。これからも更新頑張ります^^
チイさん>ありがとうございます。お待たせすると思いますが続きますのでよろしくです^^
72
:
ばにら
:2013/09/10(火) 18:46:43
続き参ります。
村上くんに悩みを打ち明けてから、随分楽になった。
けど、丸と亮ちゃんが仲良くしてるのを見るとやっぱり胸が痛んで、
紫「大丈夫か?」
その度に村上くんが心配してくれるけど
緑「大丈夫。」
笑顔もうまく作れなくなった。
73
:
ばにら
:2013/10/05(土) 13:34:33
今俺が頼りにできるのは村上くんだけ。
でも村上くんに心配ばっかさせるわけにもいかない。
だから、俺は我慢するしかない。
“気持ち悪い”
その言葉が何度も何度も頭の中で反響して、吐き気がしてくる。
耐えられなくて、楽屋を飛び出してトイレに駆け込んだ。
緑「おえっ...」
あんまり食べてないから、出るのは胃酸だけ。
想いが通じ合わないもどかしさで頭が痛くなる。
緑「もう嫌や...」
諦めることさえできれば楽なのに。
74
:
ばにら
:2013/11/09(土) 14:06:01
オフの日。
俺は何とか気を紛らわそうと、
部屋を隅から隅まで片づけて、
風呂も浴槽から床から鏡から全部きれいにして、
溜まってた洗濯物もまとめて全部洗って、
おまけに断捨離もして、
終わった頃には、余計なものは何もないやけにスッキリした部屋になった。
でも、俺の心はスッキリしてなくて、
気を紛らわせたのは結局一時的に過ぎなかった。
75
:
琳音
:2013/11/20(水) 17:48:50
めっちゃおもしろいです。
続き頑張ってください
76
:
ばにら
:2013/12/14(土) 20:24:06
琳音さん>ありがとうございます^^頑張ります。
77
:
ばにら
:2013/12/19(木) 19:49:55
黄side
最近友達からの情報で、大倉がクラブでいろんな女と会ってるっていう情報を聞いた
。
現に、大倉の熱愛も噂になってる。
ほら、結局俺への想いは一時的な気の迷いだったんだ。
それに、これが本来の人間の姿だ。
男を好きになるなんて、ありえない。
でも、
好き勝手やってるくせに、仕事で会う大倉はいつも暗い。
丸のギャグで見せる笑顔も、最近は見なくなった。
愛想笑いなら見るけど。
そんな事を考えながら、だんだん定位置になってきた丸の隣にいると
大倉が楽屋を出てった。
まぁいいかと思いつつギターを持ち出して弾いていたけど、
なんとなく様子が気になって、飲み物を買いに行ってくると適当な理由を
つけて、俺も楽屋を出た。
78
:
ばにら
:2013/12/19(木) 20:43:57
いろんなとこを回ったけど、なかなか見つからなくて
最後に着いた屋上。
静かに扉を開けると、冷たくなってきた風が頬を刺す。
外に出てみると、そこに大倉がいた。
フェンスに寄りかかって煙草を吸いながら、空を見上げる大倉。
恐る恐る、慎重に近づいていく。
何か考え事でもしているんだろうか。
俺の存在に気付かない大倉はぼーっとしていて、
短くなった煙草からは今にも灰が落ちそうになっている。
思った以上に儚げな姿に動けないでいると、
落ちた灰と一緒に
大倉の目から、涙が流れた。
79
:
ばにら
:2013/12/20(金) 01:02:39
黄「え...」
なんで泣いとるん?
