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やらない夫のオイレンシュピーゲル物語_第六楽章

1： ◆c4bqdXp7mw：2017/07/01(土) 20:52:53 ID:.43BXFHs


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ・ このスレは、実在した人物の人生を扱ってますが、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　あくまで〝創作物〟であり、フィクションです。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 r:、
　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 | ヾ　　　　　　　　 　 ・ スレタイに【十八禁】を入れてませんが、取り上げる
　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 |　 ｀､:、　　　　　 　 　作品によってはエロ･グロがあります。
　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 |!　　 i!l
　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 |!　　 i!l 　 　 　 　 　 ・ また差別的な表現が出ることもありますが、このスレで
　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 |! 　 //　 　 　 　 　 　扱っている時代や社会状況から来るものであり
　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 |!,.／,;　　　　　　　　　作者に特定の人種を貶める意図はないということを
　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ／ 三ﾆ-‐´　　　　　　　　 　お断りしておきます。
　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 〃 "γ |!i　ミ､
　　　　　　　　　　　　 　 　 ｛:( 　i|:　|!l.／.}!}.￣＼
　　　　　 　　　 　 　 　 　 　 ､.丶＿.|!l ..彡'　 ⌒ ＼
　　　　　　　　　 　 　 　 　 　　｀￣ .|i/7 ー）（ー）　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 //　（__人__）　 |
　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 //|:!　 ｀ ⌒´　　}
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 //..|!|ｉ　　　　　　 }
　　　　　　　　　　　　　 ＿__._,r:,:'/　..;il,'　　　 　 .ノ
　　　　　　　　　　　 ／｀ヽ_j'､_ノ/._.,,ノ,' -｀ ¨¨＿　{　..
　　　　　　　　　　　∧　,ﾉ 　 //　¨ ´　 ヽ　　 　 7ヽ~ﾍヽ.､
　　　　　　　　　　/-'´｢　ヽ　ヽｊ＿. l　　　ﾄ､ 　/〃ﾊ　 | ヽ ｀ヾ ､_
　　　　　　　　　r'´, イ ヽ､ ｀,__,ｨ､__)|　l　 ヾヽ∧'〃ﾉﾞヽl　 ヽ　 ヽj｀ヽ
　　　　　　　　 / '´　 ﾄ､　 Yrイ　 ∧l　',　　ヽ 　Tﾍ', 　 l _..ノ 　　l j　',
　　　　　　　　,′　 　.}､二ィ　}　/ 　 l　ヽ　 　',　|､､ﾍ.　| ＼　　／ }. ﾍ
　　　　　　　　i 　　　　トz'_ノ,ｲ　　　　| 　 ',.　　', l､ヽﾍ　| 　 | 　　　 j/ l
　　　　　　　　|　　　ノ ＼¨7/　　　　　l　　ﾄ､　 ヾ ､ヽ ',.l 　 lｰ- ／/　 |
　　　　　　　　ゝ─'-- -r-`'　　　　　　ｌ　　',.ヽ　ヽ　ヽヽ!　 |￣　 /j 　 l


　【 前スレ 】　 http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/otaku/14429/1465652329/



　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/otaku/14429/1386947400/
　　　　　　　　 第二楽章　　　　http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/otaku/14429/1400247209/
　　　　　　　　 第三楽章　　　　http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/otaku/14429/1408293568/
　　　　　　　　 第四楽章　　　　http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/otaku/14429/1428404052/

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887： ◆c4bqdXp7mw：2017/09/15(金) 23:08:10 ID:.H.5Xe6E




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888： ◆c4bqdXp7mw：2017/09/15(金) 23:08:35 ID:.H.5Xe6E


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　　　　　　┌────────────────────────────────┐
　　　　　　│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
　　　　　　│　　しかし 同年１１月３日、イタリア王国との間で休戦協定を結び、敗北･･･　　 │
　　　　　　│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
　　　　　　└────────────────────────────────┘





　　　　　　　　　　　　　　　_,,:ﾆ-''''""￣￣""''ヽ､
　　　　　　　　　　　　_,;:-''"　　　　　　　　　　　 ﾞヽ
　　　　　　　　　　 ,,r''　　　　　　　　　　　　　　　　 ヽ
　　　　　　　　　　,i'　　　　　　,;:--ー───'''"ﾗへ, ﾞヽ
　　　　　　　　　 :i'　　　　　,r''　　　　　 、　　　　u　.ﾞi　li
　　　　　　　　　 {　　　　　,i'　　_,,::--:::;,,_ﾞヽ　　　　　 |　|
　　　　　　　　　;{:　　　　:r'　''''""二'tj-ﾆ=::i　i_Lﾆ--､},ﾉ
　　　　　　　　　{　r''ヽ､　l､　　"´　￣ブ ノ::::., T~ﾆﾄ`,li'
　　　　　　　　　:{ {　{ :i|　| |　 l | | | |　　..::::::::i　l;　　 |,i
　　　　　　　　　 {; ヽ ::l`y' ﾞヽ 　 | | | 　 <_,,,_' ,.i}ﾞ　u ,l'
　　　　　　　　　　{　 }ーil　　ﾞ'　u　　.,;illlllllllllliilllii;,　 il'
　　　　　　　　　　,;l,/ i;　li　　　　　　,r───-;ｧ'' ,il'
　　　　　　　　　,,i' ヽ, :l,　'llii,,　　　　 {.,,＿＿,,ｭl'　,;il'
　　　　　__,,......i'"トミﾐゝ､_　'llllliiii　　 ,il　　　　　,ii,,il'
--ー'''""ヽ_,,....い ﾞヽヽﾞｰﾆ-:''llllllllllliiiiillii;;,,,,,,,,,,;;iillll'
-ﾖヽ''''""~い　 ﾞい､　ﾞヽヽ`''-ﾆ'''＝!llllllllllllllllllllll!!''ヾーﾆ:;,,_　_
　ﾞヽヽ　　 :l ﾞi　　＼＼ ﾞヽヽ　　,ﾆ､/ニミi,| i'"ii〃`いーﾆi iﾆilﾐー
　　ﾞl |;__,,,,...l L-'''"二`=ﾐヽ.ﾍﾍ.⌒)）〔　 ;l.| l ,〃 ,,,,_ﾞl ﾞi.　l |　:|l`'''-
ﾆﾆﾆ-ー'''''''"""￣　　　ゝミ`三ﾆ,人ゝ、j.|.レ'`'''ー-ﾆ三_! i_　||

　　　　　　　　　【 オーストリア皇帝、カール一世 】



┌─────────────────────────────────────────┐
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 │
│　　その後１１月１２日に、臨時国民議会が 「ドイツ系オーストリア共和国」 の設立を宣言、　　　　　 │
│　　更にチェコスロヴァキア、ハンガリーが次々に独立を宣言し、ハプスブルクの帝国は崩壊した。　│
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 │
└─────────────────────────────────────────┘

.

889： ◆c4bqdXp7mw：2017/09/15(金) 23:08:55 ID:.H.5Xe6E



┌───────────────────────────────────────┐
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 │
│　　そして翌１９１９年９月１０日、オーストリアと連合国との間で条約 （サン･ジェルマン条約）　  │
│　　が締結されたが、戦中より民族自決を掲げていた連合国は その中で、　　　　　　　　　　 　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 │
└───────────────────────────────────────┘




　　　　　　i: : : : :l | 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |: : : : : : :|　|
　　　　　　i: : : : :l | 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |: : : : : : :|　|
　　　　　　i: : : : :l | 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |: : : : : : :|　|
　　　　　　i: : : : :l | 　 　　 　　　　　　　　　　　　　　, .: ´ : : : : :`ヽ.　 　|: : : : : : :|　|
　　　　　　i: : : : :l | 　　　　　　　　　　　　　　　　　 {: : ,r- ､､､,,: : :} . 　 |: : : : : : :|　|
　　　　　　i: : ,　-‐‐‐､､　　　　　　　　　　　　　　　{: ::!,､､,,　 ,,､､iﾘ 　 　|: : : : : : :|　|
　　　　　　i ,ｲ.:,ｨｨ''ﾞﾞﾞヽﾐ!　　　　　　　　　　　　　 　 {: :! ｰ'　 ;ｰ' ﾘ　　　 |: : : : : : :|　|
　　　　　　i :Vｿ' ﾉ　　 jj!　　　　　　　　　　　　　　　 ヾ!,　 `ｰ'　j´ .　 　|: : : : : : :|　|
　　　　　　i: い´''' 〈"´ﾘ　　　　　　　　　　　　　　　　　 ﾄ､ ''ﾆ' ｲﾄ､`''''' ''"""" ￣,′｀ヽ
　　　　　　i: : `ﾄ､　　 ﾉ!　__ __ __ __　　　　　　　　　 _／.::rゝ＝く.:.:::::`ー- ､､､,,　,'　　　 !
　　　　　　i: : :rﾄ｀ーｲﾍ　　　　/ ⌒,　　　　　　　／.::::::::::L__ 」.:.:::::::::::::::::::::::::::::ヽ
　　　　　　i: ノ::ﾍYY/.::::::.｀`ｰ‐ ､､　i　　　　 　 /.:.::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::',__ _
　　　　, ..:.:´::::.::::｀ｰ'.:.:::::::::::::.:.::::::::.ヽ!　　　　　/.:.:.::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::!　　 ｀｀
　 　　 i.:.:.:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::}|　　 　　 !.:.:.::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::／￣|
　　　 /.:.:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::┌────────────────────────────┐
　　　'.:.:.:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: ,r　│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 │
　　　 〉.:.:.::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/　 .│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 │
　　 /.:.:.:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::L,　..│ 　 独立したチェコスロヴァキアやハンガリーとの領土間の確認や　 │
　　 i.:.:::::::,　ﾍヽ_.:.:.::::::::::::::::::::::::::: │ 　 領有権を失った地域及び海外に持っていた権益の放棄、　　　　 │
　　/.:.::/ l〈 --　 ｀`Y.:.:::::::::::::::::::::│　　またドイツとの併合の禁止を 求めた。　　　　　　　　　　　 　 　 　 │
　　ヽ.:::ヽV"´　　　 ﾉ.:.:.:::::::::::::::::::│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 │
￣￣ ￣ ￣ ￣￣￣￣ ￣￣￣..│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 │
三三 三三 三三 三三三三 三..└────────────────────────────┘
: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :
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890： ◆c4bqdXp7mw：2017/09/15(金) 23:09:14 ID:.H.5Xe6E



┌──────────────────────────────────┐
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
│　　そのため、新生したオーストリア共和国は 首都に多くの人口を抱えながら、　　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
└──────────────────────────────────┘




二二　 二二二二二二二二二二}　　{ 二二二二二二二二二二二二二二 　　l二二二 | |二二二二
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣／／＼l　　l__/￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ ll 　 l￣￣￣ | |￣￣￣￣
ﾆﾆニニニニニ二二二／／二二|　　|二二二二二二二二二二二二二二二二二二二 ｌ| |二二二二
　　　　◯　　 ＼＼ 　 ￣￣厂厂l|　　|￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ ll　　ｌ￣￣￣ｌ| |￣￣厂￣
￣￣厂厂￣ｌ ｌ　＼＼￣￣l　 ｌ￣ｌ　　l ニニニニ 二二二二二二二二二二l|　　|_＿__＿ｌ| |　 　 |
_＿__l　 ｌ__＿ｌ l______＼＼　.l　 ｌ　 |　　l ￣￣￣ |l　l| 　 ／／ ￣厂厂厂 ￣ ll　　l￣￣￣ｌ|_|　 　 |
―――――ｌ l―――＼＼ｌ　ｌ―|　　l＿＿＿__||__ll ／／　　　l　 l　l　　 　 ll　　|　　　　　 |　 　 |
________________ｌ l_____________＼l　ｌ 　|　　|　 　 |　|￣￣￣　| 　 　 l　 l　l 　　　 ll　　|　　　　　 |　 　 |
ﾆﾆﾆ二二二l　lニニ二二二l　ｌ二|　　l二二V {　　　　　 }二二 l　 l　ｌ 二 二ll　　ll二二二 ]|　 　 |＝＝
　 　 l 　　　 l　ll . , -‐--‐-､ . ｌ 　|　　l￣￣ Vｌl 　 　 　 /￣￣ l　 l　ｌ ￣￣ ll　　l　 　 　 | ||　 　 |
　 　 l 　　　 l　l／　　　　　　 ｰ､ .|　　|　　 　 V　　　　/　 　 　ll　 l　l 　　　 ll　　l＝＝＝| ||　 　 |＝＝
　 　_ｌ_＿＿_/´　　　　　　　　　 l..|　　| 　 [二 ＼_＿_/ 　 　 　.ll　 l　l 　　　 ll　　l　 　 　 | ||　 　 |
　　| []　　 []}　　　　　　　　　 　} ）　 .| 　 l l　＼l____/　　　　　.ll　 l　l_＿　　ll　　l　 　 　 | ||　 　 |
　　|　：：　 :.{　　　　　　　　　 r１ﾉ　　.| 　 l l￣厂￣￣ｌ}　　　　ll .┌───────────────────┐
　　|　：：　 :._}　　　　　　　　　{Jl .|　　| 　 Ll　ll二二二ｌ　　 　 .ll .│　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 │
＿[ 二 ] ― レ,　　　　　　 r‐'　|...|　　|＿ | |__ll二二／_＿＿__.ll_.│　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 │
二二二[ 二二 レ､.、, ィノトゝ-〈　|　　|[ニニ二]＿＿＿＿＿＿...│ 　 モラヴィアやシュレージエンといった　 　 　 │
　　　　　 　 　 l i´_　-―‐　_　.⊥-‐ ､|二二＞.}:::::::::::::::::::::::::::::::::: │ 　 国の経済を支えていた地域を失った上、　 │
＿_____________.／　　　　　 　 　 　 /　 ＼　＿//::::::::::::::::::::::::::::::::::::│　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 │
.　 　 　 　 ／　　　　　　　　 　 　 l　　　 ＼_...￣￣￣￣￣￣￣ .│　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 │
　 　 　 ../　　　　　　　 　 　 　 　 |　　　　 ｌ ＼.二二二二二二　.└───────────────────┘
　　 　 　 .l　　　　　　　　　　　　　|　　　　　 　 ＼　 　 　 　 　 　 　 　 | |　| | LI
　　 　 　 .l　　　　　　　　　 -‐＼へ、　　　　　　　＼　　　　　 　 　 　 .|_|　|_|
　　 　 　 .|-‐　　￣￣　　　　　　＼ ＼　　　　　　　 ヽ.
　　 　 　 .|　　　　　　　　　　　　　　 　 ＼　　　　　　　|
　 　 　 .ｰj　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 l＼　　　　　 |
　　 　 　 .|　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ｌ　＾＼　　　｜
　　 　 　 .|　　　　　　　　　　　　　　　　　 V　　　　 ／
　　 　 　 .|　　　　　　　　　　　　　　　　　　|ー--‐'



┌─────────────────────────────────┐
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
│　　その状態で、膨大な戦時の賠償金を課される、という事態となったため･･･　  │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
└─────────────────────────────────┘

.

891： ◆c4bqdXp7mw：2017/09/15(金) 23:09:33 ID:.H.5Xe6E



┌────────────────┐
│　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 │
│　　結果、激しいインフレが起こり･･･　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 │
└────────────────┘




　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ヽ､;;;､＼
　　　　　　　/T.￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ T.＼　　　 　 　 　 　 .｀　ｰ ゝ
　　　　　　 /__＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿_/ﾂﾞ￣ #￣ヾ:;}_＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿__＼　　　　 　 　 　 　 , へ
　　　　　　 |!´.!￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ ｀フ‐ ｒｒ‐┬‐┘￣￣￣￣￣￣￣￣￣/￣//　　　　　 　 　 ／fﾞﾍt､｀-､_
. 　 　 　 　 |!　i　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 / 　 //　　　　 　 　 ／f~´　 iﾞ;;'､';;t､｀'‐ ､
.　　　 　 　 |!　i　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 / 　 //　　　　　　 　 ＼(z､　　　｀｀ﾂr;;';;ゞz;;｀'‐ ､
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　　 　 　 　 |l　i　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 __,. 　 ---───‐‐‐┐　　　　　 　 　 　 　 .｀ﾞ'-､ゞ ､　　　　　_,ノ;／／
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892： ◆c4bqdXp7mw：2017/09/15(金) 23:09:52 ID:.H.5Xe6E


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　　　　　 │　　それまでの全ての価値観は崩壊し、人々の生活は混乱の極みに陥った･･････ 　 │
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893： ◆c4bqdXp7mw：2017/09/15(金) 23:10:12 ID:.H.5Xe6E



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┌───────────────────────────────────────────┐
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
│　　１９１６年より、ダーミシュとゲーマッハーの二人は 新しい大音楽堂の建設を計画していたのだが、　  │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
└───────────────────────────────────────────┘




　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿＿＿_　　　　　　　　　　　　, ──-　､
　　　　　　　　　　　　　　　　　 ／　　　－ ､－､　＼　 　 　 　 　 ／＿＿__ 　 　 ヽ〟
　　　　　　　　　　　　　　　　 /　　 , -| ／・|・＼|- ､ヽ　　　 　 　 | ⌒＼　 |　　 　 ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　 /　　 / 　 ` －●- ′　ヽi.　　　　 　 |・　　|.─|_　　　　|
　　　　　　　　　　　　　　　 |　　/　　二　　 |　　二 　 |.　　　 　 ｄ ､__ノ　　　ヽ　 　 !
　　　　　　　　　　　　　　　 |　　|　　 ─　　 |__　─　　!　　　　　(__　　　　　 _ﾉ　　/
　　　　　　　　　　　　　　　 ヽ　ヽ　　　　　　 __)　　　/　　　　　　 (__　　　 　 ヽ／
　　　　　　　　　　　　　　　　 ＼　ヽ　　　　　_)　　　/　　　　　　　　 ` ,-──l､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　l━━６━━━━┥　　　　　　　　　/|/＼／　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　/　　　　＼　　　|　　　　　　　　　 |　　　　 |　　|



　　　　　　　　　　　　　　┌─────────────────────────────────┐
　　　　　　　　　　　　　　│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│
　　　　　　　　　　　　　　│　　この計画は、地価急騰のため、暗礁に乗り上げてしまった。　しかし･･････　  │
　　　　　　　　　　　　　　│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│
　　　　　　　　　　　　　　└─────────────────────────────────┘

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894： ◆c4bqdXp7mw：2017/09/15(金) 23:10:31 ID:.H.5Xe6E



┌────────────────────────────────┐
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
│　　「町全体を劇場空間と化する」 アイデアを温めていたラインハルトは･･･ 　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
└────────────────────────────────┘




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＼∠、 :.::::|:| ト､.　　l.└‐┴┘└┴─┘└──┘└ |`７'..:/　　└─┘└l::.|.:.::.[]:.::＿ :|　　 .＿ ,彡彡ミ幺彡彡 ､,，
:::...＼.＼ ベ| |::∧＿|__[]..::[] ＿＿[] .:.:[]..__: :.[]: :.:[]. : : |/...::::)::７　[]:.: : []: :.::|: |.:::. ／／＼／　 ／＼'／￣／＼:ﾞ;;ﾐﾞo;ﾐ
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工エエ|::.:.:旧:|::...|.::[].. .: :.ﾛ.::| ./:ﾊ.:..:: :|. .::.:: .:|::／／.:::::;＞|::::|/ﾍ｢ ｰ┴─ｰ|＿_;;|　| |〒|:. :[] :|:| .:::::::||＝|│｜.::.[]:::}iｌ|{´
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: :|ｪ| .:::::|:.:.|:::..|::::.| .:|襾|.: : : :|: |:||||,;,:.:⊥!‐'''"　　　　[ニニニ|ﾆ]　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ﾙﾍ:
: :|ｪl:∩ ﾄi:.|::::.l＼|_;;||;;:|L:: -‐'''"~　　　..,　-─-　 、　.| . : :.:.:.|
: :|ｪ|:|;'|:.|:| |='′　　　　　 　 　 　 　 ／::::::::::::::::::::::::＼.|　.: : .:.|
: :|ｪ|:|;'|::l_ﾚ'　　　'　　　　　、　　　../:::::::::::::::::::::::::::::::::::｀、: :.:.:.|　　　　　　　'
: :|ｪ|:|;'|::|　　　　　　　　　　　　　　l::::::::::::::::::::::◯::::::::::::::l..: : .:.| 7!＿　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　、
: :|ｪ|:|;;ﾚ'　　　　　　　´　　　　　　 l:::::::::::::::::::::::::::::::::::Ｏ::l -‐''´//　 /|　　　　　　　　　　、
: :|ｪﾚ　　　　　　　　　　　　　　　　 ､::::::::::::::::::::::::::::::::::::/ ﾆﾆﾆl/　 //
／　　　　　　　'　　、　　　　 　 `　 .＼::::::::::::::::::::::::::／...ニﾆﾆﾆﾆl/　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 __｀ ｰ- 　 -‐´　　　　　　　　 　 　 　 　 　 `　　　　　、
　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 '´::::::::::::::: ﾄ、ヽ.___
　　　　　 　 　 　 　 　 　 ,. '´--､:::::::ヽ:::ﾒ'´`iT〈ｼ
　　　 　 　 　 　 　 　 　 /::::::::::::::ヽ:::::::ヽ::ヽﾉ、 ヾ
　　　　 　 　 　 　 　 　 ﾊ、:::＿::::::ﾞ';::::::::ヽ::::ヾ! i ',
　　　 　 　 　 　 　 　 ,/:::::＿::::,-::::::',::::::::::l__;vﾍl　',

895： ◆c4bqdXp7mw：2017/09/15(金) 23:10:49 ID:.H.5Xe6E



┌─────────────────────────────────────────────┐
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
│　　１９１９年のクリスマスに教会でキリスト降誕劇の上演する、という計画を立てて 大司教から許可を得･･･　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
└─────────────────────────────────────────────┘




　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,. -‐7 ‐- .,　　　　　　　　　　　　,. -―‐- ､
　　　 ,. -―- ､　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ,.＜!!!!!!!!!!!!!!!!7ム　　　　　　　　　／　　　　　　 ＼
　 ／　　　　　　＼　　　　　　　　　　　　　　　　　/ﾐ゛ 　 　 　 """"''ﾆﾍ　　　　　　／必　大　 頼　人 ヽ
／　 が　 ━┓ 　 ＼　　　　 　 　 　 　 　 　 　 /ﾆ ,. -‐､ヽ 　 _,.=､　ﾐﾊ　　　 　 /　 要　事　 む　に　 ',
　　　!?　　お　　　　 ヽ　　　　　　 　 　 　 　 　 iﾐ ｨｪﾆｴｮ /　 フ´ｨ､ヽ∨　　 　 /　　だ . な　 .時　何　　}
　　　　　　願 ﾌﾟ　　 　} 　　　　　　　　　　　　r´|　￣"￣/.::.　 ｀^＝'　yヽ　　　{　　 .ろ　.言　 に　.か　　}
　　　　　　い ﾘ　　　　}　　　　　　　　　　　　{ {r|　　 　 <ヽ　゛　　　　 ﾊ　}　　　',　　.う　 葉　 は　.を　　,
　　　　　　し　|　　　　＞　　　　　　　　　 　 ヽﾍ!　　　　　｀ ^　　　　 ,'/ /　　　 ヽ　　　　が　　 　 　 　 /
　　　　　　ま ｽﾞ　 　 /　　　　 　 　 　 　 　 　 ヽ!　　 'ー-―――'｀　rイ　　　　　> ,　　　　　　　　　 ／
　　　　　　す　　　／ 　 rr=-､　　　　　　 　 　 ∧　　　ー―‐-ｯ　　∧{゛　　　　　´ , -≧ーr-――'´
＼　　　┗━　 ／　　　 ||　　.|　ｨvﾍ_　　　　　//ﾍ　　　　　　　　　ｲﾐﾐ}　　　　　 ム彡r=三
　 ｀ー―--―'´ 　 　 　 ||　　.| 7,　　Σ　　　 }ﾊ{ | ヽ　　　　　　／ |≧ﾊ＿＿ｪ≦彡ノ三
　　　　　　　　　 　 ,ｫｪ､ ||ー-.| "vｰ"｀　　　　'{　 |　',ヽ 　 　 ／　　|＿/ミﾐ三三三≦三
　　　　　　　　　　 {　　 ｲ|　　.|　　　 ,. -､　 　 _,ｪ」　　 ｀ー‐´ 　 　 |ミミミﾐ≧三三三≦
　　　　　　 r―r―}､＿ｲi|　　 { 　 ／　 ム　　 f―--ﾑ＿＿,.==＝＝}}}}}}}}ミミムﾐ＝=
　　　 　 　 {＿_i　 |i ￣　} ,. -く　/　　/r',､,､r‐_L　　　||　　|||　　　　{＿＿ﾑﾍﾊ三≦

　　　　　　　　　　　　　　　　　【 ザルツブルク大司教、イグナティウス･リーデル 】
.

896： ◆c4bqdXp7mw：2017/09/15(金) 23:11:08 ID:.H.5Xe6E



　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ┌────────────────┐
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 │ 　 それが 暖房の燃料窮乏のため 　  │
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 │　　断念せざるを得なくなると、　　　 　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 │
　　　　　　　,　-─-　 、　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 │
　　　　　 ／::::::::::::::::::::::::＼　　　　　　　　　　 　 　 　 　 └────────────────┘
　　　　 /:::::::::::::::::::::::::::::::::::｀、
　　　　.l::::::::::::::::::::::◯::::::::::::::l
.　　 　 l:::::::::::::::::::::::::::::::::::Ｏ::l
.　　 　　､::::::::::::::::::::::::::::::::::::/　　　　　これ？
　　　　　 ＼::::::::::::::::::::::::::／　　　　 　 　 　 　 　,´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
　　　　　　　｀ｰ- 　 -‐　　　　　　 　 　 　 　 　│　セツコ、　　　　　 　 　 　 │
　　　　　　　,..................＿ , ､__,　　　　　 　 　 　│　それ〝フリーズ〟や　　　＞
　　　　　　,ﾉゝ __ 　У::::/.:::::::::::::＞　　　　　　　ゝ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿_.ノ
　　　　　メ｀ヽ､jfﾞ _,.ハ/:::::::::::::::::::::::ヘ
　　　 ／:::::::::::::::ヽ　ゝ,:::::::::::::::::::::::::::::::::::::ゝ
　　 .´::::::::::::::::::::::{　　{::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
　　/ヽ::::::::::::::::::::::|!　j ヽ::::::::::::::::::::ゝ::::::::::::::::::丶
　 ,ｊ:::::::ヽ::::::::::::::::::|!　ﾍ　｝::::::::::::::::::ｲ｀丶/:::::::::∧
　 {:::::::::::::::＼:::::::::::|!　　（::::::::::::::::::::::{　 .ﾉ::::::::::::::::,
　 ´.::::::::::::::::::ｊ,:::::::::ｊ|　　 :.ヽ::::::::::::::::ﾍ,ｲ:::::::::::::::／
　 j::::::::::::::::::/ ヽ::::ｲ　　, ___ ,i､:::::::::ｒ::´:::::::__,.ｲ´
　.j:::::::::>-<　　　)i{ 　 ゝ-_ナ´｀ー<ヽ:::::．ﾞ
　':::::::´:::::::::`　､_ゝ ヽ ｀´ーｰ)ﾞゝ ,_xrーｒー―───i
　i:::::::::::::::::::::::::::::ﾞ ー-　;., _,rメ二ｆ　{{三{,､ﾃ´￣￣￣´
　ゝ　．::::::::::::::::::::::::::::::::::f:::f　二｀ｔﾞｺｆ￣ ﾞ´
　　　　　ﾞ　´　ﾞ＞::::､ ,,.._j｡ｊ ,､　 -f´
　　　　　　　　　　　　　　　　´￣



┌────────────────────────────────────────┐
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 │
│ 　 夏の間に 『イェーダーマン』 を上演する、という計画に変え、場所も大聖堂前広場に変更･･･　│
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 │
└────────────────────────────────────────┘

.

897： ◆c4bqdXp7mw：2017/09/15(金) 23:11:27 ID:.H.5Xe6E



┌───────────────────┐
│　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 │
│ 　 ようやく、上演されるに至ったのだ･･････　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 │
└───────────────────┘




　　　　　 /ﾞil上＿_ア|:k>| ｢￣| []　l　 |　|∧ ｢i Fｺ_/　,八　ﾊ:||. || lF７ﾞ,峇 　 |　|　| |二|ニl'Y''¨|Ｖ　V|
　　　　　 |　|　|　 /　|:|　| | [| |ｌ　　l∧k>| ./亢ｉl　|_|「¨｢¨｢ ¨ｌ|l山l| |/ V非V　|　|　|ｆ|　 |　ｌ| |:ｌ| |￣￣|
　　　　　 |　|　|l /　 l|:|　| | [| |V　 ｢¨ﾞ|　| ｢￣ﾞ|l　| |∧|　|∧ｌ|l￣l|/ :l|￣￣l　|　|,/ ｌ|　 |　ｌ|∧| | ｢「| l|
　　　　　 {　|　|/　　｢ ｢　ll｢￣|l V l| ｢l|　| | ｢l :|'，| |l冊冊冊ｌ|l㊦/　:ｌ| |干|l|　!　!　 l|　 |　/ﾞ ∧| [.ｌ] _|
　　　　　 |　|∠二二ヽ∠｢ 日|二Ⅵ}L|二|｢ﾆﾆ|∧:ｌ|l二二二ｌ|　/　　ｌ|二二|　! /＿ |　 |,/＿__∧「｢| l｢|
　　　 ｢｢｢｢｢｢｢｢｢｢｢｢｢｢｢｢｢｢｢｢｢｢｢｢｢｢L ―┤｢ｌ├‐Y|　i＾i　i＾i | 「￣￣| |┼| _｢｢｢｢｢｢｢｢｢｢｢｢｢｢｢｢｢｢｢｢｢｢｢｢｢｢|
　　　 Ⅵ刕刕刕刕刕刕刕刕刕刕刕[l三三三三三三三三三三三三三l]刕刕刕刕刕刕刕刕刕刕刕Ⅳ
　　　　 ｌ｢]「￣||￣￣||￣￣||￣||￣|| |'⌒ﾞYi ⌒Yi'⌒ﾞYi'⌒Yi⌒Y ￣￣￣ i||￣||￣￣||￣||￣￣||￣￣|| |　_∠二
　 ¨不¨ | ||　 l||　 　 ||　 　 |｢l　l|　 || |　　 |l 　　||l┼l ||l┼l||┼||　 ｢｣ 「　!ｌ||　 ||　 　 ||　 ||　 　 ||　｢l　||_|￣! fl
　__.旦.__| ||二｢|二二||二二||二||二|| Ｌ＿_||＿__||l土l ||l土l||土||＿｢」 L ｣ ||二||二二||二||二二||二二||_|__[|＝＝
　　圧!　| ||￣l||　 　 || 　 　|｢l　l|￣|| |￣　|| ￣ ||:.￣＞＜..￣ ||　　 | |　　「￣|| 　 　||　 ||　 　 ||￣￣|| |　 ! fl
　[[[[[[[[[[[[[[[[[[[[[[[[[[[[[[[[[[[.　 __ｎ__00　 ._ ｎ＿. 　　__ｎ__00 　 _ ｎ＿　　　　　　 .]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]
　刕刕刕刕刕刕刕刕刕刕刕 . `弋乂　　 l ﾘ r┐|　　`弋乂　　 l ﾘ r┐|　Ｏ Ｏ Ｏ 刕刕刕刕刕刕刕刕刕刕刕
　 l干l ￣￣Ｆｺ l干l lＦｺ￣Ｆｺ l .（ ⊂.　 　└1」 L｣　　（ ⊂ 　 　└1」 L｣　 　 　 　 l干l ￣ Ｆｺ l干l Ｆｺ　￣￣￣
　 l┼l 　 　 |　| l┼l l|　|　 |　| l.　 ￣　　　　　　　　　　 ￣　　　　　　　 　 f¨ﾞ!　 　 .l┼l　　ｌ|　| l┼l |　|
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898： ◆c4bqdXp7mw：2017/09/15(金) 23:11:45 ID:.H.5Xe6E


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　lｉ:ｉ:ｉ:ｉl　　　　　　　　　　　　　　　　　　　..:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ:.　　　　 .／;,;,;,;,;,;,;,;,;,;,;,;,;,;,;,;,;,;,;,;,;,__,-－'´三三=ゝ
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　 lｉ:ｉ:ｉ:ｉl　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ..:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ..　/;,;,;,;,;,;,;,;,;,__,-－'´三三 ‐－'´
　 .lｉ:ｉ:ｉ:ｉl　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ..:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:._＿ヾ´_＿,-－'´三三-'´
　　lｉ:ｉ:ｉ:ｉl　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ..:._＿,-‐－'´￣=_/￣ヽ､三三-'´
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　　 lｉ:ｉ:ｉ:ｉl　　　　　　　　　　　 _,-‐'´三三三三三三-‐'´￣　"´
　　 .lｉ:ｉ:ｉ:ｉl　　　　　　　　_,-‐'´三三三三三-‐'´￣
　　　lｉ:ｉ:ｉ:ｉl　　　　 _,-‐'´三三三三-‐'´￣
　　　.lｉ:ｉ:ｉ:ｉl　_,-‐'´三三三三-‐'´
　　　 lｉ:ｉ:l/三三三三-‐'´
　　　 .lｉ:/三_,-‐'´￣

