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【女冒険者】募集スレ【迷宮】

179 ◆YghQKHF9lU:2014/02/11(火) 19:01:58 ID:eGMERmRg
>>178すみません、トリが……orz
こちらのトリップでお願いします。


迷宮名:白薔薇の館(仮称)

たまたま訪れた辺境の小さな田舎町。あなたは夕立にあい、宿屋兼酒場のカウンター席で暇を持て余していた。
なんとはなしに、壁にたくさんある張り紙へと視線が向く。
『傷に効く薬草の採取をお願いします。ひと束100ゴールド』『首都までの護衛募集』……
どうやら、宿屋兼酒場に加え、冒険者ギルドの末端窓口でもあるようだ。
その中で一際目を引く依頼書があった。羊皮紙だ。紙が流通している今のご時世に、なんとも前時代的だ。
『身体・意志ともに強い、若いお嬢さんを募集しております』
『仕事内容は「わたしの退屈をまぎらわせてくれること」』
『ちなみに当方は淫魔で御座います、お含みおきくださいませ』
『報酬は、我が家の宝物庫の中から、お望みのものをひとつ』
『魔法のかかったアイテムや装備、貴重な書物や薬品、珍しい金属・宝石・香料など、色々ございますわ』
『この張り紙が存在する限り募集は有効とします。詳しくは白薔薇の館まで』
簡単な地図と豪奢な薔薇の箔押しが、最後に記されていた。
あなたが見いっていると、同じように暇を持て余していたのだろう、カウンターの中から店主が声をかけてきた。
「嬢ちゃん、そりゃお伽噺か迷信みたいなもんよ」
「張り紙自体はえらく昔からあるんだがな、『白薔薇の館』とやらに行って帰ってきたのは今まででたったひとりだけさ」
そのたったひとりが記録に残っているのは、店主の爺様の爺様が現役の時代……150年も前のことらしい。
それまでも張り紙の内容に興味をもった者はいたが、白薔薇の館とやらに辿りつけなかったそうだ。
お伽噺の主役は、敬虔な神の信徒――シスター。
難病を患っていた弟が、とうとう医者に匙を投げられた……それがきっかけだった。藁にすがる思いだったのだろうと店主は語った。
シスターは夜中にこっそりと町をぬけだし、依頼主のもと――地図の示す白薔薇の館へと向かい、翌日の夕方に帰ってきたという。
愛用の杖は半ばから折られ、襤褸切れのような修道服をまとい、秘所にスライムを貼りつかせ……
それでも、右のてのひらにしっかりと薬の瓶を握りしめて。
「魔に属するようなモノに薬をもらったとか、そんなことは誰も信じなかったが……」
「持ち帰った瓶の中身で弟の病状が快方へ向かったことと、町でも有数の神聖魔法の使い手がボロボロになって帰ってきたことは事実だ」
「すぐに討伐隊が結成されたよ。危険な魔物の討伐が目的とされていたが、あわよくばお宝を手に入れようという算段もあったんだろう」
「だが館は見つからなかった。……正確に言えば、石造りの巨大な廃墟だけは見つかった」
「当のシスターも、館のことについては何も語らなかったそうだしな」
そして事件はお伽噺になった――ということらしい。
「まあハイキングにはちょうどいいかもしれんな。綺麗な湧水が近くにあって、いつも見事に薔薇が咲いているらしいから」
そう、店主はしめくくって、飲み物のおかわりはどうかと聞いてくる。
あなたは上の空でうなづいた。頭の中は館への道ゆきを覚えることでいっぱいだ。もちろん花を愛でるためではない。
旅すがらにずっと探し求めていたものが、報酬として記載されていた。可能性が少しでもあるのなら、あたってみるべきだろう。
願いを叶えるためならば、なんでもしてみせる。例え淫魔に身を差し出すことになろうとも――


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