一度流れた涙は、止まることなく次々と流れていく。
黄「なんで...」
緑「え、亮ちゃん...?あ、え、なんで...」
やっと俺の存在に気付いた大倉は、泣いてたことにも気付いてなかったみたいで
慌てて涙を拭った。
黄「...なんで泣いてるん。」
緑「か、風が目に入ったからちゃう?今日、風強いし。」
黄「ドライアイにしては、涙の量多かったな。」
緑「俺、もともと涙出やすい体質やからさ。あ、もうすぐ出番ちゃうん?楽屋戻らな。」
明らかに無理な言い訳をしてそそくさと屋上を出ようとする大倉にむっとして、その腕を掴む。
黄「なんで、さっきから俺と目ぇ合わせへんねん?」
緑「それは...」
黄「...俺のことが好きやから?」
大倉はその一言に驚いてすぐ、
緑「亮ちゃんはほんまに、俺のこと、何とも思ってへんのやね...。」
薄く笑って、消え入りそうな声で、
また一筋、涙を流してそう言った。
80
:
ばにら
:2013/12/22(日) 03:25:46
あんな大倉、初めて見た。
放心状態でしばらくそのままだったけど、
自分の身体がかなり冷えていることに気付いて楽屋に戻った。
中に入るとすぐ、大倉が目に入ったけど
どうやら大音量で音楽を聴いているらしく、イヤホンから音が漏れてて
誰も視界に入れないように、そして誰からも話しかけられないように
黙々と本を読んで自分の世界に入りきっているようだった。
そんな異常なまでに徹底する大倉の様子に
メンバーはちらちらと窺うけど
結局声をかけられないままでいた。
俺は俺でさっきと同じ場所、つまり丸の横に座ろうとしたけど
さっきの悲しげな顔の大倉が頭に浮かんできて、
やすの隣に落ち着いた。
あれ?
なんで俺は大倉のために動いてるんだろう。
別に大倉のこと好きでもないんだから丸の隣でもいいのに。
でもそう思えば思うほど
あの大倉の顔が浮かんでしまってだめだった。
81
:
ばにら
:2013/12/22(日) 03:41:49
緑side
仕事が終わって、俺は誰よりも先に家に帰った。
電位も付けず真っ先に寝室に向かう。
風呂は明日でいい。飯も食べる気が湧かない
着替えすらせず、俺はベッドに横になった。
どうして。
どうしてこんなにもすれ違わなきゃならない?
...好きにならなければよかったんだ。
こんな想いを抱えなければ、今だってきっと亮ちゃんと笑い合えてたはずなんだ。
もう、亮ちゃんを好きでいるのはやめよう。
忘れてしまえばいい。
なかったことにしてしまえばいいんだ。
そう思うのに、
次から次へとフラッシュバックのように、亮ちゃんとの思い出、亮ちゃんの笑顔が、頭の中を駆け巡る。
気が狂いそうなその感覚に
俺は枕を投げ飛ばして、顔をうずめる。
好き。ただそれだけのことが
こんなにも辛いのなら
こんな気持ち、知りたくなかった。
82
:
ばにら
:2013/12/22(日) 03:47:40
電位→×
電気→○
83
:
ばにら
:2013/12/22(日) 04:14:25
橙side
最近の大倉の様子が、目に見えておかしくなっていた。
楽屋に来るとすぐ、イヤホンを付けて寝てしまう。
顔色もあまり良くないし、また少し痩せたようだった。
ただ一つだけ分かるのは、
信ちゃんがほぼ毎日、大倉の家に通っていることぐらいだった。
きっと、大倉の代わりにご飯を作ってあげてるんだろうということは安易に想像できた。
...信ちゃんだけが、大倉の本当の気持ちを知ってることも。
正直僕も、なんとなく分かる。
きっと大倉は、亮ちゃんのことが好きだ。
でも、あまりの通じなさとすれ違いで
確実に大倉は弱ってる。
これには、僕にも責任がある。
あのライブの時、僕が二人のキスが見たいだなんて言い出さなければ
二人がこんなにもすれ違う必要なんてなかったんだから。
まだ二人しかいない楽屋。
