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和「ちょっと律!」
16
:
いえーい!名無しだよん!
:2016/05/10(火) 07:07:46 ID:twVSXLYY0
私は部室を出て、階段を降り、3年生の唯先輩達の教室に向かった。
廊下から恐る恐る教室を覗くと、左奥の窓際に唯先輩の姿が見えた。
最も黒板から遠い席、唯先輩らしい。
唯先輩の前に涼しい顔で座すのは真鍋和先輩。
クールで成績優秀、この学校を取り仕切る生徒会長である。
強力な百合ライバルだ。
身体が熱くなるのを感じた。
唯先輩の隣で頬杖を付いているのが立花姫子先輩。
あの和先輩ですら唯先輩の隣を確保することは出来なかった。
唯先輩の隣で我が物顔で寛いでいる。
唯先輩の隣を恣に占拠している。
私は怒りで震えた。
私があと八ヶ月早く産まれていれば、このような理不尽を許さなかった。
仕方がないので私は飛び級する事にした。
17
:
いえーい!名無しだよん!
:2016/05/10(火) 08:24:09 ID:twVSXLYY0
梓「今日から3年2組に仲間入りする中野梓です。よろしくお願いします」
それまで騒ついていた教室は、時間が止まったかのように鎮まった。
誰も声を上げず、ヒヤリとした空気が私の汗を冷やす。
私は一度深く息を吐き、意を決してから、自分の教室から苦労して運んだ自分の机を、唯先輩と立花先輩の間に差し込んだ。
姫子「……」
彼女からの反応は無かった。
姫子先輩、名前が漢字一文字では無い時点で彼女はモブである。
超主役級である私が恐れることなど何も無い。
見た目は一見ヤンキーだが、律儀にシャツをスカートに仕舞っている。
内申点への執着が捨てきれていない証左である。
律先輩のように豪快に内申を放棄するレベルでなければ、私を牽制することは出来ない。
胸だって澪先輩の方が大きい。
私はなんだか気持ちが軽くなった。
姫子「君、資格は?」
梓「え……?」
姫子「し、か、く」
梓「資格……?」
姫子「一級平沢唯取扱者認定資格、持ってる?」
梓「……」
私は困惑した。
姫子先輩によると、唯先輩の前後左右の席に着くには国家資格が必要らしい。
一級平沢唯取扱者認定資格を所持していれば平沢唯保護監督責任者を名乗ることが出来る。
梓「……持って、無いです」
姫子「じゃあダメだね」
姫子「出直しておいで」
梓「そんな、机と椅子、凄く重くて……階段とか、運ぶの大変だったのに……」
唯「あずにゃん、泣かないで」
唯先輩が私の頭を優しく撫でてくれた。
頭のてっぺんに残った唯先輩の暖かさを逃がさぬように、私はポケットに忍ばせておいた唯ツを頭に被った。
唯ツは私のツインテールを優しく包み、宇宙的な慈愛と慈悲のパワーを私に宿した。
梓「控えおろう!」
姫子「なっなに?」
梓「唯先輩の御前であるぞ!」
読者が何か言いたげな表情でこちらを見ていた。
梓「我輩はあずにゃんである。胸はまだ無い」
18
:
いえーい!名無しだよん!
:2016/05/10(火) 08:24:43 ID:twVSXLYY0
澪「律、これはキャラ崩壊だな」
律「そうだ」
澪「キャラ崩壊はあまり……良くないんじゃないか?」
律「いや大丈夫だ」
澪「読者に酷評されるぞ」
律「私は"意図的"にキャラ崩壊させている」
律「そして"意図的"に読者を置き去りにしている。わかるか?」
澪「まさか……」
律「唯のタイツを被ることによって梓は盛大にキャラ崩壊する。それにより読者のキャラ崩壊の閾値は最大まで上昇する」
澪「なるほど、キャラ崩壊の感覚を麻痺させることによって、その後の多少のキャラ崩壊に気付かせないという狙いか」
律「意図的であると示すのは重要だ」
澪「そうだな」
律「これまでの誤字脱字や設定の矛盾も意図的であると示すことによって全然恥ずかしくない!」
澪「凄いぞ律!自力でそんな高等テクを編み出すなんて」
律「へへーん、私が本気でSSを書けば、こんなもんだぜ!」
その時、田井中の尻から気の抜けるような、極めて間抜けな音が聞こえた。
律「私は今、意図的に屁をこいた」
澪「なに?意図的にだと?」
律「なぜだかわかるか?」
澪「わからん」
律「いずれわかるさ」
19
:
いえーい!名無しだよん!
:2016/05/10(火) 23:25:41 ID:LTovw71I0
おもしろい。続きが楽しみどす。
20
:
いえーい!名無しだよん!
:2016/05/11(水) 14:08:32 ID:rhxQW7lM0
アカネ「あの……」
梓「はい?」
アカネ「そこ、私の席なんだけど……」
梓「それが……なにか?」
アカネ「えっ……」
佐藤アカネ。
彼女はバレー部所属のモブである。
名前が茜なら準主役級だったかもしれないが、残念ながら超モブ級止まりである。
梓「今日からこの、唯先輩の右前方の席は私が座ります」
梓「よろしいですよね?」二コリ
アカネ「なっ……!」
アカネ「いいわけないよ!モブになる代償としてこの席を貰ったのに!」
アカネ「それに唯から離れる程、カメラに映らなくなるんだよ!」
梓「承知の上です。どうか譲って下さい」
アカネ「ダーメ!」
紬「ここは百合バトルで白黒付けるべきね!」
梓「ムギ先輩!?」
紬「唯ちゃんクイズ始めます」
紬「第1問!唯ちゃんのギー太のフィルムを剥がしたのは誰?」
梓「……」
アカネ「はい!律!」
紬「正かーい!」
紬「第2問!唯ちゃんの月々のお小遣いは幾ら?」
アカネ「5000円!」
紬「大正かーい!」
梓「ズルい!」
梓「一期の前半のことなんて私、知りません」
梓「ヤダヤダ!唯先輩の近くに座りたいよ〜」
唯「あ!駄々にゃんだ!可愛いな〜」
姫子「頻出問題を答えられないなんて、勉強が足りないよ」
梓「なんで私だけ学年が違うんですか」
梓「こんなの間違ってますよね?唯先輩?」
唯「そうだね。あずにゃん、私の膝に座っていいよ」
梓「いいんですか?」
唯「いいよ〜」
梓「わーい!」
唯「あずにゃん、軽〜い♡」
21
:
いえーい!名無しだよん!
:2016/05/12(木) 23:14:22 ID:YbAbBwIk0
これはりっちゃんの百合ssの内容ということなんだな。
唐突な展開で面食らったが、どんどん面白くなっていきそうな予感が。
22
:
いえーい!名無しだよん!
:2016/05/20(金) 21:00:55 ID:UkkiOuco0
こーゆーメタいSS大好き。のんびり書いてくれ。
“桜が丘”の誤字に関しては昔っから見る度イライラしてたから
とみさんよう指摘してくれたと相槌打ってしまった。
23
:
いえーい!名無しだよん!
:2016/05/26(木) 19:48:54 ID:RRxXlDU60
続きお待ちしております。
24
:
いえーい!名無しだよん!
:2016/06/09(木) 00:00:29 ID:zPKpWfKM0
そろそろ再開してもいいのでは…
25
:
いえーい!名無しだよん!
:2016/07/09(土) 10:04:47 ID:FIP5is.c0
作者さんカムバック‼
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