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作品批評スレ

1名無しさん:2011/12/03(土) 19:31:30 ID:0WFpFWyE
このスレは執筆した作品の批評を依頼するスレです。
基本的なルールを以下に表記しておきます。

・書き手が『この作品を評価してください』と依頼するところから始まります。読み手が勝手に作品を取り上げ、批評する場ではありません。
 上記依頼の際、書き手は自分のトリップと依頼する作品を明記してください。また、他の書き手の作品を勝手に評価依頼することはNGです。
・評価をする方は『感想にならないこと』と『言い方』に気を付けてください。ここで評価するのは文の構成やキャラクターの描写方法等がメインです。
 また、『なんか読みにくい』といった評価ではなく具体的に『どこをどうしたらいいのか』を書き手に教えてあげましょう。
・ここでいただいた評価は決して『作品を破棄しろ、つまらない』と言ったものではありません。
 書き手の皆様は今後の作品に活かし読み手を唸らせる事ができるように、また読み手の皆様は書き手の成長と読み応えのある次回の作品に期待して、お互い切磋琢磨することが目的です。

また、序盤あるいは放送前後等、SSが大量に投下される時期は特にそうですが、
『批評がすぐにもらえることを期待してはいけません』
読み手の方も真剣です。じっくり読んで、相応の評価をするにはある程度の時間が必要です。
2ndでこのスレが立った直後は多くの書き手さんが一斉に評価を求めて殺到したため読む方が大変だった、なんてことがありました。
予約キャラを譲り合える皆様ですから心配はないと思いますが、この場も譲り合いでお願い致します。

さて、長々と書きましたがどれも重要な注意点です。荒らしや煽りはガオンして行きましょう。

『SSは執筆する』『評価もする』「両方」やらなくっちゃあならないってのが「住人」のつらいところだな
覚悟はいいか? オレはできてる それではどうぞ

30未来日記 ◆vvatO30wn.:2011/12/11(日) 16:27:56 ID:fMy7SzPw
仮投下スレに投下した「未来日記」について、批評をお願いします。

31名無しさん:2011/12/11(日) 17:52:03 ID:ZypifO9Y
修正の必要が出るとその都度内容が変わってしまいますので、wikiに掲載されてからにすべきではないでしょうか
◆Osx3JMqswI氏のやつは解説のためという例外的な目的でしたし

321:2011/12/11(日) 18:17:33 ID:TwrdGqaw
確かに、wiki収録はともかく本投下したあとでないと、
仮投下→批評→受けた意見を修正→本投下→批評→受けた意見を修正→wiki収録
という流れになってしまいますね。>>1を書いた頃には全く気づきませんでしたorz
私しか批評を書かないなら別に気にせず批評してしまいますが、そういう訳にもいきませんので申し訳ないですがここはもう少し待っていただきます。

33 ◆vvatO30wn.:2011/12/12(月) 00:21:24 ID:muy/BCAc
本投下いたしました。
改めて、「未来日記」の批評をお願いします。

34名無しさん:2011/12/12(月) 21:09:43 ID:n03mLVQo
「未来日記」
外伝は読んでないので、文章作法中心になります。


>かわりに、背中に現れたデイパックを背負わされていた。

二重表現。頭痛が痛い。

>琢馬の長い人生を綴ったこの【本】にも、今回のような異常な事態は一度も記録されたことは無い。
>読み返すだけで、気分が悪くなりそうな【記憶】だ。
>【禁止区域】に指定した方がいいかもしれない。誰かに読ませれば、立ち眩みを起こさせることくらいできるのかもな。

三人称からの一人称。場面転換を挟まない限り、どちらか一方を使った方が個人的には良いと考える。

>世界最小の国ヴァチカン市国の北側の国境のようだ。

「の」が三連続する悪文。文を分けて二つ以内に収めるべき。

>人の読書を中断することくらい重い罪は無いのだぞ?

中断すること「以上に」とするべき。

>街中で見かけたことは無いが、杜王町霊園の近くのレストランの料理人で、千帆と食べに行ったことがある。

「の」三連発。

>やれやれだ。「コイツ」のせいか?
>琢馬は手のひらの上の『本』を一瞥する。

一人称と三人称の混合。しかも改行すらしていない。読者は俯瞰するべきか、琢馬に感情移入すればいいか分からなくなる。
結果、集中して読めなくなるので、前述したとおり一貫した方が良い。

>彼女の両親から、写真を見せてもらったことがあるだけだ。
>彼女の両親の家を何度も訪れたことがある。彼女の両親は、突然失踪した彼女の行方を、生涯探し続けていた。

「彼女の両親」を使い過ぎでは。別の言葉に置き換えるなどするべき。

>琢馬が家を訪れると、一人娘を失った老夫婦はまるで本当の『実の孫』が遊びに来てくれたかのように、たいへん喜び歓迎してくれたものだった。

「本当の『実の孫』」は二重表現。

>大神照彦という悪魔のような男によって絶望の底に突き落とされ、半年以上も地獄のような生活を強いられた末に死亡した琢馬の母、飛来明里だった。

この文に限った話ではないが、情報量を詰め込み過ぎな文が散見される。
「大神照彦という悪魔のような男によって絶望の底に突き落とされ、半年以上も地獄のような生活を強いられた末に死亡した」
ここだけ見ると「突き落とされ」「強いられた」「死亡した」と述語が3つ続いて無駄に難解な上、目的語がないので、もやもやする。
熟練していない長文書き手にありがちな事だが、述語を一文に3つ以上詰め込んではいけない。ただ読みづらいだけ。
一文に多くて2つ、出来れば1つになるよう分割するのが理想。

>なにしろ明里にとっての息子は、つい数日前に生まれたばかりの赤ん坊である。彼女が人生を懸けて守り抜いた、大切な宝物だ。
>目の前にいる少年は、17〜18歳ほどの高校生だ。この少年が、自分の大切な赤ちゃんであるはずなど、ありはしないのだ。

文末に「だ」三連発。単調に感じる。「あるはずなど、ありはしないのだ」という表現に違和感。「あるはずがない」でいいのに。

>「娘が―――――― 千帆がいたんだ――――――ッ!! さっきのホールにッ!!!」

個人的に「!」は多くて二つが限度。語調を表現したいのなら地の文で。

>「頼む――――ッ! 琢馬――――ッ!! 千帆を――――ッ!! 頼む――――ッ!!」

大神照彦パートでは自分のことばかりで、千帆を気に掛けることなど一切なかったのに、急に言われても説得力がない。

>最愛の娘に一度殺された男は、悔いる暇もなく過去の罪に再び喰い殺され、それでも娘の身を案じながら、彼を最も憎んでいた息子に看取られ、死んだ。

男は「殺され」「喰い殺され」「案じ」「看取られ」「死んだ」……多い。ひたすらに述語が多い。

35名無しさん:2011/12/12(月) 21:10:04 ID:n03mLVQo
>雨が降っているせいでよくは分からないが、彼女の顔は涙で濡れている。
>本当に、神様は粋な事をしたものだ。
>金を引き渡し、赤ちゃんの命を助けてもらった後も、私は助けられることは無かった。

一人称と三人称の混合。

>それが目を覚ましたら殺し合いの舞台に立たされ、大神照彦への復讐の機会を与えてもらっただけではなく、自分の成長した息子と再会させてもらう事ができるだなんて……

長くて読みづらい。「だけではなく」を「それだけではなく」で二文に区切ることが出来る。

>でも、彼女にとって夢か現実かなんてことは大した意味もない些細なことだ。

「大した意味もない些細なこと」は二重表現。

>泣き崩れる明里に、琢馬も歩み寄る。

「琢馬も」ということは明里は歩み寄っているのか? 腰を抜かしたはずなのに。

>心からの言葉だった。
>あふれる涙と嗚咽を堪え、決して伝えることができないと思っていた母への感謝の言葉を告げた。
>父は絶望して死んでいった。

>ふと、琢馬は自らの手に握らされている感触に気が付いた。
>いつのまにか、自分の両手には、先ほど父の命を奪った包丁が握らされていた。
>そしてその包丁の刃先は、そのまま最愛の母の身体に深く突き立てられていた。

>母の亡骸を抱え、建物に入った。
>1年もの間、屋根もないビルの隙間に閉じ込められていた母を、これ以上野晒しにしておきたくはなかった。
>17年以上の時を越え再会した親子は、たった数分の会合の後に、再び別れることとなった。

文末「た」三連発×3。盛り上げどころでこれは痛い。
全体的に文末に「た」「だ」を用いることが多く、説明くさい印象を受ける。


こんなところでしょうか。
以前、ご自身を長文病と評していたので、その辺の改善策を繰り返させていただきます。

・一文に述語は1つ。多くて2つまで。
・接続詞、接続助詞(順接、逆説の「が」)で文が長くなり過ぎていないかチェック。
・以上の問題で長いならバッサリ分割。容赦なく分割。

この辺りを気をつけていただければ。
氏だけではありませんが「長い文を書いてる俺ってカッコイイ! 知的!」という思い込みはやめましょう。
いかに文章が高尚だろうと、伝わらなければ文字の羅列にしか見えません。
また、一人称と三人称の混合はお勧めしません。三人称の視点のブレ以上に悪目立ちします。


