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やらない夫のオイレンシュピーゲル物語_第七楽章

1： ◆c4bqdXp7mw：2017/09/15(金) 23:48:16 ID:GFajL8Uo



 ・ このスレは、実在した人物の人生を扱ってますが、あくまで〝創作物〟であり、フィクションです。

 ・ スレタイに【十八禁】を入れてませんが、取り上げる作品によってはエロ･グロがあります。

 ・ また差別的な表現が出ることもありますが、このスレで扱っている時代や社会状況から来るものであり、
　作者に特定の人種を貶める意図はないということをお断りしておきます。



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　【 前スレ 】　 http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/otaku/14429/1498909973/



　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/otaku/14429/1386947400/
　　　　　　　　 第二楽章　　　　http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/otaku/14429/1400247209/
　　　　　　　　 第三楽章　　　　http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/otaku/14429/1408293568/
　　　　　　　　 第四楽章　　　　http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/otaku/14429/1428404052/
　　　　　　　　 第五楽章　　　　http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/otaku/14429/1465652329/

.
142： ◆c4bqdXp7mw：2017/12/26(火) 19:35:30 ID:O1/wGV86



┌───────────────────────────────────────────────┐
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 │
│ 　 首相となった彼は、「消極的抵抗の継続は不可能」 と見做し、９月２６日に 一方的に「打ち切り」を宣言した。　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 │
└───────────────────────────────────────────────┘




　　　　　　　　　　　　　　　　　__＿＿___
　　　　　　　　　　 　 　　 ∠´　　　　　　｀ 　､
　　 　 　 　 　 　 　 　 ／　　　　　　　　　　　　｀　､
　　　　　　　　　　　／　　　　　　　　　　　　　　　　 ｀ .､
　　　　　　　　　 ／　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ
　 　 　 　 　 　 /　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 i
　　　　　　　　 l　　　　　　　　　　 　 γ　　　　　 ｝　（　　l
　　　　　 　 　 l　　　　　　　　 　 　　 i　 ／ ノ ノﾉル））ｊ　ヽ
　　　 　 　 　 ,'　　　　　　　　　　　{　｛ ｛　｛≦´;;;;;;;;;;;;￣〕リ
　　　 　 　　 ,'　　　　　　　　　　　　ゝ､ゝｰ( ´`ヽ;;;;;;;;;;;;;;;;;'ｿ
　 　 　 　 　 {　　　　　　　　　　　 ｛´ヾﾒ　）　　　ヾ;;;;;;;;;/､
　　　　　　　 ヽ､　　　　　　　　　　 ヽ)）（ (　　　 　｀￣´　ヽ
　　　　　　　 　　ヽ 　 　 　 　 　 　 　 i ト ゝ 　 　 　 　　ｒｰ′　　　　　　 認めたくないものだな
　　　　　　　　　　 ミ　　　　　　　　　ノﾉ! 　　　　　´￣」′
　　　　　　　　　γ⌒ 　 　　ヽ 　 ｛（　　ヽ、 　 　 　 ｀{　　　　　　　　　　若さゆえの過ちというものは･･･
　　　　　　　　　 ゝ,　　　　　　!ニﾆヾ彡 ｀::.. ＞ 　 　　j
　　　　　　　　（　つ　　　　　ﾉ:::::::| |　ﾍ　　　┬‐｀ ｰ ´
　　　　　 　　　ミ彡 γ〃〆:::::::::::| |￣￣￣｀ヽ==＝＝＝y
　　　　　 　 　｛ 　 　｛（(ﾍ::::::::::::::::| |　　　　　/ 　 　 　 //
　　 　 　 　 　 ゝ、 _丿::::::::::::::::::::::| |　　　　　| 　 　 　 i l
　　　　　　　　　｛:::::::::::::::::::::::::::::::::| |　　　　　|　 i　　　| l
　　　　　　　 __＿彡ニニ二二 ヽ ヾニニヽノハ | 　 　l | 　　ｒー - ､
　---ｰ:: ''''"´:::::::::::::::::::::::::::::::ヽヽ::::＼:::::::ヽ ゝ　!|　 　くくヽｰ--:::､::ヾヽ
　::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ::ヽ:::＼ （ （　　ヽ 　　 〉〉:::::::::::::::ヽ: : ＼
　..￣￣. . ───ー. . ￢;:::::::::::::::ヽ::ヽ:::::::＼＼　 ヽ 　| |::::く´￣: : ヽ: : : ヽ
　: : : : : : : : : : : : : : : : : : : ＼:::::::::::::::ヽ::::ヽ:::::＼＼ 　ヽ| |:::::::ヽ: : : : : ヽ: : : ヽ



　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ┌──────────────────────────┐
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │　　これを、「フランスへの屈服」 と見做して、右翼は攻撃･･･　  │
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 └──────────────────────────┘

.

143： ◆c4bqdXp7mw：2017/12/26(火) 19:35:53 ID:O1/wGV86



┌─────────────────────────────────────┐
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 │
│　　右翼の牙城ともいえるバイエルン州政府にいたっては 「非常事態宣言」 を発して、 　  │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 │
└─────────────────────────────────────┘




　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 |＼　　　　 /＼　　　　　/ |　　　／/ |
　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ＿|　 ＼/＼/　　 ＼／＼/　|∧／　/|∧／/
　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ＼　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　/
　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ＜　　 おごり高ぶる共和国政府に　　　 ＞
　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ∠　　 正義の鉄槌を！　　　　　　　　　　＞
　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ／＿　　　　　　　　　　　　　　　　　＿　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ￣　/　／∨|　/Ｗ＼　　/＼|＼　 .|　　￣
　　　　　　　　　　　　　　＿＿＿　　　　 /／　　　|/　　 　 ＼/　　 　 ＼|　　 　 .┌i｢ﾞil
　　　　　　　　　　　　 ／,,/,rf,,,､ｰ＼　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　! :l　i
　　　　 　 　 　 　 　 ,;ﾉへﾞ／ 　 ＼, ＼　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　r‐､.　 ﾞi ヽヽ
　　　　　　　　　　　 ij　､ i ／　　 ,ﾐ　　l　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　i.__,>-┴-ﾞ l!
　　　　　　　　　　　〈'-=j";'==･=' ヾr=､!　　　　　　　　　　　　　　　　　　　r'＿,.--､__　l!
　　　　　　　　　　　 l　.ﾉ　 ￣ﾞ　 　,ﾘy.,!　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　レ'"二:､　 !
　　　　　　　　　　　 l　ヾﾞ>　　　 　 , ／　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.ﾄ-'"┌─────────────┐
　　　　　　　　　　　 ヽ.　[￣ヽ　　 ,｢!　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　rヽ. . │　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 │
　　　　　　　　　　　　 ヽ└=-'　_／! l　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 人(ﾄ､.│　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 │
　　　　　　　　　　　　　,ﾄ.二._／＿_,┴i　　　　　　　　　　　　　　　　　　 _ﾉ.　＼..│　　共和国の倒壊を目論み、　  │
　　　　　　　　　　　　 ｢r=t;TﾞFf 二! ] li　　　　　_,.-―-､_　　　　　　　　｢ﾄー' 　 │　　クーデターを謀る。　　　　　  │
　　　　　　　　_,..:-r-‐j=ミ- l　__ヲ_,.-‐＜)ニニf　=､＼＼＼　　　　　　入ヽ　 　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 │
　 ,r=―‐ｯ=＝‐‐'",.ﾆ‐‐≧十'ﾞ　＞-､　　　　 ,rﾞー-ﾆ､_＼＼>､＿,.-／　 ＼＼　.│　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 │
　,ﾚﾀ__／ ＼　　 i' ,r‐‐i　l　! f"｢￣＞ﾞi　　　/　　　　　￣￣　　　　　　　 　 ＼　└─────────────┘
　V//　　r.､｣　　.l　￣!L.j　l .L｣　i"　 i　　　しr　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾞｰr'
　ﾚﾚ' i　 .L_　　　l　　.l　　./ ＿　.l　　i　　 -=;'　　　　　　　　　　　　　　　　　　,／
　 (　"i　┌‐'　　.l　ヾ' ｢!　! l　 l　,ﾌ .ﾉ　　-‐┘　　　　　　　　　　　　　　　 　 /
　 ,ﾚ.ノ　 .ﾄ--　　ヽ､ ﾞ" l .i! l!　 ﾞ"／　　 -ﾆﾌ　　　　　　＿　　　　　　　　　／
　 ]　　!　 し==　,.-､_ﾞ‐-'　!　ﾞー",.:-‐‐-､ﾞ`i　　　　　　/　 ￣ﾞｰ--､＿___／

　　　　　　　　【 グスタフ･フォン･カール 】



┌──────────────────────────────────────────┐
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
│　　もっとも国防軍が 動く様子がないことを察知したカールは、クーデターを先送りしようとするが･･･　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
└──────────────────────────────────────────┘

.

144： ◆c4bqdXp7mw：2017/12/26(火) 19:36:15 ID:O1/wGV86



┌─────────────────────────────────────────────┐
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
│　　だが この動きに納得できないヒトラーは、政治的主導権を握ろうとして、ルーデンドルフを巻き込み･･･　　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
└─────────────────────────────────────────────┘




　　　　　　　　　,ィ　　　 ,　　　　　　　　　　__ 〃 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　､__
　＿＿｣ヽー- '　`ｰ（..-'/　　　　　　　　　　ノ'￣) 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 入ヽ
　＼　　　　　　　＿　　ゝ──ァ　　　　　　　 ´ 　　　　　　　　　　　,ｒ;ｧ 　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ
　　 ヽ　　 ｢.l｢.l ｢ヮ |　　　　／　　　 　 ／　　,. -─- .､ 　　　　　　　ゝﾍ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ＼
　　　 ',　　ＬlＬl　Ｌl´ 　　／　　　　　／　　 /:::::::::::::::::::::::', 　　　　　　ヽ ヽ　　　　,,
　　　 ﾉ 　 ロロ　ロ　　（　　　　　　　　　　 |::::::::::::::::::::::::::}＿＿__ 　 　 ヽ:ﾍ　 　　.i! 　　､　　　　　　　　　　r,;､ 　 ﾊヽ
　　∠-ｧ 　　　　　　 ,--ヽ　　　　　　＿. -;二ニ＝''フ7コ´￣￣　　 　　ヽ::ﾍ　 　 l|　　　＼　　　　　　　　　＼＼し,コ'
　　　 /.-────┘, r──､ 　　　　 , z三ﾆミ､／Y,,, 'j 　　　　　 　 　 ヽ::ﾍ　　 | 　 　 　 ＼　　　__ 　　_　　,×ヽﾉ
　　　　　　　　　　　　j_｣ --ｧｚつ ,. イ´──::::ヽヽ,八ヾｴ 　　　　　　　　 　ハ:ﾍ .,r'─､　､ 　　 ゝｧ甘き＝''　 .| .! ゝ'ーｧ
　 　　　　　　　 　 ,__从ル'!j r,l／:::::/::::::::::::::::::::}:::::|　 ヽ' 　　　　　　　　 ／／ﾍ,>ファ7zっ｀ヽ､　　i::::T´　　旬ぅｺ｀ヽ ∠
　 ／￣￣ ─ヶ７三二三＞'´:::::::::/::::::::::::::::::::/:::::::! 　　　　　 ,イ/ヽ　,ｨ'／ ,r'三≧､く_r' 旬ﾉｚ今,-,';:;ュ来ｒ氷::| .|ｴ≧ ＝ヽ
　 　 ,＿_　　 l/ｒ┐ , r-､〈::::::::／::/:::::::::::::::::::/:::::::::jr-ｭ_　　 ふY三≧>il'　∠i r' ⌒Y',γ=<j､爿, z＝ﾄ､_ヾ/:/::::|-'} |　　 _-ﾍ
　 '´　　　￣７/1j／.ﾍ::j ﾄゝｲ::::::/::○:::::::::::/::::::::::/f7,r'´,r 7´￣´　 ヽ ﾄ､/} j /　　,ｲ ﾍ ｎ　|/ .r':::::::::::;-ﾆ}ｒ/ｊ:::::ゝ,; ヶ...＿ -|
　　　 　 　 //)''l/ｒっ 〃 ∨::::::/::;-､:::::::::::::l:::::::::/∩ｌ＞ l //ヽ/⌒l!　ﾍ!./ﾐ/ /　　/ |i-'彡l　', /;ｲ::::::::::::ヽい7:;-<ァ:::::;:::::; -┤
　　　　　 /ﾊUr;.,, ~,_/'　 /:::::/::::::''":::::::::::::l:::::::/-, -'　, ィ !' " ',,`　! 　У / .j　　 j ／ ,イヽゝ'ゝ'|::::::::::;;;入_/:j ヽﾍ＼::ヽ｀￣￣
.　 　 　 /　　 ''`／ｌ=　 /::::::r';: 二ニ＝､:::l:::::/ i ゝ─ｧｵ　i'ゝ'' ' ¨~　　ljiii　/＿,,,/　／ ヽﾍﾍく　.ｌ::::／::|　ﾍ:ヽ｀ ‐- ､ゝ:ﾍ
　　　 __l　 　 ／ 　し, ,':::::::::7-;:::::::::::::::ゝ､l::/　 l 　 ノ;.ｲ　　　　　_..-　ｌ　　 }ニ彡ィ'三三（ヽﾍj　／　l::::|　_l;;;;l　　　　ヽ｀l

145： ◆c4bqdXp7mw：2017/12/26(火) 19:36:32 ID:O1/wGV86
　＿　|　￣´　　　　 l j:::::::;ｨ:::::::::::::::::::::::::::::｀ヽ､ ヽ':／ l　　　　二ニ;'' | 　　ゝノヘヽI::7::::〈ヾ´ ∨　　 }r,'-─;;ﾍヽ__　 　 ﾍ
　 ヽ｀´　　　　　　　 ｀￣ ' …ｧ:::::::::::::::::::::::::::::::',　（　　j　　　　 _;-' 　.ｌ 　 ＝ヽ　,入://:λｌr:) l　　 ,　' |-.二-';;;;;;;;｀ ‐- ､_i!
　　 }　　　　　　　　　　　　 /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::', 　T;r|＿＿ ...　-─ﾍヽ ＿, -'´:::::::｀ヽ､ゝ<_ﾉ__／ r三'´;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;l
　／ 　T　R　A　P？!　　 {:::::::::::::::::::::::::::::::i｀ゝ-'　/::/ ヽ::::::::::::::::::;-､;;;;::::｀ヽ､::::::::::::::::::;-'´;;;;;;;;;;ゝ '´;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|
'´＿ 　　　　　　　　　　　 _ヽ::::::ヽ::::ヽ::::::::::ゝ'::::::::＼'　ノ::ヽ::::::::／::', 　ﾌ::::::;:ｲ ヽ::::::::::::＞-;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;j
　　|｀ヽ 　　　　　　　　,ィヽ:::::ヽ:::::＼::ヽ;:…'::::::::::::::::ヽ'／}::}::::/ ﾍ:::::∨:::;ィ::/ . 〃ゝ:::::;r';;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;/



　　　　　┌───────────────────────────────────┐
　　　　　│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 │
　　　　　│ 　 １１月８日、ミュンヒェン一揆を企てるが、前述した通り 無様な失敗に終わった。　 │
　　　　　│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 │
　　　　　└───────────────────────────────────┘

　　　　　 …　　─　──　─── ──────────────── ───　──　─　　…
　　　　　　　　　　　　　　　　……　… ────────────── …　……
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　￣￣￣￣￣￣￣￣￣
.

146： ◆c4bqdXp7mw：2017/12/26(火) 19:36:50 ID:O1/wGV86



┌─────────────────────┐
│　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
│　　このように、足元には火種があったものの･･･　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
└─────────────────────┘




　　　　　 /　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ
　　　 　 /　　　 l　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ
　　　　/　　　　ﾊ　|　 、　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 |
　　　 /　　　　 | |　| 　 ヽ
　　　|　　　　いl ヽ,l＼＿ ＼ 　　＼
　 　 | / 　 　 ﾄ'　　__ , --｀ｰ ｀ｰ､ __ゝ　　l　l .┌──────────────────────────────┐
　　　|! 　 ,-＝､__f´::,.- =‐'´:.:.:.:.:.:.::::::）　 ﾉノ　│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 │
　　　 l 　 |:::::::::::::::::::::::´ ,‐tｧ‐=-　　`r‐ｲ　　 .│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 │
　　　 ヽヽ|:::::::::::厂ヽ:::::. :￣:.:.:.:.:.:.:.:::/　{　　　.│ 　 シュトレーゼマンは外相も兼任し、１０月にはアメリカに　　　　　　　 　 │
　　　　 ＼!::::::::/　　 ＼:::.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/ 　 ヽ　　.│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 │
　　　 　 　 l::::/ 　 　 　 ヽ---一　'　　､.ノﾉ　 │ 　 「ドイツの支払い能力を検討する国際専門家委員会の設置」　　 　 　 │
　　　　　　 ヾヽ､_ -　　　　　　　　　　､_フ′/│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 │
　 　 　 　 　 　 ',　__　　 　 　 　 　 　 ヽ＿∠ │ 　 を協力してもらえるよう打診し 好意的な回答を得る、という具合に、　 │
　　　 　 　 　 　 ', ,-―‐--　　　　　　　　　　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 │
　　　　　 　 　 　 ',　--　　　　 ＿＿_＿　　　.│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 │
　　　　　　　　　　 l　　　　　　| r――-　ニ　.└──────────────────────────────┘
　　　 　 　 　 　 　 l　 　 　 　 | |::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ﾉ　ﾉ |
　　　r,――‐　´￣ヽ＿＿　‐┤l::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::―‐/ ﾊ
　 　 {{:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.| 　 l　｜|:::::::::::::┌────‐┐ヽ! ヽ、
　　　ヾ､:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:_ノ　　 l　 | |::::::::::::: |=<>ﾆ<>ﾆ<>=|::::::::::::ﾉ　　,
　　 　 ヾ､:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ＿,.r┴┤|::::::::::::└――――‐┘:::::::ヽ＿_ハ
　　　　　ヾ､:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ!　　', ',::::::::::::::::::::::::::::, -――::::::::::::::::::::::´＜
　　　　　　ヾ､:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.|　　 〉〉:::::::::::::::::, -'´:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::l



　　　　　　　┌──────────────────────────┐
　　　　　　　│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 │
　　　　　　　│　　外交によって、〝窮状打開への道〟を切り拓こうとした。　  │
　　　　　　　│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 │
　　　　　　　└──────────────────────────┘

.

147： ◆c4bqdXp7mw：2017/12/26(火) 19:37:17 ID:O1/wGV86



┌────────────────────────────────────┐
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 │
│　　そして フランスの態度は すぐには変わらなかったものの、彼の策は 功を成し･･･　  │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 │
└────────────────────────────────────┘




　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,,､､､､､､,,,
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,ィ´￣｀`ヾ　 ｀`ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 ,ｲﾚ'⌒ヽ二二ヽ＼ i!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ／／￣￣ ￣￣￣ ￣￣ ￣￣
　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　　|　|
　　　　　　　　　 　 ,-‐‐､　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　|　|
　　　＿＿ ＿＿　 ﾘ''j '''j!　＿＿＿ ＿＿＿＿＿＿ _.|　| 　 　 　 　 ┌─────────────────┐
　　　　　　　　 　 __}､ﾆ_/L__　　　　　　　　　　　　　　 |　| 　 　 　 　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 │
　　　　　　　　/:l:::/:j公7:::!:::/:ヽ　　　　　　　　　　　 　＼＼　　　　　│　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 │
　　￣￣ ￣￣ ￣￣ ￣￣￣ ￣￣￣ ￣￣￣ ￣￣ ￣ ＼＼＿＿ │　　英･米の圧力を受けてポアンカレは　  │
　　ﾆﾆﾆﾆﾆ二二二二二二二二二二二二二二二二二 ／／　　　 │　　「賠償総額を変更しない」 を条件に　  │
　　＿＿ ＿ ＿＿＿ ＿＿＿＿ ＿＿＿ ＿＿＿,．-‐ /　/　　　 　 │　　受け入れ･･･　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
　　　/　　　　/　!　　　　　　　　　　　　!二二」／￣ヽ,/　/ 　 　 　 . │　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 │
　　,/　　　　/　 !　　　　　　 　 　　 　　!ｺｺ ／　　　 /　/　　　 　 　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 │
　　　　　　,/ 　 !　　　　　　 　　 　 　 　!ﾖ /　　 　 ,/　/　　 　 　 　 .└─────────────────┘
　　　　　 /　　 |　　　　　　　　　　　 　 　/　　　　/　/
　　　　 ,/　　　l＿＿ ＿＿ ＿＿＿ ＿ /　　　　/　/
　　　　/　　／　　　　　　　　　　　 　 　|　　　 ./　/
　　　,/　／　　　　　　　　,ｨｲ￣￣￣￣|　　　/　/
　　. /／　　　　　　　　　/ /　㍊㌫㍊ j|　　./　/

　　　　　　　　　　　┌──────────────────────────────┐
　　　　　　　　　　　│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 │
　　　　　　　　　　　│ 　 年末には、アメリカの財政専門家ドーズらが 委員会に任命された。　 │
　　　　　　　　　　　│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 │
　　　　　　　　　　　└──────────────────────────────┘



┌───────────────────────────────┐
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
│ 　 政治的問題となって暗礁に乗り上げていた賠償問題を、外交によって　 │
│　　純粋な経済的次元の問題に還元し、解決を図ったわけだ。　　　　　　　  │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
└───────────────────────────────┘

.

148： ◆c4bqdXp7mw：2017/12/26(火) 19:37:39 ID:O1/wGV86



┌────────────────────────────────────────┐
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 │
│ 　 またハイパー･インフレ問題については、マルク安定をめぐって幾つかの提案がなされたが、　│
│　　金や生産物等 実体に裏づけされた新通貨の発行、ということでは一致し･･･　　　　　　　　　　  │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 │
└────────────────────────────────────────┘




　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ┌──────────────────┐
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 __　　　　 　 　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ＿__,．'´ 　 ￣ヽ`ｰ ､　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ＞‐　　 　 　 　 　 　 ヽ.│ 　 蔵相となったヒルファーディングの下、　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 _r‐'´　　　　 　 　 　 　 　 　 │　　レンテンマルクの発行が決定され、　 　 │
　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 /　　　　　　　　　　　　　　　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ｉ　　　　　r ﾉ　 ｊ }　 }　 丶 ｿ .│　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ｲｨ 　 　ﾊﾄｲ .rイ/　ﾉｊ __ノリﾙ └──────────────────┘
　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ! }　ﾍ八,__ゝ′ ヽ(　´__,∠_ヽく,_ 　 }
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 〈 　 ゝ　,＞ﾆ､　　 　ｨヾり ヽ　{.　 /
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ,ゝ　{　〈 ヾり 　　　　` ‐‐′ .ﾚﾍ.｝
　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ＼ }　 ｀¨´　 　}　 　 　　 　 !^ｊ 〉
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 f^ヾ　　 　 　 ヽ '　　　　　 ﾚ /
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ヾい、　　 　,.　-一　　 　 j'f´
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 ヽ-ｉ､　 　 　 "　 　 　 ,ｲ ﾉ　　　　　　　ボクが一番正しく通貨を扱えるんだ！
┌───────────────┐　　　 　 　 ヽ }､　　 　 　 　,∠ ｣ｉ､__
│　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 │　　　　 　 　 ｀ｌ _＞､ ＿ ／＿＿｣r‐ ＼
│　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 │　　　　　.__／｢　　 　 　 ／　　　　　　　ヽ
│　　１１月１５日より、　　　　　　　　　  │　　　.／　　　ｌ　　　 ,／　　　　　 _,． -‐‐ ヘ __
│　　１レンテンマルク＝１兆マルク　　│
│　　として新紙幣が発行･･･　　　　　  │ 　　 【 ルドルフ･ヒルファーディング 】
│　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 │
└───────────────┘


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　┌──────────────┐
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│ 　 インフレは急速に収束した。　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　└──────────────┘

.

149： ◆c4bqdXp7mw：2017/12/26(火) 19:37:59 ID:O1/wGV86



┌─────────────────────────────────┐
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│
│　　なお、シュトレーゼマンを首班と仰ぐ内閣は三ヶ月しか保たなかったが･･･　　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│
└─────────────────────────────────┘




　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 ┌─────────────────┐
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 │　　その間に 「消極的抵抗の中止」 と　　│
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 │　　 「マルクの安定」 という　　　　　 　 　  │
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 │　　二つの難事を成し遂げ、更に･･･　　　 │
)　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 │
)　　　 l　l　　　l　l　　　l　l　　　l　l　　　l　l　　　　 　 　 　 　 　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 │
)　　　ﾉ　＼　 ﾉ　＼　 ﾉ　＼　.ﾉ　＼　 ﾉ　＼　　　　　　　 　 　 └─────────────────┘
)
'⌒'⌒'⌒'⌒`(⌒'⌒'⌒'⌒'⌒'⌒'⌒'⌒'⌒'⌒'⌒'⌒
　　　　　　　　　　　　　　　i　　　 ,. へ-､ __　 i
　　　　　　　　　　　　　　　!i _,..::'"li.∧.l!　　ﾞ_｣ﾄ､
　　　　　　　　　　　　　　, j＜.ー-i!　　l!-―'"／＼
　　　　　　　　　　　　　/ﾞ.,へ､　 ┐　　i､　／　　　ヽ.
　　　　　　　　　　　　 .i　i　　 ＞/＼／）ﾞ"‐　､.　　 i
　　　　　　　　　　　　 l　lレ''"　　＼jl!ﾚﾞ　　 _,...､ヽ.　l
　　　　　　　　　　　　 l!　rｦ――--_｣Lii--――ヾ.　l
　　　　　　　　　　　　 l! //　＜二》　＿　《二＞ﾞ ヾ､!､
　　　　　　　　　　　　.j.,.ｨﾞ　　　　　./ !　＼_　　　　l!＼＼
　　　　　　　　　　　／'' l!　　　,..　'´ ヽ　　 ￣ﾞーr-ﾉ　 ﾞー-､_
　　　　　　　　　_／'´　　ﾄt-イ　　,_----っ　　　,!/　　　　　　＞　　　　 三倍早く動けば
　　　　　　　 ＜.　　　　　 ﾞt'ヽ　　ヽﾞ＿ _/　　 /,｣　　　　　 ／　 　 　 　 どうということない！
　　　　　　　　　 ＼　　　　 `-iヽ　　ー =　　,.r ｢　　　　_／
　　　　　　.　　　　　ﾞ"ー―┬;L　ヽ _＿　／　,.!┬―''"
　　　　　　　　　　　 　 　 　 !ﾚーﾞ＝=┬=＝‐ﾞ┐l
　　　　　　　　　　　　　　　 l　　 テ､ ］l.l　,r＝　ﾞ.l
　　　　,.,..-､--ー―===ー".ヽ､　 ﾞr　　!￣F"　／ー--､ー-----､
　　r;''／　　）￣￣＿＿＿＿　ﾞヽﾞ=.ｺ l! .｢".／　　＿＿￣ﾞー--ヲ ＼__
　　ﾌ／,ｨi｣i｣　　　 ヾ====== ＼_ ＼　i! ／　__／,.=======ｦ　 i ,.　_ r､＼
　 ／ ﾞ"　　　　　　　　ヾ=====　 ￣　　　￣　　　======"　　 Lﾊ l l l ﾄi.｣



┌──────────────────────────────────────┐
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 │
│　　また 政治的求心力が安定しないワイマール共和国の情勢を反映し、内閣は短期間で　  │
│　　次々に変わるが、その間も彼は外相を務め続け、ドイツの国際舞台復帰に 貢献した。　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 │
└──────────────────────────────────────┘

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150： ◆c4bqdXp7mw：2017/12/26(火) 19:38:24 ID:O1/wGV86


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　　　　　　　　　　　　　　　　　　……　… ────────────── …　……
　　　　　　　 …　　─　──　─── ──────────────── ───　──　─　　…


┌───────────────────────────────────────────────┐
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 │
│　　ドイツ経済を破壊することなく賠償を行なう方法を検討していた アメリカの銀行家ドーズらによる委員会は、 　  │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 │
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　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 _　　＿＿＿
　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 -~::::::::::::::::::::::::::::::ヽ,
　　　　　　　　　　　　　　　, '::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ゝ、
　　　　　　　　　　　　　 ／::::::::::::／/ 彡//从:::::::::::::::ヽ
　　　　　　　　　　　　　ゝ:::::::::／　　　　　　|::::::::::::::::::::::',
　　　　　　　　　　　 　 ﾊ::::ﾊ/　 ｪ≠≦ミ　.ヽ_::::::::::::::::::::!
　　　　　　　　　　　　　 ﾚ'ィ≧,　ｨｚﾀン　　 　ヽ:::::::::::::::::!
　　　　　　　　　　　　 　 ヽ}fｨｿ　 　 　 　 　 　 ーｨ⌒v'
　　　　　　　　　　　　　　　| ./..::　　　　 　 　 　 　 　 }
　　　　　　　　　　　　　　　 　`　　　　　　　　　　　 ノ　　　　　　　　┌──────────────────┐
.　　　　　　　　　　　　　　　',　t=＝‐　　　　　　　!7 　 　 　 　 　 　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 │
　　　　　　　　　　　　　　　 ヽ　'''''　　　　　..,　　 ﾄ'　　　　　　　　　 │　　１９２４年４月に 「ドーズ案」 を提出、 　  │
.　　　　　　　　　　　　　　＿_ '､　　_ ...-‐≦7.　　|　　　　　　　　　　│　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 │
　　　　　　　,.=＝≦三三ヽ三ヽ二::::::::.:.:.:.:.　　　 !ゝ　　　　 　 　 　 └──────────────────┘
　　　　　 ／三三三≧三三三三i＼::::.:.:.:.　　　　ﾒハ
. 　 　 ／三三三三三≧三三三 !.　＼::　 　 　 / 　 ﾄ､_
　　／三タ⌒￣＼三三≧三三ハ　∧ゝ,　　 '⌒､　 |ヽ! ヽ
　　三V　　　　＼　ヽ､三≧才三ﾙ〈ヾ,､入＿ﾉﾒ'ハ　|　ゝ　＼
　 三/　　　　　　 Y⌒'､j三才三(　｝　ヾ,YjYjY　　 ∨　ﾉﾉ
.　 ∨　 　 　 　　.::} `,､　V三彡 )' .|　　　YjiY　　　　／/
.　 /-‐=＝　　　 :::{　' `ｰ' -‐ `''',　|　　　jYjt　　　　　　　 　 ::::
　 i　　　／　　　　:',　　 ＼　ｲ　　│　　jYjYj　　　　 　 　 　 ::::
　 | .／　　　　　　　＼　　　　　　ノ　　jYjYjYj　　　　　　　 　 ::

　　　　　　　　　　　　　　　　【 チャールズ･ドーズ 】



　　　　　　　　　 ┌────────────────────────┐
　　　　　　　　　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 │
　　　　　　　　　 │　　その案をもとに夏 ロンドンで国際会議が開かれ･･･ 　  │
　　　　　　　　　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 │
　　　　　　　　　 └────────────────────────┘

.

151： ◆c4bqdXp7mw：2017/12/26(火) 19:38:47 ID:O1/wGV86



┌───────────────────┐
│　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 │
│ 　 ドイツ代表も参加し、この案を受諾した。　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 │
└───────────────────┘




　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,,､､､､､､,,,
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,ィ´￣｀`ヾ　 ｀`ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 ,ｲﾚ'⌒ヽ二二ヽ＼ i!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ／／￣￣ ￣￣￣ ￣￣ ￣￣
　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　　|　|
　　　　　　　　　 　 ,-‐‐､　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　|　|
　　　＿＿ ＿＿　 ﾘ''j '''j!　＿＿＿ ＿＿＿＿＿＿ _.|　|
　　　　　　　　 　 __}､ﾆ_/L__　　　　　　　　　　　　　　 |　|
　　　　　　　　/:l:::/:j公7:::!:::/:ヽ　 　 ┌────────────────────────────────┐
　　￣￣ ￣￣ ￣￣ ￣￣￣ ￣￣...│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
　　ﾆﾆﾆﾆﾆ二二二二二二二二二　│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
　　＿＿ ＿ ＿＿＿ ＿＿＿＿ ＿...│　　なお このドーズ案は、賠償総額の変更こそなかったものの、　　　 　 　 　  │
　　　/　　　　/　!　　　　　　 　 　 　 │　　年８億マルクの借款を認め ドイツ経済を立て直そう、というものであり、　  │
　　,/　　　　/　 !　　　　　　 　 　 　 .│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
　　　　　　,/ 　 !　　　　　　　　 　 　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
　　　　　 /　　 |　 　 　 　 　 　 　 　 └────────────────────────────────┘
　　　　 ,/　　　l＿＿ ＿＿ ＿＿＿ ＿ /　　　　/　/
　　　　/　　／　　　　　　　　　　　 　 　|　　　 ./　/
　　　,/　／　　　　　　　　,ｨｲ￣￣￣￣|　　　/　/
　　. /／　　　　　　　　　/ /　㍊㌫㍊ j|　　./　/



┌─────────────────────────────────────────────────┐
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 │
│　　事実、アメリカの資本流入によって石炭や鉄鋼の生産量は戦前よりもアップし、また失業者数も著しく減少した。　　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 │
└─────────────────────────────────────────────────┘

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152： ◆c4bqdXp7mw：2017/12/26(火) 19:39:10 ID:O1/wGV86



┌───────────────────────────┐
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 │
│　 そして応急的、とはいえ経済問題が当面の間 解決すると･･･　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 │
└───────────────────────────┘




　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 --─--､
.　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,"　　　　　 ヽ
.　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　lj，ﾆ .ii! ﾆ ,　i!
.　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 j:! ,,,　" ,,,,　 ﾘ
　　　　　　　　　　　　　　　　 ＿,,.--‐`i ` "ﾑ "　,′＿＿
　　　　　　　　　　　 _　---ffi:i:i:i:i:i:i:i:i:jﾊ 　_’__　/}､i:i:i:i:i:i:i:i:i:i}r-‐ ､
　　　　　　　　　　 f= ､i:i:i:i:i:i:}}i:i:＞r'´|ヽ＼＿_ /ﾉ |::::ト ､i:i:i:/i:i:i:i:i:}i:}
　　　　　　　　　　 {i:i:i:i}i:j＞:::´:::::/:::::::l　　7zzf´　j:::::::∨::::::｀:..＜/i:i:|
　　　　　　　　　　 ヾi:i/ヽ;:::::::::::::j:::::::::::l丶{ 〉〈ヽ ｲ::::::::::∨:::::::／:::.Vij
　　　　　　　　　　　 /.:::::∧:::::::::j:::::::::::::l　 rx-､ /.:::::::::::::::, ::/.:::::::::::V
　　　　　　　　　　／--:.､::∧:::::}:::::::::::::::lノﾉﾉヽ＼:::::::::::::::::}:j／.::::::::::ヽ
　　　　　　　　　ﾉ二二ミ:.､＼}::::.＼:::::::/// 人＼ }::::::::: . _ ........ _ .二ヾ､
　　　　　　　　/.:::::::::／::::::｀ー-----rj　' 7 ハヽヽl:::r.: ´ 　 　 　 ｀　､.::＼
　　　　　　　 {::::::::::::::::::::::::::::::::::::::／/tﾞ　 { {::::::| }.: ´　　　　　 　 　 　 ＼:::l
　　　　　　　 |:::::::::::::::::::::::::::::::::::::l /　j 　 V:::., ´　　┌──────────────────────────┐
───── ＼:::::::::::::::::::::::::::::::| L ,,,､_ノ─.i　　　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 │
　　　　　　　　　 ￣¨''''' 　 ─-┴‐ 'ﾞ 　 　 .ﾉ 　 　 │　　シュトレーゼマンはフランスとの関係改善に乗り出した。　　 │
　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 （　　　　.│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 │
　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ） {　　 └──────────────────────────┘
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 乂乂　　　　 　 　 　 　 　 　 ﾉ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ｀Ｙ｀ヾ　 　 　 　 　 　 　 く
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 彡ｲУ　　　　　　　　　 У
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ﾘ从乂　　　　　　　 ミ彡
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　イ::::::::::::::｀ソ　　　　　 }::ﾍ
　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 く::::::::::::::::::::::-=彡ｲ 　 ））ノ:::/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ＼:::::::::::::::::／::: 乂__У:::_/
　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 〃::::::::／＝ニ二三ミ〈_＿
　　　　　　　　　　　　　　　　 ,ィイヽ　　 　 _＿ｿ´￣￣二ニ＝ニ二三::::::::￣::.:.rーｖﾍｰ:.､
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 /:::::::＼::￣￣::::::::::::::::::::＿＿＿:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::￣｀Y::::::: ﾍ
　　　　　　　　　 　 　 　 　 ハﾍ::::::::Уj´￣￣￣￣.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ:::::::::i:::::::::/￣￣.:.:.:.:.:.:.∨:::::Y
　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 /　　 ∨:::jヽ＼.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:∨::::ｌ::::::/.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:i:!:::: ハ



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│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 │
│ 　 １９２５年、イギリスを通じて西欧集団安全保障条約を提案･･････　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 │
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153： ◆c4bqdXp7mw：2017/12/26(火) 19:39:33 ID:O1/wGV86



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│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 │
│　　フランスの安全保障に大きな枠組みを与えることによってドイツへの懸念を払拭させ、　  │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 │
└──────────────────────────────────────┘




: : : : : : : : : : : : : : : : : :.⊂,　　　w--､,-,: : : ＿,--v' `>: : : : : : : : : _／ 　 　∠　 ○￣/　　 東ﾌﾟﾛｲｾﾝ 　 {_
: : : : : : : : : : : : : : : : : : : :>　　　　　∠,､ ／　　　　C-､_: : _,-‐'￣ 　 　 　,ー'ﾀﾞﾝﾂｨﾋ'　　 　 (ﾄﾞｲﾂ領)　__,-'
: : : : : : : : : : : : _,-‐､_: /｀~　 　 　 　 　 ~　　　　　　　　 ~~　　　　　　　　 ＼　　　└､,-､,､　　　　_,-‐'
: : : ::_,-‐'`^⌒i〈.　　　~　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　　　　　　　＼i￣
ﾍ: : ]　　　　　 i　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ／
　フ `-,　　　_i'　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ﾍﾞﾙﾘﾝ　　　　　 ,--‐'
　＼_／　　 '‐､　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　◎　　　　　　 }
　　　　　　　/~　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　]
ｵﾗﾝﾀﾞ<^‐'`'　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 `-､_　　　　　　　　　　ﾎﾟｰﾗﾝﾄﾞ
`i_　　　〉　　　　　　　　DAS DEUTSCHE REICH　　　　　 　 　 　 　 `i＿,-､
　 `-,　/　　　　　　　　　　　　　ドイツ国 　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 `i
　　i~　〉　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 _ュ_　,-､　　　　　　　　￣＼
ﾍﾞﾙ￣i_　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 _,-‐'　　　　 `‐､_,､　　　　　　　 く
ｷﾞｰ　,-'　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 _　,-､/　　　　　　　　　　く　 i‐-､__　　　_>
　　 /!､_　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 { V　　　　　　　　　　　　　 `‐'　　 く_,､i~
-､__i　　〉　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 `>　　　　　ﾁｪｺｽﾛﾊﾞｷｱ　　　　　　　 ＼
　　 ￣`　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ＼　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 └i__/＼　 ,─､_/￣`-
　　　　　 `--'i＿　　　　　　　　　　　　　　　　　`-､　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 凵
　　　　　　.．-=ﾆヽ.　　　　　　　　　　　　　　　　　└､　　　　,‐-､__
ﾌﾗﾝｽ　 /／　　　　ﾊ　　　　　　　　　　　　　　 　 　 _入＿,ノ　　　　`‐'^┐
　　　　/´￣` ＿r===:　 　 　 　 　 .ﾐｭﾝﾍﾝ　　　 _,-'　　　　　　　　　　　 〈
　　　　|l]　 　 } 　`: __j　　　　　　　　　○　　　 く_　　　　　　　　　　　　　　i`-､_
　　 　 乂_＿/⌒＼_/`-､　　　　　　　　　＿,､_,､〈　　　　　　　　　　　　 ,-‐'
　　 ／⌒ヾｰ=ﾆ二ﾉ_　　 `T^‐ｭ_!`‐'i＿／　　　 `'　　　ｵｰｽﾄﾘｱ　　　　 ｺ　　ﾊﾝｶﾞﾘｰ
　 // /´￣｀ヾｰ=彡圦　 <_　　　　　　　　__　　　　　　　　　　　　　　　　}
...// /.′　　　} }: :_:_}∧　　`-'`>､_,-'`'^'~ └i　　　　　　　　　　　　　,-'^i
〈 {　{ |　　　　{{: ://::.＼i^､___┌'　　　　　　　 `─---､__　　 ／￣`'~　 　 〉
...Ⅵ〉｀ヽ. 　 　 |//:::::::::. ＼/＼　 .ｲﾀﾘｱ　　　　　　　 〉　￣`'ﾕｰｺﾞｽﾗｳﾞｨｱ＼
　 Ⅵ　　}_, -=ミ、￣｀ヾ:::.. ＼`＼　　　　　　　　　　　＞
　　Ⅵ　/　　　　 〉　 　 }＼::.. ＼}}
.._/　Ⅵ ゞ.._＿__/---＜_／}〉::. . ＼
..|　i　｀ヾ:::::才⌒ヾ:::{ 　 　 /::::::/::. . ＼
..|　|　　 }::/　　　　＼`ｰ=/::::::/{ミｭｭ::.:..＼
..ゝ{＼／/　　 　 　 {　 　 ヾ〃　￣￣＼:. ＼_
　　|　　 {　　　　 　 |　　　　　　　　　　　`ｰ='
　　|　　 |　　　　 　 |



┌──────────────────────────┐
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 │
│　　ラインラントに駐留するフランス軍の撤退を図ろうとした。　  │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 │
└──────────────────────────┘

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154： ◆c4bqdXp7mw：2017/12/26(火) 19:39:53 ID:O1/wGV86



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│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
│　　ドイツに対して強硬な姿勢をとっていたポアンカレも前年に行なわれた選挙で敗れてすでに去っており、　  │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
└─────────────────────────────────────────────┘




　,､‐'"´￣｀ヽ,　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,､-‐- ､
´　,r'"｀`ｰ- Y　　＿ ＿　　　　　　　　　　　　　　　　　　r'"´　,,､-､ ｀`ヽ　　　 ,r'ﾞ´￣￣｀`ヽ,
. ,!´　　　　　 レ'´　　,､-'´ヽ, -‐- ､　　　　　　　　　　　 },r'ﾞ´　　　 ｀ヾ　,!.　　/´￣｀ヾ　 　　 ヽ
/　 ＝=　斤/　　　 /　　　_,i　　　 ﾞ｀ヽ､　　　　　　　　　i!　-‐､ ,ｨﾆ､　i ,ｲ　 /　　　　 `､　　　 ﾞi
　､　　,:; ,」,/　　　　 ヽ　　　,ヽ　　　　　,!　　　　　　　　 ヾ　'ﾞ~`,　　　 ,!ｲj　 !,ｨ=-　　　 V､　　 l
　　 , ､ 　 ,〉　　 ,r､　/　　,ｨｪY､-‐''"´V　　　　　　　　　　｀､　 」 - ヽ ｀`j　/ ;:.´　　　　　ｿ　　,!
ヽ､ '　 ￣Λゞ-─‐- ､　　　　ﾘ -‐､　ｿ　　　　　　　　　　　 ヽ,' ｰ-‐ ,!　/ﾄ､,､ ゝ､　　　　Yゞ ｲ
`, ｀ヽ､‐'ﾌ´　　　　　　 ヽ　 ｰ{　'"´:;V!ﾄ､　　　　　　　　　　　 ｀､　　　 //　!＼丁｀,　　　,i　 ,人
..:ヽ ,ィ｀7　　　　　　 　　 `,　/　　 ,:;;;:;!　,!　　　　　　　　　　, ィ´ゝ-‐'´/　 !.;.;.;｀i　　　　/　,ィ／ヽ
.:.:.:i＼ヽ〉　 　 　 　 　 　 　iﾉ　`､ '´　 i　〉　　　　　　　 ,､‐'/.;.;,! ｀ゝ＜´　 ,!.;.;.;.;.;｀`ー, -‐'´: : : : : ｀､
.:.:.:.:＼,! i　　　　　　　 　 ,ｲｲヽ　｀､ 　 !人　　　　　,､‐'´.;.;/.;.;.;.;ﾄ､/} ,/｀ー/／.;.;.;.;.;.;./: : : : : : : : : : : `､
＼.:.:.:.:i /　　　　　　　　/　! l　ゝ- ゝｲヽ　｀ヽ､　 /.;.;.;.;.;.;.;.;＼ /i　/^i　　 / ￣!.;.;.;.;./: : : : : : : : : : : : : ,i
.:.:.:＼.:.:i　　　　　　　　/｀V　|　／＼/､/　　　 ﾄ､!.;.;.;.;.;.;.;.;.;i￣.;.l /　 |　 /.;.;.;.;/.;.;.;,/: : : : :,､-─- ､､: : ,|
.:.:.:.:.:.:.:.:〉-‐─- ､ _ ,ィ　 /＼!'´　　 ,! ￣/　　　i }.;.;.;.;.;.;.;.;.;!.;.;.;.;,ﾘ　　| ,/.;.;.;.;/.;.;.;./: : : ／: : : : : : : : ヽ､!
.:.:.:.:,r'´二二ﾆヽｰ- ､!　/　 ,ｶ　　　,!　 /　 　　 | i.;.;.;.;.;.;.;.;.;ヽ.;.;.;＼　 i/.;.;.;.;/.;.;.;./: : : /: : : : : : : : : : ,!: :,!
'"´::::::::::::::::::::::｀`丶､ Y´　 d |　　　!　/　 　 　 ,! |.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;＼.;.;.;ヽ/.;.;.／.;.;.;./: : : /: : : : : : : : : : : |: : |
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::`''ｰ､　　|　　 ,! /　　　　　,!, i.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;＼.;.;／.;.;.;.;.;.;!: : : :i: : : : : : : : : : : :.|: : ,!
::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::＼,!　　ﾚ　　　　　　,!　!.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;／.;.;.;.;.;.;.;.;/: : : : .|: : : : : : : : : : : .|: : .|
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::＼　/　　　　　　　!　 l.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;,/.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;/: : : : : .l: : : : : : : : : : : ,!: : ,!
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::久　　　　　　　 ,!　|.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;/.;.;.;.;.;.;.;.;.;,ｲ: : : : : : :.|: : : : : : : : : : : !: : ,!
::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::〉　　　　　　 |　|.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.:/.;.;.;.;.;.;.;.;／: : |: : : : : :.|: : : : : : : : : : :,!: : ,!