寝ている大倉の横でそんなことを考えていたら、
緑「丸...?」
不意に大倉に呼ばれて振り返ると、
緑「丸は、何も悪ないから。ごめんな...?」
ありがと
そう言って、大倉はまた目を閉じ、寝息を立て始めた。
84
:
ばにら
:2013/12/24(火) 03:00:12
今の一瞬でいろんなことを読み取った大倉に
僕は何も言えなかった。
どうして仲の良かった亮ちゃんと大倉がほとんど喋らなくなってしまったのかは分からない。
でもそうなりだしたのは、一昨年のライブのあのキスのことがあってから、少しずつ亮ちゃんが大倉に対して距離を取りだしたこと、
もう一つは、ほほえみデートがあったことで、前より僕と亮ちゃんが仲良くなってからだ。
...どちらにしても、僕が関係してる。
大倉がああいうノリが苦手なことは分かってたはずなのに。
どうすればいいんやろ...。
紫「...丸、お前に眉間のしわは似合わへん。」
うんうん唸りながら考えていると、いつの間にか戻ってきた信ちゃんにぐぐぐっと眉間を引っ張られた。
信ちゃんは大倉の傍に行くと、
紫「大倉、起きや。おにぎりとゼリーと飲み物、買うてきたで。」
緑「ん...村上くん、ありがと...。」
ふにゃっと笑った大倉の頭を撫でて、僕の方に戻ってきた。
紫「大倉、痩せたやろ?」
橙「え?あ、うん...。」
紫「それでも、元の体重に戻ってきとるんやけどな。前はほんま酷くて、身体に悪いから食えって言うのに水しか飲まんくてな。...お前の事やからなんでこうなっとるか分かるやろ?」
橙「亮ちゃん...?」
紫「おん。大倉は亮のことが好きや。でも、亮はおととしのライブでのキスのことがあってからなんとなく不信感がある。」
橙「...僕のせいやんな。」
紫「お前のせいだけやないよ。もう2年も経ってんのに、亮にとってあんだけ拒否られるとやっぱショックやってんな。まぁ、大倉が亮のこと好きって気付いたのはお前と亮が急に仲良くなりだしてからやねんけど、今は互いの気持ちがずっとすれ違ったままの状態や。」
また寝始めた大倉をまるで母親のような顔で見る。
橙「僕に、何かできひんかな?」
紫「せやなぁ...。お前、亮と仲良いんやったら、大倉とちゃんと向き合うきっかけを作ってやったらええやん。これでもし二人が上手いこと行ったらお前かなりの貢献やで?」
橙「そっか...。そやな。がんばろ。」
僕なんかがどれだけの力になれるかは分からないけど、
少しでもまた前みたいな二人になってほしい。
大倉の顔を見ながら決心した。
85
:
ばにら
:2013/12/25(水) 17:23:44
黄side
仕事終わり。
橙「なぁ亮ちゃん、ちょっと付き合ってくれへん?」
いっつもくだらないことばっかやってヘラヘラしている丸が、珍しく真剣な顔して俺を誘った。
黄「?ええけど。」
連れてかれるがまま辿り着いたのは隠れ家っぽい居酒屋。
時間も時間であまり人もいない。
二人で適当なものを頼む。
橙「亮ちゃん、」
黄「なん?」
橙「今日話したいことやねんけどな、単刀直入に聞くけど、大倉のことどう思ってる?」
黄「え?なんやねん急に。」
橙「真面目な話やねん。」
その言葉通り、丸の顔は笑ってなくて
軽く流したらだめなやつだと分かった。
黄「どうって...。メンバーで、友達で、」
橙「ほんまにそれだけ?」
黄「それだけって、他に何があんねん?」
橙「じゃあ、大倉が亮ちゃんのことどう思っとるか、知っとる?」
黄「...。」
橙「...知っとるんやね。ってことは、大倉に好きって言われたん?」
黄「おん...。」
橙「それに対してなんて言ったん?」
黄「...俺とお前は、同じメンバーで男同士やって。...気持ち悪いって。」
橙「それが、大倉に対してどういうことになるか分かる?」
黄「それは...。」
橙「大倉のこと、否定することになるんやで?」