ちょっと話は逸れますが>>31について。これは私自身がやりづらいということではなく、
・仮に矛盾点があると、作品が内容レベルで大きく変わるので本投下を先にするべき(今回の場合、その辺の指摘が私にはできない)。
・批評を受けての修正は、指摘が多ければ時間がかかり、序盤のスピーディさ、勢いが失われる。
の二点で、企画に利益がないと判断したためです。誤解なきよう。

36 ◆vvatO30wn.:2011/12/13(火) 01:04:45 ID:sdlWeM/6
批評ありがとうございました。
なかなか心に刺さるヘヴィな指摘です…… 心当たりがあるだけになおキツい……
しかしその分、大変勉強になりました。
批評を踏まえて自分の作品を読み返してみると、なるほど恥ずかしい文章を晒していたものだと気付かされますね。
今後の執筆に活かせそうです。

一人称と三人称の混在はおそらく試行錯誤した結果意味不明になっているだけですが、
熟語の多様や意味の重複の指摘は、多分自分では気が付かないので指摘していただけると非常に助かります。
これらを簡潔に纏められるように努力したいと思います。

以上の点を踏まえ、改訂版をwikiに掲載しましたが、小さな修正を含めれば変更箇所がほぼ全編にわたってしまいます。
全文を修正用スレにも投下したほうがいいでしょうか?
それと、時間を見つけて過去2作も加筆修正するかもしれません。
アヴドゥルたちに「!!!」を使い過ぎていたので…

37 ◆vvatO30wn.:2011/12/13(火) 01:11:25 ID:sdlWeM/6
書き忘れ
>人の読書を中断することくらい重い罪は無いのだぞ?
すみません。これは原作からの引用なので、そのままで行きます。

38名無しさん:2011/12/13(火) 01:16:58 ID:vcIP/yiY
「!」の数の指摘については、「個人的には」多用は避けた方がいい、という風にとらえてください。
地の文で強調具合が書かれているのなら、別に問題ないと思います。「!」だけで表現するのはもったいない、ということです。

39名無しさん:2011/12/13(火) 21:11:34 ID:vcIP/yiY
>>34
>目的語がないので
は、「主語がないので」のミスです。

ついでに>>38の補足。
私個人としては「……」も「――」も「!」も、既存の作法を強制するわけではないです。
ただし、そういった文は普通ではありません。上手くやらなければ安っぽく見られるリスクを背負っていると覚悟しておきましょう。
それが嫌なら、既存の用法に合わせるのが無難です。

とりあえず自分は、最初は絶対に指摘します。後に批評を依頼したときそのままなら、それが書き手さんの作風と判断できれば指摘しません。

40 ◆c.g94qO9.A:2011/12/22(木) 01:39:45 ID:SRmlFl0g
批評していただけませんか?
「悪魔が首を傾げるな」「――時は巻き戻せない」の二つをお願いします。
もちろんほかのSSでも気になる点があれば容赦なくひねりつぶしてください。
よろしくお願いします。

41名無しさん:2011/12/22(木) 20:15:37 ID:pVHSv9gU
「私は創作の神様ではない」ここ、重要ですから覚えといてくださいね。

今回の文章作法の指摘は、若干粗探しのような物になっています。その点では目立った問題点はないと思われますので。
文が長過ぎるとか、基本が出来てないとかは全体の傾向としては見られない(文量が多めで2作ということもあり自信無いですが)。
ただ、「――時は巻き戻せない」は内容に関して少し辛口気味です。


「悪魔が首を傾げるな」
文章作法のみになります。

>「……ウェザーさん、貴方は理解者となる友人が多くいる。そんなことをおっしゃられてましたよね?

言ってない。「気の合う友人ってのはなかなか見つからないからな」という台詞は、友人がいない(少ない)とも取れる。

>雷鳴が轟いた。ビカッ!! と一瞬だけ辺りが昼のように照らし出され、凄まじい轟音が大地を揺るがした。

「凄まじい轟音が大地を揺るがした」のが雷鳴なのだから、「雷鳴が轟いた」はいらない。二回鳴ったように見えてしまう。

>見るとウェザーの周りに浮かぶ無数の空間の歪み。

「空間」は物体が存在しない場所。「浮かぶ」というイメージは当てはまるか微妙。

>死にたくはない、素直に殺される気もさらさらない。
>だが誰かのために必死になり、誰を蹴落としてでも、“死んでも”叶えたい“何か”がある。
>ウェザーには生きる意味が見当たらなかった。自分が生きている記憶も記録も失ってしまった。

「誰かのために必死になり、誰を蹴落としてでも、“死んでも”叶えたい“何か”」は生きる意味ではないのか?
ブラックモアのことなら、何故ウェザーのことを語っている途中で挟んだのか分からない。分かりづらくなるだけ。

>醜く地を這いずり、なんとかそれにしがみつくと、よろよろと立ちあがる。自力で、誰の助けを借りることもなく。
>再び立ち上がる。

人は一度の動作で二回も立ち上がれない。一回目の立ち上がるは「体を起こしていく」とすればいいか。
余談だが、同じ意味の言葉を複数回使う時は(特に理由がないなら)統一するよう心掛けたい。「旨い」「美味い」、「傘」「カサ」などはどちらかに統一。

42名無しさん:2011/12/22(木) 20:16:02 ID:pVHSv9gU
「――時は巻き戻せない」
ホリィはジョースター家。承太郎とは血縁の繋がりがあるので(個人の特定は無理とはいえ)近くにいると分からなかったのか?

これは粗探しみたいなものかもしれませんが、ともかく「空条承太郎を追い詰めたい」という気持ちで成り立っている作品に感じました。

書く上での動機が悪いみたいな話ではありません。
問題は「しのぶとJ・ガイル(特にしのぶ)を他の誰かに入れ替えても話が成り立つのでは?」ということです。

2ndの承太郎の例を挙げますが、
「タルカスに徐倫母の死体が支給される → エンヤ婆が受け取り、能力を使う → 承太郎が目撃」
という、ご都合主義が見えにくい形で話が進行し、またエンヤ婆でなければできない展開でもありました。
そして追い詰められた末「愛」というテーマの元、由花子が承太郎を撃ち、まさしく「キャラを変えたら成り立たない」展開で幕を下ろしました。
最後のまとめ方はまだ追求する段階ではないので、ひとまず置いておきましょう。

今回の場合はどうか。
J・ガイルは最初にちょっと事後の描写があっただけで、彼自身の思惑はあまり見られず。
しのぶに至っては、死体を見つけてから驚き役に徹しています。
驚き役は誰にでも出来ると私は考えます(死体の状況からして、死体を見慣れてるキャラ含めほぼ全員が可能でしょう)。
息子が、夫が、というのは味付け程度で主要な要素ではない。ジョナサンなら「エリナが、スピードワゴンが」などと置き換え可能。
話の内容を要約しろと言われれば「承太郎はホリィの死体を見て何を思うのか?」と私は説明します。
だってJ・ガイルとしのぶは大した役割を背負ってない添え物ですから。J・ガイルを「殺人犯A(強姦魔A)」としても問題ない。
ひどい言い方をすれば、J・ガイルのパートをカットしても成り立つし、ホリィさんも承太郎の身内・仲間で代わりが務まるかもしれません。

「そのキャラクターでなくてはならない必然性」をきちんと打ち出さなければ、読者は「どこかで見た展開」と捉えてしまいます。
それこそ「2ndの承太郎なぞってるだけじゃん」と言われかねない。安直なオマージュ・パロディは危険、とも言えますね。

乱戦・大バトルなど、表面的に派手な展開は好かれます。しかし、そこに至るまでを書かなければ派手な展開を読むだけで事足りる。
内面・行動の必然性がある「人間」だからこそ、読者は惹かれるのです。「キャラクター」「駒」を読者は求めていない。
(「HEROES」においても、首輪の警告音に対して(スタンドを知らない)ダイアーさんがリアクションをとっていないのが不自然に見受けられました)
他キャラクター間の関係性が薄い序盤ゆえ、難しいところではありますが、少しでも意識していただければ。

承太郎の描写は問題ないと思います。
時計に「気づいてしまう」のも、彼が完璧であるがゆえ。その流れは上手いと思います(でも原作でそういうシーンありましたっけ? 外伝?)。



まとめ。
どちらかと言うと、指摘と言うより、書き手としての永遠の命題を挙げる形になります。

「ご都合主義」はどこまで許されるか。

ご都合主義自体は否定されるべきではありません。ジョジョのキャラクターでロワが行われてる時点で結構なご都合が働いています。
ここでのご都合主義は「それまでのストーリー展開からすると、唐突な印象を受ける展開・設定」とでも定義づけておきましょう。
「展開のための展開」とも言われます。

だだっ広い会場で参加者が出会うのは現実的に考えると難しいかもしれませんが、よほどのものでない限り、企画の進行上許容できます。
私は「それ以外すべて」根拠となる物が欲しいです。「作者の都合・企画の都合」を見えにくくして欲しいのです。
前述したように、私含む読み手が見たいのは「人間」。「キャラクター」でも、まして「駒」でもありません。
厳しいのですが、書き手をやる以上、絶対に「機械仕掛けの神」と戦わなければなりません。

