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Schwarzer Kater 4 *SA
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「Schwarzer Kater 3」の続きです。
相変わらずSAオンリーほぼ初期メンバーのみ。
そしてリアルよりパラレルが多くAさん猫可愛がりなお話。
自分でもびっくりな4スレめに突入。
ここまできたら自分だけになっても妄想が続く限り書き続けたいです。
すでに妄想尽きて似た話がいっぱいありますが…今スレもどうぞよろしくお願いします☆彡
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「あっし」
うどんの仕上げをしてリビングに戻るとソファでうつらうつらしとるあっし。
「俊ちゃ?」
「大丈夫か?」
「うん」
机に置いた土鍋と器に目をやりあっしがゆっくりと体を起こした。
「ゆっくりでええけ、食えるだけ食え」
「そうする」
寄りかかれるようにクッションを置いてやって横に座りテレビをつける。
じっと見とると気にするしな。
テレビを見とるふりしながら様子を伺うと、思ったより食えとることにほっとした。
「ごちそーさま」
しばらくして全部とはいかんけど半分は食って、手を合わせたあっしをまたベッドに押し込む。
「俊ちゃん」
「ん?」
「あの、ちょっとだけ、ここにいて?」
「…ええよ」
甘えるように手を伸ばしたあっし。
最近にしては珍しいな…。
その手を握って横に座ると、軽くキスを落としてやった。
「ん」
はにかんだ笑みにこっちも少し照れくさくなるが…誰も居らんからえーか。
目を閉じたあっしを見てからサイドボードに乗った一枚の写真に目を移す。
ここに来てしばらくして撮ったヒロさんと俺らの写真。
まだまだ子供でどこか不安そうに手を握り合うあの頃の俺らの姿…。
あそこで生きていた時とは少し違った想いをこいつに持つようになって、今はお互いが昔より更に大事な存在となった。
あの頃命の危険すら日常でいつあっしを失くすかと怯えていたけど…今ならいつまでもこうやって2人で居れると信じられる。
それでも時々は不安になるから、あんまり無理だけはすんなよ。
すっかり眠りに落ちたあっしの額に祈るようにそっと唇を押し当てた。
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お返事 >>946
Cinderella Story >>947-951
すでにくっついてる2人←
四六時中べったりじゃないけど、2人でいる時はラブラブです(笑)
兄ちゃんズと居ると基本甘えたあちゅになってしまうので…しっかりしてるあちゅを書くのが難しい。
相変わらず事件に巻き込まれ痛い目にあったりもしますがもう少しお付き合いください☆
あちゅのことを話してるすんたんが好きだなー♪
お互い遠慮のない関係なのもわかるし、なんかもう口調から特別な感じが駄々漏れ(〃艸〃)
無邪気な2人が見たくなって過去ライブ映像をチラ見してました。
そしてずっと見てなかったプロフィールを何年かぶりに見たらさとちんが。ここにあったのか!
多分皆さんご存知だろうけどあまり見る機会なさそうなのであぷしておきます←(1)のすんたんの現実的な回答とあちゅの突っ込みたくなる回答が好きw
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緋さま
私も聴きました!すんたんのラジオ
つい最近も連絡取り合ってるのとこらぼの時の二人のやり取りの仲良しぶりにほっこりするやらニヤニヤするやら(*^^*)
やっぱり二人は二人しか持っていない世界を持っているんだなあとしみじみ思いました^^
お話の方もいつも楽しみにしています
早く続き読みたいなー♪
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あっ!うっかりageてしまいました汗
ごめんなさいです
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>>953-954
こんにちは。
age気にしなくても大丈夫ですよ☆
すんたんラジオ聴きましたかー♪
本当に仲良さそうでほっこりですよね。
今もぐるーぷにいるならともかく別々に活動しててこんなに仲良しだーって公言する人達ってあまり居ないような?
知らないだけかもしれませんが(笑)
やっぱり濃い時間を過ごした2人は特別に繋がってるのだと勝手にうきうきしてますw
お話も楽しみにして下さりありがとうございます!
なんだかエライ展開になりそうですが、少しでもハラハラしたり楽しんだりしてもらえればいいなと思います。
頑張りますo(^▽^)o
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Cinderella Story
しばらく大した事件もないらしく落ち着いた日々。
とはいえ、あっしはなにやら書類とか会議とか書類とかで相変わらず忙しいらしいけどな。
「あっしー…お、珍しい。まだ寝とるんか」
そっと覗いたあっしの部屋。
ベッドですやすやと眠るあっしの姿がある。
一緒に寝ることも多いけど、疲れとるときや時間が遅い時はそれぞれ自室で休むのが俺らの約束。
お互いそれなりに危険も伴う仕事やから体調はなるべく整えときたいし、少しでも休んで欲しいって思いから2人でそう決めた。
けどあっしはどんなに朝早くても、俺が出かける時は起きて見送ってくれる。
どうやら自然に起きちまうらしい。…職業病か?
なのに今日は部屋に入っても気がつかん。
珍しいな…よっぽど疲れとるんじゃろうか。
「あっし、行ってくるわ。遅刻すんなよ?」
起こしたいわけじゃねーから小さく声をかけ俺は仕事に出て行った。
「んー朝?」
携帯の目覚ましの音で目が覚める。
なんだか体が重い…。
「あれ?俊ちゃん今日早いって言ってたっけ…」
昔からだけど、今は仕事の関係もあってすっかり気配に敏感になってる俺。
でも、俊ちゃんが出て行ったのには気がつかなかった。
やっぱり風邪かなぁ?
「今日は本庁に行かなくちゃいけないのに」
体を起こすと視界がぼんやりとしてる気がする。
とりあえず、着替えて何かちょっとだけ腹に入れて薬飲もう。
もたもた着替えを済まして買い置きしてあったバナナを半分かじった。
「やばっ」
ふと時計を見ると予想以上に時間が経っていて、慌てて薬を飲みカバンを掴んで家を出る。
「あーなんか疲れた。会議が終わったら早退させてもらおう」
車に乗り込んだだけで大仕事終えた気分だ。
何も事件が起こらないといいなー。
ぼんやりしてしまう意識を必死で手繰り寄せて慎重に車を走らせた。
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「篤志さんおはようございます」
朝からにっこり爽やかな笑みを見せて挨拶をしてくれたのはタカヒロ。
なんでも器用にこなす彼は一応俺の直属の部下?
ここに居るメンバーはみんな上司とか部下と言うよりは仲間意識の方が強いんだけどね。
「タカヒロおはよう。朝から元気だね」
そう挨拶を返して一度自分に割りふられた部屋に入る。
しっかり実績を上げて経費をもぎ取ったおかげで、新しくなった別働隊。
今では一人一人に部屋があって、基本的には仮眠も仕事もその部屋でする。
でも事件があったり、みんなと居る方が好きな人のために大部屋に机もあって。
どっちかと言うとみんなで居る方が好きな人が多いかな。
俺は書類が大量にあるからこっちにいること多いけど。
「メンドクサイなぁ」
会議のことを考えたら憂鬱になった。
体が熱いのに寒気もするし…熱上がってきたかな。
「まずいな。会議さえなかったらよかったのに。って言っても仕方ないか」
しばらく机に伏せていたけど、諦めて会議用の資料をそろえて鞄にしまう。
だらだらと立ち上がったときノックの音がした。
「どうぞ」
「失礼します」
「タカヒロ、なにかあった?」
「いえ、篤志さん今日本庁でしたよね?」
「うん。ヒロさん出張中だから、俺が代理で会議だよ」
「送っていきましょうか?」
「んーいいよ、大丈夫。またこっちに戻って来るんだし、今人手少ないから何かあった時に残ってもらってた方がいいし」
「わかりました。気をつけて行ってきてくださいね」
「ありがと」
パタン。と扉が閉まるのと同時にその場に膝をつく。
うわー、眩暈きつ。
これ、自分で運転していくのまずいかな…。
「あっ、いけね、忘れて…って篤志さん?!」
ガチャリ。
出て行ったタカヒロが何かを言いながら扉を開けて入ってきて…タイミングがいいのか悪いのか…膝をついていた俺に気がつき慌てて飛んできた。
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「ちょ、どうしたんっすか?大丈夫ですか?」
「大丈夫。ちょっと躓いただけー」
「立てますか?って、超熱いっすよ!」
「…」
「ちょっと失礼します」
手を貸してくれたタカヒロがそのまま俺の額に手を当てた。
ひんやりした手が気持ちいい。
って、完全に熱あるなこれ。
「すっげー熱いじゃないですか!」
「そう?でもとりあえず時間ないから会議だけは顔出してくるよ」
「いやいや、無理ですよ。医務室に…」
「ダメ。今日の会議に欠席したらまたなに言われるかわかんないから。ヒロさん居ないし、俺の代理に別の誰かに行ってもらうのもちょっと厳しいし」
しっかりとタカヒロを見て言う。
多分わかってくれると思う。
自由にやらせてもらってる分俺達への風当たりはきついから、少しでもつつかれる要素は作りたくないって。
「あーっもう。篤志さんが頑固なのは知ってます。わかりましたからせめて送らせてください。そんな状態で事故でも起こす方がまずいでしょ?」
「うん。ごめんねタカヒロ」
今までにも結構迷惑かけてるよね。
「篤志さんだからいいです。大丈夫ですか?立てますか?」
「ありがと。大丈夫」
「座って待っててください。ショウキチに伝言してきます」
差し伸べてくれた手を掴んで立ち上がる。
自分でも思ってた以上に熱が高くなってるし、正直送ってもらえるのはありがたい。
素直に受けることにして椅子に座って、タカヒロが戻ってくるのを待った。
「気をつけて。予定通りなら2時間後ですよね。また迎えにきます」
「予定通り終わったためしはないし、あまり慌てなくてもいいからね。後、事件優先で。何かあったら携帯に連絡ちょうだい」
「はい。あ、無理しないでくださいねって言ってもどうしようもないですけど」
「今日はちゃんと大人しくしてるよ」
「そうしてください」
苦笑するタカヒロにひらりと手を振って深呼吸すると、行きたくもない本庁の建物に足をむけた。
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お偉方が並ぶ端に腰を落ち着ける。
いつもの通りいろんな視線が突き刺さるけど、熱があるせいかいつもより気にならないかも。
俺達は特殊だから、実力を認めてくれる人と疎ましく思う人の二種類が居る。
お偉方はほとんど疎ましく思ってるほうかな?
きっちり実績を上げてるから余計腹がたつんだろうね。
だから普段は反論やら意見やらいろいろ口を挟むことも多いんだけど、今日はしんどいから右から左へ聞き流す。
って言うか、半分意識朦朧?って感じで聞いてなかった。
「篤志さん!」
ふらふらと…と言っても絶対に本庁の人には気取られないようにしっかり歩いて見せたけど…
駐車場に歩いていたら予想外の声が聞こえた。
「ショウキチ?」
「はい。迎えに来ました。タカヒロ君、マツさんに至急って頼まれた仕事が入ったからって。すごい悔しがってましたけど」
「そっか。ショウキチも忙しいのにごめんね」
「いえ、大丈夫っす。乗ってください」
「ん。ありがと」
何となくぶんぶん振ってる尻尾が見える気が…熱が高すぎて幻覚見えてきた?
