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頽廃の都市の冒険譚2
22
:
ベル
◆rQdxQvPkj2
:2020/09/15(火) 03:15:18 ID:4XC3kZwo
>>21
翌朝は早起きだったけれど、体力も気力も充実していた。
限られた物資の中から用意してくれた服を身につけていると、誰かが訪ねてきて
「あら…おはようございます」
この3日間もほとんど関わることのなかった狩人の姿に、目を丸くする。
けれど彼が聖堂の皆のためにその技術をふるってくれていたことは知っていた。
差し出されたのは真新しいブーツで
「わあ、すごい!ありがとうございます」
さっそく履いてみると、新品ながらもしっかりと脚に馴染んだ。
ベルトと紐を締めてから立ち上がり、履き心地を確かめるためにくるりと回って微笑む。
「ふふ、似合いますか?」
寡黙な人だと分かっているけれど、嬉しさからついそんな風に問いかけた。
けれど落ち着いた力強い視線を受けて、穏やかに見つめ返す。
少しだけ静かな時間が流れる。
彼もまたジェラルドと同じく、深く身体を交えてしまった間柄だ。心の奥にはほのかに気恥ずかしさもあるけれど、それ以上に何か絆のようなものを感じる。
「私、頑張ります」
短く告げると、頷き返してくれた。
そのさまはどこか父親のようでもあった。
・・・・
そして出発の時間。
体力の落ちた者や朝から仕事のある物もいるはずなのに、驚くほどの人数が見送りに出てきてくれた。
(嬉しいな。やっぱりこれが……人の為に働くことが、私の軸になってるんだ)
充実感と、前向きな使命感を新たにする。
大家族のように感じるここでもっと過ごしたくなるけれど、安らぐ時間は十分に過ごせた。それに彼らもまた未来のために動き出さねばならない。
だからせめて、大きく手を振り返して
「いってきます!!」
【★行動選択+ダイス(α)】
ダイス12
次の目的地へ出発する
【戦いは辛かったけれど全体的に好意的な人ばかりの地域でしたしね。次は……】
【夜明けの描写の数とインターバルの3日を考慮すると、第1章終了でちょうど一週間、これが8日目の朝でした】
【打ち合わせどおり災厄に変化が起きるのにいいタイミングかも】
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