いろいろ言いましたが「企画進行」と「リアリティ」どちらに比重を置くかは氏の自由です。
ただし私は一つの作品として見る以上「企画進行のための都合」はほとんど考慮しません。同時に私は創作の神様ではないということも忘れずに。

氏の作品のクオリティ・筆速はこのロワが初めてとは思えないほどに目を見張るものがあります。
ゆえに、もう少し読者目線に立ってもよい段階ではないでしょうか。
氏のさらなる飛躍を願っております。

43名無しさん:2011/12/22(木) 22:55:21 ID:F9l1dG/s
ジョースター家の気配の設定自体が眉唾物ですし、そこまで意識する必要はないかと
JC13巻の承太郎→ジョセフ
JC29巻の承太郎→仗助
SO3巻の徐倫→承太郎
このように、原作でも気が付いていない例はいくらでもありますよ
4部ラストの吉良戦時なんて、あの距離ですら承太郎は戦っている仗助の存在に気が付いていません
それを考慮して読むと、別に無理がある展開やご都合主義には見えないと思います

ご都合主義の話は別として、これじゃ批評のための粗探しをしているように見えますよ

44名無しさん:2011/12/22(木) 23:12:11 ID:pVHSv9gU
ジョースター家云々は個人的に気になったことで、批評のメインというわけではないです。

別のことを言うなら、J・ガイルの犯行がいつ、どれほどの長さで行われたことか分かりませんが、
承太郎もしのぶも「けたたましい」バイク音に気づかない、まるで触れないのもちょっと気になりました。

45名無しさん:2011/12/23(金) 00:53:58 ID:LPmBdaag
>JC13巻の承太郎→ジョセフ SO3巻の徐倫→承太郎
なんか問題あったっけ?
>JC29巻の承太郎→仗助
不良が複数いたので、誰が仗助か判断するのは不可能。気配だけでは確証にならない。
>4部ラストの吉良戦時
気配では「近くにいるか遠くにいるか」しか分からない。「近くにはいるけどまだ着いてないんだろう」と判断するのは可能。

46名無しさん:2011/12/23(金) 22:21:30 ID:DSVpIrGc
そのへんは原作でも曖昧だからなぁ。>ジョースター家うんぬん
屁理屈言うなら例えば「仗助には星形のアザがあるというシーンないよ」とか、いくらでも言いようはあるし。
逆に言うならそういう点以外は文章の書き方についての批評はほぼないということだろう。

47 ◆c.g94qO9.A:2011/12/25(日) 01:27:02 ID:pZs9HPUY
批評ありがとうございます。
いくつか身に覚えがあったり、指摘されて初めて意識できるようなことがあったり、非常に刺激になるものでした。
作中から引用、具体的な変更例もあげてくださり自分の中でもいくつか引き出しを増やすきっかけにもなりました。
いつか批評者さんに「あらさがしすらできない」と言わせるような作品を書きたいです。
本当にありがとうございました。

48 ◆4eLeLFC2bQ:2012/01/08(日) 02:56:52 ID:PBbTBSt2
批評をお願いしてもよろしいでしょうか。
wikiに収録いたしました「killing me softly」をお願いします。
私の拙作5本に対する全般的な批評もしていただけると嬉しく思います。

戦闘シーン、動作の描写に対する苦手意識が強く、心理面も説明的な文章になっていると自覚するシーンが多くあります。
これらについてのアドバイスをいただけると、とても助かります。

49名無しさんは砕けない:2012/01/08(日) 22:00:16 ID:EjKPftS6
ちょっと読んでみたのですが、冒頭に違和感を感じる文章があったので少しだけ

>「ここは……、独立宣言庁舎か……」

>  家屋をチーズのように穴ぼこだらけにしてしまうスタンド使いに警戒しながら、
> ディエゴ・ブランドーとギアッチョの両名は気が付けば、時計を中央に設置した建造物の正面へと辿り着いていた。
> 怪訝な顔をするギアッチョに対し、ディエゴは大げさなアクションでおどけてみせる。

 家屋をチーズのように穴ぼこだらけにしてしまうスタンド使い”を”警戒しながら”移動していた”、
 ディエゴ・ブランドーとギアッチョの両名は、気が付けば時計を中央に設置した建造物の正面へと辿り着いていた。

””でくくった部分が変更させてもらった文章ですが、このような文章を挿入したほうが後の文の繋がりが良くなると思います。
そして冒頭の台詞は、上記の状況説明文の次に持っていきたいです。

「ここは……、独立宣言庁舎か……」

”その呟きに”怪訝な顔”で答えた”ギアッチョに対し、ディエゴは大げさなアクションでおどけてみせる。

としたほうが、何に対してギアッチョが怪訝な顔をしたのか読者の理解がスムーズになると思うからです。

501:2012/01/09(月) 21:31:52 ID:ycVtAViQ
「killing me softly」◆4eLeLFC2bQ氏

前置きとしてひとつ。
2ndから引き続き参加してくださっている方ですので、最早批評というよりはアラ探しのレベルです。それをご了承ください。
内容について言及する場ではありませんので文章の表現について気になる点を上げさせていただきます。

●「(前略)鼻が利くんだよ」「ああ、スタンドを(後略)」
どちらもディエゴのセリフ。カッコを閉じることと改行を使ってセリフの間を表現したのだと思いますが、これは改行を閉じる必要はないでしょう。

●一番最初の「***」区切り前後
読んでいれば余裕で脳内補完ができますが「話は○○時間前にさかのぼる」という意味の文章があると良いかも。
この場合『気が付けば(中略)辿り着いていた』がそれにあたりますが、その前にセリフがあるのでちょっとギクシャクする、か、も。
まぁこのへんは書き手さんたちの個人差であり個性なのであまり気になさらぬよう。

●「こうなってみると(後略)」〜ギアッチョが応じた。
セリフが続いたあとに各々の動作が続く、という表現ですが、この場合は各々のセリフの後に動作を入れていいかなとも思います。
こんな感じ→「(略)自然だろうな……」ディエゴは悪態をつく。<改行>「(略)クソ大統領のせいでよ」ギアッチョが応じた。
ただの受け答えだけなら問題ないでしょうが身体の動きも含んでいますので(特にギアッチョ)私ならこう書くかなぁ。

●攻撃を受けても反応のようなものはなく、ただ避けるだけ。
私の脳内では、攻撃を“受ける”と“ダメージ”になってしまうので“避ける”はどうもしっくりこない。受けたの?避けたの?と。
こちらの攻撃に対しても反応のようなものはなくただ避けるだけ なら良いでしょうか。
これは書き手だけでなく読み手の解釈次第ですし、大きな矛盾につながる箇所ではないので別にいいかも(ぇ

●(そもそもメスは投げるものではないのだが)
( )と 。 って順番どうでしたっけ?( )内の文末に 。 を入れないのは覚えてるんですけど……orz
『寸分違わなかった。(そもそも〜)』でいいのか、『〜違わなかった(そもそも〜)。』が正解なのか……?ようわからん。
あとは、これをわざわざ括弧内の文章にするべきか否かという点。ジョジョ原作でもよくセリフ中に( )を使って思考が書かれていますが、
この場合はナレーションの文(=リゾットのセリフではない)ですし、『――』とか『……』で代用できなくもないかと。

(つづく)

511(つづき):2012/01/09(月) 21:33:01 ID:ycVtAViQ
●ロォォォオオオオオドと呻く。自分の声が更なる危機を引き寄せてしまう可能性がある。自分を呪いながら
呻いたスタンドの声=自分の精神に対する『自分を呪いながら』なのか、その前の「ぐっ……おおお」と声を上げてしまった=肉体の反応に対する『自分を呪いながら』なのか。
まぁ読んでいて後者だということはわかりますが、文章の位置をセリフの直後にもってくるか削ってしまうかなどの対処をするとより分かりやすいかな。

●彼は言った。『(前略)可能性がある』と。
その場で言っているセリフではないための二重かぎかっこ『 』だと思いますが、ちょっとだけ違和感。
これなら通常のかぎかっこ「 」にして最後の【と。】を次の行に。あるいは『 』の中を話した言葉まんまではなく、要点をまとめた内容に変えると良いかな?と思います。
一文字だけだと改行したらかえってテンポが悪くなりはしますが、国語の作文を考えると改行がやっぱり正解なんだろうなぁと。

●やがて、再び攻撃が始まった。
せっかくのスピード感が損なわれているような気がするもったいない一文。ディエゴが去るのとほぼ同時に攻撃が再開されたなら、
思考を遮るかのように、あるいはディエゴが去るのを待っていたかのように再び攻撃が始まった。
とすると緊迫感が増すと思います。

●攻撃されていることを相手に悟らせずやつを凍らせるにはどうすればいい?
言葉を変えても 相手=やつ で被り気味。どっちを削っても文の構成は大丈夫でしょう。

以上9点、こんなもんでしょうか。かなり無理矢理&こじつけの感はありますが。
後半のスピード感リズム感を考えると前半の細々した点がより目立つというかもったいないというか。
で、なんども言いますが、ほとんどアラ探しです。もっとネチッこく探せばアラも出てくるでしょうが、これ以上やると批評する方もされる方も疲れますw
そして何といっても書き手の個性を潰しかねない。上記の内容も「俺ならこう書く」という部分が多く、氏の作風に口出ししている感じがしてとても心苦しい。
うーん、それに付け加えて最後にアドバイスをするとするなら、投下された他の方の作品を読むときに「俺ならこう書くかな」と思いながら読んでみると、自分の癖がわかります。
それを自分の個性として伸ばすか、悪い癖だと改善するかは氏次第です。今後の作品にも期待しています。それではこのへんで。