まあいいや。
開けてくれたドアから車に乗り込むと、安心して深く息をつく。
もう気を抜いても大丈夫。
そう思ったのが甘かったと知ったのは…別働隊の基地まで後10分ぐらいの距離でのことだった。
「篤志さん」
「ショウキチ?」
ショウキチの声が鋭く響く。
ミラー越しに見えた表情もきついものだった。
「付けられてます」
「っ!」
いつもなら俺だって気がついてるはずなのに…熱のせいで気が緩んでたか。
「このまま真っ直ぐ戻っても支障はないし、どうしようか」
付けられてても別働隊の中に入ってしまえば問題ない。
あとは何が目的で付けてるのかって事だけど…。
「くっ!!」
しまった!
目の前に見えたそれにショウキチが咄嗟にハンドルを切る。
がしゃんと音が聞こえた瞬間、一瞬だけ意識が飛んだ。
「…つ。っショウキチ!」
俺達の車の前に突然飛び出してきたトラック。
正面から突っ込まずにすんだのはショウキチの腕が良かったからだけど、それでもかなりの衝撃だった。
運転席のショウキチは額から少しだけ血を流して気を失っている。
でもシートベルトとエアバッグのおかげでそんなに酷くはなさそう…。
よかった。
そう安心しかけてはっと気がつく。
前に飛び出してきたトラックからも、それから付けてきていた車からも男達が降りてくる。
思わず銃を探しかけて…舌打ちした。
普段別働隊のメンバーは仕事中、常に銃を携帯している。
でも…本庁に向かう際は別。
本庁のお偉方が携帯させてくれないんだ。
なにやらごちゃごちゃと理由はあったけど、アホらしくて覚えてないや。
ショウキチはまだ意識がないから飛び出して逃げるわけにもいかないか。
とりあえず俺が出来ることは…万一の為に手がかりを残すことかな。
そっと携帯を取り出してバレないように録音機能をオンにすると、見つからないように座席の下に滑り込ませた。
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お返事 >>955
Cinderella Story >>956-959
なにやら事件が。
そしてまたまたすんたんの出番が…ない。
兄ちゃんズも出てないっ(笑)
TKだと上手く立ち回ってしまいそうなので帰りはSK君の出番です(コラ)
とら○ぶの個人あー写のSK君があちゅのまねに見えて仕方がないのは私だけですか?さんぐらすにハットに腹筋ってw
動画編集してたら肩凝りました(笑)
ぱぱのぷらいど映画は目が疲れる…(゚ー゚)
1と2しかないんだけど3も同じような感じなんですかねー。
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Cinderella Story
車のドアが開けられる。
覗き込まれたその顔に見覚えはないな…。
「何の用?」
「あんたが佐 藤篤志か?」
銃を突きつけて聞かれても素直に答える気にはならないけど、標的が俺ならショウキチには手を出さないかも。
「だったら?」
「一緒に来てもらおうか」
「何の目的?復讐ならこのまま俺を撃てばいい」
本当に撃たれちゃったら困るけど、わざわざこんな面倒なことをしてくるってことはすぐに殺す気はないと思う。
だからわざと挑発してみた。
少しでも何か手がかりを残せればいいから。
「あんたがあの男の弱点だからさ」
「誰のことだ?」
俊ちゃん?
でもそれはなさそうな気がする。
なら…。
「今は留守にしているあんたんとこのボスだよ」
「勘違いじゃないのか?あの人にとっては俺もただの部下の1人に過ぎない」
「お前がどう思おうとどうでもいい。時間稼ぎされても困るんだ。この坊やを痛い目にあわせたくないなら大人しくついてくることだな」
「こいつには手を出すな。手を出したら絶対言うとおりにはしない」
時間引き延ばすのも情報聞きだすのもこれ以上は無理かな。
「わかった。でもあんたに危害を加えないとは言ってないぞ。暴れられても困るし、本気だと言うことを知らせるためにも必要だからな」
「っうぁぁあっ!」
「急げ」
足に押し付けられた銃。
躊躇なく発砲されて焼け付くような痛みに声を上げた。
そしてそれに気をとられてる隙に俺の体は引きずり出され、行く手を阻んだトラックのコンテナの中へと放り出される。
「うっ」
体を打ちつけた痛みも、足の痛みにまぎれてわからない。
途切れそうになる意識をつなぎとめ、何とか耳を済ませた。
コンテナの扉が閉められる前に聞こえた車の走り去る音。
続けてトラックのエンジン音。
扉を閉められると真っ暗になって外の音も遮断されたけど…多分これならショウキチは無事だろう。
それに安心しながら、繋ぎとめていた意識を手放した。
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マツさんに頼まれた仕事を済ませてふと時計を見たら…もうこんな時間か。
っておかしいな。
いい加減篤志さん戻ってきてもいい時間なのに。
会議でなにかあったのか?
大丈夫だろうか…。
ヒロさん達と比べたら篤志さんとの付き合いは短いけど、それでもあの人が笑顔で無理をする人なのは知ってる。
それも全部自分のためじゃなくて別働隊やみんなの為に。
俺の方が階級も年も下なのに、普段はすごく頼りになるのに、時々…心配でしかたないんだよな。
考えに浸っていたら携帯がなった。
「ショウキチ?遅いな。何かあったのか?篤志さんは?」
「タカヒロ君!ごめんなさいっ、。やられました!篤志、さんが!」
「ショウキチ?!大丈夫か?何があった!」
聞こえてきたのは焦ったショウキチの声。
時々その声が切れるのは…どこか怪我でもしてる?
焦る気持ちを必死で押さえつけてとにかく場所だけ聞きだし電話を切る。
すぐにでも飛び出して行きたい。
ショウキチも篤志さんも心配だ…けど。
今はヒロさんもいないし自分がここに残るのが一番いいってこともわかってた。
「ケイジさんっ、ケンチさんとすぐに現場に向かってください。銃の携帯を許可します。何があったのか、敵が誰なのかはわかってないので
十分気をつけて」
大まかに状態と場所を告げ2人に出動を要請する。
ケイジさんは何も聞かずにわかったと言って内線をきった。
…大丈夫。
例え篤志さんがここにいてもきっとあの2人を選ぶはず。
自分の行動に少し不安を感じながら、それでも最善を尽くす為に署内放送でみんなを司令室に呼び集めた。
「タカヒロ、何があったの?さっきケイジとケンチが出て行ったけど」
「マツさん」
司令室にはすでにマツさんが居た。
みんなに話す前に…マツさんには話しておいた方がいいか。
「…ということで詳しいことはまだ確認が取れていません。ショウキチも怪我をしてるようですしとにかくケイジさん達が戻ってきてからじゃないと」
「わかった」
マツさんは珍しいほど厳しい表情を見せて頷く。
篤志さんのことが心配なんだと思う。
今はヒロさんが出張中ですぐに戻れない。
それにマキさんとアキラ君、それからテツヤさんとナオトも別件で居ない。
残りのメンバーで篤志さんを無事助け出さないと。
「タカヒロ、まっちゃん。何があったの?」
ウサさんが珍しくばたんと音を立てて入ってくる。
そして次々他のメンバーも飛び込んできた。
ただの事件なら署内放送までかけて招集をかけることはないから、みんなどこか緊張気味の表情。
全員が集まったところで…俺は今わかってる限りのことを説明した。
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篤志が捕まった?
タカヒロの説明に緊張感が走る。
何が目的だろう?
別働隊への復讐か?
まさか昔の事…はさすがに関係ないと思うけど、絶対とは言い切れない。
飛び込んできたうっさんも同じように考えていたのか視線があった。
タカヒロがみんなに説明を終えた時、ケイジとケンチがショウキチを支えるようにして入ってくる。
「ショウキチ、大丈夫?」
ねっさんが走りより状態を見て手早く治療を始めた。
「すみませんっ、俺」
「いいから、状況を教えて」
「はい。…あ、これ」
「…篤志の」
携帯だ。
「俺、気を失っていてちゃんと状況は把握できてないんす」
そう前置きをしてショウキチが覚えている限りのことを話してくれた。
トラックにぶつかった後はわからなくて、気がついた時には篤志の姿はなく残っていたのは携帯と…それから助手席に残る血痕。
篤志…怪我をしてるのか。
ぶつかった衝撃で?それとも…。
思わず携帯を握り締めてふと気になった。
携帯が残ってた?
犯人が置いていった?
いや…篤志のことだからわざとかも。
「マツさん?」
タカヒロが不思議そうに声をかけてくるけど、とりあえず黙ったまま携帯を操作した。
そして…。
『何の用?』
『あんたが佐 藤篤志か?』
静まり返った司令室に篤志とそれから犯人の声が響く。
「っ!」
聞こえてきた銃声。
篤志のうめき声。
「ヒロさんに連絡をつけるわ」
「マツさん、お願いします。ねっさん、これデータにして落としといてください。
あと何か手がかりがないか調べて…あ、ヒロさんにも声を聞いてもらった方がいいですよね」
「そうだね」
「ナオキ君とケンチさん。すみませんが、もう一度現場へお願いします」
「了解」
「タカヒロ、俺達は?」
「待機です。ヒロさんに連絡が取れて少しでも容疑者が絞れれば動いてもらいます」
「わかった」
タカヒロが必死で冷静さを保って指揮をとる。
日頃篤志に鍛えられてるおかげかな。
動揺していたみんなもすぐに自分達の仕事をこなす為に動き出した。
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もともと休んでるのは嫌いじゃない。
けど、今みたいに状況のわからないままの待機は…苦手かも。
まっちゃんがヒロさんに連絡をとってる間、俺は思わずパタパタと足を動かしていた。
「ウサさん…」
「タカヒロ?」
さっきまで冷静な顔を保っていたタカヒロが、俺とまっちゃんだけになったっとたん泣きそうにくしゃりと顔を崩す。
「大丈夫だよ」
篤志なら。
大丈夫だと自分にも言い聞かせながら言葉にした。
「早く助けないとまずい…です」
「そうだね。止血できてるといいけど…」
撃たれたのがどこかは音声だけでは判断できなかったし。
ただ、すぐに殺す気はないはず。
「それも心配なんですけど…篤志さん、今日酷い熱を出してたんです。休んでくださいって言ったけど会議だけは行って来るって。
無理やりにでも止めてれば良かった」
「…そっか。タカヒロのせいじゃないよ。でもそれでショウキチが迎えに行ってたんだ」
珍しいと思ったんだよね。
篤志は会議に行くのに送り迎えを使うことないから。
熱出してるのか…。
それはまずいかも。
「俺が…行く予定だったんです。俺が行けば、ショウキチにも怪我させずにすんだのに」
「それでタカヒロが怪我してたら同じだよ。悪いのはあいつらだ。篤志はきっと大丈夫。絶対に助け出してみせる」
「ウサさん…」
責任を感じているタカヒロの背中をぽんぽんと叩いて、それからまた言葉にして誓った。
篤志は助ける。助けてみせる。
俺達の大事な弟だし。
それに…。
「ヒロさんに繋がったよ」
そう、ヒロさんがいる。
まっちゃんの声にスクリーンを見た。
いつもより真剣なヒロさんの顔。
「何があった?」
「そっちに誰かいますか?」
「いや、俺一人だ」
まっちゃんが手短に事情を説明すると、だんだんとヒロさんの顔が怖くなっていく。
俺達が怒られてるわけじゃないんだけど…思わず一歩下がってしまった。
あ、タカヒロもだ。
「声と内容確認してもらいたいから送るね」
「ああ。出来るだけ早くそっちに戻る。それから俊に連絡とって」
「俊ちゃんに?」
「裏に詳しいから手がかりがつかめるかもしれねえ。それに前に篤志の居場所ならいつでもわかるとか言ってたから何か持たせてるのかもしれねーし」
「そっか。俊ちゃんも篤志のことになると心配症だからね。連絡とってみる」
「頼む。とりあえずお偉方の尻蹴ってでも今日中に終わらせてそっち戻るわ。いったん切るぞ」
「う、うん」
「……」
ぷつりと切れた通信。
うわー……ヒロさんの最後の言葉は聞かなかったことにしよう。
うん、そうしよう。
思わずまっちゃんとタカヒロと…顔を見合わせて頷きあった。
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Cinderella Story >>961-964
人数が良すぎて誰が誰だか…←偽者いっぱい
ひとまず画面越しに登場のパパ(笑)
視察でお偉方につきあっての出張だと思ってくださいw
あちゅえろ写真集来ました♪
脱いでるあちゅよりかっちり着てる赤い服や黒い服、そして白シャツにドキドキするのは何故でしょう?