┌──────────────────────────────────────┐
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 │
│　　内閣はエリオを首班とする左派系に代わっていたこともあって、フランスは同意･･････　　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 │
└──────────────────────────────────────┘

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155： ◆c4bqdXp7mw：2017/12/26(火) 19:40:15 ID:O1/wGV86



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│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
│ 　 同年１０月、スイスのロカルノで開かれた会議で最終的な合意ができ、　│
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 _,.. -‐''"~￣ﾉ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ,､‐'''"´_,,.､-‐ｧ''"~)
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ／ ,ィ孑'´,､-‐'乙-‐ｲ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ／ ／ ｊ''_,.ィ_,∠-＜イ.:　　　　. . : : : : : : : : :
　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 /　ノ-‐づ､'´_ノ-'"_,／.:　　 ...:: : :　　 　 　 　 : : ::...　　　　　 　 　 　 * ﾟ
　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 / , ‐ﾌ´ -ノ´ _>‐'ノ ::. .::　　.:: : :　　　　　　　　 　 : : ::　 　 　 　 +　＊
　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ／ _,. - '´／ ,∠-''"　 .::　 　 .:: : 　 　 　 　 　 　 　 　 : ::　 　 　 ﾟ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／ ,jﾉ／´ 'ﾌ_,／　ｱ　 ..: ::　　　 ::: 　 　 　 　 　 　 　 　 　 :::
　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 / ／´,っ‐､／´‐'_xく　 ..::: :　　 　 ::: 　 　 　 　 　 　 　 　 　 :::
　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 / / 人) イ -‐　_ノ　　　　　　 　 　 ::.　 ｡　ο.　　 　 　 　 　 ::
　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ／ /う_,'ぅ 丿- '"ｿ　　　　　.．　　　　＋:.　＊　　　　　　　　　.:
　　　　　　　　　　　　　　　 / ,ノ､,) -'--┬ '"´．∴’　 ’　　×　 。　 ..: : : :　　　　　　 　 .:
　　　　　　　　　　　　　　　ﾑ､ヾ,-‐'ﾞ,ﾆ-<　　 　 　 　 .。　　 　 o　　.:　　 　 : : : : : : : : : :
　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ,ゝ/＼ヽヽ､ソﾞ　 　 　 。+ ﾟ　　ﾟ 。　*　　 ::　　 　 ::
　　　　　　　　　 　 　 　 ,ﾉ〈､_入_,ト､ﾉ　　　　　　　　　　　　° 　 　 ::.. . . ..::
　　　　　　　　　　　　　,ｲﾀ弋 Ｊ´^ﾞ''''ｰ-.._ 　 . ﾟ
　　　　 　 　 　 　 , ‐',ｲﾀ　 、　 .．　　　　 ｀ﾞ'ｰ　,,,　　 　 　 　 　 　 　 ┌──────────────────┐
　　　　　　　　 ,／　,ｲﾀ 　 |______l,,..-'゛　　　　　　 .｀'''ｰ　..,,,,、 　 　 　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 │
　　　　　　　 /　 , ‐‐'~´　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 │　　１２月にロンドンで正式に調印され･･･　  │
　 　 　 　 　 !　 （　　!　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 │
　 　 　 　 　 ｌ　.//ヽ_＿_ _.ﾉ┬―-､.. ;;ﾝ'　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 └──────────────────┘
　　　　 　 　 ﾞ //　　 ヽ .,,ﾞ_''く　　　|''ｰ .._
　　　　　　　 //｀ゝ⊥_,l‐､.(　八.　 |　　　.￣^ﾞ''''''"゛
　　 　 　 　 〃　　　　`''､ l＿)ー'ーｰ-　..,,＿__,　　 ＿,,..
　　 　 　 　 ′　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ￣￣



┌────────────────────────────────┐
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
│　　翌 ’２６年の間に北部ラインラントからの占領軍の撤退が行なわれた。　　│
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
└────────────────────────────────┘

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156： ◆c4bqdXp7mw：2017/12/26(火) 19:40:35 ID:O1/wGV86



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│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 │
│　　その一方、この西欧集団による防衛構想、ロカルノ体制を不信の目で眺めるソヴィエトとも、　│
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 │
└────────────────────────────────────────┘




　　　　　　i: : : : :l | 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |: : : : : : :|　|　　　 : ´ 　 　 　 ｀　､
　　　　　　i: : : : :l | 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |: : : : : : :|　|　: ´　　　　　 　 　 　 ＼
　　　　　　i: : : : :l | 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |: : : : : : :., ´　　　　　　　　　　　　　　ヽ
　　　　　　i: : : : :l | 　 　　 　　　　　　　　　　　　　　, .: ´ : : : : :`ヽ.　 　|: : : : : : :i　　　　　　　　　　　　　　　　 i
　　　　　　i: : : : :l | 　　　　　　　　　　　　　　　　　 {: : ,r- ､､､,,: : :} . 　 |: : : : : : ﾉ　　　　　　　　　　　　　 　 　 |
　　　　　　i: : ,　-‐‐‐､､　　　　　　　　　　　　　　　{: ::!,､､,,　 ,,､､iﾘ 　 　|: : : : :.（　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 j
　　　　　　i ,ｲ.:,ｨｨ''ﾞﾞﾞヽﾐ!　　　　　　　　　　　　　 　 {: :! ｰ'　 ;ｰ' ﾘ　　　 |: : : : : : ） {　　　　　　　 　 　 　 　 　 :′
　　　　　　i :Vｿ' ﾉ　　 jj!　　　　　　　　　　　　　　　 ヾ!,　 `ｰ'　j´ .　 　|: : : : : :.乂乂　　　　 　 　 　 　 　 　 ﾉ
　　　　　　i: い´''' 〈"´ﾘ　　　　　　　　　　　　　　　　　 ﾄ､ ''ﾆ' ｲﾄ､`''''' ''"""" ￣,..｀Ｙ｀ヾ　 　 　 　 　 　 　 く
　　　　　　i: : `ﾄ､　　 ﾉ!　__ __ __ __　　　　　　　　　 _／.::rゝ＝く.:.:::::`ー- ､､､,,　,'　彡ｲУ　　　　　　　　　 У
　　　　　　i: : :rﾄ｀ーｲﾍ　　　　/ ⌒,　　　　　　　／.::::::::::L__ 」.:.:::::::::::::::::::::::::::::ヽ　 　 .ﾘ从乂　　　　　　　 ミ彡
　　　　　　i: ノ::ﾍYY/.::::::.｀`ｰ‐ ､､　i　　　　 　 /.:.::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::', __ イ::::::::::::::｀ソ　　　　　 }::ﾍ
　　　　, ..:.:´::::.::::｀ｰ'.:.:::::::::::::.:.::::::::.ヽ!　　　　　/.:.:.::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.く::::::::::::::::::::::-=彡ｲ 　 ））ノ:::/
　 　　 i.:.:.:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::}|　　 　　 !.:.:.::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::／￣|.＼:::::::::::::::::／::: 乂__У:::_/
　　　 /.:.:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::l|　　　　　 〉.:.:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/　 　 〈　〃::::::::／＝ニ二三ミ〈_＿
　　　'.:.:.::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::,r一 1　　 　 　,′.:.:.:::::::::::::::::::::::::::::::,ィイヽ　　 　 _＿ｿ´￣￣二ニ＝ニ二三::::::::￣::.:.rーｖﾍｰ:.､
　　　 〉.:.:.::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/　ｰ ‐!　 　 　 / .:.: .:.::::::::::::::::::::::::::::./:::::::＼::￣￣::::::::::::::::::::＿＿＿:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::￣｀Y::::::: ﾍ
　　 /.:.:.::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::L,　 ､__」　　　 / .:. :.:.:::.:.:::::::::::::::::::::::.ハﾍ::::::::Уj´￣￣￣￣.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ:::::::::i:::::::::/￣￣.:.:.:.:.:.:.∨:::::Y



　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　　　　　　┌──────────────┐
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　　　　　　│　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　　　　　　│　　’２５年１０月、経済協定･･･　　│
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　　　　　　│　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　　　　　　└──────────────┘

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157： ◆c4bqdXp7mw：2017/12/26(火) 19:40:54 ID:O1/wGV86



┌────────────────────────────────┐
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
│ 　 ’２６年４月、独ソ間の中立および不可侵条約（ベルリン条約）を締結し、　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
└────────────────────────────────┘




　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_........._
　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ｒ'ﾆ´　　　 ｀ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ｊ7⌒ーー-、.〈
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　〈{へ,　{-一〈　_〉 　 　 　 　 　 　 　 　 ┌───────────────────┐
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ｒ{´７　￣　 「 }　　　　　　　　 　 　 　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 │
　　　　　　　　　, -‐ﾍ-,　　　　　　　　　 `}　'ｒ‐ﾍ　　ｒｲ　　　　　　　　　　　　　│　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 │
　　　　　　　　　}　 ﾆV　　　　　　　　　 __{ヽ. '‐ '_／_l'_　 　 　 　 　 　 　 　 　 │　　ソヴィエトとの関係も悪化させないよう、　　│
　　　　　　　　,ｒl　　ｒ､}　　　 __..　-‐　７　ヽ. ￣>＜　| ヽ-､ 　 　 　 　 　 　 　 │ 　 バランスを取りながら外交政策を取り･･･　 │
　　　　　　　　|`ー '-１　 ／　　　　　└-;;へ／Vｲ V}＼_> ＼　　　　　　　　　│　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 │
　　　　　　　　|　　 ： {　/　　ヽ､　　　ｒ　´　　＼ }:{　/　 ＼　　＼　 　 　 　 　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 │
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　　　　　　　　　　ヽ_ - ´　　 _＞'_」＿＿＿＿＿＿＿　￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ }
　　　　　　　　　　　　　　_　´_　´|　　　　　　　　　　　 ,二二二二二､￣￣￣￣￣￣.}
　　　　　　　　　　　 _　´_　´　　｜　　　　　　　　　　 ｊ　　 , -‐- 、　 l　　　　　　　　 .|
　　　　　　　　　 _. ´_　´ 　 　 　 |　　　　　　　　　 　 l　　/　　 　 ',　 |　　　　　　　　 |



　　　┌──────────────────────────────────┐
　　　│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
　　　│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
　　　│ 　 ドイツの国際的地位の改善に努め、１９２６年９月１０日の国際連盟総会では　 │
　　　│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
　　　│　　満場一致をもって ドイツの連盟加入と常任理事国入りが可決された。　　 　 　 │
　　　│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
　　　│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
　　　└──────────────────────────────────┘

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158： ◆c4bqdXp7mw：2017/12/26(火) 19:41:12 ID:O1/wGV86



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　　　　　　　　　　　　　　　　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 │
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　　　　　　　　　　　　　　　　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　 └───────────────┘

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159： ◆c4bqdXp7mw：2017/12/26(火) 19:41:33 ID:O1/wGV86



　　　　　　　 ┌────────────────────────────┐
　　　　　　　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 │
　　　　　　　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 │
　　　　　　　 │　　しかし一旦はドイツを安定に導くきっかけを作ったドーズ案も、　  │
　　　　　　　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 │
　　　　　　　 │　　発表されたときには国民の目には まだ過酷なものに映り･･･　　 │
　　　　　　　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 │
　　　　　　　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 │
　　　　　　　 └────────────────────────────┘




　　　　　　　　　 　 　　　 ＿ _　　　　　　　　　　　　　　　　　　(◯
　　　　　　　　　　　 ,．.:'.:.:.:.:.:. :ヽ､　　　　　　　　　　　　　　　 ,ｲ7´
　　　 　 　 　 　 　 /;;;:;:.r─‐-､jlﾉ＼　　　　　　　　　　　　　 /;:;:i
　　　　　　　　　　 |;;;;:;:;{　,,_　　 ｀ヾN　　　　　　　　　　　　 /;:;:;:.!
　　　　　　　　　　 l;;r､/　rｪﾃ　rz< ﾘ　　　　　 　 　　 　 　/;:;:;:;:;|
　　　　　　　　　 r‐j uj.　　　 , _j 　「　　　　　　　　　　　 /;:;:;:;:;:;:|
　　 　 　 　 　 　 〉ﾌ^8､　'　r -,　/ 　 　 　 .┌──────────────────────────────┐
　二二二 二_ _,, ィ´/　 ＼　｀´ /二二 二　│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 │
　　　　, r‐'"´　 /　lﾄ､ 　　 丁´　　 　 　 　 │　　しかも前年の危機についての記憶が まだ鮮明だったこともあって、　 │
　　　/⌒ヽ.　　/ 　 ﾊ ＼__/| ﾄ､　　　 　 　 .│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 │
　　 ,!　　　ﾞ､　 ＼ /　',　 O ﾄ､! ＼　　　 　 .└──────────────────────────────┘
　　 |　　　　',　 　〈　　 ,　　 l　ヽ　l!　　　　　　　/　 　 |;:;:;:;:;:;:;:;:;:;|　　　　　,．-─- ､
　　 |　　　　 ﾞi/ 　 ﾞ､. 　ﾞ､　/　　〉| l　 　 　 　 ,/　　 　 !;:;:;:;:;:;:;:;:;:;|　　　　/,^ヽ ＿,､ !
　　 |　 　 　 !ﾘ　　　ﾞ､　　V　　/　! | 　 　 　 ,/　　　　 |;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:|.　　 　ﾘ,,,,_ ,,,,_　! |
　　 |　　　 　 l!　　 　 ＼　l　 /　 ,! |　 　 　 /　　 　 　 !;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:|　　　/´~7 ｀~'｀{ j
　　 .! 　 　 　 }　　　　　 ＼!/　　,'　|　　　 /i　　　　　　|;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:| 　　 ! /^ﾆヽ　 ｿ
　　　!　　　　 |　　　　　　　|　　/　│ 　 ,/.::|　　　　 　 |;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:|　　 」　 ￣｀`,ｲ
　　　|　　　　 ! 　 ! 　 　 　 |　/　　 | 　 /.:.::l|　　　 　,ィ´.:.:.:.:.::,､ -‐ ''7.:l ｀＼二7 ﾊヽ,, _
　　　|　　　　 !　/　　　　　 |,ｲ　　　|　/:.:.::::||　　　 /.:;;/ ／. .:. : .:. :./.:.:.ﾄ､_ ,ｲ;;;;;V^!.: i.:.:.:｀
　　　ﾄ､　　 　 V　 　 　 　 /　l　　　|/.:.::::::::|;!　　　|:;;;;i / .:. :.: .: .: .:..|_.:_.:!　　 〉;;;{　l.:.:.|.:.:.:.:
　　 /　ﾄ､　　　 ＼　　 　 / 　 l　 　 !:.:.::::::::|;;|　　　|;;:;;;!! .: .:. :. :. :. :.: ／.:ヽ　/;;;;;;|/:＼.: .:.:.:
　　′/　 ＼　　　 ＼　 /|　　 |　 　」:.:.:::::::|;;;|　　　＼;;||. :.: .: .: .: .: .: ＼:.::.:＼;;;;;;/ :.:./.: .:.:.:.



┌────────────────────────────────────────────┐
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│
│　　１９２４年５月の選挙では 国家人民党と共産党、極右と極左が大いに躍進する、という事態となった。　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│
└────────────────────────────────────────────┘

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160： ◆c4bqdXp7mw：2017/12/26(火) 19:41:53 ID:O1/wGV86



┌───────────────────────────────────────┐
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 │
│　　その後、経済回復を受けて社会民主党が議席を伸ばし、左右両極勢力は衰退するが･･･　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 │
└───────────────────────────────────────┘




.　　 　 r‐┐　　 /⌒ヽ　　　　　　　 　 　 rｰ_､　 /⌒ヽ.　　　 ｒー-､　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ∠二ヽ
.　　 　 ]ｪｪi　,.-r{＿ノ　　　　　　　　　　　(__{ﾉ　人＿ﾉ　　 　 | /⌒}／⌒ヽ　　 ／⌒ヽ.　 　 　 /⌒ﾉ　ヽ　 ｝
.　　　/￣¨Ｙ　　　　ヽ　　　　　　　 ＿ 　 /¨¨∨　|　.}ヽ.　　 /＼__ﾉ 　 /'¨}　　i{　　　　|　　 　 {＿人___ﾉ　ﾉ
　　　　　　 |　|.　　 | |　, -､､. 　 　 {__ﾉ　 {. | . |＼ ＼|／}ろ/.{⌒}__|__,人_.ﾉ 　 j} 　 ｉ !　} 　 　 /　 ＼.7ﾆﾆﾆ}
. 　 　 　 　 }__}.　　 | |　{　ﾉ )　　　/}v|ヽ人.＼|.　|＼_／　 .|: |　 |{/￣￣ヽ　 /八リり.ノ ＼　 {　　　.∧　　 ∧
.　 　 ＿＿/} |＿＿| |/￣ ∨ヽ.　 ! |: |　|｛ ￣|}.__|＿.}」　　.|: |　 |'. ＼　　 ト､{　　　　　　| |　｜　　/　|　　 |　}
.　　　　 　 | |′　　.}ﾉ/　　/　}　　L|:_|..ﾉ |　| ||　　　 {　 　 }: |. /　 　 ＼＿_∧　　　　　 | | 　| 　 /　 :|　　 |　|
　 　 　 |　 | |　 f:　 |/} 　　}＿|　　 | | |　 |　| ||　 /}　|　 　 }: |/　　　　　|:|　 /　　 　 　 :| | 　|　 :{　　:|　　 |　|
　 　 　 |　 | |　 |:　 | /￣￣}　|　　 | | |　 |　|/|　 | |　|　　　}:｛.　　　　　 |:| ./　　　 　 　 |.」　.|　 :|　　:|　　 |　|
　 　 　 |　 | }　 |:　 | ニニﾆ}_.」 　 に}つ /__{...|　 { |　|　 　 ｜＼_________从.{＿＿＿_____:|　　.|　 :j　　:|　　 |　|
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.　　 　 └─|＿つ⊃　とつ 匕　　　　　　　　└‐┴‐┘　 　|　 |　 　 　 |　{.　　　　　 　 | 　 .| 　 :{}二|＿　|ﾆ|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 |　 |＿＿＿| 人＿＿＿＿__} 　 .|　 /　 }{_|　　| ｜
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 |　　　{　 |　　　 | 　 |　 |　 |　 　 | . {　　|.人｝｝} ｜



　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ┌──────────────────────┐
　　　　　　　　　　 　 　 　 　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│
　　　　　　　　　　 　 　 　 　 │　　政情は依然として、不安定なままであった･･････　 │
　　　　　　　　　　 　 　 　 　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│
　　　　　　　　　　 　 　 　 　 └──────────────────────┘

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161： ◆c4bqdXp7mw：2017/12/26(火) 19:42:13 ID:O1/wGV86



　　　　　　　　　　　　　　　　 【 ワイマール共和国 国会における各党の議席数変遷 一覧 】

┏━━━━━━━━━━┳━━━━┯━━━━┯━━━━┯━━━━┯━━━━┯━━━━┯━━━━┯━━━━┓
┃　　　選挙年（月）　　　　.┃ 　1919　 │ 　1920　 │ 　1924.5 │. 1924.12 │ 　1928　 │ 　1930　 │ 　1932.7 │. 1932.11 ┃
┣━━━━━━━━━━╋━━━━┿━━━━┿━━━━┿━━━━┿━━━━┿━━━━┿━━━━┿━━━━┫
┃社会民主党　　　　　　　.┃. 　 　 163│. 　 　 102│. 　 　 100│. 　 　 131│. 　 　 153│. 　 　 143│. 　 　 133│. 　 　 121┃
┠──────────╂────┼────┼────┼────┼────┼────┼────┼────┨
┃独立社会民主党　 　 　 ┃　 　 　 22│　 　 　 84│. 　 　 　 -│. 　 　 　 -│. 　 　 　 -│. 　 　 　 -│. 　 　 　 -│. 　 　 　 -┃
┠──────────╂────┼────┼────┼────┼────┼────┼────┼────┨
┃民主党　　　　　　　　 　 .┃　 　 　 75│　 　 　 39│　 　 　 28│　 　 　 32│　 　 　 25│　 　 　 20│. 　 　 　 4│. 　 　 　 2┃
┠──────────╂────┼────┼────┼────┼────┼────┼────┼────┨
┃中央党　　　　　　　　 　 .┃　 　 　 91│　 　 　 64│　 　 　 65│　 　 　 69│　 　 　 62│　 　 　 68│　 　 　 75│　 　 　 70┃
┠──────────╂────┼────┼────┼────┼────┼────┼────┼────┨
┃バイエルン人民党　　　..┃. 　 　 　 -│　 　 　 21│　 　 　 16│　 　 　 19│　 　 　 16│　 　 　 19│　 　 　 22│　 　 　 20┃
┠──────────╂────┼────┼────┼────┼────┼────┼────┼────┨
┃ドイツ人民党　　　　　　 .┃　 　 　 19│　 　 　 65│　 　 　 45│　 　 　 51│　 　 　 45│　 　 　 30│. 　 　 　 7│　 　 　 11┃
┠──────────╂────┼────┼────┼────┼────┼────┼────┼────┨
┃国家人民党　　　　　　　.┃　 　 　 44│　 　 　 71│　 　 　 95│. 　 　 103│　 　 　 73│　 　 　 41│　 　 　 37│　 　 　 52┃
┠──────────╂────┼────┼────┼────┼────┼────┼────┼────┨
┃共産党　　　　　　　　 　 .┃. 　 　 　 -│. 　 　 　 4│　 　 　 62│　 　 　 45│　 　 　 54│　 　 　 77│　 　 　 89│. 　 　 100┃
┠──────────╂────┼────┼────┼────┼────┼────┼────┼────┨
┃ナチス　　　　　　　　　　..┃. 　 　 　 -│. 　 　 　 -│　 　 　 32│　 　 　 14│　 　 　 12│. 　 　 107│. 　 　 230│. 　 　 196┃
┠──────────╂────┼────┼────┼────┼────┼────┼────┼────┨
┃その他　　　　　　　　　　.┃. 　 　 　 7│. 　 　 　 9│　 　 　 29│　 　 　 29│　 　 　 51│　 　 　 72│　 　 　 11│　 　 　 12┃
┣━━━━━━━━━━╋━━━━┿━━━━┿━━━━┿━━━━┿━━━━┿━━━━┿━━━━┿━━━━┫
┃合計　 　 　 　 　 　 　 　 ┃. 　 　 421│. 　 　 459│. 　 　 472│. 　 　 493│. 　 　 491│. 　 　 577│. 　 　 608│. 　 　 584┃
┗━━━━━━━━━━┻━━━━┷━━━━┷━━━━┷━━━━┷━━━━┷━━━━┷━━━━┷━━━━┛

※：中公新書 『ワイマル共和国』（林健太郎 著） より抜粋


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 https://ux.getuploader.com/yaruo7th/download/110

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 【 各党の議席数変遷グラフ 】

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162： ◆c4bqdXp7mw：2017/12/26(火) 19:42:31 ID:O1/wGV86



・　　━　　━━　━━━ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ━━━　━━　　━　　・

　　　　　 …　　─　──　─── ──────────────── ───　──　─　　…
　　　　　　　　　　　　　　　　……　… ────────────── …　……
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　￣￣￣￣￣￣￣￣￣
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿＿＿＿＿＿＿＿
　　　　　　　　　　　　　　　　……　… ────────────── …　……
　　　　　 …　　─　──　─── ──────────────── ───　──　─　　…

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163： ◆c4bqdXp7mw：2017/12/26(火) 19:42:50 ID:O1/wGV86



　　　 ┌────────────────────────────────────┐
　　　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 │
　　　 │　　そして この時期 ヒトラーもまた、ミュンヒェン一揆の失敗を教訓に、党について、　　 │
　　　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 │
　　　 └────────────────────────────────────┘




　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　　　　　　　　　　 ,､､､､､､,,,,
　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　　　　　　　　　 /.:.:.::::::::::::::.:.｀丶､
　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　　　　　　　　 /:;:;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;:;:;:.`ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　　　　　　　 ///⌒ヽ､;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;',
　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　　　　　　　iiii!　　　　　 ｀`ヾ､;;;;;;;;;;;;;;;jj!　　　　　 非合法的な闘争はやめよ。
　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　　　　　　　iii!　　　　　　　　　　`ヾjjjjj!　　　　　 選挙を通じて国政に参加するぞ！
　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　　　　　　　jj!　　 ､､､,,,　　,,,､､､､　 jiii!
　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　　　　　　 ハ　　´,rﾃ弐　　rﾃｪｼ　 Vﾊ　　　　　 党の指導権を私の手に。
　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　　　　 　 　い　　 　 ´　　i:.｀　 ´　　i　i　　　　　 ナチを一本化するぞ！
　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　　　　　　　 ぃ　　　　,.　 .l:::;､　 　　ﾉ ﾉ
　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　　　　　　　　`1　　　　jiiiiiiiii!　　　ｲ 「　　　　　　あと、ワイマール連合に通じようとする
　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　　　　　　　　　 ',　　 -ゞ''''''‐-　　 j ﾄ､　　　　　　他の右翼と提携するな！！
　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　　　　　　　　　　ﾄ､　　 ´¨¨`　　ﾉﾉ/.:.::.､
　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　　　　　　　　　ノl　ヽ､　__ ＿,.イ.:.:.:.:.:.:.:.:ﾄ､
　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　　　　　　,. ィ´.:.:.ﾊ　,,,..　-‐ '´/.:.:.:.:.:.:.:.:./.:.:.ヽ､
　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　　　,. ィ´;;;;;;;.:.:.:// `ヽ　　　 /.:.:.:.:.:.:.:.:./. :. :.: .: .:ヽ､
　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　 /　/.:.:.:l;;;;;;;;.:.:.::l/　　ハ　　/.:.:.:.:.:.:.:.:./ .:. :. :. : .: .: .
　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　 /.:.:./.:.:.:.:l;;;;;;;.:.:.:.:l　　 ﾊ　`y′..:.:.:.:.:.:./.: .: .: .: .: .: .: .: .: .



　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ┌───────────────────────┐
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │　　路線を変更して （見かけの）刷新を図っており･･･ 　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 └───────────────────────┘

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164： ◆c4bqdXp7mw：2017/12/26(火) 19:43:08 ID:O1/wGV86



┌───────────────────────┐
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
│　　歴史の表舞台から、一旦 姿を隠してしまう･･････　　│
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
└───────────────────────┘



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圭圭|　　　　　　　佳圭圭圭＞''"　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ,.ィ升|圭|圭|＞''"´　　　 　 　 ,.｡ｭ:‐:‐:‐:ｭ｡.,_　 　 |ｉ
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圭圭圭}　　　　　 |圭圭圭圭l圭lヲ′　　　　　　　　iii!　 　 　 .,:ｌ紗'　　 .`ヾjjjjj!　　　　　　　　 　 寸x　　　`㍉x｡.,,_,.ｨ升才"´ﾑ
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守圭ｻム.　　　　　Ⅷ圭圭l圭ﾀ　　　　　　　_,,..ィ升ハ　　...ｲｱ 　 　 rﾃｪｼ 　 :‐:ｭ｡.,_　　　　 　 　 　 　 ｀㍉　 　 　 　_,,.ィ佳ll佳沁
　 マ圭掛､ 　 　 　 Ⅶ圭圭タ　　　　　,,.ｨ≦l圭l紗".い　 〈掛.´　　i:..'｀¨“''㍉、.｀“'气≧｡.　　　 　 　 　 　 .｀ﾞニ三圭圭ア 　炸致
心、 マ∨ﾑ　　　　　Ⅵ圭ぐ　　　　　 佳圭圭圭ﾑ　 ぃ　...寸L 　 .l:::;､　　...寸x　　　寸会　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,.佳致ﾞ⊿
圭㍉　 寸掛､　 　 　 Ⅵll掛,　　　　.,佳圭圭圭圭ﾘ　 `1 　 .Ⅷ抄".iii!　　　ｲ.Ⅷﾄ､ 　 寸掛｡　　　　　　　　　 　 　 　 　 ,.佳紗ﾞ,.ｲｧ
圭圭l!　　寸掛､　　 　 寸l圭l 　 　 ,佳圭圭圭圭′ 　 . ',　　 .ﾏ..''''''‐-　　 j ﾄ.Ⅵl}　 　 寸掛x　　 　 　 　 　 　 　 　 ,.:佳ア´.ｲｱ
Ⅶ圭|!ﾄ､ 　 寸掛,　　 　 ﾏ圭ﾑ　　佳圭圭圭圭〈　　　　 .ﾄ､　　 ´¨¨`　　ﾉﾉ/.:.炸　　　　Ⅷ圭心　　　 　 　 　 　 ,.イ紗'" ,.ｲllｱ
.∨圭ll,ﾏﾑ.　　寸ム　　　 寸圭ﾑ　Ⅷ圭圭圭圭仏　　...ノl　ヽ､　__ ＿,.イ..,.ｨ≦７.ﾄ､　 　 .炸圭掛,　　　　　　 ,.x'紗'"　 ,.:佳ｱ
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　　　　寸Ⅶ代x.　　　寸ﾐ、　　寸圭沁ゞ圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭′/.:. :.〃圭l圭l圭圭圭圭紗升紗''",.ィ才
　 　 　 　 Ⅷ圭心、　 　寸x、　　守圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭７:./.: .:.,.佳圭圭圭圭圭圭圭圭圭紗　　　 ._,,.ィ"

165： ◆c4bqdXp7mw：2017/12/26(火) 19:43:30 ID:O1/wGV86



┌─────────────────────────────┐
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 │
│　　その頃のことについて、ツヴァイクは後に このように記している。　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 │
└─────────────────────────────┘



圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭
圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭
圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭
圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭
圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭
圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭┌────────────────────────────┐圭圭圭
圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 │圭圭圭
圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 │圭圭圭
圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭│　　「･･･この一九二三年には鈎十字と突撃隊とは消えてなくなり、　  │圭圭圭
圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭│ 　 アドルフ･ヒトラーの名はほとんど忘却されてしまった。」　 　 　 　 │圭圭圭
圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 │圭圭圭
圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 │圭圭圭
圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭└────────────────────────────┘圭圭圭
圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭
圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭
圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭
圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭
圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭
圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭
圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭
圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭
圭┌────────────────────────────────┐圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭
圭│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 │圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭
圭│　　「誰もが彼を、可能な政治勢力の一因子としてはもはや考えなかった。」　 │圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭
圭│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 │圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭
圭└────────────────────────────────┘圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭
圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭
圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭
圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭
圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭


※ 「 」 内は、シュテファン･ツヴァイク　『昨日の世界』　（原田義人訳：みすず書房刊行） より、抜粋
.

166： ◆c4bqdXp7mw：2017/12/26(火) 19:43:54 ID:O1/wGV86

圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭
圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭
圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭
圭┌────────────────────────┐圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭
圭│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 │圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭
圭│ 　 「二年ほど経って初めて、彼はまた浮かび出たが、」　  │圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭
圭│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 │圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭
圭└────────────────────────┘圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭
圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭
圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭┌─────────────────────┐圭圭
圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭│　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 │圭圭
圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭│　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 │圭圭
圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭│　　「今度は国内の不満の猛り狂う波が　　 　 　 　 │圭圭
圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭│　　彼をたちまち高くのし上げたのであった。･･･」　 │圭圭
圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭│　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 │圭圭
圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭│　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 │圭圭
圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭└─────────────────────┘圭圭
圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭
圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭
圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭＿＿__ll圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭
圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭　.／　　　　＼..圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭
圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭　.／ 　 　 　 　 　＼.圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭
圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭 . ／　─　 　 ─ 　　　＼.圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭
圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭　|　 （●）　 （●）　　　　.|圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭
圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭 . ＼ 　（_人__）　　　　 ／.圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭
圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭 . (( ¶／ 　｀⌒´ 　　　イ｀ヽ、　圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭
圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭.〈⌒) ))　　　　 　 　 　 　 ＼圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭
圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭.彡三三ミY彡三三ミ＼--、 　　 |圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭
圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭.＼　　　 ＼＼　　 　＼Ｅ　|　 　 ﾉ圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭
圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭

167： ◆c4bqdXp7mw：2017/12/26(火) 19:44:12 ID:O1/wGV86


　 ┌───────────────────────────┐
　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 │
,x..│　　「しかしわれわれはまだ依然として危険に気づかなかった。」　 │ .|会ｭ　　　 '守圭圭圭圭
丞│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 │｀Ⅵ|丞　　　 ｀Ⅵ圭圭圭|
圭└───────────────────────────┘　 Ⅵ|伐　　　 　Ⅵ圭圭||
圭ｊア　　　,ｨ劣圭才´　　 　 　 　 　 　 　 　 .以圭Ⅳ　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 Ⅵ|伐　 　 　 Ⅵ圭圭
j炒′　 ,ｨ劣l才´　　　　　　　　 　 　 　 　 　 込i:圭{　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 Ⅵｉ伐　 　 　 Ⅵ圭ll
Ⅳ 　　/{}{ア´　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 Ⅵ..┌───────────────────┐
/　　 /㌢´　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ﾞ' .│　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 │
　 　 ll/　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ..│　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 │
　 　 lll　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 │　　「ほんとうにヒットラーの著書を読むという　│ll
　 　 {{　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 │　　労をとった、作家のうちの少数者も、」　 　 │
　　　ﾍ_　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 │
　　　 　[ｆｔ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 │
　　　　　Νk　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 └───────────────────┘
　　　　 　 !垈　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 }代　　　　　　　　　　　　　ノ
　　　　　.為llll}　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　為lll心
　　　　.ｨ圭洲;　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 /淤l圭l丞
　　 ,ｨ劣圭:㌢　　　　　　　　　 　 Ｌ　　　 　　 　 　 /淤圭圭ＩＩＩＩ)
　 ,ｨ劣斧ｱ　　 　 　 　 　 　 　 　 [代　　　　　　　 ,攷圭斧:㌢´
f,/淤圭Ⅳ　　　　　　　　　　　　　Ⅵ心　　　　 　 刈圭?[ｱ
┌────────────────────┐　　　 　 　 ＿＿__
│　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 │ 　 　 　 ／　　　　＼
│　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 │ 　 　 ／ 　 　 　 　 　＼
│　　「彼の綱領を相手にするかわりに、彼の　　　 │ 　 ／　─　 　 ─ 　　　＼
│ 　 不自然な散文の誇張を嘲るのであった。」 　 │　 |　 （●）　 （●）　　　　.|
│　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 │ 　 ＼ 　（_人__）　　　　 ／
│　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 │ (( ¶／ 　｀⌒´ 　　　イ｀ヽ、
└────────────────────┘...〈⌒) ))　　　　 　 　 　 　 ＼
ll圭圭圭淤冰ik会ｭ｡　　 　 　 ,ｨ劣圭:㌢　　　　 　 　 彡三三ミY彡三三ミ＼--、 　　 |
圭圭圭圭圭圭圭ik会ｭ｡　 ,ｨ劣lll斧ｱ　　　　　　　 　 ＼　　　 ＼＼　　 　＼Ｅ　|　 　 ﾉ

168： ◆c4bqdXp7mw：2017/12/26(火) 19:44:31 ID:O1/wGV86



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　　　　　　. : :　　「民主的な大新聞は ―― 警告するかわりに ―― 重工業からの　　 : : .
　　　　　　. : :　　金と大胆な起債によってやっとの思いで巨大な扇動をまかなって　　 .: : .
　　　　　　. : :　　いるその運動は、明日か明後日には崩壊することが避けられ　　　　 : : .
　　　　　　. : :　　ないにちがいないと、毎日毎日改めて読者を安心させていた。･･･」　 : : .
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169： ◆c4bqdXp7mw：2017/12/26(火) 19:44:49 ID:O1/wGV86



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170： ◆c4bqdXp7mw：2017/12/26(火) 19:45:08 ID:O1/wGV86




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172： ◆c4bqdXp7mw：2017/12/26(火) 19:45:48 ID:O1/wGV86




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173： ◆c4bqdXp7mw：2017/12/26(火) 19:46:07 ID:O1/wGV86


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　　 へ,' ●　　　　ﾞ:,
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　　　　　　ゝ､._　　_.ィ′
　　　　　ヽ.ノ　 ￣,.ゝ'








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　　　　 /::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::｀ヽ、　　　　└　　 .／し　　└　　 .／し
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　　　/:::::::::::::::,r-'''゛｀''''''--,,＿＿::;::}ヽ、
.　　 |::::::::::::::::ﾐ: :　u　　　./　　　 }|::}.　 )
.　　 {::::::::::::／: :　　 　 ／　　u ./.}/　 ′
　　 {:___::::f´ -ﾆﾆニ==、　ﾉ, ＿ﾆ-}
　　/ i :ヽ:|: l lヾ赱_,= ｀ 　 ,´旡_ﾌ/
. 　{　{: :/｀l | |　　　　　　　|　　　|
　　｀ゞ、_: : : .　 　 　 　 　 j　 u .|
　　　 |: i:｀i: : :.　u　　　. : ´.　　 /　　　　　　 こ･･･　この前オークションで落された
　　　 |: :,: :t: : .　　　ｰ===　 　/　　　　　　　ベートーヴェン直筆の手紙･･･
　 　 r|: :ヽ: :＼: . 　　ー-,　　/
　　/　｀＼|: : : ｀: .、.　　　　/　　　　　　　　　た･確かにお届けしましたぜ
　./　　　　＼__: : : : : .-t┬´
r-′、　　　　　｀ヽﾆﾆ_´　ヽ、
　 ヽ ヽ,　　　　　/////>,　 | !、　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ,´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
　　 ヽ　＼　　 /ヽ////|.>、|　 ＼　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 │　 ありがとう。　　　　　　　　　　 　 　 　 │
　　　 ｀　　＼/ヽ　ヽ-^/　ヽ|　 　 ＼　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ＞
　　　　　　　　　 ヽ |//ヽ.　　　　　　 ＼　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 │　 長い坂わざわざ上って来てくれて 　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │　 お疲れさまだったお　　　　　　　　 　 │
　　　　　　　【 モブ美術商 】　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ゝ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿__.ノ

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174： ◆c4bqdXp7mw：2017/12/26(火) 19:46:28 ID:O1/wGV86



　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ､､　　　　　　　 ､､
　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　‐l┼　　 ﾆ,　 .　‐l┼　　 ﾆ,　　．．．
　　　　　　　　　　　　　　　　　　└　　 .／し　　└　　 .／し

.　　　　　,´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
　　　　 │　と･とんでもない･･･　　　　　　 　 　 .│
　　　　＜　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 │
　　　　 │　美術品商いのためだったら　　　　.│
　　　　 │　何処へでも飛んで行きますから 　 │
　　　　　ゝ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿__.ノ


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　 ＿＿ ＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　無理に世辞言わなくっていいお。 　 　 　 　 _,rｰく´＼　 , --､　　　／⌒　　⌒ ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,-く ヽ.＼ ヽ Y´　／ 　 ／（⌒）　 （⌒）　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　やる夫の友だちだって　　　　　　　　　　 {　-!　l _｣_ﾉ‐′/ 　 ／ 　 　（__人__）　　　 ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　カプツィナーベルクの この　　　　　　　　ヽ　ﾞｰ'´ ヽ　　/　 　|　 　 　. `Y⌒y'´　　　 　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　やる夫の館までの階段　　　　　　　　　　　ゝ、　　ﾉ_ イ　　　 ＼ 　 　 ゛ー ′　　　,／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　いやがるんだから　　　　　　　　　　　　　　　 ヽ　　 　 |　　　 　/　　　　ー‐ 　 　 ヽ

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175： ◆c4bqdXp7mw：2017/12/26(火) 19:46:49 ID:O1/wGV86