大倉の想いも、そういう想いを抱えた大倉自身も。
そう言った丸は、まるで自分の事のように寂しげに笑った。
思い出す。
気持ち悪い。
そう言った時の大倉の傷ついた顔。
この間の屋上で見た消えてしまいそうな笑顔。
橙「亮ちゃんはさ、ほんまに気持ち悪いって思ってんの?」
黄「え...?」
橙「僕は、メンバー同士で平気でキスとかしちゃってる時点で、傍から見たら十分気持ち悪いと思う。」
黄「...。」
橙「もう一回聞くよ。ほんとに、気持ち悪いって思ってる?」
黄「...思ってへん。」
そう。本当は、そんなこと最初から思ってなかった。
異性だろうが、同性だろうが、好きになることには偏見はないから。
橙「じゃあなんで?」
黄「お前からしたらアホらしいかも分からんけど、一昨年のツアーで、俺とのキス、めっちゃ拒否られたの思い出して、信じれへんかった。」
橙「あの時のことは、僕もあんなこと言ってしまったから悪いって思っとる。でも、亮ちゃんにとって好きって気持ちを証明するものはキスが全てなん?」
黄「いや...。」
橙「やろ?そりゃああの頃は大倉やって恋愛感情で亮ちゃん見てたわけちゃうやろうし、気持ち悪がって当然やん。それに大倉がその時言ってた通り、あんな大勢の中で。」
黄「おん。」
橙「大倉、今きっと悩んで、苦しんでる。信ちゃんに聞いたけど、亮ちゃんのこと嫌いになろうとして、でも嫌いになれへんって泣いてたって。」
黄「大倉...。」
橙「じゃあ、最後の質問。亮ちゃんは大倉のこと、恋愛感情で好き?」
黄「...分からん。でも、嫌いちゃうよ。」
橙「嫌いちゃうんやったら、今はそれで十分。大倉の勘違いを、何とかせなね。」
丸は優しく笑って俺の頭はポンポンと撫でた。
86
:
ばにら
:2013/12/26(木) 03:12:51
丸と話してから、大倉と話すチャンスを待った。
俺からも大倉に近づこうとした。
でも、
大倉は、明らかに俺を避けてる。
最近はずっと村上くんと一緒にいるから近づくに近づけないし、
村上くんのいないとこを狙って近づこうとすれば、
イヤホンを耳に突っ込んで寝てる。
それが、'フリ'だってことに気付いてしまったけど。
音楽を聴いているフリ。
寝ているフリ。
そこまでして俺を避ける理由は
俺のことを嫌いになろうとしている
そういうことなんだろう。
でも、ここで諦めてしまえばもう
前の二人には戻れない気がする。
黄「大倉!!」
俺は仕事の合間を狙って、楽屋を出ていこうとする大倉を呼び止めた。
大倉はビクッと身体を跳ねさせて、恐る恐る振り向いた。
緑「何...?」
黄「お前と話したいことがある。」
緑「俺は...話すことないから...。」
黄「俺はあんねん。ええからちょっとついてきて。」
俺は大倉の腕を取って、適当に空いている楽屋に入った。
大倉は俯いたまま俺の顔を見ない。
黄「大倉、俺のこと避けてる?」
緑「...避けてへん。」
黄「俺、お前とずっと話したかった。屋上でのこととか全部。」
緑「それなら、もう答え出とるやん...。」
黄「出てへんよ。俺の気持ち、まだちゃんと言ってへん。」
緑「もうええよ。全部分かってるから。あれが全てやん。もうええから。」
黄「違う。お前勘違いしてんねん。俺お前のこと、「嫌や!」大倉...。」
緑「聞きたない。もうええって。」
黄「お前が思っとるようなことちゃう、」
緑「嫌やって!ほんまやめて...。」
黄「大倉、頼むから、」
「はい、そこまで。」
突然、開いたドアから入ってきたのは、
黄「村上、くん...。」
村上くんが来たことに相当安心したのか、大倉はその場に座り込んで顔を覆い隠した。
紫「亮。」
黄「はい...。」
紫「今は、お前と大倉は二人で会うべきやない。今の大倉には重荷すぎる。」
黄「村上くん、俺、大倉が思っとるようなことは...、」
紫「分かっとる。でももうちょっと、時間くれへんか?