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│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 │
│ 　 ちなみに『イェーダーマン』は、１９１１年にホフマンスタールが 中世イギリスの道徳劇を翻案した作品で･･･　 │
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899： ◆c4bqdXp7mw：2017/09/15(金) 23:12:03 ID:.H.5Xe6E



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│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
│ 　 まず 前口上が述べられ、幕が開くと、玉座に坐します 主なる神が、下天の人間の堕落を嘆き･･･　│
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　　　　　　　　　　　　　　　　　,.．-==彡ミxzzz､
　　　　　　　　　　　　　　　 ／=ﾆ彡'ノ,.．=ミ､/⌒ヽ
　　　　　　　　　　　　 　 ／..三ﾆ=彡ｲ /＞'"i}ミ､ノヽ
　　　　　　　　　 　 　 　 }／__二ﾆ=彳/＞'"⌒＼㍉乂_
　　　　 　 　 　 　 　 　 /／／　／ ／　　　　　　＼i}ﾆ{
　 　 　 　 　 　 　 　 ／,.=彡 ／ ／　　　　　　　　　Ⅶﾊ
　　　　　　　　　 　 /／‐‐=彡 ./　_..ｘzzzｘ　　　＿　}乂}
　　　 　 　 　 　 　 {/／/_.ノ.／　　弋尨ｧ　i　/ftzミ{i .八
　　　　　　 　 　 .／/ .//　丿i　 　 　 ￣　 i　| `¨′|/　∧
　　　　 　 　 　 /i　乂{i{i.イ　i:i/　　　 　 ,　　 i{　 　　　 { /
　　　　　　　　　 乂{／　/`ｰ从,ｨ　　_,ｨｨ＞‐=′　 ///.乂　　　　　　　　 「･･･わしが自分たちの神であることを認めず、
　　　　　　　　　 　 {　／/　 i/i乂 ／_彡''=￢iⅦi.// { {i　}　　　　　　　　 ひたすら地上の財宝を追い求め、
　　　　　　　　　 　 {i/ ./　 /} 从ﾉ//´､ .`ｰ=　乂} i　ﾄ､乂　　　　　　　　 それ以上のものを嘲笑う始末だ。･･･」
　　　　　　　　　　　Ⅶ {ミ､{ |　{i乂{i乂}ﾄ､ｨ___/八i} ＼＼＼}
　　　　　　　　　　　 乂乂i} i|　|　 ∨i/乂{i　从 八___..＼＼}
　　　　　　　　　　____/ ＞‐/　{i　　乂{i /ｌﾙ'/iノ　／　＼＼}
　　　　　　_,.．　//////i／　　|　ii:i:i:i:i:i:￣i:i:i:i ／　　 ／ "''‐-
　 　 ／/////////／⌒}　 　 |　i:i:i:i:i:/ ７i:i／　/　 /　　　　　　　 ミ､
　.／///////////　　　ﾄ､＿＿＿＿＿_／　 ./　 / /⌒ 　 　 　 i　　 ヽ.
.ｲi////////////　　　.ﾉ____／￣￣￣　　 .／　 / /　　／　　　/ 　 　 ∧
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　　　　　　　　　　　　　　　　　【 主なる神 】

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※ 「」内は、『現代世界演劇 ４』 （津川良太 訳、白水社 刊） より抜粋
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900： ◆c4bqdXp7mw：2017/09/15(金) 23:12:23 ID:.H.5Xe6E



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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ,´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 │　「イェーダーマンのところに行け、　　　　　 　│
　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 │　そして、わしの名において彼に告げよ。　 　.│
　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ゝ＿＿＿＿＿＿＿　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 _.ノ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 ,´　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 -─=ﾆ三三二ﾆ=一-､　　　　　　　 │　この日、この時をもって即刻旅立たねばならぬ、　　　　 .│
　 　 　 　 　 　 　 　 ＞//////////////////＞弋､　　　　 　 │　けっして免れることのできぬ死出の旅にだとな。･･･」　　 │
　　　　　　　　　　　 {///////////////＞''__　　 ヽ:ヽ　　 　 　 .ゝ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿_.乂
　　　　　　　　　　 　 ',//////////////ｲ 　　":::ヽ:::::::',
　　　　　　　　　　　 　∨////////////j　　　　:: i、:::::::.
　　　　　　　　　 　 　 /////////////ｲ　　　 　 :::｀ヽ、::.
　 　 　 　 　 　 　 　 /////////////j,r'¨ﾞﾞ~¨i ｀ ,r'::¨丶〉::.
　　　　　　　　　 　 //////////////jﾞｉ　　.,r '　　!､.　:;{、::.
　 　 　 　 　 　 　 //////////////{　ﾞ'''" ´,;;"　,r'ﾞi´｀i:::::.
　　　　　　　　　 ///////////////|　..::;;　 　i、_,ヽi(´::::::::..
　 　 　 　 　 　 ////////////////j　¨｀ﾞｉ 　_ ,_,.,.,_,_,〈:::::::::::::.
　　　　　 　 　 {///////////////ｲ　　　(,::iﾞｉi.i"tt,i,i,i,i.i´:::::::.
　　　　　 　 　 {///////////////;;;　　　(',ィnn,n,n,イ、:::::::::::::
　　　　　　　　弋/////////////:::::::.....,,_　　 ﾞ´ﾞ´ "{::::::::::::::::::
　　　　　　 　 　 ﾇ///////////::::::::::::::::::....¨''--ー-´::::::::::::く
　　　　　　　／//ヽｰ-- ､///（:::::::::::::::＞-─く＜⌒¨¨7/////ヘ
　　　　　 ／///////////////////////////////////////∧

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　【 死神 】

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　　　　　　　　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 │
　　　　　　　　 │ 　 審判のため イェーダーマンを連れてくるよう、死神に命じる･･････　│
　　　　　　　　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 │
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901： ◆c4bqdXp7mw：2017/09/15(金) 23:12:41 ID:.H.5Xe6E



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　　　　　 …　　─　──　─── ──────────────── ───　──　─　　…

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902： ◆c4bqdXp7mw：2017/09/15(金) 23:12:59 ID:.H.5Xe6E



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│　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
│ 　 場面は変わって、イェーダーマンの屋敷･･･　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
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γ⌒ヽ,i＿_＿ :"；;:：､;；:｡　　　　　　　　　　　│ 　「明日、朝の宴会を開くから、　　 .│
,i;:;:;:;:;:;,i　　　　＼:"；;:：､;；:｡　 :"；;:：､;；:｡　　...│　 豪華な料理を作るように」　　　 　 │
.I_______I　　　　 　＼_:.:.__:：､;；:｡　 :"；:'`::'::'；;:：.乂＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿_.ノ
　　　　　　　　　　　＼　＼ロ；;:：､;；:；;:：､;；: ':'`;'`::'::',:'':'`;
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　　　　【 イェーダーマン 】

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903： ◆c4bqdXp7mw：2017/09/15(金) 23:13:17 ID:.H.5Xe6E



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　　　　　　　 _,,... ........ _
　　　　　 ／::::::::::::::::::::::｀ヽ
　　　　 /:::::/`＾ヘﾍ／ﾚﾍﾘ
　　　　 |::::::',　''''"　　　`'''l
　　　　 ヾ;::::l ,(. ・）　　(･）|　　　　 「かしこまりました。それでどの品を新しく
　　　 　（ ^ ` : :　__　 〉 ::: !　　　　 お作りいたすのでございましょうか？」
　　　　　 `ﾊ　　l´ｰ三:ｦ /
　　　　　ノ　｀ ､ ー''''"／
　　‐ '´　ヽ　　　 ￣ｒー ､
　　　 　 　 ヽ ｀　　'7　 　 ｀ヽ、　　　　　 　 .,´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
　　i　　　　　ヽ　　/　　　　 ,　',　　　　　　 │　「なにを寝ぼけたことを言うか、新しくだ！　 　 　 .│
　　l ;　　　　　ヽ /　　　　　| / |　　　　 　 .│　わが家の食卓に残りものなど出してはならん」 　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ゝ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿__乂
　　　　【 モブ料理人 】


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　rfヽ.
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　l　　l,
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　.l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　l, 　　!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 l:.　　ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|::　　 ヽ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　'l::.　　　｀ﾞ'''⌒ヾｰ'''=-､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 .ヽ::　 　 　　　　　　　　 ヽ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.i::　　　　　　　　　　　　　 ｀ヽ､　 ＿＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 l::..　　　　　　　 ,, -‐''ニ=-'''''￣　　　　｀''''= ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　l:::::.　　　 　 ／ ,, -''´　　　　　　　　　　　　 　 ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 /:::::::.　　　 /／::.　　　　　　　　　　　　　　　　　　`ｰ-
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ノ:::::::::::.. 　 /,ﾞ::::::::::
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,, -‐‐'''..::::::::::::::::::::/.:::::::::::::::.
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::i:::::::::::::::::::::.
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 `'''´　　　　　`ｰ-､|::::::::::::::::::::::::::::...
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 （:::::::::i;:::::::::::::::::::::::::::::::::..

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　　　　　　　　　　　　　　　　│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　│　　イェーダーマンは、宴会の準備を 執事たちに命じている･･･　  │
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904： ◆c4bqdXp7mw：2017/09/15(金) 23:13:40 ID:.H.5Xe6E



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│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│
│ 　 そのような中、貧しい隣人や 負債で捕らわれた一家 が訪れたりするが･･･　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ／　／／　　　　　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 /￣￣ ＼　　　　　　　　　 }、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 ／レ≠ミ、　ヽ　　　　 ／　／:}
　　　　　 , -‐--‐-､　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 _ヾ`::::::::::::::∧　　V／￣ヽ／:::::/
　　　　／　　　　　　 ｰ､　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ＞::::::::::::::::ミ､／　|::::::::::::::::::::::/､⌒ヽ、
　　 /´　　　　　　　　　 l_　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 〃:::::::::::::::ヾ:|　　 :!::::::::::::::::::/:::::〉⌒ｰ'
　　 }　　　　　　　　　　}　）　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ´}V{W/´::::L＿_j:::::::::::::／::／
　　{　　　　　　　　　 r１ﾉ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　{ﾆ } ヽ＿__|　 |:::::::::::/／
　　_}　　　　　　　　　{Jl　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 「=|　　　　|　:|､＿／
　　 レ,　　　　　　 r‐'　|　　　　「･･･おれの金はおれのために働き、　　　　　　　 _j､_j　　　　 | :|
　　 　 レ､.、, ィノトゝ-〈　 　 　 おれのために走りまわらなければならん」　 　 《《__ソ　　　 　 } ヽ
　　　　 i´_　-―‐　_　.⊥-‐ ､　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ヽ_》》
　　　／　　　　　 　 　 　 /　 ＼
　 ／　　　　　　　　 　 　 l　　　 ＼_
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　l　　　　　　　　　 -‐＼へ、　　　　　　　＼
　|-‐　　￣￣　　　　　　＼ ＼　　　　　　　 ヽ.
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ｰj　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 l＼　　　　　 |
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │ 　 イェーダーマンは、冷たくあしらっている。　│
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 │
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905： ◆c4bqdXp7mw：2017/09/15(金) 23:14:51 ID:.H.5Xe6E



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│　　イェーダーマンの老母が、息子に信心を説くが･･･　  │
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　　　　　　　　　　　　　　ｒ'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'ヽ
　　　　　　　　　　　　　（　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ）
　　　　　　　　　　　　　　） 　　「･･･ただそれだけにいっそう、　　（
　　　　　　　　　　　　　（　　　 永遠の救済のことが　　　　　　　　 ）
　　　　　　　　　　　　　　） 　　気にかかってね、･･･」　 　 　 　 　（
　　　　　　　　　　　　　（　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ）
　　　　　　　　　　　　　 丶〜'⌒'〜'⌒'ﾉ,ﾉ'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'´
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（（
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　))
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 （
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 〃〃／／／イ_／ / 　 　 V}⌒ヽ
　　　　　　　 　 　 「･･･だが、今日明日にも　　 　 　 　 　 　 .′ : : : : : 　___　 乂八　　　八
　　　　　　　 　 　 おまえのところに神さまから　　 　 　 　 ./_,.斗 : : : 〃＾⌒ヽ　 xく　.／　}I}　　 }
　　　　　　　 　 　 お知らせがくるかも　　 　 　 　 　 　 　 ／.′ } : : : :x*=-　　　　 .∨／⌒}____ノ　　__
　　　　　　　 　 　 しれないのだよ。･･･」　　　 　 　 　 　 .{: :(”㍉; : : : :〈´　　　ヽ　　 .}{ (う 〈_,.斗*''”ﾆﾆﾆﾆ=‐
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 { : :j⌒ヽ : : : :j}x≦=　 ﾆ 　 }{　}__　}ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ=‐
.　　 　 ,´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ　　　　　.乂 :kzzｧ〉:／ヽく⌒＾　　　　.}{ : : r彡ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ
　　　 │　「ただね、坊主なんてのは　　　 　 │　　 　 　 .ﾘ}´〃 {;　　　 `ｰ　　　 　 .ﾙ : : ∨ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ
　　　 │　人をおどかすのが好きだって　 　 │　 　 　 　 .( : : : ﾊ　　.〃> : ⌒ヽ／ : : : : : 〉ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ
　　　 │　こともたしかですよ」　　　　　　　　..│　　　　　　 ≧=-く＼_／_,,xrｧｱ;;}〉 : : : : ／ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ
　　　...乂 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ノ　　　　 　 　 .{ : : /ゝz≦,.斗*'′ }}. : : ／ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ
　,´￣￣ 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　￣￣￣｀ヽ　　　..＼.′ : : : :/ 　 　 　 r≦ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ
.│　「なんといっても、それが　 　 　 　 　 　 　 　 　 │ ㍉　　 { : : : : : {　　　　　ﾉﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ
.│　この世における連中の仕事でしてね、　　　　　│ . ∧　 .乂 : : : ::{__,,,..　イﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ
.│　その狙いはわれわれの金なんですよ。･･･」　...│.ノ_/　　　　￣　アﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ
. 乂＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿_ノ　 .〉　　　　　　／ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ

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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │　　若いイェーダーマンは、取り合わない･･････　│
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906： ◆c4bqdXp7mw：2017/09/15(金) 23:15:11 ID:.H.5Xe6E



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907： ◆c4bqdXp7mw：2017/09/15(金) 23:15:33 ID:.H.5Xe6E



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　 ､-''´　　　　　　　　　　､-''´　　　　　　 `'-.♪　　　　　　♪
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　　　 . : :　　　　　　　　　　　　　　 　 : : .　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ___
　　　 . : :　　「さあさあ、行こうよ、　 : : .　　　　 　 　 　 　 ._,,,,,,,,,＿　　　 　{n_}
　　　 . : :　　陽気に踊って、」　　　　: : ..-─''''''''''''''''ー-─く,,,,:..:.:::..;~ﾞ''',二区い}つ
　　　 . : :　　　　　　　　　　　　　　 　 : : .　 ;:. :　.::.;'':::..　,,:.:;''..:.,~ミｔ､:::;;t~ 　 . : :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. : .
　 　 　 : : :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. : :.:`メ:;;...,'',:::..:::,:..;::::..;:. __,,,,,;;;;,二ｭ,,,,,.. : :　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 : : .
　　　　　　　　　　 　　　　　　ン~;: ,,:' ,,,:::,':,;'::ﾞ;;';;:...:::.'';::.,;:: ,r'~　`". ;:...　.::::;.. : :　　「笛を吹け吹け、ラッパを鳴らせ、」　　 : : .
　　 __,,,,,,,,,,,,,,,,,,,__　　　　　　A彡ノ,''. :: ' ;,:.::, :::,Zx,,:::';;`,:;　 ,::,;..ﾞ:: ';:　..;;::..,;:: . : :　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 : : .
　　i＜＿＿＿＞! 　　 ∧,､{米ミ,,:.: ;:;.`::.;,'':...::'';''::,,ノヤ; 炎';;,.:.　::::,:.. :.;;:...;;;;/.: : :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. : :
;;;;;;;;k,,;;;;;;;;;;;;;;;;;,,-'|＿_ノYて)｛ミ;爻i;;;.::;`:.:;;:.;;r‐'''~ ,,;ｼﾞ::,:　::,;; "::,,::';;;;;;;ｯぎテ~..';;;ア(')}心ュ,,＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
..:.　.|: ；::.. ;　:::l:::.:|　　メヾW个`=ベ-ェ､,,；.:｛；,,. ;=~~'''ュ,,,;,_:::.:,':...::,;===''~.:::;;;ソViYY)K)Eiﾞヾ,､　..　:..　:::...:　 :　　..:....
.　.: .|: L::. j　::|;;:::|.　 .いYソヽ/A(Yい）V台､>-､,,,,.　,:::,:..,;;~ヱ;;;,,,:::::.､､=X〆()のr､iﾐ}Tノル/ﾞj　　 ..　:　　　　::..
　:. . {・;;;;.::,,;;..;;.....} 　　i`ヾ､､i^rひMべTノ のl'*=z=爻ｍ≡'∧ひ,六俎ミどヾ)メ2ノハ)=ィ",ﾉ　　_,,,-‐'''"tュ~r-ﾐﾆ'‐-､,,,
..:. ::.人,;;＿＿;;;ソ;;;..:_　`-､`ヾ､ッニ士t),；豆ZY)亘ミメX)rYt川广}ハir､ｔわ&YO,,=-'~,,-''~　　i'　 (,_ 々(コ/´ ::;}Ｊ　 ,; .ﾞi
　.　;　.`''''':; ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;::;,.. : :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. : ....二二二二二二,=-''~　......　.. .`-､,,＿　　 ｀ﾞ'"~　 __,,,-´
　:　　　　.　　'''';::::::::: :.. : :　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 : : .　 ;;;;;｀'''-､;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;::;;;:;;:::;;;;::::,.::;　￣~~~~~~~￣:
サ三三ミぇｭ､-､、　　. : :　 「松明明るく輝くところへ、　　 : : ..:::.　　;;;　　 };;;;;;;;;
＜二二ニ==-''　`i;　.:. : :　 招かれてるのだ　　　　　 　 　.: : ..:::　;;;;'' .,,‐'ﾞ;;;;;;;;;;;
,,,,＿＿＿,,,--''''~~::　... : :　 踊っていこうよ。･･･」　　　　　 : : .''''' _,,-'ﾞ;;;;;;;;;;;;♪　　　　　　　　　　　_,.､.-――　　　　 　　　_,.､.-―-.､
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908： ◆c4bqdXp7mw：2017/09/15(金) 23:15:52 ID:.H.5Xe6E



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│　　不吉な死の予感を覚えつつも･･･　 │
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 ＿从´_｀从_　　 　 　 　 　 {ﾊリﾙ　 　 　 　 　 r―― ､
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　　_/マ　　　　　　　　　 　 　 ＿＿　　　　＿/ /_.　 ＿｝ |┌┐　/⌒ヽ∨￣}.入　　　 　 　 {′{_____}
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　　|　 |_r==､／'}　　　　　＿/{､　, ﾊ　　　　 _爪__,､　 {...|...├┘{　／}´　|　 |　（に二つ｝　 　 }　＼＼__/ }ヽ
　　＼/　 　 入ﾌ　　　＿/　.{∧__/7}､_　　　ヽ　 /　　y' ⌒ヽ.　} /＼＼_}　　　く¨¨＼／ヽ--┘　　} 　 　 |
.　　　{　　　 {⌒＼　　|　 }＿{{___ノ¨　∧.　 　 |　|＿_ｒ{i 　 　 |　}´　./＼__｝　　　ヽ＿｛＿{＿＿／￣
.　　　|　　　 {＿　 ヽ__|...ム　|　/ 　 ./＿＼.　.|／　　八从ル} ／￣￣旦￣旦￣　　　　　　　＼
.　　　|.　　　　{ ＼＿＿》.ﾉ__.|　{ 　 /￣}=-} 　￣｝　 　 　 /　＼　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ＼
.　　　|　　　　 ｝　　　　 f}.／......{＿{/⌒}／　　　 }　　　　 {＼　 ＼　 日　　　　　　　　　　　　 　 　 ＼
.　　 /￣￣ 入} 　 　 ／ {⌒‐┬‐ ｛ｆrり.　　　 　 |＿＿＿{／＼／'Ｙ￣｀ヽ
　　｛_人＿/‐-　　　 {＿_|.　　 ﾄ､＿_ 　 ＼　　　 |　 　 　 }　　　＼人＿ノ
.　　　　 　 　 　 　 ＼　　 ＼　 ヽ　　〕　 /.　　　 |　　　___}_.　　 　 ' ,　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,.､.-―-.､.,
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │　　イェーダーマンは 楽しむが･･･ 　 │
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909： ◆c4bqdXp7mw：2017/09/15(金) 23:16:10 ID:.H.5Xe6E



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910： ◆c4bqdXp7mw：2017/09/15(金) 23:16:28 ID:.H.5Xe6E



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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│　　死神が現れた！　│
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911： ◆c4bqdXp7mw：2017/09/15(金) 23:17:15 ID:.H.5Xe6E



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丞圭亥7才´　　,.x幺lllll圭才"´　　　　　　　　,炸Ｉ圭jⅣ´　　　　　　　　　　 　 ｀Ⅵ|丞　　　 ｀Ⅵ圭圭圭|
圭歪ｊ㌢´　　,x幺llll圭才´　　　　　　　　 　 　焔圭:Ⅳ　　　　　　　　　　　　　 　 Ⅵ|伐　　　 　Ⅵ圭圭||
圭ｊア　　　,ｨ劣圭才´　　 　 　 　 　 　 　 　 .以圭Ⅳ　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 Ⅵ|伐　 　 　 Ⅵ圭圭
j炒′　 ,ｨ劣l才´　　　　　　　　 　 　 　 　 　 込i:圭{　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 Ⅵｉ伐　 　 　 Ⅵ圭ll
Ⅳ 　　/{}{ア´　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 Ⅵ7:刈　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 Ⅵｉｉﾍ　 　 　 Ⅵ圭
/　　 /㌢´　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ﾞ'廷ｉ代　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ||圭]　 　　　 ||圭
　 　 ll/　　　　　　　　 　 ｒ'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'ヽ　　　　　　　　 　 ||洲ﾘ　　　 　 ||洲
　 　 lll　　　　　　 　 　 （　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ）　　　　 　 　 　 .為Ⅳ　　 　 　 Ⅶll
　 　 {{　　　　　　　　　　 ） 　「･･･それで、この旅には、　 　 　 　（　　　 　 　 　 　 .'為ｿ　　　　　　　Ⅶ
　　　ﾍ_　 　 　 　 　 　 （　　 あんた以外に、だれも　　　　　　　　 ）　　　　　 　 　 /ア　　　　　 　 　 ﾍ
　　　 　[ｆｔ　　 　 　 　 　 ） 　道連れにしてはいけないのか？」　（　　　　　 　 　 .〃
　　　　　Νk　　　　　　（　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ）　 　 　 　 　 .7
　　　　 　 !垈　 　 　 　 丶〜'⌒'〜'⌒')/'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'´ 　 　 　 　 　 ノ
　　　　　. , -‐--‐-､　　　　　　　　　　ﾉ　　　　　　　　為lll心
.　　　　／　　　　　　 ｰ､　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 /淤l圭l丞
　　 ,/´　　　　　　　　　 l_　　　　..Ｌ　　　 　　 　 　 /淤圭圭ＩＩＩＩ)　　　　　　　　　λ
　 ,ｨ }　　　　　　　　　　}　）　　　..[代　　　　　　　 ,攷圭斧:㌢´　　　　　　　　　 {会ｭ｡.
f,/...{　　　　　　　　　 r１ﾉ　　　　 Ⅵ心　　　　 　 刈圭?[ｱ　　　 　 　 　 　 　 　 `''寺ll≧ｭ｡.
/淤._}　　　　　　　　　{Jl　　　　　 Ⅵ7　　　　　 炸淤jⅣ　　　　　　　　　　　　　 　 為圭圭丞
圭　.レ,　　　　　　 r‐'　|　　　　　　 7　 　 　 　 Ⅵ7:Ⅳ　　　　　　　　　 　 　 　 　 為圭圭圭丞
圭i:洲{ レ､.、, ィノトゝ-〈　 　 　 　 　 　 　 　 　 以Ⅳ　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ,炸,圭l圭l圭l丞
圭i:刈　.i´_　-―‐　_　.⊥-‐ ､ 　 　 .[　　　　 　 Ⅵ7　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ,炸圭圭l圭圭刻
圭lil　／　　　　　 　 　 　 /　 ＼　 ./k　　 　 　 　7　 　.λ　　　　　　　 　 　 　 焔圭l圭l圭l圭Ⅳ
圭.／　　　　　　　　 　 　 l　　　 ＼_.垈　　　　　　　　　 代　　　　　　　　　　　 以圭圭圭淤jⅣ
../　　　　　　　 　 　 　 　 |　　　　 ｌ ＼.l}　　　　　　Ｌ　　',{Ｉ≧ｭ｡.　　　　　　　　 込i:圭l圭圭:Ⅳ
　.l　　　　　　　　　　　　　|　　　　　 　 ＼　　　 　 .[代 　 `''寺ｌ圭≧ｭ｡.　 　 　 Ⅵ7:圭lll圭lⅣ
　.l　　　　　　　　　 -‐＼へ、　　　　　　　＼ 　 　 .Ⅵ心　　　`''寺圭斧≧ｭ｡._　 `''寺圭圭丞
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　　　　　　　　　　 │　　この世のものならぬ者の訪れに、イェーダーマンは震えながら慈悲を乞うが･･･　  │
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912： ◆c4bqdXp7mw：2017/09/15(金) 23:17:36 ID:.H.5Xe6E



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　　ｒ'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'ヽ
　（　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　）
　　） 「･･･だっておれはこの世では、 　 　 　 　 　（
　（　一度もひとりぼっちでいたことはないんだ。　 ）
　　） いつだって必ず社交仲間といっしょだった」（
　（　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　）
　 丶〜'⌒'〜'⌒'ﾉ,ﾉ'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'´
　　　　　　　　　（（
　　　　　 　　　　 ))
　　　 　　　　 　 （
　　　 　　　　 　 ,ﾉ




　　　　　　　　　<ｰｭ､_
　　　　　　　　　 }ｼ　　≧ｭ､　　　　　　 _, -=-＝7ﾍ
　　　　　　　 　／　　ｒ-｀ ＞｀=､　　 イ//////／ ヾ､
　　　　　　　／　　ノ´　　／￣｀｀ｼ´////////, ｧ　 ヽ＼
.　　　　 　 /　　　_}　　／　　　／/////// ｿ (ノ　i7､}´
　　　　　 /　　　ﾉ　／　　　　/////////! ∧_,_,'!,ヾソ
　　　 　 /　　_.r'　/　　　　　/////////_ －ヾ'-'-ｼｲヽ,_ ,ィｿ-ｭ
　　　　 /　 r' 　 /　　　　　 /////／´/////＼ーｒ､＞ｭ｀イﾉ ｊ ）
　　　　/　 j　　/　　　　　　!///////////////＼ヾ,　　 ヾ人/ｭヽ
　　　 /　 /　 /　　　　　／//////////////////＼} 　　　ヾ｀=-ｭ､
　 　 /　 { 　/　　　　 ／////.._＿,..．-=≠=＿,..．-=≠=,..．-=≠=,x､＿.ｭ､
　 　 i　　> /　　　／/////..〃´￣　 　 　 　 ¨　　　　　　 　 　 　 　￣¨ﾊ.｀=-ｭ､
　 　 i　 /　!　　イ/////// .|I　　　「もう社交暮らしもおしまいだ」　　　 I| 7ﾍ｀ﾞ ｀=-ｭ､
　 　 l　(　 !　 ////////// ゞx､_ 　 　 _＿,,..　　 　　_＿,,..　 　 　,,＿,,..ｨⅣ.///ヘ⌒ー､ ｀=-ｭ､
　　　!　ヽ i　 ∨/////////// .｀ =≠彳⌒¨ヾ=≠=彳⌒¨=≠=彳⌒¨ ./////////////｀て｀ﾞ ｀=-ｭ､
　　 　!　 j|　　 !//////////////////////////////////////////////////////////７ー-ｭ｀ﾞ ｀=-ｭ､
　　　　! （ !　　|///////////////////////////////////////////////////////////////ヽ_＿｀ﾞ ｀ヽ,
　　　　 ! ! .|　　!////////////////////////////////////////////////////////////////<｀ー｀　{ｿ
　　　　　!ヽ',　　!//////////////////////////////////////////////////////=-‐''''ヾ/////ヽ　 r'/
　　　　　 ヽ ',　 ∨/////////////////////////////////////////////=-‐'''｀　　　　　　∨////l　 ﾞ´
　　　　　　　ヾ　 ∨//>､/////-<//////////////////////////／ﾍイ~　　　　　　　　　　　 ∨///!
　　　　　　　　 ＼ ∨/i　ヾ//　　　ヾ/////////////＞=､ｒ''ヘ,ソ´　　　　　　　　　　　　　　　　　∨/ソ
　　　　　　　 ., -‐--‐-､　 .´　　　　　ヾ-' ｀ーﾞ ~￣　　　　　　　　　　　　 　 　　　　　　　　　　　 ／//
.　　　　　　／　　　　　　 ｰ､　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ////{
　　　　 ./´　　　　　　　　　 l_　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ヾ///ﾊ
　　　　 .}　　　　　　　　　　}　）　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ）//ｊ
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.　　　　_}　　　　　　　　　{Jl　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 ,,ィ=ｭ､＿＿ ///ﾉ
　　　　 .レ,　　　　　　 r‐'　|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ／77/////////丿￣
.　　　　 　 レ､.、, ィノトゝ-〈　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ／//////=＝‐´￣
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913： ◆c4bqdXp7mw：2017/09/15(金) 23:17:56 ID:.H.5Xe6E



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　　　　　　〃´￣　 　 　 　 ¨　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　　　　　　　　　　　　　￣¨ﾊ
　　　　 　 I|　　　　　　　 　　　「･･･どうした、愚か者め、この世の富や、　　　　 　　　　　　　　|I
　　　　 　 |I　　　　　　　 　　　おまえのこんな暮らしも、すべて　　 　　　　　　　 　　　　　　　　I|
　　　　 　 I|　　　　　　　 　　　おまえの持ち物だとでも考える気でいたのか？」 　　　　 　 　 .|I
　　　　 　 ゞx､_ 　 　 _＿,,..　　 　 _＿,,..　 　 _＿,,..　 　 _＿,,.. 　　 　 _＿,,..　 　 _＿,,.. _ 　 _＿,,..ｨⅣ
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　 　 I|　　　　すべておまえに貸してあっただけだ」　　　　|I 　 　 ::::::::::::::　　　:::::::::::::::::
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:::::::::::::::::::::::　　　:::::::::::::::::::::::::::::::::::...I|　　　　　　別のやつがそれを引き継ぐ。･･･」　　　 ,|I
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│　　死神は、この世での栄華の空しさを説いた後･･･　│
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　　　　　　　　　　　 │　　しばしの猶予をイェーダーマンに与え、姿を消した･･････　　 │
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│　　死神から しばしの猶予をもらい、「死出の旅に 一緒について来てもらえないかどうか」 を　 │
│　　イェーダーマンは 親友や従兄弟らに問いかけるが、皆から断られ･･･　　　　 　 　 　 　 　 　 │
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　l　　　　　　　　　 -‐＼へ、　　　　　　　＼.|:::::::ﾄ､　＼　　ハ.::::::::::::ヽ Vﾄﾄ､　　 },,,,,,,,ｨ　 }
　|-‐　　￣￣　　　　　　＼ ＼　　　　　　　 ヽ..:::|　｀`⌒´ヽ_ﾉ｀`ヽ､:::::ﾚ⌒!::::', 〒､　　､_/
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　　　　　　　　 │ 　 また雇っている召使いたちも、死神を見たので 皆 逃げてしまう･･･ 　 │
　　　　　　　　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 │
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917： ◆c4bqdXp7mw：2017/09/15(金) 23:19:15 ID:.H.5Xe6E