52名無しさんは砕けない:2012/01/09(月) 22:48:01 ID:UwmIrMzM
「killing me softly」
被っている点もありますが、ご了承のほどを。

> 家屋をチーズのように穴ぼこだらけにしてしまうスタンド使いに警戒しながら、
> ディエゴ・ブランドーとギアッチョの両名は気が付けば、時計を中央に設置した建造物の正面へと辿り着いていた。

上でも挙げられていたが、一文が長い。
しかし「警戒しながら移動していたら、建造物正面へと辿り着いた」だと、動詞が3つになり読みづらい。
「警戒しながら移動した」「建造物正面へと辿り着いた」の二文に分けた方が良い。
また、改行して文が続く場合、最初のスペースは必要ない。

>「今の物音が聞こえたか?
> リーダー……リゾットの声だ……」

声≠物音。

> 手近なものを放り投げ、ヒラリと避けられる。放り投げる、避けられる。
> 攻撃を受けても反応のようなものはなく、ただ避けるだけ。

攻撃を当てたと誤解されかねない。「攻撃を受けても」を削るか、別の言葉に変えるか。

>「リーダー!! 俺たちも本体を叩くべきじゃないのか!?」

水のスタンドと聞いてこの反応。物凄く違和感を覚えた。水が相手なら周囲を凍らせるという発想は真っ先に出る。
逃げられると困る、とリゾットは考えていたが、ギアッチョはこのセリフを以ってしても何を考えているかいまいちわからない。
リゾットと同じ考えだったのか? そうするとキレやすい直情的なキャラクターとは思えない。

>「ンドゥール!!
> スタンドを戻せ!! あるいは、今の内に攻撃しろーッ!!」

危機的状況にしては台詞が長くて緊迫感がない。
誰かが車に轢かれそうなときに「後ろに跳べ! あるいは、しゃがんでやり過ごすんだ!」と叫ぶ人はいない。「あるいは」以下はいらない。手短に。

> 怒りが炎にたとえられるなら、それは青い炎。
> 肌も焦がさぬ、煙も生じぬ、無感覚の低温はその実もっとも無慈悲な死の炎。

青い炎はガスコンロなどでよく目にする。低温の例えとしては厳しい。
あまりいい例えが浮かばないが、「白い炎」なら一般的なイメージから外れるので、そちらの方が良いかもしれない。

>「……先に死ぬのは……お前のような、すぐに周りが……見えなくなるタイプだと……思っていたのにな……」

先に述べたことと矛盾するかもしれないが、そもそも、ギアッチョはすぐに周りが見えなくなるタイプとは思えない。
原作でギアッチョがキレたのは「言葉」に関してだけ。
電話で返事しないメローネにキレることもなく、ミスタとジョルノの始末よりOA‐DISCの入手を優先する冷静さがある。
原作云々を抜きにしても、こういった台詞は、戦闘で性格が足を引っ張ったなどのシチュエーションが過去になければ説得力がない。
ゲプ神が音に反応して攻撃を仕掛けることを、リゾットとほぼ同時に気付いたのに周りが見えない扱いするなど、一連の流れがちぐはぐ。

53名無しさんは砕けない:2012/01/09(月) 22:51:34 ID:UwmIrMzM
> 地面を凍らせろ、とリゾットはギアッチョに命じた。
> 空気を凍らせることによって浮遊したスタンドからの銃撃を防ぐ方法を無視しての指示。
> ギアッチョは疑わず、それに従った。
> 銃弾が脳天に直撃したとしてもスタンドは解除しない。
> その覚悟が彼にはあった。

『ホワイトアルバム』を発動しているなら、スーツが銃弾を弾くはず。スーツの生成が間に合わないか、意図的にスーツを生成しなかった?
リゾットの真意がよく分からない。


ギアッチョのキャラクター云々は解釈次第なので、あまり深刻に捉えないでください。この話の中では一貫しないように感じたということで。
大きな問題点を挙げるとすれば、やはり構成。
「リゾット、ギアッチョ」「ンドゥール、ディエゴ」「ジョンガリ・A」の、大まかに分ければ三つの視点が行き交う今回の話。
更に思惑的に分けるなら「暗殺チーム陣営」「DIO陣営」「ディエゴ」の三つ巴。
特にジョンガリ・Aパートに関しては、現在位置が分かりづらく
(一度会って別れたと書かれていなかったので、読んでいてンドゥールの近くにいると誤解した)難解さに拍車をかける。
戦闘シーンが苦手とおっしゃられていますが、読んでいる側からしてもそれが伝わってきました。
戦闘に関連して言うなら、緊迫感。悠長な台詞回し、言葉は厳禁です。


対策は……申し訳ありませんが今回はパス。
唄うように軽やかと評されるように、氏の文は個性が強い。
文そのものは長文ばかりというわけではない。視点変更の回数そのものも多くはない。故に、例を挙げて指針を示すのは難しいのです。
どの方向性で行くかは、自身で決めた方がいいかと思われます。投げやりになって申し訳ありませんが。
ただ一つ言えるのは「読者に分かりやすいものがいい」ということだけです。

今後の作品にも期待しております。では。

54名無しさんは砕けない:2012/01/09(月) 22:53:10 ID:FkmbFsMM
今回の批評に限ったことじゃないんだけど、一文が長いってのは『ジョジョ』ロワ的には難しいところだよね。
ジョジョって原作からして長ったらしくてめんどくさい言い回し多いですし、それこそプロが書いたOVERHEAVENですら長ったるい文章多いです。
読みやすさとジョジョらしさの両立って案外難しいかも

55名無しさんは砕けない:2012/01/09(月) 23:37:37 ID:UwmIrMzM
プロが書いた、というより西尾維新が書いた、といった方がいい気がしないでもないですが。
あの人は二重表現も普通に用いたりしますし。

原作で文が長いとは感じませんけどね。媒体の違いとか、それこそ読ませる力の違いとかあるんでしょう。

56 ◆4eLeLFC2bQ:2012/01/10(火) 21:51:10 ID:vAK7Gb7E
時間を割いて私の作品の批評をしてくださった皆様、本当にありがとうございました。
きちんと問題点を指摘していただけることほど嬉しいことはありません。
自分の書く文章に『個性が強い』と感じたことは一度もなかったため、少し意外でした。
苦手意識が伝わってしまうレベルのものを送り出したことについて恥ずかしく思うばかりですが。

表現方法や、状況説明については今後に生かせるよう努力します。
ですが、近作については内容そのものについてどうしても修正しきれない部分が残ってしまい、私としては今更ですが破棄も考えています。
もう少しお付き合いいただいてもよろしいでしょうか。

 >>53
 『ホワイトアルバム』を発動しているなら、スーツが銃弾を弾くはず。スーツの生成が間に合わないか、意図的にスーツを生成しなかった?
 リゾットの真意がよく分からない。
これについては私が『ホワイトアルバム』の能力を、
氷自体がスタンドでありそのスタンドが周囲を冷やす という正しい解釈ではなく
氷を作る能力であり、それを身に纏う と勝手な解釈を通していたため生じた問題点です。
この点を修正するとなると、すべての流れを変更しなければなりません。
そして現時点では、変更案が私には情けないことに思いつかない。なので破棄するしかないかと考えています。
wiki収録後の破棄の是非について、ご意見をいただけますか?

57名無しさんは砕けない:2012/01/10(火) 22:17:13 ID:.hCvJ7uA
>>56
>氷を作る能力であり、それを身に纏う と勝手な解釈を通していた

私もその解釈ですし、問題ないと思っています(正確には超低温を操る能力という解釈)。
地面と一緒に空気を凍らせ、スーツを纏わなかった、あるいはジェントリーウィープスを使わなかった理由がよく分からなかったので、それが気になったのです。

58 ◆4eLeLFC2bQ:2012/01/10(火) 23:39:00 ID:vAK7Gb7E
前提として、凍らせる場所を意識的に選ぶという思いこみがありました
自分の周囲に氷を纏うと意識することでスーツを纏っていると。
広範囲の地面を急速に凍らせる(そちらにエネルギーを割く)=スーツの生成はできない(少なくとも遅くなる)、と考えたのです。

その理論にてらしたところで、
リゾットがかける労力よりギアッチョひとりに両方をまかせた方が効率的で、
本文は展開のための展開になってしまっていると今は思います。

59名無しさんは砕けない:2012/01/11(水) 20:17:30 ID:.LBoi.Qs
大気中の水分を凍らせてスーツにし、銃弾を防いだが、
足を怪我しているリゾットは離脱できず、超低温に巻き込まれて死亡

これなら大筋を変える必要はないと思いますよ(死亡者情報書き換える必要はありますが)
どうしても修正・あるいは破棄したいようでしたら、問題議論スレに移して意見を伺った方がいいかもしれませんね

60 ◆4eLeLFC2bQ:2012/01/11(水) 23:25:10 ID:k5QNeofM
数日にわたってご意見いただきありがとうございました。
やはり現在のままでは納得できないので、
収録後の作品の内容変更が可能かを問題議論用スレで確認したのちに本文の修正をします。
その場合>>59の案を使わせていただきたく思います。