　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,.　-─＝＝= -　.
　　　 　 　 　 　 　 　 　 . x≦　三三三三三三三｀ヽ
　　　 　 　 　 　 　 　 . ' 三三三三三三三三三三三 .
　　　　　　　　　　　 /三 小ヾヽヽ ij/レノ´｀´ミヽ三三ﾊ
　　　　　　　　　　. ｨ!li ミ　/ 　　　　　 ｀ヽ　　　 ミ 三三}
.　　　　　 　 　 ／　|liミ　〈.　　　u　　　　 ヽ　　　ミ 三 ﾊ
　　　　　　 　 /　　 |liﾐ　　ヽ　　　　　 ｰ=≦＝≠＜ ミ三i
　　　　　　　　　　　从!/厂￣≧x　　　　　i´ t巧ヌ　　ﾐ⌒ヽ
　　　　　　　　　　 i⌒ﾘ/ ( 弋ヲ´ ;　　　 　 ´ ￣ ´　 　 |l!　l|
　　　　　　　　　　 {　ﾊ　　　　　　　:　　　　　　 　 　 　 ﾘ　ｌl　　　　　　　 いや、でもこの館･･･
　 　 　 　 　 　 　 从 ﾊ　 u 　 　　 :|!　　　　　　　　　　　　ﾘ
　　　　　　　　　　 从 ﾊ　　　　　 :..八 _;　　　　　u　　　　./
　　　　　　　　　　　人 ∧　　　　　　 ;　　　　　　　　 /_.イ　　　　　　　　古びてはいるものの、古式ゆかしい
　　　　　　　　　　　　　 　.　　　　 ` ー ‐一　　　　. '　|　　　　　　　　　 オーストリアのバロック様式で、
　　　　　 　 　 　 　 　 　 ∧　　　　　 ー　　　　 ／｀Vl|　　　　　　　　　 なかなかロマンティックなものじゃないですか
　　　 　 　 　 　 　 　 　 〈_ﾉ ＼　 　 　 　 　 　 /　　 !.l|
　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ＼　; 　　 、　　　 ／!　　/.ﾉ|ﾄ、
　　　　　　　　　 　 　 　 ／/＼　　　` ー ＜　l|　　∨ﾊ:::＼
　　　　　　　　　　　x＜/:::〈 ヒ ｀　 、　　　　 ｀ ヽ 　 ∨|::::::::＼ー-　、
　　　　　　　 x＜´:::::／::::::〈 ＼　　　　　　　　 　 ヽ　 V!:::::::::::::::ヽ:::::::＞x

176： ◆c4bqdXp7mw：2017/12/26(火) 19:47:06 ID:O1/wGV86

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;;;;;;;;;;;;.,´￣￣￣￣￣￣￣　 　 　 　 　 　 　 　 ｀ヽ.;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;:;:;:;:;:;:;:;:;::;:;:::;:;;:;:;:;;:;::;:;::;;:;::;:;:::;::;::::;;
;;;;;;;;;.│　やる夫さんのような芸術家に　　　 　 │;:;:;:;:;:;:;:;:;;::;::;;:;;::;;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;;::;;::;:;:;:;:;
;:;:;:;:;.│　まことにピッタリのお住まいですな　　│.;:;:;:;:;;:;:;:;:;:;:;:;::;:;:;;:;::;:;:;:;;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;;:;:;::;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;;:;:;::;:;:
;:;:;:;:;::乂＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿__ノ.:;:;:;:;;:;:;:;:;:;:;:;:;:;;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;;:;:;:;:;:;:;:;:;;:;:;:;:;:;:;:;;::;:;:;:;:;
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;:;:;:;:;:;::;:;:;:;:;::;:;:;:;I/厂|∧l| 　 |￣￣￣丁二二｢|:;;:;:;:;:;:;:;:;;:;::::: │　フジタさんのような人から　　　　　 　 │
;;:;:;:;;:;:;:;:;:;:;:;:;:;./|T￢｢￣|　[[| ﾛﾛﾛ　[[| 凶凶ｌ | ,.,　''''　　,.,,.;.│　そう言ってもらえると嬉しいですお　...│
;:;:;::;::;;:;;:;:;::;:;:: | ｌl| ﾛ|| lll |]]　| ﾛﾛﾛ　[[| 凶凶ｌ |.... .. .. ...　　　.ゝ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿_.乂
:::: :::: :::: :::: :::│ll|　l|| lll | 　 | ﾛﾛﾛ　[[| 凶凶ｌ |　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 .... ::::: :::: :::..
:: ::::: ::: :: : :. , | ｌl|　l|| lll | ,,;;⌒";;⌒ヾ"⌒;:゛;,i,;,''";;,,　　 　 　.　　　　　　　　 　　　　::.. 　　　　　　　　::::::::
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::x""⌒;:;:;iiii⌒　ii^^　~;:;;;;⌒''''""''"⌒､;:;;;''".　^　"`´;:;ヾ　 　　　 　　　　　　 　 /　　.......　.......　......　.........
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177： ◆c4bqdXp7mw：2017/12/26(火) 19:47:27 ID:O1/wGV86


ー┴ー[＿＿] ─┴||─┴─:[＿＿]─┴─┴─┴[＿＿] ─┴||─┴─:[＿＿] ─┴||─┴─:[＿＿] ─┴||─┴
￣￣￣||: | :|l ￣￣ ||￣￣￣ ||: | :||::￣￣￣￣￣￣||: | :|l ￣￣ ||￣￣￣ ||: | :||:::￣￣||￣￣￣ ||: | :||:::￣￣||￣￣
　 　 　 ||: | :||:　{}={}个{}.={} 　 ||: | :||::.: . 　　　　　　　||: | :||:　{}={}个{}.={} 　 ||: | :||::. {}={}个{}.={} 　 ||: | :||: :.{}={}个{}.={}
　 　 　 ||: | :||:　 ｀{}={}={}´　　 ||: | :||::.: . 　　　　　　　||: | :||:　 ｀{}={}={}´　　 ||: | :||: 　｀{}={}={}´　　 ||: | :||::.　｀{}={}={}´
　 　 　 ||: | :||::.　　　　　　　　 ||: | :||::.:　　　 ,´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ　　　 　 　 .||: | :||::.
　 　 　 ||: | :||::.　　　　　　　　 ||: | :||::.:　　 .│　やる夫は ここを　　　　　　　　　　....│　 　 　 　 ||: | :||::.
　 　 　 ||: | :||::.　　　　　　　　 ||: | :||::.:　　 .│　芸術家たちのサロンの場として　　│　 　 　 　 ||: | :||::.
　 　 　 ||: | :||::.　　　　　　　　 ||: | :||::.:　　 .│　開放するんだお　　　　　　　　　 　 .│　 　 　 　 ||: | :||::.
　 　 　 ||: | :||::.　　　　　　　　 ||: | :||::.:　 　 .ゝ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿__乂　　　＿＿＿_ .:||::.
　 　 　 ||: | :||::.　　　　　　　　 ||: | :||::.: . 　　　　　　　||: | :||::. :. 　 　 　 　 , ヘｰ‐- ､　　　 ／ヽ　 ／　＼.::.
＿＿＿||: | :||:.＿＿＿＿＿＿||: | :||:.＿＿＿＿＿＿||: | :||:.＿＿＿ .-‐ノ .ヘー‐-ｨ　　／（●.） 　（● ）ヽ　＿＿＿＿
ΤΤΤ||: | :||::ΤΤΤΤΤΤ||: | :||::ΤΤΤΤΤΤ||: | :||::ΤΤΤ.''"/／ヽｰ､ 　ﾉ .／:::⌒（__人__）⌒::::::ヽ.ΤΤΤΤ
｜｜｜||: | :||::｜｜｜｜｜｜||: | :||::｜｜｜｜｜｜||: | :||::｜｜｜ ./／＾＼ 　ヾ-､.|　　　　|r┬-|　　　　 |.｜｜｜｜
⊥⊥⊥||: | :||::⊥⊥⊥⊥⊥⊥||: | :||::⊥⊥⊥⊥⊥⊥||: | :||::⊥⊥ .,ノ 　 ヽ,_　ヽノヽ_)＼　　　`ー'´　　　 ／ ⊥⊥⊥⊥
──‐l二二二l:─────l二二二l:─────l二二二l:──./　 　 <＾_,.ｲ `r‐'ﾞ ::::ヽー‐-..､　　,..-‐|、.────
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ＼＿＿_,／|　 !　　::::::l、:.:.:.:.:.ヽ /:.:.:.:.| ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　. ,´￣￣￣｀ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　│　ほお　　│
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 乂＿＿＿_.ノ

.

178： ◆c4bqdXp7mw：2017/12/26(火) 19:47:46 ID:O1/wGV86


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　･･････　　　　　　　　　　　　 　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ／ ￣￣ ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　　　　　　　　　　 ／ノ　　ヽ__ 　 ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　つい この前の大戦･･･　　 　　　　　　　　　　　　　 ／（―） 　（― ） 　 ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　　　　　　　　　|.　　（_人＿）　　　u　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 やる夫は戦争の現実を見たんだけど　 　 　 　 　 ＼ 　 ｀⌒ ´　　 　 ,／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　それはもう、悲惨極まりないものだったお　　　　　 ./ 　　　　　　　　ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　　　　　　　　　./　l　　　,/　 /　　 i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　　　　　　　　　(＿) 　　(__ ノ 　 　 l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　　　　　　　　　／　　／　　　___ ,ノ
　　　　 　 　 ,´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ Ｙ　　　　　　!､＿__!､＿_＿＿_つ
:::::｡::::::::::o::: │　 だからスイスに行ったとき、事情が許される範囲内で、 　 .│:::::::o:::::::::::::::::::::ﾟ:::::::::o::::::::::::::
::::○ﾟo:::::::｡:.│　 だけど、反戦の芸術家たちに会ってみたんだお　　　 　 　 │.:::ﾟ::::゜ o::｡:::::::o::｡ ::::::::::::::::::::
.　　 　 　 　 ゝ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿__.ノ



　. : :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. : .
. : :　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 : : .
. : :　　でも、みんな自分の言いたいことを　　 : : .
. : :　　言うのばっかり･･･　　　　　　　　　　　　 : : .
. : :　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 : : .
　: : :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. : :
　　　　　　　　　　　　　 /:::::::＿＿、:::::::::::::::::::|　　 　 　 　 ./｀　ｨ彡三ﾐヽ
　　　　　 　 　 　 　 　 /:::::: ＼＿＿ヾ:::::::::::::::|　　　　　 　 .ー彡'⌒ヾﾐヽ
　　 　 　 　 　 　 　 　 |:::::::::::.u :::::::::~~ﾞヾ::::＿i 　 　 　 . /
　　　　　　　　 　 　 　 |:::::ｕ:::::::::::::::::::::::〉ヾ＿i　　 ｀ー―'
　　　　　　　　　　　　　|:::::::_::::-r‐┬─‐ｊ:::::/　　　　 　 　 　 .彡三ミﾐヽ
　　　　　　　　　　　　　|:::::(L _/　 /　 //:::/　　 ＼＿　　　ヾ´　　　　´ミ
　　　　　　　　　　　　 /:::::::::::::::￣"￢ン:::/　 　 　 　 ｀ー ´
　　　　　　　 　 　 .／.::::::::::::::::::::::::::::::::::::/ 　 　 　 　 　 　 ,ｨ彡三ﾆﾐヽ
　 　 　 　 　 　 ／::::::::::::::::ヽ._＿＿＿ノ　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ミ'
　　　　　 　 ／::::::::::::::::::::::::::::::::::::::{　　　　　　　　　　　　　＿
.　　　　　／::::::::::::::::／::::`￢_::::::::::＼ 　 . . : :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. : .
　　　..／::::::::::::::::__/:::::::::::!:::::::}::::::::::::::＼.. : :　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 : : .
　　／:::::::::::::::::::/::ノ::::）(:::::::::/::::}:::::::::::::::.. : :　連帯して平和のため、友愛のために動く、 : : .
　/::::::::::::::::::::::〈:::::::::::⌒ヽ:::::::/::::〉:::::::::::::. : :　というんじゃなくって、ただ主義主張と　　　 : : .
./:::::::::::::::::::::::::::ﾍ::::::::::::::::::::::/::::/:::::::::::::::.. : :　政治運動ばっかりだったお･･････　　　　　 : : .
::::○ﾟo:::::::｡:::ﾟ::::o○:::゜:::｡:::oﾟ:::::::o:::ﾟ:::::｡::.. : :　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 : : ..::::o::｡ ::::::::::::::::::::
:::::｡::::::::::o:::::::::::::::::::::ﾟ::::o:::::::::::::o::::::::::::::::::ﾟ.: : :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. : :::::::::::::ﾟ:::::::::o::::::::::::::
.

179： ◆c4bqdXp7mw：2017/12/26(火) 19:48:06 ID:O1/wGV86


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ＿＿＿_
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　, ヘｰ‐- ､　　　 ／ヽ　 ／　＼
　　　　　　　　　　　　だから、やる夫はまず、　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 -‐ノ .ヘー‐-ｨ　　／（●.） 　（● ）ヽ
　　　　　　　　　　　　〝民族〟とか〝国家〟とかに縛られない　　　　　 ; ''"/／ヽｰ､ 　ﾉ .／:::⌒（__人__）⌒::::::ヽ
　　　　　　　　　　　　普遍的なもの ――〝美〟によって　　　　　　　 　 　 /／＾＼ 　ヾ-､.|　　　　|r┬-|　　　　 |
　　　　　　　　　　　　意識を共有する場を創るんだお　　　 　 　 　 　 　 ,ノ 　 ヽ,_　ヽノヽ_)＼　　　`ー'´　　　 ／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/　 　 <＾_,.ｲ `r‐'ﾞ ::::ヽー‐-..､　　,..-‐|、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼＿＿_,／|　 !　　::::::l、:.:.:.:.:.ヽ /:.:.:.:.| ＼
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣




　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ,´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ Ｙ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 │　 『ヨーロッパは一つ』　　　　　　　　　　　　 　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 │
　　 　 　 ,-------――--...、　　　　　　　　　　　　　 │　この理念を共有するサロンを作るんだお 　 │
　　　　 /::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::｀ヽ、　　　　　　　　 　 　 ゝ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿_.ノ
　　　 ,/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::｀i
　　　/:::::::::::::::,r-'''゛｀''''''--,,＿＿::;::}ヽ、
.　　 |::::::::::::::::ﾐ: :　　　　　/　　　 }|::}.　 )
.　　 {::::::::::::／: :　　 　 ／　　　 /.}/　 ′
　　 {:___::::f´ -ﾆﾆニ==、　ﾉ, ＿ﾆ-}
　　/ i :ヽ:|: : :ヾ赱_,= ｀ 　 ,´旡_ﾌ/
. 　{　{: :/｀: .　　　　　　 　 |　　　|
　　｀ゞ、_: : : .　 　 　 　 　 j　 　 |　　　　　　　 素晴らしい理想をお持ちで。
　　　 |: i:｀i: : :　　　　　. : ´.　　 /
　　　 |: :,: :t: : .　　　ｰ===　 　/　　　　　　　　では、芸術家たちが集うサロンの場に
　 　 r|: :ヽ: :＼: . 　　ー-,　　/　　　　　　　　　ふさわしい美術品をご用意しましょうか？
　　/　｀＼|: : : ｀: .、.　　　　/
　./　　　　＼__: : : : : .-t┬´　　　　　　　　　　今なら勉強しますぜ
r-′、　　　　　｀ヽﾆﾆ_´　ヽ、
　 ヽ ヽ,　　　　　/////>,　 | !、
　　 ヽ　＼　　 /ヽ////|.>、|　 ＼
　　　 ｀　　＼/ヽ　ヽ-^/　ヽ|　 　 ＼
　　　　　　　　　 ヽ |//ヽ.　　　　　　 ＼

180： ◆c4bqdXp7mw：2017/12/26(火) 19:48:27 ID:O1/wGV86



:::::｡::::::::::o:::::::::::::::::::::ﾟ::::o:::::::::::::o::::::::::::::::::ﾟ:::::::::::::::o::ﾟ:::::::::::::::::o::::::::::::ﾟ::::::::::｡::::｡:::::::｡::::::::::o:::::::::::::::::::::ﾟ:::::::::o::::::::::::::
::::○ﾟo:::::::｡:::ﾟ::::o○:::゜:::｡:::oﾟ:::::::o:::ﾟ:::::｡::::ﾟ::::｡○｡ o. : :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. : .:::::::::::::::
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　. : :　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 : : .
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　. : :　･･････ 戦中、スイスに行ったとき　　 　 　 　 : : .
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　. : :　トロク博士の所でホドラーの絵を見たけど　 : : .
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　. : :　あれは寓話的で素晴らしい、と思ったお　　 : : .
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　. : :　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 : : .
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　: : :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. : :
　　＿＿＿＿＿_　　 　　l ,二二二二二. l　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 └┐■└┤.i|＼､
　 |ｉ￣￣￣￣￣||　　　　||-〜 _〜 〜〜||　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 .＿＿＿＿＿__　 　└┐回└┤.i|＼､
　 || （ ・ )　　　　||　　　　||i、_i'｡ ヽ〜,'⌒||　　　　 　 　　　　.＿ 　　　　　　l「￣_、￣￣￣||　 　　└┐田└┤.i|＼､
　 || 　i!ij.　 ( ．) ||　　　　||＼ﾊωﾟh　　ノ||　　　　　　　　／ﾊ_二 ヽ.　　　　||　{ﾄヽ.、_ 　　.|| 　 　　　└┐□└┤.i|＼､
　 ||　ﾄ､'_,、,､_,ｨ .||　　　　||　i'7_}{,ｉY./´, ,'||　　　　　　　　ﾄｨ'_ (乙 rｲ　 　 　||　　> ・　） 　 ||　　　 　 　 └┐■└┤.i|＼､
　 ||　ゝ.、_,wiノ　||　　　　|l　ﾚ　´.ゞ'＼; ; ||　　　　　　　　ヾ_辷)_彡′.　　　|| c（＿＿ﾘ　　||　　 　 　　 　 └┐回└┤.i|＼､
　 ||＿＿'＿＿__.||　　　　||　/　（..　＼＼||　　　　　　　 　 　 }{／,＞　　 　‘.==========’' 　　　　　　　 　 └┐田└┤.i|＼､
　　￣￣￣￣￣　　 　　 ||__ゝ＿ヽ＿_＼||　 　 　　 　 ＜＼][ ￣.　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　└┐□└┤.i|´
　　　　　　　　 ＿＿＿...└.─────┘　　　　　　..＿￣」[_,＿＿_　　　　　　　　　　　　　　r──────ｭ└┐■└┤
──── . ／ 　 　 　＼.──────────／　 jr'_ﾌ'冖=ｭ`'ｒ ＼────────〒〒二二二〒〒─┴──┴─‐
　　 　 　 .／　 　 　 　 　 ＼　 　 　 　 　 　 　 　 ／　rっ '￣´ ,('￢´`. 　 ＼　　　　　　　　　　　￣ 　　　　　￣
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　 　 　 ＼　　　　　 　 　 　 ／ ／　／
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　　 　 γ´ 　　　　　 　　　 　 ／
　 　 . /　/､:::..　 、 　　　　　/
　　　/　/　）:::..　　　　　　　|
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181： ◆c4bqdXp7mw：2017/12/26(火) 19:48:51 ID:O1/wGV86


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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　::::::::::::::::::::::::


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　　　＿＿＿_
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　／　　 　 　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ／─　 　 ─　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　そういった･･･　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ／ （●） 　（●）　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　 　 （__人__）　　　　　 |
　　　　　　　　　　 　 　 　 詩的なもの、何か純粋なものを　 　 　 　 ＼　　 ⊂ ヽ∩　　　　 <
　　　　　　　　　　　　　 　 イメージさせるものが欲しいお　　　　　　 　 |　 |　 '､＿ ＼　／　 )
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 |　 |＿＿＼　 “　 ／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　＼ ＿＿＿＼_／

. 　　　　　　　　　　　 ,´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
　　　　　　　　　　　 │　フェルディナント･ホドラーですか･･･　　　....│
　　　　　　　　　　　 │　スイスが生んだ、象徴派の画家ですね　　│
　　　　　　　　　　　　ゝ＿＿＿＿＿　＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿ノ
　　　　　　　 　 　 　 　　　　　　　　 |/



　　 　 　 ,-------――--...、
　　　　 /::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::｀ヽ、
　　　 ,/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::｀i
　　　/:::::::::::::::,r-'''゛｀''''''--,,＿＿::;::}ヽ、
.　　 |::::::::::::::::ﾐ: :　　　　　/　　　 }|::}.　 )
.　　 {::::::::::::／: :　　 　 ／　　　 /.}/　 ′
　　 {:___::::f´ -ﾆﾆニ==、　ﾉ, ＿ﾆ-}　　　　　　　差し出がましいこと言うようですが、気鋭の芸術家が集う
　　/ i :ヽ:|: : :ヾ赱_,= ｀ 　 ,´旡_ﾌ/　　　　　　　サロンに飾るにしては、大人しいんじゃありませんかね？
. 　{　{: :/｀: .　　　　　　 　 |　　　|
　　｀ゞ、_: : : .　 　 　 　 　 j　 　 |　　　　　　　　以前、ブゾーニさんにお会いしたとき
　　　 |: i:｀i: : :　　　　　. : ´.　　 /　　　　　　　　「ボッチョーニに描いてもらった肖像画、やる夫さんが称賛した」
　　　 |: :,: :t: : .　　　ｰ===　 　/　　　　　　　　 と伺ったんですが、
　 　 r|: :ヽ: :＼: . 　　ー-,　　/　　　　　　　　　 未来派とかキュビスムとか表現主義とか
　　/　｀＼|: : : ｀: .、.　　　　/　　　　　　　　　　そういった新しい流れから生まれた絵画のほうが
　./　　　　＼__: : : : : .-t┬´　　　　　　　　　　 芸術家のサロンにふさわしくありませんか？
r-′、　　　　　｀ヽﾆﾆ_´　ヽ、
　 ヽ ヽ,　　　　　/////>,　 | !、
　　 ヽ　＼　　 /ヽ////|.>、|　 ＼
　　　 ｀　　＼/ヽ　ヽ-^/　ヽ|　 　 ＼
　　　　　　　　　 ヽ |//ヽ.　　　　　　 ＼


※ フェルディナント･ホドラー：スイスの、世紀末の画家
※ フェルッチョ･ブゾーニ：イタリア生まれでドイツで主に活躍していた、当時 国際的に有名だったピアニスト･作曲家
.

182： ◆c4bqdXp7mw：2017/12/26(火) 19:49:13 ID:O1/wGV86



　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿＿_
　　　　　　　　　　　　　　　　　　･･････　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ／　　 　 　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　 ／　⌒　　⌒　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　ブゾーニは、イタリア的な快活さと　　　.／　 （ー）　（ー） ／^ヽ
　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ドイツ的な緻密さを併せ持った 　 　 　 |　　　（__人__）（　/　　 〉|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　素晴らしい芸術家だお　　　　　　 　 　 ＼　　 ｀ ⌒´　　〈 ／ ⌒^ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼ _ _ ＿ ）


:::::｡::::::::::o:::::::::::::::::::::ﾟ::::o:::::::::::::o::::::::::::::::::ﾟ:::::::::::::::o::ﾟ:::::::::::::::::o::::::::::::ﾟ::::::::::｡::::｡:::::::｡::::::::::o:::::::::::::::::::::ﾟ:::::::::o::::::::::::::
::::○ﾟo:::::::｡. : :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. : .::::::::゜::::o:::::::○:::::ﾟ::::゜ o::｡:::::::o::｡ ::::::::::::::::::::
　　　　　. : :　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 : : .
　　　　　. : :　　 でも、時にはそのアンビバレンツな面が　　　.: : .
　　　　　. : :　　 自身を傷つけることがある･･･　　　　　　　 　 .: : .
　　　　　. : :　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 : : .
　　　　　　: : :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. : :


　　　　 　 　 　 |::::::::::::::/::::::::::::/ }::::::/ 　　　|:::::|: :::::::＼{::::::::::::, ::::::::::::.
　　　　 　 　 　 |::::i ::::::::::::|::::::/ /ｲ / 　 　 　 ::::|＼ :::::::|＼:::::::::::, : :::::::i
　　　　　　　　ノ :::|::::::ｉ::::::|:::/ /　{/ 　 　 　　人}　 ＼:::|:::ﾄ､:::::::::::, :::::::ﾄ､
　　　　　　　 ⌒i::::|::::::|::::::|/ /____{_____　{　　{.,,_________リ八　::::}:::::} ::::::|　＼
　　　　　 　 　 个/ィ{ l:: /|=========ﾐﾉ　 　 x=========ﾐ∨::::ﾊj:::　.. : :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. : .
　　　　　 　 　 人:′Vrｉ｢　／芹气ﾐ　 }ト---j{　'¨芹气㍉　}トy/　∨. : :　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　: : .
　　　　　　　　 　 { 　 vij　 　 |rし/| 　 }r===y{　　|rし/|　　.}jfﾉ　　 ! . : :　　世界大戦のとき、ブゾーニは 　 　 .: : .
　　　　　　　　　 　 　 (ゞ .,,_と⌒つry彡 　 　ゞミ-と⌒Yつ彳) 　　　.. : :　　イタリアとドイツの間に　　　　　　　 : : .
　　　　　　　 　 　 丶　　 : ｛｛￣￣　　　　 ::::. 　｛￣:{￣し´.′　　　 .. : :　　立たされて苦しんでたお･･････　　 .: : .
　　　　　　　　　　 　 ＼__j　｝｝　　　{　　　　　　　 　 ｝　　 {__／　 　 . : :　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　: : .
　　　　　　　　　 　 -= ７八｛｛　　　J　　｀　´　　}　 ｛　　 ∧ニ=-　 　 : : :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. : :
　　　　　　　　-=　　　/　 个:. 　 　 　 ,.　---　 .,　 .:　　ｲ 　 ,　　　 ﾆ=-
　　　 /⌒｢　　　　　　　　　|　 :.. 　　´　　 ^^ 　　｀.:　／ |　　 :,　　　　　　　＞┐
.　　　　　 |　　　　 　 ｉ　 　 |　　｛＼　　　　　　　ノィ　　 .|　 　 ｉ　 　 　 　 　 | 八
　 　 |　　 |　　　　 　 |　 　 |　 　⌒U＞ ..,___,. (_ノ　　　　|　 　 |　 　 　 　 　 | 　 ｉ
　 　 |　　 |　　　　 　 |　 　 |　　　　　 ＼し'´ ／　　　 　 | 　 　|　 　 　 　 　 | 　 |

　　　　　　　　　　　　　　　　【 フェルッチョ･ブゾーニ 】
::::○ﾟo:::::::｡:::ﾟ::::o○:::゜:::｡:::oﾟ:::::::o:::ﾟ:::::｡::::ﾟ::::｡○｡ o゜::::::o゜::ﾟ:::::o｡::::::::::::::::゜::::o:::::::○:::::ﾟ::::゜ o::｡:::::::o::｡ ::::::::::::::::::::
:::::｡::::::::::o:::::::::::::::::::::ﾟ::::o:::::::::::::o::::::::::::::::::ﾟ:::::::::::::::o::ﾟ:::::::::::::::::o::::::::::::ﾟ::::::::::｡::::｡:::::::｡::::::::::o:::::::::::::::::::::ﾟ:::::::::o::::::::::::::
.

183： ◆c4bqdXp7mw：2017/12/26(火) 19:49:34 ID:O1/wGV86


　　　　　　　　　 　 　 　 　 ,´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 │　やる夫がブゾーニの家で見た絵は、　　　　　　.│
　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 │　ブゾーニの情熱的な面を描き出しながらも 　 . │
ー┴ー[＿＿] ─┴||─　│　引き裂かれた自我をも描き出してる絵。　　　　│　┴||─┴─:[＿＿] ─┴||─┴
￣￣￣||: | :|l ￣￣ ||￣￣ゝ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿__乂￣￣||￣￣￣ ||: | :||:::￣￣||￣￣
　 　 　 ||: | :||:　{}={}个{}.={} 　 ||: | :||::.: . 　　　　　　　||: | :||:　{}={}个{}.={} 　 ||: | :||::. {}={}个{}.={} 　 ||: | :||: :.{}={}个{}.={}
　 　 　 ||: | :||:　 ｀{}={}={}´　　 ||: | :||::.: . 　　　　　　　||: | :||:　 ｀{}={}={}´　　 ||: | :||: 　｀{}={}={}´　　 ||: | :||::.　｀{}={}={}´
　 　 　 ||: | :||::.　　　　　　　　 ||: | :||::.: . 　　　　　　　||: | :||::. :.　　　　　　　 ||: | :||::　 　 　 　 　 　 ||: | :||::.
　 　 　 ||: | :||::.　　　　　　　　 ||: | :||::.: . 　　　　　　　||: | :||::. :.　　　　　　　 ||: | :||::　 　 　 　 　 　 ||: | :||::.
　 　 　 ||: | :||::.　　　　　　　　 ||: | :||::.: . 　　　　　　　||: | :||::. :.　　　　　　　 ||: | :||::　 　 　 　 　 　 ||: | :||::.
　 　 　 ||: | :||::.　　　　　　　　 ||: | :||::.: . 　　　　　　　||: | :||::. :.　　　　　　　 ||: | :||::　 　 　 　 　 　 ||: | :||::.
　 　 　 ||: | :||::.　　 .,´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ　　　.||: | :||::　 　 　 　 　 　 ||: | :||::.
　 　 　 ||: | :||::.　　│　 キュビスムや表現主義者が描くような 　 .│　　 ||: | :||::　 　 　 　 　 　 ||: | :||::.
＿＿＿||: | :||:.＿...│　 変な絵じゃなかったお　　　　　　　　　　　..│　＿||: | :||:.＿＿＿ .-―─-　、.|:.＿＿＿＿＿
ΤΤΤ||: | :||::Τ　.ゝ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿__乂ΤΤ||: | :||::Τ .／　　　　 　 　 ＼.ΤΤΤΤΤ
｜｜｜||: | :||::｜｜｜｜｜｜||: | :||::｜｜｜｜｜｜||: | :||::｜｜｜｜｜｜||: | :||::｜ ′ 　─　 　 ─ 　　, .｜｜｜｜
⊥⊥⊥||: | :||::⊥⊥⊥⊥⊥⊥||: | :||::⊥⊥⊥⊥⊥⊥||: | :||::⊥⊥⊥⊥⊥⊥||: | :||:: . i　　（ ●）　 （● ）　 ｉ..⊥⊥⊥⊥
──‐l二二二l:─────l二二二l:─────l二二二l:─────l二二二l:...|　　 　 (__人__)　 　　|.────
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ､　　　　　　　　 　 ノ
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　　　　　　　　 l　/　　__　　　 　 !
　　　　　　　　 l, l　　く,_　　､　　 |


　　　　　 https://uploads8.wikiart.org/images/umberto-boccioni/ferruccio-busoni-1916.jpg
　　　　　　　　　　【 ウンベルト･ボッチョーニ画：『フェルッチョ･ブゾーニの肖像_1916』 】
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184： ◆c4bqdXp7mw：2017/12/26(火) 19:49:57 ID:O1/wGV86


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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　　ﾍ　　　 ￣｀､__）　　｜
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　フジタさん？　　　　　　　ヽ　　　　 　 　＿／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ／　.∩ﾉ ⊃ 　　　 ⌒ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/　　／ ＿,)　 　 　 /　　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　'._＿__／　 （　￣￣　＿/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/　　　＼　　/￣￣ヽ　 .|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　　、　　　|　　　　　　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　、　　　＼＿_|　　　　|　/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼＿　 |　　| ＿ /〜´
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（＿＿/　 （＿＿）

　　 　 　 ,-------――--...、
　　　　 /::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::｀ヽ、
　　　 ,/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::｀i
　　　/:::::::::::::::,r-'''゛｀''''''--,,＿＿::;::}ヽ、
.　　 |::::::::::::::::ﾐ: :　　　　　/　　　 }|::}.　 )　　　　　　　　　― ｰ--. ､
.　　 {::::::::::::／: :　　 　 ／　　　 /.}/　 ′　　　　　　　　　　￣ `iヾ丶
　　 {:___::::f´ -ﾆﾆニ==、　ﾉ, ＿ﾆ-}　　　　　　　　　　　　　　_ ,ノ　)　）
　　/ i :ヽ:|: : :ヾ赱_,= ｀ 　 ,´旡_ﾌ/　　　　　―――‐==＝ニ＝''''' "´
. 　{　{: :/｀: .　　　　　　 　 |　　　|
　　｀ゞ、_: : : .　 　 　 　 　 j　 　 |
　　　 |: i:｀i: : :　　　　　. : ´.　　 /　　　　　　　あ、いえ。
　　　 |: :,: :t: : .　　　ｰ===　 　/
　 　 r|: :ヽ: :＼: . 　　ー-,　　/　　　　　　　　 プロデュースとか必要になりましたら
　　/　｀＼|: : : ｀: .、.　　　　/　　　　　　　　　 またお呼び下さい。
　./　　　　＼__: : : : : .-t┬´
r-′、　　　　　｀ヽﾆﾆ_´　ヽ、　　　　　　　　　できる限り力をお貸ししますぜ
　 ヽ ヽ,　　　　　/////>,　 | !、
　　 ヽ　＼　　 /ヽ////|.>、|　 ＼
　　　 ｀　　＼/ヽ　ヽ-^/　ヽ|　 　 ＼
　　　　　　　　　 ヽ |//ヽ.　　　　　　 ＼




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185： ◆c4bqdXp7mw：2017/12/26(火) 19:50:19 ID:O1/wGV86



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　　　＿|ゝ'"´｀"'':､　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ●
　　 へ,' ●　　　　ﾞ:,
　　　　'. 　 　 　 　 ,'　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ●
.　 　 　ヽ.　　　　ノﾞﾞﾞﾌ　　　　　　●　　●　　●
.　 　 　 　',　　　´_.ィ"ﾞ<
　　　　　　ゝ､._　　_.ィ′
　　　　　ヽ.ノ　 ￣,.ゝ'






　　　 r‐､__　　　　　　　　  ╱rﾍ__　　　＼｀ヽ､
　　　 /　 　 ｀弋寸､＿__  ／ ╱　　 ╲　　　  ＼ ＼
　　 /　 　 　 　 ＼＼  ／｀ヽ_r'￣￣  ╲　　　　 ＼ 〵
 ／　　　　　　　　 ＼|　  ／　　　　　 ＼　　 　 |  〵
〳　　　　　　　　　  ╱ ／|　　　　　 　 　 ＼　　 ╲ 〵
  |　　　　　　 　 　 ╱|/　  | _r'´￣｀　　 '￣ｨx＼＼ ＼_
  |　　　 　 　 　 　 | |　　 |´ /{⌒ﾄ　　　　  |廴}  | ￣￣ト､＿_
  |　　　 　 　 　 　 | | {＾l  |　{上! ﾘ　　　　　`-'　 | 　 　 〵
〵　　　　　　　　 | | ＼ |　　　　　　　〉　　　　 |　 　 　 ╲
&nbsp;〵 　 　 　 　 |　　  ￣╲／╲　　　 r─ｧ　　 ／　　　　　〵　　　　　　 ね、フジタ。
 〵　 　 　 　 |　　　 　 |　　 ╲　　  ╲ノ　 ,イ　　　　　　　  ╲
  〵　　　 　 /　 ╱╲　  | 　 　 |｀ヽ､＿ ／ 〳　|　　　ﾄ､　　  |╲　　　　　さっきは何 言いよどんでたノ？
　　 |　　　　  /　 ╱　　 ╲ ﾄ､　　  ╲　　　　  ⁁ฺ__  人　　 |  ╲　  |　 ╲
　　 |　　　　 | ╱　　 　 { 〵 r'￣　　　  /　  |＼_ ╲　 |　 〵  ╲  〵
　  〵　　　  |/　　　 　 |　 〵 ＼　　　　　 ／|　　＼__|　  〵 　|　 〵
　   〵　　 /|　　　　　 / 　 〵　 ＼　　  /　  |　　　　  ＼_ |　  ﾄ､  〵
　　 〵   / |　　　　 ╱　　　 |　 　 〵___|,､__  |　　∠二─{  |　  |  |　 |

　　　　　　　　　 【 美術商のモブアシスタント 】






　　 　 　 ,-------――--...、　　　　　l　 /
　　　　 /::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::｀ヽ、　　 　 ′／
　　　 ,/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::｀i
　　　/:::::::::::::::,r-'''゛｀''''''--,,＿＿::;::}ヽ、
.　　 |::::::::::::::::ﾐ: :　　　　　/　　　 }|::}.　 )
.　　 {::::::::::::／: :　　 　 ／　　　 /.}/　 ′
　　 {:___::::f´ -ﾆﾆニ==、　ﾉ, ＿ﾆ-}
　　/ i :ヽ:|: : :ヾ赱_,= ｀ 　 ,´旡_ﾌ/
. 　{　{: :/｀: .　　　　　　 　 |　　　|
　　｀ゞ、_: : : .　 　 　 　 　 j　 　 |
　　　 |: i:｀i: : :　　　　　. : ´.　　 /
　　　 |: :,: :t: : .　　　ｰ===　 　/　　　　　サラ
　 　 r|: :ヽ: :＼: . 　　ー-,　　/
　　/　｀＼|: : : ｀: .、.　　　　/
　./　　　　＼__: : : : : .-t┬´
r-′、　　　　　｀ヽﾆﾆ_´　ヽ、
　 ヽ ヽ,　　　　　/////>,　 | !、
　　 ヽ　＼　　 /ヽ////|.>、|　 ＼
　　　 ｀　　＼/ヽ　ヽ-^/　ヽ|　 　 ＼
　　　　　　　　　 ヽ |//ヽ.　　　　　　 ＼

186： ◆c4bqdXp7mw：2017/12/26(火) 19:50:41 ID:O1/wGV86



.　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│　ボッチョーニの表現に惹きつけられていた、と 　 .│
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│　聞いていたから、ちょっと首を傾げたのさ　　　 　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 乂＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿_.ノ


　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,.　-─＝＝= -　.
　　　 　 　 　 　 　 　 　 . x≦　三三三三三三三｀ヽ
　　　 　 　 　 　 　 　 . ' 三三三三三三三三三三三 .
　　　　　　　　　　　 /三 小ヾヽヽ ij/レノ´｀´ミヽ三三ﾊ
　　　　　　　　　　. ｨ!li ミ　/ 　　　　　 ｀ヽ　　　 ミ 三三}
.　　　　　 　 　 ／　|liミ　〈　　　　　　　　 ヽ　　　ミ 三 ﾊ　　　　　　　　　　　　 いいか？
　　　　　　 　 /　　 |liﾐ　　ヽ　　　　　 ｰ=≦＝≠＜ ミ三i　　　　　　　　　　　　ウンベルト･ボッチョーニは１８８２年生まれの
　　　　　　　　　　　从!/厂￣≧x　　　　　i´ t巧ヌ　　ﾐ⌒ヽ　　　　　　　　　　 イタリアの画家にして彫刻家。
　　　　　　　　　　 i⌒ﾘ/ ( 弋ヲ´ ;　　　 　 ´ ￣ ´　 　 |l!　l|
　　　　　　　　　　 {　ﾊ　　　　　　　:　　　　　　 　 　 　 ﾘ　ｌl　　　　　　　　　　 詩人マリネッティらとの交流がきっかけとなり
　 　 　 　 　 　 　 从 ﾊ　 　 　 　 . :|!　　　　　　　　　　　　ﾘ　　　　　　　　　　 １９１０年に「未来派」を宣言したが
　　　　　　　　　　 从 ﾊ　　　　　 :..八 _;　　　　　　　　　　/　　　　　　　　　　　世界大戦時、訓練中の落馬事故が元となって
　　　　　　　　　　　人 ∧　　　　　　 ;　　　　　　　　 /_.イ　　　　　　　　　　　 ３３歳の若さで死亡。
　　　　　　　　　　　　　 　.　　　　 ` ー ‐一　　　　. '　|
　　　　　 　 　 　 　 　 　 ∧　　　　　 ー　　　　 ／｀Vl|　　　　　　　　　　　　　これはｗｉｋｉに載ってるな？　だが･･･
　　　 　 　 　 　 　 　 　 〈_ﾉ ＼　 　 　 　 　 　 /　　 !.l|
　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ＼　; 　　 、　　　 ／!　　/.ﾉ|ﾄ、
　　　　　　　　　 　 　 　 ／/＼　　　` ー ＜　l|　　∨ﾊ:::＼
　　　　　　　　　　　x＜/:::〈 ヒ ｀　 、　　　　 ｀ ヽ 　 ∨|::::::::＼ー-　、
　　　　　　　 x＜´:::::／::::::〈 ＼　　　　　　　　 　 ヽ　 V!:::::::::::::::ヽ:::::::＞x




　　　　　　　　　　　　　　　　,..../::::::::::::::::､::::::::::｀::..､
　　　　　　　　　　　　　,...:::´:::/:::::::.::::::::/　｀ ヽ::::::::ヽ:ヽ
　　　　　 　 　 　 　 ／::::::::::/:..::::..::::::..:/　 　 　 ＼::::ヽ ＼
　　　　 　 　 　 　 /.:::::::::::::;'.:..:::...:::...:.::/　／￣￣" i:::|　　ヽ
　　　　　　　　　 /.. ::.. ...::;'.:::..::::.::..::::::/　　　／"!.　 Ｖ　　　ヽ
　　　 　 　 　 　 l..:.....::::::::,.::::::::::::::::::::/　 　 　 ､ヾ;,　 ゝ. _　　 ）
　　　 　 　 　 　 |.::::::::::::::::::::::／｀ヾ:::､　　　　　｀´　　　　｀７
　　　　　　　　　 l::::::::::::::::::::::|| _ゝｯi::::ヽ ＿_　-──-- .._/
　　　　　　　　　 }::::::::::;:::::::::::ゝ､ -‐'´￣ ＿＿___ 　 　__ -｀i
　　　　　　　　　 ヽ:;／_＞‐ﾆ´--‐　￣　　　　　ｰ-- __ ､｀.|
　　　　　　, --─"´iヽ--─｀ﾞ:ｰ‐--- ､ _　　　　 .....__　　 /
　　　　　/　　 .:／　i´::::::::::::::::::::::::::|:l　{::;l｀ ｰ- _　　　　 /
　 　 　 / 　 :／　／::::::::::::::::::::::::::::/ }　l::|ヽ　　　｀ｰ ､　ﾉ
　　　／　　 　 ／:::::::::::::::::::;: -─‐-"､ ヾ!　 l-‐──´~
　　"ｰ──‐´/::::::::::::::::／　　 _..-‐ ´ ＼｀-.|
　　　　 　 　 /:::::::::::::::/　　　 /　　　　　 ＼ |ヽ=-‐､
　　　　　　 //:::::::::::::/　　　 /　　　　　ヽ　 ＼_　 ､　|ヽ　　　　　　　　　　ﾌｼﾞﾀ､ｺﾉ時代ﾊ
　 　 　 　 〃{:::::::::::::|　　　 /　　　　　　 ヽ　　＼｀i ｀ﾞヽヽ　　　　　　　　　ﾏﾀﾞ うぃき ﾅｲﾖ
.

187： ◆c4bqdXp7mw：2017/12/26(火) 19:51:02 ID:O1/wGV86



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　　　　　 . : :　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 : : .
　　　　　 . : :　 「未来派」というのは、近代の技術的進歩を讃えると　 　 : : .
　　　　　 . : :　 同時に、過去の〝美〟の否定と破壊を提唱し･･･　　　　 : : .
　　　　　 . : :　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 : : .
　　　　　　 : : :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. : :

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　　.:;:;:;:;.:.:.:.. .　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 . ..:.:.:;:;:.