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　 　 　 ｒ'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'ヽ
　　　 （　　　　　　　　　　　　　　　　　　）
　　　:::::） 　「･･･いったいおれは　 　（.::::　　　 :::::::::::::::::::::::::::　　　 :::::::::::::::::::::::　:::::::::::::::
　　　 （　　　だれなんだ」　　　　　　　 ）　　　　　:::::::::::::::::::::::　　　 ::::::::::::::　　　:::::::::::::::::
　 　 　 ） 　　　　　　　 　 　 　 　 　 　（ 　 　 　 　 .:::::::::::::::::::::　　　　:::::::::::　　　:::::::::::::::::
:::::::　 （　　　　　　　　　　　　　　　　　　）　　　　　.::::::::::::::::::::　　　　　 :::::　　　　 :::::::::::::
::::::::::::..丶〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'´　　　　　　 　 .:::::::::::　　　　　　　　　　　::::::::::
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::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::　　　　 　 　 　 .ｒ'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'ヽ
:::::::::::::::::::::::::　　　　　　　　　　 ::::::.（　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　 ）
::::::::::::::::::　　　　　　　　　　 :::::::::::::::::） 　「イェーダーマンだ、 　 　 　 　 　 　 　　　 （
::::::::::::::::::　　　　　　　　　::::::::::::::::::.（　 　金持ちのイェーダーマンだ、いつだって」　 ）
　　　　　　　　　　　　　::::::::::::::::::::　..） 　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　（
　　　　　　　　　　::::::::::::::::::::　　　..（　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　 ）
　　　　　　　::::::::::::::::::::::　　　　　　 丶〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'´
　　 ::::::::::::::::::::::::::::　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
:::::::::::::::::::::::::::::::::　　　　　　::::::::　　　　　　　　　　　　　　　　　　　::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
::::::::::::::::::::::::::　　　　　　　 :::::::::::::　　　　　　　::::::::::::::::::　　　　　　　　 ::::::::::::::::::::::::::::::::
　　　　　　　　　　　　　　::::::::::::::::::::　 ::::::::　　　　　　:::::::::::::::::
::::::::::::::::::::::::::::::::　　　　　 ::::::::::::::::::　　::::::::::　　　　　　:::::::::::::
:::::::::::::::::::::::::::　　　　　　　:::::::::::::::::　　　　 :::::::　　　　　　　 ::::::::::::::::::
　:::::::::::::::::　　 　 　 　 ,´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ ::::::::::::::::::::::::::::::
::::::::::::::::::::::　　　　　 .│　「･･･そしてそこにあるのは、　　..│ . :::::::::::::::::::::::::::::::::::::
::::::::::::::::::::::::::::::　　 ::::│　 おれの金だ、おれの宝だ」　　　│　　　　 .:::::::::::::::::::::::::
:::::::::::::::::::::::　　　::::::::::.ゝ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿__.ノ　　　　 　 　 　 :::::::::::::

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918： ◆c4bqdXp7mw：2017/09/15(金) 23:19:34 ID:.H.5Xe6E



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　　　　　　　　　　　　　ｒ'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'ヽ
　　　　　　　　　　　　（　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　 ）
　　　　　　　　　　　　　） 　「こいつのおかげで　　　　 　 　 　 　 　 　 （
　　　　　　　　　　　　（　　 おれはいつだって力を持っていた。　　　　 ）
　　　　　　　　　　　　　） 　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　　　　 （
　　　　　　　　　　　　（　　 こいつのおかげでおれはなににだって、　 ）
　　　　　　　　　　　　　） 　やすやすと成功することができたんだ」　 （
　　　　　　　　　　　　（　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　 ）
　　　　　　　　　　　　 丶〜'⌒'〜'⌒'ﾉ,ﾉ'⌒'〜'⌒'〜⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'´
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（（
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　))
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 （
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　,ﾉ


　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ,.ィ┬ 、
　　　　　　　　　　　　　　_,r{ ll~「r'⊆ヽ､
　 　 　 　　 　 ,.　-＜フ´ {‘　　{`弋ﾆ {
　　　　　　　, 　　　　 `､Λ}､_　ﾉ:::::::ﾌ ﾉ　　　　　　　　　「こうしてすぐ手近にこいつを見ていると、おれは気分がよくなってくる。
　　　　　　/ 　　　　　　}　､}　　{:::イi　{
　　 　 　 ,'　 ﾍ 　　　 ｀''V.,'　　 i´_Ｔ　 ｌ　　　　　　　　　･･･おまえなしではいやだ、おまえもいっしょでなければだめだ、
　　　 　 ,'　　　 ヽ　　　　ｿ　 　 ;　/ｌ　　V　　　　　　　　どんなことしても、おまえをあとには残してはおかんぞ。･･･」
　　　 　 }　　` 　 ’､　　 /　　　,／::|　　 ',
　　　　　i　 　ゞ、 ∧　'´ 　 　/ へy　　　',
　　　　　}　　　／ ￣`;　　　ノ´⌒`、　　 ﾊ、_
　　　　　}　 ／ : : : : : :｀ - '´V: : : : : : :-'´ : : : :ヽ
　　　 　/／ : : : : : : : : : : : : : :ヽ:_:_:_: ノ／: : : : : : ＞-、_
　　　　{/ : : : : : : : : : : : : : : : : : :＼ : : : : : : : : ／: : : : : : ヽ
　　　　 　　＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
　　　　　　|＼　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　　　　　　　　 　 　　 　　＼
　　　　　　|＼＼　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ＼
　　　　　　|　 ＼＼　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ＼
　　　　　　|　 　 ＼＼　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ＼
　　　　　　|　 　 　 ＼|三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三二二二二ﾆ i_
　　　　　　|　 　 　 　 |:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::i:::::::::::::::::::::::::::|
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　　　　　　　　　　　　　　　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 │
　　　　　　　　　　　　　　　 │　　財産を収めた長持ちの前で、イェーダーマンが独りごちていると･･･　 │
　　　　　　　　　　　　　　　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 │
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919： ◆c4bqdXp7mw：2017/09/15(金) 23:19:54 ID:.H.5Xe6E



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　　　　　::::::::::::::　　　　　　　　　:::::::::::::::　　　　　　:::::::::::::::::::::::　　　 ::::::::::::::　　　:::::::::::::::::
　　　　　:::::::::.,´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ　　:::::::::::::::::::::　　　　:::::::::::　　　:::::::::::::::::
:::::::　 　 :::::: │　「おい、イェーダーマン、　....│ .::::::::::::::::::::　　　　　 :::::　　　　 :::::::::::::
::::::::::::　　::::::│　 どうしたんだ？」　　　 　 　 │　　 :::::::::::　　　　　　　　　　　::::::::::
:::::::::::::::　　　.ゝ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿__.ノ　 　 .::::::::　　　　　　　　　　::::::::
:::::::::::::::::::::::　　　　　　　　　　　　　::::::::　　　　　　　 :::::::　　　　　　　　　::::::::
::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::　　　　　 ::::::::　　　　　　　:::　　　　　　　 ::::::::　　　　　:::::::::::::
::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::　　　::::::::::　　　　　:::::　　　　　　　　　　　　　 :::::::::::::::::
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:::::::::::::::::::::::::　　　　　　　　　　 :::::::::::::　　　　　 :::::::　　　　　　　　　　　　　　　 :::::::::::::::
::::::::::::::::::　　　　　　　　　　 :::::::::::::::::　　　　　　 :::::　　　　　　　　　　　　　 :::::::::::::::::::::::
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　　　　　　　　　　　　　::::::::::::::::::::　　　　　　　 :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
　　　　　　　　　　::::::::::::::::::::
　　　　　　　::::::::::::::::::::::　　　　　 　 :,´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
　　 ::::::::::::::::::::::::::::　　　　　　 　 　 │　「･･･それに顔はすっかり血の気がなくなって、　...│
:::::::::::::::::::::::::::::::::　　　　　　::::::::　　.│　 まるでチョークのようだぞ」　　　　　　　　　　　　　│
::::::::::::::::::::::::::　　　　　　　 :::::::::::::　...ゝ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿__ノ
　　　　　　　　　　　　　　::::::::::::::::::::　 ::::::::　　　　　　:::::::::::::::::
::::::::::::::::::::::::::::::::　　　　　 ::::::::::::::::::　　::::::::::　　　　　　:::::::::::::
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　:::::::::::::::::　　　　　　　　 :::::::::::::::::::::::　　　　 ::::::::::::　　　　　　 ::::::::::::::::::::::::::::::
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920： ◆c4bqdXp7mw：2017/09/15(金) 23:20:13 ID:.H.5Xe6E



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　　ｒ'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'ヽ
　（　　　　　　　　　　　　　　　　　　）
　　） 　 「おまえは　 　 　 　 　 　（
　（　　　 いったいだれだ？」　　　）
　　） 　　　　　　　 　 　 　 　 　 　（
　（　　　　　　　　　　　　　　　　　　）
　 丶〜'⌒'ﾉ,ﾉ'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'´
　　　　　 （（
　　　　　　 )) 　 　 　 　 ,´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
　　　　 　 （ 　 　 　 　 │　「なんだおれの顔も知らんのか？　そのくせ　　　 │
　　　　 　 ,ﾉ　　　　　　│　 おれをいっしょに引っぱっていく気なのか？」　.....│
　　　　　　　　　　 　 　 ゝ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿　＿＿＿＿＿＿＿＿＿ノ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ╲|


　 　 　 　 　 　 ,´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
　　　　　　　　│　「おまえの富だよ、おれは。　 　 │　　　　　 　 .,:-､:‐､_
　　　　　　　　│　 おまえの金だ」　　　　　　　　　　│　　　　　　,:'::::::::::::::::::!
　　　　　　　　 ゝ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿__乂　　　　　　 i::::::::::::::::::::!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ';::::::::::::::::;:'
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 _.. -::':::::::::::::::'::‐::..､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 .,:'::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 .,'::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 .,'::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::i
　　　　　　 　 　 　 　 　 l　 /　　　　　　　　　　　　 　 　 　 .'!::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::',
　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ′／　　　　　　　　　　　　　 　 ,':::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::i
　　　　　 　 , -‐--‐-､　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 i::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::i;:::::::::::i
　　　　　 ／　　　　　　 ｰ､　　　　　　　　　　　　　　　　　　!::::::::::::;::::::::::::::::::::::::::::;',':::::::::::;'
　　 　 /´　　　　　　　　　 l_　　　　　　　　　　　　　　 　 　 .',:::::::::i.i::::::::::::::::::::::::::::!i::::::::::;'
　　 　 }　　　　　　　　　　}　）　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 i::::::i'.,':::::::::::::::::::::::::::::'::::_;: '
　　　 {　　　　　　　　　 r１ﾉ　　　　　　　　　　　　　　　　 　 .i:::::`';::::::::::::::::::::::::::::::::::;'ﾑ
　　　 _}　　　　　　　　　{Jl　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 '､:::::;:::::::::::::::;::::::::::::::::i′ﾑ
　　 　 レ,　　　　　　 r‐'　|　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 丶'!:::::::::::::::ii:::::::::::::::! 　;ﾑ
　　 　 　 レ､.、, ィノトゝ-〈　ﾉﾉ　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 /./.i::::::::::::::::ｉi:::::::::::::::',　...ｉﾑ
　　　　 　 i´_　-―‐　_　.⊥-‐ ､　　　　　　　　　 　 　 　 　 /;/....!:::::::::::::::ｉi::::::::::::::::i　　.;;ﾑ
　　　　 ／　　　　　 　 　 　 /　 ＼　　　　　　　 　 　 　 　 /ｌ/　 i::::::::::::::::!i::::::::::::::::i ﾊ　 ｉ;ﾑ

921： ◆c4bqdXp7mw：2017/09/15(金) 23:20:30 ID:.H.5Xe6E
　 　 ／　　　　　　　　 　 　 l　　　 ＼_ 　 　 　 　 　 　 　 /;;/　...i::::::::::::::::!i:::::::::::::::::! .ﾊ　 ;;;ﾑ
　 ./　　　　　　　 　 　 　 　 |　　　　 ｌ ＼　　　　　 　 　 ./;;/　　 i:::::::::::::::',i::::::::::::::::::i . ﾊ　 ;;;;ﾑ
　　 l　　　　　　　　　　　　　|　　　　　 　 ＼ 　 　 　 　 /;;/　　...,'::::::::::::::::i'!::::::::::::::::::!　.ﾊ 　　∧
　　 l　　　　　　　　　 -‐＼へ、　　　　　　　＼　　　　/;;;;ﾑ─────────────∨∧
　　 |-‐　　￣￣　　　　　　＼ ＼　　　　　　　 ヽ.　　　　∨　 r≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡7　/
　　 |　　　　　　　　　　　　　　 　 ＼　　　　　　　|　 　 　 ∨ .∨ ,ｨ＜二二≧≦二二＞､ ./　/
　 ｰj　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 l＼　　　　　 |　　　 　 .∨ .∨　　＿,/　￥　∨＿　　/　/
　　 |　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ｌ　＾＼　　　｜　　　 　 .∨ .ヾ＞_､__二二二__, ｨ＜./　/
　　 |　　　　　　　　　　　　　　　　　 V　　　　 ／　　　 　 　 .ムニニニニニニニニニニニゝ
　　 |　　　　　　　　　　　　　　　　　　|ー--‐'
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│　　長持ちの中から〝富の神〟、マモンが現われた！　│
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922： ◆c4bqdXp7mw：2017/09/15(金) 23:20:50 ID:.H.5Xe6E



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│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 │
│ 　 だがマモン神は 死出の旅への誘いを断り、怒るイェーダーマンを せせら笑い･･･ 　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 │
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　　,´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
.　│　「いや、一歩も動かんよ、　　　　　　　　　　　 　 │　　　　,:'::::::::::::::::::!
.　│　 おれはここのほうが気持ちがいいからな」　......│　　　　i::::::::::::::::::::!
　 .ゝ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿__乂　 　 　 .';::::::::::::::::;:'
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 _.. -::':::::::::::::::'::‐::..､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 .,:'::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 .,'::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 .,'::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.'!::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::',
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,':::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::i
　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 __　　　　　　　　 i::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::i;:::::::::::i
　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ,′ l　　　　　　 　 !::::::::::::;::::::::::::::::::::::::::::;',':::::::::::;'
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,′ :′　　　　　　　.',:::::::::i.i::::::::::::::::::::::::::::!i::::::::::;'
　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 /　 .:′　　　　　　　　i::::::i'.,':::::::::::::::::::::::::::::'::::_;: '
　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ／　 ::/　　　 　 　 　 　 ..i:::::`';::::::::::::::::::::::::::::::::::;'ﾑ
　　　　　　　　　　 , -‐ ｰ‐ -‐ '⌒´　　 .:/　　　　 　 　 　 　 .'､:::::;:::::::::::::::;::::::::::::::::i′ﾑ
　　　　　　 　 　 ./　　　　　　 　 　 　 .:/　　　　　　　　　　 　 丶'!:::::::::::::::ii:::::::::::::::! 　;ﾑ
　　　　　 ― -＜__,,. ---.､　 　 　 　 ,::|　　　　　　　　　　　　/./.i::::::::::::::::ｉi:::::::::::::::',　...ｉﾑ
　　 /　　　　 　 　 ￣＼ 　＼　　　　::::l　　　　　 　 　 　 　 ./;/....!:::::::::::::::ｉi::::::::::::::::i　　.;;ﾑ
-‐　　　　　　　　　　 　 ￣＼ ＼　　::::::::.､　　　　　　 　 　 /ｌ/　 i::::::::::::::::!i::::::::::::::::i ﾊ　 ｉ;ﾑ
　　　　　　　　　 　 　 　 　 .:::＼‘，.::::::::::::＼＿　　　　　　/;;/　...i::::::::::::::::!i:::::::::::::::::! .ﾊ　 ;;;ﾑ
　　　　　　　　　　　　　　 .:::::::::::::::}:::::::::::::::::::::::::｀丶　　　./;;/　　 i:::::::::::::::',i::::::::::::::::::i . ﾊ　 ;;;;ﾑ
　　　　　　　　　　　　　..:::::::::::::::::::|::::::::::_::-- ::::::::::::}　　 /;;/　　...,'::::::::::::::::i'!::::::::::::::::::!　.ﾊ 　　∧
　　　　　　　　　　 　 .::::::::::::::::::::::::|, -‐　　　　`ー '　　/;;;;ﾑ─────────────∨∧
　　　　　　 　 　 　 .::::::::::::::::::::::::::::|　　　　　　 　 　 　 　 ∨　 r≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡7　/
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923： ◆c4bqdXp7mw：2017/09/15(金) 23:21:07 ID:.H.5Xe6E



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.　　　 ,´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
　　　│　「俺はおまえを　　　　 　 　 　 .│
　　　│　 意のままに使ってきたぞ」　　│　　　　 　 ,´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
　　　 ゝ＿＿＿　.＿＿＿＿＿＿＿＿＿ノ　　　　 　.│　「そしておれは　　　　　　　 　 　 　 │
　　　　　　　　　l/　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│　 おまえの魂を支配してたんだ」 　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ゝ＿＿＿＿＿　 ＿＿＿＿＿＿＿＿_.ノ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ∨
.　　　 ,´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
　　　│　「おまえは家でも町なかでも　　 　 │
　　　│　 おれに仕えていたじゃないか」　　│　　　. ,´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
　　　 ゝ＿＿＿　_＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿_.ノ　　　 .│　「そうだ、おまえを糸の先につけて、　...│
　　　　　　　　　l/　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 │　 操り踊りを踊らしたのさ」　　　　　　　　│
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ゝ＿＿＿＿＿　 ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿_ノ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 ∨
　　　　 .,´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ　　　　　　　　　　　　　 　 ,:-､:‐､_
　　　　│　「おまえはおれの下僕で 　 │　　　　　　　　　　　 　 ,:'::::::::::::::::::!
　　　　│　 奴隷だったんだぞ」　 　 　 │　　　　　　　　　　　 　 i::::::::::::::::::::!
　　　　 ゝ＿＿_　＿＿＿＿＿＿＿＿__.ノ　　　　　　 　 　 　 　 　 ';::::::::::::::::;:'
　　　　　　　　　l/　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 /|:::::::::::::::'::‐::..､
　　　　　　　　　　　　　　　 ,´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ 　｀ヽ:::::::::::::::::::::::ヽ
　　　　　　　 　 　 　 　 　 │　「そうじゃない、おまえが　　　　　　　 │.::::::::::::::::::::::::::i
　　　　　　　 　 　 　 　 　 │　 おれの操り人形だったんだ。･･･」　 │:::::::::::::::::::::::::::i
　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ゝ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿_.ノ.::::::::::::::::::::::::::::::',
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,':::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::i
　　　　　 　 , -‐--‐-､　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 i::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::i;:::::::::::i
　　　　　 ／　　　　　　 ｰ､　　　　　　　　　　　　　　　　　　!::::::::::::;::::::::::::::::::::::::::::;',':::::::::::;'
　　 　 /´　　　　　　　　　 l_　　　　　　　　　　　　　　 　 　 .',:::::::::i.i::::::::::::::::::::::::::::!i::::::::::;'
　　 　 }　　　　　　　　　　}　）　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 i::::::i'.,':::::::::::::::::::::::::::::'::::_;: '
　　　 {　　　　　　　　　 r１ﾉ　　　　　　　　　　　　　　　　 　 .i:::::`';::::::::::::::::::::::::::::::::::;'ﾑ
　　　 _}　　　　　　　　　{Jl　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 '､:::::;:::::::::::::::;::::::::::::::::i′ﾑ
　　 　 レ,　　　　　　 r‐'　|　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 丶'!:::::::::::::::ii:::::::::::::::! 　;ﾑ
　　 　 　 レ､.、, ィノトゝ-〈　　 　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 /./.i::::::::::::::::ｉi:::::::::::::::',　...ｉﾑ
　　　　 　 i´_　-―‐　_　.⊥-‐ ､　　　　　　　　　 　 　 　 　 /;/....!:::::::::::::::ｉi::::::::::::::::i　　.;;ﾑ
　　　　 ／　　　　　 　 　 　 /　 ＼　　　　　　　 　 　 　 　 /ｌ/　 i::::::::::::::::!i::::::::::::::::i ﾊ　 ｉ;ﾑ
　 　 ／　　　　　　　　 　 　 l　　　 ＼_
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924： ◆c4bqdXp7mw：2017/09/15(金) 23:21:27 ID:.H.5Xe6E



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│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 │
│　　“お前は金を使ってるつもりで その実は金に使われていたのだ”　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 │
└─────────────────────────────┘


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　　　　　　 .,´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
　　　　　　│　「おれはこの世にいる間だけ、　　　　│
　　　　　　│　 おまえに預けられていただけだ」　　.│
　　　　　　 ゝ＿＿＿＿　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　.ノ
　　　　 　 　 　 　 　 ,´ 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
　　　　　　　　　　　│　「おまえがこれから行くところに、　　　　　　　　　　　　　│
　　　　　　　　　　　│　 いっしょについてなんか行きやしない、行くもんか」　　│
　　　　　　　　　　　 ゝ＿＿＿＿　＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿.ノ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 l/

;;;;;;;;;;;;;:;:;:;:;:;;;;;;;;;;;;;;;;;:;:;:　| .l
;;;;;;;;;;;;:;:;:;:;:;:;;;;;;;;;;:;:;:;:;　　| .l
;;;;;;;;;;;;;;;;:;:;:;:;;;;;;;;;:;:;:::::　　|´　　　　　　　　　　　　　　　 「･･･おまえはおふくろの腹から生まれたときと同じように、
;;;;;;;;;;:;:;:;:;|　;:;:;:;:;:::::: 　　|　　　　　　　　　　　　　　　　　丸裸で墓のなかにはいるのさ」
;;;;;;;;:;:;:;:;:;|　:;:;::::::::　　l　|
;;;;;:;:;:;;:::;:;|　 ::::::　　 /l　|
;;;;;:;:;:;:;: `‐´　　　／/　/　　　　　　　　　　　　　　　 ,--､
;;;;:;:;:;:;:;:;:;: 　 ,.／l/ 　/ﾄ､　　　　　　　　 ,,ｨ''^＼　　 {　　ヽ
;;;:;:､_‐┬┬‐' l／ 　//;:;:;ﾄ､ 　　　 　 　_i´ ヽ,_丿､　 ヽ:::‐´ヽ　　　　 ／｀ヽ
;;;:;:;: `.┴┴‐'´　　//;:;:;:;|　￣弋─-- {,ヽ-‐ヽ::　 ＼__ヽ::::　 ヽ　 　/　　/
;;;;;:;:;::::::::::::::::::　　//:;:;:;:;:;|　　　 ＼　　 l¨ヽ::　ヽ::::　 ＼ ﾍ::::　　'､--i::　　|
;;;;＼::::::::::: 　　 //:;:;:;_:;:;:|　　　 　 ヽ 　 l:: ﾍ:::　ヽ:::::　　ヽ '､:::　 ﾍ　|:::::　|
;;;;＼＼＿＿／/;:;／ l;:;:|ヽ､　　　　 >　 l:::: ヽ:::　＼:::::　 ヽヽ::::　 ∨::::　ﾄ
.＼　＼＿＿／／ 　 l;:;:|　　ヽ､　／　　　i::::::＼::::　ヽ､:::　 `y:::::　 ヽ:::　| i
　　＼／^＼／　　　 l;:;:|　　::::: ｀`ヽ､　 　 l::::::::ヽ:::::::　i:::　　 :: 　　　　　| ヽ
　 　く　　　　,>､　 　 l;:;:| 　 :::::　　　　`ヽ､ l:::::::::::ヽ:::::::　 :::::: 　　:: 　　　|　|
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│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 │
│　　この世の栄華の空しさを ひとしきり説いた後、マモンは再び長持ちの中に姿を消してしまう･･･　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 │
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925： ◆c4bqdXp7mw：2017/09/15(金) 23:21:45 ID:.H.5Xe6E



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926： ◆c4bqdXp7mw：2017/09/15(金) 23:22:08 ID:.H.5Xe6E



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│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 │
│ 　 だが 絶望に沈むイェーダーマンの耳に、かすかだが名前を呼ぶ声が聞こえ･･･　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 │
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　　　　　　　　　　　　　　! :l　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　i　　: . ／...........................ヽ
　　　　　　　　　　　　　　! :l　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 i　　../......../.....ｨ..................ﾊ
　　　　　　　　　　　　　　! :l　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 i 　 .' ｲ....ﾉ../ |.えｘ!..i!..........}
　　　　　　　　　　　　　　! :l　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 i　　',..ﾚﾍ}以　　以　〉........!　 　 　　　　　　　＿ _ .- ､
　　　　　　　　　　　　　　! :l　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　i　　:　 |...|　 　　　　......i!..ﾉ　　 　 .-‐…　¨￣／　／ }
　　　　　　　　　　　　　　! :l　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 i　　:　 .ﾚヘ、 -',:-‐'_´￣¨｀ﾍ-‐''ﾞ´⌒ヽ　 ／　／ ／
　　　　　　　　　　　　　　! :l　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　i　　　　　. : ´／, '　　￣¨ y′　　.: :./ ／　 ／ ／
　　　　　　　　　　　　 ,ｨ-‐…━─　 　 ..,,＿　 　 　 　 　 　 　 　 i _,ｨ…y'´　 //　　　　　 , '　　. : : ,. '／　 ／ ／
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　　　　r‐‐-　-‐,／　　　　　　 　 　 　 　 　 . . . : : : : : : : : : : : :.ヾゞ　_　　／　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 │
,ｒ'"~¨7　　　　／　 r:================================:ｭ : :｀ ｀丶iヾ／.│　　振り向くと、病身の女の姿が目に入る。　　│
;{,.／´　　　　　　　 !l　　　　　　 . . . . . : : : : : : : : : : : : : : ｧ＝丶!l‐…{￣"´¨ ､..│　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 │
''ﾞ:　　　　 . : : : : : : |t:===============================::tl´⌒丶'⌒^¨¨..└───────────────────┘
ヾ　　　. : : : : : : :　.|lヽ、 : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :!|　. . : : .｀丶 　 　 　 , ' 　 ／ ／　　i
　ヽ　　. : : : : : :.'＾"|l　＼: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : _: : :.!|-‐､　　　. : : : : : : :.:.}　／ ／＿＿⊥＿＿＿
　　}: : : : : : : ／　　!l　 ｀丶、＿,.．．．.,＿＿＿ : :_ : _．-‐´¨''ﾞ´!| 　 ｀ー-‐…-―‐''ﾞ´‐' ／￣￣￣￣￣￣￣
― ｀ヽ、: :_:, '‐―‐ |l ―――──────────‐――‐!l――――――――‐'―――――――

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│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 │
│　　彼女の名は〝善行〟。　「死」のときも 片時も離れることなく、共に居る、と言う･･････　　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 │
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927： ◆c4bqdXp7mw：2017/09/15(金) 23:22:27 ID:.H.5Xe6E



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. 　 ,´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
　 │　「これまでおまえはわたしのことなど　　│
　 │ 　考えてくれなかった」　　　 　 　 　 　 　 │
　　ゝ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿_.乂

　　　　　　　　　　　　　　! :l　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 i　　'.　　:　　　　　　　|
　　　　　　　　　　　　　　! :l　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 i　　'.　　:　　 　 　 　 |
　　 　 　 .,´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ i 　 '.　　:.　　 　 　　 |
　　　 　 │　「それでわたしは体も弱く、　　　　 　 　 　 　 　 │ 　 .'.　　:. 　 　 　 　 |
　　　 　 │　 重荷をたくさん背負わされているんだよ」　　　│ 　 .′　 .,.................... |
　　 　 　 ゝ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿_.乂.i　　: . ／...........................ヽ
　　　　　　　　　　　　　　! :l　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 i　　../......../.....ｨ..................ﾊ
　　　　　 , -‐--‐-､　　...! :l　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 i 　 .' ｲ....ﾉ../ |.えｘ!..i!..........}
　　　　／　　　　　　 ｰ､..! :l　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 i　　',..ﾚﾍ}以　　以　〉........!　 　 　　　　　　　＿ _ .- ､
　　 /´　　　　　　　　　 l_ .:l　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　i　　:　 |...|　 　　　　......i!..ﾉ　　 　 .-‐…　¨￣／　／ }
　　 }　　　　　　　　　　}　）.l　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 i　　:　 .ﾚヘ、 -',:-‐'_´￣¨｀ﾍ-‐''ﾞ´⌒ヽ　 ／　／ ／
　　{　　　　　　　　　 r１ﾉ .:l　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　i　　　　　. : ´／, '　　￣¨ y′　　.: :./ ／　 ／ ／
　　_}　　　　　　　　　{Jl.-‐…━─　 　 ..,,＿　 　 　 　 　 　 　 　 i _,ｨ…y'´　 //　　　　　 , '　　. : : ,. '／　 ／ ／
　　 レ,　　　　　　 r‐'　|　　　　　　　　　 　 ￣￣￣￣｀,ｒ'"~丶、／,'/¨⌒¨`Yｯ　／　　　/　 . : : ／／　 ／ ／￣
　　 　 レ､.、, ィノトゝ-〈　　　 　 　 　 　 　 　 　 : : : : : : : : : : : :.ヾゞ　_　　／　/　　　　,.' 　 .: ／／　 ／ ／
,ｒ'"~¨7..i´_　-―‐　_　.⊥-‐ ､.=== γ´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
;{,.／ ／　　　　　 　 　 　 /　 ＼　 │　「･･･もしおまえの目の輝きがおれの目を通して　　　　　 　 　 .│
''ﾞ:.／　　　　　　　　 　 　 l　　　 　 │　なかにまではいってくるようなことがあれば、　　　　　　　　　　.│
./　　　　　　　 　 　 　 　 | 　 　 　 │　おれのようなあわれな男にもおおいなる救いと　　　　　　　 　 │
　l　　　　　　　　　　　　　| 　 　 　 │　天の恵みが与えられるのではないかという気がする。･･･」　 ..│..＿
　l　　　　　　　　　 -‐＼へ、　　 　 ゝ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿__.ノ . ￣￣
　|-‐　　￣￣　　　　　　＼ ＼　　　　　　　 ヽ...───‐――‐!l――――――――‐'―――――――――――
　|　　　　　　　　　　　　　　 　 ＼　　　　　　　|..…ﾆ､　　　　　 ||
ｰj　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 l＼　　　　　 |‐…i/　　　　 　 !l
　|　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ｌ　＾＼　　　｜ .|｜　　　　 　 ||
　|　　　　　　　　　　　　　　　　　 V　　　　 ／
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│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
│ 　 だがイェーダーマンが これまで虚栄に満ちた生活を送ったため、〝善行〟は弱りきっている･･･ 　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
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928： ◆c4bqdXp7mw：2017/09/15(金) 23:22:48 ID:.H.5Xe6E



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│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 │
│ 　 そのため、彼女は 姉の〝信仰〟に イェーダーマンを託す･･･ 　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 │
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　　　　　 |　ヽ　　 : : : : : : : : : : : ｀丶: : : : :'. :.,´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
　　　　　ﾊ !　 ヽ　　. : : : : : : : : : : : : :＼: : :|│　「わたしにはひとりの姉がいるんだ、　　│
　　　　 ﾊ　|　　　. : : : : : : : : : : : : : : : : : ＼.│　 信仰という名のね」　　　　　　　 　 　 　 │
　　　　|---┬┬ ､-､- ､--　..＿__: : : : : : : :|.ゝ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿__乂
　　　 ,　 　　|　ﾄ､::.ヽT …---`-ﾍヽ､-､...__　! /: : : |: : : : :
　　 　ヽ.　　 | :|　l::.::.ゝ- ､_......_..､　ヽ::.}::.|::.|ヽ/: : : : !: : : : |
　　　　　｀¨¨ヽ|　ﾄ､::.:|::.! |::.｀Tヽ__ , ﾍ:|::.|!::.V: : : : : :|: : : /!:
　　　　　　 　 ﾊ　! |::.:!::|: |::.::.| / -､: `|::.:||::/: : : : : : |: : /: |:
　　　　　　　/　|/: ｣::｣:｣: :|::.::|､ : _:_:_:_|::.::./: : : : : : : ; :　; : !
　　　　　　/ 　 /､'─､-､ヽ::.:|／: : : : |:i::.:{: : : : : : : :|: :/: : :|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ζ≧o｡///////////
　　　　　/　r ´ - ､ヽ　| ｀-`!'´: : : : ,:||::.::.ヽ: : : : : : |: l: : : :|､　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 イ/////////｀ヾ//////
　　　　,　／`ニヽ　ヽ¨´: : : ﾊ: : : : / ||::.:|::|:＼: : : : :|: l: : : : |!　　　　　　　　　　　　　 _...._　f///////////////∧////
　　　/／ /　-r､_ヽ¨: : : : : : :|: : : /: :|!::.:|::|::!::.ヽ: : : |/: : : : :|　　 　 　 　 　 _.｡o≦　　　　　｀ヾ≧o｡.//////////∧///
　　　|! j : {　 ´ T : : : : : : : : :|: : /: : :|::.::.|j::.|:'.::.:|＼: i! : : : : :!　 　 　 ..｡イ　　　　　　　　　　 　 ゞ:::::::::｀ﾏ/////////ｉ//
　　　∨ : :|　: : :|　: : : : : : : : !: :l!: : : |::.::.|!::.|::.'.::.l::|::ﾄ、: : : : j　 γ´　　　　 }≧彡ｲ 　 　 　 .::::::::γ⌒ヾﾒ/////////ｉ//
　　　 }|　: :|　 : :|　　　. : : : : :|: : : : : :|::.::.|::.:|::.:ヽ::.::.|::.＼: : /:　 .ゝ　　　　ｲ　 γ　　　　　　ヾ:::::　　　　 ﾏﾑ///////|//
　　 / |　: : |　 : ﾊ　　　　: : : :|: : : : : :||!::.l::.:|::.::.:!､::.::|::.:ﾄ､:/: : :　　　￣　　 ／　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ﾏﾑ//////|/／
　　 ∨ヽ､_r|　　: :ヽ　　　　: : }^ﾊ: : : |l ::.::.::|::.::.:| ＼:|::.:∨!: |: :　　 　 　 ζ　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 刈//////|´
, -───- ､─　'　}､＿.... ノ: : :ﾊ: : :ヽヽ::.:|::.::ﾉ: : : i::.::.〉!: :|: :　　　　 ｲ⌒ヽ　　　　　　　　　　　　 　 ..:::::/刈/////ﾉ
　　　　　　　 　ヽ、 ∨　　　　: : : :ﾊ､_: : : : : : : : : : :/r'......__　　..｡イ;､　　　从　　　　　　 　 ｀寸::...　.::::::ｲi!i!////／
　　　　　　　　　　 ＼　, ィ　　　: : : :ヽ `ニ- ─ 　 f´　　　｀ヾ;　 　 辷彡ｲ　　 ヽ__　　　　　　　ヾ:::::／i!i!i!/＞
　　　　　　　　　　　　｀ /　　　　　: : : }- ､─ ､　 /ゞﾆﾆﾆ≦辷≦彡 ⌒ヽ　　 ／　　ヾ≧　　　..:::::　 ヽー
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　　 　　　　　　　　 　　 '.＿..... ,　　: : : :|: : |､: : : : : : : :| | . {　　　 _.. ＞＜　　　 イ　 ｀ヽγ
　　　：　　　　　 　 　 　 |､　: : : : , -´: : |:i: ﾊヽ: : :ヽ: : |: |: :ゞｰ匕 f´ 　 　 刈´　　　＞ ´
　　　：　　　　　　　　　　ト ､｀ - ´　 : : :|: l: :ﾊ: ＼: :`､: : |: : : :} `　ゞ ＞ ¨´弋彡 ¨´
　　　：　　　　　　　　　　|　 ＼　　　: ／: ﾊ: : ヽ: : ｀ヽ! : |: : : /!: :
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929： ◆c4bqdXp7mw：2017/09/15(金) 23:23:06 ID:.H.5Xe6E



