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中学生バトルロワイアル part6

1247th Trigger ◆jN9It4nQEM:2014/04/22(火) 00:25:29 ID:hOSo1yps0





















それでも。それでも。

彼女達が、手を差し伸べることをやめないならば。

まずは、『七原秋也』の根幹を知ることから始めなければならない。

彼が過ごした日常を。彼が味わった地獄を。彼が失ったものを。彼が奪ったものを。彼が到達した世界を。

戦闘実験第六十八番プログラム報告書。

船見結衣が手に取った冊子には七原秋也が『七原秋也』でいられた時を記している。

彼を知る手掛かりとなる欠片が、結衣達は今開こうとしているのだ。

けれど、知ったからといって彼女達のしあわせギフトが『ワイルドセブン』に届くは別問題だ。

彼女達の言葉が『ワイルドセブン』に不都合なものであるならば、容赦なく切り捨てるだろう。

強さを保つ為に。走り続ける為に。

綺麗な想いを信じていた“中学生”は、何処にもいないのだから。





 【戦闘実験第六十八番プログラム報告書】
船見結衣に支給。プログラムに関わる様々な情報を記載した冊子。
どんな目的で行われるか、どのクラスが巻き込まれたか。プログラムに関わる情報が色々とつめ込まれている。
その中には、『七原秋也』がどのような人物か。どんな人生を歩んできたかも当然含まれる。
彼らが奪われた“日常”が事細かに写真付きで記されているのは、何かの皮肉も込められているのだろう。
………もう取り戻せない優しい日々を嘲笑うかのように、写真の中で生きていた彼らは、幸せに生きていた。


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