87
:
ばにら
:2013/12/26(木) 03:21:53
紫「分かっとる。でももうちょっと、時間くれへんか?頼む。」
黄「...分かった。」
ごめんな。
困ったように笑って、大倉を支えながら出ていった村上くん。
二人の背中を見送った後、俺は深くため息をついた。
ちゃんと話したかった。
お前のこと嫌いじゃないよって、ただ今はまだ分からないだけだって
ちゃんと伝えたかった。
でも、
ああいう状況になった時、一人では立って歩くことすらままならなくなってしまうほど
弱々しくなった大倉を見たら、
村上くんの言葉に頷くしかなかった。
88
:
ばにら
:2014/02/23(日) 13:10:58
最近、忙しくなってきたグループでの仕事。
個人の仕事もありがたくやらせてもらってる。
でも、
雑念を振り払うように、何も考えないようにただ目の前の仕事こなす度に、
俺の心にある何かも、少しずつ失くなっていくような気がした。
それが怖いと思うと同時に、
これで亮ちゃんへの想いも消えるならとも想う自分もいた。
そう、
亮ちゃんを好きにならずに済むなら。
それでいい。
89
:
ばにら
:2014/02/23(日) 13:12:16
最近、忙しくなってきたグループでの仕事。
個人の仕事もありがたくやらせてもらってる。
でも、
雑念を振り払うように、何も考えないようにただ目の前の仕事こなす度に、
俺の心にある何かも、少しずつ失くなっていくような気がした。
それが怖いと思うと同時に、
これで亮ちゃんへの想いも消えるならとも想う自分もいた。
そう、
亮ちゃんを好きにならずに済むなら。
それでいい。
90
:
ばにら
:2014/02/23(日) 14:00:24
グループのこともあるから度は考えるけど、
クラブに出向いては毎回違う女を連れて、
ただ欲をぶつけるだけの、愛なんてものは存在しないセックスをした。
その女に亮ちゃんを重ねている自分を受け入れたくなかった。
ジムに行って、ほとんど休憩もせずに動き続けた。
ライブ前の時間がない中、突発的に二人でジムに行ったのを思い出してしまった。
少しでも感情を持たないように、無心でいられるようにとやりたくないことでもやるのに、
脳裏に亮ちゃんが焼き付いて離れない。
緑「うあああああああああ!!!!!」
なんで、なんで、なんで
上着を脱ぎ捨て、上半身裸で、
誰もいない真冬の海に飛び込んだ。
緑「なんでやねん...っ。なんでっ...」
どうして俺がこんなに苦しまなければならない?
好きなら好きで苦しいならと
忘れられるようにいろんなことをやっても結局無駄になる。
なら俺はどうすればいい?
ふと、がむしゃらに海を叩きつけていた手を止める。
そうだ。死ねばいいのか。
そうすれば全てが終わる。
まだ浅い場所にいた足を、前に進めていく。
その時、
メンバー一人一人の顔、マネージャーの顔、
今までにお世話になったスタッフ、
家族、親戚、
ファンの顔が、まるでそこにいるかのように
色鮮やかに浮かんできた。
そしてその顔は、
みんな笑っていた。
91
:
倉
:2014/02/23(日) 16:33:09
torn、凄くいいです!!
なんかリアルに書かれてあって凄いなと思いました!
続き待ってます!!