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│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
│ 　〝信仰〟は、初めイェーダーマンを難詰するが･･･ 　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
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. 　 ,´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
　 │　 「おまえは生涯わたしのことを嘲り笑い、 　 │
　 │ 　神の言葉をないがしろにしてきた」　　　　　..│
　　乂＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿_.ノ
　 (


　　　　　　　　　　　 　　　　　　　　　　　　　　　 , - '"´￣￣｀丶､
　　　　　　　　　　　 　　　　　　　　　　　　　　／　　　　　　　　　 丶、
　　　　　　　　　　　 　　　　　　　　　　　　 ／ ,. -rr‐- ､　　　　　　　＼
　　　　　　　　　　　 　　　　　　　　　　　 /　,ｲｿi l lﾄﾐ､ll｀ヽ、　　　　　､ ヽ
　　　　　　　　　　　 　　　 　 　 　 　 　 /　////>､ヽヽli､、丶　　　 　 ヽ 'i
.　　 「いま、死ぬときになって、　　　/　 ,!///　 `ヽミﾐ丶ゝヽ　　　　　' h
　　　今度は別の言葉が 　 　 　 　 /　 ////-一　 丶｀竺土ﾐヽ　　　　 l ',
　　　おまえの口から　　　　　　 　 /　 ,ｲl l,i,ｲ::::入 　　 ﾉ(::::ｿゞlﾄ､、 　 ﾊ ',
　　　出てくるのかね？」　　　　　,/　／l l ll ｀ﾞ"ﾞ´　　　 ｀`""´ﾘl l lゝ､ ヽ、',
　　　　　　　　　　　 　　　　　　　 / ／　 l l ll　　　　､ ,ｭ　 　　　!l i l lｲ}lヽ丶.',
　　　　　　　　　　　 　　　　　 　 /,:'　　　l l li,　　 　_,,__,,_　　　 　} l　lノ ', ＼. '!
　　　　　　　　　　　 　　　　　　 /"　　　 l l ll,ﾄ、 　´　　 ｀　　 　l l　ll l li, , ヽ l
　　　　　　　　　　　 　　 　 　 　{　　　 /,' ll l　}ゝ、　　　　　　, イ! l　ll l lll.ﾘ　 ',l
　　　　　　　　　　　 　　　　　　 ヽ　　/ ,'i ll l ,l'iｨ!｀ '　- ‐ '' ´　　l ll　l l ll l'　　ﾉl
　　　　　　　　　　　 　　　　　　　 ＼/ /l l l lゝｲl`ー‐-==-― ''"} l　ll l ll/　,ｲl! l
　　　　　　　　　　　 　　　　　　　　ｲ} ///l l !ﾉ lヽ二`丶､_ , - '"l l　l ll ll{r'"/ l! ﾄ、
　　　　　　　　　　　 　　　　　　 ／{ },'ｲ/l l ll/ (j｀丶､、 ＿ _,, -‐l l　l ll li',　　 l　l ヽ、
　　　　　　　　　　　 　　　　　／　　 ///l l ﾘ,r--＜^ヽ― '"´　　l l　l l ll l,　　l　 l　 ヽ、
　　　　　　　　　　　 　　　　,/　　　 /,'//l ／,. -‐ ､｀ヽヽ 　 ,ィ'" l l　l/lﾊ l>、/　 　 　 ヽ
　　　　　　　　　　　 　　　 /　　　,ノ! !ﾘl l }「,.: -''―ぅJ, l .:'"/　　l l　l lﾘ l, 'i,i, 　 　 　 　 ',
　　　　　　　　　　　 　　　/　　／l　!,ll　l l{/　,r<{￣l, !`J　,/　　 l l　l }j　l､ lヽ　　　　　　l!
　　　　　　　　　　　 　　 /　,イl　 l　/l　l l l ''",ｲ::!　`′l ,ノ　　　l l　l ,il　lﾐN 入　　 　 　 l
　　　　　　　　　　　 　　/ｲ´//　　ll{j」__l_l_l　　 ﾞY　　　 l　　　　 l l　lﾉﾘ /Mj/　ヽ　　　　 l
　　　　　　　　　　　 　 /　l //　ヽ l　　 　 l　　　l　　　　',　　　 ムLﾑL∠ケ　／ヽ.　　　 l
　　　　　　　　　　　 　/　 l// {、 V　　 　 l 　 　 '、　　　'!　　　　　　　　i },／ ､　 ヽ 　　 l
　　　　　　　　　　　　/　 //　 ヽ､.l　　　,r{　　 ,ﾉﾉヽ　　　}ヽ　　　　　　　l/ ,.ノ,r-ﾐ､ヽ　　l
　　　　　　　　　　　 /　　{（、　 ＼l　　 / `ー-'ｬ'　{ゝ-‐'"　丶　　　　 /ｨﾆィ"^ヽ､、ヾ.　 l
　　　　　　　　　　　 !　　 l r＝=ミ､ヽ ,/　　　　/　 ヽ　　　　　＼　　ノ,ｲ　'"⌒ヽ　l　 jﾄ、l
　　　　　　　　　　　 ',　　ハ　,..　 >ィ'′　　　 /　　 丶　　　　　 )=,r-'"´￣｀~`''　 l ,/ ヽ.l
　　　　　　　　　　　 丶 /　,〉　／　'、　　　　/　　　　 ヽ　　　 ,ノ　｀ヽ､丶、　　　　/ 　 ヾ!
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930： ◆c4bqdXp7mw：2017/09/15(金) 23:23:26 ID:.H.5Xe6E



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　　　 ＿/＼／＼/＼／＼/＼／＼／|＿
　　　 ＼　　　　　　　　　　　　　　　　　／
　　　:.＜　　「神は恐ろしい罰を　　　 ＞　 　 .:::::::::::::::::::::::::::　　　 :::::::::::::::::::::::　:::::::::::::::
　　　 ＜　　 おくだしになります！」　 ＞　　　　 :::::::::::::::::::::::　　　 ::::::::::::::　　　:::::::::::::::::
　　　 ／　　　　　　　　　　　　　　　　　＼　　　 　 .:::::::::::::::::::::　　　　:::::::::::　　　:::::::::::::::::
:::::::　 ￣|／＼/＼／＼/＼／＼/＼/￣　　　　　 ::::::::::::::::::::　　　　　 :::::　　　　 :::::::::::::
::::::::::::　　::::::::　　　　　　　　　　　::::::::::::　　　　　　　　:::::::::::　　　　　　　　　　　::::::::::
:::::::::::::::　　　　　　　　　　　　　　　　::::::::　　　　　　　 ::::::.,´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
:::::::::::::::::::::::　　　　　　　　　　　　　::::::::　　　　　　　 :::::::│　「神はお許しになるのだ！ .│
::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::　　　　　 ::::::::　　　　　　　:::　 .│　 かぎりなく！」　　　　　　 　 │
::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::　　　::::::::::　　　　　:::::　　.ゝ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿__.ノ
::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::　　　　　　　　　　　::::::::　　　 :::::::　　　　　　:::::::: ::::::::::::::::::::::::::::::::::
:::::::::::::::::::::::::　　　　　　　　　　 :::::::::::::　　　　　 :::::::　　　　　　　　　　　　　　　 :::::::::::::::
::::::::::::::::::　　　 ＿/＼／＼/＼／＼/＼／＼／|＿　　　　　　　　　　　 　 :::::::::::::::::::::::
::::::::::::::::::　　　 ＼　　　　　　　　　　　　　　　　　／ 　 　 　 　 .:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
　　　　　 　 　 ＜　　「神はファラオを　　　　　.＞.::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
　　　　　 　 　 ＜　　お打ちになりました！」　.＞
　　　　　　　:::::／　　　　　　　　　　　　　　　　　＼.::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
　　 :::::::::::::::::::::.￣|／＼/＼／＼/＼／＼/＼/￣　　　 　 　 ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
＼_人_人_人_人_人_人_人_人_人_／　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
:::._）　　　　　　　　　　　　　　　　（_　　 　 　 .::::::::::::::::::　　　　　　　　 ::::::::::::::::::::::::::::::::
　_）　　 「打たれたのです、　　（_　 .::::::::　　　　　　:::::::::::::::::
:::._）　　　打たれたのです！」　（_　 .::::::::::　　　　　　:::::::::::::
:::._）　　　　　　　　　　　　　　　　（_　　　　:::::::　　　　　　　 ::::::::::::::::::
／⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒＼　　　　..::::::::::::　　　　　　 ::::::::::::::::::::::::::::::
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931： ◆c4bqdXp7mw：2017/09/15(金) 23:23:45 ID:.H.5Xe6E



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　　　　　　　　　　　　　　　　　 ＼｜｜｜｜｜｜｜｜｜｜｜｜｜｜｜｜｜｜｜｜｜｜｜／
　　　　　　　　　　　　　　　　　 三　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 三
　　　　　　　　　　　　　　　　　 三　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 三
　　　　　　　　　　　　　　　　　 三　　　　『罪ある者のためにこそ わたしは来たのだ、　　 三
　　　　　　　　　　　　　　　　　 三　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 三
　　　　　　　　　　　　　　　　　 三　　　　 健康な者は医者を必要としないではないか』　　 三
　　　　　　　　　　　　　　　　　 三　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 三
　　　　　　　　　　　　　　　　　 三　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 三
　　　　　　　　　　　　　　　　　 ／│││││││││││｜｜｜｜｜｜｜｜｜｜｜｜＼





　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ,´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　 │　「これはけっして偽りを語ることのない　　 │
　　　　　　　　　　　　　　　 │　 かたのお言葉だよ」　　　　　 　 　 　 　 　 │
　　　　　　　　　　　　　　 　 ゝ＿＿＿＿＿＿＿__　＿＿＿＿＿＿＿＿＿_.ノ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 （（
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ))
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 （　　　　　　　　　　 　 　 , -‐―- 、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,／ ,　　　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 / ,ｲｼﾘ､ミ｀ゝ、　 ヽ、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/ .ﾉ//__ ｀ヽい､　　 |i
　　　　　　　　　　　　　　　　「おまえがこの世において　　　　　 　 / ,ｲ;/ｨ‐ｧ、 元ﾃﾄ、　ハ
　　　　　　　　　　　　　　　　これを信仰すれば、　　　　　 　 　 　 /,ｲ|l.l||　~ ､､　~~ ﾘ|iヽ＼i
　　　　　　　　　　　　　　　　おまえの罪は許され、　　　　　 　 　.ｌ'′ .|.l|!、　--　　/|| ﾚ!＼!
　　　　　　　　　　　　　　　　神の怒りは静まるのだ」　　　　　　　ヽ　/i || iヽ､　_,, イ|| || |､ ,!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,ｵｲ/| ll ||ｰ＝一''| !! lﾘｲ|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／ |/| || |に二二ｺ || || |ﾞ |lﾄ、　.: .:,:
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/　　 //||／二,ヽ、　_!! ll | /　 .: .: .:.::
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　 ,イ|/l|l|冫ﾃュ!J,イ l| ||　 ..: .: .: .:.:::
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/,イl　| |l|l||　　Y　　!. . . . .: .: .: .: .: .:.:.::::
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /'|,//、| |l|l」　　 ! . . .: .: .: .: .: .: .: .:.:.:.::::::
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/ //ﾄ､Y　　,|　 ﾉ .: .: .: .: .: .: .: .: .:.:.:.:.:::::::::
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932： ◆c4bqdXp7mw：2017/09/15(金) 23:24:03 ID:.H.5Xe6E
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　　　　│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 │
　　　　│　　〝信仰〟はイェーダーマンの悔悟を受け入れ、神の限りない慈愛を説く･･････　　│
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933： ◆c4bqdXp7mw：2017/09/15(金) 23:24:23 ID:.H.5Xe6E



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│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 │
│　　後からイェーダーマンの魂を狙ってやって来た悪魔が、その様を嘲弄するが･･･　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 │
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　　　　　　　　_＿,..．-=≠=＿,..．-=≠=,..．-=≠=,..．-=≠=,,..．-=≠=-,..．-=≠==,x､＿
　　　　　　 〃´￣　 　 　 　 ¨　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　　　　　　　　￣¨ﾊ
　　　　　　 I|　　　　「･･･あの男がおれのものだということについて、　　　　　　　　 　 |I
　　　　　　 |I　　　　このおれに面と向かって文句をつけるやつがいるか？･･･　　　　.I|
　　　　　　 I|　　　　　　　 　　　　　　 　　　　　 　　　　　 　　　　　　　 　　　　　　　　　　 |I
　　　　　　 |I　　　　･･･未亡人や孤児の財産を食いものにする男だ、　　　　　　　　　 I|
　　　　　　 I|　　　　人を妬み、憎み、押さえつける暴君なんだ！･･･」　　　　　　　　　 |I
　　　　　　 ゞx､_ 　 　 _＿,,..　　 　 _＿,,..　 　 _＿,,..　 　 _＿,,.. 　　 　 _＿,,..　 　 ＿＿,,..ｨⅣ
　　　　　　　　 ｀ =≠彳⌒¨ヾ=≠彳⌒¨=≠彳⌒¨=≠彳⌒¨ｰ=≠=彳⌒¨=≠彳⌒¨



　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　　　　　　／⌒ヽ/:／´:::::::::::::::::::::::::::.:.:..　　人
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　 　 　 　 　 　 '⌒..::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.Y"::::ﾉ
　　　　 　 「いいか、ある男が一生の間、　　 　 　 　 　 　 '´::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::人
　　　　　　おれたち向きのことばっかり 　　　 　 　　　ｰ='ィ::::::::::::::::::::::::::::::ﾊ::::::::::::::::::::::::::::::::::::)
　　　　　　やってのけたとすらあな、･･･ 　 　 　 　 　 　 　ﾌ:::::::::ﾊ::::::::::::::::::Ⅶ:::::::::::::::::::::::::::::∠
　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ＿＿＿Ⅳﾊ::il州ﾑ:::::::ﾑ:::::::Ⅶ::::::::::::::::::::::::::::::) 　 　 　 ｘ≦ニニニﾆ=‐
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 ｘ＜ﾆﾆﾆﾆ;Ⅳハ州i! Ⅵﾏ Ⅵ:::::::::Ⅶ:::::::::::::::::::::::从　 　 .／ﾆﾆﾆﾆﾆﾆ_'´
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ／´⌒｀Y⌒ヽV 　州 彡Ⅵ|li､Ⅵ州:::::ミﾐ≧=‐':::::彡'　　／ﾆﾆﾆﾆﾆ／￣
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　　　 　　ヾ. ﾑ彡"　Ⅵ州　ヾミﾐ=‐':::::::::::彡ミ=-／.ﾆﾆﾆﾆﾆﾆ|
　　　　　･･･そういう堅忍不抜の男がだ、　　　　　　　　　‐=彡人　　ヾミﾐ=‐'　　ﾑ彡'六"ヽ─"ﾆﾆﾆY⌒ヽ⌒
　　　　　瞬きひとつする間に、まったく 　　　　　　　　 　 　 ／／.＼　ｲTTﾏ -=彡､_/　 入 ＼.::''⌒´
　　　　　別なものになっちまうのかよ？」　　　　 　 　 　 ／／ 　 　 ` ､￣.ｘ≦{ﾆ}≧|ゝ_ji|⌒.､ ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　　　　／／　　　　　　　　|ﾆ|:/|　:.　|ﾆﾆ/　　.ゝ　〉
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　／＼／　 　 　 　 　, '´:::∨/､|　　 ∨/__.／ヽ／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ⊂ﾆ￣｀ﾍ ｡　:|.　　　 　 　 ／::::::::::::::::≧ｘ ,-::r´　 ヽ＿|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　 Y ,ｲ￣￣ 　 　 　 　 ,'::::=彡⌒ヽ:::::::／:::::::Y,─'::::i!
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　　　　　　　　 /ﾆﾆ./.　 　 ／ﾆﾆ／‐｀ー─‐'

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934： ◆c4bqdXp7mw：2017/09/15(金) 23:24:45 ID:.H.5Xe6E



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　　　　　　　＼｜｜｜｜｜｜｜｜｜｜｜｜｜｜｜｜｜｜｜｜｜｜｜／
　　　　　　　三　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 三
　　　　　　　三　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 三
　　　　　　　三　　　「そうだ、深い後悔の念がそれをしてくれるのだ。　.三
　　　　　　　三　　　 深い後悔の念には、炎々と燃え上がる　　 　 　 　 三
　　　　　　　三　　　 炎の力が備わっているのだ」　　　　　　　　 　 　 　 三
　　　　　　　三　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 三
　　　　　　　三　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 三
　　　　　　　／│││││││││││｜｜｜｜｜｜｜｜｜｜｜｜＼



　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ´　 　　　　　　 ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 '　_, - - ､　　　　　 　 ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　'　／ﾊ::!ﾄ､:::l:ヽ　　　　　　 ﾍ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 /　/:〃人{:::ヽlﾄ､ヽ、　　　　　 ',
　　「魂を根底から作り変えて　 　 ,　 /:/':/＿＼ﾄ { ＿}!ヽ　　　 　 ﾊ
　　 くれるのだからね」 　 　 　 　., 　 j::j::/x=､　 ｀ 　 x乍ﾐヽ、　　 {　!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/　 /|::!::lﾊごﾊ 　 　 ﾍごﾊﾄ{:ヽ、　ヽ！
　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 ,　／　!:l::}　￣　　　 　 ￣ ﾘ!|:{:::!ヽ､ ヽ !
　　　　　　　　　　　　　　　　　　'　　　 ｊ!:ｌ::!　　　 ‘ `　　　　{∥!::|ｲ}| ヽ ！
　　　　　　　　　　　　　　　　　/　　　　ｊ::ｌ:ﾊ　 　 -ー-　　　 ! !:ｌ:::rｲ:|!　ヽ !
　　　　　　　　　　　　　 　 　 /　　　　 i|:j::小、　　　　 　 　 .ｨ|::!::}::j::!:} !　}|
　　　　　　　　　　　　　　　　｛　　　　, ｊ|:|:{｜!丶、　　 _,　 ´ ｊ:!:{::l!:{::|::|!　ｊ！
　　　　　　　　　　　　　　　　　＼　 / /}:}:トﾚ|!、　 ￣　　　_,,N::!::!::!::}ﾘ　ﾉ! |
　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 Ｘ /リ::!:}ｲ ﾄ｀￣二二￣ _,ノ|:ｌ::|::l::|{／/} i{
　　　　　　　　　　　　　　　　　／{　}!ｲ::!:!:リ/} ｀ニ ─ ￣　＿|:|::|::ｌ::{!／ ｊ　}＼
　　　　　　　　　　　　　　　 ／　　　! ｊ::j::!:|ーケ￢､ｰ一'' ´／,|:ｌ::{::l:::lN　 !　|　 ＼
　　　　　　　　　　　　　　 /　　　　/ ｊ:::!::l/'￣￣＼ ヽ　　/／ |:!::l::l:::ｌ!lヽ　　!　 　 ヽ
　　　　　　　　　　　　　　,　　　　/|　!::l:::}r'´￣｀ヽ､}　}／/ 　 ∥::!::!::|:l:::}ｌ　　　　　　!
　　　　　　　　　　　　　　!　　 ／{ ! ｊ::::!::{ '´￣｀ヽ　　ｊ　/　 　 |!:::ｌ::l:::!:l:::{ !　 　 　 　 !
　　　　　　　　　　　　　 ﾉ　 イ　　ｊ l:::::!:::}　 ｲ^ﾄ､ｊ　　し　　 　 |!:::|::ｌ:::!jｌ::|ハ 　　　 　 !
　　　　　　　　　　　　　{イ　/,　　{ ｊ_j:」:j:! 　 V　　 　 !　　　　 |}::｣::|::j:ﾘ:｣　ﾍ 　 　 　 }
　　　　　　　　　　　 　 ｊ　! ﾉ/　　ｊ　　　 |　　 {　　　　|　　　　　　　　　/　／ヽ　　　｜
　　　　　　　　　　　　 /　V/（　　|　　　 |　　 ヽ　　　 {_　　　　　　　　{／）　（ ヽ　　 !
　　　　　　　　　　　　ﾉ　//　 ＼ |　 　 人　　 ハ　　 ﾉ ＼　　　　 　 （／∠⌒ヽ!　　|

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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│　　〝信仰〟の言葉の前に、悪魔は引き下がり･･･　  │
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935： ◆c4bqdXp7mw：2017/09/15(金) 23:25:04 ID:.H.5Xe6E



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　　　　　　　　　　　 . : :　　　「われを呼び戻したまいしごとく、　　 　 : : .
　　　　　　　　　　　 . : :　　　いまはわが魂を守らせたまえ」　　　　　: : .
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　　　　　　　　　　　　 : : :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. : :




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　　 　 　 ,:;:;:;:;:;:;:;:;:.:.:.:.:.. .:. .:. .:. .:. .:. .:. .:. .:. .:. .:. .:. .:. .:. .:. .:. .:. .:. .:. .:. .:. .:. .:. .:. ..:.:.:.:.:;:;:;:;:;:;:;:;:.
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　　.:;:;:;:;:.:.:.:... .　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 .　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 . ..:.:.:.:;:;:;:;:.
　　.:;:;:;:;.:.:.:.. 　 　 ., -‐--‐-､　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 ..:.:.:;:;:.
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　　　　i:;:;:.:.:._}　　　　　　　　　{Jl　　 　 　 　 　 ..｡:*ﾟ　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 . .:.:;:.
　 　 　 　 　 レ,　　　　　　 r‐'　| 　 　 　 　 　 ﾟ・*:｡..
　 　 　 　 　 　 レ､.、, ィノトゝ-〈　　 　 　 　 　 　 :　ﾟ:*.
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　　　 　 　 　 ／　　　　　 　 　 　 /　 ＼ 　 .:*. .:γ´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ ヽ
.　　　　　　／　　　　　　　　 　 　 l　　　 ＼_　　 │　「わが魂の失わるることなく、最後の審判の日には　...│
. 　 　 　 /　　　　　　　 　 　 　 　 |　　　　 ｌ ＼　│　 ふたたび立ちて、救われたる群れとともに　　　　　　..│
　 　 　 　 l　　　　　　　　　　　　　|　　　　　 　 ...│　 なんじのもとに昇ることができますように」　　　　　 　 │
　 　 　 　 l　　　　　　　　　 -‐＼へ、　　　　　　 .ゝ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿__ノ
　 　 　 　 |-‐　　￣￣　　　　　　＼ ＼　　　　　　　 ヽ.
　 　 　 　 |　　　　　　　　　　　　　　 　 ＼　　　　　　　|
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│　　イェーダーマンは泰然と死を受け入れ、墓に臨む･･････　│
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936： ◆c4bqdXp7mw：2017/09/15(金) 23:25:22 ID:.H.5Xe6E



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　　　　　　　　　　　　　　　　……　… ────────────── …　……
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937： ◆c4bqdXp7mw：2017/09/15(金) 23:25:41 ID:.H.5Xe6E


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿＿＿＿＿＿＿＿
　　　　　　　　　　　　　　　　……　… ────────────── …　……
　　　　　 …　　─　──　─── ──────────────── ───　──　─　　…



　　　　　　　　　　 ﾊﾟﾁ…

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ﾊﾟﾁ…



　　　　　 /ﾞil上＿_ア|:k>| ｢￣| []　l　 |　|∧ ｢i Fｺ_/　,八　ﾊ:||. || lF７ﾞ,峇 　 |　|　| |二|ニl'Y''¨|Ｖ　V|
　　　　　 |　|　|　 /　|:|　| | [| |ｌ　　l∧k>| ./亢ｉl　|_|「¨｢¨｢ ¨ｌ|l山l| |/ V非V　|　|　|ｆ|　 |　ｌ| |:ｌ| |￣￣|
　　　　　 |　|　|l /　 l|:|　| | [| |V　 ｢¨ﾞ|　| ｢￣ﾞ|l　| |∧|　|∧ｌ|l￣l|/ :l|￣￣l　|　|,/ ｌ|　 |　ｌ|∧| | ｢「| l|
　　　　　 {　|　|/　　｢ ｢　ll｢￣|l V l| ｢l|　| | ｢l :|'，| |l冊冊冊ｌ|l㊦/　:ｌ| |干|l|　!　!　 l|　 |　/ﾞ ∧| [.ｌ] _|
　　　　　 |　|∠二二ヽ∠｢ 日|二Ⅵ}L|二|｢ﾆﾆ|∧:ｌ|l二二二ｌ|　/　　ｌ|二二|　! /＿ |　 |,/＿__∧「｢| l｢|
　　　 ｢｢｢｢｢｢｢｢｢｢｢｢｢｢｢｢｢｢｢｢｢｢｢｢｢｢L ―┤｢ｌ├‐Y|　i＾i　i＾i | 「￣￣| |┼| _｢｢｢｢｢｢｢｢｢｢｢｢｢｢｢｢｢｢｢｢｢｢｢｢｢｢|
　　　 Ⅵ刕刕刕刕刕刕刕刕刕刕刕[l三三三三三三三三三三三三三l]刕刕刕刕刕刕刕刕刕刕刕Ⅳ
　　　　 ｌ｢]「￣||￣￣||￣￣||￣||￣|| |'⌒ﾞYi ⌒Yi'⌒ﾞYi'⌒Yi⌒Y ￣￣￣ i||￣||￣￣||￣||￣￣||￣￣|| |　_∠二
　 ¨不¨ | ||　 l||　 　 ||　 　 |｢l　l|　 || |　　 |l 　　||l┼l ||l┼l||┼||　 ｢｣ 「　!ｌ||　 ||　 　 ||　 ||　 　 ||　｢l　||_|￣! fl
　__.旦.__| ||二｢|二二||二二||二||二|| Ｌ＿_||＿__||l土l ||l土l||土||＿｢」 L ｣ ||二||二二||二||二二||二二||_|__[|＝＝
　　圧!　| ||￣l||　 　 || 　 　|｢l　l|￣|| |￣　|| ￣ ||:.￣＞＜..￣ ||　　 | |　　「￣|| 　 　||　 ||　 　 ||￣￣|| |　 ! fl
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　 l┼l 　 　 |　| l┼l l|　|　 |　| l┼l |　| l┼l l|　|　 |　|三三三|　|　 l|　| l┼.f¨ﾞ!　 　 .l┼l　　ｌ|　| l┼l |　|
　 l土l 　 　 |　| l土l.n /〉　|　| l土l |　| l土l l|　|　 | <ヽ..三三|　|　 l|　| l.../^〉' l　 　 l土l　　ｌ|　| l土l |　|
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　/:.< /::::::::::::::::Y::/|i /::::::::::::::::::::::Y:.:.:.:.:.YVｲ!:::::}::::::::|/::::::/:ァ＜!　V_::|　',く/⌒!}:.:.:.:.:ノ/ /:/^V__〈ヽ;;;;;/_!__ノ::::::ヽ　　 ﾊﾟﾁﾊﾟﾁﾊﾟﾁ…
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938： ◆c4bqdXp7mw：2017/09/15(金) 23:25:59 ID:.H.5Xe6E



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│　　この劇は、「この世の栄華の空しさと信仰の大切さ」 を説く、単純なものだが、　　 │
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　lｉ:ｉ:ｉ:ｉl　　　　　　　　　　　　　　　　　　　..:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ:.　　　　 .／;,;,;,;,;,;,;,;,;,;,;,;,;,;,;,;,;,;,;,;,;,__,-－'´三三=ゝ
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　 lｉ:ｉ:ｉ:ｉl　　　　　　　　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 │
　 .lｉ:ｉ:ｉ:ｉl　　　　　　 　 .│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 │
　　lｉ:ｉ:ｉ:ｉl　　　　　　 　 │　　中世の道徳劇の翻案に当たって、ホフマンスタールは 　 　 　 │
　　.lｉ:ｉ:ｉ:ｉl　　　　 　 　 .│　 〝善行〟〝信仰〟を人格化して大胆な “現代化” を行い･･･　 │
　　 lｉ:ｉ:ｉ:ｉl　　　　　　　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 │
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　　　lｉ:ｉ:ｉ:ｉl　　　　 _,-‐'└───────────────────────────┘
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939： ◆c4bqdXp7mw：2017/09/15(金) 23:26:20 ID:.H.5Xe6E



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│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
│　　またラインハルトも、死神がイェーダーマンの名を呼ぶときには街の外に聳え立つ城塞から響くように、 　 │
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｀:|、|:::::|　|::::|＼＼　　　　∨∧　　　　　　　　　 　 ∧　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 |　, '　 .／ﾆﾆニｧi㌻
:: |: :|:::::|　|::::ト :|｀''ｉ＼ .ト　 ∨∧　　　　　　　　　 ∧ﾍ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |/　 ／ﾆﾆﾆﾆｧｉ㌻　 ／|
｀` ┴=」 .|::::ト .|｀''| : :| | ::|｀トミ∧　　　　　　　　　「 |`'i　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 |　,ｲﾆﾆﾆニｧｉ㌻ ／||:::::|
〕ｉs｡.,|i:i|　|_::|:::::|｀''| : :| | ::|`ト|:::｀ｌ　||　　　　　　　_| _|_ |　∧ ﾊﾊ　.ﾊ　　　　　　　　　　　 　 |んﾆﾆﾆﾆｧi㌻　 |:::::||:::::|
i:i:i:i:i:i:〕is｡.,　｀`'弌|_:_:| | ::|`ト|: :::|　||　 立　_,.　-''^ |:::|^^'|｀| |_|..|　|:|　　　　　　　　 　 　 　 |{ﾆﾆﾆァi㌻　　　|:::::||:::::|
｀`''　トi:i:i:i:i:ｉ〕iト　 |i:i|　|_::|`ト|: :::|　||＿しﾘ¨|　　 　 |:::| ﾛ.|｀|/∧|=:|:|　|　　　　　　　　　　　 |{ﾆニｧ㌻／ﾞ| 　 |:::::||:::::|
　 　 |i:i|｀`'*ミi:i:i:ｉ:〕iト 　 ｀`' ト. 」　||￣ｲ^| :|∧,｡o≦:i丁_|｀| |￣|__|:| 八　　　　　　　 　 　　　＼ｨｼ| |:::::::| 　 |:::::||:::::|
::|:〕iトミ|　 　　 ｀`'トミi:ｉ:≧s｡,|　 　 ||/| ,|_,|/|＿|L └￣　| ,| l　│￣.|　|　　__,,...　｡｡　-=　''　ﾞ¨　||:| |:::::::| 　 |:::::||:::::|
丁'''|:|: :|　|￣|]〕iト.．|　^　-ﾆ| ,ィ=r┌─────────────────────────────────┐
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::|:::::|:|: :|　|: : |_|,,_||: : |:::::::: |:|:|/_|_,ij│　　あるいは祈りを捧げる場面では お香の薫りが聖堂から漂う、という具合に　 │
丁'''|:|:: |　|: : |_|.._||: : |:::::::: |:|:|　/:__│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│
┴- TｉT　|＿| |　||＿|:::::::: |:|:|‐ﾞ|＾_,└─────────────────────────────────┘
　 　 |i:i|　 　 ￣￣|i:i|:::::::::::|:|:|..::|..|,,||_|　|＿＿| |＿__|　|:| |＿|..|...　|[] []| |[]ﾛ||│| |ﾆ|￣丁─|　| ||:||i:i:i:||i:i:i|　　||: : |
──|i:i|───--|i:i|:::::::::::|:|:|..::|┌|l┐┌‐ｰ┐rｰ‐┐ |:|　|￣||_|　|[] []| |ﾛｎ||│| |ﾆ|丁├┐|‐-ｉ||:||i:i:i:||i:i:i|　　||: : |
￣¨7|i:i|ﾏﾑ￣￣７|i:i|¨:¨:¨:|:|:|_|_|_|_|l＼└‐ｰ┘|‐rr┴tt===＝＝ﾆﾆ二二_||:||⊥|_|ﾆ|┴┴＝|　| ||:||i:i:i:||i:i:i|　　||:_:_|
_ ,ｨｼ'|i:i| ﾏﾑ　 ,ｨｼ'|i:i|:::::::::::|:|:|_|_|_|_||_| :|＼_____,| | |二_|_|二ﾆ=-‐‐_二￣-　''　　　　　　　　　|　| |｀'|i:ｉ〈||〉:ｉ|　 └─
ｨｼ　 |i:i|　ﾏﾑｨｼ　 |i:i|ﾆﾆﾆﾆ|:|_|_|_|ﾉ乂┴┴─┴=ﾆ¨ _,,..　-　'' "　　　　　 　 　 ∥　　 　 　 ∨| |｀'|i:i:i:||i:i:i|,,_
/;';';';';'__二ﾆ=-‐…￢_二ﾌ'' ¨--- ｀¨´　　_,,..　-=　¨　　　　　　　　　　　　　　　 |i. 　 　　　　　ヽ|　|i:i:i:||i:i:i|　￣”“
¨¨￣＿　-┘''　¨￣‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐｡o≦_‐_‐_ｰ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|i　　　　 　 　　 ＼|i:i:i:||i:i:i|