今後も思い込みで誤った文章を書いてしまうことがあるかもしれません。
そもそも苦手意識があるなら仮投下をすればよかった話。基本が抜けていました。
これからも気になった点をご指摘いただければ、とてもありがたく思います。

61 ◆3uyCK7Zh4M:2012/02/03(金) 00:42:46 ID:Yf98nBiE
wiki収録いたしました、「寂しい半球、歪な全球」「心全て引力」
批評をお願いします。

62名無しさんは砕けない:2012/02/03(金) 23:26:25 ID:JsDQI4iI
作品ごとに批評していきます。

「寂しい半球、歪な全球」

>ティッツァーノは暗い病院内を歩き続けていた。
>人の気配のない、恐ろしくなるほど静かな空間。あの上院議員はどうなったのだろうか。
>先の戦闘であのマヌケな化け物に噛み千切られた傷が痛むが、戦えないほどのものではない。

これ以降は傷に関する記述が続いたが、ここだけ抜き出すと「静かな病院」「上院議員について」「傷について」
とコロコロ話題が変わって集中できない。しかも「人の気配のない静かな病院」「病院にいた上院議員」と前後の繋がりがおかしくなる。
もう少し個々の描写を増やしても良いのでは。むしろ「孤独なティッツァーノ」「噛み合わない凸凹コンビ」
の面を強調したいなら、この際上院議員に深く触れない方が良い。

>止血と消毒をして包帯を巻いた。だが、その腕の傷は、今までのどんな傷よりも痛いように感じる。
>これ以上の怪我なら幾らでも負ったことがある。
>全身をマシンガンで撃ち抜かれる痛みだって知っている。

文末「る」三連発。

>らしくない。スクアーロと一緒にいた時、冷静なのはいつも自分だった。
>だが独りになった途端、こんなにも不安に襲われるなんて思っていなかった。
>ふと、最後に見た相棒の目を思い出した。

文末「た」三連発。

>「だからよォ〜〜〜、何でいつまでもこんな所でぼけーっとしてんだ?
>さっさと地上に出て、オレたちのターゲットを殺ればいいだろォ!」

まだ殺し合いが始まって間もない。状況が見えていない中、何故ターゲットが地上にいること前提で話をしているのか不明。
「さっさと移動しよう」ぐらいの表現で良い気がする。

>しかし、マジェントがこういう状態なら尚更自分は冷静にならねばならない。
>「絶対に、絶対にアイツをぶっ殺してやるッ!」
>と、考えていたのも昔のこと。

どう見ても一瞬。昔という表現は、基本的に遠い過去を指す。

>プロシュートとマジェントは、ギャングとテロリストとという違いはあれど、同じ殺し屋らしい。
>だが、その信念と精神には大きな違いがあるようだ。

何故、推量表現なのか。同じ殺し屋、はともかく信念と精神の違いは前文で見てとれる。

>プロシュートはマジェントに背を向けると、地面に置いたままだったデイパックを拾い上げてもうグシャグシャの地図を中に詰め込んだ。

「背を向け」「拾い上げ」「詰め込んだ」述語3つ(まだイメージしやすい文なので気にし過ぎかもしれないが、一応)。

>「な、何だよ……。そんなに怒ることないだろォ〜〜〜!?
>分かったッ!もうぶっ殺すとか言わねッー!だから置いていかないでくれって!」

マジェントはプロシュートのことを(この時点では)嫌いなはずなのに、この発言では心酔してるように見える。
ある程度敬意を払っていたとしても、読者にはそれが分からない。

>『暗い穴の中を歩いていると思ったら、いつの間にか飛行機の残骸の中にいたーーー。』

「ーー」ではなく「――」。通常二つ。また、基本「」『』()の最後に句読点はつけない。


構成的には読みやすい部類と言えます。
「孤独なティッツァーノ」「噛み合わない凸凹コンビ」という対比が、話を支える骨子として機能していたのが大きいでしょうか。
ただ、それだけにマジェントの性格がやや一貫しないように思われました。

>「な、何だよ……。そんなに怒ることないだろォ〜〜〜!?
>分かったッ!もうぶっ殺すとか言わねッー!だから置いていかないでくれって!」

上でも挙げましたが、これは好意を持っている部類の台詞な気がしますので、急造のコンビでこれは首をかしげます。
そしてマジェントのプロシュートに対する評価は「嫌い」。前の台詞からこの評価を下した理由は更に分からなくなる。
(コンビを組むしかないという事情があったとしても)
もし好意があるなら、プロシュートの何を魅力的だと考えているか(例えば知性とかスタンド能力とか)、事前に説明すべきだったと思います。
もっと嫌いという感情を持たせるなら、小声で不満を述べる程度のリアクションをさせるべきだったのでは。

63名無しさんは砕けない:2012/02/03(金) 23:26:59 ID:JsDQI4iI
「心全て引力」

ホット・パンツとエンリコ・プッチのパートは必要だったのかな? というのが正直な感想。
「サンピエトロ大聖堂パート」と「泉と大木パート」の二つで構成され、別々の二話をひとまとめにしたとも取れます。
それ自体はテーマを一貫させているので良いのですが、問題は「ホット・パンツとエンリコ・プッチの変化がほとんどない」こと。

早い話が起承転結で言うところの「転」「結」が薄い。

方針は実質、現状維持。大きな情報交換のやり取りもない。互いの印象の変化もさほどではない。
(特に、ホット・パンツの考察が揺らぎかねない「挟まれても基本世界に帰れない」が放置されているのが痛い)
「繋ぎ」と言ってしまえばそれまでなのですが、やはり泉と大木パートだけで成り立つ感が強い。
と言っても、繋ぎは繋ぎで重要ですし、起承転結を一話で全部やる義務もないので、あまり気にせずに。
こればかりはどういった話を書きたかったかで変わってくるので、
「前半部分は繋ぎのつもりではなかった」などといった考えをお持ちでなければ、上の話は聞き流していただいてかまいません。


文章作法などのこまごまとした指摘。

>彼は「自分はある刑務所の教戒師であり、大統領もレースも遺体も知らない」と語っていた。
>―――だが、そんな人物をなぜ大統領は他の世界からわざわざ呼んだ?
>もしかしたら、プッチは嘘をついているのかもしれない。

トランシーバーの使い方の説明が可能な時点で、別世界の人間(別の時代の人間という考察はおそらくしない)と取るほかないのでは。
故に「嘘をついているのでは」という根拠が薄いというか、伝わってこない。「嘘だと思いたい」というレベルに留めるぐらいが現実的か。

>それを拾い上げてみると、それは一枚の板チョコだった。

「それ」が短い間隔で繰り返し使われている。

>その男はシュガー・マウンテンしかいなかったその大木の中に、突然現れた。

「その大木」と言われても、大木と言える木は一つしかない。「その」が短い間隔で繰り返し使われている。

>パッショーネというギャングの名前も明かさないボス、その親衛隊。

「ギャングのボスがパッショーネという名前を明かしていない」のか、「パッショーネというギャングのボスが名前を明かしていない」のか。
一度読んだだけでは分かりづらい。
「ギャング組織、パッショーネ。名も知れぬボスが信頼を置く親衛隊。」と分けて表現するべきか。
むしろ「ボスは名前を明かしていない」という情報はここでは大して意味がないので削っても良い。

>様々な少女の死にかけた表情をカメラに収めたセッコは、外に視線を移す。

少女が複数いると誤解しかねない。「少女の死に瀕した表情を、余すことなくカメラに収めたセッコは〜〜」とでもするべきか。


全体としては分かりやすく書かれているのですが、細かいところを見ると分かりづらい文がいくつか見られました。
書きあげたら、声に出して読んでみることをお勧めします。目では気付かない発見があるかもしれません。
また、キャラクターの思考から「何故、このような考えに至ったのか」という過程が若干甘い傾向もあります。
あまり詳しくやると説明くさくなるのですが、それは別問題として割り切りましょう。今考える段階でもないかと。

ここまでいろいろ言いましたが、基本的な作法も読者が読みやすい物を書くうえで重要です。
なので、気を病むことなく今ある課題を一歩ずつ乗り越えていきましょう。

次の作品も期待しています。

64名無しさんは砕けない:2012/02/04(土) 17:34:57 ID:9Kby/YV.
しまった、「心全て引力」の後半の内容について触れていない。
それについても。


ディスコとシュガー・マウンテンのやり取りは淡々としつつも、情景描写を挟みつつ行われていたので退屈さは感じませんでした。
あれだけ個性の薄いキャラクターをよくぞここまで掘り下げた、と感心します。

問題点はセッコ。
彼に関しては、やっていることの割に描写が薄い。

>セッコはデイパックの中からカメラを取り出す。
>そしてそれを少女に向けると、シャッターを押した。
>彼女の苦悶の表情などまるで気にせず。
>何度も、何度も。

ここは「よくもシュガーちゃんを! セッコ許せねえ地獄に落ちやがれ!」と読者に思わせたいシーンなので、セッコの外道ぶりをもっと強調したい。
残念ながら、憎たらしいセッコのイメージがこの文だと湧いてこないのです。
「カメラを取り出す」、「シャッターを押した」、「苦悶の表情」という書き方は「描写」ではなく「説明」です。
説明と描写の違い、は説明が難しいのですが、
「彼は残酷な性格だ」「彼女は悲しんだ」が説明、「彼は瀕死の兵隊をゴミのように扱った」「彼女は顔を覆い、崩れ落ちた」が描写、
と言えるでしょうか(即席なので結構適当ですが)。