92
:
ばにら
:2014/02/23(日) 19:25:02
いつの間にか波打ち際まで戻ってきた俺は、砂浜に腰を下ろす。
すると、携帯がずっと鳴り続けていることに気付いた。
確認してみれば、全てメンバーとマネージャーからの連絡で、
どうやらホテルに戻らない俺を心配したらしかった。
村上くんに、海にいたから今戻るとだけ返信して、少しふらつく足でホテルに向かった。
ホテルに入ると、ロビーの隅の方にみんなが集まっていた。
緑「み、んな...」
青「大倉!」
やすの声に、みんなが一斉に俺の方を向いた。
亮ちゃんも、心配そうに俺を見ていた。
でも村上くんはすぐに気付いた。
雨が降っているわけでもないのに、俺が濡れていることに。
村上くんは俺の方に来る。
紫「海、おってんよな?」
緑「...うん。」
紫「何しとってん?」
緑「...」
紫「海ん中、入ったか?」
緑「...」
紫「なんのために?」
緑「,,,」
紫「死のうとでも、思ったりせんよな?」
村上くんのその言葉にみんなが驚いたような顔をする。
紫「思ったり、せんよな?」
緑「...」
無言のままの俺の態度を肯定と受け取った村上くんが、俺の胸ぐらを思い切り掴んだ。
紫「ええ加減にせぇよ!お前は自分が良ければええんか?苦しいのはお前だけちゃうねんぞ!」
黒「ひな、やめとけ。そんなん大倉が一番分かっとるやろ。」
いつでも優しかった村上くんが俺に怒鳴ると横山くんに止められ、掴んでいた胸ぐらをドンッと突き放した。
俺は後ろによろついて、そのまま尻もちをついた。
93
:
ばにら
:2014/02/23(日) 19:29:29
コメ返
倉さん>ありがとうございます^^お付き合いのほどよろしくです。
94
:
ばにら
:2014/02/23(日) 20:10:18
続き参ります。
:****************************************************
やすがハッとして俺のとこに来て大丈夫かと背中をさする。
亮ちゃんは俯いて俺を見ていなかった。
丸は安と同じ心配そうな顔で俺を見て、
すばるくんは少し険しい顔で村上くん達と俺を交互に見ていた。
緑「...やす、俺大丈夫。」
ずっと背中をさすってくれていた手をそっと離して、俺は立ち上がる。
少し眩暈がしたけど、無視してマネージャーに鍵を貰って部屋に戻った。
部屋に入った途端、ふらついていた足が膝から崩れ落ちた。
そういえば、自分の感情から逃げることだけを考えて、寝ることを忘れていた。
食事もあまりしていなかったんだった。
一気に力の抜けた体で四つん這いになってベッド横まで行って、
ベッドを背にして膝を抱えて顔をうずめる。
目を閉じると、ぐるぐる回っているような錯覚がして、
その中でさっき目にしたもの全てが一緒にぐるぐると回りながら浮かんでくる。
それが気持ち悪くて胃酸が上がってきても、動くことができなかった。
もう、俺に本当の気持ちを打ち明けることをできる人はいない。
亮ちゃんに想いが伝わるなんてことは万に一つ。それか一生ない。
そんなことを考えていた俺は
ずっとぐるぐるぐるぐる回っているような感覚に
だんだん意識が遠くなって
そのまま気を失うように眠った。
95
:
ばにら
:2014/02/23(日) 20:44:27
橙side
紫「何やってんねん、俺...。」
橙「信ちゃん...。」
ロビーのソファに座って頭を抱える信ちゃん。
紫「あんなんしたかったわけちゃう。あんな顔させたかったわけちゃうねん...。でも、自分から逃げたことも、俺に辛いこと言ってくれへんかったことも、そんな大倉の気持ちを汲み取れへんかったことも全部悔しくて...。」
橙「きっと、大倉は分かってると思うよ。」
紫「大倉に、謝らな...。」
黄「...俺も行く。」
紫「え?」
黄「やって、一番影響しとるのは俺やん。いっつも避けられてるけど、今度こそちゃんと思っとること言わな。」
紫「そうか。」
橙「僕も気になるから行くわ。」
そうして3人で、大倉の部屋に向かった。
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