そしてじいじとのたっち写真がおんにゃのこに見えて仕方ないのは私だけか…
あ、影のせいで谷間が出来てる( ´艸`)ムププ
写真集見てるとでーぶいでーがますます楽しみになりました☆
突然昔のオンオフとか見たくなってごそごそ漁ってます…どこだー。
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Cinderella Story
朝早くから入っていた仕事を終わらせて…大した仕事じゃなかった…家へ戻ると部屋が何となく雑然としちょった。
珍しいな…。
綺麗好きのあっしはだいたい朝余裕持って起きて、片付けてから出て行くのに。
やっぱり疲れとったか?
ん?なんじゃこれ。
「っあのバカタレ!」
机の上に置き去りにされた薬の空。
これがあるっちゅうことは体調が悪い…多分熱でもあるってことやろう。
それもあっしのことやから誰にも言わずに居るはずじゃ。
とりあえず様子を確認しようと携帯を手にした。
その瞬間…
「うおっ!」
かけようとした電話が呼び出し音を奏でた。
びびった…。
あまりのタイミングに見られとんのかと思わずきょろきょろ回り見渡しちまった。
って、まっちゃんからか。
なんかすげー嫌な予感がする。
「俊ちゃん?今、大丈夫?」
繋いだとたんにいつもより早口のまっちゃん。
「あっしのことか?」
「何か知ってるの?」
「いや、ただ体調崩してたみてーだし、まっちゃんの口調がいつもと違うけえな」
「相変わらず鋭いね。じゃなくて…俊ちゃんごめん。篤志が行方不明になった。多分敵の手に落ちてる」
「は?!どういうことじゃ!」
「落ち着いて聞いてね」
体調崩してぶっ倒れたとかそういうことかと思っとったら予想以上の事態に動揺した。
まっちゃんが今度はゆっくりした口調でことの次第を教えてくれる。
多分少しでも俺が落ち着けるようにじゃろう。
そのおかげで頭が冷えた。
まっちゃんが教えてくれたのは普段なら口外することのない情報や。
けど俺がヒロさんにとっても身内同然であっしと同居中、しかも裏に関しての情報なら俺が一番詳しいからじゃろう。
「ったく。あのバカ」
「俊ちゃん」
「まっちゃん、またかけなおすから切るわ」
「わかった」
ばたばたと場所を移してパソコンを立ち上げる。
幾つも設定されたパスワードを打ちこんでいき、画面に出たのは地図。
けど、そこにあるはずの情報がねえ。
「ちっトラックにでも乗せられとるんか。降りるまで居場所は特定できんな。あっし…無事でおれよ」
待っとる時間は有効につかわんと。
あいつを少しでも早く見つけてやる為に。
パソコンを眺めながらも俺はいろんなところに電話をかけ始めた。
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「い、っつぅ」
ごんと肩をぶつけた拍子に意識が戻ってきた。
酷い激痛に思わず苦痛の声を上げる。
真っ暗で何も見えないけど、トラックはまだ走ってる。
どこまで行くのかな?
気を失ってた時間がどのぐらいかはわからないけど多分そう長い間じゃないはず。
「あまり長時間はまずい、かな」
ぬるりと感じた足からの出血にだるい体を動かしてハンカチを取り出した。
手に力が入らなくてあまり意味はないかもしれないけど、それでも何もしないよりはましなはず。
ぎゅっと止血代わりにハンカチを縛って、一息。
「今頃ヒロさんに報告行ってるかな?怒ってるだろうなぁ」
そう考えたら思わず笑えた。
ヒロさん怒らせたら怖いって犯人はわかってるんだろうか。
「あ、俺は俊ちゃんに怒られるや」
体調悪いのに無理していくバカがおるか!って言われそう。
動くと体力を消耗するから、壁にもたれたままいろんなことを考えた。
犯人に心当たりはないし、今の自分に出来ることはほとんどない。
一番大事なことは仲間の助けを信じてできるだけ長い間生き抜くことだけ。
ただ…怪我だけじゃなくて体力のない今の俺でどれだけ持つかな?
よくわからないけど、かなり熱も上がってる気がするし…。
「いって…。ちょ、もう運転荒いんだよっ」
急に停まったトラックに体を支えきれずごんと横に倒れて思わず悪態をついた。
少ししてコンテナの戸が開けられる。
予想以上に眩しい光に目がくらんだ。
「生きてるか?」
「…」
そんな質問に答えてやる義理はないね。
ふいっとそっぽをむいて黙っていたら、上がりこんできた男が襟元をつかみあげる。
ちょ、苦しいから。
思わず男を睨み上げたら怯んだのか腹が立ったのか、叩きつけるように放り出された。
「ちっ、なんだよその目は」
「くっ…」
痛みに声を漏らす。
それでも気が治まらないのか、何度か蹴りつけられた。
「その辺にしとけ。あいつの前で死んでもらわないと俺達もあぶねーぞ」
誰かが男を止める。
もしかして…こいつらが主犯じゃない?
もっと上のヤツが絡んでるらしいとわかって、閉じていた目を開けた。
あれ?
さっきは居なかったその男。
記憶のどこかに引っかかる顔。
悟られないようにその男の顔を確認する。
ずっと昔…忘れたい過去の記憶の中、何度か顔をあわせたことのある男だ。
あの頃の俺と今の俺が同じ人物だってバレたらまずい。
でも、あの頃俺はまだ子供で、今とかなり変わってるから気がつかれないよね。
まさか…今頃関わることになるなんて。
思い出したくない記憶も一緒に出てきて目を閉じる。
ヒロさんの前で俺を殺すつもりなら、出張からこっちに戻ってくるまでに少し時間がかかる。
その時まで体力を少しでも温存しておかないと。
余計なことは考えないように先のことだけ考えながら、また体の力を抜いて意識を手放した。
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いつもより時間がゆっくり過ぎていく気がする。
何か出来ることがあるならいいけど、待っているだけの時間は辛い。
イライラしかけたところにヒロさんから通信が入った。
「まっちゃん。データは確認した。犯人の声に心当たりはないな」
「そうですか」
「とりあえずネスに前科者当たらせて。最近は声紋も取ってるから可能性はある」
「了解です」
「俊ちゃんから連絡は?」
「まだ。それに犯人からも…って、ちょっと待って」
ちかちかと光るディスプレイ。
タカヒロがすぐにそれに駆け寄った。
[外線からテレビ電話が入りました。ヒロさん指名です。犯人の模様。そちらにまわしても良いですか?]
光った文字。
タカヒロに頷くとすぐに操作され、ヒロさんが映ってるモニタの横に黒ずくめの男の姿が現れた。
「初めまして。もうお分かりだと思うがそちらの大事な参謀さんをあずかっている。五 十嵐はどこだ?」
「あいにく出張中でね。連絡をとってるけど中々捕まらない。篤志は無事なのか?」
本来ならタカヒロに応対は任せるところだけど、今は俺の方がいいと判断して答える。
時間を延ばすためにゆっくりと。
多分タカヒロが探知の指示を出してるはずだから。
「ああ。少し怪我はしているがまだ大丈夫だろう。だが、早く連絡を取らないとどうなるかわからないぞ」
「篤志を出して」
「おい」
無視するかと思ったけど、素直に画面が振られた。
「篤志さん!」
思わず上がるタカヒロの声。
画面に映し出された篤志は後ろ手に拘束され椅子に座らされていた。
その顔がこっちを見る。
肩で息をしてるところを見ると、かなり熱があるみたいだ。
でも…篤志の目にはまだ力があった。
ほんの少し、安心する。
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「だから言っただろ。ヒロさんはいないって」
「黙ってろ。まあまだ元気がある証拠にはなるか。だがいつまでその強がりが持つかな」
篤志と犯人の会話。
落ち着いた声とこっちをチラリと見る視線。
篤志?何か伝えたいことがある?
「最後までもたせて見せるよ。お前らのような想流会の雑魚にはやられない。ああ、元想流会か」
「っ!」
いきなりの言葉に男達は画面の向こうで慌てている。
つまり当たってるってわけだね。
けど…想流会か。
まずいかもしれない。
「お前なんでそれを…」
「組がわかるものは何も使ってないのに?雑魚だから顔も知られてないと思ってた?」
「黙ってろ!」
「っ篤志!」
今度は俺も思わず声を上げる。
篤志の鍛えているわりに華奢な体が床に叩きつけられた。
額に振り下ろされた銃のグリップ。
思い切り殴られたせいか…倒れこんだ篤志はぐったりとしていて額から出血している。
そして足の怪我もはっきり映っていた。
思った以上に時間が限られてるかも…。
「まあいい。どうせバレることだ…早くなっても問題はない。五 十嵐に伝えろ。元想流会が復讐しにきましたとな」
「っ待て!」
ぷつりと一方的に切られた通信。
ぎりっと手を握り締める。
「篤志…」
さっきまで黙って聞いていたヒロさんが小さく篤志の名前を呼んだ。
「ねっさん、探知は?」
「すみません無理でした」
タカヒロが確認しているけど、やっぱり無理だったか。
そんな簡単にはいかないよね。
-
「ヒロさん、いつこっちに戻れます?」
「今から戻る。これ以上篤志を傷つけられてたまるか」
「了解。待ってます」
静かに言い切る声。
ヒロさんにとって篤志と俊ちゃんは息子同然だからね。
俺達にとっても小さい頃から知ってて可愛い可愛い弟達。
そして大事な仲間だ。
身を寄せ合って生きてきた幼い2人を助け出したのがヒロさんで、その時の事件が今になって関係してくるなんて…。
いや、いつか来るかもしれないとは思ってたけど。
「マツさん…想流会って、あの?」
「そうだよ。こうなったらちゃんと説明しておいた方がいいね」
あの事件は今は伝説みたいに語られている。
しかもヒロさんが関わってることはいろんな事情から公にはされていない。
だからタカヒロが組の名前は知ってても事件について詳しく知らないのは当然のことで…
俺は簡潔にヒロさんが関わっていたことを説明した。
「ヒロさんが?」
「うん。当時は公にならなかったし本人も公にはしたくなかったんだ。…これ以上詳しく話すにはヒロさんの了承が必要。
ただ…篤志と俊ちゃんも絡んでた」
「篤志さんと俊さんが?!だって、あれ随分前のことで…。多分まだ篤志さん達も子供頃じゃないです、か?…あ」
タカヒロは何かに気がついたように言葉を切る。
勘が鋭いからわかったかな?
