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仮投下スレ

135どじふんじゃった! ◆AJINORI1nM:2011/09/01(木) 04:46:12 ID:???
 放たれた雷撃は空気を走り、芳野に直撃した。


「きゃっ……あっ……!」

「それ程強くはしていない。ARMSは電気に弱いらしいからな。それで耐性でも付けておけ。ついでに服も乾いただろう」

「あ……りがとう、ございます」


 芳野の制服からは、アイロンが終わったように湯気が立ち上っている。
 海水でずぶ濡れだった制服が、ゼオンのザケルを浴びて蒸発したのだ。
 芳野の回復にはまだ時間がかかるだろう。
 これから倉庫に向かうつもりなのだがな、と倉庫の方へ振り向いた時だった。
 夜空に巨大な花が咲き、間を置いて爆発音が届いた。
 花火である。
 一体どこの馬鹿があんなものを打ち上げたのか。
 仲間を募るためか、それとも敵を誘き寄せる(おびきよせる)ためか。
 どちらにしろ、参加者を集める目的で上げられたものだろう。
 まさか無意味に打ち上げたわけでもあるまい。
 誘いに乗ってやっても良いが……。


「……………」


 ゼオンは腹部を抑える。
 血は止まっているが、今激しい動きをすれば傷口はまた開くだろう。
 右腕も表面が焼かれてしまっていた。
 あの花火に集まる参加者が一人や二人である可能性は低い。
 大勢を相手取るならば、やはり万全の状態が望ましい。


「……もう良いだろう。早くこちらへ来い」


 芳野にそう告げると、ゼオンは倉庫に向かって歩き出した。
 その後ろを、芳野はふらついた足取りで付いて行く。
 弱い攻撃だったとは言え、芳野の両足はARMSである。
 雷撃によるダメージはまだ回復しきれていないようだった。





 倉庫群に着いたゼオンは、その倉庫の一つへと入っていく。
 中に何者の気配も無いのを確認すると、倉庫の一角にゼオンは座り込んだ。
 やや遅れて、ランタンを灯した芳野が倉庫に入ってくる。


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