┌─────────────────────────────────────────┐
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 │
│　　町全体を劇場空間に使い、五官を動員して観客が劇の中に没入するような演出を凝らした。　　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 │
└─────────────────────────────────────────┘

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940： ◆c4bqdXp7mw：2017/09/15(金) 23:26:42 ID:.H.5Xe6E



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│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 │
│　　そして、彼らの意匠を凝らした劇は、大聖堂前の仮設の劇場前に集った人々の心 ―― 　  │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 │
└───────────────────────────────────────┘




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　　　　　　　＼／ヽヽ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 // ＼／
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　　　 Ⅵ刕刕刕刕刕刕刕刕刕刕刕[l三三三三三三三三三三三三三l]刕刕刕刕刕刕刕刕刕刕刕Ⅳ
　　　　 ｌ｢]「￣||￣￣||￣￣||￣||￣|| |'⌒ﾞYi ⌒Yi'⌒ﾞYi'⌒Yi⌒Y ￣￣￣ i||￣||￣￣||￣||￣￣||￣￣|| |　_∠二
　 ¨不¨ | ||　 l||　 　 ||　 　 |｢l　l|　 || |　　 |l 　　||l┼l ||l┼l||┼||　 ｢｣ 「　!ｌ||　 ||　 　 ||　 ||　 　 ||　｢l　||_|￣! fl
　__.旦.__| ||二｢|二二||二二||二||二|| Ｌ＿_||＿__||l土l ||l土l||土||＿｢」 L ｣ ||二||二二||二||二二||二二||_|__[|＝＝
　　圧!　| ||￣l||　 　 || 　 　|｢l　l|￣|| |￣　|| ￣ ||:.￣＞＜..￣ ||　　 | |　 ┌──────────────────┐
　[[[[[[[[[[[[[[[[[[[[[[[[[[[[[[[[[[[[[[[[[[[[[[[[[[[[[[＞　´　　　　 ｀　 ＜]]]]]]]].│　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 │
　刕刕刕刕刕刕刕刕刕刕刕刕刕刕|ﾓﾓﾓＦｺ＝Ｆｺ＝叩＝Ｆｺ＝:Ｆｺﾓﾓ│　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 │
　 l干l ￣￣Ｆｺ l干l lＦｺ￣Ｆｺ l干l Ｆｺ l干l l|　|　 |　|,.ィ三℡|　|　 l|　l l . │　　―― 敗戦に打ちひしがれた人々の、　  │
　 l┼l 　 　 |　| l┼l l|　|　 |　| l┼l |　| l┼l l|　|　 |　|三三三|　|　 l|　l l . │　　インフレに疲れ果てた人々の心に　　　  │
　 l土l 　 　 |　| l土l.n /〉　|　| l土l |　| l土l l|　|　 | <ヽ..三三|　|　 l|　| l....│　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 │
　＿＿＿＿|　|＿＿}”/.＿l　|＿＿|　|＿＿l|　|...,､　 <｀ヽ 三l　|＿l|　|.../:│　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 │
　⌒!ｨ　　　　　　　 f¨ﾟ{　　　　　　　　　　　　　<´ 'ヽ　Vハ 　 |ヽ　Y¨!　l: └──────────────────┘
　::〈人_r-ｰ- ､_r＜}|　＞::::￣:｀ヽ__, - ､__r ､r=¨>‐-!　/:::::}＿_Vﾍ　}:::|__}::::{.ィ1.|:.:.:.:.:.:.}_, くﾉ￣!　./;;;;;;;;;}_, ﾍ⌒',
　/:.< /::::::::::::::::Y::/|i /::::::::::::::::::::::Y:.:.:.:.:.YVｲ!:::::}::::::::|/::::::/:ァ＜!　V_::|　',く/⌒!}:.:.:.:.:ノ/ /:/^V__〈ヽ;;;;;/_!__ノ::::::ヽ
　:.:.:.:}|:::::::::::::::::::|:{:. }:!:::::::::::::::::::::::: l:.:.:.:.:.:.|ィ　ゝx}:::::: |::::::/:.:/　 /　> ¨⌒ヽ:'.　　V¨¨ヒ{_. V==<:::::｀ヾア´:f⌒!ヽ:::::}
　＼f':!::::::::::::::::::lﾊ:.:ﾘ'.:::::::::::::::::::::::∧:.:.:.:./　＞ｲ::! :::: |:::::{Y/'　〈　/:::::::::::::::::}:' 　　V::::::::::{ .}　　.}::::::::::|:.:.:.:.|:.:.:|:.:.}-:'

941： ◆c4bqdXp7mw：2017/09/15(金) 23:27:02 ID:.H.5Xe6E
　　 ヾ!,､:::::::::__/_／　 ヽ::::::::::::::::/|ﾚVWハ/::::::::/:::::: |::::::|ﾊ　　 V!::::::::::::::::::!:/　　./:::::::;:::Y　　/^!:::::::{:ﾄ､: |:.:.:|:./:::::
　　　　　｀Yﾟ￣　 　 ＿/VﾚvｲW:::::｀ー-::＿_／:::::::::/:::::::|　ヽ　 ｀!:::::i:::::::::::|'　　 /:::::::/L_|　　￣⌒¨}＞ﾍ}:.:.:|”::::::::
　、　　　　　　f´￣::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/::::::::::|　　ヽ　.|:::::l::::i::::::|　　/:::::::::|　　＞-　._　　}} 　 |:.: |ヽ:::::::

.　　 _ ｎ＿_ 　 　 _ｎ__　 　　 _ｎ__　 　　._ｎ__　 　　 _ｎ__　 　　 _ｎ__　 　　._ｎ__　 　　._ｎ__　 　　 _ｎ__
　　 l ﾘ r┐|. 　 └i七┐　 └i七┐　 └i七┐　 └i七┐　 └i七┐　 └i七┐　 └i七┐　 └i七┐　 □　□　□
　　└1」 L｣　　（r匕r'_）　 （r匕r'_）　 （r匕r'_）　.（r匕r'_）　 （r匕r'_）　 （r匕r'_）　.（r匕r'_）　 （r匕r'_）



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│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│
│　　温もりをもたらし、伝統や慣習、信仰への信頼を呼び戻すもの、皆の心を一つにするものとなった･･･　  │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│
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942： ◆c4bqdXp7mw：2017/09/15(金) 23:27:20 ID:.H.5Xe6E



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. 　　　,´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
　　　│　まあ、この祝祭みたく 新しい催し物を　.│
　　　│　続けていくのって、始めるときとは　　　 │
　　　│　違った難しさがありますがね　　　 　 　 .│
　　　 乂＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿_.ノ　. ,´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│　ええ･･････　　　　　　　　　　　　　│
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│　政治的なこと、費用のこと･･･ 　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│　課題は山積みですが･･･　 　 　 .│
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ゝ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿__乂


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／￣￣￣￣＼
　　　　　　　　　　　　　　,.　-─-　 、　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 /―　　　ー　　　 ＼
　　　　　　　　　 　 　 ／:::::::::::::::::::::::::＼　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 （●）　（● ）　　 　 l
　　　　　　　　　　　 /::::::::::::::::::::::::::::::::::::｀、　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 i 　　´　　　　　　　/
　　 　 　 　 　 　 　 l:::::::::::::::::::::::::::::::::::◯::l　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ＼　ー ,:/／ ...,,,ノﾊﾍﾄ,、
　　 　 　 　 　 　 　 l:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: l　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ｰ'ﾞ´/,／//////∧/≧;,､_
　 　 　 　 　 　 　 　 ､::::::::::::::::::::::::::::::::::::/　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 _.,､イ/ﾑ/////////∧////≧;,、
　　　　　　　　　　　　r´..::::::::::....ヽム::∠_　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ////////＼////////|/////!/∧
　　　　　　　　　　　_/_,.．-ｰ─ ‐‐ ´...::::...｀ヽ　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 l//////////∨//////|/////i///
　　　　　　　　 ,.-＜::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::..｀,　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 l///////////l//////ｲ///////{
　　　　　　ィ..::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: i　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ,ｲ///////////!//////!////////7
　　　　　 ,':::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::,'::::::::::::::::::: i　　　　　　　ﾉ７/.:r´{´7┐ 　 　 　 .,.イ;ｲl///////////l//////l///i!/////!
　　　　　,'::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::i:::::::::::::::::::: ､　　　　 　／ム__/ / /./　　 .,.ィ≦彡",ｲl///////////〉,/////l///l!/////l
　　　　　〉:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ゝ::::::::::::::::::: i　　　　 /　　　　 ´／/.,.ィ≦彡"´　ノイl///////////∧/////l///l!/////l
　　　　 /::::‘､::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|:::::::::::::::::::: i　 ,.ィ＜　　　　　´／ 彡ｲ才　　　{｛　 }ｌ//////////〈//////////il./////l

943： ◆c4bqdXp7mw：2017/09/15(金) 23:27:40 ID:.H.5Xe6E

: : : : : : : : : : : : : : : : : : : :.┼: : : : : : :　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 : : : : ┼: : : : : : : : : : : : : :.:.| : : ,,.:.:,,: : : : : : : : : : : : :
: : ＋: : : : : : : : : : : : : : : : : : : :　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 : : : : : : :.,.. :- - :.,:. :.:＿人.＿: . :.｀' ,: : : : : : : : : :
: : : : : : : :.:.,,.:.,,: : : : : : : : : : :　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ,:'´: . : . : . :.｀':.: :,｀Y´: . : . : . :.;: : : : : : : : : :
:　:　:　:., '´:　. :｀' ,:　: 　: :　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 :　:　:　:　:　:　:'; 　 |:., : :　:　: ,.':　:　:　:　:　:
: . :: 　.:;　: :十 :　: ;..:　:　 :　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ,:. :　:　:　:　:　;':　:　:.｀ - - '´:　:　:　:　:　:
　 *　　':,　 　 　 .,.'　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ,´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ.+
　　　　　｀ - - '´　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 │　ですが、やらない夫君の協力があれば･･･　　...│
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 .│
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 │　皆の力が合わされば、上手く行きますよ　　　　│
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ゝ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿__乂

　　　　　 . ,´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
　　　　　 │　そうですね。　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 .│
　　　　　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 .│
　　　　　 │　この成功･･･　彼にいい報告もできますね 　 │
　　　　　　乂＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿_.ノ




　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_　-―
　　　　　　　　　　　　､＿　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_　-‐
　　　　　　　　　　　　　 _ ＞一ー―――-　､＿_　　　　 　 , ---―- ､　　　　 _ ..　-‐
　　　　　　　　　　　　￣　　　　　　　　　 　 　 　 }　　_ -‐ｯ'　　　　　　 `ー--､}
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　「￣　　「　　 ,.-､　　　　　　　 ',
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　 　 } 　 /　　＼　　　　　　 ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 i　　 　 ｊﾉ ノ　　　　｀丶、　　　　ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｜　　　 `ﾞ´　　　　　　　 ヽ　　　　 }
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/　　　　　　　　　　　　　　 ヽ　　　｜
　　　　　　　　　　　　:　.　.　.　　　 　 　 　 　 /ヽ, -‐-､,ｒ"ヽ　　　　　　　　 丶　.ィ´:､　　　　.　:　:　:　:
　　　　　　　　　　　　:　:　:　:　:　:　:　:　:　:　/　〈 ⌒／ ゝ /⌒ヽ　　　　ヽ　　∨　､: ､.　:　:　:　:_ .. -‐ ￣
　　　　　　　　　　　　￣　―-　 __:　:　:　:　/　　 `´{　　／ 　 ∠、　＼　 ＼__ﾉ　　＼}_ .. -‐ "
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ￣　―┘　　　　｀¨´､　／- /丶、　＞‐'
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ｀ﾞ'､__/`－-'￣


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944： ◆c4bqdXp7mw：2017/09/15(金) 23:27:57 ID:.H.5Xe6E



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945： ◆c4bqdXp7mw：2017/09/15(金) 23:28:25 ID:.H.5Xe6E



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│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
│ 　 モーツァルトの指揮者としても名高かったシュトラウスは、音楽祭の指揮者として よく招かれていたが･･･　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
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　　 　 　 　 　 ＼　　　　　　　　　　　　　 　 　 , ´　　　　　　　　｀ヽ
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　　　　 　 　 　 　 　 　 __,.ゝ- ､　＼ 　 　 　 .( ､_ー ､　　　　　　　 　.|
　　　　　　　　　　　　　ゝ,- ＼(ヾ)　＼ 　 　 i/　 ￣｀　　　　　　　 　.l
　　　　　　　　　　　 　　<_ノ ,ﾍヽ ＼　ﾍ　　 （j 　　　 ）　　　　　　　 .｝
　r ､　　　　　　　　　　 　 ヽ_)人_〉.　　/　 　 ｰ――´　 　　　 　　 　|
　 ヽ＼　 　 　 　 　 　 　 　 / 　, '　　/　　　..|｀　　　　　　　　 　 　 .|
　　 |　|　　　 　 　 　 　 　 / 　/　 　 !　　　 .丶 　　　　　　　　　　 /
ｰｰ '　 !　　　　　　　　 　 〈 　 '　　　_ﾄ,　 　　　ヽ　　　／__＞'´￣￣´{
　　　　l　 　 　 　 　 　 　 〈>―‐‐ '´　|　　　　　 ヽr　／´j＞'´￣￣￣｀ヽ
　　　　|　　　　 　 　 　 　 《　　　　 　 ト, 　 　 ＿__〉'./／.:.:.:.:.:.:.:.:. ┌─────────────────┐
　　　　ソ＼ 　 　 　 　 　 /》､d　_＞'"´:ﾊ　 　 ＼　〉´／.￣￣.＼:.│　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 │
　　 ／　 　 >、　 　 　 　 V》_／.:.:.:.:.:.:.:.:.ﾊ 　 　 （/／.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: │　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 │
　／　 　／. : ＼　　 　 　 ∨.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ﾊ 　 _／´.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. │　　１９１７年、祝祭劇場委員会が　 　 　  │
.　　　／.:..:.:.:.:.:.:.:＼　　　　 ∨.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.>´.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.│ 　 発足したとき以来の委員でもあり･･･　│
.　 ／＼:. :.:.:.:.:.:.:.:.:. ＼　　　 ∨.:.:.:.:.:.:.:.:.:／.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: │　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 │
　 ＼:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. ＼　　 ∨.:.:.:_＞┴――‐― ---.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:..│　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 │
　　　＼:.:. ＼.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. ＼＿_>'´.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:..└─────────────────┘
　　　　 ＼.:.:.:＼:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:./ .:. .:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:／.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:|
　　　　　　＼:.:.:.＼:.:.:.:.:.:.:./:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:..:.:.:..:.:.:.:_;,:.-‐ '"´.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:|
.　　　　 　 　 ＼.:.:.:.:.:.:.:.:./.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:._,;.: -‐ ' "´.:.:';｀￣.:￣´.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.!



┌────────────────────────────────────────────────┐
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 │
│　　またラインハルトを中心として動き始めてからは、賛同者を募る、といった 主に財政面･実務面で協力して来た。  │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 │
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946： ◆c4bqdXp7mw：2017/09/15(金) 23:28:47 ID:.H.5Xe6E



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│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 │
│　　しかし このときは、ウィーン国立歌劇場で共に監督となっている　　│
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 │
│　　フランツ･シャルクと伴に、ウィーン･フィルを率いて･･･　　 　 　 　 　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 │
└─────────────────────────────┘




　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ＿_＿
　　　　　　　　　 __　　　　　　 xwx‐'´　　　'＝─ぇ___r=-､__　　　　　　　 ＿
　　　　　　　/￣　｀''ｧ_,z─￢′　　　　　　　　　　　　　　　￣￣¨＼　／　 ￣¨￢¨¨`ー─── ､
　　　　　 r'´　/|__,.　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ＿__　 ＿,．´V　｀7　　　　　　　　　　　/⌒' r‐､_
　　 rj幺　XzZr'　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　厶　　|_/..　　　　　_>'´￣｀ヽ.　　　　　　 }＿_r'　　 ＼
　　　　 r'´　　　　__　　　_　　　　　　　　　　　　　　　/ﾄ　,:'　　 ｀　' ' ﾟ ´　　　　　 ゝ.　　　　　　　　　　_,,.-'
　 　 rｰ' r-､ ｯ､_厶ｱ　 〈〈 °　　　　　　　　　　　,．' rｧ''´　　　　　　　　　　　　　　 |　　　　　　　　　/
　　 弋z乏X｀': └┐　　Ll　　　　　　　　　　　々ﾉ _zﾉ　　　　　　　　　　　　　　　　 V　　　　　　　 /
.　　/　　　　`''＾'''ﾍ∨　ｘ＿　　　　　　　　　　　} ...;　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼ 　　 ,-=-j'
　 /　　　　　　　　∧',　 　〉￣V　　r‐､ 　 r─'′　　　　　　　　　　　　　ヽ　　　　　　　 ＼　|_rｧ　::...
.　{　　　　　　　　　　＼zZ　　　|　f´　 丁_）　 ;Tl　　　　　　　'　　　　　　　　　　　　　　　　`''‐､¨|_￣__''';;
.　 ＼＿,..,_　　　　　　　 /　　　:∨o　　 j}’　r､.ヾ　.　.　。.　 .　'　　　　　　　　　　　　　　　　　　￣}´　｀ヽ.__
　　　　　 ; |　　　　　 ／　　　　　　　　 ﾏｯ 〔_ﾉ『公ー､_. . .　　' ''　　　　　　　　　　　　　　　　 '''　 |　　 　 　｀ー┐
　　　　　　 ∨　　 　 |　　　　　　　　　　　`-=-　　ヽー'` : : .　　 '　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　　 　 　　,ﾉ
　　　　　　 〈　　　　r' /!　　　　　　　　　　　　 /＾′∨|　　　: 　　.　''　　　　｡　　　　　　　　　　　　ヽ　　　　　 |
　　　　　　　∨　　/　Ll　　　　　　　　　　　 f´　　 　　 ＼　　　　　　　　　　　'　'　. .　　.　.　.　　　　,|　　　 r'''´
　　　 　 　 　 }＿/　　　　　　　　　　　　　　 |＿r‐ ､ 　　/　　 rj　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.｜　　 _/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　 ｀ー'　　　Ll　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　 r‐’
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ,　,.ノ　 、　　　　　　　　　 |　/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 l　（● ●　　　 ｡　　　　　 |_f
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 |　 （__人）　 ／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 ヽ　 　 ノ／^)　　　南半球は、北半球と季節が真逆。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ﾊ　　　 ,／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ｌ l　　　 l　　　　　 だからヨーロッパでオフのときには
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 （ |　　　 |　　　　　 南米に演奏旅行、というのが
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 し　　.Ｊ　　　　　 十九世紀終り頃からあっただろ
.

947： ◆c4bqdXp7mw：2017/09/15(金) 23:29:09 ID:.H.5Xe6E



┌────────────────────────────┐
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 │
│ 　 ８月から１１月までの長期間、演奏ツアーに出ていたのだ･･････  │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 │
└────────────────────────────┘




　　　　　　　　　　　　　. ,´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
　　　　　　　　　　　　　│　この頃はまだ、海外 といえば　　....│
　　　　　　　　　　　　　│　船旅だっただろ。　　　　　　　 　 　 │
　　　　　　　　　　　　　│　ﾀﾞｶﾗ長ｸｶｶﾙﾝﾀﾞ!　　　　　　　　 　　.│
　　　　　　　　　　　　　 乂＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿_.ノ

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　　　　　　　　　　　　　　　..:::::::::
　ﾄﾞｳﾃﾞﾓｲｲｹﾄﾞ､ｺﾉ船ﾆ乗ﾙﾄ　　 .|　　　　　　　　　　　　　　...:::::::::　　　　　　　 　 ...::::::::::　　　　...::::::　　　　　　　　|
　ｺﾉﾎﾟｰｽﾞ取ﾘﾀｸﾅﾙﾀﾞﾛ!!　　　　∥　　　　　　　　　　　　.:::::::::::::　　　　　　 　 ....::::::::　　　　...:::::::　　　　　 ..::::::::::　|
　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ∥　　　　　　　　　　　r---i::::　　　　 　 ＿..:::::::　　　　　...::::::::　　　 　 ...:::::::::::　 ∥
　　　　　.ノ　､　、　　 　 　 　 　 .||　　　　　　　　　　　 |＿__|　　 　 　 　 !＿_!:::::　　　 i￣ i:::::　　　 r- -:::::::::　　 ∥
　　　　 .● ●） l_.∧　　　　　　 .||　　　　　　　　　　　 |　　 |　　　　　　 |　　|　　　　　|ｰ-.|　　　　 |ｰ -| 　 　 　 ||
　　　　 （人__）　|.｀　）　　　　　　ﾋ　　　　　　　　　　　 |　　 |　　　　　　 |　　|　　　　　|　　|　 　 　 |　　|　　　 　 ||
　　　 ⊂ヽ　 　ノ∩⊃　禿同　　||　　　　　_r-----i≡====≡ﾆﾆ≡≡=＿_ |＿,r､_i＿|＿_|,r=､_j_j_|＿_|＿rｭ_,､__||_
　　　　　 ヽ＿__ヽ＿l＿＿＿＿_.||＿_　　 rt=ｪｪｪｪi-===ｪ===ｪ====ｪ==========================ｪｪｪｪｪｪｪｪﾕ__
　　　　　　iー－－－－－－－－--｀ｰ'ﾞ-､＿_ノ_,_,_,_,_,'_,'_,'_,'_,'_,'_,'_,'_,'_,'_,'_,'_,'_,'_,'_,'_,'_,'_,'_,'_,'_,'_,'_,'_,'_,'_,'_,'_,'_,'_,'_,'=,'_=三二ﾆ≡=-j
　　　　　　|　 ♀　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 r '´
　　　　　　.!　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　..　　....　　 　 .......　 ヽ;;;;
　　　　　　.|　　　　　;:;''ー'',:;-､,-､;;..､､,,;;;-:;_;_,､､,,-､;;.,.､､,,-、,-;-:;,''';:;,;:;.,..,''';',''';:;,;:;.,..,''';',''';:;,;:;.,..,''';',;,''';:;,;:;.,..,''';',''';:;,;:;.,..,'',''';';.,..'';:;,;:;;',''';:
:::::::::::::::::::::::::::~::"´｀｀゛゜''';:;''ー'',:;-､,-､;;..､､,,;;;-:;_;_,､,''';:;,;:;.,..,''';',''';:;,;:;.,..,''';',''';:;,;:;.,..,''';',;,''';:;,;:;.,..,''';',''';:;,;:;.,..,'',''';';.,..,''';',''';:;,;:'';:;,;:;..,,,..,,,..,..,';:;,

948： ◆c4bqdXp7mw：2017/09/15(金) 23:29:36 ID:.H.5Xe6E



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│ 　 そのとき彼は 船上でアメリカ人の富豪と会い、ザルツブルク祝祭への出資について話し合ったが･･･ 　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
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. 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │　その話、興味ありますね　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　乂＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿_ノ

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￣￣￣||: | :|l ￣￣ ||￣￣￣ ||: | :||::￣￣￣￣￣￣||: | :|l ￣￣ ||￣￣￣ ||: | :||:::￣￣||￣￣￣ ||: | :||:::￣￣||￣￣
　 　 　 ||: | :||:　{}={}个{}.={} 　 ||: | :||::.: . 　　　　　　　||: | :||:　{}={}个{}.={} 　 ||: | :||::. {}={}个{}.={} 　 ||: | :||: :.{}={}个{}.={}
　 　 　 ||: | :||:　 ｀{}={}={}´　　 ||: | :||::.: . 　　　　　　　||: | :||:　 ｀{}={}={}´　　 ||: | :||: 　｀{}={}={}´　　 ||: | :||::.　｀{}={}={}´
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　 　 　 ||: | :||::.　　　　　　　　 ||: | :||::.: . 　　　　　　　||: | :||::. :.　　　　　　　 ||: | :||::　 　 　 　 　 　 ||: | :||::.
　 　 　 ||: | :||::. 　 　 　 .,　　-――┐::..　　 ,´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ.l :||::　 　 　 　 　 　 ||: | :||::.
　 　 　 ||: | :||::.　　　　　| ／二二二|:.:　　..│　一つ条件ありますが、　 　 │ :l|::　 　 　 　 　 　 ||: | :||::.
　 　 　 ||: | :||::. 　 　 　 .lｨ, ニニニニｱ　　.│　それを呑んでくれれば　　...│ :l|::　　.／￣￣ ＼.||: | :||::.
　 　 　 ||: | :||::.　　 　 .〈イ:::::/__,二. ,ﾆl　　 │　出資してもいいですよ　　....│.:||::　⌒ 　⌒　　　＼ | :||::.
＿＿＿||: | :|| ＿＿＿　‘i{　i} └‐'. }┘.＿ .乂＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿_ノ.| :||:..（⌒）（⌒ ）　　　|.| :||:.＿＿＿＿＿
ΤΤΤ||: | :||::ΤΤΤΤ.｀T L_ '''--'i' . ΤΤΤΤΤl|: | :||::ΤΤΤΤΤΤ||: | :||:: （__人＿）　　 　 |.| :||::ΤΤΤΤΤ
｜｜｜||: | :||::｜｜｜　／(丶-ヽﾘﾘ':｜｜｜｜｜｜||: | :||::｜｜｜｜｜｜||: | :||::　'､`-ｰ-′ 　 　 | 　 　 　 . -,.｜｜
⊥⊥⊥||: | :||::⊥ ,　-‐'´ |　＼　/＼l＼_ . ⊥⊥⊥⊥||: | :||::⊥⊥⊥⊥⊥⊥||: | :||::⊥.|　``　　 　 　 |　　　　/　/ ⊥⊥
──‐l二二二l: ./ ￣｀ヽ ￣ / ＼〉ﾍ〉　 |　───l二二二l:─────l二二二l: . |　　　　　　 ｨ { r 、　/　/ .──
　　　 　 　 　 　 .|　　　　|　　＼　 ＼|　| |　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 `ｭ`ｰ─ｰ ´_ノﾄ}　}／,`〈
　　　 　 　 　 　 .| ／　　j　　　　￣ヽlﾑ| |　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 /ﾑ _ ,. - ／ :./ﾘ ,/ ／ヽ{
　　 　 　 　 　 .／-―　/／　　　　 o　/｜　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_,. -:::／:/:::ﾊ　／ : :/ :.ﾉ　)(_／ ヽヽ、
　　 　 　 　 　 .|　　／/　　　　　　　　 l　|　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ／/ : ／ : /:::l　y : : : / : : }　　 >-<　} : :i
.　　　 　 　 　 /　 　 /　　　　　　　　　ｌ　|　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 j : : : : :> :./:::::l ./ : : : :i : : :Λ　/　　 / : :∧
　 　 　 　 　 ./ 、　 /ヽ　　 　 　 　 o　l　|　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 i : r : : 〈 : i::::::::ﾚ : : : : : : : : : :〉､_　　 〈ﾘV. :Λ
　　　　　　　〈　 ヽ 〈 /　　　　　　　　 〈　|　　　　　　　　　　　　　　　　 ｉ : | : : : :', :i::::::/ : : : : : : : : : :.乂｀ﾆﾆ彡´:.V. : ',
　 　 　 　 　 .ヽ　　　}　　　　　　　　　 ｌ　|　　　　　　　　　　 　 　 　 　 | : | : : : : ', :i::/ : : : : : : : : : : : Λ : : : : : : : :V. :.i

949： ◆c4bqdXp7mw：2017/09/15(金) 23:30:05 ID:.H.5Xe6E



┌──────────────────┐
│　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 │
│ 　 しかし この話は、実現には至らず･･･ 　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 │
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. 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│　 「オーストリアの鉱山開発の 　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│ 　 独占権を与えてくれること」　　│
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 乂＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿_ノ


　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ,´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
　　　　　　　　　　　　　　 │　これを呑んでくれれば　　　│　　　　　　　　　　　　　 　 ／￣￣＼
　　　　　　　　　　　　　　 │　いくらでも出しますよ　　 　 │　　　　　　　　　　　　　 ／　 ＼　 　 ＼
.　　　　 　 　 　 　 　 　 　 乂＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿_ノ　　　　　　　　　　　 　 （●）（● ） 　u.　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（__人__） 　u　 　|
.　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　(｀⌒ ´　　　　　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 { 　 　　　　　　|
.　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 （エ〜〜〜〜〜〜！？）　　　　　　　　{ 　 　　　u.　/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　　＿＿＼　　　　 /ﾘ 厂`'‐- .._
.　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ハ、ハァ･･････　　　　　　　　　／ :　　: :介ｰz＜__｣// |: : : : : : :ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 | : : : : ::〈　｢｀乂/ 　/ 丿: : : : : : : |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　| : : : : : /: |　{::::}　/ `7: : : : : : : :│
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 | : : :　〈: :│ {::::l /. :/. : : : : : : : : |



┌───────────────────────────────────────────┐
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
│　　また他に同様の話し合いが持たれたときでも、出資の話が現実になることは、結局なかった･･････　  │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
└───────────────────────────────────────────┘

.