篤志と俊ちゃんが全ての発端だってこと。
「昔の事件は置いといて、とりあえず今回の犯人はわかったみたいだね」
「えっうっさん?いつの間に…」
びっくりした。
いつの間に入ってきてたの?
俺とタカヒロだけがここにいると思ってたのに。
「随分前から居たよ。ヒロさんは気がついてた」
「…そう」
うっさんわざと気配消してたでしょ。
というか、ちょっと今のうっさんの雰囲気は怖い。
いつも飄々としてるのに怒ってるらしくぴりぴりとした空気が漂ってるし。
そういう俺も多分同じだけど。
「…元想流会の面子を洗います。幹部クラスならすぐわかるでしょう。それから、出入りしそうな場所も当たります」
タカヒロが低い声でこれからの行動を告げた。
漸く篤志を助ける為に…動き出せる。
篤志の素性がバレる前に急がないと。
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Cinderella Story >>966-970
もうしばらくあちゅには頑張ってもらいます(>_<)
そして少しだけ出てきたすんたん。
次はもっと活躍予定。
今朝のまき兄ニュース見たんですがクラブのノリだとAKとかいつもより生き生きしてるなーと思いました。
まつ兄ちゃんも楽しそうだったし、他のみんなの表情も(纏めるな)良かったです♪
そしてあちゅが居たとか居なかったとか…確かな情報がなくて怪しいですが、他あーてぃすとのらいぶに居たとかの話もちらほら耳に…。
お休みの間に音楽を楽しめてたらいいな(*^_^*)
ついでにすんたんが出る夏の駅とか、さまそとかも見に行っておいでー←偉そう
あ、来週しゃべ○りまき兄楽しみです☆
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Cinderella Story
何件か連絡を入れて少しばかり有力な手がかりを手に入れた後…モニタには青い光が点っとった。
「出たか」
場所は…港の倉庫外。
「あーやっぱりか。罠かもしれんが…さすがにあれは気がつかれんやろうし、十中八九あっしはここに居るな」
何となくじゃけど、間違っとらんと確信を持って住所を確認した。
それから上着を羽織って、ロープやら何やらを用意しながら電話をかける。
「まっちゃん」
「俊ちゃん、篤志の居場所わかった?!」
ワンコールでとられた電話。
さっきよりも慌てたようなまっちゃんの声が気にかかる。
「とりあえず見当はついた…が罠じゃねーとは言い切れん。使われてないはずなのに最近頻繁に車の出入りを見かけるらしいからはずれとらんじゃろうけど」
「どこ?」
「まっちゃん…なんかあったんやな。犯人から連絡か?あっしは…無事か?」
俺の言葉にまっちゃんが犯人とそれから篤志の様子を話してくれた。
いつか、見つかるかもしれん。
俺達がしたことがバレるかもしれん。
そうは思っとったが、こんな形であいつらと対面することになるとはな。
あっしが想流会に絡んどったことがバレたら…そこから誰かが想流会の壊滅の原因を思いつかんとも限らん。
「あいつら…あっしのこと気づいとらんのやな?」
「多分ね。2人の顔を知ってるのは一部を除いてほとんど下っ端ばっかりだったでしょ。
その辺はわざわざ復讐するほど想流会に忠誠を誓ってないだろうし…篤志もあの頃とはだいぶ雰囲気変わってるから」
「まあな。とりあえず俺はこれから一回様子を見に行ってくる」
「俊ちゃん1人で?場所がわかってるなら俺達も…」
「大勢で押し寄せて罠やったり外れじゃったら、まっちゃん達の動きがあいつらにバレるじゃろ?
ヒロさんの事を気にしちょるならそっちの動きを見張っとるヤツも居るはずじゃし、俺一人の方が動きやすい。
それに…こっそり助け出すのは、さっき聞いたあっしの怪我じゃ無理そうや。
ヒロさんが戻ってくるのは早くても今夜か…そしたら動くのは明け方ぐらい?その時まであっしの体力が持つように隙を見て接触してくるわ」
「…俊ちゃん」
まっちゃんが少しばかり驚いたような声で呼ぶ。
多分普段の行動から俺があっしを助ける為にすっ飛んでいくと思っとったんじゃねーかな。
今すぐ、すっ飛んで行きてーよ。
これ以上あっしが傷つかんようにすぐにでも連れ出して守りてえ。
けど…。
「意外かもしれんけど、これが多分あっしを一番傷つけずに確実に助けれる方法やと思うから」
ただし、あっしの素性がバレた時は話が別じゃけどな。
「わかった。篤志の様子がわかったら連絡ちょうだい」
「りょーかい」
電話を切って用意の続きを済ませる。
怪我が思ったより酷いようやから、応急処置できるように増血剤とか痛み止めの薬なんかを知り合いの藪医者に貰っていった方がええな。
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ふっと意識が浮かび上がる。
途端に感じたのはズキンとした頭の痛みと体のだるさ。
足の痛みはだんだん麻痺してきていたみたいであんまりわからない。
暗い倉庫に手をくくられ放り出されていることを確認する。
「さむ…」
酷い悪寒を感じるのは熱のせいかな?
どのぐらい時間が経ったのかはわからないけど、夜にはなってるみたい。
倉庫の扉の向こうから男達の少し賑やかな声が聞こえてくる。
「緊張感ないなぁ。油断しすぎじゃない?」
思わず声に出して言いながら上を見上げた。
「まあ、これだけ痛めつけてたら動けないって思うよね。ねー?俊ちゃん」
「おっまえなぁ」
呆れたような声と共にとんと軽く飛び降りてきた人影は俺の横にしゃがみこむ。
「来てくれるってわかってたもん。これ、気づかれてなかったし」
俺の耳についた小さなピアス。
実はこれ両方とも発信機になってるんだよね。
俊ちゃん特製の。
ちなみに俊ちゃんも持ってるけど、ピアスは嫌だって言って指輪になってる。
「酷い熱じゃな。止血は?」
「一応…でも、力入んなく、て」
俊ちゃんの手が俺の額に触れる。
しんどくて上手く口が回らない。
「とりあえず応急処置な。けどあからさまに手を加えたらバレるから」
そう言って俊ちゃんがごそごそと取り出したのは注射器。
「やだなー」
「痛み止めとー可能止めとー増血剤とー熱冷まし。豪華じゃな」
リズミカルに口ずさまれてちょっとむっとする。
俺、注射嫌いだし。
俊ちゃんだって嫌いなくせに楽しそうにさ…。
でも、今はそんなこと言ってられないか。
俊ちゃんは手早く注射をして、それから形だけ縛ってあったハンカチを解いて縛りなおした。
「いっ…」
「大丈夫か?」
「…ん」
さすがにきつく締められると痛みが走る。
「悪いけど、お前を連れてここからは出れん」
「わかってる。俺には上に登るだけの体力ないから」
いつもなら大丈夫だけど今は絶対に無理。
俺だけじゃなくて俊ちゃんまで危険な目にあわせることになるから…大人しく待つよ。
ヒロさんが戻ってきて交渉している時が一番狙い目だもんね。
「後、念のためこれ持っちょけ」
「ありがと。えっと、ごめん。手元に隠してもらって、いい?」
「おう」
体を動かすことですら困難な状態。
俊ちゃんはそんな俺を見て手を縛る縄を一度切り落とし、見た目はきちんと、でも力を入れるとすぐ解けるように細工する。
それから細身のナイフを俺の腕時計に挟むようにして袖口に隠してくれた。
ありがたい。これなら何かのときに使える。
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倉庫の中倒れこんだあっしの姿に心臓がどきっとした。
無理やりにでも連れ出した方がええかと迷った瞬間…小さな声が俺に話しかけた。
俺がここにいるってバレとるんかよ。
出来るだけの応急処置そして、ナイフを隠して。それからあっしの体を抱いていると、しばらくして扉の開く音が聞こえる。
急いであっしの体をそっと下ろし、一瞬で姿を隠した。
幸い夜の暗い倉庫の上、荷物があちこちに置かれていて隠れ場所には困らん。
男はあっしが生きとるのを確かめてそのままあっしを見つめた。
あっしは目を閉じ意識のない振り。
「こいつどっかで見た気がするんだよな」
その呟きにドキッと心臓が跳ねた。
バレるなよバレるな…頼むから。
「なんかなぁ…クるんだよなこいつ」
暗がりではっきり見えんが…あっしの首から鎖骨辺りにかけて指を滑らせた男に思わず足が動きそうになって必死に耐える。
そして少しして男は倉庫を出て行った。
「俊ちゃっ…やだっ」
「あっし!」
「俊ちゃん、俊ちゃ」
「あっし、大丈夫じゃ。あの時みてーなことには絶対ならんから」
「ふ…」
一気に昔の…あの時の記憶が引き出されたんじゃろう。
声は小さいが軽くパニックに陥っとるあっしをきつく抱きしめた。
「俊ちゃん、ごめん。も、大丈夫」
「ん。とりあえず夜明けぐらいまではここに居るから。それにヒロさんが戻ってくれば助けてやれる。やから、頑張れ」
「うん」
持ってきていた水を少しずつ飲ませ、見張りが様子を見に来る時以外ひたすらあっしの体を抱きしめて夜を過ごす。
寒さからも不安からも守れるように。
そして…俺自身も安心できるように。
「お」
「…俊ちゃ?」
「ヒロさん戻ってきたらしいで」
「そっか。俊ちゃん俺のことは大丈夫だから…ヒロさんのことよろしくね」
「あほか。2人ともちゃんと無事で解決するんじゃ。だいたいあのヒロさんがやられるかよ」
「そうだね」
くすくすと声にならないほど弱く笑ってあっしは力ない手で俺の手を握った。
「みんな無事で帰るんじゃ。んで、ヒロさんにはしっかり奢ってもらわんとな」
ぎゅっと手を握り返しそう言うとあっしが小さく頷く。
弱ってはおるけど、その視線はしっかりしとった。
外が騒がしくなってきたな。
そろそろ時間か。
あっしの額にキスをして、それから口にも軽く触れると…離したくねえけどその手を離し、荷物や梁を伝って天井へと登った。
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Cinderella Story >>972-974
すんたんがサルのようだ←
あちゅを抱えて登れないし、敵が多いので突破も厳しい…なので潜入して一晩を過ごしてみましたw
助け出す時は派手にいきたいなー。
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すんたんがサル・・・・サル・・・・もん○っち?←ウッキー//
もんちっ○、好きですっ♪あのくったり感がかわいいです〜♪
あ・・お久しぶりです1号です。毎日暑いですね //
去年もお伝えしたような・・・・なぜにこの暑い時期に決算とか・・・・・
毎度毎度なんでこんなに数字が合わない?上司!どうなっとんじゃこの会社・・・ブツブツブツ・・・
お休みくださいっ!!!!(必死)
すっかりあちゅやすんたん情報に疎くなってしまった1号です・・・//
いんすたって何?←そこから???
