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NT受けonly小説
6
:
イル
:2014/05/03(土) 23:41:50 ID:???
学園パロ ③
tskがクラスメイトのimicと次の体育に備え廊下を歩いていると、前方から女子生徒の黄色い声が聞こえた。
「あっ、iwtだ」
二人の目の前に現れたのは、学園一の秀才でtskと人気を二分するiwtだ。
教室移動なのだろう、他にも二年の生徒達が教科書を手に廊下を歩いていた。
決定的な証拠は無かったが、iwtに何処か危険な印象を抱いていたtskは向かってくるiwtを睨みつけた。
学園の人気者二人の姿に色めき立つ周りとは裏腹に、二人はお互いから視線を外さないまま距離を詰める。
「NT先生って抱き心地いいですよね」
「……っ!?」
tskはすれ違い様に自分だけに聞こえる様に放たれた言葉に一瞬耳を疑った。
すぐさま振り返るが、既にiwtの姿は生徒でごった返す廊下に紛れてしまっていた。
「omi、どうした?」
一人だけ立ち止まったtskにimicが話しかける。
「あいつ……」
「iwtと仲良かったっけ?」
imicはtskとiwtの接点を考えてみるが、二人共女子にモテる以外特に共通点は思い付かない。
考えてはみたが、元来頭を使う事が得意ではないimicはすぐに思考を捨て、窓の外に目をやった。
「あっ、NT先生じゃん」
NTいう単語にtskの肩が僅かに揺れた事にimicが気づく訳もなく、まるで飼い主を発見した犬みたいに窓から顔を出し、授業の為にグランドに居たNTに手を振った。
「NT先生ー!今日は野球やりましょう!」
「やんねーよ!今日はマラソン!」
「えー!!」
提案をあっさりと退けられたimicは大げさに悲嘆の声を上げた。
二人のやり取りを見ていたtskが何かを思い付いた様に窓から身を乗り出した。
「NT先生、今日はサッカー!決まりだから」
imicを押し退け、グランドに居るNTにtskは言い放った。
「サッカー?omi、どんだけサッカーしたい訳?」
無理やり退かされた不満と、部活でもサッカーをやり授業でもサッカーをやりたがるtskにimicは呆れ顔だ。
「いいんだよ。さっさと行くぞ」
「ちょっ、omi!?」
窓から体を戻すとimicを置き去りに、tskはそそくさとグランドに向けて走って行ってしまった。
広いグランドに残されたNTは何も言い返せず、ただ校舎の窓を見上げていた。
案の定、体育はtskの提案通りサッカーとなった。
先程まで野球が良かったと不貞腐れていたimicも、いざ始まってみれば先頭を切ってゴールを攻め立てていた。
NTは審判として試合に参加はしていたが、tskの考えている事が分からず心此処にあらずといった感じだ。
試合はサッカー部主将tskが率いるチームが有利に進めていたが、imic率いるチームも負けじと食らいついており、体育の授業とはいえ白熱した展開となっていた。
暫く互いの得点板が止まっていたが、同じサッカー部の仲間からボールを受けたtskが敵チームのクラスメイトを次々と交わし、豪快にゴールネットを揺らした。
「先生!決まった!」
「うわぁ!?抱きつくな!!」
さすがはサッカー部主将と拍手したくなる様なゴールを決めたtskがNTの元に走り寄り、tskのゴールに目を奪われていたNTに抱きついた。
「お〜い、tskがまたNT先生に抱き着いてるぞ〜」
二人にあった出来事を知るはずも無い周りの生徒達は、いつもの事だといった具合に囃し立てる。
NTはバタバタと暴れて腕から逃れようとするが、今日のtskはいつまでもNTを離さなかった。
「さすがですね…」
「iwt君、何か言った?」
「ううん、何でもないよ」
思わず漏れた言葉を隣の女子に聞かれたiwtは慌てて否定すると今一度窓の向こうに目を向けた。
そこにはまだNTにじゃれついているtskの姿があった。
明らかにこちらを意識している。
NTにカッコイイ姿を見せる事が出来、尚且つ人前でNTに抱きついても不思議がられない様に仕向けたtskにiwtは賞賛と嫉妬の視線を送った。
「まぁ、負けませんけど」
続く……
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