950： ◆c4bqdXp7mw：2017/09/15(金) 23:30:25 ID:.H.5Xe6E



┌───────────────────────────┐
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 │
│ 　 同年１０月５日、失意をホフマンスタールに伝えている･･････　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 │
└───────────────────────────┘



　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,.．''"　　　　　　　,.．イ"　　　　　　　　 =彡
　･･･ザルツブルクのためにも、我々は熱心に活動して　　 　 .} 　 　 ,.．''"　　 　 　 　 ,.．彡'　　　　　　　　　　　 ジ"
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ j.! ,．'"　　　　　　　,．イ"　　　　　　　　　　　 　 ／
　います。宣伝パンフレットを、救世軍の女性たちに　　　　 ,..ｲj/,:　　　　　　,.．彡"　　　　　　　　　　　　　,．'"
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣　,．‐'" 　 j!　　 　 ,．イ"　　　　　　　　　　 　 　 ,.．'ﾞ
　配ったりしていますが、これまでのところ　 　 　 　 .,イ　　　　　{!　 ,．彡'　　　　　　　　　　　　_,.．彡"
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ ,ｨ"　　　　　　,.．彡"　　　　　　　　　 _,.．-''"´.￣￣￣￣￣
　大した成果は収めていないようです。　　　　　/　　　　　 ,.．才　　　　　　　　　 ,.．彡´
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣　.,:′　　　,.ィ,.イ　　　　　　　　 ,.．''" . ￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
　ブラジル人にとって、あるいは　　　　 　 ⌒V　　　,.ィ,.イ 　 　 　 ,ゞ、,.．:'ﾞ'"
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣　、　 {　,.ィ,.イ　　　　 ,.ｨfチ｀ﾞ".￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
　もっと悪いことに、ブラジルで　　 　_ミﾞヾ彡ｨ;",.イ　　_ ,.ィ彡ヘ
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣..=彡ィ",.イミ≦チ=彡' .￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
　暮らしているドイツ人にとって、　　　,.ｲ ,.ィ彡 ".:ﾞミ辷彡　　ザルツブルクなど何の関心もないのです。･･･
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣.._,.ィ".．イ彡ｨ''⌒ﾞミイ...￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_＿＿__
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ .´　　　　　　｀..￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
　　　　　　　　　　　　　　　　　 ′: : : :　　　　　＼
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣　.: : : : : : : :　　　 　 i　.￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 i : : : : : : : : : : 　 　|
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ . ﾞ<.、: : : : :_;　　　　:､　 　 　＿ . ￣￣￣￣￣￣￣￣￣
　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 __ﾄゝ.!^≦z.､: :　　　 |:|＞=≦.:､.:ﾆ=‐- ,
￣￣￣￣￣￣￣￣￣ ._,､,r':ハ: .:i ´ .; ; : : : 　　　|i .:.:..:.:.:.:.: ..:.: ,r'⌒ヽ､
　　　　　　　　　　　　 ,r'／ .: .: .:(.人.__＿) 　 　 　 !l:!._､／.::.:.:／.:　　　ﾞｉ
￣￣￣￣￣￣￣￣ .ﾘ : : : : : : : ﾞｉ´. ｀: : : :､,r': :／:|.:.:　..:.:l／: : :彳　　ﾊ
　　　　　　　　　　 　 ﾉ!ﾞｉ : : : : : : :.ト-‐‐=ﾆ ､＜: : : |: /: :､:.V . : : :_:_ ､ゝ{
　 　 　 　 　 　 　 . ,r'リ:ﾍ: : : : : : ::ﾚ＾＜:ヽ::ﾊ: : :＼|i :､: :.:l.:} : :＜.: : :　　l
　　　　　　　　　 ／ゝ:_:_: :.＼ : : : : : : :: :｀ソ|: : : : :.: : . :.:.:.｀l <: : :¨.:ﾆ:,　 i
　 　 　 　 　 . _r'. .: ;: : : : .:.:.:.ｉ : : : : : : :. : !i:.: :､:.:..:.:.:: : ::.::.::.:.>.:イ＜ 　 Y
　　　 　 　 　 | |,r'ﾆ=‐--=≦ ＼: : : : : : : !l:､:＞ : : : .: ., .::.厶イ: : ＞ , {
　　　　　 　 __| | : .: -‐=ﾆ.: .:_､,rﾍ: : : : : : ヾ.: : : : : : : :. .／ : : 　　＜:.ﾞｉ}
　　　　　 γ､ Y｀ヽ : .:.ﾞｉ_＞-=≦､ﾄ:,:_:_:_:_:_:.!j: : :､-=≦｀'r:ﾄ｀≦. 　　Y |
　　　　 　 iヽ.Li.メ{ ｉ ir'γ'二￣' 　　　:.ﾞｉ.:￣ !i.: : i:￣.:¨.:ﾆ=‐- !: :.ｉ.　ﾄ､!
　　　　 　 ｌｰj:| |::. .ﾉﾍ/´ .‐―.:........:.:.:.:.::!i:..j...!i: :.:j,: : : : : : : : : :.ヽ:.ﾞｉ :,r'
￣￣￣￣｀ーY￣　　ーﾍｰー⌒-―ーﾞ――ー-―――――-ー´｀´￣

※『リヒャルト･シュトラウス/ホーフマンスタール往復書簡全集』 ヴィリー･シュー（編）中島悠爾（訳） 音楽之友社刊
　 より抜粋

951： ◆c4bqdXp7mw：2017/09/15(金) 23:30:53 ID:.H.5Xe6E



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　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 □

　　　　　　　　　　　　　　　　　 ﾛ　　　　　　　　　　．
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　．
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾛ

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952： ◆c4bqdXp7mw：2017/09/15(金) 23:31:20 ID:.H.5Xe6E



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│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 │
│　　ザルツブルク･フェスティヴァル創成期における財政難･･･　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 │
└──────────────────────────┘




　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 (ヽ、００　　∩
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ⊂ニ、ﾆ⊃　⊂　⊃
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,, -‐- ＼　　　| |／⌒ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 （ ⊂ニニ　　 /　／⌒) ）　 〇　 〇
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｀ｰ――'′　し∪　 （ノ

　　　　　 ,＞￣｀ヽr'´￣＜　　　　,._- ､r'''Ｚ.._　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 __､─ v─z..__
　　　　 ｨ　　　　　　　　　　ゝ　　／　 　 　 　 ＼　　　　　 ,._-─ v'''Ｚ.._　　　　　　,＞ ｀　　　　　 ＜
.　　 　 l　　　　 l'´`＾ヽ　　 ヽ　./　 , j'^＾ヽ　　 　 ＼　　 ＜　　　　　　　＞　　 　 ｲ ｨ'`＾'＾'＾'＾'＾'＾'ｨ ゝ
　　　　|　　　,ｲﾉ u　　l ﾄ、 N　l　　ﾙ'uﾆﾆヽトゝ､　 .}　 ∠´　　,　,.、　　　＼ 　 　 l.1　　u　　　　　１.!
　　 　 | 　 ノ‐'-､_,　､_,ﾘ‐W.　│ .ﾉ∠ﾆﾆﾌバﾆﾆぅﾚ'　　ｲ　,ｲ/ l/　ヽ}ヽl､　!｀　 　 | |'⌒'ｰ'　　ｰ'⌒ | |
　　　　|r=ｉ| ⊆ﾆ･,　.･ﾆ⊇|.　　|r=Ｔﾓ＝｡TﾆF｡＝;T!　　 | /-─-'　'-ｰ-‐| |　　　r=ｉ| ⊂ﾆ･　 ･ﾆ⊃ |i=､
　　 　 ||{^|| 　 　 |　|　v　|　　 ||Ｌ|lヽ.三./ vヽ.三.ｨ′　r=T¨モ｡fニf｡テ¨T=､　　{ft|| v　　 |.|　　u　|f ﾘ
　　　ノ 'ｰ|! `! ｕ L_｣　 r１　　 |`7|!rー'‘‐〜‐' ‐-|　　 |ｈ||`ｰ-ｲ　　.ト-‐'||ｦj　　 `7l.　　 '-U-'　　 :|く
　 ,ノ／|　 l、　 -‐-ｰ-　,'＿／|./ |　 -ー〜〜′ !　　 ﾞｰ|!　u ‘ｰ-‐'　ｕ ll‐' -‐''7　|　　-──- 　 |. ヾ''ｰ-
-'‐1|　 |　 |ヽ.　　--　 ∧　l　 |'　 ｌ　u　 ー‐　　 ,l　　 rｰ:ｌ　　-一ー- 　 l-､　　l 　 ヽ._　　￣　　,ノ 　 |
.　 |.! 　 !　l.　ヽ　　　 / l||ｰ- ⊥_　 ` ｰ 、__,.　イ　｀f⌒＼l`　、　一　, イ　/´ヽl 　 　 |､￣￣￣ ,|　　　|
.　 !|　　 Wﾄ、　`ｰ-‐1V ||　　　　ヽ、_　　　 .|　 l／⌒ヽ　 ﾄ、　` ｰ '　_,|　 ／￣＼.__ ド.ｴｴｴｴｴ.ｲ　 　 |
　 ||　　　　| ` ｰ--‐ｲ 　 ||　　　　　ﾊ､ﾞｴｴｴ'ﾇ'´ヽ､＿　　　Ｋ.ｴｴｴｴｴﾝ!　　　　_,ノ　∧　　　　　　レ‐- ｣
.　|L =＝､､|　　　　 |　　 ||　　　　 .l　l |│| / |　 　 　 ￣＼l十十十十レ'´￣　　　 ｌ　ヽ　　 　 　 |
　 ´　　　|ヽ|　　　　|.r;＝'｣　　　　 |　 ||│/　 |　　　　　　　ｿl‐十十十|　　 　 　 　 |　 ,ﾍ　　　 　 |



　　　　　　　　　　　　　　┌───────────────────────────┐
　　　　　　　　　　　　　　│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 │
　　　　　　　　　　　　　　│　　それはまず、地元民の熱意の無さ、というのが大きいだろう　 │
　　　　　　　　　　　　　　│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 │
　　　　　　　　　　　　　　└───────────────────────────┘

.

953： ◆c4bqdXp7mw：2017/09/15(金) 23:31:41 ID:.H.5Xe6E



┌────────────────────────────────────┐
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 │
│ 　 元々ザルツブルクの人々は保守的で、新しく始まる物事を忌避する傾向がある。 　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 │
└────────────────────────────────────┘




　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ／:::::::::::::::::＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 i|::::::::::::::::::::::::::}
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 八从人从八__}
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 |　　　 　 }　)
　　　 　 　 　 　 　 r-‐‐-　、　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ　　　 /.|/
　　　-‐‐┐　　　　{:::::::::::::::::}　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　＿＿　　　＼_／　|　　r―‐- 、
　　　::: : {¨', 　 　 ({.:::::::::::::::::}　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ／::::::::::|／￣｀‐---‐´￣＼:::::::::}
　　　::: : }_'ﾉ　　　　ヽ:::::::::::/　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |::::::::::::::　|.　　　　 　 　 　 /ヽ:::::|
.　　　=r'〉　＼⌒　___r==┐　　　　　　　　　　　　　 ,-‐‐、　　ゝ::::::::/ヽ|　　　　　 　 　 /　　∨
　　　　|¨￣＼ v ￣　　￣￣＼/⌒ヽ/⌒ヽ/⌒ヽ . {:: : / }⌒'.__r=={ 　 |　　 　 　 　 　 |　 　 |ニ､
　　　　| 　 　 /. }　　　　　　|/. |/⌒ヽ:::.┌────────────────────────────┐
. 　 　 ﾉ . ＼/　 |　　　　　　|　 |.::::::::::::::.│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 │
　　　　　　　7￣|　　　　　　l____｝:::::::::::: │　　その上、チケットが外国の富裕な市民や貴族に流れたため、　　│
. 　 　 　 　 /＿_|　　　　　　| |　|::::::::::::: │　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 │
.　　　　　　　 　 |　　　　　　| |　|::::::::::::: └────────────────────────────┘
　　　　======={.　 　 　 　 |/ /.:::::::::::::::::::::::::::::: : |　　　 〔二二}i:｣|. |　 |　　　　　　　　　|　　|二二



　　 ┌─────────────────────────────┐
　　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 │
　　 │　　地元にもかかわらず祝祭から締め出される形になったことや･･･　  │
　　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 │
　　 └─────────────────────────────┘

.

954： ◆c4bqdXp7mw：2017/09/15(金) 23:31:58 ID:.H.5Xe6E



┌─────────────────────────────────┐
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│
│　　また観光客増加による地元への経済効果は一部の人が享受したのみで、　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│
└─────────────────────────────────┘




　　　　　 ＿__
.　　　　　i　　 ヽ　　　　　　　　　　　/⌒ﾊ 　 /⌒ヽ.　　 　 /⌒ヽ　　　　　　　　　　　　　　 i⌒ヽ.　　　　 /⌒ヽ
.　　　　　| 　　r'} 　 　 　 　 　 　 　 {彡'ノ 　 {__{＾},|.　　　　{iNｌNｉ}　　　　　 　 　 　 　 　 　 {i i iﾉ.　　　　 i.　 ｲ⌒ヽ
　　　　　 ＞-‐<,___　　　　　　　　/￣￣ﾊ ／　|i |￣＼　 /￣￣＼　　　　　　　　　　　 　 /￣~ヽ　　 /￣￣}　　　i
.　　　 ／.　　　　/∧　 r…､　 　 |.i　　 i__|＼i　ﾘﾉ 　 !/ . |　 　 　 iﾊ　　　　　　　　　　　　L_|. 　 |. 　 | i.　　 |iN从ﾉ
　　　 | i 　 　 　 {　 ヽ. | 　ﾉ　 　 ／⌒ヽ ! | |}.　　　　|　　|　　　┌─────────────────────┐
　　　 { |.　　　　∧　　}￣￣ﾊ.　 |　　　|| |..| ||＿＿___|　　|　　　│　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
. 　 　 `|　　　　　∧イ.　　　{.|　 八从リ! | ∨ 　 i　 ヽ}.　 |　　　│　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
.　　　　|.　 　 　 　 |｜　 　 |.|../￣￣￣＼　V　个　 |.　　L＿　│　　大半の人は何のメリットもないまま、　　 　 　 　 │
.　　　　|.　 　 　 　 |..Ｌ、_＿|ﾉ/.!　　　　 / |　|....._|_.....|. 　 　 |......│　　税の一部が助成金として使われていること、 　 │
.　　　　|.　 　 　 　 |mhk二ニノ!　　　　 |__| . |...__}__...|.　　　 |......│　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
.　　　　ト‐--t‐-‐'ﾞ|￣|　|　|.　 |.　 　 　 |｜　|. __}__ .|.　　　 |......│　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
.　　　　|　　_∧. 　 |　 |　|　|.　 }　 　 　 ｣｜ . }　_}_　{　　 　 |......└─────────────────────┘
.　　　　{　　7　}　　|　 |　|　|.　 ト‐-t-‐‐|｜ . }___}___{　　　　L__{につ　　　　　　　　　　　　　　　 ｪ|_||



　　　　 ┌──────────────────────────────────────┐
　　　　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 │
　　　　 │　　こういった事が、彼らの フェスティヴァルを支援しよう という意欲を 薄れさせたようだ。　  │
　　　　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 │
　　　　 └──────────────────────────────────────┘

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955： ◆c4bqdXp7mw：2017/09/15(金) 23:32:19 ID:.H.5Xe6E



┌────────────────────────┐
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 │
│　　もっとも そのことのみが問題だというわけではない。　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 │
└────────────────────────┘



圭圭|　　　　　 　 炸圭紗'"　　　　　　　　＿,,..　　　　 　 　 　 升l圭＞''"　　　 　 　 　 ,.ｨ≦圭圭圭圭圭ム　　..||ｉ
圭圭|　　　　　 　 |圭ア　　　　　 ,..｡x≦圭紗"　　　　　 　 　 ｲ圭少´　　　　　　　 ,.ｨ≦|才冬|圭l圭l圭l圭掛,　　Ⅷ
圭圭|　　 　 　 　 |ア´　　,.｡x≦圭圭圭:少"　　 　 　 　 　 .ｲ圭7　　　　　　　　 ,.x'圭ｱ　　　　｀ﾞミ圭圭圭圭ム　 Ⅶ，
圭圭|　 　 　 　 　 　 ,.ィ升圭圭圭圭圭7.　　　　　　 　 ,.x'圭ｱ　 　 　 　 　 　 イ紗'" 　 　 　 　 　 寸圭圭圭掛x、守㍉
圭圭l!　　　　　　　ィ佳圭圭圭圭圭圭7　　　　　　　 イ紗'"　　　　　　　　,.x'紗'"　　　　　　 　 　 　 寸圭圭圭掛x 寸沁
圭圭ll. r‐┐　　 　.|圭圭圭圭圭圭圭7　rｰ_､　 / ,.x'紗'"　　ｒー-､　　 　 '".　　　　,.｡ｭ:‐:ｭ｡..,_.　　 ∠ﾆ寸圭圭|圭|心.Ⅶ沁
圭ﾆ从 ]ｪｪi　,.-r{_.|圭圭圭圭圭圭刃’　 (__{ﾉ ,.x'紗'"　　　　| /⌒}_,｡x" ヽ　　 ／x'ア￣｀¨“''守　 ﾉ　ヽ　守:圭圭圭抄 寸lﾑ
圭圭ハ￣¨Ｙ　 　 |圭圭圭圭圭ま刃　　/¨¨∨　|　.}ヽ.　　 /＼_ ｲｌｌ′/'¨}　　i{.'"　　ヽ　　　　 ㍉、___ﾉ　ﾉ `寸圭紗′_,ｨ升lﾑ
圭圭圭}.　 |　|　　|圭圭圭圭l圭lヲ′ﾉ . {. | . |＼ ＼.,.｡x" /.{　,:ｌ紗'.,人_.ﾉ 　 .j} 　 ｉ !　} 　 　 /　 寸x.ﾆﾆﾆ}`㍉x｡.,,_,.ｨ升才"´ﾑ
圭圭圭|.　 }__}. 　 .Ⅷ圭圭圭圭ﾀ /}v|ヽ人.＼|.　| .イllア　.|: ,ｲ紗ﾞ ￣￣ヽ　 /八リり.ノ ＼　 {　　　 ヽli、　∧ `守圭才　,.ｨ佳lli,
守圭ｻム__/} |＿＿Ⅷ圭圭l圭ﾀ　! |: |　|｛ ￣,,..ィ升ア.　　 .ｲｱ　|'. ＼　　 ト､{:‐:ｭ｡.,_　　.| |　｜　　/　|｀㍉|　}　 　 　_,,.ィ佳ll佳沁
　 マ圭掛､ |′　　.}Ⅶ圭圭タ　　L|:_|. ,,.ｨ≦l圭l紗" {　　〈掛. / 　　'｀¨“''㍉、.｀“'气≧｡. .| 　| 　 /　 :|　　｀ﾞニ三圭圭ア 　炸致
心、 マ∨ﾑ |　 f:　 |.Ⅵ圭ぐ　|　　 | | 佳圭圭圭ﾑ}　| 　　 寸L　,.｡x"　.|:|　 寸x　　　寸会　|　 :{　　:|　　 |　|　　 　 　 　 ,.佳致ﾞ⊿
圭㍉　 寸掛､　|:　 |　Ⅵll掛,　　　 |.,佳圭圭圭圭ﾘ　|　　　}:Ⅷ抄"　　 .|:| ./ Ⅷﾄ､.　　寸掛｡|　 :|　　:|　　 |　|　 　 　 　 ,.佳紗ﾞ,.ｲｧ
圭圭l!　| 寸掛､|　 | ニ寸l圭l」 　 ( ,佳圭圭圭圭′ |　 　 ｜＼_________从.{＿Ⅵl}　____ 寸掛x　:j　　:|　　 |　|　 　 　 ,.:佳ア´.ｲｱ
Ⅶ圭|!ﾄ､＿ 寸掛,　|　 | |ﾏ圭ﾑ　　佳圭圭圭圭〈　|__}_　　　|　｜　　 　 {　/.　炸　　　　Ⅷ圭心j}_＿|　　 |　|　　 ,.イ紗'" ,.ｲllｱ
∨圭ll,ﾏﾑ..‐|_.寸ム　とつ寸圭ﾑ　Ⅷ圭圭圭圭仏.‐┘　　　|　 |　 　 　 |. ,.ｨ≦７ 　 　 　|炸圭掛,{}二|＿　|ﾆ,.x'紗'"　 ,.:佳ｱ
　 寸从Ⅷﾍ　 　`守ﾄ､　 　 寸圭ﾑ Ⅶ圭l圭l圭l圭lﾄ､　　　　|　 |＿＿,.ｨ≦圭ｌ7＿＿＿__.佳圭圭|ム.}{_|　　| '"　　_,,..ィ升ア
　　 マムⅥ爪.　　`守ﾐ､　　 寸圭ﾑⅥ圭圭圭l圭l圭l≧x｡、|＿,,,.ｨ≦圭ｌ圭抄　 .|　 |,.ｲ圭圭圭|圭|心､..｝｝}.ｨ≦少寸紗"
　　　　寸Ⅶ代x.　　　寸ﾐ、　　寸圭沁ゞ圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭′　　 〃圭l圭l圭圭圭圭紗升紗''",.ィ才
　 　 　 　 Ⅷ圭心、　 　寸x、　　守圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭７　 　 ,.佳圭圭圭圭圭圭圭圭圭紗´　　　._,,.ィ"


　　　　　　　　　　　　　　　　　┌────────────────────────────────┐
　　　　　　　　　　　　　　　　　│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　　│　　 この問題には、〝政治闘争〟的な面があることも、見逃せないだろう。　  │
　　　　　　　　　　　　　　　　　│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　　└────────────────────────────────┘
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956： ◆c4bqdXp7mw：2017/09/15(金) 23:32:37 ID:.H.5Xe6E



┌───────────────────────────────────┐
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 │　　　 　 　 　 .ｉ
│　　ザルツブルクとウィーンの間には 一種 敵対関係のような意識が漂っていたが、　│‐:‐:‐:ｭ｡.,_　 　 |ｉ
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 │ 圭圭圭ム　　..||ｉ
└───────────────────────────────────┘.l圭l圭l圭掛,　　Ⅷ
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圭圭圭|　　 　 　 .Ⅷ圭圭圭圭ﾀ 　 │ 　 これは第一次世界大戦 敗戦後の社会、　 │　 　 　 ヽli、　　　 `守圭才　,.ｨ佳lli,
守圭ｻム.　　　　　Ⅷ圭圭l圭ﾀ　　...│　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 │　　 　 　 .｀㍉　 　 　 　_,,.ィ佳ll佳沁
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　　　　寸Ⅶ代x.　　　寸ﾐ、　　寸圭沁 │　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
　 　 　 　 Ⅷ圭心、　 　寸x、　　守圭..│　　ハプスブルクの帝国崩壊後の新体制への不満から、というのが大きいようだ。 │
　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 └──────────────────────────────────┘

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957： ◆c4bqdXp7mw：2017/09/15(金) 23:32:57 ID:.H.5Xe6E



┌───────────────────────────────┐
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
│　　大戦前のオーストリアの議会は、多数派を占めるキリスト教社会党、 　 │
│　　社会民主党、そして少数のドイツ国民党が議席を占めていたが、　　 　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
└───────────────────────────────┘




　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,,､､､､､､,,,
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,ィ´￣｀`ヾ　 ｀`ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 ,ｲﾚ'⌒ヽ二二ヽ＼ i!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ／／￣￣ ￣￣￣ ￣￣ ￣￣
　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　　|　|
　　　　　　　　　 　 ,-‐‐､　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　|　|
　　　＿＿ ＿＿　 ﾘ''j '''j!　＿＿＿ ＿＿＿＿＿＿ _.|　|
　　　　　　　　 　 __}､ﾆ_/L__　　　　　　　　　　　　　　 |　|
　　　　　　　　/:l:::/:j公7:::!:::/:ヽ　　　　　　　　　　　 　＼＼ 　 　 　 . ┌────────────────────┐
　　￣￣ ￣￣ ￣￣ ￣￣￣ ￣￣￣ ￣￣￣ ￣￣ ￣ ＼＼＿＿　│　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
　　ﾆﾆﾆﾆﾆ二二二二二二二二二二二二二二二二二 ／／　　　　│　　第一次世界大戦中の困難の時期を経て、　  │
　　＿＿ ＿ ＿＿＿ ＿＿＿＿ ＿＿＿ ＿＿＿,．-‐ /　/　　　　　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
　　　/　　　　/　!　　　　　　　　　　　　!二二」／￣ヽ,/　/　 　 　 　 .└────────────────────┘
　　,/　　　　/　 !　　　　　　 　 　　 　　!ｺｺ ／　　　 /　/
　　　　　　,/ 　 !　　　　　　 　　 　 　 　!ﾖ /　　 　 ,/　/
　　　　　 /　　 |　　　　　　　　　　　 　 　/　　　　/　/
　　　　 ,/　　　l＿＿ ＿＿ ＿＿＿ ＿ /　　　　/　/
　　　　/　　／　　　　　　　　　　　 　 　|　　　 ./　/
　　　,/　／　　　　　　　　,ｨｲ￣￣￣￣|　　　/　/
　　. /／　　　　　　　　　/ /　㍊㌫㍊ j|　　./　/



┌───────────────────────────────────────┐
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 │
│　　１９１８年１１月１２日、社会民主党のカール･レンナーを首班とする臨時政府は　　　　　　　  │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 │
│　　「ドイツ＝オーストリア共和国」 の発足を宣言、新生したオーストリアの歴史が始まった。　　│
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 │
└───────────────────────────────────────┘

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958： ◆c4bqdXp7mw：2017/09/15(金) 23:33:16 ID:.H.5Xe6E



┌───────────────────────────────────────────────┐
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 │
│　　しかしブルジョアに支持基盤を持ち、保守的指向の強い 「キリスト教社会党」 の力が強いザルツブルクは、　　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 │
└───────────────────────────────────────────────┘




　　　　　　i: : : : :l | 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |: : : : : : :|　|
　　　　　　i: : : : :l | 　 　　 　　　　　　　　　　　　　　, .: ´ : : : : :`ヽ.　 　|: : : : : : :|　|
　　　　　　i: : : : :l | 　　　　　　　　　　　　　　　　　 {: : ,r- ､､､,,: : :} . 　 |: : : : : : :|　|
　　　　　　i: : ,　-‐‐‐､､　　　　　　　　　　　　　　　{: ::!,､､,,　 ,,､､iﾘ 　 　|: : : : : : :|　|
　　　　　　i ,ｲ.:,ｨｨ''ﾞﾞﾞヽﾐ!　　　　　　　　　　　　　 　 {: :! ｰ'　 ;ｰ' ﾘ　　　 |: : : : : : :|　|
　　　　　　i :Vｿ' ﾉ　　 jj!　　　　　　　　　　　　　　　 ヾ!,　 `ｰ'　j´ .　 　|: : : : : : :|　|
　　　　　　i: い´''' 〈"´ﾘ　　　　　　　　　　　　　　　　　 ﾄ､ ''ﾆ' ｲﾄ､`''''' ''"""" ￣,′｀ヽ
　　　　　　i: : `ﾄ､　　 ﾉ!　__ __ __ __　　　　　　　　　 _／.::rゝ＝く.:.:::::`ー- ､､､,,　,'　　　 !
　　　　　　i: : :rﾄ｀ーｲﾍ　　　　/ ⌒,　　　　　　　／.::::::::::L__ 」.:.:::::::::::::::::::::::::::::ヽ
　　　　　　i: ノ::ﾍYY/.::::::.｀`ｰ‐ ､､　i　　　　 　 /.:.::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::',__ _
　　　　, ..:.:´::::.::::｀ｰ'.:.:::::::::::::.:.::::::::.ヽ!　　　　　/.:.:.::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::!　　 ｀｀
　 　　 i.:.:.:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::}|　　 　　 !.:.:.::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::／￣|
　　　 /.:.:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::l|　　　　　 〉.:.:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/　 　 〈
　　　'.:.:.::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::,r一 1　　 　 　,′.:.:.:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ﾚ'　　　 ',
　　　 〉.:.:.::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/　ｰ ‐!　 　 　 / .:.: .:.:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::レ'"´￣ヽ
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　　 i.:.:::::::,　ﾍヽ_.:.:.:::::::::::::::::::::::::::::::::i　　　/.:::r-r-､.:.:.:.:,　-‐- ､.:.:::::::::::::::::::::::::::::::::::::!
　　/.:.::/ l〈 --　 ｀`Y.:.::::::::::::::::::::::::::!　　〈.::「　 ヽ　ﾄ､ﾚ'"´　　　 Y.:.:::::::::::::::::::::::::::::::l
　　ヽ.:::ヽV"´　　　 ﾉ.:.:.::::::::::::::::::::::ﾉ　　　V ﾉ L|ﾉノ.::ﾚ'"´　　　 ﾉ.:.::::::::::::::::::::::::::::::ﾉ
￣￣ ￣ ￣ ￣￣￣￣ ￣￣￣ ￣￣ ￣￣ ￣￣ ￣￣￣￣￣￣ ￣ ￣ ￣￣￣ ￣ ￣
三三 三三 三三 三三三三 三三 三三三 三三 三三 三 三三三 三 三 三 三三三三
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│　　オーストリア中央、ウィーンの革新的な動きを、疑りの目で見ていた。　  │
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
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959： ◆c4bqdXp7mw：2017/09/15(金) 23:33:34 ID:.H.5Xe6E



┌────────────────────────────────────────────────┐
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 │
│　　また ’１８年の１１月に「共和国」としてハプスブルク帝国から独立を宣言していたハンガリーで、１９１９年の３月　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 │
│　　革命が起こり、３月２１日よりハンガリー＝タナーチ（評議会＝ソヴィエト）共和国政府が成立したのだが･･･　　　　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 │
└────────────────────────────────────────────────┘




　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_........._
　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ｒ'ﾆ´　　　 ｀ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ｊ7⌒ーー-、.〈
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　〈{へ,　{-一〈　_〉
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ｒ{´７　￣　 「 }
　　　　　　　　　, -‐ﾍ-,　　　　　　　　　 `}　'ｒ‐ﾍ　　ｒｲ
　　　　　　　　　}　 ﾆV　　　　　　　　　 __{ヽ. '‐ '_／_l'_
　　　　　　　　,ｒl　　ｒ､}　　　 __..　-‐　７　ヽ. ￣>＜　| ヽ-､
　　　　　　　　|`ー '-１　 ／　　　　　└-;;へ／Vｲ V}＼_> ＼
　　　　　　　　|　　 ： {　/　　ヽ､　　　ｒ　´　　＼ }:{　/　 ＼　　＼
　　　　　　　　'l　　 ： !　>　　　 ヽ　　 ヽ､　　　 ヽ:∨　　, '　　　, }　 ｒ‐.､
　　　　　　　　｜　　 .{┴---ヽ　 }　　_　　丶､　　ﾞ,-､／＝＝ / / , ､`ﾞヽ丶､
　 　 　 　 　 　 |　　　{　　　　　 _ﾉ/ //　 l７　 `‐ ｊ::::ｊ　　　　.〈　L_＼ﾍ　｀「Vﾄ.
　　　　　　　 　 ヽ　　　　_..-＜　 __//＿_」L＿＿_ﾞ{~}__.ｒｒ─‐┴‐┴―ﾍ　| ﾄ|「_
　　　　　　　　　　ヽ_ - ´　　 _＞'_」＿＿＿＿＿＿＿　￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ }
　　　　　　　　　　　　　　_　´_　´|　　　　　　　　　　　 ,二二二二二､￣￣￣￣￣￣.}
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　　　　　　　　　 _. ´_　´ 　 　 　 |　　　　　　　　　 　 l　　/　　 　 ',　 |　　　　　　　　 |

960： ◆c4bqdXp7mw：2017/09/15(金) 23:33:54 ID:.H.5Xe6E



┌──────────────────────────────────────────┐
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
│　　同年８月、共産化の拡大を恐れる連合国の後ろ盾により、ルーマニア軍がハンガリーに進撃･･･　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
└──────────────────────────────────────────┘




　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　_,,､-─‐ - ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　 r'ﾞ´ , -'" jlkﾆヽﾞi
　　　　　　　　　　　　　　 　 　 |　,r''´｀`""⌒', j!
　　　　　　　　　　　　　　　　　 l .:{　,､､,,_　,,､､､ﾘ
　　　　　　　　　　　　　　　　　 ﾄ､j 　ｰﾞ'´ !ｰ''｀h
　rrｭ 　 　 　　　　　　　　　　　 ヽﾊ　　ｨｰ'ヽ　jﾉ
　|:| |　　　 　　　　　　　　　　　　 ｷ ',　r─ｭ　j
　|:| |　　　 　　　　　　　　　　　　 」　ヽ ''二 ,ｲL.　　　　 　 　 　 　　┌───────────────────────┐
　|:| |､　　 　　　　　　　　＿ _ _/.::::::::::r==─　:::ﾄ､　　　　　　　　　　│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
,/彡ヽﾊ　　　　　　 ,.ィ´.:.:.:::::::::::::::::::::::::L　ﾄ､ 」:::::.:.''ー- ､､　　 　 　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
{　 _　Y!　　　　　／.:.:r''' ﾆ 二二」.:.::::::::::::::::::::::::r─- ､､､::::.｀ヽ　　　│　　ハンガリーの共産党政権、クン・ベーラ政権は　　　  │
',　illl!,l/　　　 ／.:.::::::::::::::::::::::::::::::::::::i::::::::::::::::::::::i三三二二!:::::.i　　　│ 　 半年も保たずに倒れてしまう、という事件もあった。  │
. Liiii!ｲL　 ,／.:.::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::i::::::::::::::::::::::l:::::::::::::::::::::::::::::|　　..│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
/.:::::::::::::::ﾚ'.::::::::::::::::::::;:;::::;:;:::::::::::::::::::::|:::::::::::::::::::::|::::rｭ:::::::::::::::::::::| 　 .│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
.::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::;:;:;;:;;;:.:.::::::::::::::::::::|:::::::::::::::::::::|.::瓜::::::::::::::::::::::l　　└───────────────────────┘
',::::::::::::::::::::::::::;:;:;:;:;,､‐'｀i;:;:;:;:;:::::::::::::::::::|:::::::::::::::::::::K jﾘ.::::::::::::,r''"⌒i
. ､:::::::::::::::::;:;:;:;,､‐'´　　 |;;:;:;:;:::::::::::::::::::|::::::::::::::::::::!:::V.::::::::::::/　　　　l
　ヾ.:::;:;:;:;,､‐'´　　　　　 |;;;;;:;:;:;:::::::::::::::|i:::::::::::::::::::!:::::::::::::::::/　　　　　|
　　　￣　　　　　 　 　　|;;;;;;;:;:;:;:::::::::::::||::::::::::::::::,'.::::::::::::::::ﾊ　　　 ＿,」
　　　　　　　　　　　　　 !;;;;;;;;;;;;;;;:;:;:;::::ﾘ::::::::::::::::::::::::::::::::/　L ,r'".::::::::.ヽ
　　　　　　　　　　　　　 i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;:;:;:;:;:::::::::::::::::::::::::::/　　 ヾ.::::::::::::::::::.:＼
　　　　　　　　　　　　　 l;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;:;:;:;:;::::::::::::::::::::/　　　 　＼:::::::::::::.:.:.:.＼
- _ - _ -_ - - _ - _ -_ - - _ - _ -_ - - _ - _ -_ - - _ - _ -_ - - _ -_ - - _ - _ -_ - - _
ﾆ 二 ﾆ 二 ﾆ 二 ﾆ 二 ﾆ 二 ﾆ 二 ﾆ 二 ﾆ 二 ﾆ 二 ﾆ 二 ﾆ 二 ﾆ 二 ﾆ 二 ﾆ 二 ﾆ 二
三二三二三二三二二三二三二三二三二三二二三二三二三二三二三二二三二



　　　┌───────────────────────────────────────┐
　　　│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 │
　　　│ 　 つまり社会主義的傾向、とりわけ革新的傾向を懸念する材料も 事欠かなかったわけだ。　 │
　　　│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 │
　　　└───────────────────────────────────────┘

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961： ◆c4bqdXp7mw：2017/09/15(金) 23:34:15 ID:.H.5Xe6E



┌──────────────────────────────┐
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 │
│　　そして祝祭委員会は、発足するときウィーンに本部を置いていた。　　│
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 │
└──────────────────────────────┘




｀` ┴=」 .|::::ト .|｀''| : :| | ::|｀トミ∧　　　　　　　　　「 |`'i　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 |　,ｲﾆﾆﾆニｧｉ㌻ ／||:::::|
〕ｉs｡.,|i:i|　|_::|:::::|｀''| : :| | ::|`ト|:::｀ｌ　||　　 　 　 .┌─────────────────────────────┐
i:i:i:i:i:i:〕is｡.,　｀`'弌|_:_:| | ::|`ト|: :::|　||　 立　_,. .│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 │
｀`''　トi:i:i:i:i:ｉ〕iト　 |i:i|　|_::|`ト|: :::|　||＿しﾘ¨|　.│　　人口三万の小さな町に大挙して外国人が押し寄せる 『祝祭』 ･･･　 │
　 　 |i:i|｀`'*ミi:i:i:ｉ:〕iト 　 ｀`' ト. 」　||￣ｲ^| :|　.│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 │
::|:〕iトミ|　 　　 ｀`'トミi:ｉ:≧s｡,|　 　 ||/| ,|_,|/|　.└─────────────────────────────┘
丁'''|:|: :|　|￣|]〕iト.．|　^　-ﾆ| ,ィ=r||ﾆﾆ「＿|＿|＿＿,.｡o≦|_|_ ⊥..､┴ ''^＾~　　　　　　　　　　　 ||:| |:::::::| 　 |::::｡o≦
┼:::|:|: :|　|: : |_|,,_||￣l≧s｡|:|:|/,ｨ＾ii||/:∧ﾆ:∧ﾆ ∧ﾆ7¨:￣∧＿＿＿　　　 　 　 ,｡*'_二_≧s｡ 　 ||:| |:::::::|,.｡o≦二ﾆ
::|:::::|:|: :|　|: : |_|,,_||: : |:::::::: |:|:|/_|_,ij||: :|_,|/ |_,|/ :|_,|/: : : : /　'/////∧＿___　 γ ,ｨi{ﾆｱ⌒ヽ. ヽ ||:| レイ＞''"~
丁'''|:|:: |　|: : |_|.._||: : |:::::::: |:|:|　/:__||:_:_:_:_:_:_:_:_:_:_:_:_:_:_:,,/　　∨///　 v::::∧　i　ﾊ‐Y'￣|≧t|　| |ィ＞'ﾞ||i:i:i|　 ┌二
┴- TｉT　|＿| |　||＿|:::::::: |:|:|‐ﾞ|＾_,||_　 ＿＿　___.＿＿:|　＿ :|￣ﾞ|￣⊥_/　',.│| |ﾆ|　　|　　|　| |ｨ{|i:i:i:||i:i:i|　　||: : |
　 　 |i:i|　 　 ￣￣|i:i|:::::::::::|:|:|..::|..|,,||_|　|＿＿| |...i　　 ヽ..|＿|..|...　|[] []| |[]ﾛ/⌒ﾊ 　 /⌒ヽ. |　| ||:||i:i:i:||i:i:i|　　||: : |
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│　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 │　　　 .{　 ヽ. | 　ﾉ　　 .／⌒ヽ ! | |}.　　　　| .| |｀'|i:i:i:||i:i:i|,,_
│　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 │　 　 .∧　　}￣￣ﾊ.　 |　　　|| |..| ||＿＿___|.ヽ|　|i:i:i:||i:i:i|　￣”“
│　　その本部はザルツブルクではなく、　  │　　 　 ∧イ.　　　{.|　 八从リ! | ∨ 　 i　 ヽ}. .＼|i:i:i:||i:i:i|
│　　革新的傾向を深める、ウィーン･･･ 　  │ 　 　 　 .|｜　 　 |.|../￣￣￣＼　V　个　 |. 　 . ≧s｡.,_:|
│　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 │　　　　　|..Ｌ、_＿|ﾉ/.!　　　　 / |　|....._|_.....|.
│　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 │　　　　　|mhk二ニノ!　　　　 |__| . |...__}__...|.
└─────────────────┘.--t‐-‐'ﾞ|￣|　|　|.　 |.　 　 　 |｜　|. __}__ .|.