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二二二二Tﾆﾆﾆ「」=tｰｭ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　__　　　 ＿
＿＿＿___|_ＩＩ_II II II I| II.|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　＿,rｰ┬z|: l 　　 |::: |
￣￣＼＼＼＼＼==|==|＿＿　　　　　　　　　　　　　 ＿　　＿　　「|　 　 　 |::::|::::::|::|:|:_|￣|　|‐┴ｭ
:¨￣￣~|:::|:::::|::|¨|Τ)ﾆ)ﾆ))_|＿|__　　　__　　　 　 　 　 |:|::|　|::|:::|‐vﾞ:|￣:| ∧「:|￣|:::|::|:|:: |￣¨|¨ﾞ|::::||┐
::::::::::::: ::|:::|:::::|::|: |::l:┬‐f壬ﾆ:|　| |‐ 　 |::|‐|￣|　　　　「::|::| _l:_|:::|:::|ｰ|: : :|_|__|:::|: : |:::|::|:|:: |::::::::|::::|::::||::|
ﾆﾆﾆﾆﾆTﾆﾆTﾆﾆT:::|＿」＿_,|　| |:::|‐‐|::|: |__／´￣｀ヽ-|::|_|::::|:::|:::| ||:::::::|　|:::: l:_:_|:::|::|:|:: |::::::::|::::|:::jI斗-────＿‐-
______,|　 |＿＿_____|_,|　　|＿l.|　|￣￣￣￣|'　　　　r‐:|::|::|:|‐┴─rz|:::::::|￣￣|:::::|‐r‐┐:|::::::::|γ´γ´γ´￣￣｀ヽ＿ヽ
　　　|￣|_」L⊥　-|‐|　　|　　|　|ﾆTﾆTﾆTニT「￣|￣￣ |ﾆﾆﾆﾆﾆl==|三三|二二TﾆTﾆﾄ::::|￣~~|ﾆﾆﾆTﾆﾆﾆT三三|:|:|:|:|
　　　|＿|_」L⊥　‐r‐ｭ＿|,,,.｡o≦|ΤZZZZZ7＿「二二二|＿|＿|TﾆTﾆT|＼|TTT|┴┴┴`|ﾆﾆﾆ|＾Y⌒Y⌒Y竺竺竺竺竺

188： ◆c4bqdXp7mw：2017/12/26(火) 19:51:20 ID:O1/wGV86
',　　 |＿〉＿＿＿/‐ｲ| |￣|_|￣|:|_|_|｡o≦￣￣＿＿＿＿＿￣￣｀ヽ^ヽ| r=====ョ､二二二」二二l二二二二|二二二
∧　 / /:|::||　 ／ 　 |:| |￣| |＿|」 Y≧s｡..＿＿￣//￣______,,,....｡o1_| :Τ. : :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. : .
/∧/ /　|::||／|:::|　 　|_| |￣|:|:|::|.: |≧=-------------ーー==≦| | : . : :　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 : : .
∨∧/　 |::||　 |:::|,.｡o≦ヽ 弌‐'"| │|＿||￣￣￣|二二二ｌ|二二二| | : . : :　〝速さ〟や〝力強さ〟の表現を追及している　: : .
. ∨∧　 |::||　 |:::| |:ｉ|　 |:::|　 |　 | └|＿||二二二|＿＿|＿|＿＿＿|_|‐ . : :　　 前衛芸術のグループ。　当然･･････ 　　　　　: : .
　 ∨∧ :|::||　 |:::| |:ｉ|　 |_」＿|／＿＿／　　　　/＿__/￣ﾍ＿＿＿＼　. : :　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 : : .
＿|_∨∧l::||　 |:::| |:ｉ|／￣|二二二二二二二|二|:|_|_||￣|_||‐|‐||‐||￣|￣: : :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. : :
＿|＿∨ｌ|::||　 |:::| ／ー─|│=============ｌ|　| | ||＿|_||_,|_,||_,||＿|二二二二二二二l　:　:　:　: ＼|￣|‐〈￣|`r─
..　,.ィｉ〔」.|::||　 |:::|　|＿＿_|┴.┬rzzzzzzzzzzz┴示示示示示示示示＿＿|＿＿|＿＿||　:　:　:　:　:　￣￣￣￣￣￣
イxＫ「|:| |::|| ／::/／　　／: : :::|::|_,||_,||_,|:_:_:_:||__:__||V||V||V||V||V||V||:|│　|￣||￣|　|‐‐|　:　:　　　　　　　　　　:　:
''|:|::||:::|:| |::||':::／　　 ／:.:.:.:.:.:.:.￣￣￣￣￣￣￣ ||ﾊ||ﾊ||ﾊ||ﾊ||ﾊ||ﾊ||:|┘￣￣￣￣￣￣:　:
::|:|::」斗≦＞'ﾞ　　／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.〜:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.　:.　:.　:.　:.　:.　:.　:　:　:　:　:　:　:　:
｡o≦=-　　_,｡o≦:.:.:.:.:.:.〜:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.　:.　:.　:.　:.　:.　:.　:　:　　:　:　:
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189： ◆c4bqdXp7mw：2017/12/26(火) 19:51:40 ID:O1/wGV86




　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_＿,..．-=≠=＿,..．-=≠=,..．-=≠=,..．-=≠=,,..．-=≠=x､＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 〃´￣　 　 　 　 ¨　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　　￣¨ﾊ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 I|　　　　　　政治的な面では 既成の秩序を否定する、　　　　 |I
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |I　　　　　　　 　　　　　　 　　　　　 　　　　　 　　　　　　　　　　　I|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 I|　　　　　　ある種、無政府主義的、ということになるな　　　　|I
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ゞx､_ 　 　 _＿,,..　　 　 _＿,,..　 　 _＿,,..　 　 _＿,,.. 　　 　 _＿,,..ｨⅣ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ｀ =≠彳⌒¨ヾ=≠彳⌒¨=≠彳⌒¨=≠彳⌒¨ｰ=≠=≠彳⌒¨




　　　　　　　　　　　 　 　 ,-------――--...、
　　　　　　　　　　　　　 /::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::｀ヽ、
　　　　　　　　　　　　 ,/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::｀i
　　　　　　　　　　　　/:::::::::::::::,r-'''゛｀''''''--,,＿＿::;::}ヽ、
.　　　　　　　　　　　 |::::::::::::::::ﾐ: :　　　　　/　　　 }|::}.　 )
.　　　　　　　　　　　 {::::::::::::／: :　　 　 ／　　　 /.}/　 ′
　　　　　　　　　　　 {:___::::f´ -ﾆﾆニ==、　ﾉ, ＿ﾆ-}　　　　　　　 まあ、この無政府主義的、というのは
　　　　　　　　　　　/ i :ヽ:|: : :ヾ赱_,= ｀ 　 ,´旡_ﾌ/　　　　　　　　表現主義やシュールレアリスム運動等、
.　　　　　　　　　 　{　{: :/｀: .　　　　　　 　 |　　　|　　　　　　　　 世界大戦後 始まった芸術運動では、
　　　　　　　　　　　｀ゞ、_: : : .　 　 　 　 　 j　 　 |
　　　　　　　　　　　　 |: i:｀i: : :　　　　　. : ´.　　 /　　　　　　　　 〝世界大戦を引き起こした 既成の政治のあり方の否定〟
　　　　　　　　　　　　 |: :,: :t: : .　　　ｰ===　 　/
　　　　　　　　　　 　 r|: :ヽ: :＼: . 　　ー-,　　/　　　　　　　　　　というのが運動のエネルギー源になっているから、
　　　　　　　　　　　/　｀＼|: : : ｀: .、.　　　　/　　　　　　　　　　　これらの運動 全てに共通しているのだが。
　　　　　　　　　　./　　　　＼__: : : : : .-t┬´
　　　　　　　　　r-′、　　　　　｀ヽﾆﾆ_´　ヽ、
　　　　　　　　　　 ヽ ヽ,　　　　　/////>,　 | !、　　　　　　　　　ちなみに「未来派」の〝スピード礼賛〟については
　　　　　　　　　　　 ヽ　＼　　 /ヽ////|.>、|　 ＼　　　　　　　　マリネッティの『未来派宣言』を、当スレ第十話で
　　　　　　　　　　　　 ｀　　＼/ヽ　ヽ-^/　ヽ|　 　 ＼　　　　　　 抜粋で載せてるから、興味があったら読むといいですぜ

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/otaku/14429/1428404052/453




　　　　　　　　　　　　　　　　,..../::::::::::::::::､::::::::::｀::..､
　　　　　　　　　　　　　,...:::´:::/:::::::.::::::::/　｀ ヽ::::::::ヽ:ヽ
　　　　　 　 　 　 　 ／::::::::::/:..::::..::::::..:/　 　 　 ＼::::ヽ ＼
　　　　 　 　 　 　 /.:::::::::::::;'.:..:::...:::...:.::/　／￣￣" i:::|　　ヽ
　　　　　　　　　 /.. ::.. ...::;'.:::..::::.::..::::::/　 　 　 　 　 Ｖ　　　ヽ
　　　 　 　 　 　 l..:.....::::::::,.::::::::::::::::::::/　　　,z≠ミx　ゝ. _　　 ）
　　　 　 　 　 　 |.::::::::::::::::::::::／｀ヾ:::､ Ｕ 　　　　 　　　　｀７
　　　　　　　　　 l::::::::::::::::::::::|| _ゝｯi::::ヽ ＿_　-──-- .._/
　　　　　　　　　 }::::::::::;:::::::::::ゝ､ -‐'´￣ ＿＿___ 　 　__ -｀i
　　　　　　　　　 ヽ:;／_＞‐ﾆ´--‐　￣　　　　　ｰ-- __ ､｀.|
　　　　　　, --─"´iヽ--─｀ﾞ:ｰ‐--- ､ _　　　　 .....__　　 /
　　　　　/　　 .:／　i´::::::::::::::::::::::::::|:l　{::;l｀ ｰ- _　　　　 /
　 　 　 / 　 :／　／::::::::::::::::::::::::::::/ }　l::|ヽ　　　｀ｰ ､　ﾉ
　　　／　　 　 ／:::::::::::::::::::;: -─‐-"､ ヾ!　 l-‐──´~
　　"ｰ──‐´/::::::::::::::::／　　 _..-‐ ´ ＼｀-.|　　　　　　　　　 ﾌｼﾞﾀ､ﾒﾒﾀｧ!!
.

190： ◆c4bqdXp7mw：2017/12/26(火) 19:52:09 ID:O1/wGV86


. 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │　でも、やる夫･ツヴァイクさん らの考えって　　　　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │　平和のための国境を越えた人の交流、つまり　....│
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │　国と国との境の否定＝国家の枠組みの拒否 　 . │
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │　だから、同類じゃないノ？　　　　　　　　　　　　 　 .│
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　乂＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿_.ノ

　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 /⌒ヽ＿
　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ／|:::::::::::ヽ:::::｀ヽ、
　　　　　　　　　　　　　　　　/::::: L｣:::::::::::ヽ:::::::::ヽ
　　　　　　　　　　　 　 　 ／l:::::/￣ ',:::::::::::::ヽ:::::::::',　　　　　　 　 レュ､
　　　　　　　　　　　　　 / 　|:::l-‐-　 ヽ＼:::::::ヽ::::::::l　 　 　 　 ／　　　ゝ
　　　　　　　　　　　　 　 　 |::::! '´ゝ　　ヽ＞＼::＼:::| 　 　 ／￣ヽ　　ノ
　　　　　　 　 　 　 　 　 　 l::::ﾚ' ﾄｿl　 　 l ｒﾘ}ヽ）ー |　 .／　　　　l／
　　　　　　　　　　　　　 　 l:::::::! 　　,　　　ー' /ノ:::::::l／　　　　　 ｣
　　　　　　　　　　　 　 　 l:::::::::::＼　 _ 　 　 / ＿ ／　　　　　／´ |ヽ
　　　　　　　　　 　 　 　 l:::::::::, ｨ-─, -─,- '´ ／　　　 　 ∠ |　 /　 ＼
　 　 　 　 　 　 　 　 　 l:::::::::/ /　　　　　　 ／　　　　　／　　 !７　　　　＼
　　　　　 　 　 　 　 　 ｌ:::::::::|　l　　　　　　　　　　 　 ／l　　　　｀ヽ、　　 　 |
　　　　　　　　　 　 　 |:::::::::::ヽヽ　　　　　 ＿　-‐ ´　　 l＿＿＿＿＿＿_,ノ
　　 　 　 　 　 　 　 　 ｌ::::::::::::::iヽヽ　ィ￣　　　　　　　　 l:::::|
　　　　　　　　　　　　　ｌ::::::::::::::',　ヽ'´　　　　　　　　　　l:::::::l
　　　　　　　 　 　 　 　 ',::::::::::::::ヽ　　 　 　 　 　 　 |　 l::::::ﾊ:l




　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,.　-─＝＝= -　.
　　　 　 　 　 　 　 　 　 . x≦　三三三三三三三｀ヽ
　　　 　 　 　 　 　 　 . ' 三三三三三三三三三三三 .
　　　　　　　　　　　 /三 小ヾヽヽ ij/レノ´｀´ミヽ三三ﾊ
　　　　　　　　　　. ｨ!li ミ　/ 　　　　　 ｀ヽ　　　 ミ 三三}
.　　　　　 　 　 ／　|liミ　〈　　　　　　　　 ヽ　　　ミ 三 ﾊ
　　　　　　 　 /　　 |liﾐ　　ヽ　　　　　 ｰ=≦＝≠＜ ミ三i
　　　　　　　　　　　从!/厂￣≧x　　　　　i´ t巧ヌ　　ﾐ⌒ヽ
　　　　　　　　　　 i⌒ﾘ/ ( 弋ヲ´ ;　　　 　 ´ ￣ ´　 　 |l!　l|
　　　　　　　　　　 {　ﾊ　　　　　　　:　　　　　　 　 　 　 ﾘ　ｌl　　　　　　　 いや、彼ら知識人らが持つコスモポリタニズムは
　 　 　 　 　 　 　 从 ﾊ　 　 　 　 . :|!　　　　　　　　　　　　ﾘ　　　　　　　 国家や政府、といった形態は否定していない。
　　　　　　　　　　 从 ﾊ　　　　　 :..八 _;　　　　　　　　　　/
　　　　　　　　　　　人 ∧　　　　　　 ;　　　　　　　　 /_.イ　　　　　　　　 つまり、既成の秩序と個人の自由は
　　　　　　　　　　　　　 　.　　　　 ` ー ‐一　　　　. '　|　　　　　　　　　　並存してるのさ
　　　　　 　 　 　 　 　 　 ∧　　　　　 ー　　　　 ／｀Vl|
　　　 　 　 　 　 　 　 　 〈_ﾉ ＼　 　 　 　 　 　 /　　 !.l|
　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ＼　; 　　 、　　　 ／!　　/.ﾉ|ﾄ、
　　　　　　　　　 　 　 　 ／/＼　　　` ー ＜　l|　　∨ﾊ:::＼
　　　　　　　　　　　x＜/:::〈 ヒ ｀　 、　　　　 ｀ ヽ 　 ∨|::::::::＼
191： ◆c4bqdXp7mw：2017/12/26(火) 19:52:29 ID:O1/wGV86



. 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│　 “社会の、旧弊的な慣習の否定” は共通してても、　 .│
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│　 “個人の自由” と “社会のあり方” では、　　　　　　　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ゝ　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ＿＿＿＿＿＿＿＿＿__.ノ
. 　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,´￣￣￣￣￣　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ｀ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　 │　戦前からの世代のリベラリストと　　　　　　　.│
　　　　　　　　　　　　　　　　　 │　戦後台頭してきた社会主義者の間には　　...│
　　　　　　　　　　　　　　　　　 │　大きな隔たりがある。　　　　　　　　　　 　 　 .│
　　　　　　　　　　　　　　　　　　乂＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿_.ノ

　　 　 　 ,-------――--...、
　　　　 /::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::｀ヽ、
　　　 ,/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::｀i
　　　/:::::::::::::::,r-'''゛｀''''''--,,＿＿::;::}ヽ、
.　　 |::::::::::::::::ﾐ: :　　　　　/　　　 }|::}.　 )　　　　　　 これは今後の社会の動きを見ていく上では重要な問題だが、
.　　 {::::::::::::／: :　　 　 ／　　　 /.}/　 ′　　　　　　ただ、俺が やる夫さんと話してて ふと戸惑ったのは
　　 {:___::::f´ -ﾆﾆニ==、　ﾉ, ＿ﾆ-}　　　　　　　　　そこじゃない。
　　/ i :ヽ:|: : :ヾ赱_,= ｀ 　 ,´旡_ﾌ/
. 　{　{: :/｀: .　　　　　　 　 |　　　|
　　｀ゞ、_: : : .　 　 　 　 　 j　 　 |
　　　 |: i:｀i: : :　　　　　. : ´.　　 /　　　　　　　　　　やる夫さんが、ボッチョーニの絵の中に
　　　 |: :,: :t: : .　　　ｰ===　 　/　　　　　　　　　　　「描かれた人の魂」 は見抜いているのに、
　 　 r|: :ヽ: :＼: . 　　ー-,　　/
　　/　｀＼|: : : ｀: .、.　　　　/　　　　　　　　　　　　 表現主義やキュビスムに対しては
　./　　　　＼__: : : : : .-t┬´　　　　　　　　　　　　　初めっから否定している。
r-′、　　　　　｀ヽﾆﾆ_´　ヽ、
　 ヽ ヽ,　　　　　/////>,　 | !、
　　 ヽ　＼　　 /ヽ////|.>、|　 ＼.　 　 　 |╲
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 γ´　 ￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │　つまり、「精神的な問題」 についてのみ　 　 　 .│
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │　戦前からと同様 真剣に考えておられるが、　....│
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ゝ　 　 　 　 　 　 　 　 　 ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿__.ノ
. 　　　　　　　　　　　 ,´￣￣￣￣￣￣￣　 　 　 　 　 　 　 　 　 ｀ヽ
　　　　　　　　　　　 │　科学的･技術的に革新された面、　　　 .│
　　　　　　　　　　　 │　「これからのあり方･見方」 について　　.│
　　　　　　　　　　　 │　新しく生まれたものについては　　 　 　 │
　　　　　　　　　　　 │　まったく見られてないのでは、と 　 　 　 │
　　　　　　　　　　　 │　思ったのさ　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 │
　　　　　　　　　　　　ゝ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿__.ノ





　　　　　　　　　　　 /⌒ヽ＿
　　 　 　 　 　 　 ／|:::::::::::ヽ:::::｀ヽ、　　　　　ドウイウコトー？
　　　　　 　 　 ./::::: L｣:::::::::::ヽ:::::::::ヽ
　　　　　　　／l:::::/￣ ',:::::::::::::ヽ:::::::::',　　　　　　 　 レュ､
.　 　 　 　 / 　|:::l-‐-　 ヽ＼:::::::ヽ::::::::l　 　 　 　 ／　　　ゝ
　　　　　　　　|::::! '´ゝ　　ヽ＞＼::＼:::| 　 　 ／￣ヽ　　ノ
　　　 　 　 　 l::::ﾚ' ﾄｿl　 　 l ｒﾘ}ヽ）ー |　 .／　　　　l／
　 　 　 　 　 .l:::::::! 　　,　　　ー' /ノ:::::::l／　　　　　 ｣
　　　　　　　l:::::::::::＼　 _ 　 　 / ＿ ／　　　　　／´ |ヽ
　　　　　　 l:::::::::, ｨ-─, -─,- '´ ／　　　 　 ∠ |　 /　 ＼
　　　　　 .l:::::::::/ /　　　　　　 ／　　　　　／　　 !７　　　　＼
　　 　 　 ｌ:::::::::|　l　　　　　　　　　　 　 ／l　　　　｀ヽ、　　 　 |
　　　　　|:::::::::::ヽヽ　　　　　 ＿　-‐ ´　　 l＿＿＿＿＿＿_,ノ

192： ◆c4bqdXp7mw：2017/12/26(火) 19:52:50 ID:O1/wGV86



　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,.　-─＝＝= -　.
　　　 　 　 　 　 　 　 　 . x≦　三三三三三三三｀ヽ
　　　 　 　 　 　 　 　 . ' 三三三三三三三三三三三 .
　　　　　　　　　　　 /三 小ヾヽヽ ij/レノ´｀´ミヽ三三ﾊ　　　　　　　 さっきも言ったように、未来派は
　　　　　　　　　　. ｨ!li ミ　/ 　　　　　 ｀ヽ　　　 ミ 三三}
.　　　　　 　 　 ／　|liミ　〈　　　　　　　　 ヽ　　　ミ 三 ﾊ　　　　　　　近代の科学･産業によってもたらされた新たな世界を賛美し
　　　　　　 　 /　　 |liﾐ　　ヽ　　　　　 ｰ=≦＝≠＜ ミ三i　　　　　　 過去の〝美〟を否定している。
　　　　　　　　　　　从!/厂￣≧x　　　　　i´ t巧ヌ　　ﾐ⌒ヽ
　　　　　　　　　　 i⌒ﾘ/ ( 弋ヲ´ ;　　　 　 ´ ￣ ´　 　 |l!　l|　　　　　また１９１４年に世界大戦が勃発したこともあって、
　　　　　　　　　　 {　ﾊ　　　　　　　:　　　　　　 　 　 　 ﾘ　ｌl　　　　　 マリネッティの「未来派宣言」からわずか五年という短期間で
　 　 　 　 　 　 　 从 ﾊ　 　 　 　 . :|!　　　　　　　　　　　　ﾘ　　　　　未来派の活動は終焉を迎えてしまった。
　　　　　　　　　　 从 ﾊ　　　　　 :..八 _;　　　　　　　　　　/
　　　　　　　　　　　人 ∧　　　　　　 ;　　　　　　　　 /_.イ　　　　　　 この短命さもあって、彼らの過激な発言面のみが
　　　　　　　　　　　　　 　.　　　　 ` ー ‐一　　　　. '　|　　　　　　　　クローズアップされがち、
　　　　　 　 　 　 　 　 　 ∧　　　　　 ー　　　　 ／｀Vl|　　　　　　　　戦中・戦後のダダ ― シュールレアリズム運動同様
　　　 　 　 　 　 　 　 　 〈_ﾉ ＼　 　 　 　 　 　 /　　 !.l|　　　　　　　　アナーキーな面のみが とにかく、取り上げられがちだが･･･
　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ＼　; 　　 、　　　 ／!　　/.ﾉ|ﾄ、
　　　　　　　　　 　 　 　 ／/＼　　　` ー ＜　l|　　∨ﾊ:::＼
　　　　　　　　　　　x＜/:::〈 ヒ ｀　 、　　　　 ｀ ヽ 　 ∨|::::::::＼ー-　、
　　　　　　　 x＜´:::::／::::::〈 ＼　　　　　　　　 　 ヽ　 V!:::::::::::::::ヽ:::::::＞x

193： ◆c4bqdXp7mw：2017/12/26(火) 19:53:10 ID:O1/wGV86



:::::｡::::::::::o:::::::::::::::::::::ﾟ::::o:::::::::::::o::::::::::::::::::ﾟ:::::::::::::::o::ﾟ:::::::::::::::::o::::::::::::ﾟ::::::::::｡::::｡:::::::｡::::::::::o:::::::::::::::::::::ﾟ:::::::::o::::::::::::::
::::○ﾟo:::::::｡:::ﾟ::::o○:::゜:::｡:::oﾟ:::::::o:::ﾟ:::::｡::::ﾟ::::｡○｡ o゜::::::o゜::ﾟ:::::o｡::::::::::::::::゜::::o:::::::○:::::ﾟ::::゜ o::｡:::::::o::｡ ::::::::::::::::::::


. 　 ,´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
─│　だが真意は、「新たな〝美〟を獲得し、その概念を構築する」 にある。　..│.┓┌┤│┃┣┼┘
┳ ゝ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿__ノ　┘│└┼┼┘└┐
┴┼─┼─┘└┘┏─┼┤┏┼┛┗┛│└┓┌┛┗━━┐┗┘┌─┼─┛┏─┘┌┼┼┓┏┘
┌╋┳┛┏┳┳─┛┌┴┘┗╋┐┏─┛┌┤┣──┳┓┝━─┤┌┼──┘┏━┫││┗╋┓
┗╋┴─┴┴┻──┴┐┌─┿┛┗──╂┫┃┌─┼┤┣──┫├┷┰──╋─┼┘┠━╋┛
┬╂───━━━──┘┃┌┘┏──┯┛┗┛│┏┛││┏┓││┌┘┌─┻─╋─┛┏╋┓
│┝━━━━──━─┐┃│┏┛┏─┼───┥┗─┿┼┛└┘┗┫┌┘┌──┸──┛┃│
┃│┏───━─━┐│┠╋╋─┻ . ,´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ ────┼┘
│││┏────┓││┃│├── │　つまり、古くからある〝美〟の破壊は　　 │　.┬┬┬╂┐
││││┌──┓││┃│││┏─ │　途中経過であって目的ではない。　　　　 .│　.│││┃│
││││┃┌┐│┃││┠┛│┣┳...ゝ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿__ノ..││││┃│
││││││┛│││││┏╋┨│┌─┘┌┼──┻──┤├──┳┘┌──┤││││┃│
│┃││┃└─┘│││├┘┠┼┘└──┘├─┳───┘┗──┤┏╋━━┨┃└┼┼╂┛
┃┃││┗───┛│┃│┏┛│┏━━━━┘┌┼┐┌┬┐┌──┘├┤┌─╋┛┌┘┗┻┓
┃││┗─────┘│┣┛┏┥┣┳────┛│││└┘├───┘└┘┌┼─┘┌──┫
┃│└───── .,´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ...━━━┳┫│┌─┘┌┐│
│┗┰┰┰───│　早い話、『創造のための破壊』 であって、　　　│.━━┐└┤┃│┌─┼┘│
│┌┤├┼──┬│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 │.┌─┘┌┤┗┻┴─┘┌┤
╋┛│┗╋──┤│　『破壊のための破壊』 ではない。　　　　　　　　│.└──┘└───┬┳┛│
│┌┘┌┘┌┐└ ゝ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿__ノ　──┬──┬──┤┃┌┘
└┘┌┘┌┘└┐│└┓┏┼─┘┌┤┌┐┌┤│└──┳┬┫┌┘┌─┘┌┐└┐┌┘┃└─
┓┏┘┌┼┐┌┘│┏┛└┼──┛├┤├┤┃┃┌──┛│┗┛┏┛┌─┘│┌┤├─╂──
┗┼┐│││└─┤└─┐└┳━━┼┘└┘┗┫├─┬─┴─┓┃┏╋━┓└┘└┴┐┗┳─
┏╋┛││┣━┓└──┼┐├─━┥┏┳──┫├┐┗─┓┌╋┛└┴┐┗─┳┳┓┗┳╋┐
┗╋━┨└┼─╋──┰┷┤┣──┫├┼─┐┃┣╂──┛┗┿─┐┌┴──┻┴┴─┴╋┛
─┛┏┴─┘┌┴┬─┘┏╋╋──╋┴┴─┛┃┃┗┬┐┌─┴─┘├─┬──┓┏┓┏┫┌
──╋━━┳┼┐└──┛└┼┬┓└─━━┐││┏┻┛└───┳┘┏┼┓┌┤│┃┣┼┘
┳┬┘┏─┤┃├──┳┳─┼┼┫┏┳┬─┘││└──┐┏──┼─╋┴┘│└┼┼┘└┐
::::○ﾟo:::::::｡:::ﾟ::::o○:::゜:::｡:::oﾟ:::::::o:::ﾟ:::::｡::::ﾟ::::｡○｡ o゜::::::o゜::ﾟ:::::o｡::::::::::::::::゜::::o:::::::○:::::ﾟ::::゜ o::｡:::::::o::｡ ::::::::::::::::::::
:::::｡::::::::::o:::::::::::::::::::::ﾟ::::o:::::::::::::o::::::::::::::::::ﾟ:::::::::::::::o::ﾟ:::::::::::::::::o::::::::::::ﾟ::::::::::｡::::｡:::::::｡::::::::::o:::::::::::::::::::::ﾟ:::::::::o::::::::::::::
.

194： ◆c4bqdXp7mw：2017/12/26(火) 19:53:33 ID:O1/wGV86


　　 　 　 ,-------――--...、
　　　　 /::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::｀ヽ、
　　　 ,/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::｀i
　　　/:::::::::::::::,r-'''゛｀''''''--,,＿＿::;::}ヽ、
.　　 |::::::::::::::::ﾐ: :　　　　　/　　　 }|::}.　 )
.　　 {::::::::::::／: :　　 　 ／　　　 /.}/　 ′
　　 {:___::::f´ -ﾆﾆニ==、　ﾉ, ＿ﾆ-}
　　/ i :ヽ:|: : :ヾ赱_,= ｀ 　 ,´旡_ﾌ/　　　　　　　　その証拠･･･という言い方もなんだが
. 　{　{: :/｀: .　　　　　　 　 |　　　|　　　　　　　　 １９０７年、パリでキュビスム運動が生まれると
　　｀ゞ、_: : : .　 　 　 　 　 j　 　 |　　　　　　　　 彼らはその “新しい見方” 、“新しい表現法” を
　　　 |: i:｀i: : :　　　　　. : ´.　　 /　　　　　　　　 取り込んでいる。
　　　 |: :,: :t: : .　　　ｰ===　 　/
　 　 r|: :ヽ: :＼: . 　　ー-,　　/　　　　　　　　　　その代表的な作品が、この絵 ―― 『精神の状態Ⅰ：別離_1911』 だ。
　　/　｀＼|: : : ｀: .、.　　　　/
　./　　　　＼__: : : : : .-t┬´
r-′、　　　　　｀ヽﾆﾆ_´　ヽ、
　 ヽ ヽ,　　　　　/////>,　 | !、　　　　　　　　　･･･制作年代的に見ると、『ブゾーニの肖像画』よりも前なんだな
　　 ヽ　＼　　 /ヽ////|.>、|　 ＼
　　　 ｀　　＼/ヽ　ヽ-^/　ヽ|　 　 ＼
　　　　　　　　　 ヽ |//ヽ.　　　　　　 ＼

https://en.wikipedia.org/wiki/Umberto_Boccioni#/media/File:States_of_Mind-_The_Farewells_by_Umberto_Boccioni,_1911.jpeg
　　　　【 ウンベルト･ボッチョーニ画：『精神の状態Ⅰ：別離_1911』 】





　　　　　　　　　　　　　　　　,..../::::::::::::::::､::::::::::｀::..､
　　　　　　　　　　　　　,...:::´:::/:::::::.::::::::/　｀ ヽ::::::::ヽ:ヽ
　　　　　 　 　 　 　 ／::::::::::/:..::::..::::::..:/　 　 　 ＼::::ヽ ＼
　　　　 　 　 　 　 /.:::::::::::::;'.:..:::...:::...:.::/　／￣￣" i:::|　　ヽ
　　　　　　　　　 /.. ::.. ...::;'.:::..::::.::..::::::/　　　／"!.　 Ｖ　　　ヽ
　　　 　 　 　 　 l..:.....::::::::,.::::::::::::::::::::/　 　 　 ､ヾ;,　 ゝ. _　　 ）
　　　 　 　 　 　 |.::::::::::::::::::::::／｀ヾ:::､　　　　　｀´　　　　｀７
　　　　　　　　　 l::::::::::::::::::::::|| _ゝｯi::::ヽ ＿_　-──-- .._/
　　　　　　　　　 }::::::::::;:::::::::::ゝ､ -‐'´￣ ＿＿___ 　 　__ -｀i
　　　　　　　　　 ヽ:;／_＞‐ﾆ´--‐　￣　　　　　ｰ-- __ ､｀.|　　　　　　　･･････
　　　　　　, --─"´iヽ--─｀ﾞ:ｰ‐--- ､ _　　　　 .....__　　 /
　　　　　/　　 .:／　i´::::::::::::::::::::::::::|:l　{::;l｀ ｰ- _　　　　 /　　　　　　　　フーン･･･？
　 　 　 / 　 :／　／::::::::::::::::::::::::::::/ }　l::|ヽ　　　｀ｰ ､　ﾉ
　　　／　　 　 ／:::::::::::::::::::;: -─‐-"､ ヾ!　 l-‐──´~
　　"ｰ──‐´/::::::::::::::::／　　 _..-‐ ´ ＼｀-.|
　　　　 　 　 /:::::::::::::::/　　　 /　　　　　 ＼ |ヽ=-‐､
　　　　　　 //:::::::::::::/　　　 /　　　　　ヽ　 ＼_　 ､　|ヽ
　 　 　 　 〃{:::::::::::::|　　　 /　　　　　　 ヽ　　＼｀i ｀ﾞヽヽ

195： ◆c4bqdXp7mw：2017/12/26(火) 19:53:59 ID:O1/wGV86

　　　　　　,,,;;;''''''　'''';;;;;;,,,,　'''';;;;,,,,　　　　　　''';;;,　　　　　　,,,,;;;;''''　　　　''';;;;,,　　　　'''''';;;;;;,,,,,;;;;;;;;''''''
　　　　　'''''''''　　　　　''''''';;;;;;,,,,　''';;;;　　　　　;;''　　　　,,,;;;;;'''''　　　　　　　'''';;;;,,,　　　　　　'''';;;　''''';;;;;;;,,,,,,
　　　　　　　　　　　　　　　　''''''''';;;;;;;;,,,,　　　; 　 　 　 ;'　　　　　　　 　 ,,,,,,,,,,;;;;;''''　　　　　　　';　　　　''''';;;;;,,,
''''';;;;;;;,,,,,,,　　　　　　　　　　　　　　　　''';;,　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 '''　　　　　　　　　　　　　 '　　　　　''';
　　　'''''''''''';;;;;;;,,,,,,,　　　　　,,,;;;,,,　　 　 .,´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ　　　　,,,
　　　　,,,,,,;;;;;;;;;''''';;;;;;;;,,,,,,;;;'''''　　''''';;;;;;;,│　 だが やる夫さんは、表現主義芸術や 　 │.,,,;;;;''''''
　　　　,,,;;;;'''　　　　''';;;''　　　 　 　 　 .│　 キュビスムには関心がないらしい　　　　 │.'';;,,　　　　　　,,,;;''
,,,,;;;;;;'''''''　　　　　　　;'　　　　　　　　　,乂＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿_ノ　　''';;;;;;;,,,,,,,;;;'''''
　　　　　　　　　　　 '　　　　　　 ,,,;;;''''''　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 '';;'　　　　 　　';,　　　　'''';;;;;''
　　　　　''';;;,,,,,　　　　　　　　,,;;;;'''　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 ;,　　　　　'';,,,;';,,;''
　　　　　　　　''';;, ,,,,,,,,,,;;;;;;;''''''''
'';;;;;;;'''';;;;;,,,,,,,,;;;;;;'''''''''''　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ,´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,.　-─＝＝= -　　　　　　　　　　　│　それが、芸術を愛し　　　│
　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 . x≦　三三三三三三三｀ヽ　　　　　　　　乂＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿_.ノ
　　　　　 　 　 　 　 　 　 . ' 三三三三三三三三三三三
　　　　　　　　　　　　　 /三 小ヾヽヽ ij/レノ´｀´ミヽ三三ﾊ
　　　　　　　　　　　　. ｨ!li ミ　/ 　　　　　 ｀ヽ　　　 ミ 三三}
.　　　　　　　 　 　 ／　|liミ　〈　　　　　　　　 ヽ　　　ミ 三 ﾊ
　　　　　　　　 　 /　　 |liﾐ　　ヽ　　　　　 ｰ=≦＝≠＜ ミ三i　　　　　　　　　　　 ,´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
　　　　　　　　　　　　　../ｊヽ　.￣≧x　　　　　i´ t巧ヌ　　ﾐ⌒ヽ　　　　　　　　　│　芸術家仲間を集めよう　　 .│
　　　　　　　　　　　　／　 ﾉ ｀ｰ=- ´ ;　　　 　 ´ ￣ ´　 　 |l!　l|　　　　　　　　　 乂＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿_.ノ
　　　　　　　 　 　 ／　 ／　　　　　　　:　　　　　　 　 　 　 ﾘ　ｌl
　 　 　 　 　 　 ／　 ／　ﾊ　 　 　 　 . :|!　　　　　　　　　　　　ﾘ
　　　　　　 　 /　　/　__ . ﾊ　　　　　 :..八 _;　　　　　　　　　　/
　 　 　 　 　 /　　/／　 ＼ 　 　 　 　 　 ;　　　　　　　　 /_.イ　　　　　　　　　　同士の集うサロンを作ろう、とする
　　　 　 　 ./　 .／　　 ／⌒ヽ　　 　 .` ー ‐一　　　　. '　　　　　　　　　　　　　芸術家だろうか？
.　 　 　 　 /　 /　　 ／　　__　 ＼　 　 　 ー　　　　　/｀
　 　 　 　 {　　 '　／　　／　 ＼,ノ　　　　　　　　 　 '　＼　　　　　　　　　　　　 と、思えてな･･･
　　 　 　 ∧ 　/　 　 ／　　ﾉ__,. 〉...}＼ 　　　 　 ／ 　　/.ﾉ|ﾄ、






　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 /⌒ヽ＿
　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ／|:::::::::::ヽ:::::｀ヽ、
　　　　　　　　　　　　　　　　/::::: L｣:::::::::::ヽ:::::::::ヽ
　　　　　　　　　　　 　 　 ／l:::::/￣ ',:::::::::::::ヽ:::::::::',　　　　　　 　 レュ､
　　　　　　　　　　　　　 / 　|:::l-‐-　 ヽ＼:::::::ヽ::::::::l　 　 　 　 ／　　　ゝ
　　　　　　　　　　　　 　 　 |::::! '´ゝ　　ヽ＞＼::＼:::| 　 　 ／￣ヽ　　ノ　　　　そんなにヘンー？
　　　　　　 　 　 　 　 　 　 l::::ﾚ' ﾄｿl　 　 l ｒﾘ}ヽ）ー |　 .／　　　　l／
　　　　　　　　　　　　　 　 l:::::::! 　　,　　　ー' /ノ:::::::l／　　　　　 ｣
　　　　　　　　　　　 　 　 l:::::::::::＼　 _ 　 　 / ＿ ／　　　　　／´ |ヽ
　　　　　　　　　 　 　 　 l:::::::::, ｨ-─, -─,- '´ ／　　　 　 ∠ |　 /

196： ◆c4bqdXp7mw：2017/12/26(火) 19:54:20 ID:O1/wGV86


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　l　 /
　　　　　　　　　　　　 　　 　 　 ,-------――--...、　　　　　′／
　　　　　　　　　　　　 　　　　 /::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::｀ヽ、
　　　　　　　　　　　　 　　　 ,/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::｀i
　　　　　　　　　　　　 　　　/:::::::::::::::,r-'''゛｀''''''--,,＿＿::;::}ヽ、
　　　　　 　 　 　 　 　 　　 |::::::::::::::::ﾐ: :　　　　　/　　　 }|::}.　 )
　　　　　 　 　 　 　 　 　　 {::::::::::::／: :　　 　 ／　　　 /.}/　 ′
　　　　　　　　　　　　 　　 {:___::::f´ -ﾆﾆニ==、　ﾉ, ＿ﾆ-}
　　　　　　　　　　　　 　　/ i :ヽ:|: : :ヾ赱_,= ｀ 　 ,´旡_ﾌ/　　　　　　　 ああ、これは何も
　　　　 　 　 　 　 　 　 　{　{: :/｀: .　　　　　　 　 |　　　|
　　　　　　　　　　　　 　　｀ゞ、_: : : .　 　 　 　 　 j　 　 |　　　　　　　　 キュビスムや表現主義といった
　　　　　　　　　　　　 　　　 |: i:｀i: : :　　　　　. : ´.　　 /　　　　　　　　 新しい芸術表現の形態を識らないのは おかしい
　　　　　　　　　　　　 　　　 |: :,: :t: : .　　　ｰ===　 　/
　　　　　　　　　　　　 　 　 r|: :ヽ: :＼: . 　　ー-,　　/　　　　　　　　　　という意味で言った訳じゃあない
　　　　　　　　　　　　 　　/　｀＼|: : : ｀: .、.　　　　/
　　　　　　　　　　　　 　./　　　　＼__: : : : : .-t┬´
　　　　　　　　　　　　 r-′、　　　　　｀ヽﾆﾆ_´　ヽ、
　　　　　　　　　　　　 　 ヽ ヽ,　　　　　/////>,　 | !、
　　　　　　　　　　　　 　　 ヽ　＼　　 /ヽ////|.>、|　 ＼
　　　　　　　　　　　　 　　　 ｀　　＼/ヽ　ヽ-^/　ヽ|　 　 ＼
　　　　　　　　　　　　 　　　　　　　　　 ヽ |//ヽ.　　　　　　 ＼







.　　　　　　　 ,´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
　　　　　　　│　創造に携わる者にとっての創造行為とは　　│
　　　　　　　 ゝ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿__.ノ





.　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│　自然など自分の身の周りにある事物を　 　 .│
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│　精神の眼差しで持って受け止め　　　　 　 　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ゝ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿__.ノ




　　　　　　　　　　　　　　　　　 . ,´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　 │　そこから生まれた意識を表現しようと試みる行為だ。　　　.│
　　　　　　　　　　　　　　　　　　ゝ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿_.ノ



.

