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552最強 その5  ◆yxYaCUyrzc:2013/01/25(金) 11:40:04 ID:EW5ol3is
「よぉ……生きていたか、鳥公よ」

生きていたのがアイツなら尚のこと良かったんだがよ、とは口にしなかった。そんなのはマンモーニが言うセリフである。
しかし心には誓った。『ティッツァを殺した奴をぶっ殺した』と言い切るまでは戦い続けると。
そのために利用できるならやかましい刀だろうと言葉通じぬ隼だろうと利用する。スクアーロの心は完全に固まった。

声をかけられたペットショップの身体から緑色の黴はとうに消え去っている。

黴にまみれながら落下したペットショップは、グリーン・デイの能力の法則性を見出していた。
先の戦闘で受けた傷を止血していた氷。そこにだけ黴が生えないことを発見しすぐさま全身を氷の中に包み込み、黴の繁殖を防いだのだ。
あとは“敗者”を演じながら決着を待っていればいい。案の定というべきか、間もなくして二人とも落っこちてきた。
落下のショックで二人とも死んだのかどうかは定かじゃあないがとにかくスタンド能力は解除された。カビも消えたし空中から石やらピアノやらが降ってくる。

そこで初めて防御態勢を解く。そこにちょうどよくスクアーロが登場したという訳だ。

「おい、犬野郎は逃げたぜ。お前も負傷しているがプライドの傷のが大きいんじゃあねーのか?
 俺はお前に借りを作りたくはねーからな、とりあえず先に追ってやるよ」

未だ動かないペット・ショップに一瞥をくれて歩き出す。ついて来いと言わんばかりに。


――数瞬の後、スクアーロは背中に強い衝撃を受ける。
何が起きたと視線を落とす。そこには胸から顔を出す氷柱が。

このクソ鳥、そう言いたくとも肺や器官が潰れ碌に声も出ない。

倒れこみながら振り向く。そこにはアヌビス神をつかみ飛び上がろうとするペット・ショップ。

常人ならばここで意識を手放し、そのまま死にゆく運命だったろう。
だがしかし、スクアーロは違った。胸の氷柱を思い切り引っこ抜いた!

大量の血があたりに飛び散る。
その行動が何を意味するかを解らぬペット・ショップではない。その血を浴びる訳にはいかないと飛行の軌道を変える。
しかしそれも傷ついた体ではほとんど敵わず。さらに言うなら地面に撒き散らされた血液も攻撃の範囲。そこから逃れることはもはや不可能だった。

目にもとまらぬ速度で飛びかかるクラッシュ。最初から欲を捨てアヌビス神を無視し飛んでいればあるいは結末が変わったのかもしれない。
だがそれらはすべて結果論。スクアーロの分身は見事にペット・ショップの腹を食い破った。


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