いろいろと緋様皆様に語りたいことがあるのですが・・・・まいっか。←めんどくさがり
久しぶりの学生あちゅプールに行く・・・を読んでウズウズ・・・・
この二人、相変わらずいちゃいちゃしてやがる!フフフフー
おおっ!あちゅとし友情出演!こういうのもいいですねっ♪・・・ウズウズ・・・
1号ウズウズ我慢できず、緋様のお話、最初っから読み返しております←現実逃避とも言う
ちびにゃんこあちゅにデレデレし、学生あちゅで涙を流し、今は水火を読んでいるところ。
火の国に行った5ちゃいのあちゅが、すんたんに未だ会えず涙を流す・・・泣けます・・・//
そして自分の初コメ、はずかしかったり・・・・//
そんなこんなで、毎日現実逃避しつつ、(だから仕事が進まない・・)ヘロヘロな1号ですが
こちらにお邪魔することだけは忘れませんとも!
新しいポリスなお話もドキドキしながら読んでしますよ〜
ふたっちゅのくちびルン♪の世界・・・フフフあのmvのひろちん、かっこよかったなぁ(遠い目)
フフフフフ・・・・ふ ・・・腐腐フフフ腐腐・・・・
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>>976
姉1号様こんにちはー!
ほんと毎日暑いですね…。
そういえば去年決算だって聞いた覚えあります。
暑いとやる気も落ちるしイライラも溜まるし…何でこの時期なんでしょう?
いろんな理由があるんでしょうけど、お疲れ様です(>_<)
すんたんのいんすたは3日ぐらいの命でしたよ(笑)
ほーさんとの仲良し具合が伝わってきましたが、そのおかげで?閉めちゃったり…まあすんたんゆーめーじんだから仕方がないかな。
素敵な写真もあったので、いつか1号姉様にもお見せできればいいんですが(ほとんどはすんたんの趣味のバイクと車w)
学生あちゅはもう遠慮なくイチャイチャ出来ますw
そしてあちゅとしもあちゅママもこっそり出演、書いてる私も楽しかったです。
うわー最初から読み返してくださって嬉しいやら恥ずかしいやら(/ω・\)
私自身は番外編を書くときに確認するぐらいでしか見ないので…あ、でも皆様のコメントは時々見たりします!
思えばかなり長い間皆様にはお付き合いいただいて、幸せだなぁと改めて感謝です☆彡
くちびルン♪なお話、次回はひろちんが活躍予定。
もちろんあの銃構えたパパのイメージで( *´艸`)
MVはふぁんよりも本人達が楽しかっただろうなぁ。
ぼーかるさん達もアクションして欲しかったーとかちょっぴり思ったり。
あ、あちゅがラインのないただの坊主で毎回笑ってしまいます←
暑さといろいろで壊れそうな1号姉様…。
今回はマキ兄さん家の飼い猫であるあっちゃん俊ちゃんを猫バッグに入れてプレゼント♪
抱っこして癒されてください。
あ、でも冬はともかく夏は暑苦しいか…(||゚Д゚)
プラスして水火のあちゅに水芸でもしてもらいましょう(笑)
お忙しいところコメントくださりありがとうございました☆
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Cinderella Story
動きがあるまでみんなを休憩させて司令室に篭っていた深夜。
ばたばたと足音がして飛び込んできたのはヒロさんだった。
「早いね」
「ヒロさんすみませんでした。俺が…」
どうしても休まないと言い張ったタカヒロが立ち上がり頭を下げる。
気にしなくていいって言っても仕方ないか。
「篤志だって体調管理が出来てなかったんだから、お前だけのせいじゃないだろ。なにより一番の原因は俺だしな」
「ヒロさん…。少し前に俊ちゃんから連絡入って篤志の居場所と状態がわかったよ」
「そうか」
タカヒロが手早くマップを表示する。
いつまでも気にしても仕方ない。
それより篤志を助けるのが先だからね。
「現在は10人ほどが待機してるようだけど、まだ首謀者は現れてないらしいって」
「篤志の様子は?」
「…今のとこは大丈夫だそうです。でもあまり時間はかけられないと、俊さんが」
「そうか」
「現在行方がわかってない想流会幹部は2名。後、手配中で捕まってないのは5人いますが、どれも下っ端です。
多分主犯はこの2名のうちのどちらかだと思われます」
モニタに表示された顔。
どっちか?
協力し合ってる可能性は?
「タカヒロ、共犯ってことはない?」
「それも考えたんですが…手配されてる2人が一緒に居ると目立ちすぎると思います」
「なるほど」
「どっちにしろ俺が姿を見せれば相手も出てくるだろう」
確かに。
と納得した時通信が入った。
「ヒロさん、マツさん。犯人からです」
「繋いで」
瞬時に緊迫した空気が司令室に漂った。
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「見覚えのある顔が増えてるな。間に合ったようで何よりだ。あと少し遅ければこいつは使えなくなっていただろうしな」
「篤志!」
男が顎で指し示した方へとカメラが振られる。
そこにはぼろぼろでぐったりと目を閉じて横たわる篤志の姿。
「篤志にそれ以上手を出すな」
「では言うことを聞いてもらおう。すぐにそこを出ろ。車に乗ったら今から言う番号へと電話をよこせ」
犯人は番号を告げるとそのままぷつりと通信を切った。
「タカヒロ、みんなを集めて」
「はい」
急激に慌しくなった署内。
篤志もヒロさんも無事のまま犯人は捕まえる。
そう誓って、タカヒロとヒロさんと作戦を相談した。
「こっちに時間を与えない気だろう。多分しばらく引っ張りまわされるはずだ。絶対に気づかれないように装備を整えて先回りしておけ」
「はい」
「俺はヒロさんについて行きます」
「ウサ」
「1人でという指定はなかったので、その方がいいですね」
「わかった。それから、ここを空けるわけにはいかないな。…タカヒロ」
「行かせてください」
ヒロさんが呼んだ瞬間首を振りきっぱりと言い切るタカヒロ。
篤志もいないしヒロさんも出るから、タカヒロが残るのが普通だけど…行きたい気持ちもわかる。
「ヒロさん俺がここに残ります。タカヒロを出してやってください。
ショウキチが怪我をしたことも、熱があったのにそのままにしてしまった篤志のことも責任感じてると思うから」
「わかった。じゃあまっちゃん、ここ頼んだ。タカヒロ、無茶はするなよ」
「はいっ」
大きな声で返事をしたタカヒロ。
それから怪我をしてるけど出ると言い張ったショウキチ。
そして、真剣な表情のみんな。
「すぐに地下から出動するから、各自装備を整えて15分後に集合」
「はい」
「タカヒロ。篤志を頼むね」
「はい」
ヒロさんが身を翻して部屋を出て行く。
そしてうっさんが後を追い、みんなも散っていった。
「篤志もヒロさんも無事で、全てを解決できますように」
祈っても何も変わらないかもしれないけれど…今、俺が出来ることは冷静な判断を下すことそして祈ることだけだった。
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「おい、生きてるか?」
軽い口調で言われて体を揺さぶられた。
足でやらないでよ、足で。
そう思いながらもゆっくりと口を開く。
「生きてて、貰わないと、まずいだろ?」
余裕なんてないからちょっと途切れ途切れになったけど…平気そうに口を開いて見せた。
弱ってる姿なんてこいつらに見せたくないし。
でも、俊ちゃんが打ってくれた注射とそれから飲ませてくれたお水がなかったら体力持たなかったかも…。
と改めて俊ちゃんに感謝してたら、車の音が聞こえてきた。
「おっと、やっとご到着か」
ヒロさん?
ううん、違う。
バタバタと犯人たちが出迎えに行くってことは…主犯か。
案内されて俺の目の前にやってきた気配に閉じていた目を開ける。
「いい格好だな。あいつの顔が歪む様が見えるようだ。長かったがやっとあいつを消せる……ん?」
「……」
「こいつ、どこかで見たことがあるような」
霞む目で見あげた男。
…まずい。
体が勝手に震えかけて、それを何とか押さえ込んだ。
覚えてる…こいつの顔。
2度と思い出したくない記憶の中…。
男の手が伸びてきて思わずきつく目を閉じた。
そして血や誇りで汚れた襟元を開くその手。
バレたか…。
「こいつ」
「ボス、動き出しました!」
「わかった。お前あの時の小僧か…。何でサツなんかにいる?いや、それよりもう少し早く気づいていれば楽しめたのにな」
「っ」
目を閉じていても男の視線を感じる。
パニックになって叫びそうな感情を必死で押さえて…俊ちゃんとみんなのことだけを考えた。
大丈夫、俊ちゃんが助けてくれる。
みんなが来てくれる。
俊ちゃん…。
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お返事 >>977
Cinderella Story >>978-980
ちまちまと進んでいます。
次回かその次ぐらいに解決。
ほのぼのちび猫が書きたい…。
ねこまた。も途中なので進めなければ〜
他にもいろいろいろいろ←あるのになぜか書けない(´-ω-`)
ケチってエアコンつけずに暑さと格闘するからかも(笑)
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緋さま、皆様お篤〜ございます。
読み逃げばかりの今日この頃お許しくださいm(__)m
しゅんデレラ。
またまたあちゅが痛い目にあっておりますね〜
そして俊ちゃんと兄さまたちと後輩君たちがお助けするという
大好物なぱてぃーんでございます!
私あちゅが痛い目にあうのまんざら大好きで←コラッ!!
ポリスなみんながかっちょよくて、これまたてゅぼにはまりまくりで(^^♪
あちゅが無事助けられるように陰ながら応援しています!
なんなら、なさにお助け要請だしておきますがw
今年も恒例の夏魂が近づいてきてソワソワしている今日この頃。
黒チビあちゅはパパとお手手つないで参戦でしょうか?
もしかしたらきゃぷてんじぃじとかもしれませんね♪
今年もいろんなアンテナ張り巡らせてレポできたらと思っております!
ここでいらぬ報告ですw
わが家の白黒チビ娘、最近のお転婆ぶりに手を焼いております(>_<)
もう動くものすべてに飛びついて噛みついて後ろ足でケリケリをかます。
チビあちゅが見たら「おれ・・・この子とはお友達になりたくないよっ!」って
すんたんにチクられそうな勢いでございます!
なんとかお淑やかになってチビあちゅに気に入られるように育てたいと思います!
最後は何の報告なんでしょうか?←
とにかく、まだまだ暑い日が続くようなので緋さま皆様お体にはお気をつけてくださいね!
あっ、あちゅの写真集届きました!
当たり前ですが全ページあちゅ(*^_^*)
見開きで暗いなかあちゅを探せ!バリに右下に小さくいるあちゅを見つけた時の衝撃w
どんなに小さくてもあちゅセンサーのおかげで一発で発見できる自分にあっぱれ!w
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>>982
♪様、篤ーい中コメントくださりありがとうございます!
