したらばTOP ■掲示板に戻る■ 全部 1-100 最新50 | |

NT受けonly小説

8イル:2014/05/03(土) 23:43:06 ID:???




「NTさんじゃないっすかー!」
「あっ、ほんまや」

tskと不毛な攻防を繰り広げていたNTを呼ぶ声に、二人の動きも止まる。
声のする方に目をやれば、嬉しそうな笑みを浮かべる黒髪の男と、体格が良くハーフと思われる顔立ちをした褐色の肌をした男が立っていた。

「knjrとelじゃん!」

NTはtskの手を慌てて振り払うと、二人の元へ駆け寄った。
思わぬ事態にNTを手放してしまった事に加え、嬉しそうに見知らぬ男達の所へ行ってしまったNTにtskは苛立ちを覚えた。


「会えてマジ嬉しいっす!」
「はは、el大袈裟でしょ〜」
「いや、マジですって!」

elと呼ばれた男が、強面な見た目に反して満面の笑みでNTに擦り寄る。
もう一人の男、knjrも同じ様に笑顔でNTとの再会を喜んでいた。

自らが好意を伝えれば、それは迷惑そうな顔をするくせに、二人には嬉しそうに応えるNTの姿にtskのイライラは増していく。


「……先生、誰っすか?」

あからさまな敵意剥き出しの声で問えば、tskの様子に気付いたknjrがelとの会話に夢中なNTの代わりに口を開いた。

「NTさんの大学の後輩やけど」

"NTさん"という部分を強調した、何処か刺を感じる様なknjrの言葉にtskの表情は更に険しくなる。

「俺はNT先生に聞いたんですけど」
「そら、ごめんな」

tskも負けじと嫌味ったらしく返すが、knjrは予想通りといった具合にさらりと受け流す。
再会に盛り上がるNTは気付いていないが、tskとknjrは互いに同じ匂いを感じた様だ。


「NTさん、また三人で飲み行きましょうよ」

knjrのtskにだけ伝わる様な刺のある言い回しにNTは気付かない。
tskには踏み入れない領域で展開する話に、tskの目つきは鋭くなるばかりだ。


「先生、もう時間だから帰んねぇと」
「おい、何すんだよ」

会話を遮る様にNTの腕を掴みその場を後を離れようとするtskに、それまで笑顔だったelの顔が一瞬にして怒りの顔になる。
大抵の人間ならば怯んでしまうelの睨みにも、tskは動じる事なくNTを引き寄せる手を緩め無い。


「ごめん、部活中だから戻るわ!また連絡するから!」

さすがに不穏な空気を感じたNTがelを宥める様に言うと、elと睨み合うtskの背を押しその場を後にした。







knjrとelから見えなくなる所までtskを連れてくると、NTは大きなため息をついた。
だが、そんなNTをtskはすぐに人目から見えない建物の影に連れ込むと、先程の分まで堪能するかの様に激しく口付けた。

いつかの保健室のキスとは違い、濃厚な口付けにNTはもはや身を任せる他無かった。



「はぁ……先生って、本当チョコ好きですね」

ようやく唇を離したtskの表情は、茶化す口とは裏腹に今にも泣いてしまいそうだった。
"泣きたいのはこっちだ"とNTは言ってやりたかったが、tskの目を見てしまえばそんな言葉を言えるはずも無くただ口を噤んだ。


「先生…すっげぇ好きだから…」


きっと女子が言われたら一発で落ちてしまう様な愛の告白にNTが答える間も無く、NTの唇は今一度tskによって塞がれた。




続く……


新着レスの表示


名前: E-mail(省略可)

※書き込む際の注意事項はこちら

※画像アップローダーはこちら

(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)

掲示板管理者へ連絡 無料レンタル掲示板