ようは「嬉しい、悲しいと直接書かず、嬉しさ、悲しさを書く」「読者がイメージしやすいようにする」のが描写と言えるでしょう。
簡単ではないですし文が長くなり過ぎることもありますが、文を退屈にしないため意識していただければと思います。
今回の場合ですと、フラッシュをたいた時の光の眩しさを書き足したり、シャッター音がどれぐらいのペースで鳴り響いたか書き足してみたり。
五感(特に視覚以外の)を意識すると、読者はイメージがつかみやすくなります。

>セッコはデイパックの中から慌ただしくカメラを取り出した。
>こなれた構えでそれを少女に向け、撮影ショーを開始する。
>シャッターを押すたび、ぱちり、ぱちりと小気味いい音が場を支配する。
>フラッシュライトに照らされて垣間見える苦悶の表情など、セッコはまるで気にせず。
>なだれ落ちて散らばった写真など、セッコはまるで意に介さず。
>被写体の顔めがけズームイン。そしてズームアウト。何度も、何度も。

深く考えていないのでこんなもんですが、こちらの方がセッコの動き、憎たらしさをイメージしやすいのではないでしょうか。
インスタントカメラだから写真が排出されてる様なんかも追加しました。
「苦悶の表情」を描写すると冗長になりそうだったのでそのままに。この文のメインはセッコということで。

「読者がイメージしやすい」文が良い、というのは他の方にも再三申し上げているのですが、実際問題難しい。
上の文読めば何となくわかると思いますがね。あいにく創作の神様ではないので。
徐々に慣れて行きましょう。

65 ◆3uyCK7Zh4M:2012/02/04(土) 21:26:38 ID:w1Wrs4IY
何回にも分けてありがたい批評ありがとうございます!

心全て〜の大聖堂パートはもっと長く書くつもりだったのですが
力不足&長くなりすぎると考えて、かなり削ってしまいました…

ご指摘をしっかり受け止めて、もっと丁寧に書くことにいたします。
非常に参考になりました。
指摘された部分、自分でも気になるところなど少し修正したいと思います。
ありがとうございました!頑張って精進していきます…!

66名無しさんは ガオンッ されました:名無しさんは ガオンッ されました
名無しさんは ガオンッ されました

67 ◆c.g94qO9.A:2012/12/21(金) 21:55:09 ID:UVCPfnTQ
チャットの時も言ったのですが、最近煮詰まってるので、批評をお願いしたいです。
第一回放送後の作品、ピンポイントで言えば『ダイヤモンドは砕けない』『石作りの海を越えて行け』『彼の名は名も無きインディアン』。
ここらあたりの作品をお願いしたいです。

・テンポ
・行動と意志と状況説明のバランス
・キャラの動きと流れ、『らしさ』と『駒のように無理矢理動かされていないか』

ここら辺が気になるところです。
短い感想でも批判でも指摘でもいいので何かありましたらお願いしたいです。

681:2012/12/24(月) 10:25:38 ID:iICDaWhc
遅くなりましたが批評させていただきます。
※前置きとして『氏の上げた3作品のみの批評になること』『同様に氏の懸念する3項目の批評になること』『あくまでも私個人の意見であること』をご理解いただければと思います。


『ダイヤモンドは砕けない』
●テンポ
・前半、承太郎が泣き出すまで(文章で言えば『数十年前の記憶がよみがえる。』の直前まで)の語尾がほとんど『〜た』である。
→私自身もそうだが語尾を書き分けるのは結構難しい。逆に心情が移り変わるまでは意地でも語尾を統一した方が面白味があるのでは。

・同じく前半、というより冒頭。しのぶを家に入れる描写について。泣いているしのぶを寝かしつけて一息ついたら承太郎の心のタガが外れた(と私は解釈した)のなら状況判断や家の中の描写はやや濃厚すぎるかなと。
→『あくまでも私が書く場合は』可能な限り描写をカットし承太郎が泣くまでを早く書く→承太郎の心情がメインの話に持っていけるかと。

・承太郎の心情と行動方針がメインの話とはいえしのぶが『ついて行きますッ!』と決心した描写がもう少しほしいかも?かといってしのぶサイドに一度視点を変えるのもクドくなるか……
→承太郎はしのぶを見つめた際に彼女の決意を感じ取った、みたいな文章を地の文章に追加すれば多少は改善されるだろうか。


●行動と意志と状況説明のバランス
・上記にもあるが、状況説明の描写が、特に前半にクドい気がする。逆にスタープラチナ・ザ・ワールドをしのぶが体感した描写なんかは『一般人がスタンド攻撃受けたらこんな感じなんだろうな』と的確。
→承太郎が泣き(彼は感情的)・殺人を決意し(同左)・それをしのぶに伝える(彼は機械的にふるまう)という流れを作ったとするなら感情的な方には出来るだけ情景描写<感情描写と、機械的な方には情景描写>感情描写と、書き分ければそれっぽく見えるかも。

●キャラの動きと流れ、『らしさ』と『駒のように無理矢理動かされていないか』
・上で述べたことから手のひらを返すようだが、心情の変化や流れに大きな矛盾を感じはしなかった。
→欲を言えばしのぶの『ついて行きますッ!』の決心についてもう少しほしいところだが、それも大して気にならず。

・『駒のように〜』は私の持論で言えば『むしろ駒のように動かすべき』だと思う。二次創作でワイワイやってるんだから。
→ゆえに、いかにそれ=自分が持っていきたい展開にすることを『それっぽく見せるか』が重要なのでは、と。


『石作りの海を越えて行け』
●テンポ
・大きな問題はないように感じる。文章および句読点の区切りが長すぎないからだろうか。
→ただ、句読点(特に句点)を、例えばこの文章のように、沢山つければ、良いというものでもないので、そこだけは、今後注意してもらいたい。

・あとは、強いて言うならば、『キャラの名前の統一性』『台詞を地の文に挟む』ことの2点。
→アナスイだけでも『アナスイ』『青年』『ナルシソ・アナスイ』『彼』など。誰を指しているか解らないということはないが、『承太郎から見たアナスイを“アナスイ”と書くことに統一してみよう』とか、あるいは必要のない個所をカットしてみるのも手。
→台詞の件は自分がそう書かないからか、妙に引っかかる。
(さらに言うなら自分の書いたSSで、「台詞」になっていない地の文に挟まれた言葉があった故に見落とし、議論、修正という過程を踏んだことがある。厳しい一言を言えば『初心者キラー』リレー小説にはちょっと……と感じる)

●行動と意志と状況説明のバランス
・ここは全く問題なく読めた。アナスイサイド、承太郎サイド、どちらも適度な量、そこに少々のしのぶ。
→先の『ダイヤモンドは砕けない』で挙げた部分が解消されている風に感じた。

●キャラの動きと流れ、『らしさ』と『駒のように無理矢理動かされていないか』
・同上。ほぼ問題なし。
→ここで『ほぼ』といったのは承太郎&しのぶは自己リレーだから。過疎で仕方ないから・自分の書きたいプロットが浮かんだから。理由はともあれ、ひねくれた言い方をすれば『そりゃあ自分で続けてるんだからそう自然に書けるわな』
例えばこれを違う人同士がリレーしたのなら完璧、ディ・モールト・ベネで済んだのだが。とはいえ前作を踏まえたうえで矛盾のない動きは全く問題なし。

(続く)

691:2012/12/24(月) 10:25:59 ID:iICDaWhc
(続き)


『彼の名は名も無きインディアン』
●テンポ
・史実を挟む以上ジョニィの説明口調は避けられない。だがそれをサウンドマンの心情を挟むことでうまく区切っている感じ。良いと思う。
→このSSの主人公はサウンドマン。時間経過を▼で区切っているが、それすら必要なさそうだ(なければ無いで読みにくいんだろうが……もどかしい)

●行動と意志と状況説明のバランス
・同上。説明を多々しなければならない話なので避けられない問題。
→たとえば、ジョニィが話した虐殺についてを一つのパートとして区切って一気に書いてしまってもいいかと。そうすることで『口を挟まないサウンドマン』『全てを聞き終えて一気にこみ上げる感情』を描けるかなと。

・ジョニィサイドの心情が最後の最後まで出てこないが、これも話の主人公を誰かに据えているかが明確なのであまり違和感は感じず。
→『ダイヤモンドは砕けない』のしのぶと違うのは、ジョニィの心情がそこまで大きく変動していないから。しのぶの場合は崩壊→でもついてく→なんで?だったが、ジョニィはすべてを知ってる→伝える→一緒には行けない→そりゃそうだよな、と納得がいくため。

●キャラの動きと流れ、『らしさ』と『駒のように無理矢理動かされていないか』
・最初に言った通り、リレー小説のパロディ企画なんだからどんどん駒として動かすべき、さらに氏にはそれを感じさせない文章力がある。ここは自信持って良いと思います。