197： ◆c4bqdXp7mw：2017/12/26(火) 19:54:42 ID:O1/wGV86



:::::｡::::::::::o:::::::::::::::::::::ﾟ::::o:::::::::::::o::::::::::::::::::ﾟ:::::::::::::::o::ﾟ:::::::::::::::::o::::::::::::ﾟ::::::::::｡::::｡:::::::｡::::::::::o:::::::::::::::::::::ﾟ:::::::::o::::::::::::::
::::○ﾟo:::::::｡:::ﾟ::::o○:::゜:::｡:::oﾟ:::::::o:::ﾟ:::::｡::::ﾟ::::｡○｡ o゜::::::o゜::ﾟ:::::o｡::::::::::::::::゜::::o:::::::○:::::ﾟ::::゜ o::｡:::::::o::｡ ::::::::::::::::::::

　　　　　　　 　 　 　 !　　,./ ''ﾞﾞﾞﾞ'''ｰ､　　　　　　◯　　　　　　　　　　　　。　　　　　　　　　　　　　　◯　　__
　　　　　　 　 　 　 　!　 / 　　　　　　`､ '"⌒''､,　　　　　　　　。　　　　　　　　　　　　　　　 　　 　　,ｒ'"　　 ﾞ"
　　　　　　　　　　　/　.│　　　　　　　│　　　 .!　　　。　　　　　　　　　 _..-….' -､.　 　◯　　　　 /
　　　　　　　　　　/ 　- ヽ　　　　　　　/　　　.,./　　　　　　　　　　　　　/ 　　　　　 .＼　　　　　　.ｌ
'-､ 　 　 　 　 _／゛　　 　　ヽ、　　 . ／ : ''=ﾆ´　　　　　　　　　　　　　 lﾞ　　　.＿_　　 .ｌ,　　。　　　｀'-.＿＿ ‐'
。　｀ﾞ￣￣￣ ,´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ 　 .◯　 !　 .／　　 .｀''､　,!
.　　　　　 　 │　新しい時代、新しい世界を　　　 　 　 　 │　　 　 .ヽ .|　　　　　 . !/
　。　　　 　 .│　この創作作品に映し出そうとすれば 　 .│　　　　　 　 　 　 　 　 　 。　　　 _
　　　　 　 　 .ゝ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿__.ノ　　　　 .。　　　　　　　　　　　　　/.'､___,..r
￣｀'''-、　　　　　　　　　　　,, --． 　 　　 　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ,,ィ―ｰ､　　　　　＼,,,,.／
　　　　 ヽ 　　　　　　◯　 / 　　　｀'､ 　 　　　　　　　　　　　　　　　　　◯　 〃　　　　 ｌ
　　　　　|　　　　　　　　　 lﾞ　　　　　 ｝　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.ｌ　　　　 ,/.　　　　。　　　　◯
　　　　　ｌ　　　　　　　　　 ヽ　　　　 ./　　◯　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｀;;　 -'"
　　　.／ .　　　　　　　　◯.｀'―-ｰ'"　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｌヽ,
――'" , ‐　　　　　　　　　　　　　　　　　　。　　.,´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ./ 　!　　　。　　　_
　　　　　　　　　　　　　　　。　　　　　　　 　 　 │　当然、新しい表現、新しい技法が　　.│　/　　　　　　 /
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　。 　 　 　 ゝ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿__.ノ .゛　　　　　　　 ｀'
　　　　　　　　　　　　　　　, ‐'ｰ､　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .`ｰイ
　　　　　　◯　 　 ◯　 'ﾍ,ﾐ,　　│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　、＿
　　　　　　　　　 ,i　　　　 .｝ ｌ .'"　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.,i'" 　 ｀＼
　　。　　　　　　 |.ｌ　　　　/ /　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 l广' l　　 　　　.!
　　 　 　 　 　 　 ﾞ'ﾐ―ｰ'' ／　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 -''|“゛　ﾞﾞ． .ヽ、　　.／　　　　　。
.　　　　,´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ　 　 　 .lﾞ　.ｌ　　　 、　　.￣´
ーｰ　,│　様々な試行錯誤や夥しい紆余曲折を経て、 　 │　　　 .ヽ　｀'ｰ-グ　　　　　　　　　。　　 _..-….'
　　　..│　生み出されることになる。　　　　　　　　　　　　 .│ 　 　 　 .｀￣'''″　　　　　　　　　　　　/
　　　　ゝ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿__.ノ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 lﾞ　　　.＿_
　　　　　　　 ｌ　.　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .,,-'''"￣￣ﾞ'''-､、."　　　◯　. !　 .／
::::○ﾟo:::::::｡:::ﾟ::::o○:::゜:::｡:::oﾟ:::::::o:::ﾟ:::::｡::::ﾟ::::｡○｡ o゜::::::o゜::ﾟ:::::o｡::::::::::::::::゜::::o:::::::○:::::ﾟ::::゜ o::｡:::::::o::｡ ::::::::::::::::::::
:::::｡::::::::::o:::::::::::::::::::::ﾟ::::o:::::::::::::o::::::::::::::::::ﾟ:::::::::::::::o::ﾟ:::::::::::::::::o::::::::::::ﾟ::::::::::｡::::｡:::::::｡::::::::::o:::::::::::::::::::::ﾟ:::::::::o::::::::::::::
.

198： ◆c4bqdXp7mw：2017/12/26(火) 19:55:00 ID:O1/wGV86


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,.　-─＝＝= -
　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 . x≦　三三三三三三三｀ヽ
　　　　　 　 　 　 　 　 　 . ' 三三三三三三三三三三三
　　　　　　　　　　　　　 /三 小ヾヽヽ ij/レノ´｀´ミヽ三三ﾊ
　　　　　　　　　　　　. ｨ!li ミ　/ 　　　　　 ｀ヽ　　　 ミ 三三}
.　　　　　　　 　 　 ／　|liミ　〈　　　　　　　　 ヽ　　　ミ 三 ﾊ
　　　　　　　　 　 /　　 |liﾐ　　ヽ　　　　　 ｰ=≦＝≠＜ ミ三i　　　　　　　　　 そういった、創造行為への
　　　　　　　　　　　　　../ｊヽ　.￣≧x　　　　　i´ t巧ヌ　　ﾐ⌒ヽ　　　　　　　　取り組みについて無関心･･･
　　　　　　　　　　　　／　 ﾉ ｀ｰ=- ´ ;　　　 　 ´ ￣ ´　 　 |l!　l|
　　　　　　　 　 　 ／　 ／　　　　　　　:　　　　　　 　 　 　 ﾘ　ｌl　　　　　　　　 少なくとも、新しい行為、新しい試みへの
　 　 　 　 　 　 ／　 ／　ﾊ　 　 　 　 . :|!　　　　　　　　　　　　ﾘ　　　　　　　　関心が薄いんじゃないか･･････
　　　　　　 　 /　　/　__ . ﾊ　　　　　 :..八 _;　　　　　　　　　　/
　 　 　 　 　 /　　/／　 ＼ 　 　 　 　 　 ;　　　　　　　　 /_.イ
　　　 　 　 ./　 .／　　 ／⌒ヽ　　 　 .` ー ‐一　　　　. '　　　　　　　　　　　　そういった疑念が少し湧いたんさ
.　 　 　 　 /　 /　　 ／　　__　 ＼　 　 　 ー　　　　　/｀
　 　 　 　 {　　 '　／　　／　 ＼,ノ　　　　　　　　 　 '　＼
　　 　 　 ∧ 　/　 　 ／　　ﾉ__,. 〉...}＼ 　　　 　 ／ 　　/.ﾉ|ﾄ、
.　　　　 　 ∧　　/　　　_／ （__/ 　 　 `　ー　＜　 　　∨ﾊ:::＼
　 　 　 　 　 .ヽ　　　　　人/:::〈 　 　　　　　　　　　　 　 ∨|::::::::＼ー-　、
　　　　　 　 　 ﾊ　　　　 　 }.::::〈 　 　　　　　　　　　　　　 V!:::::::::::::::ヽ:::::::＞x
　　　 　 　 　 　 i　　　　　,ﾉ





　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　フジタは、〝美〟については
　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 /⌒ヽ＿　　　　　　　　　　　　　　　　　 妥協しないからネー･･･
　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ／|:::::::::::ヽ:::::｀ヽ、
　　　　　　　　　　　　　　　　/::::: L｣:::::::::::ヽ:::::::::ヽ
　　　　　　　　　　　 　 　 ／l:::::/￣ ',:::::::::::::ヽ:::::::::',　　　　　　 　 レュ､
　　　　　　　　　　　　　 / 　|:::l-‐-　 ヽ＼:::::::ヽ::::::::l　 　 　 　 ／　　　ゝ
　　　　　　　　　　　　 　 　 |::::! '´ゝ　　ヽ＞＼::＼:::| 　 　 ／￣ヽ　　ノ
　　　　　　 　 　 　 　 　 　 l::::ﾚ' ﾄｿl　 　 l ｒﾘ}ヽ）ー |　 .／　　　　l／　　　　　　　デモ、やる夫サンは文学者だヨ？
　　　　　　　　　　　　　 　 l:::::::! 　　,　　　ー' /ノ:::::::l／　　　　　 ｣
　　　　　　　　　　　 　 　 l:::::::::::＼　 _ 　 　 / ＿ ／　　　　　／´ |ヽ　　　　　　　絵画について
　　　　　　　　　 　 　 　 l:::::::::, ｨ-─, -─,- '´ ／　　　 　 ∠ |　 /　 ＼　　　　　あまり知らなくても
　 　 　 　 　 　 　 　 　 l:::::::::/ /　　　　　　 ／　　　　　／　　 !７　　　　＼　　　 仕方ないんじゃナイノ？
　　　　　 　 　 　 　 　 ｌ:::::::::|　l　　　　　　　　　　 　 ／l　　　　｀ヽ、　　 　 |
　　　　　　　　　 　 　 |:::::::::::ヽヽ　　　　　 ＿　-‐ ´　　 l＿＿＿＿＿＿_,ノ
　　 　 　 　 　 　 　 　 ｌ::::::::::::::iヽヽ　ィ￣　　　　　　　　 l:::::|
　　　　　　　　　　　　　ｌ::::::::::::::',　ヽ'´　　　　　　　　　　l:::::::l
　　　　　　　 　 　 　 　 ',::::::::::::::ヽ　　 　 　 　 　 　 |　 l::::::ﾊ:l
　　　 　 　 　 　 　 　 　 ヽ::::::::::::::ヽ　 　 l　　 　 　 |　 l::::::l　l|
　　　　　　　　　　 　 　 　 ＼:::::::::::ヽ　　 |　　 ＿__|＿l::::::!
　　　　　　　　　　 　 　 　 　 )）＼:::〉-‐ ´|￣　　　l　 ｌ::::/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/　　　|　　 　 　 l　 l/

199： ◆c4bqdXp7mw：2017/12/26(火) 19:55:20 ID:O1/wGV86



　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　l　 /
　　　　　　　　　　　　 　　 　 　 ,-------――--...、　　　　　′／
　　　　　　　　　　　　 　　　　 /::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::｀ヽ、
　　　　　　　　　　　　 　　　 ,/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::｀i
　　　　　　　　　　　　 　　　/:::::::::::::::,r-'''゛｀''''''--,,＿＿::;::}ヽ、
　　　　　 　 　 　 　 　 　　 |::::::::::::::::ﾐ: :　　　　　/　　　 }|::}.　 )
　　　　　 　 　 　 　 　 　　 {::::::::::::／: :　　 　 ／　　　 /.}/　 ′
　　　　　　　　　　　　 　　 {:___::::f´ -ﾆﾆニ==、　ﾉ, ＿ﾆ-}
　　　　　　　　　　　　 　　/ i :ヽ:|: : :ヾ赱_,= ｀ 　 ,´旡_ﾌ/
　　　　 　 　 　 　 　 　 　{　{: :/｀: .　　　　　　 　 |　　　|
　　　　　　　　　　　　 　　｀ゞ、_: : : .　 　 　 　 　 j　 　 |　　　　　　　　　 いや、やる夫さんはヨーロッパ中の多くの芸術家たち、
　　　　　　　　　　　　 　　　 |: i:｀i: : :　　　　　. : ´.　　 /　　　　　　　　　 それも文学に限らず画家、彫刻家、音楽家など
　　　　　　　　　　　　 　　　 |: :,: :t: : .　　　ｰ===　 　/　　　　　　　　　　 様々なジャンルの芸術家たちとの交流を持ち、
　　　　　　　　　　　　 　 　 r|: :ヽ: :＼: . 　　ー-,　　/　　　　　　　　　　　多くの知己を得ているそうだ
　　　　　　　　　　　　 　　/　｀＼|: : : ｀: .、.　　　　/
　　　　　　　　　　　　 　./　　　　＼__: : : : : .-t┬´
　　　　　　　　　　　　 r-′、　　　　　｀ヽﾆﾆ_´　ヽ、
　　　　　　　　　　　　 　 ヽ ヽ,　　　　　/////>,　 | !、
　　　　　　　　　　　　 　　 ヽ　＼　　 /ヽ////|.>、|　 ＼
　　　　　　　　　　　　 　　　 ｀　　＼/ヽ　ヽ-^/　ヽ|　 　 ＼
　　　　　　　　　　　　 　　　　　　　　　 ヽ |//ヽ.　　　　　　 ＼





　　　　　　　　　　　　　　　　,..../::::::::::::::::､::::::::::｀::..､
　　　　　　　　　　　　　,...:::´:::/:::::::.::::::::/　｀ ヽ::::::::ヽ:ヽ
　　　　　 　 　 　 　 ／::::::::::/:..::::..::::::..:/　 　 　 ＼::::ヽ ＼
　　　　 　 　 　 　 /.:::::::::::::;'.:..:::...:::...:.::/　／￣￣" i:::|　　ヽ
　　　　　　　　　 /.. ::.. ...::;'.:::..::::.::..::::::/　　　／"!.　 Ｖ　　　ヽ
　　　 　 　 　 　 l..:.....::::::::,.::::::::::::::::::::/　 　 　 ､ヾ;,　 ゝ. _　　 ）
　　　 　 　 　 　 |.::::::::::::::::::::::／｀ヾ:::､　　　　　｀´　　　　｀７
　　　　　　　　　 l::::::::::::::::::::::|| _ゝｯi::::ヽ ＿_　-──-- .._/　　　　　　　ヘェ〜〜〜
　　　　　　　　　 }::::::::::;:::::::::::ゝ､ -‐'´￣ ＿＿___ 　 　__ -｀i
　　　　　　　　　 ヽ:;／_＞‐ﾆ´--‐　￣　　　　　ｰ-- __ ､｀.|
　　　　　　, --─"´iヽ--─｀ﾞ:ｰ‐--- ､ _　　　　 .....__　　 /
　　　　　/　　 .:／　i´::::::::::::::::::::::::::|:l　{::;l｀ ｰ- _　　　　 /
　 　 　 / 　 :／　／::::::::::::::::::::::::::::/ }　l::|ヽ　　　｀ｰ ､　ﾉ
　　　／　　 　 ／:::::::::::::::::::;: -─‐-"､ ヾ!　 l-‐──´~
　　"ｰ──‐´/::::::::::::::::／　　 _..-‐ ´ ＼｀-.|
　　　　 　 　 /:::::::::::::::/　　　 /　　　　　 ＼ |ヽ=-‐､
　　　　　　 //:::::::::::::/　　　 /　　　　　ヽ　 ＼_　 ､　|ヽ
　 　 　 　 〃{:::::::::::::|　　　 /　　　　　　 ヽ　　＼｀i ｀ﾞヽヽ

200： ◆c4bqdXp7mw：2017/12/26(火) 19:55:40 ID:O1/wGV86



:::::｡::::::::::o:::::::::::::::::::::ﾟ::::o:::::::::::::o::::::::::::::::::ﾟ:::::::::::::::o::ﾟ:::::::::::::::::o::::::::::::ﾟ::::::::::｡::::｡:::::::｡::::::::::o:::::::::::::::::::::ﾟ:::::::::o::::::::::::::
::::○ﾟo:::::::｡:::ﾟ::::o○:::゜:::｡:::oﾟ:::::::.,´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ:::o::｡ ::::::::::::::::::::
　　　　　　　　　　　　 　 　 　 │　 しかもその中には、文学ではジェイムズ･ジョイス、 　 │
　　 　 　 　 　 　 　 　 ,.- '´ 　│　 音楽ではバルトーク･ベラのように　　　　 　 　 　 　 　 │
.　　　　　　 　 　 　 r'　　 _,.　-.ゝ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿__.ノ
　　　　　　　 　 　 .l　r '´　　　　　　　 ｀ヽ 　|　　　　　　　│
　　　　　　　 　 　 .l'.......-―.::::::￣￣:::::::::::‐.`L.._　　　　　 │
.　　　 　 　 　 ,-:::´::::::::::-::‐ ''　￣￣ 　‐-､:::::::::::::::ヽ　　　│
　　　 　 　 .r':::::::::::::::::::/　　　　　　　　　　lヽ:::::::::::::::i　 　 │
　　 　 　 ..i'::::::::::r:､:::::l　　　＿　　　　　　 i:::::::::::::::::::::!　　 │
━━━　..l::::::::::i:rヽヾ　 ri't:Tヾ、 ;::::- ､　!:::::::::::::::::::/ . ━┥
　 　 　 　 . ヽ:::::lヽ.、　　　 ￣ノ　:.'`-'ヽ`ir' )::::::::::;r'　　　 │
.　　　 　 　 　 ` ヽﾆ:. 　 　　 ,. 　 ::.`　　 'i:.r'::;;-'´ 　 　 　 │
.　　　　　　 　 　 　 l::. 　 ,,..--`-:く　　 /'-' ´　 　 　 　 　 ├────────────┰──────
　　　　 　 　 　 　 .ｲ :.　　"'''''''"';;;;:ﾐ　.!　　　　　　　 　 　 │　　　 　 　 ._____　　 　 　 　 　 .┃
　　　　 　 　 .r:::'::::::l　 :..　　　　　　`/　　 　 　 　 　 　 　 │ 　 　 ., - '´......　 ｀ﾞ`　-､　　　 .┃
　 　 　 .,.-:':::::::::::::::::!ヽ 　 ､.　　　　i' 　 　 　 　 　 　 　 　 │ 　 ..／:: :::彡,､-‐'´　'　 ｀ヽ､　 .┃
　 　 . ':::::::::::::::::::::::::::i　ヽ　　 ￣　/!ヽ、　　　　 　 　 　 　 │ . ./::　　/:: :　　　　　　 　 い_　┃
　 　 . ::::::::::::::::::::::::::::::i,.--ヽ.＿,〃´l:::::::::ヽ、　　　 　 　 　 │ ./　 :　ヽ:: :: :　　　　　　　 .}　 ヽ
── .::::::::::::::::::::::::::::::l　 ＿/_i_l 　 ,!、:::::::::::::::ヽ.────┤.'､; ;::　 ,-`:: :　　　　　　 　 i　　./
　　　　　　　　　　　　　　　　│　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 │ . ';:: ::::ゝ:: ::;---､､,　　_,,,,-〈　 /
　　　　　 　 　 .【 ジェイムズ･ジョイス 】　　　　　　 　 　 │ . .i:;;v´:: :: ::ｲこﾝ::::.　iｹこﾝ `y .┠──────
　　　　　　　　　　　　　　　　│　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 │ . .iヾ, ;; :: ::　　　 .::::　.i　　 ./　..┃
　　　　　　　　　　　　　　　　│　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 │　 .｀ヽt:: :: :: :　　'､,,....,,.i　　i 　 .┃
　 　 　 ━━━━━━━━┥　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 │ 　 　 .i:: :: :: : :　　　~　　 ../ 　 .┃
　　　　　　　　　　　　　　　　│　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 │ 　 . /＼:: :: :: :　"~,,",ﾞ.` ./　　 .┃
　　　　　　　　　　　　　　　　│　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 │　 ./:::::::::::＼:: :: :..　　　／　　　.┃
　 .,´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ..‐,､i:ヽ､ . ─╂──────
　│　 キュビスム的 ―― コラージュ的な発想で新たな技法を　 　 　 　 │/､::`ヽ;;;::`ヽ..､
　│　 文学や音楽に持ち込み、独自の作品を創作されてる人もいる 　 │.:＼｀､ .ヽ;;;:::::::::ヽ
　 ゝ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿__ノ:::::::::＼ヽ､ヽ;;;:::::::::::::＼
　　　　　　　　　　　　　　　　│　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　│　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 │ 　 　 【 バルトーク･ベラ 】
::::○ﾟo:::::::｡:::ﾟ::::o○:::゜:::｡:::oﾟ:::::::o:::ﾟ:::::｡::::ﾟ::::｡○｡ o゜::::::o゜::ﾟ:::::o｡::::::::::::::::゜::::o:::::::○:::::ﾟ::::゜ o::｡:::::::o::｡ ::::::::::::::::::::
:::::｡::::::::::o:::::::::::::::::::::ﾟ::::o:::::::::::::o::::::::::::::::::ﾟ:::::::::::::::o::ﾟ:::::::::::::::::o::::::::::::ﾟ::::::::::｡::::｡:::::::｡::::::::::o:::::::::::::::::::::ﾟ:::::::::o::::::::::::::
.

201： ◆c4bqdXp7mw：2017/12/26(火) 19:56:00 ID:O1/wGV86


.　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│ 　 そういう人たちとの交流があるにもかかわらず 　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│ 　 その認識、というのが、どうも、ちょっとな･･･　ι　 ＞
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ゝ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿__ノ

　　　 r‐､__　　　　　　　　  ╱rﾍ__　　　＼｀ヽ､
　　　 /　 　 ｀弋寸､＿__  ／ ╱　　 ╲　　　  ＼ ＼
　　 /　 　 　 　 ＼＼  ／｀ヽ_r'￣￣  ╲　　　　 ＼ 〵
 ／　　　　　　　　 ＼|　  ／　　　　　 ＼　　 　 |  〵　　　　　　　　　でもフジター、
〳　　　　　　　　　  ╱ ／|　　　　　 　 　 ＼　　 ╲ 〵　　　　　　　　　「サロンを開こう」という場に飾る絵だよ？
  |　　　　　　 　 　 ╱|/　  | _r'´￣｀　　 '￣ｨx＼＼ ＼_
  |　　　 　 　 　 　 | |　　 |´ /{⌒ﾄ　　　　  |廴}  | ￣￣ト､＿_
  |　　　 　 　 　 　 | | {＾l  |　{上! ﾘ　　　　　`-'　 | 　 　 〵　　　　　　　　〝サロン〟にふさわしい絵、
〵　　　　　　　　 | | ＼ |　　　　　　　〉　　　　 |　 　 　 ╲　　　　　　　　 そういう “雰囲気” “空気” というのが
&nbsp;〵 　 　 　 　 |　　  ￣╲／╲　　　 r─ｧ　　 ／　　　　　〵　　　　　　　 あるんじゃナイ？
 〵　 　 　 　 |　　　 　 |　　 ╲　　  ╲ノ　 ,イ　　　　　　　  ╲
  〵　　　 　 /　 ╱╲　  | 　 　 |｀ヽ､＿ ／ 〳　|　　　ﾄ､　　  |╲
　　 |　　　　  /　 ╱　　 ╲ ﾄ､　　  ╲　　　　  ⁁ฺ__  人　　 |  ╲　  |　 ╲
　　 |　　　　 | ╱　　 　 { 〵 r'￣　　　  /　  |＼_ ╲　 |　 〵  ╲  〵
　  〵　　　  |/　　　 　 |　 〵 ＼　　　　　 ／|　　＼__|　  〵 　|　 〵
　   〵　　 /|　　　　　 / 　 〵　 ＼　　  /　  |　　　　  ＼_ |　  ﾄ､  〵
　　 〵   / |　　　　 ╱　　　 |　 　 〵___|,､__  |　　∠二─{  |　  |  |　 |
　　　 ﾄ､/　 | 　 　 /　　　　 |　　　 / ○|_ﾉ |　　　　　}　 ＼ _ﾉ  |　 |
　　　 | 〵　  |　　  /　　　　　 |　　╱　　  |　　 |　　　　 ∧　　 ╲  |　 |
　　　 〵　   | 　 /　　　　　╱　 ╱　   ○|　　 |　　　　 | |　　　 |  ﾉ  /
　　 　 |/ 　 |　〳　 　 　 /   ,ｲ　　　　  |　　 |　　　 〳 〵　　 |　 /
　　 　 | 　 | |   |　　　　　　 ╱ /　　　 ○|　　 | 　 　 〳   |　　 |ノ
　　　 〳　 | |　〵　　　　  /  〳　　　　　 |　　 |　 　 〳　 |　　 |

202： ◆c4bqdXp7mw：2017/12/26(火) 19:56:24 ID:O1/wGV86



　　　　　　　　　　　　　 　　 　 　 ,-------――--...、
　　　　　　　　　　　　　 　　　　 /::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::｀ヽ、
　　　　　　　　　　　　　 　　　 ,/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::｀i
　　　　　　　　　　　　　 　　　/:::::::::::::::,r-'''゛｀''''''--,,＿＿::;::}ヽ、
.　　　　　　　　　　　　　 　　 |::::::::::::::::ﾐ: :　　　　　/　　　 }|::}.　 )
.　　　　　　　　　　　　　 　　 {::::::::::::／: :　　 　 ／　　　 /.}/　 ′　　　　　そこも含めて、なんだよ。
　　　　　　　　　　　　　 　　 {:___::::f´ -ﾆﾆニ==、　ﾉ, ＿ﾆ-}
　　　　　　　　　　　　　 　　/ i :./ヽ : : ､ ＿_, ｀ 　 .,´旡_ﾌ/　　　　　　　　 芸術家内での催し、だと、芸術最優先 というか、
. 　　　　　　　　　　　　　 　{ .／　ﾉ 　 　 ￣｀ 　 　 l　　　|　　　　　　　　　前衛的、と言っていいものになる。
　　　　　　　　　　　　　　　／ ／.: : : .　 　 　 　 　 j　 　 |
　　　　　 　 　 　 　 　 　 /　 /＿_.i: : :　　　　　. : ´.　　 /
　　　　　　　 　 　 　 　 ./　／ ／⌒ヽ　　 　 , ―､　 　/　　　　　　　　　 　例えば、バルトークは１９２２年に新作の
　　　　　　　　　 　 　 /　 　' ／ 　 , ‐ ＼　　　￣, 　 /　　　　　　　　　　　 ヴァイオリン･ソナタの自演ツアーをしているが、
.　　　　　　　 　 　 　 {　 　 　　　, ´　＼,ノ.、.　　　　/
　 　 　 　 　 　 　 　 ∧ 　/　 　 　　ﾉ__, 〉: : : .-t┬´　　　　　　　　　　　　 そのコンサート･ツアー中 招かれた
　　　　　　　　　　　　 ∧　　/　　 _/.（__/ヽﾆﾆ_´　ヽ、　　　　 　 　 　 　 　 アンリ･プルニェール家での晩餐会で･･･
　　　　　　　　　 　 　 　 ヽ　　　　人　　 /////>,　 | !、
　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ﾊ　　　　 }　../ヽ////|.>、|　 ＼

203： ◆c4bqdXp7mw：2017/12/26(火) 19:56:43 ID:O1/wGV86



:::::｡::::::::::o:::::::::::::::::::::ﾟ::::o:::::::::::::o::::::::::::::::::ﾟ:::::::::::::::o::ﾟ:::::::::::::::::o::::::::::::ﾟ::::::::::｡::::｡:::::::｡::::::::::o:::::::::::::::::::::ﾟ:::::::::o::::::::::::::
::::○ﾟo:. : :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. : .:::::::::::゜::::o:::::::○:::::ﾟ::::゜ o::｡:::::::o::｡ ::::::::::::::::::::
　　　. : :　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 : : .
　　　. : :　 ラヴェルやシマノフスキー、プーランク、　　　　　　 : : .
　　　. : :　 ストラヴィンスキーといった作曲家たちを前に　　　: : .
　　　. : :　 その曲を演奏しているそうだ　　　　　　　　 　 　 　 : : .
　　　. : :　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 : : .
　　　　: : :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.. : :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. : .
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 . : :　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 : : .
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 . : :　　　　 ４月１０日、そういう旨の手紙を　　 　 　 　 　 : : .
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 . : :　　　　 妻に宛てて出している　　　　　　 　 　 　 　 　 : : .
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　. : :　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 : : .　　　. . : :♪
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　: : :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. : :　　. : ∮ :
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　. .　. .　　　　　　　　　 . : :　:　:
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 . . :　:　: : :|ヽ: . .　　　　 . : : :＃: :
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　. : : r‐┐ : Ｃ|: :　:　: . . . :c/⌒:　:　:
　　　 　　　　　　　 ＿＿＿　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　: : : ｄ　ｄ : : :　　 : :♭: :　:　:
　　　 　　　 　 　 　∨//,｀ゞt.＿＿_　　　　　　　　　　　　　　. :c/⌒: : :　:　　　　　　　 :　:　:
　　 　, －ｧ 、　　　 .∨,ｨ/////////777777777ヽ　　 . : :♪: :　:　:　　 　 　 ._　　　　_
　 　 / ﾉﾉ_ Y! 　 　 　 Ⅵ'///////////////////ﾊ　　　: :　: 　 　 　 　 γ´λ､ 　 /'
　　 .ゝＫｰ'r'ﾘ　　 　 　 .l|////////////////////ﾘ　　　　　　 　 　 　 （_rv'　,!}　/'　　　　 ♪　　　　　　　　　　　_,.､.-―― ♪
　　　 ,ｨﾆ水､　　　 ＿_ji!∨////////////////_'.ｲ 　 　 　 　 　 　 　 　 _ﾟ介r'r=/'=,みmr_ｧ　　　　　　　　　 ､-''´　　　♪
　 　 .ｉ^ ､_V.i!＿_.j生圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭|　　　　　 　 　 　 .〈　;ー`ヮfｧ⌒´　　 ､,_　　　　　 _,.､-''´
　　　 }`ー-.}圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭|　　　　　　　　　　　ﾔ´7_1_|
　　　ﾉ＿/､>_ｰ_￢＝r------ｒ ---─――一r==r┘　　 　 　 　 　 　 　 ）― {I{
　　　r`-_-__ｧ ./　 }i「￣||7￣　　　　　　　　　　TT　　　　 　 　 　 　 　 （ 　　,ｵ_,!
　　　r≧≦>'.∧　 |ｉl　 /i　　　　　　 　 　　 　　.li|　　　　　　　　　　　　 ハ　＼||
　　　| |￣| |_ハ_ｯ-|ｉ|_./'||　　　　　 　　 　 　 　 .li|　　　　　　　　 　 　 / i　ﾄ　､ ヽ
　　　Lｌ 　Ll､_〉ゝィt.j-' .ｔj　　　　　　　　　 　 　 tj　　　 　 　 　 　 　 ん_ﾄ.ｨjr-ｔぇ-'

　　　　　　　　　 https://www.youtube.com/watch?v=w-WmJsZgxns

　　　　　　　　　 【 バルトーク：ヴァイオリン･ソナタ第一番 Sz 75 BB 84 】

::::○ﾟo:::::::｡:::ﾟ::::o○:::゜:::｡:::oﾟ:::::::o:::ﾟ:::::｡::::ﾟ::::｡○｡ o゜::::::o゜::ﾟ:::::o｡::::::::::::::::゜::::o:::::::○:::::ﾟ::::゜ o::｡:::::::o::｡ ::::::::::::::::::::
:::::｡::::::::::o:::::::::::::::::::::ﾟ::::o:::::::::::::o::::::::::::::::::ﾟ:::::::::::::::o::ﾟ:::::::::::::::::o::::::::::::ﾟ::::::::::｡::::｡:::::::｡::::::::::o:::::::::::::::::::::ﾟ:::::::::o::::::::::::::
.

204： ◆c4bqdXp7mw：2017/12/26(火) 19:57:03 ID:O1/wGV86



. 　　　　　　　　　　　　　　　　,´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　│　芸術家は、その時代が醸し出す空気を糧にし、　　.│
　　　　　　　　　　　　　　　　│　その時代にふさわしい精神、その時代の世界を 　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　│　作品に映し出そうとする　　　　　　　　　　　　　 　 　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　 乂＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿_ノ



. 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │　 キュビスムや表現主義といった新しい表現形態を 　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │　 受け入れるか否定するかは別として　　　　　　　　 　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │　 それとは真摯に向かい合わなければならない　　　　.│
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　乂＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿_ノ
　　　　　　　　　　　　　　　 　　 　 　 ,-------――--...、
　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　 /::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::｀ヽ、
　　　　　　　　　　　　　　　 　　　 ,/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::｀i
　　　　　　　　　　　　　　　 　　　/:::::::::::::::,r-'''゛｀''''''--,,＿＿::;::}ヽ、
.　　　　　　　　　　　　　　　 　　 |::::::::::::::::ﾐ: :　　　　　/　　　 }|::}.　 )
.　　　　　　　　　　　　　　　 　　 {::::::::::::／: :　　 　 ／　　　 /.}/　 ′
　　　　　　　　　　　　　　　 　　 {:___::::f´ -ﾆﾆニ==、　ﾉ, ＿ﾆ-}
　　　　　　　　　　　　　　　 　　/ i :ヽ:|: : :ヾ赱_,= ｀ 　 ,´旡_ﾌ/
. 　　　　　　　　　　　　　　　 　{　{: :/｀: .　　　　　　 　 |　　　|　　　　　　　　　そういう、時代と向かい合う姿勢が
　　　　　　　　　　　　　　　 　　｀ゞ、_: : : .　 　 　 　 　 j　 　 |
　　　　　　　　　　　　　　　 　　　 |: i:｀i: : :　　　　　. : ´.　　 /　　　　　　　　　やる夫さんには欠けているのでは？
　　　　　　　　　　　　　　　 　　　 |: :,: :t: : .　　　ｰ===　 　/
　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 r|: :ヽ: :＼: . 　　ー-,　　/　　　　　　　　　　　と、思ったのさ
　　　　　　　　　　　　　　　 　　/　｀＼|: : : ｀: .、.　　　　/
　　　　　　　　　　　　　　　 　./　　　　＼__: : : : : .-t┬´
　　　　　　　　　　　　　　　 r-′、　　　　　｀ヽﾆﾆ_´　ヽ、
　　　　　　　　　　　　　　　 　 ヽ ヽ,　　　　　/////>,　 | !、
　　　　　　　　　　　　　　　 　　 ヽ　＼　　 /ヽ////|.>、|　 ＼




　　　　　　　　　　　　　　　　,..../::::::::::::::::､::::::::::｀::..､
　　　　　　　　　　　　　,...:::´:::/:::::::.::::::::/　｀ ヽ::::::::ヽ:ヽ
　　　　　 　 　 　 　 ／::::::::::/:..::::..::::::..:/　 　 　 ＼::::ヽ ＼
　　　　 　 　 　 　 /.:::::::::::::;'.:..:::...:::...:.::/　／￣￣" i:::|　　ヽ
　　　　　　　　　 /.. ::.. ...::;'.:::..::::.::..::::::/　　　／"!.　 Ｖ　　　ヽ
　　　 　 　 　 　 l..:.....::::::::,.::::::::::::::::::::/　 　 　 ､ヾ;,　 ゝ. _　　 ）
　　　 　 　 　 　 |.::::::::::::::::::::::／｀ヾ:::､　　　　　｀´　　　　｀７
　　　　　　　　　 l::::::::::::::::::::::|| _ゝｯi::::ヽ ＿_　-──-- .._/
　　　　　　　　　 }::::::::::;:::::::::::ゝ､ -‐'´￣ ＿＿___ 　 　__ -｀i
　　　　　　　　　 ヽ:;／_＞‐ﾆ´--‐　￣　　　　　ｰ-- __ ､｀.|　　　　　　　ふ〜〜〜ん･･････
　　　　　　, --─"´iヽ--─｀ﾞ:ｰ‐--- ､ _　　　　 .....__　　 /
　　　　　/　　 .:／　i´::::::::::::::::::::::::::|:l　{::;l｀ ｰ- _　　　　 /
　 　 　 / 　 :／　／::::::::::::::::::::::::::::/ }　l::|ヽ　　　｀ｰ ､　ﾉ
　　　／　　 　 ／:::::::::::::::::::;: -─‐-"､ ヾ!　 l-‐──´~
　　"ｰ──‐´/::::::::::::::::／　　 _..-‐ ´ ＼｀-.|
　　　　 　 　 /:::::::::::::::/　　　 /　　　　　 ＼ |ヽ=-‐､

205： ◆c4bqdXp7mw：2017/12/26(火) 19:57:23 ID:O1/wGV86



:::::｡::::::::::o:::::::::::::::::::::ﾟ::::o:::::::::::::o::::::::::::::::::ﾟ:::::::::::::::o::ﾟ:::::::::::::::::o::::::::::::ﾟ::::::::::｡::::｡:::::::｡::::::::::o:::::::::::::::::::::ﾟ:::::::::o::::::::::::::
::::○ﾟo:::::::｡:::ﾟ::::o○:::゜:::｡:::oﾟ:::::::o:::ﾟ:::::｡::::ﾟ::::｡○｡ o゜::::::o゜::ﾟ:::::o｡::::::::::::::::゜::::o:::::::○:::::ﾟ::::゜ o::｡:::::::o::｡ ::::::::::::::::::::

''';　　　 ,´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ,,,;;;　　　 '''''';;,,,,
,,,;;'' 　 │　 パリのサロンにはあった、　　　　　　　　　　 　 　 │　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ,;''　　　;'　　''';;;;,,,
,,,,;;;;;;;'''│　大戦を招いた社会を反省・批判するとともに　　....│　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 ,;''';,;'　;'''';;;,,,;'''　　';,;'
.　　　　ゝ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿__.ノ　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 '''';;;;;　　　 ,,,,;'';,
''''''''''　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ';,　　　　　　　,;
　　　　　　;;;'';　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ''''';;;;,,,,,,　　''';;,
;;;;;''　　''';;;;;''';,,,,;;;''';　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ,,,;;;　　　 '''''';;,,,,
,,,,;;;;'''''';;;;;,,,,;;;;'''''',,,,;;''　　　　　　　 　 　 　 　 ,´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
　　　,;,,　　　　,,,,,,,;;;;;;;''''''';;;,,,,,;'　　　　　 　 .│　進歩した産業技術や、無意識の発見に伴い　　　│.;,;'
　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 │　刷新された “人間の見方”　　　　　　　　　　　　　..│
　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ゝ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿__.ノ
'';;;;;;;'''';;;;;,,,,,,,,;;;;;;''''''''''''　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ';,　　　　　　　,;
　　　　　　　　''';;, ,,,,,,,,,,;;;;;;;''''''''
　　　　　''';;;,,,,,　　　　　　　　,,;;;;'''　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 ;,　　　　　'';,,,;';,,;''
　　　　　　　　　　　 '　　　 　 ,´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ 　 　 ';,　　　　'''';;;;;''
,,,,;;;;;;'''''''　　　　　　　;'　　　 .│　そういった新しいものを、　　　　　 　 　 　 │　 .'';;,,　　　''';;;;;;;,,,,,,,;;;'''''
　　　　,,,;;;;'''　　　　''';;;''　　　│　表現に生かそうとするエネルギー 　 　 　 │';;;;;,,,,;;;;''''''';;,,　　　　　　,,,;;''
　　　　,,,,,,;;;;;;;;;''''';;;;;;;;,,,,,,;;;''''' │　･･････　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 │　 　 　 .,,,,,;;;;''''''
　　　'''''''''''';;;;;;;,,,,,,,　　　　　,,,│　芸術における〝生命礼賛〟と言おうか　..│　　 　 　 　 　 .,,,
''''';;;;;;;,,,,,,,　　 　 　 　 　 　 　 ゝ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿__ノ　　 　 　 　 　 .'　　　　　''';
　　　　　　　　　　　　　　　　''''''''';;;;;;;;,,,,　　　; 　 　 　 ;'　　　　　　　 　 ,,,,,,,,,,;;;;;''''　　　　　　　';　　　　''''';;;;;,,,
　　　　　'''''''''　　　　　''''''';;;;;;,,,,　''';;;;　　　　　;;''　　　　,,,;;;;;'''''　　　　　　　'''';;;;,,,　　　　　　'''';;;　''''';;;;;;;,,,,,,
　　　　　　,,,;;;''''''　'''';;;;;;,,,,　'''';;;;,,,,　　　　　　''';;;,　　　　　　,,,,;;;;''''　　　　''';;;;,,　　　　'''''';;;;;;,,,,,;;;;;;;;''''''
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206： ◆c4bqdXp7mw：2017/12/26(火) 19:57:40 ID:O1/wGV86




.　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,´￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│　そういった空気が　 　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│　ここにはない　　　　　 .│
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 乂＿＿＿＿＿＿＿＿＿_.ノ



　　　　　　　　　　　　　 　　 　 　 ,-------――--...、
　　　　　　　　　　　　　 　　　　 /::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::｀ヽ、
　　　　　　　　　　　　　 　　　 ,/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::｀i
　　　　　　　　　　　　　 　　　/:::::::::::::::,r-'''゛｀''''''--,,＿＿::;::}ヽ、
.　　　　　　　　　　　　　 　　 |::::::::::::::::ﾐ: :　　　　　/　　　 }|::}.　 )
.　　　　　　　　　　　　　 　　 {::::::::::::／: :　　 　 ／　　　 /.}/　 ′
　　　　　　　　　　　　　 　　 {:___::::f´ -ﾆﾆニ==、　ﾉ, ＿ﾆ-}
　　　　　　　　　　　　　 　　/ i :ヽ:|: : : ､ ＿_, ｀ 　 .,´､＿,./
. 　　　　　　　　　　　　　 　{　{: :/｀: .　 　￣｀ 　 　 l　　　|
　　　　　　　　　　　　　 　　｀ゞ、_: : : .　 　 　 　 　 j　 　 |
　　　　　　　　　　　　　 　　　 |: i:｀i: : :　　　　　. : ´.　　 /
　　　　　　　　　　　　　 　　　 |: :,: :t.: : .　　　, ―､　 　/
　　　　　　　　　　　　　 　 　 r|: :ヽ: :＼.: . 　　 ￣, 　 /
　　　　　　　　　　　　　 　　/　｀＼|: : : ｀: .、.　　　　/　　　　　,γＹ⌒ヽ
　　　　　　　　　　　　　 　./　　　　＼__: : : : : .-t┬´　　　　 乂　　　　 ）
　　　　　　　　　　　　　 r-′、　　　　　｀ヽﾆﾆ_´　ヽ、　　　　　ゝ、＿ノ
　　　　　　　　　　　　　 　 ヽ ヽ,　　　　　/////>,　 | !、
　　　　　　　　　　　　　 　　 ヽ　＼　　 /ヽ////|.>、|　 ＼
　　　　　　　　　　　　　 　　　 ｀　　＼/ヽ　ヽ-^/　ヽ|　 　 ＼
　　　　　　　　　　　　　 　　　　　　　　　 ヽ |//ヽ.　　　　　　 ＼

207： ◆c4bqdXp7mw：2017/12/26(火) 19:58:02 ID:O1/wGV86

　:..　　　.　:.　 .. .　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 . ...　. . .::..　　:.　　　.. . .:.:..　. .　　　.....
　　　　　　.,.;:;::'''""""''''''''"''''"'''''''''''''''':;:;:'''""''''"":;:;''"'';:;,.,.,　　　　　 . ...　. . ....　　.　. 　..
　 _...:;;:''"'"　　　　　""''''''''':::::......"""''''''"""''''…　　　,.;:.,..,;:;:;:,.,._,　...,,,...,,,,,,,　　　　　 . ... 　　..　 ...
　.,;:　_...　　　　　　　.,.,;:;:;:,.,.,_　　　　　　　　　　　　　　　　　,,,......,,,,,;:;''"　　　　　..　.:..　. 　　　::...
　　　　.....,,,,,;:;'''"'''"　　　　　　　　　　　　　....,,_,,,...;:;::''""''''"　　　　..　 ...　.　　.. ..　. 　　　　　..
,.,;:;:;:;:;'''"..,´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ　　　　.:.:..　..　　. .　.. .. .. . . 　　　　　　　　 　 ,,.
　.,;:,.'"".│　やる夫さんの問題なのか、　 　 .│ .. .　:.:..　..　　. .　　　　　 _,,...;:;:;;:''""'''"";:;.:;;''
. 　 　 　 ゝ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿__.ノ :. 　　　　....,,,,__...,,;:;'''""''''::;;;;.......,,,,...;: """''''''''"''
.　　.　:.　 .. .　:.:..　..　　. .　.. .. .. . .　.　.　　;;;;;;;;;;;''''''"""'''"""" 　　　　　　　　　　　　　　　""''''''''':
　..　.　.　　 .　　.　:.　 .. .　:..　　　　　　　"';:,.__,　　""''''''''':::::......"""''''''"""''''… 　　　　　　.,.,;:;:;:,.,.,
　　　　　　　　　　　　　　　:.:..　..　　. .　　　　　""""''''''''''':::::::::;;;;,,,,,....._　　　　　　　　""'"
:.:..　..　　. .　.. .. .. . . 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　::::;;;;;;;;;,,,,..... 　...,,,;:;;:;,,,..;:.;:;;:;;:
森森森森森森森森п森::::::....∧Ａli;'iﾞiﾞl'i,::;...;;.;;ii:i;;:ili､_,i斤il］il］ ,,,,,__i;;ii:i;;ir=ュ;;;;;;;;,,,,,,............n........
ヮ,'l㌍l､lﾟi: :.lＡﾞilｌ#｢ll!l;l㌶ni|』┌==┬─ii┐.,,'#ll,』 |.lll,,т㍑iﾞiﾞlｪli;'ｭｮｮｮﾞilｌ#‐｢ll!l;li+;;ii: ;rﾍ∧凸;;;;;;
田┐工ユE∧ヰＡ┌─≡─!杢卦士⊂ﾆ⊃;:::┌┐;;;;;;;:::,,,,,ﾛ卅ﾕ鬥H出Tエニ斤彳∟凵Ξ|田
=,ｨ'⌒ﾆﾆｴﾆﾆil］1lｰ-i］__森森森森＿ﾄﾛﾛﾛi|::rーilil==┬≡┐|￣|─r‐┬||irr-､v冖v"|l巫］||斤
､_|il］il］_三rー|￣￣|─r‐┬|i ,´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ |Π
／三三三|￣≡≡￣|／二 .│　 それともドイツ･オーストリア･･･ 　 　 　 　 　 　 　 　 │三
/二二 ／∧￣∧＼ 「￣￣..│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 │＼
＿＿,,．‐',. ‐'i| 田|「| | 田,. ...│　ウィーンの芸術が抱える問題なのか･･････　　　　　.│...|
ェェェ=‐´ 田|/二ﾆ,ハ_,．-_‐.ゝ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿__ノ ＿_
≡≡＝==> ,. - ‐''´‐ '' "´i i i i i i i| ／ 　 　 　 　 　 　 ＼ |l i l i l i｀''ｰ-.､｀、‐-､|皿皿|丶、＿
ニ―-┐γ´　 r''´i i| i| i_l⊥l,．-‐''´ 　 　 　 ::'' i ''::　　　　　｀''‐-．l l_i l| i| il|｀ヽ、｀ﾞヽ、　 .vi==
_,,..． -┤ゝ、＿ﾞ丶i,''"´　　　　　　　　＼　 .:'　 :i:　 ':.　 ／　 　 　 　 　｀ヽl| il| i|ﾉ　　　）、　|! ﾛ
　　r┐:|-‐''´／|＿ `ｰ-ｧ―ｧ、　＿　　　|圭圭圭圭圭|　　　＿ 　 .＿,,..．-‐''´　　_,.イｊ:::丶| l＾
」　.i__| :|_,,／n　|　 ／ /　／ ||　　　　　 ￣￣￣￣￣￣　　　　　　|ヽ　　._,,.．-‐<´-‐||:::::::::ヽ!
　　　　:|　| / ヽ|／∧’／ / ｉ||　　　　／　　　　　　　 　＼ 　 　 　 |丶＼ ＼ | | | 川 ノ::::::::::::::ヽ
-‐　 ／||￣〒￣〒￣〒￣〒￣〒￣〒￣〒￣〒￣〒￣〒￣〒￣〒￣〒￣〒￣〒￣||＼
　 ／川||＿⊥＿⊥＿⊥＿⊥＿⊥＿⊥＿⊥＿⊥＿⊥＿⊥＿⊥＿⊥＿⊥＿⊥＿⊥＿||川
／川 ／　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ＼

