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仮投下スレ

148最強候補の一角、植木耕介 ◆n0WqfobHTU:2011/10/20(木) 20:56:22 ID:???
「さて、どーする?」
「わかった。なら」
 懐よりゴミを取り出し、今度はかわせぬよう幹の大きさが人の身長程もある巨大な木を作り出し、木蓮へと伸ばした。
「先に倒す」
 木蓮は、今度は自らはぴくりとも動かず。
 足元に這わせていたツタを動かす事で滑るように移動し、あっさりとこの巨木もかわしてしまった。
「ぎゃははははっ! 無理だばーか! 結局そんな単純な使い方っきゃ出来ねえのかよガキ!」
「一々うるさい、これなら文句ねえだろ」
 言うが早いか、足元まで迫っていたツタをかわす為、植木は自分の真下にバネのように渦巻き状の木を作り、大きく上へと跳ね上がった。
 木蓮は飛び上がった植木を見上げ、ぱんぱんと手を叩いた。
「おおおっ! やるやる……だけどま、それじゃただの的だよな。ギャハハハハハハハ!」
 射撃の名手では決してないが、山程撃てば当たるだろと銃をがんがんにぶっ放すと、数発が植木にモロに命中してしまった。
「コイツはオマケだ」
 銃弾の命中を確認してから樹木を槍のように伸ばし植木を突き刺さんとするのは、殺し合い慣れている木蓮らしい狡猾さであろう。
 しかしそれも、植木の備えが上であった。
 バネのようにびよんと伸びた木にツタを一本搦めておいた植木は、これを引っ張る事で空中での軌道を変化させる。
 もちろん木蓮のツタが生えていない場所へと飛んだ植木は、着地の時も木をはやしてこれに掴まる事で綺麗に着地を決める。
 弾丸命中に関わらず植木はぴんぴんしており、木蓮がこれに対して何かを言う前に植木は口を開いた。
「ぼーだんちょっき」
 ぐっと服をたくしあげてわざわざ見せてやると、これにはさしもの木蓮も苦笑するしかない。
 植木はびしーっと木蓮を指差す。
「お前!」
「あん?」
「木の能力だけでやりあうんじゃなかったのかよ! 銃とか卑怯だぞ!」
 一瞬だけ、木蓮は反応が止まってしまったのだが、直後に腹を抱えて大爆笑。
「ブハーッハッハッハッハッハ! お前馬鹿だ馬鹿だと思ってたが本気心底ありえねえレベルの馬鹿だろ! クリーンな殺し合いがお望みか!? マーダーマンシップに乗っ取って正々堂々戦いますってか!? つーか銃使ったら卑怯て! 卑怯て何だよ!? ウハハハハハハ! ヤベェ、腹よじれるって!」
 木蓮の爆笑に植木もかなり頭に来た模様。
「……そうかよ。じゃあ俺も使うし」
「ほう、てめぇも銃を……」
 植木の右腕が超がつく、そう本当に超でもつけなければ形容しきれぬ植木の体の数倍はあろう巨大な砲台に変化したのだ。
「鉄(くろがね)!」
 そんな素敵砲台に相応しい、アホみたいにクソデカイ砲弾が放たれた。
 木蓮は、彼にしては珍しく頭に浮かんだ感想を率直に言葉に変えた。
「どんな魔導具だそりゃあああああああああ!」



 木蓮が地中へと潜れたのは、足元より下へと草木をはやしていたせいで地面が柔らかくなっていたおかげだ。
 咄嗟に足元地中を縦横無尽に走る根を動かし、土中に転がり落ちるスペースを確保しながら後ろに倒れこむように落下。
 落とし穴に背中から自分で落ちた感じが一番近かろう。
 難は逃れたものの、黒くて丸くてでっかいのが眼前をイカレた速度でかっとんでいくのを、至近距離で見るハメになった木蓮は大口開けたまま硬直してしまう。
「あ、あぶ、あぶねえって……いやお前これ銃だって言い張るの無理あんだろおい」
 あんなものぶち当てられては、さっきの怪力チビに投げ飛ばされた程度では済まないだろう。


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