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新西尾維新バトルロワイアルpart6
441
:
球磨川禊の非望録
◆wUZst.K6uE
:2014/11/02(日) 13:50:39 ID:GGNzVLNQ0
過去を紐解いても、おそらく初めてではないだろうか。
一本でも凶悪極まりない、球磨川自身曰くつきと称するほどの過負荷である『却本作り』を、同時に四本もその身に受けた“人間”は。
「……見損なったわ、七花」
倒れ伏した弟の姿を、冷え切った目で七実は見る。
「父さんを引き合いに出してまで自分を正当化するなんて、あなたも堕ちたものね。あとでお仕置きしてあげるから、しばらくそこで大人しくしていなさい」
吐き捨てるようなその言葉に、当然ながら返事はない。
堕ちたものもなにも、七花の今までの言動は『却本作り』あってのものなので、三分の一程度は七実の影響を受けていたからこそと言えるのだが。
そのうえ残り三分の二は、言うまでもなく球磨川の影響である。
堕ちるところまで堕ちないほうがおかしいという話だ。
「な、七実ちゃん!!」
大声で呼びかけられ、七実は振り返る。
ようやく現状を認識したらしき球磨川が、めだかの死体を両腕で抱き起こし、血走った眼で七実を見ていた。
「きみの、きみが見取った僕の『大嘘憑き』で! めだかちゃんの死をなかったことにしてくれ!!」
要求というより、それはもはや懇願だった。放っておけば土下座せんばかりの勢いで、球磨川は痛切に叫ぶ。
仲間のためでなく、同類のためでなく、敵対する者のために恥も外聞もなく取り乱し、何かを懇願する。
あの球磨川禊が、である。
「……めだかさんを」
請われた側の七実は、そんな球磨川の態度には特に反応せず。
めだかの死体を指さし、一言一句区切るようにして言う。
「わたしの『大嘘憑き』で、めだかさんを蘇生――もとい、“黒神めだかの死をなかったことにしろ”、と。そうおっしゃるのですね? 禊さん」
「そ、そうだよ、早く――」
通常の心肺蘇生法を施すわけでもあるまいに、「早くしないと手遅れになる」と言わんばかりの焦りようだった。
無意味に急かす球磨川とは対照的に、七実はあくまで冷静沈着な面持ちのまま、
「相わかりました」
と、一も二もなく了承する。
牛の歩みのようにゆっくりと、球磨川の抱えるめだかの死体に近づいてゆき、血まみれの地面に丁寧な所作で屈みこむ。
そして死体の胸のあたり、手のひらの形に陥没した傷の上にそっと手をかざし、
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