しゅんデレラ←何度も言うけど題と中身が…
酷い目に会う前に助けれずに後から助けるというあちゅピーンチなぱてぃーんばかりですが、まんざら大好きでよかったです。
普段のお話には圧倒的にチビ達が多いので、大人でしっかり?あちゅは中々難しいモノが(笑)
でもすんたんといるといつものあちゅ♪
1年ってあっという間ですねー。
今年も夏魂をめいっぱい楽しんできてください☆
でーぶいでーにならないとのお知らせに凹んでおりましたが、レポしてくださるとのお言葉にふっかーつ←単純
お暇があったらでいいのでぜひお願いします!
夏魂唄ってほしい歌アンケートとってるので珍しいお歌唄いますかねー?
絶対にないけど思わずあちゅの台詞入り結婚式のお歌をきよちんが唄ったらと妄想………あ、想像できませんでした←オイ
と書いてたらアンケの内容があめ○ろに☆
皆さんいろいろで想像してるだけで中々面白いですw
♪様のお家の白黒チビちゃん達、お転婆っぷりがかわゆい〜o(>_< *)(* >_<)o
ちびあちゅ、意外とお転婆ちゃん好きかもしれませんよ。
すんたんを髣髴とさせてw
これからも時々かわゆい♪様のお家の娘ちゃん達の事聞かせてくださいねー!
あちゅの写真集。
私もあちゅだらけーと思ってから当たり前だとセルフ突っ込みしました。
あちゅを探せ(笑)
♪様のあちゅセンサーの素晴らしさ!
あちゅとすんたんに関してはきっとこちらの皆様すごく敏感ですよね☆
ほーさんぶろぐの前髪すんたんが可愛い(〃∇〃)
あちゅも見てニヤけてそう〜
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Cinderella Story
さんざん振り回されるのは予想していたが、それでもイライラは募った。
篤志の状態があまりよくなさそうだから少しでも早く助けだしてやりてーのに。
漸く辿り着いた所は、俊から連絡のあった場所で間違いなかった。
それとなくあたりに目をやっても犯人以外の人影は見えない。
みんな上手く配置についてるようだな。
「うっさん、俺より篤志を優先して」
「そういうわけにはいかないですよー。篤志のことは気になるけどヒロさんに怪我されたら俺が篤志に怒られちゃう」
「…」
「それに、篤志には俊ちゃんがついてるから大丈夫ですよ」
「あー、そうだな」
俺の提案はやんわりと拒否された。
けどその視線と気配はきっちり緊張を保っていつでも動ける状態だ。
車を降りると見覚えのある男と、その手下らしき者達がぞろぞろと出てくる。
篤志はその中の1人に支えられ、もう1人に銃を突きつけられていた。
「篤志」
「久しぶりだな五 十嵐。あの時お前のせいで想流会は解散…何年もの間サツに付け回されて散々だ」
「自業自得だ」
「それから、やっぱりあの時こいつも関係してたんだな」
男は篤志を見て苦々しい表情を見せる。
…まずいな、バレたのか。
「なんのことだ?」
「とぼけても無駄だ。もっと早く気がついていたらあの時のように可愛がってやったのになあ」
男の手が篤志に伸びた。
「やっ…め」
篤志は必死でもがいて手を避けようとする。
そして怯えたように首を振るその目から涙が零れ落ちた。
一瞬。
強い殺気とそれから動揺した気配を感じる。
殺気は俊だろうな。
それから動揺したのは…篤志の昔を知らないメンバーか。
こんな怯える篤志を見たことはないだろうからな。
俊、まだ動くなよ?
男は伸ばした手で篤志の顎を持ち上げた。
「篤志に触んじゃねえ!」
「はは、いいねぇ。やっぱりこいつが弱点か」
思わず低く怒鳴りつける。
篤志を支えていた男達は俺の怒鳴り声にびくりと身を縮めたが、元幹部は動じずに楽しそうに笑いやがった。
くそ…。
「やっ!」
にやりと笑った男が嫌がる篤志に口付けて、そのまま首の下へと顔を埋める。
篤志が体を強張らせて声にならない声を上げた。
まずいな…いくら平静を装ってもあの頃の記憶は篤志にとって恐怖でしかねえ。
パニックを起こしかけてる。
それに俺も我慢の限界だ。
「篤志から離れろ!」
銃を構えて男に狙いを定めた瞬間。
そこにいた全員が銃を取り出した。
俺とウサが男に。
そして犯人達は俺達に。
銃口が定められる。
緊迫した空気の中、男が篤志からゆっくり離れた。
篤志は体を震わせていたが、俺とウサを見てそれからぎゅっと目を閉じる。
次に開いた時には…篤志の体の震えは止まっていて、冷静な視線が戻っていた。
篤志…。
自力でパニックから立ち直ったのか。
視線を合わせると、かすかに頷く篤志。
何をする気かはわからねーけど、動く気なのはわかった。
-
俺の過去を知る男。
過去、俺に触れたその手。
怖くて仕方がないその手が俺に触れて、さらにキスをされてパニックになった。
嫌だ!
助けて、俊ちゃんっ…。
嫌だっ、嫌!
頭の中がそれだけでいっぱいになる。
でも…。
目に飛び込んできた心配そうな、そしてすごく怒ってるヒロさんとうっさんの姿。
そしてその2人に向けられたたくさんの銃口。
怯えてる場合じゃない。
パニックになってる場合じゃない。
ヒロさん達を危険な目に合わせてるのが、俺だなんて…その方が嫌だ。
ゆっくりと呼吸をして冷静になる。
体はしんどいけど、まだ動けるはず。
俊ちゃんに隠してもらったナイフをそっと手にした。
「五 十嵐。待っていたよ、この時を。お前の目の前で大事な物を殺し絶望した表情が見れる時を」
俺に銃を突き付けるその手。
もう、怖くない。
俺はヒロさんを見て小さく頷いた。
男達はみんなヒロさん達を見ていて俺には注意を払っていない。
弱ってるし、武器もないと思ってるから当然かな。
ヒロさんがほんの僅かに視線を伏せた。
それを合図に俊ちゃんが細工してくれた縄を外して、同時に男の銃を持った手をナイフで切りつける。
後頭部で俺を拘束してる男に頭突きをくらわせて、手が離れた隙に上手く動かない体を何とかひねって地面へと体を投げ出した。
激痛が走るけど、かまってられない。
「こいつ!」
事態が動いたと同時に発砲音。
ヒロさん達からだけじゃなく…いろんな方向から聞こえたから、多分みんながいるんだと思う。
バタバタと足音がして逃げる犯人達。
「あっし」
そして俺の傍には俊ちゃんが。
「俊ちゃ…」
「大丈夫か?悪いけど少し我慢しろ」
「ん。っ痛」
俊ちゃんはお俺を物陰に引き摺っていき、周囲をうかがってる。
あちこちから激しい銃撃戦の音と悲鳴。
犯人達は応戦と逃げるのに忙しくてこっちにかまってる暇はなさそう。
「俊ちゃ…ヒロさんは?」
何となく、周りの音が小さく聞こえる気がして…多分このまま意識なくなっちゃうなと悟った。
でもこれだけは聞いておきたい。
ヒロさん、怪我してない?
みんなも大丈夫?
「大丈夫じゃ。ヒロさんならぴんぴんしとるし、生き生きと応戦しちょる。みんなも無事や」
「…ん、良かった」
「おい、しっかりしろ」
俊ちゃんの声が焦ってる。
だいじょーぶだよ。
ちょっと疲れただけだもん。
声にならないまま、俺の意識はそこで途切れた。
-
ヒロさんの無事だけを確認して意識を失ったあっしを強く抱きしめてあたりを見回す。
銃声も悲鳴もだいぶ収まっとって、わらわらとみんなが犯人達を確保しとる。
「俊、篤志」
「ヒロさんっ」
さっきまで鬼のように…って言うたら拳骨喰らうから言わんけど…敵をなぎ倒しちょったヒロさんが駆けつけてきた。
「救急車すぐ来るから」
「ん」
抱きしめた体はまだ熱くてぐったりしとるその様子に昔を思い出して不安になる。
今は…あの頃みたいに何も出来んわけじゃない。
ちゃんと病院で見てもらえる。
ちゃんと治療してもらえる。
やから…あっしは大丈夫や。
自分に言い聞かせとるとヒロさんがぽんと頭に手を置いた。
「篤志なら大丈夫」
「…ん」
別に何の保証もねーのに、ヒロさんが言うと信じられるから不思議じゃ。
少しだけ肩の力を抜いて近づいてくるサイレンを聞きながら救急車の到着を待った。
すぐには現場を離れられんヒロさんに代わって俺があっしに付き添う。
まあヒロさんが来たとしてもあっしの傍から離れる気はなかったけど。
しばらく手術中の光りを睨みつけるように見守っとったら、俺の耳に飛び込んできた静かな、けど鋭い声。
「俊!」
「ヒロさん…」
「篤志は?」
「わからん。けど大丈夫やと思う。多分」
言うとるうちにだんだんと不安になって力を失った俺の言葉にヒロさんがばしんと背中を叩く。
「いって!」
「篤志が頑張ってるのに、お前がそんな弱気でどーすんだ」
「そーじゃな」
ヒロさんだってあっしのことすげー心配しとるはずやのにな。
隣りにどさりと腰を下ろしたヒロさん。
根拠もねーけどやっぱりヒロさんが言うと大丈夫じゃと思えた。
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お返事 >>983
Cinderella Story >>984-986
みんなでふたちゅのくちびる状態の戦闘w
人質あちゅがいるのであれほど派手には暴れられませんが(笑)
夏魂のカラオケw
あちゅの、りあるとみちし○べ…のリクには笑いました←どうせなら脱ぎ脱ぎしてブルーなどらごんを…ってないな(・・;)
古い歌から新しい歌までいっぱいあってなんだか楽しそう〜♪
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Cinderella Story
手術も無事すんでとりあえずしばらくは絶対安静やけど、命には別状がねえらしい。
それを聞いて心底安心した。
まだ麻酔が効いとるあっしの横に無理を通して付き添わせてもらう。
ヒロさんはあっしが無事だと聞いて、急いで仕事の方へと戻っていった。
まあいろいろやらんといかんことあるじゃろうしな。
「俊ちゃん」
「マキさん?」
明け方近くの静かな病院。
からりと戸が開いてそっと呼んだその声の主。
「いつ戻ってきたんじゃ?」
確か、別件で居らんって聞いちょったけど…。
「さっき戻ってきたとこ。定期連絡の時にあっちゃんが捕まったって聞いたからさ、手段選ばず潰してきちゃった。えへ」
えへ…じゃねえよ。
潰してきたって…ええんかそれで。
笑顔で怖いことを言うマキさんに思わず引きかけたけど…それだけあっしのことを大事に思ってくれとる証拠やし。
「あっちゃんさ、潜入捜査に行く前に絶対無理しないで無事帰ってこないと許さないからねって…いつも言うんだよね。
今度からあっちゃんにも無理しないでって言わないとね」
「そーじゃな」
そっとあっしの頭をなでるマキさんを見とったら、あっしがゆっくり目を開けた。
「あっちゃん?」
「あっし」
「……あれ?」
少し掠れたあっしの声。
「動くなよ?しばらく安静じゃからな」
「うん?…ん?マキさん何で居るの?」
「帰ってきたから」
「あっちは?」
「ちゃーんと片付けてきたよ」
「書類は?」
「…アトデヤリマス」
ぷはっ。
マキさんの棒読みの台詞とあっしの仕方ないなぁって顔が笑える。
いやそれより、お前…こういう時ぐらい仕事忘れとけよ。
「ワーカホリックかお前は」
「俊ちゃん」
「しばらく仕事のこと考えんのなしな。しっかり休んではよう治す方が優先じゃ」
「こんなのかすり傷だもん」
「アホか。それのどこがかすり傷じゃ。穴が開いとってもかすり傷とかおかしいじゃろうが。しかも熱もまだまだたけーし」
「……熱なんてすぐ下がるし、穴だってすぐふさがるもん」
「はぁ?そう言って無理するからいつも長引くんじゃろうが!」
「そんなことねーし」
「ある!」
「ないっ」
「って、こら。子供の喧嘩しないの。あっちゃん、俊ちゃんもみんなもすごい心配してるんだから、大人しくしてちゃんと治すこと」
「う…はーい」
「それから俊ちゃんも」
「あ?」
「心配なのはわかるけど、病人に怒鳴らないの」
「…ん」
マキさんに2人して怒られた。
それからまとめて頭をなでられる。
「ちょ、マキさん」
「多分もう少ししたらみんなも来るから、今のうちに休んでな。俊ちゃんも徹夜でしょ」
「…俊ちゃん」
「なんじゃ?」
「あ、俺ちょっと電話してくるわ」
「…」
マキさんがそそくさと病室を出て行く。
わかりやすい気の使い方じゃけど…感謝しとくか。
「俊ちゃん…ありがとう。心配かけてごめんね」
「いや。今回のことはあっしのせいでもねえし…。お前が警察に入った以上、こういうこともあるとわかっちょる」
「うん」
「けど…やっぱり心配はするから無茶すんな」
「…俊ちゃん」
傷口に響かんように気をつけながらあっしの額とそれから唇に触れた。
暖かくて、ちゃんとここに居るのが実感できて…。
あっしが無事で良かった。
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気がついたら病院で、俊ちゃんとマキさんがいた。
麻酔が効いてるから今は痛くない。
かすり傷だって言い張ったら俊ちゃんと喧嘩になりかけたけど…マキさんのおかげで終了。
俊ちゃん心配かけてごめん。
優しいキスを受け止めながら心の中で謝っておいた。
「篤志、今回の件は俺の手落ちだ。すまなかった」
俊ちゃんと2人少しだけ眠って、それから起きるとみんなが来てくれてた。
そしてヒロさんの第一声が…これ。
頭なんて下げなくていいから!