208： ◆c4bqdXp7mw：2017/12/26(火) 19:58:23 ID:O1/wGV86

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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　　　 　 　　　　 　 ┃
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　┏━・・・・・・━┛
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　┃
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209： ◆c4bqdXp7mw：2017/12/26(火) 19:58:40 ID:O1/wGV86



　　 _ｎ___.　　ｎ ｎ　　 _ｎ___ 　　ｎ ｎ
　 └i ｎ |　　ｌ｣ l |　 └i ｎ |　　ｌ｣ l |
　 　 U Ｕ　 　 rリ　　　U Ｕ　 　 rリ

　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 -‐￣￣￣￣￣｀ヘ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ／´　　　　　　　　　　　　 ヘ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　／´　　　　　　　　　　　　　　　　｀ヽ､
　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ／　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ＼
　　　　　　　　　　　 　 　 　 /　　 　　/　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ヽ
　　　　　　　　　　　　　 　 /　　　　 /　　　　ヾ　　〃　　　 　 　 　 　 　 　 i
　　　　　 　 　 　 　 　 　 /　　　　ノ{‐...､　　 　 ｉｉ　　〃　　　　　　　　　　 　 i
　　　　　 　 　 　 　 　 　 i　　　　ﾞ´ {:;:;:;:}　　　 ﾂ　　　／　　 　 　 　 　 　 　 ｉ
　　　　　　　　　　　　　　/｀　　　 　 ゞ'"　　　´　　　 ／　　　　　　　　　　　,/
　　　　　　 　 　 　 　 　/i　　　　　　 ヽ　　　　　　　／　　　　　 　 　 　 　 /
　 　 　 　 　 　 　 　 　 i　i　　　　 　 　 }　　　　　　 三　　　　　　　　　,..／ 　 　 　 _ｎ___.　　ｎ ｎ　　 _ｎ___ 　　ｎ ｎ
　 　 　 　 　 　 　 　 　 i　＼＿＿＿_ノ　　　　　　　"＿＿＿＿　　　ｲへ__　　　　└i ｎ |　　ｌ｣ l |　 └i ｎ |　　ｌ｣ l |　 ○　○　○
　　　　　　　　　　 　 　 ＼　　　　　　　　　　　 　_,ィ"::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ　　　 U Ｕ　 　 rリ　　　U Ｕ　 　 rリ
　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ＼　　　　　　　　　　i´　__,,:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::∧
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―――――￣￣＿＿＿￣￣￣￣￣＿＿＿＿＿―――￣￣￣￣￣￣￣＿＿＿＿＿＿￣￣￣￣￣＿＿＿＿
＿＿＿＿＿＿―――━━―――￣￣￣￣￣＿＿＿＿＿￣＿＿＿￣￣￣￣￣＿＿＿＿＿―━━―￣￣￣
―――━━――――￣￣￣￣￣￣￣＿＿＿＿＿＿―――――＿＿＿＿￣￣￣￣￣＿＿＿＿＿￣￣￣￣




　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ＿＿　　.＿　　 　 ＿＿ 　 .＿
　　　　　　　　　 　 　 i　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 └‐┐|　└┘/7　└‐┐|　└┘/7
　　　　　　　　　 ＼　 |　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 ┌‐┘|　　 ＜ノ 　┌‐┘|　　 ＜ノ
　　　　　　　　 ＿　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ￣￣　　　　　　　 ￣￣
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 -‐￣￣￣￣￣｀ヘ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ／´　　　　　　　　　　　　 ヘ
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　　　　　　　　　　　 　 　 　 /　　 　　/　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ヽ　　　　　　　　　　　　　　　 .,´￣￣￣｀ヽ
　　　　　　　　　　　　　 　 /　　　　 /..､　　　ヾ　　〃　　　 　 　 　 　 　 　 i　　　　　　　　　　　　　　 │　旦那様　＞
　　　　　 　 　 　 　 　 　 /　　　　ノ{:;:;:;:}　　　 ｉｉ　　〃　　　　　　　　　　 　 i　　　　　　　 　 　 　 　 　 ゝ＿＿＿__.ノ
　　　　　 　 　 　 　 　 　 i　　　　ﾞ´ {ゞ'"　 　　ﾂ 　　　／　　 　 　 　 　 　 　 ｉ
　　　　　　　　　　　　　　/｀　　　　 ゝ　　　　´　　　 ／　　　　　　　　　　　 ,/
　　　　　　 　 　 　 　 　/i　　　　　　 ヽ　　　　　　　／　　　　　 　 　 　 　 /
　 　 　 　 　 　 　 　 　 i　i　　　　 　 　 }　　　　　　 三　　　　　　　　　,..／
　 　 　 　 　 　 　 　 　 i　＼＿＿＿_ノ　　　　　　　"＿＿＿＿　　　ｲへ__
　　　　　　　　　　 　 　 ＼　　　　　　　　　　　 　_,ィ"::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ＼　　　　　　　　　　i´　__,,:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::∧
　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ‐-　＿＿＿＿ iヽ! <_ 〈:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::∧

210： ◆c4bqdXp7mw：2017/12/26(火) 19:59:00 ID:O1/wGV86

　　　　　　　　　　＼＼　 　 ＼　　　　　　　　　　　　　 _,.. -‐''';;"´;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;_;:: -‐
.　　　　　 　 　 　 　 ＼＼　 　 ＼　 　 　 　 _,.. -‐''';;"´;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;_;:: -‐''' "´
　　　　 　 　 　 　 　 　 ＼＼　 　 ＼-‐'';;"´;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;_;:: -‐''' "´
　　　　　　　　　　　　　　　ヽヽ 　 　 ヽ;;;;;;;;;;;;;;;;_;:: -‐''' "´　　　　　　　　　　　　 _,.. -‐''' "´
　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 | |　　　　|-‐''' "´　　　　　　　　　　　　 _,.. -‐''' "´ _,.. -‐''' "´
　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ,´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ .-‐''' "´ _,.. -‐''' "´ _,.. -‐''' "´
　　　　　　　　　　　　 　 │　そろそろ お茶の時間に 　 │.-‐''' "´ _,.. -‐''' "´
　　　　　　　　　　　　 　 │　なさいませんか　　　　　 　 │ -‐''' "´
　　　　　　　　　　　 　 　 ゝ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿_.乂
　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 | |　　　　|-‐''' "´　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ｨ-､＿r‐-ｭ_r─､＿
.　　　　　 　 二ニﾆ　ﾆ ＝==-　..,, __　|　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ／＼　∨i.　 h　　/　　〉-､
.　　　　　 　 二ニﾆ　ﾆ ＝==-　..,, __｀゛ｰ＝=- _,,_.　　　　　 　 　 　 .{＞' ⌒　￣＼!,ｨ─- ､/　　〉
　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 | |.　￣｀゛ ｰ＝=- _,,_..　　　　　　 　 .／　　　　　　　　　　　 　 ＼/勹
　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 | |　　　　|.　 　 　 　 ｀　　 　 　 　 ./: : :./　　　　　 　 　 　 ＼: : :.∨ﾌ〉
　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 | |　　　　|　　　　 　 　 　 　 　 　 /: : :./: : :.:/ /: : 八:.: : : : : :.:∨: :.∨,〉
　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 | |　　　　|　　　　 　 　 　 　 　 　 |: : ./i: : :./_厶//　乂込__.: : :.∨: :.Y:!
.　　　　　 　 二ニﾆ　ﾆ ＝==-　..,, __　|　　　　 　 　 　 　 　 　 ﾚｲ　|: :// ﾙ'ﾚ'　　　 ＼i＼: : : 〉: ://!
　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 | |.　￣｀゛ ｰ＝=- _,,_.　　　 ‐=ﾆ二_,ﾚ^{: : .ﾚ'　　 　 　 , 　 ｀Yj〉 厶:// _二ﾆ＝‐
　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 | |　　　　|.　 　 　 　 ｀　 　 　 　 　 .八乂i.ﾄ===ﾀ　　 ｸ===ｲ |: :|ﾋ 仄´
　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 | |　　　　|　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 | :{　'''　　'__　 　 '''　,j.:.:|ン , イ}
　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 | |　　　　|　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ._r‐|: :＼　　`ー'　 　 ／|.:.:|／厂　ﾄ､
　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 | |　　　　|　　　　 　 　 　 　 　 ／￣/　.|: :|ゝ､＞.ﾞ 　_', イ_／!: :|／了　|　＼
　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ,´￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ　　 　 　 .∨ 　 〉|￣￣￣￣￣￣￣￣|i|: :|_r‐'⌒＼　　＼
　　　　　　　　　 　 　 　 │　そう するお。　　...│ 　 　 　 . ＼/f＾＼　　 　　　 　　./￣＞､: : : : : ∧　 ／
　　　　　　　　　　　 　 　 乂　 　 　 ＿＿＿＿_.ノ　　　　　　　/:.f＾＼}　　　　　　　 　 〉⌒' 　| : : : : : : ∨
.　 　 　 　 ,´￣￣￣￣￣￣　 　 　 ｀ヽ　　　　　　　　　　 　 /:ﾞ:f⌒ヽ_〉　　　　　　 　.{,才ﾞ 　 |: : : :/: : :∧
　　 　 　 │　客のロランも　　　　　 │
　　 　 　 │　呼んでくれたまえ　　　│　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 【 モブ女中 】
　 　 　 　 乂＿＿＿＿＿＿＿＿＿_ノ

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211： ◆c4bqdXp7mw：2017/12/26(火) 19:59:17 ID:O1/wGV86




　　　 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　●

　　　 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　●

　　　 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　●


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212： ◆c4bqdXp7mw：2017/12/26(火) 19:59:34 ID:O1/wGV86

ー┴ー[＿＿] ─┴||─┴─:[＿＿]─┴─┴─┴[＿＿] ─┴||─┴─:[＿＿] ─┴||─┴─:[＿＿] ─┴||─┴
￣￣￣||: | :|l ￣￣ ||￣￣￣ ||: | :||::￣￣￣￣￣￣||: | :|l ￣￣ ||￣￣￣ ||: | :||:::￣￣||￣￣￣ ||: | :||:::￣￣||￣￣
　 　 　 ||: | :||:　{}={}个{}.={} 　 ||: | :||::.: . 　　　　　　　||: | :||:　{}={}个{}.={} 　 ||: | :||::. {}={}个{}.={} 　 ||: | :||: :.{}={}个{}.={}
　 　 　 ||: | :||:　 ｀{}={}={}´　　 ||: | :||::.: . 　　　　　　　||: | :||:　 ｀{}={}={}´　　 ||: | :||: 　｀{}={}={}´　　 ||: | :||::.　｀{}={}={}´
　 　 　 ||: | :||::.　　　　　　　　 ||: | :||::.: . 　　　　　　　||: | :||::. :.　　　　　　　 ||: | :||::　 　 　 　 　 　 ||: | :||::.
　 　 　 ||: | :||::.　　　　　　　　 ||: | :||::.: . 　　　　　　　||: | :||::. :.　　　　　　　 ||: | :||::　 　 　 　 　 　 ||: | :||::.
　 　 　 ||: | :||::.　　　　　　　　 ||: | :||::.: . 　　　　　　　||: | :||::. :.　　　　　　　 ||: | :||::　 　 　 　 　 　 ||: | :||::.
　 　 　 ||: | :||::.　　　　　　　　 ||: | :||::.: . 　　　　　　　||: | :||::. :.　　　　　　　 ||: | :||::　 　 　 .＿＿ . ||: | :||::.
　 　 　 ||: | :||::. . ,´￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ　　 　 ||: | :||::. :.　　　　　　　 ||: | :||:: . -‐ニ二ニ＝=　　＜
　 　 　 ||: | :||::. │　ロラン。　　　　　　　　..│ 　 　 ||: | :||::. :.　　　　　　 -::::::::::::::::::つ＿　　 　 ＼ ヾ　　＼
＿＿＿||: | :||:. .│　塩梅はどうだお？　　 │ ＿＿||: | :||:.＿＿　 -‐::⌒::::::::ラ::::ﾗ::::::::イ　ヽ::　　 ＼　　 　 ヽ＿＿＿
ΤΤΤ||: | :||:: . 乂＿＿＿＿＿＿＿＿＿_ノ . ΤΤ||: | :||::Τ　./::::::::ｨ:::￣　　／::::|　!:::}　　}:::} 　 i!　i　　　i! l }　ΤΤ
｜｜｜||: | :||::｜｜｜｜｜｜||: | :||::｜｜｜｜｜｜||: | :||::｜../:::::::::i::::::::::/　.{{::::::::∨::::へｨニ_＼∧　|　 　.i! | i .｜｜
⊥⊥⊥||: | :||::⊥⊥⊥⊥⊥⊥||: | :||::⊥⊥⊥⊥⊥⊥||: | :||::　./::::::::::::!:::::::,'　／;Ｘ::::::::::::::::::ｨiﾟ;_ﾉ/ :: 人 |　 i　　ｌ　|.⊥⊥
──‐l二二二l:─────l..,´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ ::::::::::::::}:::::::Y:::::／彳ﾟiｌ:}::::::::::ゝ‐ ::::::::::::|｀ 　.ｌ__.　|　|...─
　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 │　ご配慮ありがとう。　　　..│::::::::::ノ:::::::::::／ .|::ゞ´/::::::::::::::::::::::::::::::::} i　 i::::　 .|　|
　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 │　快適そのものですよ　　 │:::::::::::::::::::／　　.|:::::ヽ:::::::::::::::::::::::::::::::/ ,'　 {::)::}　|　|
　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ゝ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿_.乂.:::::/´　　 　 　　 |::::::::::r‐ｭ:::::::::::::::::::::{ .i!　　ﾄ .′ |　.)
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　　 　　ヽ::／ }}　　　　　 　 ヽ::::::::::::::::::::::::::::::::::::}八　.i!　 |　| ./
　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ／　　　　　 　 　 ￣ /　　　　　　　 { ヽ::::::::::::::::::::::::::::::＜:::}　　　|　{ {
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ／　　　　　 　 　 ヽﾊヽ::::::::::::::::::＜:::::::::/ ,'　　{　乂
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　　　　 　 　 　 　 　 }｀-‐t≦::::::::r‐‐f /{　　 | {
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ／　　　　　　　　　　　　　 ,' /￣H::::::::::::{　 .i/　＼　人
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／‐---‐‐　　　 ⌒`　　 7 　 {/ｌ 〃 {::::::::::/　　　.　ハ∧
　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ／}　　　　　　　　　　　　　/　　/　　{::::::::::／　　　　　 　 　｀＞‐-
　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ,′　　　　　　　!　　　　/　　,′ ()ﾊ:::::::/　　　　　 　 　 ／　　　へﾆ＿

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　【 ロマン･ロラン 】


※ 音楽祭のとき ツヴァイクの館には多くの友人が訪れていたものの、部屋数の都合もあって、その多くはホテルに
　　泊まってました。
　　しかしツヴァイクは 体の弱いロマン･ロランを気遣い、彼を自分の書斎に泊め 使わせていたそうです
.

213： ◆c4bqdXp7mw：2017/12/26(火) 19:59:55 ID:O1/wGV86



　　　　　　　　 　 　 ＿＿＿_
　　　　　　　　 　 ／ 　 　 　 ＼
　　　　　　　　 ／ 　 　 　 　 　 ＼
　　　　　 　 ／　　 　 ⌒　　⌒ 　 ヽ　　　　　　　 それは よかったお。
.　　　 　 　 |　 　 　 （⌒）　（⌒）　　|
　　　　　 　 ＼　　 　 （__人__） 　 ／　　　　　　　 やる夫はロランの手助け
　　　　　 　 ／:＼　　　　ｰ　　 イ､　　　　　　　　 したかったんだから
　　 　 　 ／ヽ:::::| ＼{￣Y＾'Yヽ 「 卜、
　　　　 / 　　！:l　 └‐个个┘|: :|　ヽ
　　　　　 　 　 |:::|　　 　 j　i 　　r-‐…ヾ、
　　　 ; 　 ﾞ:. 　 |:::| 　 　 ｛o｛　_ｃ},//∠..　Y
　 　 ｜ 　 :..　 |:::|　_..　┴zy('ｰ-＿_ -ｰ')勹
　　　 |　 　 ,ゝ ｧ^f´　　 〈/　 ｀　　　　 ´　Yﾊ
　　 _ﾉ-‐ｧ'´　 ｛ ！　　 ､｛: : 　 　 　 . : : : }　{
　　｛　／　 　 八　ﾏ''ヽ._ヽ>ｘ、＿____;_;_;_ノ　 〉
＿＿＿＿＿＿―――￣￣￣￣￣＿＿＿＿＿――━━―￣￣￣￣￣＿＿＿＿＿＿￣￣￣￣￣＿＿＿＿＿
―――――￣￣＿＿＿￣￣￣￣￣＿＿＿＿＿―――￣￣￣￣￣￣￣＿＿＿＿＿＿￣￣￣￣￣＿＿＿＿
＿＿＿＿＿＿―――━━―――￣￣￣￣￣＿＿＿＿＿￣＿＿＿￣￣￣￣￣＿＿＿＿＿―━━―￣￣￣




.　　　 ,´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
　　　│　今の時代、ロランのような　　　　　　 │
　　　│　人々の心に愛の炎を伝える人が　　.│
　　　│　求まられてるんだお　　　　　　　　　　│
　　　 乂＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿_ノ
　　　　.::　　　　　 ::. .::　　.:: : :　　　　　　　　 　 : : ::　　　 　 　 　 　 +
　　　　::.　　　　　 .::　 　 .:: : 　 　 　 　 　 　 　 　 : ::　 　 　 　 ﾟ　 　 　 　 ,´￣￣￣￣￣￣｀ヽ
　　　　 :: :..　　 ..: ::　　　 ::: 　 　 　 　 　 　 　 　 　 :::　　　　　　　　　　　│　ありがとう　 　 │
　　　　　: :::.. . .::: :　　 　 ::: 　 　 　 　 　 　 　 　 　 :::　　　　　　　　　　　 ゝ＿＿＿＿＿＿_.乂
　　　　　　　　　　　 　 　 ::.　 ｡　ο.　　 　 　 　 　 ::
　　　　　　　　　．　　　　＋:.　＊　　　　　　　　　.:
　　　．∴’　 ’　　×　 。　 ..: : : :　　　　　　 　 .:
　　　　　　　。　　 　 o　　.:　　 　 : : : : : : : : : :
　　　　。+ ﾟ　　ﾟ 。　*　　 ::　　 　 ::
　　　　 　 　 　 　 ° 　 　 ::.. . . ..::

　　　　　　 　 　 　 -‐=　　　¨¨ ￣￣￣ ¨¨　　　=‐-　　　　　＿＿__ ＿___ ＿＿ ＿＿＿＿＿
　　　　　　 　 （　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ) 　 ﾚ―― ､　 　i　　　　ﾉ／__／　　 ＼
　　　　　　　　| ≧=‐--　　＿＿　　　　＿＿　　--‐=≦ |Ｖ´/￣￣￣￣￣￣￣￣￣　　　 　 　 ＼
.　 　 　 　 　 ！　　　　　　　　　 ￣￣　　　　　　　　　　 }_ｆ´乂＿＿＿＿__　　　　　　 　 　 　 　 　 ＼
　　　　　　　　‘,　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 /　＼＿＿/　/__,ﾉ ￣＼　　　　　　　　　 　 　 ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　ｆ´￣ 　 /　/　 ｢￣￣　＼
　　　　　　　　　 ヽ　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 / 　 ヽ＿_／ ／＿ﾉ＿__ﾉ＿　 ヽ
　　　　　　　　　　　＼　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ／￣￣ ＿__／　　 　 　 {　　＼　　＼＿__
　　　　　　　　　 　 　 ｀　　　　　　　　 　 　 　 　 ´￣￣￣　 　 　 　 　 　 　 ＼　　 ￣ヽ　＼￣￣
　　　　　　　　　　　　 　 _〕≧― -　　- ―≦〔_　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ｀ｰ‐―'’＿＿＿＿＿
　　　　　　　　　　　　 　 乂＿　　　　　　　＿,ノ
　　　　　　　　　　　　　　　　　￣￣￣￣
　　　　　 　 　 _　　-‐=　　¨¨　￣￣￣￣￣　¨¨　　=‐-　　_
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　　/　　　　　　　　　-‐　　　　　　　　　　　　 　 　 ‐-　 　 　 　 　 　 ∧
.　 ∨　　　　　／　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 ＼　 　 　 　 /
.　　 ＼　　 　 {　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　}　　 　 ／
　　　　 ｀’＜　＼　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 ／　＞‘´
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214： ◆c4bqdXp7mw：2017/12/26(火) 20:00:16 ID:O1/wGV86




.　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│　ところで、今度の小説では　　　　　　　　　　　　　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│　「世界が十分に描き出されていない」　　　　　 　 .│
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│　と あなたは仰いましたが、　　　　　　　 　 　 　 　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│　前にも手紙でお伝えしたように　　　　　　　　　 　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│　私は 世界を描き出すつもりはありませんから 　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ゝ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿_.乂


　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ＿＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |
　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ＿＿|
　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ﾄ、
　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 o 　o 　o

　　　　　　 　 　 　 -‐=　　　¨¨ ￣￣￣ ¨¨　　　=‐-　　　　　＿＿__ ＿___ ＿＿ ＿＿＿＿＿
　　　　　　 　 （　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ) 　 ﾚ―― ､　 　i　　　　ﾉ／__／　　 ＼
　　　　　　　　| ≧=‐--　　＿＿　　　　＿＿　　--‐=≦ |Ｖ´/￣￣￣￣￣￣￣￣￣　　　 　 　 ＼
.　 　 　 　 　 ！　　　　　　　　　 ￣￣　　　　　　　　　　 }_ｆ´乂＿＿＿＿__　　　　　　 　 　 　 　 　 ＼
　　　　　　　　‘,　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 /　＼＿＿/　/__,ﾉ ￣＼　　　　　　　　　 　 　 ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　ｆ´￣ 　 /　/　 ｢￣￣　＼
.　　　　　 ¨¨ ￣ ヽ　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 /￣ ヽ＿_／ ／＿ﾉ＿__ﾉ＿　 ヽ
.　 ／　　　 　 　 　 ＼　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ／￣￣ ＿__／＼　　 　 {　　＼　　＼＿__
　/　　　　　　　 　 -　｀　　　　　　　　 　 　 　 　 ´￣￣￣　　 　 　 ∧ 　 　 ＼　　 ￣ヽ　＼￣￣
. ∨　　　 　 ／　　 　 　 _〕≧― -　　- ―≦〔_　　　　 ＼　　　　　　/　　　　　｀ｰ‐―'’＿＿＿＿＿
.　 ＼　　 　 {　　　　　　 乂＿　　　　　　　＿,ノ　　　　 　 }　　　　／
　　　 ｀’＜　＼　　 　 　 　 　 ￣￣￣￣　　 　 　 　 　 ／　＞‘´
　　 　 　 　 　 　 ‐-=　 ＿＿＿＿＿＿＿＿＿　 =-‐
　　　　　　　　　 　 　 　 　 ￣￣￣￣￣￣

215： ◆c4bqdXp7mw：2017/12/26(火) 20:00:34 ID:O1/wGV86



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::::○ﾟo::::::, ´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀Υ :::::::○:::::ﾟ::::゜ o::｡:::::::o::｡ ::::::::::::::::::::
　　　　...│　この度の大戦時、軍需的な理由で徴用されたため、　　.│
＿__|　|_.│　“ 女性が外で働く ”ということが　　　　　　　 　 　 　 　 　 │.|　 |_＿＿＿| |＿＿＿__
二二 　 │　社会に広く認知されるよう なりました　　　　 　 　 　 　 　.│　　..l二二二 | |二二二二
￣￣￣　ゝ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿__ノ .ll 　 l￣￣￣ | |￣￣￣￣
ﾆﾆニニニニニ二二二／／二二|　　|二二二二二二二二二二二二二二二二二二二 ｌ| |二二二二
　　　　◯　　 ＼＼ 　 ￣￣厂厂l|　　|￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ ll　　ｌ￣....-‐=＝=- . 厂￣
￣￣厂厂￣ｌ ｌ　＼＼￣￣l　 ｌ￣ｌ　　l ニニニニ 二二二二二二二二二二l|　　／. : : : : : : : : : . ヽ
_＿__l　 ｌ__＿ｌ l______＼＼　.l　 ｌ　 |　　l ￣￣￣ |l　l| 　 ／／ ￣厂厂厂 ￣ ll . /. : : : : : : : : : : : : : : :.
―――――ｌ l―――＼＼ｌ　ｌ―|　　l＿＿＿__||__ll ／／　　　l　 l　l　　 　 ll...: : : : : : : : : : : : : : : : : :.
________________ｌ l_____________＼l　ｌ 　|　　|　 　 |　|￣￣￣　| 　 　 l　 l　l 　　　 ll.: : : : : : : : : : : : : : : : : : .:.
ﾆﾆﾆ二二二l　lニニ二二二l　ｌ二|　　l二二V {　　　　　 }二二 l　 l　ｌ 二 二l.| : : : : : : : : : : : : : : : : : : :|
　 　 l 　　　 l　ll　　 ＼　 　 l　ｌ 　|　　l￣￣ Vｌl 　 　 　 /￣￣ l　 l　ｌ ￣￣ l.|: i : : : : : : : : : : : : : : : : : |
　 　 l 　　　 l　ll　　 　 ＼＿l　|／|　　|　　 　 V　　　　/　 　 　ll　 l　l 　　　 l.|: |:. : : :.ｉ ｉ: : : : : : :i: : : : ; }
　 　_ｌ_＿＿_l　ll_ ＿＿_ｌ}二{l　ｌ＿|　　| 　 [二 ＼_＿_/ 　 　 　.ll　 l　l 　　　 ll|: |: : : : | |:.ｉ : : ｉ : :| : ; ://
　　| []　　 []l　ll_＿＿| [ ]　ll　|：：|　　| 　 l l　＼l____/　　　　　.ll　 l　l_＿　　ll.ヽ ､ :{: :{ :､{ : : | ; :| /:/'′
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＿[ 二 ] ― l　l|::::」　 |　| 　 　 　 |　　|＿ | |__ll二二／_＿＿__.ll_＿＿＿l|.../￣ﾞﾏﾑ: : : : : : : : : : : : ｀ー-.､
二二二[ 二二二二二二二二二 |　　|[ニニ二]＿＿＿＿＿＿＿＿＿　 /. : : : : ﾏﾑ: : : : : : : : : : : : : : : }ヽ
　　　　　 　 　 l￣￣￣l l￣￣￣ |　　|二二＞｝:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::,ｨ7.: : : : : : :}i:i}､ : : : : i : : : : : : : : : : |
＿_____________　|_＿＿__l |_＿＿__ |　　|_＿＿//::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::./: ,' : : : : : : : |i:i|ﾑ: : : :.:}: : : : : : : : : :} |
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216： ◆c4bqdXp7mw：2017/12/26(火) 20:00:51 ID:O1/wGV86



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　　　　. : :　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 : : .
　　　　. : :　 しかし 世界には依然、偏見が残っている。　　 : : .
　　　　. : :　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 : : .
　　　　. : :　 社会はしきたりから外れることを嫌がり、　　　 : : .　　　　　　　 ,.　'"´￣￣｀`ヽ､
　　　　. : :　 変化を認めない、許さない･･･　 　 　 　 　 　 　 : : .　 　 　 　 .／.:.:.:./｀｀｀ﾊ.:. :. :.:. ｀`ヽ
　　　　. : :　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 : : .　 　 　 .,.ｲ.:.:.:.ﾉﾉ　　 /ﾊﾊ.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ
　　　　　: : :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. : : 　 　 　 jﾊ.:.:,ｨｲ　　　′　　ヾ.: . :.: .: .:ヽ
　　　　　　 ,.　'"´ ￣｀ヽ ￣｀ヽ 　 　 　　 　 ||,r‐‐ '　li.:.:.:.:./ﾑ i{}||　　　　　　ヾ{ 二ヽ　ｰ='´__　　ヽ.: .:.lii.:.:.i
　　　　　／　　　　　　　 ＼　　＼　　　　　 /　　　　 VﾊﾊV　￣｀ヽ　　　　 /:,′ ¨7　 ｀` ￣｀`　　V.:lii.:.:.:l
　　　 ／　　　　　　　　　　　ヽ　　ヽ　　　 /　　　,.ィつﾊﾊﾊ　　 ﾘ　 '､　　　,'.:.{　　 〈 .. .,､　　　　　　ﾊ:.:.:.:.:.ヽ
　　／ ／　　　　　　　　,r'ﾆミ彡ﾐヽヽ. 　 /　 _,ﾑ/　 ｿll: ：::ll　　/　　 i　　　{.:.:.!　　,r=== ､_,　　　　ハl.: .: .: .:.ヽ
　/ ／　　　　　　　 ,.ｨ彡'　　　　 ',　 ',　 L　____ノ´　　ll::：:::ll,. イ　　　l　　　l.:.:.l　　ヽ ___ノ　　, '　 _ ノ.:.:.l.:l:.:l:.:l!
　.:/　　　　　　,.ｨｨ彡'′　　　　　 l l l l　 (　　()　　　/.:.:ﾊ.:/　Vﾉﾉ イ　　　 ',.:.:.',　　　　　　　　／,.: .:. :l .:l :. :/
　/.:/.:/.:.:./ 乍彡'､､､,,_　　　　 ,,,,,iｿﾉﾉ　　　/.:.:.:.:｀V:.:.:.:.:./ﾊﾊ/.:.:.:.:.:! 　 　 　ヾ.:ヽ　　　　__ ／　 i.: l:l :l: :l: /
　VV/.:.:.:ヽU〈　　　=＝｀′ ,r==ｲjjjj!　　　 l.:.:.:.:.:.:.:.l.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:l　　　　　　ヾ「¨¨¨´　　　　　.: .: .l :／
　　`｀ヾ彡'ゝ1　　　　 "´　l!　　ﾉｿｿ　　　　 ヽ.:.:.:.:.:ﾉ｀Y´YY ﾊ.:.:.:.:.:ﾉ　　　　　 ／ L　　　　,.　'´　　｀`く
　 , .ィ 〈　　　{　　　　　 ,__」　 /　　　　　　　　l　　',.:.:ﾉ________/⌒7　 ＿ _,.. イ　 ／⌒ヽ"´　　　　　 ／｀``'''''
　.:.:.::l　 ヽ　　ヽ　　　 r---ｧ/　　　　　　　　　l　　 l　　　　 ,.ィ　"´. :. :. :. :.: .:l／　　　　 ヽ　　　　／　. :. :.: .: .:
　.:.:.:.:l　　 ＼.　 ＼　　 ｀ﾆ./.:.:.｀丶､　　 　　 　',　　l　　　 /:./. :. :. :. :. :. :. :.／　　　　　　　ヽ　／. :. :. :. :. :. :. :. :
　.:.:.::.:l　 　　 ＼　　ヽ　__/.:.:..:.:.:.:.:.:.:.:｀丶､ 　　 i.　 l.　　 /.:/. :. :. :.: .: .: .:／　　　　　　　　,. イ. :. :. :. :. :. :. : .: .: .:
　.:.:.:.:.:l　　　　　 ＼_／　 l.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:lヽ 　 l　 l　　/.:.,′.: . :. :. :. :. :.｀7~~~~~~~~~~~~ﾄ､/.: .: .: .: .: .: .: .: .: . :.
　.:.:.:.:.:.ﾄ､　　　 ,.ｲ((　 ﾊ　l.:.:.:.:.:.:.:..:.:.:.:.r=＝＝＝ ∩､ /.:.:,′.: .: .: .:. : .:. ｀7ｰｰ ｰ ｰ ｰｰ ｰV.: . :. :. :. :. :. :. :. :. :. :
　.:.:.:.:.:.:l　＼／//　｀ｰ'　V.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.＼　　　　 l lﾉ.:.:.:.:.i　.: .: .: .: .: .: .:.:7ｰｰ ｰ ｰ ｰ ｰ ｰV. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :
　.:.:.:.:.:.:.l　　　//　　　　　ﾄ､..:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:(￣｀ヽ　,.イl.:.:.:.:.:.:l. :. :. :. :. :. :. :. :7~~~~~~~~~~~~~ V.: .: .: .:. :. :. :. :. :. :.
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217： ◆c4bqdXp7mw：2017/12/26(火) 20:01:09 ID:O1/wGV86



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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　. : :　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 : : .
　　　 　 　 　 　 　 　 |::i　　　 　 　 .. : :　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 : : .
　　　 　 　 　 　 　 　 Lj　　　 　 　 .. : :　 そのような中、如何にして一人の女性が 　 : : .
　　　　　　 　 　 　 ___|_ｈ　 　 　 　 .. : :　 自立した生き方に目覚めるか･･･　　　　　　: : .
　　　　　　　　　 / ∠ＹＮ　　　　 　 . : :　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 : : .
　　　 　 　 　 　 i　ニニﾊ　 　 　 　 . : :　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 : : .
　　　　　　 　 　 l　 rｭ 7ハ　　　　　　: : :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. : :
　　　　　　　　　 ｌ　 ｀ヾ.　/
.　　　 　 　 　 　 l　　　 Y　　　　　 　 　 　 ∧::Ⅵ::才ﾊ.　!　 __ . イ:
　　　　　　　 　 ｘl　ーｧハ　　　　　　 　 ／´　　||/ /　|__|../∧ 　ﾊ|::|　｀` ＜
　　　　　　　　/ : ＞''´ 　 '.　　　 　 　 /　 　 　 || /　Y⌒Y/　i:./:从:i　　　　　｀　 ､
　 　 　 　 　 /:／　　 　 　 i 　 　 　 ／ﾍ 　 ／ハ! ／ゝイ　　 ﾚ :′ i＼ 　 　 　 　 　 ＞､
.　　　 　 　 〈 ′　　　　 　 ｌ　　　／ 　 厶　＞′ヽ／ﾊ::|　　　 ,′　!　　　　 　 　 ／　　 ヽ
　　　　 　 　 ',　 　 　 　 　 l　　ｲ 　 ／ ／　　 　 ノoﾉｰ′ 　 /　 　 !　　　　　　 /　　　　 ∧
.　　　　 　 　 l　　　　 　 　 Ｋ´　 ／ ／　　　　 :/ /　　　 　 /ヽ＿__|　　　　 　 /　　　　 　 ∧
.　　　　　　　 l　　　　 　 　 ∨:Υ　/: : . . . . . :./ /　　　 　 / 　 ＼　 ┌ｭ　 i .:/　　　　 　 　 ∧
　　　 　 　 　 l　　 　 　 　 　 Ｖﾊ:./: : : : : : : : :{o:{ . . : : : :./　　 ／ｰ「ii|__|　 Ｋ:..＿__　 　 　 　 ∧
　　　　　　 　 l　 　 　 　 　 　 Ⅵ |ヽ: : : : : : : :.} :} : : : : : :i　　 /__ニ甘ｊﾆ!　 !　｀ ー―--　 　 　 {__
　　　　　　　　l　　　　　　　　 ∧! !＼ヽ: : : : : :ｊ :ｊ:.: : : : : :|　　|　　 |i!　 |　 ﾍ、　　　　　　　　　　　〉
　　　　　 　 　 ',　 　 　 　 　 ∧ | |:.: ﾍミ.: : : :〈o〈 : : : : : :|　　i￣￣ i!　 |　　　＼ 　 　 　 　 　 　 〈
.　　　　　 　 　 ∨　　 　 　 //イ| |:.:.:.∧ i.: :　 ｉ　i 　 : : : i| 　 !　　　i!　 :|　　　 ∧ヽ　　　　　　　　 ヽ
　　　　　　 　 　 ∨　 　 ／／　 | |:.:.:.:.:.j i:　　 |　|　　　: i!l.　 l　　　i!　 /　　　/:::/:! ＼　　　　 　 　 ∧
.　　　　　　　　 　 ∨　　／　　　| |:.:.:.:./: } 　 〈: 〈　　　 :i!:l 　L....... __／　　　/::://:!　 ハ 　 __＿__ 　 ∧
　 　 　 　 　 　 　 　 ￣　　　　　| |:.:.:.:ヽ {　　 j oj　　　.:i! ｌ. /:　　　　 　 　 /::://::ﾘ　　〈 ／´￣￣｀　　ﾊ
　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ! |:.:.:./;:;:｀ヾ､_ヽ_ヽ　　.:i!:.:|,′　　　　　　 /::://／ ＞"´　　　　　　　 　 ｝
　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ｌ｡|:.:./;:;:;:;:;::::::::::::::｀`ー一"| O　　　　　　/／　　／　　　　　　　　 　 　, ′
　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 l　|:./;:;:;:;:;::::::::::::::::::::::::::::::::::|　　　　 　 ／〉 　 ／　　　　　　　　　　　／
　　　　　　　　　　　　　　 　 　 l　:|/;:;:;:;:;::::::::::::::::::::::::::::::::::::|　 　 　 ／／j,　´　 　 　 　 　 　 　 　／
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218： ◆c4bqdXp7mw：2017/12/26(火) 20:01:31 ID:O1/wGV86



.　　　　　　　 ,´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
　　　　　　　│　　今度の小説では、〝現代〟における魂の成長･･･　　　　　　　　..│
　　　　　　　│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
　　　　　　　│　　大戦後の、新しい社会、新しい人間の見方の中での　　　　　　　│
　　　　　　　│ 　 人の成長を、一人の女性を通じて表わそう、と考えてますから　 │
　　　　　　　 ゝ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿_.乂


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .　- ──- ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,.　'"´￣￣ ＼　 　 ｀ヽ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　　 ／　　　￣￣｀ヽ､＼　 　　 ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　〃./｀1　　l　l 　 ｀ヽ ヽ＼　`ヽ　ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　現代の社会は、戦前･･･これまでに比べ、　　　　　　 〃 l　　Lヽ_l_人　　 | 　 l　　　 l　　l
　　　　　　　　　　　　　　　　よりダイナミックに、そして より複雑に　 　 　 　 　 　 | l lj　　　 ＞=＝｀ｰ'ヽ　j　ﾄ､　　　 l
　　　　　　　　　　　　　　　　なってきてます。　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 | U仁、　 ヽt少 　　/｀Y　l　l　　　 !
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ＼}tり　 　 　 　 　 l　 |　 lノ　　　 l
　　　　　　　　　　　　　　　　やる夫さん。　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　1く 　 　 　 　 　 l　 | 　l　　　　 l
　　　　　　　　　　　　　　　　音楽祭で、現代の音楽を　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 l　 , -　　　　　　l　 |　 l.　　|　　ﾄ､
　　　　　　　　　　　　　　　　お聴きになりませんでしたか？　　　　　　　　 　 　 　 　 　ヽ 　 　 　 　 ／ヽノ　 l.　　|　　| ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ＼_ ＿ ／　 _＿l　 ﾄ､　 ﾄ､　ﾄ､ﾉ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　　 l　 | ヽ　「　　 l_ノ　ヽ＼＼＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼|￣|__|　 ,.　-─　　＞＞ヽ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 | ノ　　　　　　　／／ ￣￣｀`ヽ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,　イ/　　　　　　 ／／


　　 　 　 　 　 　 　 　 ,,..-――-..,,
　　　　　　 　 　 　 ／　 　 　 　 　 ＼
　　　 　 　 　 　 ／　　　　　　　 　 　 ヽ
　　　　　　　　 /　　　　　 ＿__) 　 ヽ-　l
　　　　　 　 ／l 　 　 　 '´ 　 _　　 r　　.l
　　　　　　/　..| 　 U　　t''tzj´　　ｨｾﾂ　',
　　 　 /｀ヽ、__.',　 　 　 ｀¨¨´　　 ヽ　　 l　　　　　いや、やる夫は
　 　 ./　　　＼ .ヽ.　　　　 （＿ノ--'　　ﾉ　　　　　無調の音楽とかは苦手なんだお
　　 /　　 　 ／-‐| ＼､ ＿＿＿_ ,,..-＜
　 ./　　　 ./　　 l l　　＼　 　 |　r-ヽ　 ｀ヽ
　/　　　　l　　　 | ヽ　 　.>､ r'__..>＞　　　|
./　　　　 iヽ　　 .|＿ヽ.イ .〈Y´　i ｀''１ |　 |
'　　　 　 l　　、　 < ´　 .i　　|　　i　　| |　 |
＼　　　/　_,,-ヽ　 ヽ　　.i　 .|　　.i　 .|.l　 |
　 .ヽ∠-''"ヽ　　　　ヽ　 i 　.|　　 i　 |l　..|
　　　　　　　 〉　　　　ヽ .l 　.|　　 .i　|｀ヽ|

