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少女漫画キャラバトルロワイアル 第二巻

21口ずさむのは白の呪文 ◆F9bPzQUFL.:2013/07/02(火) 21:33:23 ID:Qtfoc0EA0
ごうごうとおとをたてて、もりがもえる。
けれど、おんなのこはうみをみていました。
うみはあおくて、きれいで、すんでいました。

「いつかみんなでうみにいこうね」

それをいったのはだれだったでしょうか。
けっきょく、みんなでうみをみることはかなわなくなりました。
それぞれが、それぞれのみちを、あゆんだから。

そして、これからも。
それはかなうことはないでしょう。
だって、おんなのこは。

いまからひとを、ともだちを「  」のだから。



どれだけ泣いていただろうか、気がつけばこの砂浜で横になってしまうくらいには、疲れていたのか。
いや、疲れていたのではない。
あくまで疲れていたのは心で、体力的に疲れていたのではない。
分かってはいるが、体はどっしりと重い。
服に付いた砂を払い、すっと立ち上がる。
後ろを向けば、森が燃えている。

「……そっか」

あゆみは、その火事から感じ取る。
空は火事が起きるほどの晴天ではないし、空気もそこまで乾燥しているわけではない。
つまり、自然発生した火災ではなく、人間の手で火がつけられた火事なのだと分かる。
なぜ、わざわざ火をつけるのか。
それは簡単な話で、人を「  」ためだ。
人を殺そうとしている、誰かがいる。
誰かが、人を殺そうとしている。
ここは人を殺さないといけない、殺さないと生き残れない場所。
悪いことでも何でもなく、生きるためにはそれしかないというだけ。
誰もがやっている、当たり前のこと。

怖くはない、だって私もこれから人を「  」んだから。

決意と共に、振り向く。
手に握りしめた鉄の塊が、少しだけ重みを増したような気がするのを、必死にごまかしていく。
これから、これを使って人を「  」。
もう戻れない、戻らない。

決めたことだから、もう決めたことだから。

そのためには、"みんな"だって――――


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