さて長くなりましたがこんな感じで。
最初にも言いましたが『あくまでも私個人の意見です』そして『私は専門家でもなんでもない一人のパロロワ好きです』のであんまり深く考えずに。
投下数が多くなってきてエース扱いされてくるとこういう批評も依頼しにくいでしょうがいつでもどうぞ。

70名無しさんは砕けない:2012/12/28(金) 01:49:37 ID:LiAaIqq.
批評するうえで致命的な問題が。
しのぶの参戦時期が「The Book開始前、四部ラストから半年程度」とあり、未把握。
彼女の心情を把握できないまま、想像で書くことになる。その辺承知を。

『ダイヤモンドは砕けない』『石作りの海を越えて行け』

繋がりのある話なので一気に。

承太郎:危険人物ぶっ殺す。徐倫の死に対する代償行為(後悔・過去)
しのぶ:承太郎のスタンスに疑問。悪く言えば、何するわけでもない(現在の対応に追われる)
アナスイ:徐倫の望んだことをする(未来的)

「キャラの対立がドラマを生む」とどこかで聞きました。対立を意識してみると、三者の関係性はこんなところでしょうか。
(みんな具体的手段があるわけではないので、アナスイあたりは強引ですが、私自身の解釈ということで)
ぶっちゃけます。この対立はとても好みです。特に承太郎とアナスイの関係性は魅力的で、話の主軸とするに十二分。
しかも承太郎は単純にとんでもなく強い。精神的にも肉体的にも。アナスイはそれを壁として乗り越えようってんだから、応援したくなる。
放送前から狙ってたんだとしたらかなりのもんです。素晴らしい。

この対立に至るまでの過程、特に無理矢理感はなかったかと思います。
しのぶが付いていく理由も、大義名分と言えるほど立派なものは無いことに意味があると取りました。

キャラらしさも問題ないかと。
承太郎は(SO9巻で徐倫が語っているように)自分が置かれている因縁に巻き込まないために、わざと徐倫から遠ざかりました。
不器用な彼なりの愛ですが、そうかと思えば脱獄させるために直接刑務所に乗り込む大胆さもあります。
これを考えるに、娘のためである、と思い込めるのであれば案外何でも出来そうです。

ただ、これを突き詰めると思想を排除したロボット的なキャラになるという危険も孕んでいます。
葛藤が起こりそうなキャラもいるにはいますが、ほとんどの場合、素のスペックの高さから瞬殺があり得る。
承太郎の特徴として判断力の高さがあり、それを阻害しうる、しのぶという枷も実質意味をなくしている。
そこだけ注意すれば大丈夫かと。承太郎にはもともと関連キャラが多いので何とでもなるでしょう。


『彼の名は名も無きインディアン』

中盤はジョニィが歴史を語るのに終始している印象を受けました。

サンドマンの描写を見るに、単調さ、くどさを軽減しようとする努力がみられる。
その狙いは実際うまくいっていると思うのですが、

どーでもいいんです。歴史の話なんて。

本筋と関係のない話に、読者は興味を持ちにくいです。
歴史はサンドマンに関係しているという話ではなく、読者の興味・関心、ストーリーのメインはサンドマンの心境です、ということ。
例えばファンタジー作品で、最初からひたすら世界観設定並べられても困ると思います。
ファルシのルシがコクーンでパージ……。これは極端な例ですが、その固有名詞を知らない人からすれば読んでてつらい。
サウスダコタ州、ウーンデット・ニー、米軍第七騎兵連隊、スー族インディアン、速射ホッチキス砲、スプリングフィールド銃……
一つのセリフでこれだけ聞きなれない固有名詞が出てくる。要するに、心境の揺らぎのための前置きにしては、文量過多感が否めない。

この構成はつまらない……とまでは言わないものの、面白くするのは難しいです。
お話には「面白くする文法みたいなもの」が存在し「パロロワだろーと、ある程度それに則って書くべき」
というのが私のスタンス。このSSは(私が思う)面白くする手法のタブーに触れている。
どうしても書くしかないなら構成面で気を遣うべき。百科事典に載ってる歴史の話なんてコピペしかありえないですし、
ジョニィ視点で未来の話なので、彼個人の解釈を加えて話の幅を広げることもできない。なので、
ジョニィの簡潔な説明→サンドマンが証拠を求める(または信用せずにいる)→百科事典を渡す→読んだサンドマン大ショック
(そこでサンドマンの深い心理描写)……という順番で書くのが妥当でしょうか。
サンドマンの心境描写は良いにしても、そこにたどり着くまでがつらいともったいないです。

71名無しさんは砕けない:2012/12/28(金) 01:50:40 ID:LiAaIqq.
文章構成などの細々とした指摘。

全体的に文末「た」が目立った。意図的なものではなさそう。
三回繰り返しているものもあるが、全部挙げるのはさすがに面倒なので省略。

『ダイヤモンドは砕けない』

>男は耳を澄ませ、辺りに視線を配る。その鋭さはまるで獣のようであった。
>悲しみにくれる女性とそれを支えるため隙丸出しの男。

獣のようなのに隙丸出し?

>数十年前の記憶がよみがえる。脳裏に浮かぶ、空条ホリィが見える。

「脳裏に浮かぶ」は映像として思い出されることなので「脳裏に浮かぶ〜〜が見える」は二重表現のような気がする。

>母は悲しそうに涙していた。若く美しい母はやんちゃすぎる息子の行いに涙しているようだった。
>どうしてそんなことするの。そう尋ねる彼女の優しさが嬉しく、またそのお節介具合がたまらなく嫌だった。

キャラが『らしい』かを気にされていたが、空条ホリィがこういうキャラだとは思いにくい。
ホリィは原作にて、子離れしろと承太郎に言われている。
承太郎が牢屋に入れられた後の態度といい、やんちゃすぎる息子の行いに涙しているキャラだろうか。

>女性はゆっくりとテーブルに視線を下ろし、そして唐突に顔を手で覆うと泣きだした。

「女性」は「彼女」とすべきか。三人称の主語に「女性」は一般的ではなさそう。

>「娘さんを、そしてお母様を殺した誰かを殺すために、貴方はしらみつぶしに殺人を犯すつもりだと言うつもりなのですか」

「殺人を犯すつもりだと言うつもり」と「つもり」を短い間隔で繰り返し使っている。ぎこちなく感じる。

>「……訂正させてもらえるなら、仮に娘を、そしてお袋を殺した奴を始末し終えても、俺は最後の一人まで殺しつくすつもりだ。
> ああ、誤解がないように言うが何も無抵抗な人間を手当たり次第に殺していこうってつもりじゃない。
> ちゃんとした情報に基づいて、俺が危険人物と判断した奴だけ殺すつもりだ」

文末「つもり」三回はくどい。別の言葉に変えるなどするべき。


『石作りの海を越えて行け』

>あてもなく彷徨うよりはよっぽど確率よく、誰かしらに遭遇できるはずだ。承太郎はそう思い、まずは駅を訪れようと思ったのだ。

「確率よく」は「効率よく」の誤字? 「そう思い」「思ったのだ」と同じような言葉が繰り返されている。

>アナスイの精神力が限界を迎えたのだ。地に伏せた彼の瞳は虚空を見つめ、何も写してはいなかった。

「地に伏せた彼の瞳は虚空を見つめ」……上を見ているのか、下を見ているのか。

>ショックだった。悲しかった。ショックだとか悲しいとか虚しいだとか……そんな言葉では表せないほどに、彼の心は傷だらけだった。

「ショックだった。悲しかった。」は削る。前後で矛盾が起きているため。

>誰かと徐倫の死を共に嘆き、悲しみ、涙したかった。励まし、励ましてもらい、共に涙すれば、その時初めて徐倫の死を受け入れられる気がしたのだ。

「励まし、励ましてもらい」は「励まし、励まされ」か「励まし合い」の方がいい。「励まし」を繰り返しているように見えるため。

>気を失ったわ。そう彼女は確認し、男を見た。

男が承太郎とアナスイのどちらを指しているか、この一文からはすぐには読み取れない。
また男が二人いるにもかかわらず、二人とも「青年」と呼称していたところがあり、混乱を招く。
承太郎は40歳、青年と呼ぶにはギリギリなので、壮年と呼ぶべきか。あまり一般的ではないが。
基本三人称文体なので、キャラの名前を主語に使うと分かりやすい。

72名無しさんは砕けない:2012/12/28(金) 01:51:09 ID:LiAaIqq.
『彼の名は名も無きインディアン』

タイトルは「彼は名も無きインディアン」では駄目だったのでしょうか。彼の名は名も無き、は違和感が。
元ネタが存在するとかだったら申し訳ないのですが。

>ぶるり、と電流が駆け抜けていくような感覚が彼を襲い、彼の身体は戦いを前に自然と高揚し、緊張し、震えた。

センテンスが長い。「〜〜感覚が彼を襲い、彼の身体は〜〜」と「彼」が短い間隔で繰り返し使われている。
基本的に一つの文で主語が変わることはない(変えると混乱する)ので、「彼の」は削っていい。
また「襲い、高揚し、緊張し、震えた」と、述語が多い。

>今から始まるものが何であるにせよ、決して良くないものだということだけはわかっていた。

「何であるにせよ」は「何にせよ」に変えるべきか。

>足元がフワフワする。平衡感覚が狂い、全ての感覚がマヒしていく。
>いっそのこと悲しみや苦しみの感覚もマヒすればいいのに。そう願ったがむしろ感情は殊更鋭くなっていた。
>全身を針で貫いたように、痛みが彼を襲っていた。

前後で矛盾。感覚マヒしてないですよね?