「ヒロさんが謝る必要ないよっ。だって…俺にも関係あることだし。俺の方こそ油断してごめん」
「…わかった。俺ももう謝らねーからお前も自分のせいだって思うなよ?」
「うん」
慌てて言うとヒロさんが笑ってそれから頭をなでてくれる。
初めて会った時もなでられたなぁ。
大きくなった今でも変わらないその手が好き。
ヒロさんの手が離れて後ろに下がる。
そして見えたのはまっちゃんとうっさん。
「篤志お帰り」
「まっちゃん、ただいま」
「篤志、よかったぁ。本当に無事でよかった」
ちょっと照れくさく思いながら返事をしてたら…うっさん?
ねえ、なんか泣いてない?
え、うっさんが?
ありえない状況にびっくりしてそれからどうしようかとオロオロする。
「うっさん…あっしが困っとるで」
「だって、安心したし。いいんだよっ」
珍しいうっさんの涙声に俊ちゃんと2人顔を見合わせた。
大げさだよーって思うけど、心配してくれたんだなぁって嬉しくなっちゃった。
そして、まっちゃんに引っ張られてうっさんが後ろに下がってから前に来たのは…タカヒロで。
「あの篤志さん。もう言いませんから、一度だけ言わせてください。すみませんでした」
何に対して謝ってるのかな?
タカヒロが謝る理由も責任を感じる理由も…ないと思うんだけど。
まあそれで気が済むのなら大人しく受け入れとけばいいか。
「タカヒロ。俺は大丈夫だからね。でもしばらく入院だし、大変だと思うけど後は任せたよ」
「はい!」
ぐっと涙拭って返事をするタカヒロはいつものかっこいいタカヒロに戻ってた。
-
「篤志君」
今度はアキラだ。
というかさ、多すぎない?
個室だから良いけど、大の男が何人も…。
きっと知らない人が見たらびっくりするよね。
なんて暢気なことを考えながら、アキラに「お帰り」と伝えた。
「うん。ただいま。篤志君が攫われたって聞いてびっくりしたんだから。もう心臓止まるかって思った。でも良かった」
「ありがと。ねえ、攫われたってなんか変じゃない?それに大げさ」
にかっとアキラ特有の笑顔で言われてこっちも笑顔になる。
ちょっと言葉選びが変なのはアキラだからね。
横で俊ちゃんが吹き出してるのをつついてたら、アキラと入れ替わったのは…マキさん。
「あっちゃん」
「あ、マキさん。さっきは言い忘れてたけど、お帰り」
「うん、ただいま。あまり心配させないでね」
「ごめん」
「ん。さて、そろそろ休みな。また話はゆっくり聞けばいいし」
「そうじゃな。それにあんまり煩くしとるとこっわい看護師に怒られるし」
「ふふ、うん」
「署のほうはマジで心配いらねーから、ゆっくり休めよ。お前普段ほとんど休みとらねえし」
「えー取ってるよ?」
「あっちゃん休みでも顔出してること多いでしょー」
「……気のせいだよ」
だって、書類とか作戦とか…気になるんだもん!
横で俊ちゃんが「ほれ見ろ」とか言ってるけど知らない。
ヒロさん達が出て行ってから少し体を動かすと麻酔が切れてきたのかほんの少し痛みを感じる。
「痛むか?」
「…なんでわかんの」
今、痛い顔なんてしてなかったと思うんだけど。
「何となく?それより痛みが酷くなる前に少し寝ろ」
「俊ちゃんは…仕事行く?」
「行かんよ。今日の予定は断ったし急ぎの依頼もねーし」
「ん」
手を伸ばして俊ちゃんの服を掴むと横に座ってくれた。
なんか…俊ちゃんといるの久しぶりかも。
最近忙しかったしなー。
「お前が入院しちょる間は仕事セーブするから」
「ありがと」
握ってくれた手と言葉に嬉しくなって笑ったら、またキスされた。
何度も触れ合って気持ちよくて、なんだか安心して…気がついたら眠ってたみたい。
起きたら俊ちゃんに「キスされながら寝るか?普通」って爆笑されてまた喧嘩になって。
入院中の着替えとか持ってきてくれたマキさんに呆れられちゃったよ。
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Cinderella Story >>988-990
みんな署内からいなくなっちゃったら困るので、にだいめさん達はお留守番。
そして事件終了。
だけど、この後の事件もまたなにやら重いというか、過去に関係してると言うか。
ちょうど良いからほのぼの短編でも挟もうかな。
そろそろこのスレも終わりですね…時が経つのは早いです☆
そしてSA動画もそろそろなくなってきたー。
少しでも久しぶりに見たとか、はじめて見たなんて楽しんでもらえてたら嬉しいです。
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初めてコメントさせて頂きます
元々第1章のえぐが大好きで、なんやかんやで暫く離れていたのですが、縁あって緋様の素晴らしいおはなしにめぐり逢い、最初から探してドキドキワクワクしながら読ませて頂きました
こんなに楽しく、お話しに入り込んだのも久しぶりで、緋様の大ファンになりました
是非是非これからもSA、オリメンの皆のお話しをよろしくお願いします
暑い日もまだまだ続き、台風被害もあるようです
どうぞお身体にお気をつけくださいますよう
緋様のファンより
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>>992
992様初めまして、こんにちは。
たくさんの嬉しいお言葉をいただいてSちゃん並の照れ笑いになっている私です(全然違うとあちゅに怒られそう)
自己満足なお話でドキドキワクワクしてもらえること、いっしょうが大好きだった方に楽しんでもらえることがすごく嬉しいです。
ありがとうございます!
そして最初から探して読んでくださったことも本当にありがとうございます☆
これからもSAと兄ちゃん達を中心にお話を続けて生きたいと思いますのでよかったら末永くお付き合いください。
台風、浸水している場所もあるようですが私は今のところ特に何事もなく過ごせています。
なるべく被害が少なく台風が通り過ぎますように。
992様もどうぞお体ご自愛ください。
何度も繰り返しになりますが、お読みくださりありがとうございました☆彡
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ふたまた。番外編
「俊ちゃん…ここどこ?」
「あーどこじゃろうな?」
「もしかしてもう…ヒロしゃん達のとこ戻れない?」
「いや、それはねーじゃろ」
知らない景色。
知らない町。
ここどこ?
どうやったらお家に帰れるの?
俺達が迷子になった発端は今よりちょっと前のことだった。
いつものように庭で遊んでた俺達。
アキラとタカヒロと転げまわってたけど、疲れて一休憩。
なーんて思って猫に戻って芝生に転がってたら…突然何かにがしりと体をつかまれた。
「にゃー!!」
「ふしゃー!」
思わず上げた声。
アキラとタカヒロが慌てて駆けつけてきた頃には俺達は…大空高く高ーく…飛んでいた。
「俊ちゃっ、ふぇ」
「あっし、大丈夫かっ?!」
「にゃぁ」
「落とされたらまずいから暴れんなよ」
「ん」
すぐ真横にいる俊ちゃんに言われて少しだけ落ち着くけど…高いんだよっ?
下にあるお山全体が見渡せるぐらい高いの!
怖くて怖くて勝手に体が震える。
「目を閉じちょけ」
「にー」
俊ちゃんの言うとおりぎゅーっと目を閉じた。
隣り合わせにつかまれてるから俊ちゃんの体温を感じることだけが俺をほんの少し安心させてくれる。
そう、俺達は掴まれてるの。
大きな大きな…多分イヌワシ?さんに。
俺、食べられちゃうのかな?
で、でも、簡単には食べられないもんねっ。
-
「んん?…にゃぁ!」
「うわっ」
急に浮遊感を感じたと思ったら、俺達を掴んでいたイヌワシさんが急降下し始めた。
「ぎゃー!き、気持ち悪い…怖い…助けてぇ」
「っ…」
俺は必死で声を上げて、俊ちゃんは…多分声になってなかったんだと思う。
落下…まさにそんな感じの状態が続いて、と言っても多分一瞬だったはずだけど…俺達の体はポスンと地面に落とされた。
「にゃっ」
「ふぎゃっ」
俊ちゃんの上に重なった俺の体。
恐怖で体が上手く動かないけど、どかなくちゃ。
もぞもぞと何とか俊ちゃんの上から降りた瞬間、嫌な気配を感じて俺にしては?素早く飛びのいた。
「うわわっ」
「しゃー!」
ぐさって聞こえた気がする…。
俺の横で地面に刺さった鋭いくちばし。
「食べても美味しくないよーっ!」
「アホか、そんなことより逃げろ」
「にゃー!」
俊ちゃんに突っ込まれながら走り出した。
後ろからバサッという羽音とグアーって言う声。
「しゅ、俊ちゃっ」
「…つうか、なんで逃げとんの」
「ふにゃっ」
ぴたりと止まった俊ちゃんに思わずぶつかって転がる。
な、何するのっ?!てか食べられちゃうよ!
