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NT受けonly小説
16
:
イル
:2014/05/05(月) 23:53:58 ID:???
桜の下で一人瞑想をしていたhromが足音に気付く。
いつもならば、すぐに臨戦態勢に入るが今回ばかりは刀を抜く事もせずに唇だけを開いた。
「NTさん、斬られたいんですか」
hromの背後に現れたのは濡れた服もそのままに虚ろな目をしたNTが佇んでいた。
何も答えないNTにhromは腰を上げ近付く。
足音を消す事など容易いはずのNTが初歩的な事もせず、更には雨に濡れたままの格好で現れた事にhromは驚いた。
「この桜が無ければ、人は戦わずに済むのかもしれない…」
hromの横を通り過ぎ、櫻の太い幹に手をやりながら目を伏せるNTをhromは静かに見守る。
NTの言わんとしてる事はhromにも痛い程分かったが、NTの言葉に答える事は出来なかった。
「そうしたら、俺達は誰も斬らずに居られるのに」
寂しそうに呟くNTにhromは堪らずその小さな体を抱き寄せるが、雨の匂いに混じって違う男の匂いがする体に思わず唇を噛む。
その匂いを掻き消す様にNTの体を樹に押し付け激しく口付ける。
NTも抵抗する事無く口付けを受け入れ、自らも必死に応える様に舌を動かした。
hromが濡れた服に手をかけると現れたのは絹の様に手触りの良い白い肌。
常に修羅場をくぐり抜けているにも関わらず傷一つ無いのは、NTの身のこなしの良さを表していた。
その肌に一秒でも早く跡を刻み付けたいhromは無心で貪り付いた。
「あっ、はぁ……んっ」
幹に体を預け、緩急をつけ仕掛けられる愛撫にNTは熱い息を上げる。
誰も掠り傷すら付けられない肌に紅い跡が散らばっていく。
時折舞い落ちる薄紅色の花びらもNTの白い肌に彩りを添えた。
「NTさん……我慢出来ない……!」
「やぁ……あぁぁ―――!!!」
体の奥に侵入してくる熱い物にNTは悲鳴にも似た声を上げる。
力一杯肩を掴まれるhromも声が出てしまうのを堪え、NTの中に自らを刻み付ける。
愛撫とは違い、ただただ欲望だけを満たす様な動きにここが伝説と謳われる桜の下である事など忘れてしまいそうであった。
膨張し続ける熱にNTは解放が近い事を感じる。
「hromっ、ひぁぁ―――!!」
「NTさん……!!」
NTが白濁の欲望を解放するとhromも最奥に火傷してしまう程の欲望を吐き出した。
手放しそうになった意識をどうにか繋ぎ留めたNTがふと目を開ければ、頭上には満開の桜が揺れていた。
そして、強く吹いた風に舞う花びらが先程見た鮮血が蘇らせた。
「嫌だ……見たくないっ……!!」
泣き叫ぶNTの目をhromが手で覆う。
それでも止まる事の無い涙は掌の間をすり抜けNTの頬を濡らした。
人の死を目の当たりにしたばかりにも関わらず、生きてる事を痛い程に実感している浅ましさと喜びの狭間で心は今にも押し潰されてしまいそうだった。
止めど無く流れる涙を拭う事も出来ないNTをhromはきつく抱き締め、NTにそして自らに言い聞かせる様に言葉を絞り出した。
「絶対にNTさんを離さない。誰を傷付けても……」
NTはhromの誓いとも言える言葉を聞きながら、静かに二人を見下ろす桜を今一度見つめた。
桜の樹は無数の人間の想いを黙って受け止め、樹としての天命を全うし続けるだけ。
NTもまた、この桜が朽ち果てるまで何人もの命を奪いながら、結局はたった一人の男の腕の中で存在価値を確かめながら生きていくのだと悟った……――
終
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