219： ◆c4bqdXp7mw：2017/12/26(火) 20:01:50 ID:O1/wGV86



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::::○ﾟo:::::::｡:::ﾟ:,´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ:::o゜::ﾟ:::::o｡::::::::::::::::゜::::o:::::::○:::::ﾟ::::゜ o::｡:::::::o::｡ ::::::::::::::::::::
　　　　　 　 │　難しくて、　　　　　　　　　　　　　 │
　　　　'''''　''│　何が何だか分からなくて･･･　　..│　　　 ''';;;,,,　　　　,,,,,;;;;;;'''''';;;;;,,,,,,,,,　　　　,,,,,,;;;;;;;''''''
　　　　　　,,,;;乂＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿_ノ　 　 .,,,,;;;;''''　　　　''';;;;,,　　　　'''''';;;;;;,,,,,;;;;;;;;''''''
　　　　　'''''''''　　　　　''''''';;;;;;,,,,　''';;;;　　　　　;;''　　　　,,,;;;;;'''''　　　　　　　'''';;;;,,,　　　　　　'''';;;　''''';;;;;;;,,,,,,
　　　　　　　　　　　　　　　　''''''''';;;;;;;;,,,,　　　; 　 　 　 ;'　　　　　　　 　 ,,,,,,,,,,;;;;;''''　　　　　　　';　　　　''''';;;;;,,,
''''';;;;;;;,,,,,,,　　　　　　　　　　　　　　　　''';;,　　　　　　　　　　　　　 ,´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
　　　'''''''''''';;;;;;;,,,,,,,　　　　　,,,;;;,,,　　　　　　　　　　　　　　　　　　│　　そう。　無調で音楽を作る彼らも　　　 │
　　　　,,,,,,;;;;;;;;;''''';;;;;;;;,,,,,,;;;'''''　　''''';;;;;;;,,,,,　　　　　　　　　　　　　 │　　まだ 手探りの状態だし、ぎこちなく、　│
　　　　,,,;;;;'''　　　　''';;;''　　　　　　　　　　　 ,, 　 　 　 　 　 　 　 │　　つたないものが多いのも事実です　　.│
,,,,;;;;;;'''''''　　　　　　　;'　　　　　　　　　,,,,;;;,;'''　　　　　 　 　 　 　 .ゝ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿__乂
　　　　　　　　　　　 '　　　　　　 ,,,;;;''''''
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 _,.､.-♪-.､ 　 　　　　　　_,,,,,,,,,,,,,,,,,＿、_,,,,♪,,〟
　　　 　　　　　　　 ＿＿＿ 　 　 ♪ 　　　　　_,.､.-―-.､.,.､-''´ 　 　 　 　 ｀ﾞ'''ｰ--,,,,ｨ,'"｀　　♪,,―'ﾟ￣ﾞ'''''''''''
　　　 　　　 　 　 　∨//,｀ゞt.＿＿_　　　.､-''´　　‐''^ ´　 `'-.♪　　　　　 ,,,,--‐'"｀　￣￣￣ﾞ゛
　　 　, －ｧ 、　　　 .∨,ｨ///..―--:‐''^ ´ 77777ヽ 　 　 　 　 ｀ﾞ"'''''''''''''''"｀_　 　 　　　　　　_
　 　 / ﾉﾉ_ Y! 　 　 　 Ⅵ'///////////////////ﾊ　　　　 　 γ´λ､ 　 /'　　　　　 　_，_(q{＿，
　　 .ゝＫｰ'r'ﾘ　　 　 　 .l|////////////////////ﾘ　　　 　 .（_rv'　,!}　/'　　　 　 γ,㍉_こ非こ_
　　　 ,ｨﾆ水､　　　 ＿_ji!∨////////////////_'.ｲ　　　　　　 _ﾟ介r'r=/'=,みmr_ｧｑ'　l.　ｐ.}f_j､ ~
　 　 .ｉ^ ､_V.i!＿_.j生圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭|　　　　 〈　;ー`ヮfｧ⌒´　　　　,.≧≦._川ヽj
　　　 }`ー-.}圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭|　　 　 　 ﾔ´7_1_|　　　　　　 ﾉ_ヽiγ´ .ll!｀ヽ
　　　ﾉ＿/､>_ｰ_￢＝r------ｒ ---─――一r==r┘ 　 　 　 . ）― {I{　　 　 　.r,ｔｔｔj===========ｧ
　　　r`-_-__ｧ ./　 }i「￣||7￣　　　　　　　　　　TT　 　 　 　 .（ 　　,ｵ_,!　　 　 　 　 ﾉ_.ﾊ!　,:Ⅲ､ i´
　　　r≧≦>'.∧　 |ｉl　 /i　　　　　　 　 　　 　　.li|　　 　 　 　 ハ　＼||　　　 　 　.i^r'_Ｊ,! _j!冊i_ し
　　　| |￣| |_ハ_ｯ-|ｉ|_./'||　　　　　 　　 　 　 　 .li|　　　　　 ./ i　ﾄ　､ ヽ 　 　　　　} { { { 　 :瓜 　 ﾘ
　　　Lｌ 　Ll､_〉ゝィt.j-' .ｔj　　　　　　　　　 　 　 tj 　 　 　 .ん_ﾄ.ｨjr-ｔぇ-'　　　　 r_ｸｌ」ゞ. ｰ .ir -_<
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 '´　｀´
::::○ﾟo:::::::｡:::ﾟ::::o○:::゜:::｡:::oﾟ:::::::o:::ﾟ:::::｡::::ﾟ::::｡○｡ o゜::::::o゜::ﾟ:::::o｡::::::::::::::::゜::::o:::::::○:::::ﾟ::::゜ o::｡:::::::o::｡ ::::::::::::::::::::
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220： ◆c4bqdXp7mw：2017/12/26(火) 20:02:09 ID:O1/wGV86



.　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　│ 　 しかし、彼らの音楽には この　　　　　.│
　　　　　　　　　　　　　　　　　│ 　 複雑な現代を表わそう、表象しよう 　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　　│ 　 という強い意志が働いている。　　　　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　　 ゝ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿__乂




　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ,´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
　　　　　　　　　 　 　 　 │　この悲惨な大戦をもたらした旧社会を　　　　　│
　　　　　　　　　 　 　 　 │　糾弾するとともに、　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
ー┴ー[＿＿] ─┴||─.│　新たな人間のあり方、人間関係、社会･･･　　...│..─┴||─┴─:[＿＿] ─┴||─┴
￣￣￣||: | :|l ￣￣ ||￣ .ゝ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿_.乂|::￣￣||￣￣￣ ||: | :||:::￣￣||￣￣
　 　 　 ||: | :||:　{}={}个{}.={} 　 ||: | :||::.: . 　　　　　　　||: | :||:　{}={}个{}.={} 　 ||: | :||::. {}={}个{}.={} 　 ||: | :||: :.{}={}个{}.={}
　 　 　 ||: | :||:　 ｀{}={}={}´　　 ||: | :||::.: . 　　　　　　　||: | :||:　 ｀{}={}={}´　　 ||: | :||: 　｀{}={}={}´　　 ||: | :||::.　｀{}={}={}´
　 　 　 ||: | :||::.　　　　　　　　 ||: | :||::.: . 　　　　　　　||: | :||::. :.　　　　　　　 ||: | :||::　 　 　 　 　 　 ||: | :||::.
　 　 　 ||: | :||::.　　　　　　　　 ||: | :||::.: . 　　　　　　　||: | :||::. :.　　　　　　　 ||: | :||::　 　 　 　 　 　 ||: | :||::.
　 　 　 ||: | :||::.　　　　　　　　 ||: | :||::.: . 　　　　　　　||: | :||::. :.　　　　　　　 ||: | :||::　 　 　 　 　 　 ||: 　 - ──- ､
　 　 　 ||: | :||::.　　　　　　　　 ||: | :||::.: . 　　　　　　　||: | :||::. :.　　　　　　　 ||: | :||::　　 　 　 　 ,.　'"´￣￣ ＼　 　 ｀ヽ､
　 　 　 ||: | :||::.　　　　　　　　 ||: | :||::.: . 　　　　　　　||: | :||::. :.　　　　　　　 ||: | :||::　　　 　 .／　　　￣￣｀ヽ､＼　 　　 ＼
　 　 　 ||: | :||::.　　　　　　　　 ||: | :||::.: . 　　　　　　　||: | :||::. :.　　　　　　　 ||: | :||::　　 　 〃./｀1　　l　l 　 ｀ヽ ヽ＼　`ヽ　ヽ
＿＿＿||: | :||:.＿＿＿＿＿＿||: | :||:.＿＿＿＿＿＿||: | :||:.＿＿＿＿＿＿||: | :||:.＿＿ 〃 l　　Lヽ_l_人　　 | 　 l　　　 l　　l
ΤΤΤ||: | :||::ΤΤΤΤΤΤ||: | :||::ΤΤΤΤΤΤ||: | :||::ΤΤΤΤΤΤ||: | :||::ΤΤ | l lj　　　 ＞=＝｀ｰ'ヽ　j　ﾄ､　　　 l
｜｜｜||: | :||::｜｜｜｜｜｜|.,´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ　.｜||: | :||::｜｜ | U仁、　 ヽt少 　　/｀Y　l　l　　　 !
⊥⊥⊥||: | :||::⊥⊥⊥⊥⊥ . │　 そういったものを肯定する、 　 .│ .⊥l|: | :||::⊥⊥ .＼}tり　 　 　 　 　 l　 |　 lノ　　　 l
──‐l二二二l:─────l.│　人間賛歌があります　　　　　　　│ . l二二二l:─── 1く 　 　 　 　 　 l　 | 　l　　　　 l
　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ゝ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿__乂　 　 　 　 　 　 　 　 l　 , -　　　　　　l　 |　 l.　　|　　ﾄ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ヽ 　 　 　 　 ／ヽノ　 l.　　|　　| ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ＼_ ＿ ／　 _＿l　 ﾄ､　 ﾄ､　ﾄ､ﾉ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 l　 | ヽ　「　　 l_ノ　ヽ＼＼＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ＼|￣|__|　 ,.　-─　　＞＞ヽ＼
　　　　　　　　　　 　 ,´￣￣￣｀ヽ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　| ノ　　　　　　　／／ ￣￣｀`ヽ､
　　 　 　 　 　 　 　 │　･･････　│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ,　イ/　　　　　　 ／／
　 　 　 　 　 　 　 　 乂＿＿＿_.ノ

.

221： ◆c4bqdXp7mw：2017/12/26(火) 20:02:26 ID:O1/wGV86


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ,´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
ー┴ー[＿＿] ─┴||─┴─:[＿＿]─┴─┴─┴[＿＿] ...│　やる夫さん･･･　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│
￣￣￣||: | :|l ￣￣ ||￣￣￣ ||: | :||::￣￣￣￣￣￣||: | :|l 　.│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　..│
　 　 　 ||: | :||:　{}={}个{}.={} 　 ||: | :||::.: . 　　　　　　　||: | :||:　{│　気を悪くしないでほしいが、貴方から「傑作」と 　 .│
　 　 　 ||: | :||:　 ｀{}={}={}´　　 ||: | :||::.: . 　　　　　　　||: | :|l:　 │　伺っていたシュトラウスの『アリアドネ』･･･　　　 　 │
　 　 　 ||: | :||::.　　　　　　　　 ||: | :||::.: . 　　　　　　　||: | :||::. :..ゝ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿__乂
　 　 　 ||: | :||::.　　　　　　　　 ||: | :||::.: . 　　　　　　　||: | :||::. :.　　　　　　　 ||: | :||::　 　 　 　 　 　 ||: | :||::.
　 　 　 ||: | :||::.　　　　　　　　 ||: | :||::.: . 　　　　　　　||: | :||::. :.　　　　　　　 ||: | :||::　 　 　 　 　 　 ||: | :||::.
　 　 　 ||: | :||::.　　　　　　　　 ||: | :||::.: . 　　　　　　　||: | :||::. :.　　　　　　　 ||: | :||::　 　 　 　 　 　 ||: | :||::.
　 　 　 ||: | :||::.　　 　 .,,..-――-..,,:||::.: . 　　　　　　　||: | :||::. :.　　　　　　　 ||: | :||::　 　 　 　 　 　 ||: | :||::.
　 　 　 ||: | :||::.　　 ／　 　 　 　 　 ＼　　　　　 　 　 ||: | :||::. :.　　　　　　　 ||: | :||::　 　 　 　 　 　 ||: | :||::.
＿＿＿||: | :|l:. . ／　　　　　　　 　 　 ヽ　 ＿＿＿＿||: | :||:.＿＿＿＿＿＿||: | :||:.＿＿＿＿＿＿||: | :||:.＿＿＿＿＿
ΤΤΤ||: | :|l::./ 　 　 　 ー‐-､ 　 ／　 l . ΤΤΤΤ||: | :||::ΤΤΤΤΤΤ||: | :||::ΤΤΤΤΤΤ||: | :||::ΤΤΤΤΤ
｜｜｜||: | :／l 　 　 　 　 　 _　　 r　　.l　.｜｜｜｜||: | :||::｜｜｜｜｜｜||: | :||::｜｜｜｜｜｜||: | :||::｜｜｜｜｜
⊥⊥⊥||: ./　..| 　 　 　 t''tzj´　　ｨｾﾂ　', .⊥⊥⊥⊥|.,´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ .⊥
──‐l/｀ヽ、__.',　 　 　 ｀¨¨´　　 ヽ　　 l────l │　この前 招待されたので鑑賞しましたが、　　　 　 　 │
　 　 ./　　　＼ .ヽ.　　　　 （＿ノ--'　　ﾉ　　　　　　 .│　よい趣味が欠けているよう、私には感じられました │
　　 /　　 　 ／-‐| ＼､ ＿＿＿_ ,,..-＜　　　 　 　 　 ゝ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿_.乂
　 ./　　　 ./　　 l l　　＼　 　 |　r-ヽ　 ｀ヽ
　/　　　　l　　　 | ヽ　 　.>､ r'__..>＞　　　|
./　　　　 iヽ　　 .|＿ヽ.イ .〈Y´　i ｀''１ |　 |
'　　　 　 l　　、　 < ´　 .i　　|　　i　　| |　 |
＼　　　/　_,,-ヽ　 ヽ　　.i　 .|　　.i　 .|.l　 |
　 .ヽ∠-''"ヽ　　　　ヽ　 i 　.|　　 i　 |l　..|　　 　 　 　 　 .,´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
　　　　　　　 〉　　　　ヽ .l 　.|　　 .i　|｀ヽ|　　　　　　 　 │　全体をまとめた、統一されたもの、　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
　 　 　 　 ／　　　　 　 l/　 .|　　　ヽ|　 .l　　　 　 　 　 .│　有機的なものを創ろう、という意志が欠如してるよう　　　│
　　 　 .／　　 　 　 　 ./　　 l 　 　 /.＼ ヽ　 　 　 　 　 │　感じられたのです　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 │
　　　　l 　 　 　 　 　 /　　　.l　　　〉　　＼l　 　 　 　 　 .ゝ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿__乂
　 　 　 ヽ　　　　　／＿_,..--'┬-イ　　　 |
　 　 　 　 ＼　 .／―‐┴''"´￣￣l　　 　 |

222： ◆c4bqdXp7mw：2017/12/26(火) 20:02:47 ID:O1/wGV86


.　　　　　　　　　　　　　　　 ,´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　│　趣味が欠けてるって？　　　　　　　　　　　..│
　　　　　　　　　　　　　　　│　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 │
　　　　　　　　　　　　　　　│　やる夫には洗練されてて また　　 　 　 　 .│
　　　　　　　　　　　　　　　│　ウィットにも欠けてないよう、思えたお　 　 │
　　　　　　　　　　　　　　　 乂＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿_.ノ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .　- ──- ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,.　'"´￣￣ ＼　 　 ｀ヽ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　　 ／　　　￣￣｀ヽ､＼　 　　 ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　〃./｀1　　l　l 　 ｀ヽ ヽ＼　`ヽ　ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　こう言い直しましょう。　　　　　　　　　　　　　　　　　 〃 l　　Lヽ_l_人　　 | 　 l　　　 l　　l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 | l lj　　　 ＞=＝｀ｰ'ヽ　j　ﾄ､　　　 l
　　　　　　　　　　　　　　　　　ストラヴィンスキーやオネゲルがもたらした　　　 　 | U仁、　 ヽt少 　　/｀Y　l　l　　　 !
　　　　　　　　　　　　　　　　　リズム、活気、エネルギー･･･　　　　　　　 　 　 　 　 ＼}tり　 　 　 　 　 l　 |　 lノ　　　 l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　1く 　 　 　 　 　 l　 | 　l　　　　 l
　　　　　　　　　　　　　　　　　新しい時代がもたらしたもの、　　　　　　　　　　 　 　　 l　 , -　　　　　　l　 |　 l.　　|　　ﾄ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　現代に生きる者の生活を変えたもの、　 　 　 　 　 　 　ヽ 　 　 　 　 ／ヽノ　 l.　　|　　| ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　現代の者が求める熱狂が、欠けている、と。　　　　　　 　＼_ ＿ ／　 _＿l　 ﾄ､　 ﾄ､　ﾄ､ﾉ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　　 l　 | ヽ　「　　 l_ノ　ヽ＼＼＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　現代的でない、と　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ＼|￣|__|　 ,.　-─　　＞＞ヽ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 | ノ　　　　　　　／／ ￣￣｀`ヽ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,　イ/　　　　　　 ／／
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣



.　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│ウィーン･･･　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│オーストリアの人々は洗練されてるでしょう　　　.│
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ゝ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿_.乂
　　　　 　 　 ＿＿＿_
　　　　 　 ／　　　 　 ＼
　　　　 ／　　 _ノ　 ヽへ＼
　 　 ／　　　（ ―）　（―） ヽ　　　　　 　 　 　 　 .,´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
　　 .l　 u :::: ⌒（__人__）⌒　|　　　　　　 　 　 　 │　そのときの上演でも聴いている人々は皆　　　　　│
　 　 ＼　　　　　｀ ⌒r'.二ヽ< 　 　 　 　 　 　 　 │　内容をそらんじている、と言ってもいいぐらい　　...│
　 　 ／　　　　 　 　ｉ＾Yﾞ r─ ゝ、　　　　　　　　 │　熟知してるようでした　　　　　　　　　　　　　　　　　│
　　/　　　,　　　　　ヽ._Ｈﾞ ｆﾞﾆ、|　　　　　　 　 　 .ゝ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿__乂
　　{　　　{　　 　 　 　 ＼｀7ｰ┘!

223： ◆c4bqdXp7mw：2017/12/26(火) 20:03:11 ID:O1/wGV86



:::::｡::::::::::o:::::::::::::::::::::ﾟ::::o:::::::::::::o::::::::::::::::::ﾟ:::::::::::::::o::ﾟ:::::::::::::::::o::::::::::::ﾟ::::::::::｡::::｡:::::::｡::::::::::o:::::::::::::::::::::ﾟ:::::::::o::::::::::::::
::::○ﾟo,´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ..｡::::::::::::::::゜::::o:::::::○:::::ﾟ::::゜ o::｡:::::::o::｡ ::::::::::::::::::::
　 　 │　だが洗練されてる半面、容赦がありません。　 │
,x幺..│　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 │ 　 　 　 　 　 '守|会ｭ　　　 '守圭圭圭圭
丞圭│　ツェルビネッタを歌った歌手は、ものすごく　　 .│　 　 　 　 　 　 ｀Ⅵ|丞　　　 ｀Ⅵ圭圭圭|
圭歪│　難度の高いアリアを見事に歌ったのに　　　 　 │　　　　　 　 　 　 .Ⅵ|伐　　　 　Ⅵ圭圭||
圭i . │　最後のアリアで一音外しただけで　　　　　　　　│　　　　　　　　　　　Ⅵ|伐　 　 　 Ⅵ圭圭
i炒 . │　口笛を吹かれていた　　　　　　　　　　　　　　　..│　　　　　　　 　 　 　 Ⅵｉ伐　 　 　 Ⅵ圭ll
Ⅳ 　 ゝ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿__.ノ 　 　 　 　 　 　 　 　 　 Ⅵｉｉﾍ　 　 　 Ⅵ圭
/　　 /㌢´　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ﾞ'廷ｉ代　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ||圭]　 　　　 ||圭
　 　 ll/　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 `'冬淤t、　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ||洲ﾘ　　　 　 ||洲
　 　 lll　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 》i淤〉　　　　　　　　　　　 　 　 　 為Ⅳ　　 　 　 Ⅶll
　 　 {{　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ﾍ㌢　　　　　　　　　　　　　 　 　 '為ｿ　　　　　　　Ⅶ
　　　ﾍ_　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 /ア　　　　　 　 　 ﾍ
　　　 　[ｆｔ　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ,´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ　 .〃
　　　　　Νk　　　　　　　　　　　　 　 　 　 │　ミスを咎める、というより･･･　 │...7
　　　　 　 !垈　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ゝ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿__.ノ..ノ
　　　　　.為llll}
　　　　.ｨ圭洲;
　　 ,ｨ劣圭:㌢
　　 ＿ , -－／￣￣￣＼　　＿　 _　　＿__　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＞ ‐ - - 、
　∠_　ヽ　 /　　, =､　, =､ V´ 　У　V._　 　 ヽ. 　 , - ─ - 、/￣＞ ─ ､　　　　　＿.＿_, ─‐ 、　 /　　 _　　 _ ヽ
´　　 ヽ .Ⅵ　　 ､　　　　　, |　　〈　　|´¨｀, =､　|　/　　　　__ .ヽ , -- ､　　} ＿_　 /　 /　/ _　 ,=､ヽ｜　　"¨ﾞ　´¨｀ |
　　　 ｜ | |　　　ヾ ‐- '´/ | .／￣ヽ| |`‐ィ　 / ∧　　　 '"¨　 .〉 '｀ '｀| ／　＿. ヾ 　.}　 | "¨ﾞ　,　　} }　　 ､＿＿_,ｲ |
　　　 /　'　ヽ　　　 ゝ-‐'　,'/　　＿__ヽニ´.ノ { l　ヽ　　 ヾ - ‐{ ､.`='/　／　　 ＼∨/　 ' , `ﾆィ´ /　ゝ､ 　` - ‐ ´/
　　／　　_ /　　　､　＿／　 ／　　　ヽ　/　　 ＞´　＼ 　 ￣ﾌ　 ￣.／! ,=､ ,=、 |｜| 　　 〉‐-　く　　 ｜　　　　　{
　´　　／　　　　　　＼.. 　.,ｲ　　 __.　　V 　 ／　　　 〈 　￣「　　　/　　| ﾄ､__,， /.､V　 ／　　　　ヽ ／
　 　 /　　　　　'　　,´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ.　 ヽ'´　　 　 　 ／
　　 {　　　　 　 　 │　“正しい” とされてるもの、正典、規範、慣例･･･　　 │　　 ',　　 　 ／
　　｜　　　　　　 .│　そういったものからズレてる、という事に　　　　　　 .│　　.｜　　 /
　 　 　 　 　 　 　 │　容赦がないように思えました　　　 　 　 　 　 　 　 　 │
::::○ﾟo:::::::｡:::ﾟ::::o○ゝ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿__ノ　 :::::ﾟ::::゜ o::｡:::::::o::｡ ::::::::::::::::::::
:::::｡::::::::::o:::::::::::::::::::::ﾟ::::o:::::::::::::o::::::::::::::::::ﾟ:::::::::::::::o::ﾟ:::::::::::::::::o::::::::::::ﾟ::::::::::｡::::｡:::::::｡::::::::::o:::::::::::::::::::::ﾟ:::::::::o::::::::::::::
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224： ◆c4bqdXp7mw：2017/12/26(火) 20:03:31 ID:O1/wGV86



:::::｡::::::::::o:::::::::::::::::::::ﾟ::::o:::::::::::::o::::::::::::::::::ﾟ:::::::::::::::o::ﾟ:::::::::::::::::o::::::::::::ﾟ::::::::::｡::::｡:::::::｡::::::::::o:::::::::::::::::::::ﾟ:::::::::o::::::::::::::
::::○ﾟ.,´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ::::o:::::::○:::::ﾟ::::゜ o::｡:::::::o::｡ ::::::::::::::::::::
　　 │　慣例とされているものから外れていることを許さない、 　│
　　 │　変化の拒否、不寛容･･････　　　　　　　　　　　　　　　　　.│:::::::::::::::　:::::::::::::::
　 　 ゝ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿__ノ.::::::::　　　:::::::::::::::::
　　　　　::::::::::::::　　　　　　　　　　::::::::::::　　　　　　 :::::::::::::::::::::　　　　:::::::::::　　　:::::::::::::::::
:::::::　　　:::::::　　　　　　　　　　　 ::::::::::::::　　　　　　::::::::::::::::::::　　　　　 :::::　　　　 :::::::::::::
::::::::::::　　::::::::　　　　　　　　　　　::::::::::::　　　　　　　　:::::::::::　　　　　　　　　　　::::::::::
:::::::::::::::　　　　　　　　　　　　　　　　::::::::　　　　　　　 ::::::::　　　　　　　　　　::::::::
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::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::　　　　　 ::::::::　　　　　　　:::　　　　　　　 ::::::::　　　　　:::::::::::::
::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::　　　::::::::::　　　　　:::::　　　　　　　　　　　　　 :::::::::::::::::
::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::　　　　　　　　　　　::::::::　　　 :::::::　　　　　　:::::::: ::::::::::::::::::::::::::::::::::
:::::::::::::::::::::::::　　　　　　　　　　 :::::::::::::　　　　　 :::::::　　　　　　　　　　　　　　　 :::::::::::::::
::::::::::::::::::　　　　　　　　　　 :::::::::::::::::　　　　　　 :::::　　　　　　　　　　　　　 :::::::::::::::::::::::
::::::::::::::::::　　　　　　　　　::::::::::::::::::　　　　　　　　　　　　　　　　:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
　　　　　　　　　　　　　::::::::::::::::::::　　　　　　　 :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
　　　　　　　　　　::::::::::::::::::::
　　　　　　　::::::::::::::::::::::　　　　　　　　　　　　　　　 ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
　　 ::::::::::::::::::::::::::::　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
:::::::::::::::::::::::::::::::::　　　　　　::::::::　　　　　　　　　　　　　　　　　　　::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
::::::::::::::::::::::::::　　　　　　　 :::::::::::::..,´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
　　　　　　　　　　　　 　 ::::::::::::: │　 何て言いますか･･･　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 │
::::::::::::::::::::::::::::::::　　　　　 :::::::::::: │　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 │
:::::::::::::::::::::::::::　　　　　　　:::::::::::::│　 慣習の上で眠っている老貴族のような世界、 　 │
　:::::::::::::::::　　　　　　　　 ::::::::::::::│　 そういったものをウィーンで感じましたね･･･　　...│
::::::::::::::::::::::　　　　　　 :::::::::::::::::::::.ゝ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿_.ノ
::::::::::::::::::::::::::::::　　 ::::::::::::::::::::::::::::::::　　　　　　 ::::::::::::::::::　　　　　　　　　:::::::::::::::::::::::::
:::::::::::::::::::::::　　　:::::::::::::::::::::::::::::::::::　　　　　　　　　::::::::::::::::::::　　　　　　　　　　:::::::::::::
::::○ﾟo:::::::｡:::ﾟ::::o○:::゜:::｡:::oﾟ:::::::o:::ﾟ:::::｡::::ﾟ::::｡○｡ o゜::::::o゜::ﾟ:::::o｡::::::::::::::::゜::::o:::::::○:::::ﾟ::::゜ o::｡:::::::o::｡ ::::::::::::::::::::
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.

225： ◆c4bqdXp7mw：2017/12/26(火) 20:03:56 ID:O1/wGV86



. 　　　　　　　　　　　　 ,´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
　　　　　　　　　　　　 │　 大戦前、私が問題にしていたのは、フランスとドイツ ――　　│
　　　　　　　　　　　　 │　 ―― 二国の間にあった対立と憎悪 ――それの克服で、 　 .│
　　　　　　　　　　　　 │　 真の愛が人と人とを結び付ける、というのがテーマでした　　.│
　　　　　　　　　　　　　ゝ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿__乂

.　　　　　　　　　　　　　 　 l　 /
　　　　 　 　 ＿＿＿_　　　　 ′／
　　　　 　 ／　　　 　 ＼
　　　　 ／　　 ⌒　 ヽへ＼
　 　 ／　　　（ ●）　（―） ヽ
　　 .l　 .u 　 ⌒（__人__）⌒　|
　 　 ＼　　　　　｀ ⌒r'.二ヽ<
　 　 ／　　　　 　 　ｉ＾Yﾞ r─ ゝ、
　　/　　　,　　　　　ヽ._Ｈﾞ ｆﾞﾆ、|
　　{　　　{　　 　 　 　 ＼｀7ｰ┘!

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .　- ──- ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,.　'"´￣￣ ＼　 　 ｀ヽ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　　 ／　　　￣￣｀ヽ､＼　 　　 ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　〃./｀1　　l　l 　 ｀ヽ ヽ＼　`ヽ　ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 〃 l　　Lヽ_l_人　　 | 　 l　　　 l　　l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 | l lj　　　 ＞=＝｀ｰ'ヽ　j　ﾄ､　　　 l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 | U仁、　 ヽt少 　　/｀Y　l　l　　　 !
.　　　　　　　　　　　　 　 ですから、前の小説、『ジャン･クリストフ』では　　　 　 　 ＼}tり　 　 　 　 　 l　 |　 lノ　　　 l
　　　　　　　　　　　　 　 ドイツとフランスの架け橋となるような小説、 　 　 　 　 　 　 1く 　 　 　 　 　 l　 | 　l　　　　 l
　　　　　　　　　　　　 　 そういった、二つの世界を描きだし、　　　 　 　 　 　 　 　 　 l　 , -　　　　　　l　 |　 l.　　|　　ﾄ､
　　　　　　　　　　　　 　 二つの世界の和を図るものとして、書いたのです　　　　　　 ヽ 　 　 　 　 ／ヽノ　 l.　　|　　| ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ＼_ ＿ ／　 _＿l　 ﾄ､　 ﾄ､　ﾄ､ﾉ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　　 l　 | ヽ　「　　 l_ノ　ヽ＼＼＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼|￣|__|　 ,.　-─　　＞＞ヽ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 | ノ　　　　　　　／／ ￣￣｀`ヽ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,　イ/　　　　　　 ／／

226： ◆c4bqdXp7mw：2017/12/26(火) 20:04:16 ID:O1/wGV86



.　　　　　　　　　　　　　　　 ,´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　│ 　 しかし、この大戦後の社会における問題は、 　 │
　　　　　　　　　　　　　　　│ 　 新しい世界に生きる、新しい人々に向ける　 　 .│
　　　　　　　　　　　　　　　│ 　 旧社会の偏見･･･　　　　　　　　　　　　　　　　　　│
　　　　　　　　　　　　　　　 ゝ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿__乂



　　 　 　 　 　 　 　 　 ,,..-――-..,,　　　　　　 　 　 ,´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
　　　　　　 　 　 　 ／　 　 　 　 　 ＼　　 　 　 　 │　　それをアンネットの成長と彼女の魂、　　　　　　│
　　　 　 　 　 　 ／　　　　　　　 　 　 ヽ　　 　 　 .│ 　 一人の女性の生き方を通じて描こう、と考え 　 │
　　　　　　　　 /　　　　　 ＿__) 　 ヽ-　l　　 　 　 │ 　 そして書いているんです　　　　　　　　　　　　 　 │
　　　　　 　 ／l 　 　 　 '´ 　 　 　 r　　.l　　　　 　 ゝ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿_.乂
　　　　　　/　..|.　U　　　=≡=　　 ==''　',
　　 　 /｀ヽ、__.',　　 　 　 　 　 　 ヽ　　 l
　 　 ./　　　＼ .ヽ.　　　　 （＿ノ--'　　ﾉ
　　 /　　 　 ／-‐| ＼､ ＿＿＿_ ,,..-＜　　　　　　　 やる夫は、ロランの芸術家としての信条や
　 ./　　　 ./　　 l l　　＼　 　 |　r-ヽ　 ｀ヽ　　　　　 平和主義・人道主義者としての信念について
　/　　　　l　　　 | ヽ　 　.>､ r'__..>＞　　　|　　　　　 異を唱えるつもりは ねーお
./　　　　 iヽ　　 .|＿ヽ.イ .〈Y´　i ｀''１ |　 |
'



　　 　 　 　 　 　 　 　 ,,..-――-..,,
　　　　　　 　 　 　 ／　 　 　 　 　 ＼
　　　 　 　 　 　 ／　　　　　　　 　 　 ヽ
　　　　　　　　 / 　 　 　 ー‐-､ 　 ／　 l
　　　　　 　 ／l 　 　 　 　 　 _　　 r　　.l
　　　　　　/　..| 　 　 　 t''tzj´　　ｨｾﾂ　',　　　　　　 ただ、聞いてて
　　 　 /｀ヽ、__.',　 　 　 ｀¨¨´　　 ヽ　　 l
　 　 ./　　　＼ .ヽ.　　　　 （＿ノ--'　　ﾉ　　　　　　 イデオロギー的になり過ぎじゃね？
　　 /　　 　 ／-‐| ＼､ ＿＿＿_ ,,..-＜
　 ./　　　 ./　　 l l　　＼　 　 |　r-ヽ　 ｀ヽ　　　　　 とは思うお
　/　　　　l　　　 | ヽ　 　.>､ r'__..>＞　　　|
./　　　　 iヽ　　 .|＿ヽ.イ .〈Y´　i ｀''１ |　 |
'　　　 　 l　　、　 < ´　 .i　　|　　i　　| |　 |
＼　　　/　_,,-ヽ　 ヽ　　.i　 .|　　.i　 .|.l　 |
　 .ヽ∠-''"ヽ　　　　ヽ　 i 　.|　　 i　 |l　..|
　　　　　　　 〉　　　　ヽ .l 　.|　　 .i　|｀ヽ|
　 　 　 　 ／　　　　 　 l/　 .|　　　ヽ|　 .l
　　 　 .／　　 　 　 　 ./　　 l 　 　 /.＼ ヽ
　　　　l 　 　 　 　 　 /　　　.l　　　〉　　＼l
　 　 　 ヽ　　　　　／＿_,..--'┬-イ　　　 |
　 　 　 　 ＼　 .／―‐┴''"´￣￣l　　 　 |

227： ◆c4bqdXp7mw：2017/12/26(火) 20:04:36 ID:O1/wGV86


　　　　　　　　 　　　　＿＿＿
　　　　　　　　　 　 ／ 　 　 　 ＼　　　　　　　　それに、大戦後の新しい生き方、新しい社会･･･
　　　　　　　　　 ／ 　 　 　 　 　 ＼
　　　　　　　　／　 　 　_ノ　　ヽ､_　＼　　　　　 これまでとは違う社会を必要としている、というのは
　　　　　　 　 |　 　 　 （ー）　 （ー）　 |　　　　　 同意だけど、やる夫はロランほど 未来的というのを
　　　　　　　　＼　 u. 　 （__人__）　,／　　　　　 楽観視できねーお
　　　　　　　　　ノ　　　　 ｀ ⌒´　　＼
　　　　　　 ／´　　　 　 _i⌒i⌒i⌒i┐ ヽ
　　　　　　 |　　　　ｌ　 （ l　/　/　/　l
　　　　　 　 l　　　　l 　ヽ 　　　　　 /

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　::::::::::

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　:::::::::::::::::::::::::::::

　　　　　　　　　　　　　　　　　::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::

　　　　　　　　　　　　 ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::

:::::｡::::::::::o:::::::::::::::::::::ﾟ::::o:::::::::::::o::::::::::::::::::ﾟ:::::::::::::::o::ﾟ:::::::::::::::::o::::::::::::ﾟ::::::::::｡::::｡:::::::｡::::::::::o:::::::::::::::::::::ﾟ:::::::::o::::::::::::::
::::○ﾟo:::::::｡:::ﾟ::::o○:::゜:::｡:::oﾟ:.γ￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ○:::::ﾟ::::゜ o::｡:::::::o::｡ ::::::::::::::::::::
　　　　　　　　　　　 　 　 　 │　狂乱のインフレ後の、ベルリン･･･　　　 　 │
: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :.│　ロランは見たか お？　　　　　　　　　　　　 │.:, ': : : : : :
‐-:.: : : : : : : : : : : : : : : : : : : │　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 │.': : : : : : :
: : : : : :¨: : :.ー:.: ＿: : : : : : : │　やる夫はベルリンに行ったし　　　　　　 　 │ .: : : : : : :
___: : : : : : : : : : : : : : : ー: : : │　そこで新しい演劇も見たんだけど･･･　　　.│.: : : : : : :
: : ＿:.―----､＿━: : : : : : ..ゝ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿__.ノ: : : : : : : : :
: :[二］￣: ￣: :.:.:‐: :.:.ﾆﾆ==―: -､＿━: :`ー‐ ┌―――――――┐||||/＿＿: : : : : : : : :
: : : : : : : : : : : : : :.(ﾆ): : : :.:(ﾆ)￣￣ ￣|￣llll||||｜ 　 　 　 　 　 　　 ｜|||||||: : : :|: : : : : : : :
: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : .:.:.:.｢ Ｔ¨i: : :.|　 |||||||｜ 　 　 　 　 　 　　 ｜|||||||: : : :|: : : : : : : :
: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :.:.:.:|: :|: :|_:_:_|＿||||||._ ＿ .――――――┘|||||||:_:_:_:|_: : : : : : :
―――――:."￣￣￣￣￣~|　|,-|〜〜〜./　 　 　 ｀ ,　 二二二二二二ｌ､:.:.: :|: : : : : : : :
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228： ◆c4bqdXp7mw：2017/12/26(火) 20:04:54 ID:O1/wGV86



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　　　　　　　　　　　　│　そこで喝采を受けてるのは、ブロンネンの　 │
　　　　　　　　　　　　│　『父親殺し』 のような作品だったお･･･　　 　 .│
　　　　　　　　　　　　 ゝ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿__.ノ


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　　　　　　　　　　　　_ ＿
　 　 　 　 　 　　 ／.:.:.:::::.:.｀`ヽ
　　　　　　　　　,'.:.:::::::::::::::::::::::::ヽ　　　　　　　　　.: 、
　　 　 　 　 　 ,.:.:.::::::::::::::::::::::::::::::!　　.: 、
　　　　 　　 _ノ.:.::::::::::::::::::::::::::::::「　　　　　,',.ﾞ：; ,　: '
-─……''".:.:.:::::::::::::::::::::::::::::::::/　　　　　　　　, ';　,　･
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/　　　　　　　　　　　　　　'.: 　 　． : .
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:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.:.::.｀丶、　　　　　　　　:　ﾞ :.　 ,,,､､､､ｰ- ､､
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:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::,,､､､-‐''"´　　　　　　　　　　　　　 }.:.:.:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::,!
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::r'"　　　　　　　　　＿,,､､､､､､､,,,,,　　　',::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.:/
::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.:.::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.:.｀`ー‐'.:.:.::::::::::::::::::::::::::::::::::::.／
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:. :. '"´　　　　　　　　 ｀丶､:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.:.｀`ヽ
´　　　　　　　　　　　　　　　 .: .:.:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.:.ヽ
　　　　　　　　　　　 ＿＿. :. :.:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::lノ.:.ヽ
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229： ◆c4bqdXp7mw：2017/12/26(火) 20:05:15 ID:O1/wGV86



.　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　│　 やる夫だって、ギムナジウムの学生時代、　　　　　│
　　　　　　　　　　　　　　　　　　│　 親や先生の教える古典教育に反発して　　 　 　 　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　　　│　 リルケやポール･ヴァレリーの詩に熱中してたお 　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 乂＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿_.ノ


　　　　　 　　　　＿＿＿
　　　　　　 　 ／　　　　　＼
　　　　　　 ／　　　　　　 　 ＼
　　　　　／　 　 　＼ ,　, ／　 ＼
　　　 　 |　 　 　 （ー）　 （ー）　 |　　　　　　若者の反抗、というのは理解できるお
　　　　　＼　 u. 　 （__人__）　,／
　　　　　　ノ　　　　 ｀ ⌒´　　＼
　　　 ／´　　　 　 _i⌒i⌒i⌒i┐ ヽ
　　　 |　　　　ｌ　 （ l　/　/　/　l
　　 　 l　　　　l 　ヽ 　　　　　 /




　　　　　　　　　　　　　　　　　　　. ,´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ　　　　　　　　　　　　　　 　 　 .　- ──- ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│　それに、大戦と敗戦。 　 │　 　 　 　 　 　 　 　 　 ,.　'"´￣￣ ＼　 　 ｀ヽ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│　そして戦後処理･･･　　　..│　　　　　　　　　　　 ／　　　￣￣｀ヽ､＼　 　　 ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 乂＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿_.ノ　　　　　 　 　 　 　〃./｀1　　l　l 　 ｀ヽ ヽ＼　`ヽ　ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 〃 l　　Lヽ_l_人　　 | 　 l　　　 l　　l
　　　　. ,´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ　　　　　　 　 　 　 | l lj　　　 ＞=＝｀ｰ'ヽ　j　ﾄ､　　　 l
　　　　│　これまで大人が下してきた判断に失望して、　　 .│　　　　 　 　 　 　 | U仁、　 ヽt少 　　/｀Y　l　l　　　 !
　　　　│　若者が、それに取って代わろうと考え、　 　 　 　 │ 　 　 　 　 　 　 　 ＼}tり　 　 　 　 　 l　 |　 lノ　　　 l
　　　　│　行動するのは、間違ってないと思うお　　　　　 　 │　　 　 　 　 　 　 　 　1く 　 　 　 　 　 l　 | 　l　　　　 l
　　　　 乂＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿_ノ　　　　　　　　　　　　　l　 , -　　　　　　l　 |　 l.　　|　　ﾄ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　ヽ 　 　 　 　 ／ヽノ　 l.　　|　　| ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ＼_ ＿ ／　 _＿l　 ﾄ､　 ﾄ､　ﾄ､ﾉ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　　 l　 | ヽ　「　　 l_ノ　ヽ＼＼＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼|￣|__|　 ,.　-─　　＞＞ヽ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 | ノ　　　　　　　／／ ￣￣｀`ヽ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,　イ/　　　　　　 ／／

230： ◆c4bqdXp7mw：2017/12/26(火) 20:05:34 ID:O1/wGV86



　　　　　　　　　　　　　 　＼　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/
　　　　　　　　　　　　　 　　 ＼　　丶　　　　 　 i.　　 |　　　　　 /　　 　 ./　　　　 　 ／
　　　　　　　　　　　　　 　　　　＼　　ヽ　　　　　i. 　 .|　　　　　/　　　 /　　　　　 ／
　　　　　　　　　　　　　 　　　　　 ＼　　ヽ　　　　i　　|　　　　 /　　　/　　　　　／
　　　　　　　　　　　　　 　　　＼
　　　　　　　　　　　　　 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　-‐
　　　　　　　　　　　　　 　　ー
　　　　　　　　　　　　　 　_＿　　　　　　しかし、ベルリンじゃ大勢の若者が、　　　　　　--
　　　　　　　　　　　　　 　　　　　二　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＝　二
　　　　　　　　　　　　　 　　￣　　　　　　　　男は女装、女は男装で　　　　　　　　　　　　￣
　　　　　　　　　　　　　 　　　　-‐　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　‐-
　　　　　　　　　　　　　 　　　　　　　　　　　　　 踊り狂ってる･･･
　　　　　　　　　　　　　 　　　　／
　　　　　　　　　　　　　 　　　　　　　　　　　　/　　　　　　　　　　　　　　　ヽ　　　　　 ＼
　　　　　　　　　　　　　 　　　　／　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　丶　　　　 ＼
　　　　　　　　　　　　　 　　 ／　　　/　　　 /　　　　　　|　　　i,　　　 　 丶　　　　　＼
　　　　　　　　　　　　　 　／　　　 /　　　　/　　　　　　 |　　　 i,　　　　　　丶　　　　　＼




　　　　　　　　　 　 　 .＿＿＿＿＿
　　　　　　　　 ,,.. ' ´　　　　　　　 　 　 ｀・ .,
　　　　　　 ., ・´　　　　　　　　　　　　　　　 ＼
　　　　　.／　／7￣i=､_　　ヽ ヽ　　　 　 　 　 ＼
　 　 　 /.　 ,ｲヽ.,'　 .l　 !｀ヽ　}　}　　　　　　　　　 ',
　　 　./..　　ｌ　 〉 　丶 l　 |ﾍ　　　　　　　　　　　　.',
. 　 　 l　　　ﾉ　,'　　　　　 丶i　 　 　 　 ／　　　 　 l
. 　 　 l　　 〈　 ｌ　　　　 　 　 |　　 　 ／;;;;,,,,　 　 　 l　　　　　　　　　　旧態依然とした価値観の否定、から
. 　 　 {　　...| 　 　 　 　 　 　 |　､_ｨ´;;;;;;;;;;;;;;;;;;　　　 }　　　　　　　　　　自然にある性差の拒否、まで行くのは
　　　　', 　 .l　　　　　　　 　 ,'　　　　ヽ 　 　 　 　 /　　　　　　　　　　行き過ぎだと思うお･･･
　　　　..',　ﾉ ｀ヽ　　 　 　 　.,'　　　　　}　　　　　 /
. 　 　 　 ヽ〉､＿l＿_　　 　 .,'人　　　 ﾉ　　 　 ／
　 　_,. ＜ .ｒ'´　　　 ｀ー-､.,'_　　ー '　　　,. ＜　＞ .,_
. ＜　 　 .,'　　　　 　 　 　 .ﾍ、 　 　 ,. ＜　　 ／　　　＞ .,_
　　　　 .,'　　　　　　　　　　 ﾍﾍ　　∧　　 ／　　　　　　　　＞ .,
　　　　/　　　　　　　 　 　 　 ﾍl. 　|　ﾏ　/　　　　　 　 　 　　 　 ＼
　　　.〈　　　　 　 　 　 　 　 　 ﾍ.　|　 ∨
　　　　V￣｀ー-､　　　 　 　 　 .!　|

231： ◆c4bqdXp7mw：2017/12/26(火) 20:05:56 ID:O1/wGV86



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::::○ﾟo::::::. : :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. : .ﾟ:::::o｡::::::::::::::::゜::::o:::::::○:::::ﾟ::::゜ o::｡:::::::o::｡ ::::::::::::::::::::
　　　　 . : :　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 : : .
　　　　 . : :　 ベルリンじゃ良家の子女の間でも、　 　 : : .
　　　　 . : :　 「十六で処女なのは恥ずべきこと」　　　 : : .
　　　　 . : :　 というのが まかり通ってるお　　 　 　 　 : : .
　　　　 . : :　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 : : .
　　　　　 : : :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. : :

　　　　　　　　 し!　　　　　_　　-──　‐- 　　､　 , -─-､　-‐─_ﾉ
　　中 処　　　 /／￣＞ ´ ￣　　　￣　　｀ヽ　 Y　 ,　 ´　　　　　） 　 処　え
　　学 女　　　 L_　／　　　　　　　　　　　　　 　 ／　　　　　　　 ヽ　 女　 |
　　生 が　　　　/ '　　　　　　　　　　　　　　　　'　　　　　　　　　　 i　 !?　マ
　　ま 許　　　 /　　　　　　　　　　　　　　　　 /　　　　　　　　　　 く　　　 ジ
　　で さ　　　 l　　　　　　　　　　 ,ｨ/!　　　　/　　 　/l/!,l　　 　 ／厶,
　　だ れ　　 i 　 ,.lrH‐|'|　　　　 /‐!-Lﾊ_　　l　　　 /-!'|/l 　 ／｀'ﾒ､_iヽ
　　よ る　　　l　 | |_|_|_|/|　　　 / /__!__ |/!ﾄi　　　i/-- ､ ﾚ!/ 　 /　,-- ﾚ､⌒Y⌒ヽ
　　ね の　 　_ゝ|/'/⌒ヽ ヽﾄ､|/　'/￣｀ヾ 、ヽﾄ､Ｎ'/⌒ヾ　　　　　 ,ｲ￣｀ヾ,ﾉ!
　　 l　は　　「　　l ′ 「1　　　　　　 /てヽ′|　|　|　 「L!　　　　　' i'ひ}　　　ﾘ
　　　　　　　 ヽ　 | ヽ__Ｕ,　　　　　 ､ヽ シノ ﾉ!　!　|ヽ_､ｿ,　　　　　 ヾシ _ノ　_ﾉ　　　. : :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. : .
-┐　　　　,√　　 !　　　　　　　　　　 ￣　　 ﾘ l 　 !　￣　　　　　　　￣　　 ７/　　. : :　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 : : .
　 ﾚ'⌒ヽ/　!　　　 |　　　〈　　　　　　　_人__人ﾉ_　 i　　く　　　　　　　 　 　 //!　　. : :　　　　さんざ乱痴気騒ぎして、　 　 　 　 　 : : .
人_,､ノL_,iノ!　　/! ヽ　　 r─‐- ､　　 「　　　　　 Ｌ_ヽ　　 r─‐- ､　　 u　　ノ/　　.. : :　　 　 しかも競い合ってるんだお･･･　　 　 : : .
　　　　　　/　 /　lﾄ､ ＼　ヽ, -‐┤　 ﾉ　　キ　　　 了＼　 ヽ, -‐┤　　　　　/／　 . : :　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 : : .
ハ　キ　　{　 /　　　ヽ,ﾄ､ヽ/!｀ｈﾉ　　）　　モ　　　　|/!　「ヽ, `ｰ ／）　　 _　‐'　　　　.: : :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. : :
ハ　ャ　　 ヽ/　　 r-､‐'　// / |-‐ く　　　 |　　　　 ＞ / / ｀'／／-‐､　　　　／
ハ　ハ　　　 ＞ ／＼＼// / /ヽ_　 !　　 イ　　　 （　 / / ／／　　/　`ｧ-‐ '
ハ　ハ　　　/　/!　　 ヽ　　　 レ'/　ﾉ　　　　　　　　＞　 ' ∠ 　-‐　￣ノヽ　　　/
　　　　　　 {　 i　l　　　 !　　　　/　 フ　　　　　　　/　　　　　-‐　/￣/〉 〈 ＼ /!