「不意打ち喰らったのは仕方ねえし、空の上やったら負けるけど…」
「みゃ?」
「力使えば別にやられんし」
そう言いながら俊ちゃんは力をイヌワシさんに向けて放った。
「ギャーッ」
「あ」
そうだ、力使えば良かったんだ…。
俊ちゃんはちゃーんと手加減したみたいでびっくりしたイヌワシさんは慌てて飛んでいった。
「はーびびった」
「食べられちゃうかと思ったぁ」
思わずその場にへたり込む。
そして…落ち着いた俺達はここがどこかわからないことに気がついたってわけです。
-
「おにゃかすいたー」
「ちょい我慢しろ」
「んー」
昔だってこうして俊ちゃんと2人旅をしてたのに。
その頃はいろいろ嫌な事もあったけど、2人きりだということに不安なんてなかったのに。
今すごく寂しいのはみんなと一緒にいることが普通になったからかな。
「とりあえず飯探して、安全な場所探して休むか」
「うん」
きっとヒロさん達は俺達の事探してくれてると思うから、俺達はそれまで頑張ってればいいんだ。
よね?さ…探してくれるよね?
頑張ってがさごそと漁ったコンビニのごみ箱。
でも昔と違って今はあんまり食べ物が捨てられてないみたい。
…いつの間にか世間のじょーしきが変わっちゃった?
「仕方ねーな。とりあえず水だけ飲んで少し休むで」
「にゃ」
なんだかいろいろあって疲れたや…。
物陰で俊ちゃんとぴとりとくっついて座り込む。
少ししてウトウトしかかってた俺達の耳に聞こえてきたのは足音だった。
ヒロさん?…じゃなさそう。
警戒する俊ちゃんに怖くて小さくなる俺。
「こんなとこでどうしたの?」
「…ふー!」
柔らかい声に俊ちゃんが威嚇した。
「野良猫?じゃなさそうだよね。綺麗な毛並みだし」
「…」
「捨てられた?それとも迷子かな?この辺犬もいるし危ないよ」
しゃがみこんで言う言葉に、俊ちゃんが威嚇をやめる。
俺も影からひょこりと顔を出した.
そこにいたのは…黒縁メガネをかけてキャップをかぶった、お髭のある優しそうなおにーさん。
伸びてきた手だって何となく警戒する気になれなくて、俊ちゃんと俺は大人しくなでられた。
気持ちいー。
「可愛い。とりあえずこの辺で聞いてみて心当たりがなさそうなら少しの間うちに来る?」
「にー…みゃう(俊ちゃんどうする?)」
「にゃあ、にゃおん(悪い奴じゃなさそうやな)」
ヒロさんが来てくれるまでお世話になってもよさそう。
そう判断して俺達はそっとなでてくれる手に頭を押し付けた。
人間は怖いって思ってるのに何でこの人は最初から全然怖くなかったんだろう?
-
忙しない日々。
そんな時に出逢った2匹の仔猫達。
この子達をコンビニの裏手で見つけた時、何故か見捨てて置けなかったんだ。
何でそんなとこに行ったのかも後から考えたら謎だったけど…きっと運命ってヤツだよね。
頭を擦り付けて鳴く可愛い白黒の仔猫を抱き上げた。
久しぶりに触れる暖かくて小さな生き物。
なんだか心がほんわり温かくなって嬉しくなる。
飼い主さんを探す間だけだけど、よろしくね。
「猫って何がいるかなー。俊ちゃんもマキさんもまっちゃんも飼ってるの犬だしな…。あ、ねっさんがいた」
家に戻って2匹を下ろすと興味があるのか早速ふんふんと嗅ぎまわりながら部屋の探検を始めてる。
その様子を見ながら、早速携帯を取り出した。
「助かったー。ありがと」
1時間後。
仔猫を拾ったしばらく面倒を見るって伝えたら、ねっさんがいろんな物を持ってやってきてくれた。
多分俺に説明してもわからないと思ったんだろうね。
失礼だなぁと思うけど、うん、間違ってないかも。
そしてすごく助かった。
「可愛いですねー」
「でしょ?」
「手放せなくなりますよ」
「うーん、でも俺家にいないこと多いしさ」
「それは俺も一緒ですけど」
「それに多分この子達飼い主さんいると思うんだ」
「首輪はついてないですよね」
「うん。でも人懐っこいし綺麗にしてもらってるし。大事にしてもらってるみたいだから今頃探してるんじゃないかと思う」
「どうやって探すんですか?」
「それなんだよねー。拾った場所の近くは聞いてみたんだけど、みんな知らないって」
「えっ、篤志さんが?」
「うん?」
「バレませんでした?」
「バレてたかもしれないけど、みんな親切に教えてくれたよ。この子達が可愛いからじゃない?」
今はねっさんがもって来てくれた猫缶をはぐはぐとすごい勢いで食べてる2匹。
その様子も可愛くて…うん、みんなが親切だったのはきっとこの子達のせいだよ。
「…まあいいですけど。ヒロさんには言っておいた方がいいんじゃないですか?」
「そうだね。ちょうどしばらくお休み貰えたし…その間に飼い主さんを探そう。あ!」
「あ?」
「まっちゃんラジオとかで呼びかけてもらったり出来ないかな?」
「…それはちょっと」
「ダメ?」
「あの…とりあえずヒロさんに聞いてみてください」
「だね」
「じゃあ俺帰りますんで」
「忙しいのにごめん。今度奢るね」
「楽しみにしてます」
ぱたり。
ねっさんを見送って振り返ると…。
-
「ぷっ」
思わず吹き出した。
「にゃっ!」
「ごめんごめん」
抗議するように鳴かれたから謝っておいたけど顔中ご飯だらけだよ?
「みゃー」
「んにゃ」
それに気がついたのか白い方が黒い方の顔をペロペロと舐め始める。
仲良しだなぁ。
「にーっ…」
「みゃ!」
「ふにゃ」
くす。
見てると飽きないかも。
舐められてたら眠くなったのかふらつく黒に白がぺしっと前足で突っ込んだ。
目を丸くして顔を上げる黒に、白がこつんと頭突きする。
てか、なんか……誰かを思い浮かべるんだけど…。
「寝るならここでどうぞ」
「にー」
ピアノの横。
ちょっと前って言ってもかなり経つかな?わんこを預かっていた時にゲージを置いていた場所。
大き目のかごにクッションを入れて置いてやる。
閉じ込めるのは可哀想だし…どうもおしっこのしつけは出来てるみたいだから、大丈夫でしょ。
さっきもじもじしてたから猫トイレの場所教えたら飛んでいったし。
あ、でもじっと見てたら恥ずかしいのか、怒られたけど。
「にゃおん」
「みゃぁ」
足元にスリスリと擦りよってそれから白い方が先にクッションへ。
もたもたと黒いのが登っていくのもまた可愛い。
「名前、どうしようかなぁ」
「みー?」
「つけると愛着わいちゃうしさ、それに飼い主さんにも悪いから…とりあえず白と黒でいいかな」
「…なう」
ちょっと不満そうだけど…まあいいか。
あ、この子達の事に夢中になってて今日は全然ピアノ弾いてない!
「煩かったらごめんねー」
丸くなって重なり合い寝る体制の仔猫達に断ってそっと鍵盤に触れた。
今日は子守唄にでもしとこうかな。
-
親切な兄ちゃんに拾われたわしら。
早くヒロさん達のところに戻りてー気持ちはあったけど、これ以上下手に動くよりここに留まっとる方が見つけてもらえるやろう。
それに…ここはすげー居心地がええし。
「あっし」
「にゃ?」
「落とすなよ?」
「うん」
その兄ちゃんは今は留守じゃ。
忙しいんか暇なんか不規則な時間に外出したり電話がかかってきたりするんじゃけど…歌がすげー上手い人で
わしらの寝床の横にある電子ピアノとか言うやつを弾きながら唄うと思わずあっしと2人聴き入っちまうし、曲によっては気持ちよう眠れる。
猫としてはええ暮らしをさせてもらっとるし、少しでも何かしたいってあっしが言うから…今わしらはこっそり部屋の掃除中。
元々綺麗好きらしくてあんまりすることねーけどな。
「出来たー」
「ん、綺麗になったな」
「にゃ」
「お前には埃ついちょるけど」
「みゃー」
わたぼこりをとってゴミ箱へ。
「あ、帰ってきたっ」
「急げ」
「ん」
ここは防音されとるらしく外の足音は聞こえんから、気をつけんとな。
「ただいま〜」
「にゃお」
「みー」
最近すっかり習慣になったやりとり。
ただいまと言ってしゃがむ兄ちゃんに体を擦りつけなでてもらうのがわしらの挨拶…なんじゃけど。
「みゃう」
「あー、ごめんごめん。ちょっとさ、風邪引いたみたいだから近づいちゃダメー」
「にゃっ?(だいじょーぶ?)」
そう言われてみれば顔があけー気がするな。
「寝てれば治るし、あっちにこもってるから大人しくしててね」
「にー」
返事をして兄ちゃんがふらふらと寝室へ入っていくのを見送った。
-
お返事 >>993
ふたまた。番外編 >>994-999
ふたまた。本編終わってないのに番外編w
短い予定が思いついたら楽しくなってしまいました。
最初は攫われて誰かに拾われて皆が探す。ただそれだけだったのに…何故かリアルあちゅ登場。
続きも出来てるのでこのまま次スレ立ち上げて更新します。
気がつけばあちゅと俊ちゃんのこらぼ話の発表の日という不思議な縁ではじまった今スレも終わりになりました。
長々とだらだらと続けている似たようなお話にお付き合いくださり本当にありがとうございます(ノ_-。)
いつもいつも感謝と共にもっと上手く書けるといいなぁと思っています←思うだけ?
書き溜めたお話がさすがに尽きかけて(設定怪しすぎて出せないものなら多々)短編が増えたり、進みがのろくなったりすると思いますが
まだまだあちゅと俊ちゃん、そして兄ちゃんズのお話を書いていきますのでこれからもお付き合いくだされば嬉しいです☆彡
ぎりぎりだったので(笑)このままここにアンカーを置いていきます。
コメント等も混じっていますのでご承知ください。
ねこまた。 >>18-57 >>65-74 >>114-147 >>156-170 >>183-188 >>220-260 >>276-324 >>465-599 >>615-636 >>647-678 >>707-786 >>794-799
>>816-822
水火を繋ぐ者 >>215-218 >>607-610
黒猫 >>362-364 >>826-828 >>904-912
神主と神様 >>445-455 >>639-643
Cinderella Story >>839-865 >>880-900 >>928-990
学生 >>914-920
短編 >>9-14 >>59-63 >>76-109 >>151-152 >>175-177 >>193-213 >>266-272 >>330-358 >>368-369 >>426-432 >>680-705 >>790-792 >>804-811
>>830-833 >>876-878 >>922-924 >>994-999
中編 転校生 Aver >>374-421 >>437-441 >>460-463
ありがとうございました!
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