　　　　　　　　　　　　　┌────────────────────────────────┐
　　　　　　　　　　　　　│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
　　　　　　　　　　　　　│ 　 ザルツブルクがある種 不信の眼差しをもったのも、無理はないだろう。 　 │
　　　　　　　　　　　　　│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
　　　　　　　　　　　　　└────────────────────────────────┘

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962： ◆c4bqdXp7mw：2017/09/15(金) 23:34:34 ID:.H.5Xe6E



┌──────────────────────────────────────────┐
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
│　　またウィーンはウィーンで、ザルツブルクの動きに 基本的に 無関心だった、というのがあった。　　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
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　　　　　　i: : : : :l | 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |: : : : : : :|　|
　　　　　　i: : : : :l | 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |: : : : : : :|　|
　　　　　　i: : : : :l | 　 　　 　　　　　　　　　　　　　　, .: ´ : : : : :`ヽ.　 　|: : : : : : :|　|
　　　　　　i: : : : :l | 　　　　　　　　　　　　　　　　　 {: : ,r- ､､､,,: : :} . 　 |: : : : : : :|　|
　　　　　　i: : ,　-‐‐‐､､　　　　　　　　　　　　　　　{: ::!,､､,,　 ,,､､iﾘ 　 　|: : : : : : :|　|
　　　　　　i ,ｲ.:,ｨｨ''ﾞﾞﾞヽﾐ!　　　　　　　　　　　　　 　 {: :! ｰ'　 ;ｰ' ﾘ　　　 |: : : : : : :|　|
　　　　　　i :Vｿ' ﾉ　　 jj!　　　　　　　　　　　　　　　 ヾ!,　 `ｰ'　j´ .　 　|: : : : : : :|　|
　　　　　　i: い´''' 〈"´ﾘ　　　　　　　　　　　　　　　　　 ﾄ､ ''ﾆ' ｲﾄ､`''''' ''"""" ￣,′｀ヽ
　　　　　　i: : `ﾄ､　　 ﾉ!　__ __ __ __　　　　　　　　　 _／.::rゝ＝く.:.:::::`ー- ､､､,,　,'　　　 !
　　　　　　i: : :rﾄ｀ーｲﾍ　　　　/ ⌒,　　　　　　　／.::::::::::L__ 」.:.:::::::::::::::::::::::::::::ヽ
　　　　　　i: ノ::ﾍYY/.::::::.｀`ｰ‐ ､､　i　　　　 　 /.:.::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::',__ _
　　　　, ..:.:´::::.::::｀ｰ'.:.:::::::::::::.:.::::::::.ヽ!　　　　　/.:.:.::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::!　　 ｀｀
　 　　 i.:.:.:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::}|　　 　　 !.:.:.::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::／￣|
　　　 /.:.:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::l|　　　　　 〉.:.:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/　 　 〈
　　　'.:.:.::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::,r一 1　　 　 　,′.:.:.:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ﾚ'　　　 ',
　　　 〉.:.:.::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/　ｰ ‐!　 　 　 / .:.: .:.:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::レ'"´￣ヽ
　　 /.:.:.::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::L,　 ､__」　　　 / .:. :.:.:::.:.:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::!
　　 i.:.:::::::,　ﾍヽ_.:.:.:::::::::::::::::::::::::::::::::i　　　/.:::r-r-､.:.:.:.:,　-‐- ､.:.:::::::::::::::::::::::::::::::::::::!
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　　ヽ.:::ヽV"´　　　 ﾉ.:.:.::::::::::::::::::::::ﾉ　　　V ﾉ L|ﾉノ.::ﾚ'"´　　　 ﾉ.:.::::::::::::::::::::::::::::::ﾉ
￣￣ ￣ ￣ ￣￣￣￣ ￣￣￣ ￣￣ ￣￣ ￣￣ ￣￣￣￣￣￣ ￣ ￣ ￣￣￣ ￣ ￣
三三 三三 三三 三三三三 三三 三三三 三三 三三 三 三三三 三 三 三 三三三三
: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :



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│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│
│　　もっとも戦前から社会主義を標榜し、戦前の帝国とは一線を画す政治思想を持っていたとはいえ･･･　　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│
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963： ◆c4bqdXp7mw：2017/09/15(金) 23:34:53 ID:.H.5Xe6E



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│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 │
│　　戦後、帝国を構成していた地方が独立して国土や産業基盤のあった地域が激減した上、　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 │
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　　　　　　　　　 　 　　　 ＿ _　　　　　　　　　　　　　　　　　　(◯
　　　　　　　　　　　 ,．.:'.:.:.:.:.:. :ヽ､　　　　　　　　　　　　　　　 ,ｲ7´
　　　 　 　 　 　 　 /;;;:;:.r─‐-､jlﾉ＼　　　　　　　　　　　　　 /;:;:i
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　　　　　　　　　　 l;;r､/　rｪﾃ　rz< ﾘ　　　　　 　 　　 　 　/;:;:;:;:;|
　　　　　　　　　 r‐j uj.　　　 , _j 　「　　　　　　　　　　　 /;:;:;:;:;:;:|
　　 　 　 　 　 　 〉ﾌ^8､　'　r -,　/　　　　　　　　　　　 /;:;:;:;:;:;:;:;|'
　二二二 二_ _,, ィ´/　 ＼　｀´ /二二 二二二 二二,/;:;:;:;:;:;:;:;:;:|二二 二二 二二二
　　　　, r‐'"´　 /　lﾄ､ 　　 丁´　 　 　 　 　 　 　 　 /|;:;:;┌────────────────────────┐
　　　/⌒ヽ.　　/ 　 ﾊ ＼__/| ﾄ､ 　 　 　 　 　 　 　 /　l;:; │　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 │
　　 ,!　　　ﾞ､　 ＼ /　',　 O ﾄ､! ＼　　　　　 　 　 /　　|;: │　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 │
　　 |　　　　',　 　〈　　 ,　　 l　ヽ　l!　　　　　　　/　 　 l;: │ 　 サン･ジェルマン条約で 「ドイツとの合併を認めない」　 │
　　 |　　　　 ﾞi/ 　 ﾞ､. 　ﾞ､　/　　〉| l　 　 　 　 ,/　　 　 !; │　　という条項を 連合国から呑まされたため、　　　　 　 　 │
　　 |　 　 　 !ﾘ　　　ﾞ､　　V　　/　! | 　 　 　 ,/　　　　 l;: │　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 │
　　 |　　　 　 l!　　 　 ＼　l　 /　 ,! |　 　 　 /　　 　 　 !; │　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 │
　　 .! 　 　 　 }　　　　　 ＼!/　　,'　|　　　 /i　　　　　　l; └────────────────────────┘
　　　!　　　　 |　　　　　　　|　　/　│ 　 ,/.::|　　　　 　 |;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:|　　 」　 ￣｀`,ｲ
　　　|　　　　 ! 　 ! 　 　 　 |　/　　 | 　 /.:.::l|　　　 　,ィ´.:.:.:.:.::,､ -‐ ''7.:l ｀＼二7 ﾊヽ,, _
　　　|　　　　 !　/　　　　　 |,ｲ　　　|　/:.:.::::||　　　 /.:;;/ ／. .:. : .:. :./.:.:.ﾄ､_ ,ｲ;;;;;V^!.: i.:.:.:｀
　　　ﾄ､　　 　 V　 　 　 　 /　l　　　|/.:.::::::::|;!　　　|:;;;;i / .:. :.: .: .: .:..|_.:_.:!　　 〉;;;{　l.:.:.|.:.:.:.:
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│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 │
│　　政権を取ったものの、これからの国家の財政を どうしていくか、が暗中模索にあり、　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 │
│　　「ザルツブルクのことまで手が回らない」 が本音だったのかもしれないが。　　 　 　 　　│
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 │
└─────────────────────────────────────┘

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964： ◆c4bqdXp7mw：2017/09/15(金) 23:35:14 ID:.H.5Xe6E



┌─────────────────────────────────┐
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│
│　　なんにせよ １９１９年の時点では、中央政府はザルツブルク協会に対し、　　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│
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.　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,"　　　　　 ヽ
.　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　lj，ﾆ .ii! ﾆ ,　i!
.　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 j:! ,,,　" ,,,,　 ﾘ
　　　　　　　　　　　　　　　　 ＿,,.--‐`i ` "ﾑ "　,′＿＿
　　　　　　　　　　　 _　---ffi:i:i:i:i:i:i:i:i:jﾊ 　_’__　/}､i:i:i:i:i:i:i:i:i:i}r-‐ ､
　　　　　　　　　　 f= ､i:i:i:i:i:i:}}i:i:＞r'´|ヽ＼＿_ /ﾉ |::::ト ､i:i:i:/i:i:i:i:i:}i:}
　　　　　　　　　　 {i:i:i:i}i:j＞:::´:::::/:::::::l　　7zzf´　j:::::::∨::::::｀:..＜/i:i:|
　　　　　　　　　　 ヾi:i/ヽ;:::::::::::::j:::::::::::l丶{ 〉〈ヽ ｲ::::::::::∨:::::::／:::.Vij
　　　　　　　　　　　 /.:::::∧:::::::::j:::::::::::::l　 rx-､ /.:::::::::::::::, ::/.:::::::::::V
　　　　　　　　　　／--:.､::∧:::::}:::::::::::::::lノﾉﾉヽ＼:::::::::::::::::}:j／.::::::::::ヽ
　　　　　　　　　ﾉ二 ., ゞ-─‐- ､ . :::::::/// 人＼ }:::::::::／.:{:::r‐二二ヾ､　　　　　　 　 ┌────────────────┐
　　　　　　　　/.::::::ﾌ´　　　　　　 ヽ..rj　' 7 ハヽヽl:::r-----‐ へ＜:::::::＼　　 　 　 　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 │
　　　　　　　 {::::::::.7　　　　　　 　　 `,.ﾞ　 { {::::::| }　{へ＼:::::::::::::::::::::::::::::::::::l 　 　 　 　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 │
　　　　　　　 |:::::::::.〉　 　 　 　 　 　 　i　 V::::::::Y　 　　} ヽ:::::::::::::::::::::::::::::::::}　　　　 　 │　　総額２０００クローネンの助成金と　│
───── ＼:.,! i　　　　　　　 　 ,ｲ._ノ──‐ヽ---ﾉ　}::::::::::::::::::::::::::::::::::|────│　　形ばかりの激励の言葉、　　　　　　 │
　　　　　　　　　 .i /　　　　　　　　/.ﾞ　　　　　　　　￣マ;:-‐''"￣￣｀''ー‐'　　　　 　 .│　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 │
　　　　　　　　 　 i　　　　　　　　/　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 │
　 　 　 　 　 　 　 〉-‐─- ､ _ ,ィ　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 └────────────────┘
　　　　　　 　 ,,r'´二二ﾆヽｰ- ､!
　　　　 　 '"´::::::::::::::::::::::｀`丶､ Y´
　　　　 　 :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::`''ｰ､
　　　　 　 ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::＼
　　　　 　 :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::＼
　　　　 　 :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::久
　　　　 　 ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::〉
　　　　 　 ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|



　　　　　　　 ┌──────────────────────────────────────┐
　　　　　　　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 │
　　　　　　　 │　　以上であり、それはフェスティヴァルへの無関心ぶりを示すものでしかなかった･･････　　 │
　　　　　　　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 │
　　　　　　　 └──────────────────────────────────────┘

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965： ◆c4bqdXp7mw：2017/09/15(金) 23:35:34 ID:.H.5Xe6E



┌───────────────────────┐
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
│　　シュトラウスが海外で資金集めに動いていたのも、　│
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
└───────────────────────┘



圭圭7　　　　　 　 ,佳圭圭圭圭圭＞ '"　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ,.｡x≦圭圭圭圭＞''"´　　　　　　 　 　 　 　 ｉ
圭圭|　　　　　　　佳圭圭圭＞''"　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ,.ィ升|圭|圭|＞''"´　　　 　 　 ,.｡ｭ:‐:‐:‐:ｭ｡.,_　 　 |ｉ
圭圭|　　　　　 　 炸圭紗'"　　　　　　　　＿,,..　　　　 　 　 　 升l圭＞''"　　　 　 　 　 ,.ｨ≦圭圭圭圭圭ム　　..||ｉ
圭圭|　　　　　 　 |圭ア　　　　　 ,..｡x≦圭紗"　　　　　 　 　 ｲ圭少´　　　　　　　 ,.ｨ≦|才冬|圭l圭l圭l圭掛,　　Ⅷ
圭圭|　　 　 　 　 |ア´　　,.｡x≦圭圭圭:少"　　 　 　 　 　 .ｲ圭7　　　　　　　　 ,.x'圭ｱ　　　　｀ﾞミ圭圭圭圭ム　 Ⅶ，
圭圭|　 　 　 　 　 　 ,.ィ升圭圭圭圭圭7.　　　　　　 　 ,.x'圭ｱ　 　 　 　 　 　 イ紗'" 　 　 　 　 　 寸圭圭圭掛x、守㍉
圭圭l!　　　　　　　ィ佳圭圭圭圭圭圭7　　　　　　　 イ紗'"　　　　　　　　,.x'紗'"　　　　　　 　 　 　 寸圭圭圭掛x 寸沁
圭圭ll　　　　　 　 |圭圭圭圭圭圭圭7　　　　　　,.x'紗'"　　　　　　 　 　 '".　　　　,.｡ｭ:‐:ｭ｡..,_　　 　 　 寸圭圭|圭|心.Ⅶ沁
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圭圭ハ　 　 　 　 |圭圭圭圭圭ま刃　　 　 　'"　　　　　　　　　　ｲｌｌ′ . │　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
圭圭圭}　　　　　 |圭圭圭圭l圭lヲ′　　　　　 　 　 _,.｡x"　　 ＝＝＝＝│ 　 オーストリアでの財政事情が芳しくないという 　 │
圭圭圭|　　 　 　 .Ⅷ圭圭圭圭ﾀ 　 　 　 　 　 ／ ￣￣ ヽ　/////////..│　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
守圭ｻム.　　　　　Ⅷ圭圭l圭ﾀ　　　　　　　_,/　　　　　 　 ＼　　　　　 ...└─────────────────────┘
　 マ圭掛､ 　 　 　 Ⅶ圭圭タ　　　　　,,., -＜i　　　　 　 U. : :i≧=ｰ´￣ ヽ、.////|//| .｡.　　　　　　　　　 ｀ﾞニ三圭圭ア 　炸致
心、 マ∨ﾑ　　　　　Ⅵ圭ぐ　　　　 ／ : : : : !　　　 　　　　: ;ｲy : : : : : : : : : ////i//|　会　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,.佳致ﾞ⊿
圭㍉　 寸掛､　 　 　 Ⅵll掛,　　...／ : : :ヽ :.∧　　 　 　 . : : ム{ : : : : : : : : : :`,　/i//|寸掛｡　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ,.佳紗ﾞ,.ｲｧ
圭圭l!　　寸掛､　　 　 寸l圭l　.ノ : : : : : : V／ヽ、_ . : : : : へヽゞ／￣ : : : : : :.} /ｉ//|　寸掛x　　　　　 　 　 　 　 　 ,.:佳ア´.ｲｱ
Ⅶ圭|!ﾄ､ 　 寸掛,　　 　 ﾏ　 ／＞── ｧ'´ : : : : : :ヽ￣￣　_ιУ､ : : : : : : : Λ/i//|　..Ⅷ圭心　　　 　 　 　 　 ,.イ紗'" ,.ｲllｱ
.∨圭ll,ﾏﾑ.　　寸ム　　　 ./ : : : : : : : : : : : : : : : : :_／｀-ｰ=´ : : :｀ヾ : : : : : : :ｨ :} ///| 　 炸圭掛,　　　　　　 ,.x'紗'"　 ,.:佳ｱ
　 寸从Ⅷﾍ　 　`守ﾄ､　 ./ : : : : : : : : : : : : : : :／'´ : : : : : : : : : : : : : : : : : :/ : : { ///|　,.佳圭圭|ム.　 　 　 '"　　_,,..ィ升ア
　　 マムⅥ爪 .￣￣ ￣ {　⌒ ,.-'´ : : : : :＞'´ へ: : : : : : : : : : : : : : : : : :}/￣￣￣￣￣ . 圭圭|圭|心､.　　,.ｨ≦少寸紗"
　　　　寸Ⅶ代x.　　　寸 ヽ : : : : : : :,彡'´　　　　　｀'' -＼ : : : : : : : : _,ノ　　　　　　　　 l圭l圭圭圭圭紗升紗''",.ィ才
　 　 　 　 　　　　　　　　　　 ￣￣　　　　　　　　　　　　　｀ ' ── ´


　　　　　　　　　　　　　　　┌────────────────────────┐
　　　　　　　　　　　　　　　│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 │
　　　　　　　　　　　　　　　│ 　 そうした事情から せざるを得なかったのだろう･･････　 │
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966： ◆c4bqdXp7mw：2017/09/15(金) 23:35:56 ID:.H.5Xe6E



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967： ◆c4bqdXp7mw：2017/09/15(金) 23:36:17 ID:.H.5Xe6E




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　　　　　　　　 ＼＼＿　　　　　　　　　　　　　 　 　 !　　　!　　　　　　　　　　 　 　 ＿//
　　　　　　　＼／ヽヽ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 // ＼／
　　　　　　　／＼　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ／＼


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 f¨ﾞ!
:┐ . ￣〒￣〒￣n /〉.〒￣〒￣〒￣〒￣〒......<ヽ..ﾞ〒￣〒￣〒￣ﾞ/^〉'......￣〒￣〒￣〒￣
　!..　＿⊥＿⊥......}”/..ﾞ⊥＿⊥＿⊥＿⊥＿⊥,､　 <｀ヽ..ﾞ＿⊥＿⊥　/:::/.,､.....＿⊥＿⊥＿⊥＿
⌒!ｨ　　　　　　　 f¨ﾟ{　　　　　　　　　　　　　<´ 'ヽ　Vハ 　 |ヽ　Y¨!　|::::}ｲ { , -ー ､　　_ /¨>　 r-‐,､ <⌒!
::〈人_r-ｰ- ､_r＜}|　＞::::￣:｀ヽ__, - ､__r ､r=¨>‐-!　/:::::}＿_Vﾍ　}:::|__}::::{.ィ1.|:.:.:.:.:.:.}_, くﾉ￣!　./;;;;;;;;;}_, ﾍ⌒',
/:.< /::::::::::::::::Y::/|i /::::::::::::::::::::::Y:.:.:.:.:.YVｲ!:::::}::::::::|/::::::/:ァ＜!　V_::|　',く/⌒!}:.:.:.:.:ノ/ /:/^V__〈ヽ;;;;;/_!__ノ::::::ヽ
:.:.:.:}|:::::::::::::::::::|:{:. }:!.,.　-─-　 、.:.:.:.:.:.:.|ィ　ゝx}:::::: |::::::/:.:/　 /　> ¨⌒ヽ:'.　　V¨¨ヒ{_. V==<:::::｀ヾア´:f⌒!ヽ:::::}
＼f':!::::::::::::::::::lﾊ:.／:::::::::::::::::::::::::＼.:.:.:./　＞ｲ::! :::: |:::::{Y/'　〈　/:::::::::::::::::}:' 　　V::::::::::{ .}　　.}::::::::::|:.:.:.:.|:.:.:|:.:.}-:'
　 ヾ!,､:::::::::__/_./::::::::::::::::::::::::::::::::::::｀、 . /::::::::/:::::: |::::::|ﾊ　　 V!::::::::::::::::::!:/　　./:::::::;:::Y　　/^!:::::::{:ﾄ､: |:.:.:|:./:::::
　　　　｀Yﾟ￣...l:::::::::::::::::::::::::::::::::::◯::l-::＿_／:::::::::/:::::::|　ヽ　 ｀!:::::i:::::::::::|'　　 /:::::::/L_|　　￣⌒¨}＞ﾍ}:.:.:|”:::::::
、　._ 　 _ 　 f´l:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: l.::::::::::.o.:::::::::/::::::::::|　　ヽ　|:::::l::::i::::::|　　/:::::::::|　　＞-　._　　}} 　 |:.: |ヽ::::::
. (´　 (´　　　....､::::::::::::::::::::::::::::::::::::/　　　　　O
.　｀''ｰ-｀''‐--　 r´..::::::::::....ヽム::∠_　 　 　 　 .〇⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒ヽ
　　　　　　　　_/_,.．-ｰ─ ‐‐ ´...::::...｀ヽ　 　 （　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ）
　　　　　 ,.-＜::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::..｀,　　　） 　　　さて。　　　　　 　 　 　 　 　 （
　　　ィ..::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: i 　 （　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ）
　　 ,':::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::,'::::::::::::::::::: i　　　） 　手応えはつかめましたね･･･　（
　　,'::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::i:::::::::::::::::::: ､　...（　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ）
　　〉:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ゝ::::::::::::::::::: i 　 .丶〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜' ´
　 /::::‘､::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|:::::::::::::::::::: i　 ,.ィ＜　　　　　´／
　i::::::::::::i:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|:::::::::::::::::::: ﾚ::::::::::::ヽ　_,, ＜´
..i::::::::::::::ﾄ､::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|:::::::::::::::::::: |::::::::::::: У
..i::::::::::::::::::ﾊ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|:::::::::::::::::::: i::::::::／
i::::::::::::::::::/ V:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ﾊ::::::::::::::::: ::::／



┌──────────────────────────────────────────┐
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
│ 　 第一回目のフェスティヴァルは 『イェーダーマン』 のみだったわけだが、希望が持てたためか･･･　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
└──────────────────────────────────────────┘

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968： ◆c4bqdXp7mw：2017/09/15(金) 23:36:38 ID:.H.5Xe6E



┌─────────────────────────────────────────┐
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 │
│　　翌 ’２１年の予定は、ウィーンから 『ドン･ジョヴァンニ』、『コシ･ファン･トゥッテ』 を持ってき･･･　　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 │
└─────────────────────────────────────────┘




　　　　　　　　 ＿＿＿_
　　　　　　　／　　　　　＼
　　　　　 ／　　⌒　　　⌒＼　　　　　　ザルツブルクに寄ったんですけどね。
　　　　／ 　 　（⌒）　 （⌒） ＼
　　 　 |　　 　　　　__´___　　　 |　　　　　ラインハルト君から、「よろしく」って
　 　 　 ＼ 　 　 　 `ー'´　　,／　　　　　挨拶受けましたよ。
　　　 　 /⌒ヽ 　　　　　　　ｨヽ
　 　 　 / rｰ'ゝ　　　　　　　〆ヽ　　　　 「フェスティヴァルに どう臨むか？」って･･･
　　　　/,ﾉヾ　,>　　　　　　ヾ_ノ,|
　　　　|　ヽ〆 　 　 　 　 　 |´　|
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣|.ヽ＿＿__／|
.　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 |＿＿＿＿__|＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ／￣￣＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　ヽ､_　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　　 （　（● ）　　　　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 （人__）　　　　　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ･･････　 　 　 r-ヽ　　　　　 　　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 （三） |　　　 　　　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　>　ノ　　　　　　 /
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/ 　/ ヽ　　　　 /
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/ 　/　へ>　　　 <
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|＿__ヽ　　＼／　 )
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|＼　　　／|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　 ＼_／　|



　　　　　　　　　 ┌────────────────────────────────────────┐
　　　　　　　　　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 │
　　　　　　　　　 │　　また、シュトラウスの付随音楽を付けて、劇の『町人貴族』 も上演する、という話になった。　　 │
　　　　　　　　　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 │
　　　　　　　　　 └────────────────────────────────────────┘

.

969： ◆c4bqdXp7mw：2017/09/15(金) 23:36:59 ID:.H.5Xe6E



┌────────────────────────────────┐
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
│　　だが、赤字が予想されたため、フェスティヴァル協会の理事の一人が、　　│
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
└────────────────────────────────┘




　　　　　　　　　ｒ'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'ヽ
　　　　　　　　（　　　　　　　　　　　　　　　　　　）
　　　　　　　　　） 　　大赤字だろうな･･･　 　（
　　　　　　　　（　　　　　　　　　　　　　　　　　　）
　　　　　　　　 丶〜'⌒'ﾉ,ﾉ'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'´　　　　　　　　　ｒ'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'ヽ
　　　　　　　　　　　　 （（　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 （　　　　　　　　　　　　　　　　　　）
　　　　　　　　　　　　　 ))　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　） 　　　そうだね･･････　 　　.（
　　　　　　　　　　　　　（　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（　　　　　　　　　　　　　　　　　　）
　　　　　　　　　　　　　,ﾉ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　丶〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'ﾉ,ﾉ'⌒'〜'´
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（（
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　))
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 （



　　　　　　　　　　　　　 　 ,´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
　　　　　 　 　 　 　 　 　 │　 政府に保証してもらおう。 　 │
　　　　　 　 　 　 　 　 　 │　４００万クローネ　　　　　　　　│　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ＿＿＿
　　　　 ＿＿＿＿　 　 　 乂＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿_ノ　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ／M　　　＼
　　　／＿＿＿＿_＼　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　 ＝＝＝＝--┬|
　 　 |__| 　ヽ　　/ 　|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　| θ　θ　|_|
　　 (∂ 　(・　　(・　|　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 そうだね 　 　 　 　 　 　 | 　o 　　　6)
　　　|　　　　）⌒　　）　∩_　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　（　　　ノ　 /
　　／＼　 ノ（フ　／＼( つﾉ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｀ ┬-イ
　/　　　 ￣￣￣　　　　|　 |　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　／￣￣＼
　|￣|　　　　　　　　　|　|　ノ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　　　 　|



　　　　　　　　　　　　 ┌────────────────────────────────┐
　　　　　　　　　　　　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
　　　　　　　　　　　　 │ 　 開催の二ヶ月前になって、政府に 保証の申し入れをした。　しかし･･･　 　 │
　　　　　　　　　　　　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
　　　　　　　　　　　　 └────────────────────────────────┘

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970： ◆c4bqdXp7mw：2017/09/15(金) 23:37:19 ID:.H.5Xe6E





.　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│　 戦後の、この困難時･･･　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│　インフレも進行してるのに、そんな　　　　　　　　 　 　　│
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│　田舎のフェスティヴァルに金 出せるわけないでしょ　　│
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 乂＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿_.ノ



　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 --─--､
.　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,"　　　　　 ヽ
.　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　lj，ﾆ .ii! ﾆ ,　i!　　　　　　　　　　　　「やりたければパトロンとなってくれる
.　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 j:! ,,,　" ,,,,　 ﾘ　　　　　　　　　　　　 資本家 見つけて やりなさい」
　　　　　　　　　　　　　　　　 ＿,,.--‐`i ` "ﾑ "　,′＿＿
　　　　　　　　　　　 _　---ffi:i:i:i:i:i:i:i:i:jﾊ 　_’__　/}､i:i:i:i:i:i:i:i:i:i}r-‐ ､　　　　とでも、伝えときなさい
　　　　　　　　　　 f= ､i:i:i:i:i:i:}}i:i:＞r'´|ヽ＼＿_ /ﾉ |::::ト ､i:i:i:/i:i:i:i:i:}i:}
　　　　　　　　　　 {i:i:i:i}i:j＞:::´:::::/:::::::l　　7zzf´　j:::::::∨::::::｀:..＜/i:i:|
　　　　　　　　　　 ヾi:i/ヽ;:::::::::::::j:::::::::::l丶{ 〉〈ヽ ｲ::::::::::∨:::::::／:::.Vij
　　　　　　　　　　　 /.:::::∧:::::::::j:::::::::::::l　 rx-､ /.:::::::::::::::, ::/.:::::::::::V
　　　　　　　　　　／--:.､::∧:::::}:::::::::::::::lノﾉﾉヽ＼:::::::::::::::::}:j／.::::::::::ヽ
　　　　　　　 　 , ゞ-─‐- ､　}::::.＼:::::::/// 人＼ }:::::::::／.:{:::r‐二二ヾ､
　　　　 　 　 .ﾌ´　　　　　　 ヽ .----rj　' 7 ハヽヽl:::r-----‐ へ＜:::::::＼
.　　　　　 　 7　　　　　　 　　 `,.:／/tﾞ　 { {::::::| }　{へ＼:::::::::::::::::::::::::::::::::::l
　　　　 　 　 〉　 　 　 　 　 　 　i../　j 　 V::::::::Y　 　　} ヽ:::::::::::::::::::::::::::::::::}
──── .,! i　　　　　　　 　 ,ｲ..L ,,,､_ノ──‐ヽ---ﾉ　}::::::::::::::::::::::::::::::::::|─────
　 　 　 　 . i /　　　　　　　　/ ┴‐ 'ﾞ　　　　　　　　￣マ;:-‐''"￣￣｀''ー‐'
　　　　　 　 i　　　　　　　　/
.　　　　　 　 〉-‐─- ､ _ ,ィ
　　　 　 ,,r'´二二ﾆヽｰ- ､!
　 　 '"´::::::::::::::::::::::｀`丶､ Y´
　 　 :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::`''ｰ､
　 　 ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::＼
　 　 :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::＼
　 　 :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::久
　 　 ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::〉
　 　 ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|