::::○ﾟo:::::::｡:::ﾟ::::o○:::゜:::｡:::oﾟ:::::::o:::ﾟ:::::｡::::ﾟ::::｡○｡ o゜::::::o゜::ﾟ:::::o｡::::::::::::::::゜::::o:::::::○:::::ﾟ::::゜ o::｡:::::::o::｡ ::::::::::::::::::::
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.　　　　　　　γ￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
　　　　　　　│　 価値観を否定するため、　　　　　　　　　　　│
　　　　　　　│　 倒錯を誇る、というのは、おかしいお･･･ 　 .│
　　　　　　　 ゝ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿__ノ

.

232： ◆c4bqdXp7mw：2017/12/26(火) 20:06:15 ID:O1/wGV86

: : : : : : : : : : : : : : : : : : : :.┼: : : : : : :　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 : : : : ┼: : : : : : : : : : : : : :.:.| : : ,,.:.:,,: : : : : : : : : : : : :
: : ＋: : : : : : : : : : : : : : : : : : : :　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 : : : : : : :.,.. :- - :.,:. :.:＿人.＿: . :.｀' ,: : : : : : : : : :
: : : : : : : :.:.,,.:.,,: : : : : : : : : : :　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ,:'´: . : . : . :.｀':.: :,｀Y´: . : . : . :.;: : : : : : : : : :
:　:　:　:., '´:　. :｀' ,:　: 　: :　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 :　:　:　:　:　:　:'; 　 |:., : :　:　: ,.':　:　:　:　:　:
: . :: 　.:;　: :十 :　: ;..:　:　 :　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ,:. :　:　:　:　:　;':　:　:.｀ - - '´:　:　:　:　:　:
　 *　　':,　 　 　 .,.'　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 ':,　　　　　 ,.:'　　　　　　　 　+
　　　　　｀ - - '´　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ｀' - - 'ﾞ´
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 +
　　　　　　　　　　 ＼｜｜｜｜｜｜｜｜｜｜｜｜｜｜｜｜｜｜｜／
　　　　　　　　　　 三　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 三
　　　　　　　　　　 三　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 三
　　　　　　　　　　 三　　だが これらは皆、本心から、じゃない。 　 三
　　　　　　　　　　 三　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 三
　　　　　　　　　　 三　　　　　　 紛い物なんだお！　　　　　　　　 　 三
　　　　　　　　　　 三　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 三
　　　　　　　　　　 三　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 三
　　　　　　　　　　 ／│││││││││││｜｜｜｜｜｜｜｜＼




　　　　　 　　　　＿＿＿
　　　　　　 　 ／　　　　　＼
　　　　　　 ／　　 ＼ ,　, ／＼
　　　　　／　 　 （●）　 （●） ＼
　　　 　 |　　 　 　 （__人__）　　　|
　　　　　＼　 　 　 ` ⌒ ´　　,／
　　　　　　ノ　　　　　　　　　　＼
　　　 ／´　　　 　 _i⌒i⌒i⌒i┐ ヽ
　　　 |　　　　ｌ　 （ l　/　/　/　l
　　 　 l　　　　l 　ヽ 　　　　　 /

233： ◆c4bqdXp7mw：2017/12/26(火) 20:06:32 ID:O1/wGV86



.　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,´￣￣￣￣｀ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　│　確かに。　│
　　　　　　　　　　　　　　　　　 ゝ＿＿＿＿__乂


　　　　　　　　　　　　　　　　　l　 /
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ′／　　 　 　 　 ,´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
　　　　　 　　　　＿＿＿　　　 　 　 　 　 　 　 　 │　私も そういったものには　　　　　　　 　 　 │
　　　　　　 　 ／　　　　　＼　 　 　 　 　 　 　 　 │　人と人との心からの結び付き、　　　　　　..│
　　　　　　 ／　　＼ ,　, ／ ＼　　　　 　 　 　 　 │　真の〝愛〟が欠けてるよう、思えます　　 │
　　　　　／　 　（ ●）　（●）　＼　　　 　 　 　 　 ゝ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿__乂
　　　 　 |　　 　 　 （__人__）　　　|
　　　　　＼　 　 　 ` ⌒ ´　　,／
　　　　　　ノ　　　　　　　　　　＼
　　　 ／´　　　 　 _i⌒i⌒i⌒i┐ ヽ
　　　 |　　　　ｌ　 （ l　/　/　/　l
　　 　 l　　　　l 　ヽ 　　　　　 /



　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .　- ──- ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,.　'"´￣￣ ＼　 　 ｀ヽ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　　 ／　　　￣￣｀ヽ､＼　 　　 ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　〃./｀1　　l　l 　 ｀ヽ ヽ＼　`ヽ　ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 〃 l　　Lヽ_l_人　　 | 　 l　　　 l　　l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 | l lj　　　 ＞=＝｀ｰ'ヽ　j　ﾄ､　　　 l
.　　　　　　　　　　 　 　 　 しかし、新しい自由な人としてのあり方、　　　　　　　 | U仁、　 ヽｰ=´　　/｀Y　l　l　　　 !
　　　　　　　　　　　　　　　新しく秩序立った社会を築くためには　　　　　　　　　 ＼}ｰ,ﾉ　　　　　　　l　 |　 lノ　　　 l
　　　　　　　　　　　　　　　まず、旧くからある固定観念の破壊が、　　　　　　　　 　1く 　 　 　 　 　 l　 | 　l　　　　 l
　　　　　　　　　　　　　　　必要になります　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 l　 , -　　　　　　l　 |　 l.　　|　　ﾄ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　ヽ 　 　 　 　 ／ヽノ　 l.　　|　　| ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ＼_ ＿ ／　 _＿l　 ﾄ､　 ﾄ､　ﾄ､ﾉ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　　 l　 | ヽ　「　　 l_ノ　ヽ＼＼＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼|￣|__|　 ,.　-─　　＞＞ヽ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 | ノ　　　　　　　／／ ￣￣｀`ヽ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,　イ/　　　　　　 ／／

234： ◆c4bqdXp7mw：2017/12/26(火) 20:06:56 ID:O1/wGV86



. 　　　　　 ,´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
　　　　　 │　過渡的なものとして、そういった事々が生まれ　　│
　　　　　 │　起こるのも、やむを得ないかと　　 　 　 　 　 　 　 │
　　　　　　ゝ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿__乂


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／. ' ,　 .､　　 ヽ.　　　　 ヽ. ‐ .,.　　:ヽ.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.　 ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ／'　 ／|　　l　　　 ﾞ　　　　　 ＼　　＼､:.:.ヽ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 //　 /　　|　 .i i　　　 i ヽ　　　　 .ﾞ　　 :.丶ヽ:.:i:.:.:.:.:.:.:`､:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 / /　./　　　i　 .i .i　　　　i ヽ　　　 　 ! .:.:.:.:.丶:＼:.:.:.:.:.:.:.:.i:.:.:.:.:.:.:.:.:..
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 / /　 i　　　　i　　､ ._､　　　.Η　　　　 .!:.:.:.:.:.:.:.:i:.:.:.:i.:.:.:.:.:.:.:.i:.:.:.:.:.:.:.:.:
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 '　'　　i　　　　　､_　r゛ `‐- .┘ ヽ,.　　.:.∧:.:.:.:.:.:.:.i:.:.:.∥:.:.:.:.:.:i:.:.:.:.:.:.:.:.:
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　i　|　　|　　　　　 / ,.　_　-‐=,.　　　｀‐-:┘|:.:.:.:.:.:.:.:i.:.:.:.ト､:.:.:.:.:.i:.:.:.:.:.:.:.:.
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 i　 i 　.|　　　　　　　 rＩ:::;;::.i　"　　　　　.:.:.:λ.:.:.:.:.:.i:.:.:.:.ト:.:､.:.:.:.|:.:.:.:.:.:.:.:
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　i　　､ ,.- ､　　　　　　 i:::;;ﾟﾉ ′　　　　.:.:.:.:.:!.:.＼:.:ノ.:.:.:..|.:.l:.:､.:.:.|.:.:.:.:.:.:.:
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヾ　　 I　 _. ,. 　　　　　 ⌒　　　　　 .:.:.:.:.:.:!.:.:.:.:.:l.:.:.:.:.:.:.|.:.:.:.:|.:.:.|.:.:.:.:.:.:.:.
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヾ_ノKi:;:Tiﾉ　　　　　　　　　　　　.:.:.:.:.:.:.!.:.:.:.:.:.|.:.:.:.:.:.:.レ:丿.:.:|.:.:.:.:.､.:.:
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 |ヾ /　　　　　　　 　 　 　 　:.:.:.:.:.:.!.:.:.:.:.:.:|.:.:.:.:.:.:.|／.:.:.:.:|.:.:.:.:.:.|.:.
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　i < 　　　　　　　　　　　　　 :.:.:.:.:.:.!.:.:.:.:.:.:|.:.:.:.:.:.:.|.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:..|:.:
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　i　ヾ　　　　　　　　　　　　 .:.:.:.:.:.:.:.!.:.:.:.:.:i.:.:.:.:.:.:.:|.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:|:.:
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 i　　　　　　　　　　　　 　 .:.:.:.:.:.:.:.:.!.:.:.:..:i.:.:.:.:.:.:.i.:.:.:.:.:.:l.:.:.:.:.:.:.:|:.:
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　丶　　 -─　　　　　　　　.:.:.:.:.:.:.:.:.:.!.:.:.:.:|.:.:.:.:.:.:.i.:.:.:.:.:.:.i.:.:.:.:.:.:.:i.:.
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　丶　　 ~　　　　　　　　.:.:.:.:.:.:.:.:.:.人.:.:∥.:.:.:.:.∥.:.:.:.:.:.i.:.:.:.:.:.:.:i.:.
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ヽ　　　　　　　　　 .:.:.:.:.:.:.:.／.:.:.:.Ｖ:.|.:.:.:.:.:.i:.i.:.:.:.:.:.:.i.:.:.:.:.:.:.:i.
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ､　　　　　　　.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:i.:.:.:.:.:.i__i.:.:.:.:.:.:.i.:.i.:.:.:.:.:.i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼　_　　...:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:__,.:.:-‐.:┤:.:.:.:|;;;;i:.:.:.:.:.:.:.i.:.i.:.:.:.:.:
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 l.:.:.:.:下￣`i.:.:.:.┌'''::::::::::;;;;;;;;;;i.:.:.:.|;;;;;ヽ.:.:.:.:.:.:.､.＼.:.:

235： ◆c4bqdXp7mw：2017/12/26(火) 20:07:14 ID:O1/wGV86




.　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│　ドイツの民は、秩序を愛し　　　　　　　　　　　　..│
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│　秩序の下に置かれている事に慣れてるお　　　│
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 乂＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿_.ノ




ー┴ー[＿＿] ─┴||─┴─:[＿＿]─┴─┴─┴[＿＿] ─┴||─┴─:[＿＿] ─┴||─┴─:[＿＿] ─┴||─┴
￣￣￣||: | :|l ￣￣ ||￣￣￣ ||: | :||::￣￣￣￣￣￣||: | :|l ￣￣ ||￣￣￣ ||: | :||:::￣￣||￣￣￣ ||: | :||:::￣￣||￣￣
　 　 　 ||: | :||:　{}={}个{}.={} 　 ||: | :||::.: . 　　　　　　　||: | :||:　{}={}个{}.={} 　 ||: | :||::. {}={}个{}.={} 　 ||: | :||: :.{}={}个{}.={}
　 　 　 ||: | :||:　 ｀{}={}={}´　　 ||: | :||::.: . 　　　　　　　||: | :||:　 ｀{}={}={}´　　 ||: | :||: 　｀{}={}={}´　　 ||: | :||::.　｀{}={}={}´
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　 　 　 ||: | :||::.　　 　 .,,..-――-..,,:||::.: . 　　　　　　　||: | :||::. ,´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
　 　 　 ||: | :||::.　　 ／　 　 　 　 　 ＼　　　　　 　 　 ||: | :||:.│ 　 この不自然な解放を訴える自由、　│
　 　 　 ||: | :||::....／　　　　　　　 　 　 ヽ　 　 　 　 　 ||: | :||:.│ 　 そして表現形態は、　　　　　　 　 　 │
＿＿＿||: | :||:../ 　 　 　 ー‐-､ 　,／　 l　.＿＿＿＿||: | :||:.│ 　 何にせよ、反動を招くお　　　　　　　│ ＿＿＿＿
ΤΤΤ||: | :||::.l 　 　 　 　 　 _　　 r　　.l . ΤΤΤΤ||: | :||:: 乂＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿_.ノ . ΤΤΤΤ
｜｜｜||: | :||::.| 　 　 　 t''tzj´ 　 ｨｾﾂ　', .｜｜｜｜||: | :||::｜｜｜｜｜｜||: | :||::｜｜｜｜｜｜||: | :||::｜｜｜｜｜
⊥⊥⊥||: | :|l:: ',　 　 　 ｀¨¨´　　 ヽ　　 l　⊥⊥⊥⊥||: | :||::⊥⊥⊥⊥⊥⊥||: | :||::⊥⊥⊥⊥⊥⊥||: | :||::⊥⊥⊥⊥⊥
──‐l二二二l:.ヽ.　　　　 （＿ノ--'　　ﾉ.────l二二二l:─────l二二二l:───── l二二二ｌ ────
　　 　 　 ._　---‐| ＼､ ＿＿＿_ ,,..-＜
　　　　/´　 　　 l l　　＼　 　 |　r-ヽ　 ｀ヽ
.　　　/　　　　　 | ヽ　 　.>､ r'__..>＞　　　|
　 　 |　　 ヽ　　 .|＿ヽ.イ .〈Y´　i ｀''１ |　 |
　 　 |.　　 　 、　 < ´　 .i　　|　　i　　| |　 |
　 　 !.　 　 　 ヽ　 ヽ　　.i　 .|　　.i　 .|.l　 |
. 　 ｜　　　　/　　　ヽ　 i 　.|　　 i　 |l　..|
..　　j　　　　/,.　　　　ヽ .l 　.|　　 .i　|｀ヽ|
　　 |　　 　 |:　 　 　 　 l/　 .|　　　ヽ|　 .l
　　 |　　 　 |:　　 　 　 /　　 l 　 　 /.＼ ヽ
　　 |　 　 　|　　　 　 /　　　.l　　　〉　　＼l
　　 |　 　 　| 　 　 ／＿_,..--'┬-イ　　　 |
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236： ◆c4bqdXp7mw：2017/12/26(火) 20:07:35 ID:O1/wGV86



. 　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │　もし、反動が起こると･･･ 　.│
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ゝ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿_.乂



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￣￣￣||: | :|l ￣￣ ||￣￣￣ ||: | :||::￣￣￣￣￣￣||: | :|l ￣￣ ||￣￣￣ ||: | :||:::￣￣||￣￣￣ ||: | :||:::￣￣||￣￣
　 　 　 ||: | :||:　{}={}个{}.={} 　 ||: | :||::.: . 　　　　　　　||: | :||:　{}={}个{}.={} 　 ||: | :||::. {}={}个{}.={} 　 ||: | :||: :.{}={}个{}.={}
　 　 　 ||: | :||:　 ｀{}={}={}´　　 ||: | :||::.: . 　　　　　　　||: | :||:　 ｀{}={}={}´　　 ||: | :||: 　｀{}={}={}´　　 ||: | :||::.　｀{}={}={}´
　 　 　 ||: | :||::.　　　　　　　　 ||: | :||::.: . 　　　　　　　||: | :||::. :.　　　　　　　 ||: | :||::　 　 　 　 　 　 ||: | :||::.
　 　 　 ||: | :||::.　　　　　　　　 ||: | :||::.: . 　　　　　　　||: | :||::. :.　　　　　　　 ||: | :||::　 　 　 　 　 　 ||: .　- ──- ､
　 　 　 ||: | :||::.　　　　　　　　 ||: | :||::.: . 　　　　　　　||: | :||::. :.　　　　　　　 ||: | :||::　　　　　 　 ,.　'"´￣￣ ＼　 　 ｀ヽ､
　 　 　 ||: | :||::.　　　　　　　　 ||: | :||::.: . 　　　　　　　||: | :||::. :.　　　　　　　 ||: | :||::　　　　　.／　　　￣￣｀ヽ､＼　 　　 ＼
　 　 　 ||: | :||::.　　　　　　　　 ||: | :||::.: . 　　　　　　　||: | :||::. :.　　　　　　　 ||: | :||::　　 　 〃./｀1　　l　l 　 ｀ヽ ヽ＼　`ヽ　ヽ
　 　 　 ||: | :||::.　　　　　　　　 ||: | :||::.: . 　　　　　　　||: | :||::. :.　　　　　　　 ||: | :||:: 　 　 〃 l　　Lヽ_l_人　　 | 　 l　　　 l　　l
＿＿＿||: | :||:.＿＿＿＿＿＿||: | :||:.＿＿＿＿＿＿||: | :||:.＿＿＿＿＿＿||: | :||:.＿＿ | l lj　　　 ＞=＝｀ｰ'ヽ　j　ﾄ､　　　 l
ΤΤΤ||: | :||::ΤΤΤΤΤΤ||: | :||::ΤΤΤΤΤΤ||: | :||::ΤΤΤΤΤΤ||: | :||::ΤΤ | U仁、　 ヽｰ=´　　/｀Y　l　l　　　 !
｜｜｜||: | :||::｜｜｜｜｜｜||: ,´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ | :||::｜｜...＼}ｰ,ﾉ　　　　　　　l　 |　 lノ　　　 l
⊥⊥⊥||: | :||::⊥⊥⊥⊥⊥⊥||│　今、新たに生まれつつある自由も　　│ :||::⊥⊥⊥　1く 　 　 　 　 　 l　 | 　l　　　　 l
──‐l二二二l:─────l　.│　根こそぎ打ち壊してしまうでしょうね . │ 二l:─── .l　 , -　　　　　　l　 |　 l.　　|　　ﾄ､
　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ゝ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿__乂　　　　　　 　 .ヽ 　 　 　 　 ／ヽノ　 l.　　|　　| ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ＼_ ＿ ／　 _＿l　 ﾄ､　 ﾄ､　ﾄ､ﾉ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 l　 | ヽ　「　　 l_ノ　ヽ＼＼＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ＼|￣|__|　 ,.　-─　　＞＞ヽ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 | ノ　　　　　　　／／ ￣￣｀`ヽ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ,　イ/　　　　　　 ／／







　　　　　　　　　　 　 　 　 　 _＿,..．-=≠=＿,..．-=≠=,..．-=≠=,..．-=≠=x､＿
　　　　　　　　　　　　　　　〃´￣　 　 　 　 ¨　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　　￣¨ﾊ
　　　　　　　　　　　　　 　 I|　　　　　　　ドイツ人は几帳面だから　　　 　 　 　 I|
　　　　　　　　　　　　　 　 |I　　　　　　　それだけに、徹底して･･････　　　　　 |I
　　　　　　　　　　　　　 　 ゞx､_ 　 　 _＿,,..　　 　 _＿,,..　 　 _＿,,..　 　 _ _＿,,..ｨⅣ
　　　　　　　　　　　　　　　　　｀ =≠彳⌒¨ヾ=≠彳⌒¨=≠彳⌒¨=≠彳≠⌒¨



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237： ◆c4bqdXp7mw：2017/12/26(火) 20:07:54 ID:O1/wGV86



.　　　　　　　　　　 ,´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
　　　　　　　　　　│　 大戦時、私は ドイツとロシアを比較して　　　　│
　　　　　　　　　　│　 ドイツは規律正しくあるが、それに固執し、 　 .│
　　　　　　　　　　│　 そして人間的な心情を解することなく　　 　 　 .│
　　　　　　　　　　│　 他の国にも押し付けてくること、について 　 　 │
　　　　　　　　　　│　 警告しました　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 │
　　　　　　　　　　 ゝ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿__乂



　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ／'　 ／|　　l　　　 ﾞ　　　　　 ＼　　＼､:.:.ヽ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 //　 /　　|　 .i i　　　 i ヽ　　　　 .ﾞ　　 :.丶ヽ:.:i:.:.:.:.:.:.:`､:.:.:.:.:.:.:.:.:.:
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 / /　./　　　i　 .i .i　　　　i ヽ　　　 　 ! .:.:.:.:.丶:＼:.:.:.:.:.:.:.:.i:.:.:.:.:.:.:.:.:
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 / /　 i　　　　i　　､ ._､　　　.Η　　　　 .!:.:.:.:.:.:.:.:i:.:.:.:i.:.:.:.:.:.:.:.i:.:.:.:.:.:.:.:
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 '　'　　i　　　　　､_　r゛ `‐- .┘ ヽ,.　　.:.∧:.:.:.:.:.:.:.i:.:.:.∥:.:.:.:.:.:i:.:.:.:.:.:.:.:
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　i　|　　|　　　　　 / ,.　_　-‐=,.　　　｀‐-:┘|:.:.:.:.:.:.:.:i.:.:.:.ト､:.:.:.:.:.i:.:.:.:.:.:.:.
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 i　 i 　.|　　　　　　　 rＩ:::;;::.i　"　　　　　.:.:.:λ.:.:.:.:.:.i:.:.:.:.ト:.:､.:.:.:.|:.:.:.:.:.:.:
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　i　　､ ,.- ､　　　　　　 i:::;;ﾟﾉ ′　　　　.:.:.:.:.:!.:.＼:.:ノ.:.:.:..|.:.l:.:､.:.:.|.:.:.:.:.:.:
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヾ　　 I　 _. ,. 　　　　　 ⌒　　　　　 .:.:.:.:.:.:!.:.:.:.:.:l.:.:.:.:.:.:.|.:.:.:.:|.:.:.|.:.:.:.:.:.:.
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヾ_ノKi:;:Tiﾉ　　　　　　　　　　　　.:.:.:.:.:.:.!.:.:.:.:.:.|.:.:.:.:.:.:.レ:丿.:.:|.:.:.:.:.､.:
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 |ヾ /　　　　　　　 　 　 　 　:.:.:.:.:.:.!.:.:.:.:.:.:|.:.:.:.:.:.:.|／.:.:.:.:|.:.:.:.:.:.|.
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　i < 　　　　　　　　　　　　　 :.:.:.:.:.:.!.:.:.:.:.:.:|.:.:.:.:.:.:.|.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:..|:
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　i　ヾ　　　　　　　　　　　　 .:.:.:.:.:.:.:.!.:.:.:.:.:i.:.:.:.:.:.:.:|.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:|:
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 i　　　　　　　　　　　　 　 .:.:.:.:.:.:.:.:.!.:.:.:..:i.:.:.:.:.:.:.i.:.:.:.:.:.:l.:.:.:.:.:.:.:|:
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　丶　　 ~　　　　　　　　.:.:.:.:.:.:.:.:.:.人.:.:∥.:.:.:.:.∥.:.:.:.:.:.i.:.:.:.:.:.:.:i.
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ヽ　　　　　　　　　 .:.:.:.:.:.:.:.／.:.:.:.Ｖ:.|.:.:.:.:.:.i:.i.:.:.:.:.:.:.i.:.:.:.:.:.:.:
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ､　　　　　　　.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:i.:.:.:.:.:.i__i.:.:.:.:.:.:.i.:.i.:.:.:.:.:
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 l.:.:.:.:下￣`i.:.:.:.┌'''::::::::::;;;;;;;;;;i.:.:.:.|;;;;;ヽ.:.:.:.:.:.:.､.＼.:

238： ◆c4bqdXp7mw：2017/12/26(火) 20:08:13 ID:O1/wGV86


. 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,´￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │　心の温もり･･･　....│
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ゝ＿＿＿＿＿＿＿__乂



　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 . ,´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │ 　 これこそ、文化や階級などの　　 　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │ 　 様々な隔てを越えて　　　　　　 　　 .│
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │ 　 人と人とを結び付ける基であり、 　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │ 　 原動力となるものですが･･･　　　　 .│
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ゝ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿__乂

　　　　　＿,,,, ､　　　　　　　　　　__,イ´　　　　　　　:::::::::::::::::::::::::
.　　 　 く冖￣　｀ヽ 　 　 　 　 ／Y　　 　 　 　 　 　 ::::::::::::::::::::::　 .Ｙヽ 　 　::::::::::::::　::::
　　　　　｀ヽ.　　　 丶　　 　 , ′　｀ｰ==ﾆﾆ二＿＿＿.:::::::::::::::ﾆ=‐'´　｀ヽ :::::::::::::::::::::::::::　 ヽ
　　　　　　　ヽ　　　　ヽ　　/　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ::::::::::::　　 　 　 .ﾞ:.　 ::::::::::::::::::::::: 　 .∨
　　　 　 　 　 ﾍ　　　　 ヽ_l　　　　　　　　　　　　　　　 ::::::::::::::　　　　 　 .ﾞY . :::::::::::::::::::::...}　 l
　　　　 　 　 　 l!　　　　 ::"　　　　　　　　　 　 　 　 　 ::::::::::::　　　　　　　 l...::::::::::::::::::::　 .}　 |
.　　　　 　 　 　 l!　　 　 ::　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ::::::::　　 　 　 　 .l　 .:::::::::::　　 .j　 j
　　　　　　 　 　 l! 　 　 :::　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ::::::::　　　　　　 　 .l 　 .:::::::: 　 .ノ　/
　　　　　 　 　 　 l!　 　 :::　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ::::::::　　　 　 　 　 .l　.::::::: 　 .／ ／ 　 .::::::::
.　　　　　　 　 　 ∧　　 :.　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ::::::::::　　　 　 　 l　:::　 .,ィ´ ／　..::::::::
　　　　 　 　 　 　 人　　 :.　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ::::::::　　　　..l.:::::.,ィ´　,ｨ::::::::
　　　　 　 　 　 　 　 ＼　 ::.　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .::='::::::: ィ´
　　　　　　　　　　　　　｀ー'ヽ　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 -‐=　　　¨¨　 .:::::::　 .¨¨.:::::::: =‐-
　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ヽ、　　　　　　　　　　　（　　　　　::::::　　:::::::::::::::: :::::::::::: ::::::　 　 　 )　 　 ―― ､
　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 个.､　　　　　 　 　 　 | ≧=‐--;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; --‐=≦ |Ｖ´／￣＼ ’｡
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ≧s｡_　　 　 　 .！　　　　　　　　　 ￣￣　　　　　　　　　　 }__/　 　 　 }　l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　￣三二　 ‘,　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 /　 　 　 　 /　i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 /　　　　　　　　′
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ¨¨ ￣ ヽ　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 /￣　_____／ ／
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239： ◆c4bqdXp7mw：2017/12/26(火) 20:08:31 ID:O1/wGV86



.　　　　　　　　　　　　　　　 ,´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　│　今の、ドイツの芸術には･･･　 │
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　 　 　 ||: | :||:　{}={}个{}.={} 　 ||: | :||::.: . 　　　　　　　||: | :||:　{}={}个{}.={} 　 ||: | :||::. {}={}个{}.={} 　 ||: | :||: :.{}={}个{}.={}
　 　 　 ||: | :||:　 ｀{}={}={}´　　 ||: | :||::.: . 　　　　　　　||: | :||:　 ｀{}={}={}´　　 ||: | :||: 　｀{}={}={}´　　 ||: | :||::.　｀{}={}={}´
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　 　 　 ||: | :||::.　　　　　　　　 ||: | :||::.: . 　　　　　　　||: | :||::. :.　　　　　　　 ||: | :||::　 　 　 　 　 　 ||: .　- ──- ､
　 　 　 ||: | :||::.　　　　　　　　 ||: | :||::.: . 　　　　　　　||: | :||::. :.　　　　　　　 ||: | :||::　　　　　 　 ,.　'"´￣￣ ＼　 　 ｀ヽ､
　 　 　 ||: | :||::.　　　　　　　　 ||: | :||::.: . 　　　　　　　||: | :||::. :.　　　　　　　 ||: | :||::　　　　　.／　　　￣￣｀ヽ､＼　 　　 ＼
　 　 　 ||: | :||::.　　　　　　　　 ||: | :||::.: . 　　　　　　　||: | :||::. :.　　　　　　　 ||: | :||::　　 　 〃./｀1　　l　l 　 ｀ヽ ヽ＼　`ヽ　ヽ
　 　 　 ||: | :||::.　　　　　　　　 ||: | :||::.: . 　　　　　　　||: | :||::. :.　　　　　　　 ||: | :||:: 　 　 〃 l　　Lヽ_l_人　　 | 　 l　　　 l　　l
＿＿＿||: | :||:.＿＿＿＿＿＿||: | :||:.＿＿＿＿＿＿||: | :||:.＿＿＿＿＿＿||: | :||:.＿＿ | l lj　　　 ＞=＝｀ｰ'ヽ　j　ﾄ､　　　 l
ΤΤΤ||: | :||::ΤΤΤΤΤΤ||: | :||::ΤΤΤΤΤΤ||: | :||::ΤΤΤΤΤΤ||: | :||::ΤΤ | U仁、　 ヽｰ=´　　/｀Y　l　l　　　 !
｜｜｜||: | :||::｜｜｜｜｜｜||: | :||::｜｜｜｜｜｜||: | :||::｜｜｜｜｜｜||: | :||::｜｜...＼}ｰ,ﾉ　　　　　　　l　 |　 lノ　　　 l
⊥⊥⊥||: | :||::⊥⊥⊥⊥⊥⊥||: | :||::⊥⊥⊥⊥⊥⊥||: | :||::⊥⊥⊥⊥⊥⊥||: | :||::⊥⊥⊥　1く 　 　 　 　 　 l　 | 　l　　　　 l
──‐l二二二l:─────l二二二l:─────l二二二l:─────l二二二l:─── .l　 , -　　　　　　l　 |　 l.　　|　　ﾄ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ヽ 　 　 　 　 ／ヽノ　 l.　　|　　| ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ＼_ ＿ ／　 _＿l　 ﾄ､　 ﾄ､　ﾄ､ﾉ
　　　　　　　　　　　　　　 ,´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ ｀Υ　 　 　 　 　 　 l　 | ヽ　「　　 l_ノ　ヽ＼＼＼
　　　　　　 　 　 　 　 　 │　ビスマルク、ニーチェ以来の、　　　　　 　 　 　 .│　　　　　　　　　＼|￣|__|　 ,.　-─　　＞＞ヽ＼
　　　　　　 　 　 　 　 　 │　力を誇示するもの、技を衒うものはあっても 　 │　　　　　　　　　　 | ノ　　　　　　　／／ ￣￣｀`ヽ､
　　　　　　 　 　 　 　 　 │　温かみのあるものは、ない･･････　　　 　 　 　 .│　　　　　　　　,　イ/　　　　　　 ／／
　　　　　 　 　 　 　 　 　 ゝ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿__.ノ

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240： ◆c4bqdXp7mw：2017/12/26(火) 20:08:50 ID:O1/wGV86



.　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│　新しくある 芸術、とは･･･　　....│
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 乂＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿_.ノ



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　 　 　 ||: | :||:　{}={}个{}.={} 　 ||: | :||::.: . 　　　　　　　||: | :||:　{}={}个{}.={} 　 ||: | :||::. {}={}个{}.={} 　 ||: | :||: :.{}={}个{}.={}
　 　 　 ||: | :||:　 ｀{}={}={}´　　 ||: | :||::.: . 　　　　　　　||: | :||:　 ｀{}={}={}´　　 ||: | :||: 　｀{}={}={}´　　 ||: | :||::.　｀{}={}={}´
　 　 　 ||: | :||::.　　　　　　　　 ||: | :||::.: . 　　　　　　　||: | :||::. :.　　　　　　　 ||: | :||::　 　 　 　 　 　 ||: | :||::.
　 　 　 ||: | :||::.　　　　　　　　 ||: | :||::.: . 　　　　　　　||: | :||::. :.　　　　　　　 ||: | :||::　 　 　 　 　 　 ||: | :||::.
　 　 　 ||: | :||::.　　　　　　　　 ||: | :||::.: . 　　　　　　　||: | :||::. :.　　　　　　　 ||: | :||::　 　 　 　 　 　 ||: | :||::.
　 　 　 ||: | :||::.　　 　 .,,..-――-..,,:||::.:　　 　 　 　 ,´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ　...||: | :||::.
　 　 　 ||: | :||::.　　 ／　 　 　 　 　 ＼ 　 　 　 　 │　 新しい秩序の下に組織立てられ　　 │　||: | :||::.
　 　 　 ||: | :||::....／　　　　　　　 　 　 ヽ　　　 　 .│　 有機的なものでありながら、　　　 　 │　||: | :||::.
＿＿＿||: | :||:../ 　 　 　 ー‐-､ 　,／　 l　.＿＿...│　 なお且つ、温かみあるもの、と？ 　 .│　||: | :||:.＿＿＿＿＿
ΤΤΤ||: | :||::.l 　 　 　 　 　 _　　 r　　.l . ΤΤ　.乂＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿_.ノ.Τ||: | :||::ΤΤΤΤΤ
｜｜｜||: | :||::.| 　 　 　 t''tzj´ 　 ｨｾﾂ　', .｜｜｜｜||: | :||::｜｜｜｜｜｜||: | :||::｜｜｜｜｜｜||: | :||::｜｜｜｜｜
⊥⊥⊥||: | :|l:: ',　 　 　 ｀¨¨´　　 ヽ　　 l　⊥⊥⊥⊥||: | :||::⊥⊥⊥⊥⊥⊥||: | :||::⊥⊥⊥⊥⊥⊥||: | :||::⊥⊥⊥⊥⊥
──‐l二二二l:.ヽ.　　　　 （＿ノ--'　　ﾉ.────l二二二l:─────l二二二l:───── l二二二ｌ ────
　　 　 　 ._　---‐| ＼､ ＿＿＿_ ,,..-＜
　　　　/´　 　　 l l　　＼　 　 |　r-ヽ　 ｀ヽ
.　　　/　　　　　 | ヽ　 　.>､ r'__..>＞　　　|
　 　 |　　 ヽ　　 .|＿ヽ.イ .〈Y´　i ｀''１ |　 |　　　　　　　　　　　　 　 　 ,´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
　 　 |.　　 　 、　 < ´　 .i　　|　　i　　| |　 |　　　　　　　 　 　 　 　 　 │　それこそ、現代の人々に　　　　　　　.│
　 　 !.　 　 　 ヽ　 ヽ　　.i　 .|　　.i　 .|.l　 |　　　　　　　　　　　　　　　│　与えなければならぬものでしょう　　　│
. 　 ｜　　　　/　　　ヽ　 i 　.|　　 i　 |l　..|　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ゝ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿__乂
..　　j　　　　/,.　　　　ヽ .l 　.|　　 .i　|｀ヽ|
　　 |　　 　 |:　 　 　 　 l/　 .|　　　ヽ|　 .l
　　 |　　 　 |:　　 　 　 /　　 l 　 　 /.＼ ヽ
　　 |　 　 　|　　　 　 /　　　.l　　　〉　　＼l
　　 |　 　 　| 　 　 ／＿_,..--'┬-イ　　　 |
　　 |＝＝=:| 　 ／―‐┴''"´￣￣l　　 　 |

241： ◆c4bqdXp7mw：2017/12/26(火) 20:09:07 ID:O1/wGV86



.　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　│　人を、慈しみをもって眺める眼差し･･･　│
　　　　　　　　　　　　　　　　　 ゝ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿__乂



　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／. ' ,　 .､　　 ヽ.　　　　 ヽ. ‐ .,.　　:ヽ.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.　 ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ／'　 ／|　　l　　　 ﾞ　　　　　 ＼　　＼､:.:.ヽ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 //　 /　　|　 .i i　　　 i ヽ　　　　 .ﾞ　　 :.丶ヽ:.:i:.:.:.:.:.:.:`､:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 / /　./　　　i　 .i .i　　　　i ヽ　　　 　 ! .:.:.:.:.丶:＼:.:.:.:.:.:.:.:.i:.:.:.:.:.:.:.:.:..
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 / /　 i　　　　i　　､ ._､　　　.Η　　　　 .!:.:.:.:.:.:.:.:i:.:.:.:i.:.:.:.:.:.:.:.i:.:.:.:.:.:.:.:.:
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 '　'　　i　　　　　､_　r゛ `‐- .┘ ヽ,.　　.:.∧:.:.:.:.:.:.:.i:.:.:.∥:.:.:.:.:.:i:.:.:.:.:.:.:.:.:
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 i　 i 　.|　　　　　　　 rＩ:::;;::.i　"　　　　　.:.:.:λ.:.:.:.:.:.i:.:.:.:.ト:.:､.:.:.:.|:.:.:.:.:.:.:.:
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　i　　､ ,.- ､　　　　　　 i:::;;ﾟﾉ ′　　　　.:.:.:.:.:!.:.＼:.:ノ.:.:.:..|.:.l:.:､.:.:.|.:.:.:.:.:.:.:
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヾ　　 I　 _. ,. 　　　　　 ⌒　　　　　 .:.:.:.:.:.:!.:.:.:.:.:l.:.:.:.:.:.:.|.:.:.:.:|.:.:.|.:.:.:.:.:.:.:.
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヾ_ノKi:;:Tiﾉ　　　　　　　　　　　　.:.:.:.:.:.:.!.:.:.:.:.:.|.:.:.:.:.:.:.レ:丿.:.:|.:.:.:.:.､.:.:
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