>「サウンドマン、君はそれでも戦うのか。君にはもう守る故郷も、守るべき人もいない。それでも、例えそうだとしても、君は戦うというのか」

基本的にジョニィ視点で未来の話なのに、ジョニィが断言しきっていることに違和感がある。
全部「〜〜らしい」とかで統一するとくどいけれども。

>サンドマンは全てを失った。故郷も一族も土地も大地も、なにもかも。

土地と大地が被っている。

>白人は白人だ。インディアンがインディアンであるのが自然であるように、彼らはどうしようもなく彼らなのだ。

「である」が短い間隔で繰り返し使われている。

>“俺たち”は借りた借りは必ず返すと誓ってる。だから必ず生きて、また会おう」

「借りた借り」は二重表現。

>彼の姿が見えなくなっても、青年は長いことそこから動けなかった。
>彼の脳裏に浮かんだのはアリゾナの砂漠。不意にジャイロと砂漠を旅していた時のことを、彼は思い出していた。

一文目の彼=サンドマン、二文目の彼=ジョニィ、とややこしい。
「インディアンの姿が見えなくなっても、ジョニィは長いこと動けなかった。」などの方がいいだろう。
二文目の「彼」に自然に繋がる。

>見渡す限り砂しかない不毛の大地。サボテンと岩、砂と太陽しかそこにはない。

サボテン以外の草も結構生えていたはずだが。SBR3巻参照。



各センテンスで、もう少し贅肉を切り落とした方がいいかなと思う部分がいくつかありました。
特に一文に同じ言葉を二回使うのは厳禁。ぎこちなく、テンポが崩れるので注意。実際声に出して読んでみましょう。

いろいろ書きましたがとにかく、あなたのSSは対立関係の構築や心理描写など、強い部分はとにかく強い。
気にしていた「らしさ」も表れているし、駒のように動いているという違和感はなかった。
あとはもう、自信持っちゃってください。何気に一番大切な要素です。

73名無しさんは砕けない:2012/12/28(金) 12:48:38 ID:LiAaIqq.
訂正。
>今から始まるものが何であるにせよ、決して良くないものだということだけはわかっていた。

「今から始まるものが何であるにせよ」は「何にせよ、今から起こる事が」に変えるべきか。

74 ◆c.g94qO9.A:2013/01/01(火) 20:37:34 ID:51wnEvOs
改めてですがこちらでもお礼を。
批評ありがとうございました。次に批評をお願いした時に「まるで成長していない……」とならないよう頑張ります。

75名無しさんは砕けない:2014/03/31(月) 00:19:02 ID:xSlGBR1s
新人書き手が増えたな

76 ◆Be1WM97dDg:2014/04/01(火) 01:48:04 ID:nAQJ1SRU
次の作品を考えているのですが、その前に前作の批評をお願いしたいです

She’s a Killer Queen

宜しくお願いします

77名無しさんは砕けない:2014/04/07(月) 19:08:16 ID:yDoMVwwA
>>76 ◆Be1WM97dDg氏
大変遅くなりました。批評のリクエストにお応えさせていただきます。
※私個人の意見ですので他の意見も参考に&あくまで素人、鵜呑みにしないでください※



まずは全体的に読んでいて気になったのが
『…』と『―』の数です。
この記号の量によって時間の経過を表現しているのは十分に伝わりますが、某漫画の『なん……だと……?』を連想させてしまいます。
(まあ間違ってはいないのですが、小説の文章としてどうなのさ、という意味ですね)
ですので、例えば最初の
>「…………申し訳ないんだが〜〜
では、この鍵カッコの前後どちらかに、吉良が長い沈黙を破ったという文章を付け加えればいいでしょう。

例)最初の……をすべて消して台詞を開始
〜〜仕方がないんですがね」
長い長い沈黙を吉良が静かに破る。
地下通路で出会った人物にいきなり光を当てられるという些細なストレスをまず解消させることにしたのだ。
手で顔を覆うような動作を交えながら話す吉良を見てはっとしたようにしのぶは懐中電灯の光をそらした。
「あっ、すいません。〜〜

まあこれはあくまで一例ですが、特に台詞の初めと最後は注意しても良いかもしれません。
後は文章の読みやすさという意味で記号の数を統一しても良いかもしれません。
私は二つを一組として(=どうしても長くしたければ2の倍数で)書いています。
また一番最後の……と――を並べて使うのも、
『……』は考えをめぐらせながらのゆっくりとした時間の経過、『――』は行動の停止を要求されるような息をのむ時間の経過、
等の俺ルール(上記は私の中での俺ルールです)を設定すると良いかもしれません。使いどころも明確にできますし。



78名無しさんは砕けない:2014/04/07(月) 19:08:55 ID:yDoMVwwA
続きです。



次に気が付いた点は以下の文。

>承太郎に、救急箱はココにありますからね、と教えられたってわけじゃあない。
>医療品があると言っても、満身創痍と言ってもいい吉良の傷を素人のしのぶが適切な処置を取れるはずもないわけで。

この二か所だけ『〜ってわけじゃあない』『〜わけで』と口語体表現になっています。
特に前者の『じゃあない』は、原作でも使用される表記の仕方ですから、自分の書くSSでも使用したい・してみたいという気持ちはやまやまです。
ですが、『ここだけ』ってのが妙に浮いてしまってるように感じてしまうのです。(←の『ってのが』をこの三行のうち一か所入れてみました、ちょっと変でしょ?)

そこで一番単純な解決法は、前者の『じゃあない』を『教えられたという訳ではない』、後者の『わけで』は文頭に『とはいえ』等をつけてから『〜はずもない』で切る。

ですがこういう表現を使いたい場面も多々あるでしょう。
そういう時はいっそどこかで視点を区切って完全なしのぶ視点、吉良視点のパートにしてしまってもいいのではないでしょうか。
私なら最初のスティーブンの放送から、
>交渉だとか尋問だとか、そういうものを一切考えない、ただ疑問をぶつけただけの拙い問い掛けだった。
までをしのぶパートとして=主語を『私』に、吉良を『吉良さん』と表現し、(ここで***と区切って)それ以降を吉良パートとするでしょう。
そうすることで、
>一方の吉良吉影は、治療を受けているときからずっと頭を働かしていた。
という文章の『一方の』がなおさら視点がしのぶから吉良に変わったという事を明確にできます。
それ以降のキラークイーンの爆破の設定も『吉良の心の声』とすれば、読み手として(第三者視点・神の視点から)読んでいる我々に対し『キャラが自分の能力解説しちゃってるよ』な、漫画では良くある描写にも出来るでしょう。

まあ――あるいはいっそ開き直ってもっともっと多用することで『そういうSSにしてしまう』という強行手段もあるのでしょうがw



それから最後にもう一つ。
最後に登場した二人です。

この描写自体は全く持って問題は無いと思います。突然見ず知らずの敵が襲ってくることはジョジョ原作でもよくあることですしホラー要素もあって素晴らしい。
ですが……まあメタな事を言えば『誰かが解らないっていうのは結構まずいんじゃね?』という事です。

ジョジョロワ3rdをリアルタイムで追っかけていて、予約スレを見ていた人たちは『おぉここで花京院とラバソがくるか』になりますが、
例えば本スレだけを見た人はどうでしょう?wikiで第一話から『次へ>』でSSを追っかけて=目次を見ず(SSに登場するキャラを把握せず)読んでいる人は?
さらに言えば、ジョジョロワなんてものを全く知らない人が「吉良×しのぶ SS」なんて検索して氏のSSのページが唐突に出てきたらどうでしょう?

……まあこんなことを言い出したらSSなんて書いてらんないですがね。修正のしようも、正直言ってお手上げです。
しいて直すとすれば
>吉良としのぶが待つ、空条承太郎、その彼を追いかけてきていた二人の男。
ののちに花京院とラバソの名前を書く……くらいしか浮かびませんorz



正直言って氏の作品は初めてには思えないクオリティです。
よくありがちな(私もそうでした)語尾の類似や、同じ文章の中に主語が複数回入っていたりもありません。
登場人物の思考もジョジョ原作、そしてそれまでのジョジョロワをしっかり読み込んで矛盾がない。
そういう意味では私が挙げた点はハッキリ言って『アラさがし』です。あまり気にすることなく今後のSSを執筆していただければ幸いです。
もちろん不安な点があれば今後もいつでも受け付けておりますのでお気軽にどうぞwそれでは。

79 ◆Be1WM97dDg:2014/04/12(土) 23:55:24 ID:qbsimWJw
批評ありがとうございます

三点リーダの多さと「じゃあない」のことは自分も気にはなっていました、やっぱりおかしいですよねw
とても丁寧に指摘してくださって、本当にためになりました

今回の作品は自分の最初の作品ってことで、初心として修正などはせずこのままにしておこうかと思います
次の作品ではここで挙げてもらったことを注意しながら、丁寧に書いていきたいと思います


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