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仮投下スレ
109
:
記憶〜リメンブランス〜
◆imaTwclStk
:2011/05/20(金) 14:25:17 ID:???
「……初対面のそれも黒幕の兄妹に対して君が命を張る必要はあるのか?
私が嘘をついている可能性もあるのだぞ?」
「ある!」
もう心に決めた。
「それに嘘をつく人はそんな哀しそうにしないよ」
俺が言い切るのと同時に目の前の机にごとりと何かが置かれる。
それは一つのベルトに収められた複数のナイフ。
「お茶に付き合ってもらったお礼よ。
それだけでは身を守りきれないでしょう?
構わずに持っていきなさい」
俺の持ってる即席の槍を眺めながら、
バイオレットの姉ちゃんは静かにそう言った。
「えっ、じゃあ姉ちゃんは如何するのさ!
もし悪い奴に襲われたら……」
「あなたには一つ隠し事をさせて貰っているけれど、私なら平気よ。
自分の身を守るには余り余る程の力を持っているわ」
顔色を変えずに真剣に俺を見つめる姉ちゃんに俺も覚悟を決める。
「分かった、じゃあこれは貰っていくよ。
……姉ちゃんはこれから如何するつもりなんだい?」
「暫くはこのままここに居るつもりよ。
こうして、来訪者にお茶を振舞うだけ」
「そうか……じゃあ、俺もう行くよ!
放っとくと危ない奴とか居るからさ。
俺、お茶とかは良くわかんねぇけど、
姉ちゃんのお茶、美味しかったよ!」
姉ちゃんから貰ったベルトを
しっかりと巻きつけて席を立つ。
「新宮隼人を探しなさい。
まだ近くに居る筈、彼はあなたの力になるわ」
バイオレットの姉ちゃんはそれだけを教えてくれると微かに笑って俺を見送る。
そうして出口へと向かう途中で大事な事を思い出した。
バイオレットの姉ちゃんに振り返り、
俺は言っておきたかった事を言う。
「バイオレットの姉ちゃん、死んじゃ嫌だからな!」
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