.　　　　　　┌─────────────────────────────────┐
.　　　　　　│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│
.　　　　　　│　　木で鼻をくくったような、素っ気ない回答が返ってきたのみであった･･････　　 │
.　　　　　　│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│
.　　　　　　└─────────────────────────────────┘


　　　　　 …　　─　──　─── ──────────────── ───　──　─　　…
　　　　　　　　　　　　　　　　……　… ────────────── …　……
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　￣￣￣￣￣￣￣￣￣
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971： ◆c4bqdXp7mw：2017/09/15(金) 23:37:41 ID:.H.5Xe6E


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿＿＿＿＿＿＿＿
　　　　　　　　　　　　　　　　……　… ────────────── …　……
　　　　　 …　　─　──　─── ──────────────── ───　──　─　　…


┌────────────────────────────────────────────┐
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│
│　　予算の問題は 準備や練習、舞台の設営や演出･･･　突き詰めて言えば、「上演の質」 に直結する。　　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│
└────────────────────────────────────────────┘



　　　　　　　　　　　　l　 /　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 . ,´￣￣￣￣￣｀ヽ
　　　　　　　　　　　　　 ′／　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │　ねえねえ。　│
　　　　　　　　　 　＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿__　　　　　　　　　　　　 ゝ＿＿＿＿＿_.乂
　　 　 　 .／￣￣＼　　 |　　　　　　　　　　　/
.　　 　 ／　　 _ノ　　＼　|　　　　　　　　　　ヽ＿＿＿＿＿
　 　 　 |　　　（●） （●）|　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ｀ヽ、
　　　　 |　　　　 （__人__)|＼　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ＼
　 　 　 .|　　　　　｀⌒ ´.|　＼　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼
.　 　 　 .|　　　　　　　 .}.|　　＼　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ＼
　　　 　 ヽ　　　　　　　}.|　 　　＼　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ＼
　　 　 　 .ヽ　　　　　ノ .|　　　　　＼　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　　　　　　 　 　 ＿　 _　-‐　￣￣￣｀ ‐- _
　　　　　／　　`ー'´＼ |.　 　 　　　 ＼　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　　　　 　 　 　 /´　￣　　/　　...::、::::::::::｀|:::..＼
　 ||== /　＼　　　｀　　 | ＼　　　　　　＼　　　　　　　　　　　　　　　　　/　　　 　 　 　 　 /　　.　　 ./　.:::::::::::|.::::::::::::::|::::::::.l＼
　∥　/＼　 |￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣!￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ﾉ　　　　 　 　 　 ./　　..l ,　.:/ .:::::::::::::::|.::::::::::::::|l:::::::::::::::i
　∥　| ＿＼|　　　　　　　　　　　　　　　　!　　　　　　　　　　　　　　　 ﾉ 　 　 　 　 　 　 i　　.:::|./.:::∥.:::::::::::::::|:::::::::::::::||::::::::::::::::}
　∥　||＿￣＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿ζ------ー―ーーrーー´　　　 　 　 　 　 　 |　 .::::|ｲ |:::/.::::::::::::::::|i:::::::::::::::||::::::::::::::::|
　∥　|＿￣ヽ　 ||　ヽ　ヽ　　　　　　　||　　　　　　　　　　　　 ||　　　　　　 　 　 　 　 　 |　 .:::::|、||::| :::::::::::::::::|i |:::::::::::∥::::::::::、:!
　 〓〓〓| 　|〓||〓|　　|　　　　　　　||　　　　　　　　　　　　.||　　　 　 　 　 　 　 　 　 |　 .::::λ.、:| ::::::::::∧ |.i::|:::::::::∥:::::::::::|:::!
　∥ 　　 （＿）.　||　 （_＿）　　　　　　◎　　　　　　　　　　　 .|| 　 　 　 　 　 　 　 　 　 |.l　:::::|::〉)|:::| ::;:::::ﾉ::|::;|l::|:l::::::::|::::::::::::::|:::{
.　　　　 　　　 　◎　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　　　　　　　　　　　 | | :::::|::ヽ':|::| ./::/:::::ヽ:iヽ.ヾ:::::|ヽ＼:::::|＼、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 この公演、あんまり練習時間　　 ﾚ! :::::|:ﾉ::::::ｘ//´|::::::::::.N:｀:::::＼l.Ｎ:/｀‐ゝ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 取れないんでしょ？　　　 　 　 　 　 | ::::|l　:::´ヽﾍ::_|:l、:::::i、:::::::.|:::::!:/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 !::::|ヽ___:::-、:::}j:::＞:ゝ＼、l::＼ゝ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 だったら さあ･･････　　　　　　　 　 　 |::::{、　　　＼::／::/::::::::/:｀::::::::::＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 `Ｗ　　 　 ／ ::/:::::／　　 ::::::::::::::＼

972： ◆c4bqdXp7mw：2017/09/15(金) 23:37:59 ID:.H.5Xe6E



┌─────────────────────┐
│　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
│ 　 オペラ歌手同士の争いも目立つようになり･･･　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
└─────────────────────┘




　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　______
　　　　　　　　　　 　 　 　 　　　　　 ／　　　 ＼-一ヽ､　＿_ｒ‐- ､
　　　　　　　 　 　 　 　 　 　　　　／　 　__,ノ　ヽ､_,７　　　　7 } : : : :＼__
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　　 （ ─)（─)/｀ ‐　　/ /: : : : : : : : : :｀ '' ‐-､_
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　U　　（___人__）‐-─≦／.:.:.:.:.: : : : : : : : : : : : : :丶、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　　　 ｀ ⌒´ﾉ　　　　└‐-､__:.:.:.:.:.:.:.:.:.: : : : : : : : : : ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　| 　 　 　 　 　 | 　　　　　　　　　｀ヽ.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: : : : : : :}
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ト､　　　　　 　|　　　　　　　__,. -＜｀丶､.:.:.:.:.:.:.:.:.: : : : :/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ハ､.,ヽ., ___ ,__ノ--─一⌒V : : : : : : : : : : : : : .:.:.:.:.:.:.:.:ｒ´
　　　　　　　　　　　　 　 _ ,.-=〈:.:'､`ヽ、___ 　ﾍヽ:.＼: : : : : ､: : i:: : : : : : : : : : :.:.:.:.:.:.:.:／
　　　　　　　　　　　 _＜ : : : : ∧ :ヽ　　 /:::ヽ 　Vヽ:ﾊ : : : : :ヽ: : : : : : : : : :.:.:.:.:.:.:.／
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973： ◆c4bqdXp7mw：2017/09/15(金) 23:38:17 ID:.H.5Xe6E



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　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 . : :　　　テノールのパート 　 　 　 　 : : .
　　　　　　　／: : : : : : : : :}_: : : . : :　　　削るよう、見といてね･･･　　: : .
　 ＼､__ __彡 : : : : / : : : : : : ､:＼: : :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. : :
　　　｀¨¨爪i: : : : /:/: : : :}_j㍉:＼ ｀:￣ミ: .､
　　　　　. (_|: : :７:/: : イ厶|__ ミ: :`':<⌒ヽ: }
　　　　　| ｉ l:| : ,ノi／.ノ　　 　 }斤y、:＼　)′
　　　 　 乂从《 　 　　　　　 　.jﾉ人:＼: )__ ,ノ
　　　　　　ノ'i: {　　′　　　　 ,爪: ､:＼(⌒¨´　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ,. -‐　 ｭ　､
　 　 　 　__,ノ:人　　‐　　　ィ'{: | :ヽ{＼{`　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ,. ｒ＜　=三ﾏ 　´ﾉ　ｱ
　　　　　｀¨て廴:}≧ｧ‐;　　 }ハ|从トミ　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ／7　　彡　／　　ノ　/　ヽ
　　　　 　 　 )'´/　/　,{ _,ノ′人　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 /　/　／　／　　／　 /　　　冫
　　　 　 　 /⌒'}_ノ／{厂　／　　＼_　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 /　彡　/＝-イ 　 /　　/彡　）
　　 　 　 ノ{　i/｀¨i{　人／ /　 ,∠⌒}　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ／7　 フ　/　　／ /　　ィ　／/冫
　　　 rく 　 ∨　　i|/／　　{ ／　　∨　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ／　{{　 ,.　刈　　メ /　彡／rｘ彡ﾉ
　　　 {r‐＼/　　 /く{㌫　／⌒ヽ 　 }　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 /　　/ﾇ ∧ﾘ 　/／ ｲ　 　/ ﾘ ｱ乂ﾘ
　　 ∠￣　{　　 {　 　 ／　　 　 　 .ﾉ　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 /　彡７　小　／ l /　/ ﾘ　 　ゝ
　／￣￣｀¨　　 ｀‐‐くア⌒ヽ、　 ´}　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ／ 　/　ﾘ　∧　爻　/　 { -ァ
｛__ ＿＿＿_ ___　　／　　　／＼_,ﾉ　 　 　 . : :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::.:. : . 　 　 　 il// r‐| ﾉ ∧ 从 i　ﾍ┘
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 . : :　　プリマ･ドンナが　　　 : : .　 　 .ノ　//^川/^^ﾚ＾乂从仆
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 . : :　　舞台立ちッぱッて、　.: : .　 　 　 .／:::::N::::::彳::::::::::丶､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 . : :　　我慢なんねェ･･･　 　.: : .　　　.／::::::::::::::;;:::::　.　:::::::ヾ::＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 : : :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::.:. : :　　 　 .i:::::: 　::::::::::::.:.　..　.::::,.'::::::::::ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 l':;:..:: .:::::::::::　::....:::::,'::::::::::::::: i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 /:::｀､=....:::::::ﾊ..:::::::::i::::::::::::::::: l
::::○ﾟo:::::::｡:::ﾟ::::o○:::゜:::｡:::oﾟ:::::::o:::ﾟ:::::｡::::ﾟ::::｡○｡ o゜::::::o゜::ﾟ:::::o｡::::::::::::::::゜::::o:::::::○:::::ﾟ::::゜ o::｡:::::::o::｡ ::::::::::::::::::::
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974： ◆c4bqdXp7mw：2017/09/15(金) 23:38:37 ID:.H.5Xe6E


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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 :::::::::::::::::::::::::::::　　 ＼｜｜｜｜｜｜｜｜｜｜｜｜｜｜｜｜｜｜｜｜／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　三　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　三
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ::::::::::　 　 　 　 三　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　三
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　三 　　リアル 『アリアドネ』 プロローグかよ！！ 　 .三
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　三　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　三
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　三　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　三
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／│││││││││││｜｜｜｜｜｜｜｜｜＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.／￣￣＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .／ 　　　 _ノ ⊂_ ‐-' ＜
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　 　　　（ ―）　 λ　　 ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,ﾍ__|　　　 　　（__人）　　ヽ　　',
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 __,/　　　｀ ＜　 　　⌒ﾉ　　. ｒ'-‐￢
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ／---‐――--.､ゝ＼　 ノ　　　」-‐＞ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.／⌒ヽ. ´_ノ　　　/　 ´　　 l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:／　／´ ｀ヽ　　　　 ヽ.　　,　, .!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:／　／　　　　 ヽ　　　　 l｀ / / /!
　　　　　　　　　　　　　　　　 　 /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.／　 ./　　　　＿ __ヽ-､　　 !/. ,'　l　!
　　　　　　　　　　　　　　　　　/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:l　＿十''''''''""　　　　　＼ ＜　　　'　l

　　　　　　　　　　　　　　　　. : :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. : .
　　　　　　　　　　　　　　　. : :　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 : : .
　　　　　　　　　　　　　　　. : :　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 : : .
　　　　　　　　　　　　　　　. : :　　　 こんな有り様じゃ、創造の翼を　　　 .: : .
　　　　　　　　　　　　　　　. : :　　　 羽ばたかせられないだろ！！　　　　: : .
　　　　　　　　　　　　　　　. : :　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 : : .
　　　　　　　　　　　　　　　. : :　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 : : .
　　　　　　　　　　　　　　　　: : :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. : :



　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ┌────────────────────────┐
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │　　シュトラウスは、「今回は中止」 の意向を示すが･･･　　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 └────────────────────────┘

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975： ◆c4bqdXp7mw：2017/09/15(金) 23:38:57 ID:.H.5Xe6E




　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（ウィーン･フィルと やらない夫さんが無理なら･･･）


　　　　　　　　　　　　,.　-─-　 、　　　　　　 地元モーツァルテウム管弦楽団を
　　　　　　　 　 　 ／:::::::::::::::::::::::::＼　　　　　使いましょう。
　　　　　　　　　 /::::::::::::::::::::::::::::::::::::｀、
.　　　　　　　 　 l::::::::::::::::::::::◯:::::::::::::::l　　　　指揮は、パウムガルトナー教授で
.　　　　　　　 　 l:::::::::::::::::::::::::::::::::::Ｏ::l
.　　　　　　 　 　 ､::::::::::::::::::::::::::::::::::::/
　 　 　 　 　 　 　 ＼::::::::::::::::::::::::::／　　　　 　 　 　 　 /⌒､_
　　　 　 　 　 　 　 __｀ ｰ- 　 -‐´　　　　　　　　　　　/　　　 ` - ､＿_,　-
　　　　　　　　__, -;;〈　 ` -､__　　　　　 　 　 　 　 　 /　　　　　　　　　 /´
　　_,,,;=;;;;;;;;;;;;';;;;;l;;;;;;;;:ヽ　　　 ｱ,,ｹ､_　　　　i~ l､　　 ﾉ　　　　　　　　　 /
.／;;;;;;;;;;;;:::`::､::::::|､_:::::_,入､_ /:::::|l,:::l::､_　 ,-|;　|）　/　　　　　　　　　ノ
l;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;:::::l;;;;:::::::＞:::::::ヽ`Y〉:::l`l;;_;〉;,ノ`ﾉ､. | l /　　　　　　　,　／
.|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;:::::､::::::::`::､_::::::::::､_ |::::V;:o/　, '　;ノ,//　　　 ,-､__　/ /
.`;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;::ヽ:::::::::::`:､::::::＼|::::::l_/_　　　　''/　　　　 -=_, `ｙ'
　'';;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;::::::i;;:::::::::::::::`､:::::>´;;;;;`:ヾ､､_,ｨ ｲ` -- ､__,-'ﾌ'ヽ 丶
　　ヽ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;::::`_､;;;;;::_,::-':;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;Y､:l::::i　　　 ﾉ-;　`､　,-'
　　　`､;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;_,;;-:::;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;::|::;l;;;;::|　　,ｒo(ﾆ -､,_)
　　　　ヽ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;:::,::-''´::/;;;::::､/l'（　 `　 ノ
　　 　 　 ﾄ､;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;:::::,;;-';;;;;;;;;;;;;|;;;;;;;_,/;;;､=-- 'l'ﾉ
　　　　　 |;;;｀ヽ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;,;-'´;l;;;;;;;;;;;;|;;;;l;;;,/;;;;;;;;;;;;;`-;､ll;|
　 　 　 　 };;;;;;;;;＼;;;;;;;;;;,;;／;;;;;;;;;;|;;_;;;;;;;;|;;;;|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;:::,:-'



┌───────────────────────────────────────────────┐
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 │
│　　オペラがキャンセルとなった替わり、モーツァルテウム･オーケストラとベルンハルト･パウムガルトナーによる　  │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 │
│　　管絃楽曲や室内楽曲の演奏、そして 『イェーダーマン』 の上演、というプログラムに変更され、開催された。 　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 │
└───────────────────────────────────────────────┘

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976： ◆c4bqdXp7mw：2017/09/15(金) 23:39:13 ID:.H.5Xe6E



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977： ◆c4bqdXp7mw：2017/09/15(金) 23:39:34 ID:.H.5Xe6E



　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　　　 　 　 ：
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 〜 １９２１年８月　　ガルミッシュ 〜






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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　　　　　　　 _,,,;;--;;､_　　　　　　　　　 　 |＼　　　　 /＼　　　　　/ |　　　／/ |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　　　　　,,;;-''　　　　　:｀ .、　　　　　　 .＿|　 ＼/＼/　　 ＼／＼/　|∧／　/|∧／/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　　　　,/'　　　　　　　　::::｀ .、　　　　　＼　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　　　 /　　　　　　　　　　:::::::｀丶_　 　 .＜　　　　　何てバカげたことを！！ 　　＞
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　　 ,i'　　　ヽ　　　　　　　　:::::::::::゛''　..,,.／＿　　　　　　　　　　　　　　　　　＿　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　　i'　　　　　入　　　　　　　　:::::::::::::::::.￣　/　／∨|　/Ｗ＼　　/＼|＼　 .|　　￣
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　　'i　　 ＿ノ　i ＼　　　　　　　　　:::::::::::::::./／　　　|/　　 　 ＼/　　 　 ＼|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　　 'i　　　,ii､　　i　ヽ　　　　　　　　　　　　::::::::::゛''　..,,
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　　　`i､__,i　 i､　　ii　`i､　　　　　　　　　　　　　　　::::丶 、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　　　　　i､__'i　i､　,i i　　i　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾞ丶
　　　　　　　　　　　　　　　　＼､ﾉしｨ　 |　　　　 /　　　　　~　　`-' .i､　　　　　　　　　　　　　　　　　 ｀::.、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　つ て `ト_ノて /　　　　　　　　　　　ヽ　　　　　　　　　　　　　　　　　　::;｀､
　　　　　　　　　　　　　　　　　 ∧　　　.|　Ｙ＾∨　　　　　　　　　　　　 i　　　　　　　　　　　　　　　　　　:;;',
　　　　　　　 　　　　　　　 ＿ /,,;;―''''~~`-､l_ l　　　　　　　　　　　　　 i
　　　　　　　 ＿,,,;;;;;―''''~~　/　　　　　　　　l`l-､_　　　　　　　　　　　　i
＿,,,;;;;;―''''~~　　　　 ,,;;;　　/　　　　　　＼､人／ `-､_　　　　　　　　　　i､
　　　　　　　　　　　`{近}､,,,,,　　　　　　 ｀):.　 て　　　`-､_　　　　　　　　`i､
　　　　　　　　　　　　`''~　　　　　　　　　／/Ｙ＾＼　　　　`-､_　　　　　　　i

978： ◆c4bqdXp7mw：2017/09/15(金) 23:39:53 ID:.H.5Xe6E



　　　　　　　　　　　　ｒ'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'ヽ
　　　　　　　　　　　（　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ）
　　　　　　　　　　　　） 　　　どういうことだ？　　 　 　 　 　 　（
　　　　　　　　　　　（　　　　パウムガルトナーごときに　　　　 ）
　　　　　　　　　　　　） 　　　指揮させて実施、とは･･･　 　 　（
　　　　　　　　　　　（　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ）
　　　　　　　　　　　 丶〜'⌒'〜'⌒'ﾉ,ﾉ'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'´
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（（
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　))
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,ﾉ


　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿＿＿
　　　　　　　　　　　　　 ／　　　　　　　　 ＼　　　　　　　　― ｰ--. ､
　　　　　　　　　　 　 ／　　　　　 　 　 　 　 .＼　　　　　　　　￣ `iヾ丶
　　　　　　　 　 　 　 |　　　　　　　　　 　 　 　 ｜　　　　　　 　 _ ,ノ　)　）
　　　　　　　 　 　 　 | ＼　　　　　　　　　／　 ―――‐==＝ニ＝''''' "´
　　　　　　　 　 　 　 |　 γ.――　、　 ／ 　 　 |
　　　　　　　 　 　 　 |　/ /　//　/　｀ヽ、　　　 |
　　　　　　　 　 　 　 |./ /　 /　/　 /　　i 　 　 ..!
　　　　　　　　　　　 〈　　　　　 　 　 .／ }　　　 ｌ　　　　　　　　　　委員会は、今年はパウムガルトナー、
　　　　　　　　　　　　}, 　--　、　　.,に_ﾉ　　　 /_　　　　　　　　　 来年は俺とシャルク、みたいに
　　 　 　 .＿＿＿ｒ=-ｔ―- 、　　 ノ＿ 　 　 ／//ﾍ　　　　　　　　 交互に指揮させて、秤に掛けるつもりか？？
　 　 γ´三三三├― - 、 ＼r´ +-+-}　／／////
　　 ./三三三三.∧/////＼　＼二二／／//////
　　 li三三三三∧////////气　}　　 ／/////////
　　 li三三三 .∧//////////孑´ .Ｙ´∧////////
　　 li三三三.∧/////////∨.廴_/.Ｖ /////////
　　 li三.三 .∧/////////∨　ﾏililiｱ.Ｖ////////
　　 li三三..∧/////////∨ 　 }ilill{　 Ｖ///////





　　　　　　　　　　　　　　　_＿,..．-=≠=＿,..．-=≠=,..．-=≠=,..．-=≠=,,..．-=≠=x､＿
　　　　　　　　　　　　　 〃´￣　 　 　 　 ¨　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　　￣¨ﾊ
　　　　　　　　　　　　　 I|　　　　　　　　　　　　　 　　　　　 　　　　　 　　　　　　　　　　　|I
　　　　　　　　　　　　　 |I　　　　 そんな やり方で、質が保てると思うのか？　　　　　 I|
　　　　　　　　　　　　　 I|　　　　　　　　　　　　　 　　　　　 　　　　　 　　　　　　　　　　　|I
　　　　　　　　　　　　　 ゞx､_ 　 　 _＿,,..　　 　 _＿,,..　 　 _＿,,..　 　 _＿,,.. 　　 　 ＿,,..ｨⅣ
　　　　　　　　　　　　　　　 ｀ =≠彳⌒¨ヾ=≠彳⌒¨=≠彳⌒¨=≠彳⌒¨ｰ=≠=彳



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979： ◆c4bqdXp7mw：2017/09/15(金) 23:40:12 ID:.H.5Xe6E



　　　　　　 ＼_人_人_人_人_人_人_人_人_人人_人_人_人_人_人_人_人_人_／
　　　　　　　 _）　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 （_
　　　　　　　 _）　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 （_
　　　　　　　 _）　　明確なビジョンと実力を併せ持った人間が、　　　　（_
　　　　　　　 _）　　大胆に力を奮って指導しないと、祝祭を･･･ 　 　 　 （_
　　　　　　　 _）　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 （_
　　　　　　　 _）　　大勢を、集団を導くことなんて、できないだろ！！　（_
　　　　　　　 _）　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 （_
　　　　　　　 _）　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 （_
　　　　　　 ／⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒｀＼




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　　　　　　　|
　　　　　　　|　　　　 　 　 ┌────────────────────────┐
　　　　　　　|　　　　 　 　 │,,＿＿＿,,＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿,,＿＿＿＿＿＿＿＿　.│
　　　　　　　|　　　　 　 　 │|　　　　　１６版　　　　　　1921年　　　8月×日 　○曜　　　.│
　　　　　　　|　　　　 　 　 │|──────────────────────　　..│
　　　　　　　|　　　　 　 　 │|　　　　 エルツベルガー氏、銃撃され死亡　　　　　　　　　 .│
　　　　　　　|　　　　 　 　 │|　　　┌──────────────┐　　　　　　　　.│
　　　　　　　|　　　　 　 　 │|　　　│　　 /::::::::ハ､＼､::::::::＼＼::::::::::::', 　 │　| | | |　　　　 │
　　　　　　　|　　　　 　 　 │|　　　│　　 ｉ:::::::ｲ　　｀> ：●；-ミ::::::::::::| . 　 │　| | | |　　　　 │
　　　　　　　|　　　　 　 　 │|　　　│ 　　{::::::::|　　　::::＼:::／::::　＼:::ﾘ-}　│　| | | |　　　　 │
　　　　　　　|　　　　 　 　 │|　　　│　　 ',::r､:|　::::::::::::::::::::::::::::::::　 !> ｲ　 │　| | | |　　　　 │
　　　　　　　|　　　　 　 　 │|　　　│　　　|:､`{　 ｀> .::　 ､　　　　　__ﾉ 　 .│　| | | |　　　　 │
　　　　　　　|　　　　 　 　 │|　　　│　　　|::∧ﾍ　　／､__r)＼　　　|:::::|　..│　| | | |　　　　 │
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　　　　　　　|　　　　 　 　 │|　　　│ 　 ノ从､:::::::::`ｉ､,,　...　..,,／ |::::://:从│　| | | |　　　　 │
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／　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,ノ⌒7　　 }>
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 } ,ゝ､　　 /ツ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 r{ ネ　 ミ≡=彡' }
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 L ﾞミ　ヾ_ ｨ　 ノ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ゝ-､_∠f_ｵ′

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980： ◆c4bqdXp7mw：2017/09/15(金) 23:40:31 ID:.H.5Xe6E



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981： ◆c4bqdXp7mw：2017/09/15(金) 23:40:51 ID:.H.5Xe6E



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│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 │
│ 　 第一次世界大戦後、ドイツでは革命によって帝政から議会制へと移行したが、 　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 │
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　　　 　 　 　 　 　　 ／.:.:.:::::.:.｀`ヽ
　　　　　　　　　　　,'.:.:::::::::::::::::::::::::ヽ　　　　　　　　　.: 、
　　　　 　 　 　 　 ,.:.:.::::::::::::::::::::::::::::::!　　.: 、
　　　　　　 　　 _ノ.:.::::::::::::::::::::::::::::::「　　　　　,',.ﾞ：; ,　: '
　　-─……''".:.:.:::::::::::::::::::::::::::::::::/　　　　　　　　, ';　,　･
.:.:.:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/　　　　　　　　　　　　　　'.: 　 　． :
.:.:.:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::L_ ＿　　　　　　　　　　　　、　:.　; ; .　,
::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.:.::.｀丶、　　　　　　　　:　ﾞ :.　 ,,,､､､､ｰ- ､､
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::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::,,､､､-‐''"´　　　　　　　　　　　　　 }.:.:.:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::,!
::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::r'"　　　　　　　　　＿,,､､､､､､､,,,,,　　　',::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.:/
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::::::. :. :. '"´　　　　　　　　 ｀丶､:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.:.｀`ヽ
.:.'"´　　　　　　　　　　　　　　　 .: .:.:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.:.ヽ
　　　　　　　　　　　　　 ＿＿. :. :.:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::lノ.:.ヽ
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;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 │
　　　　　 　 　 　 │　　国民の上には経済上の問題が大きくのしかかっていたため、 　 │
　　　　　 　 　 　 │　　国内の状態は安定せず、各地で騒擾が起きていた。　　　　　 　 │
　　　　　 　 　 　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 │
　　　　　 　 　 　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 │
　　　　　 　 　 　 └────────────────────────────┘

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982： ◆c4bqdXp7mw：2017/09/15(金) 23:41:10 ID:.H.5Xe6E



┌────────────────────────────────────────────────┐
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 │
│　　ことに１９１９年、ミュンヒェンにおいて共産政権が生まれ そして短期間で倒されたことは、右傾化にも繋がった。  │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 │
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　　　　　　　　　,ィ　　　 ,　　　　　　　　　　__ 〃 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　､__
　＿＿｣ヽー- '　`ｰ（..-'/　　　　　　　　　　ノ'￣) 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 入ヽ
　＼　　　　　　　＿　　ゝ──ァ　　　　　　　 ´ 　　　　　　　　　　　,ｒ;ｧ 　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ
　　 ヽ　　 ｢.l｢.l ｢ヮ |　　　　／　　　 　 ／　　,. -─- .､ 　　　　　　　ゝﾍ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ＼
　　　 ',　　ＬlＬl　Ｌl´ 　　／　　　　　／　　 /:::::::::::::::::::::::', 　　　　　　ヽ ヽ　　　　,,
　　　 ﾉ 　 ロロ　ロ　　（　　　　　　　　　　 |::::::::::::::::::::::::::}＿＿__ 　 　 ヽ:ﾍ　 　　.i! 　　､　　　　　　　　　　r,;､ 　 ﾊヽ
　　∠-ｧ 　　　　　　 ,--ヽ　　　　　　＿. -;二ニ＝''フ7コ´￣￣　　 　　ヽ::ﾍ　 　 l|　　　＼　　　　　　　　　＼＼し,コ'
　　　 /.-────┘, r──､ 　　　　 , z三ﾆミ､／Y,,, 'j 　　　　　 　 　 ヽ::ﾍ　　 | 　 　 　 ＼　　　__ 　　_　　,×ヽﾉ
　　　　　　　　　　　　j_｣ --ｧｚつ ,. イ´──::::ヽヽ,八ヾｴ 　　　　　　　　 　ハ:ﾍ .,r'─､　､ 　　 ゝｧ甘き＝''　 .| .! ゝ'ーｧ
　 　　　　　　　 　 ,__从ル'!j r,l／:::::/::::::::::::::::::::}:::::|　 ヽ' 　　　　　　　　 ／／ﾍ,>ファ7zっ｀ヽ､　　i::::T´　　旬ぅｺ｀ヽ ∠
　 ／￣￣ ─ヶ７三二三＞'´:::::::::/::::::::::::::::::::/:::::::! 　　　　　 ,イ/ヽ　,ｨ'／ ,r'三≧､く_r' 旬ﾉｚ今,-,';:;ュ来ｒ氷::| .|ｴ≧ ＝ヽ
　 　 ,＿_　　 l/ｒ┐ , r-､〈::::::::／::/:::::::::::::::::::/:::::::::jr-ｭ_　　 ふY三≧>il'　∠i r' ⌒Y',γ=<j､爿, z＝ﾄ､_ヾ/:/::::|-'} |　　 _-ﾍ
　 '´　　　￣７/1j／.ﾍ::j ﾄゝｲ::::::/::○:::::::::::/::::::::::/f7,r'´,r 7´￣´　 ヽ ﾄ､/} j /　　,ｲ ﾍ ｎ　|/ .r':::::::::::;-ﾆ}ｒ/ｊ:::::ゝ,; ヶ...＿ -|
　　　 　 　 //)''l/ｒっ 〃 ∨::::::/::;-､:::::::::::::l:::::::::/∩ｌ＞ l //ヽ/⌒l!　ﾍ!./ﾐ/ /　　/ |i-'彡l　', /;ｲ::::::::::::ヽい7:;-<ァ:::::;:::::; -┤
　　　　　 /ﾊUr;.,, ~,_/'　 /:::::/::::::''":::::::::::::l:::::::/-, -'　, ィ !' " ',,`　! 　У / .j　　 j ／ ,イヽゝ'ゝ'|::::::::::;;;入_/:j ヽﾍ＼::ヽ｀
.　 　 　 /　　 ''`／ｌ=　 /::::::r';: 二ニ＝､:::l:::::/ i ゝ─ｧｵ　i'ゝ'' ' ¨~　　ljiii　/＿,,,/　／ ヽﾍﾍく　.ｌ::::／::|　ﾍ:ヽ｀ ‐- ､ゝ:ﾍ
　　　 __l　 　 ／ 　し, ,':::::::::7-;:::::::::::::::ゝ､l::/　 l 　 ノ;.ｲ　　　　　_..-　ｌ　　 }ニ彡ィ'三三（ヽﾍj　／　l::::|　_l;;;;l　　　　ヽ｀l
　＿　|　￣´　　　　 l j:::::::;ｨ:::::::::::::::::::::::::::::｀ヽ､ ヽ':／ l　　　　二ニ;'' | 　　ゝノヘヽI::7::::〈ヾ´ ∨　　 }r,'-─;;ﾍヽ__　 　 ﾍ
　 ヽ｀´　　　　　　　 ｀￣ ' …ｧ:::::::::::::::::::::::::::::::',　（　　j　　　　 _;-' 　.ｌ 　 ＝ヽ　,入://:λｌr:) l　　 ,　' |-.二-';;;;;;;;｀ ‐- ､_i!
　　 }　　　　　　　　　　　　 /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::', 　T;r|＿＿ ...　-─ﾍヽ ＿, -'´:::::::｀ヽ､ゝ<_ﾉ__／ r三'´;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;l
　／ 　　　　　　 　 　 　　 {:::::::::::::::::::::::::::::::i｀ゝ-'　/::/ ヽ::::::::::::::::::;-､;;;;::::｀ヽ､::::::::::::::::::;-'´;;;;;;;;;;ゝ '´;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|
'´＿ 　　　　　　　　　　　 _ヽ::::::ヽ::::ヽ::::::::::ゝ'::::::::＼'　ノ::ヽ::::::::／::', 　ﾌ::::::;:ｲ ヽ::::::::::::＞-;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;j

983： ◆c4bqdXp7mw：2017/09/15(金) 23:41:34 ID:.H.5Xe6E



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│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 │
│　　治安維持のための軍隊が、政府の統制から離れる機会を作った、　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 │
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　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　_,,､-─‐ - ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　 r'ﾞ´ , -'" jlkﾆヽﾞi
　　　　　　　　　　　　　　 　 　 |　,r''´｀`""⌒', j!
　　　　　　　　　　　　　　　　　 l .:{　,､､,,_　,,､､､ﾘ
　　　　　　　　　　　　　　　　　 ﾄ､j 　ｰﾞ'´ !ｰ''｀h
　rrｭ 　 　 　　　　　　　　　　　 ヽﾊ　　ｨｰ'ヽ　jﾉ
　|:| |　　　 　　　　　　　　　　　　 ｷ ',　r─ｭ　j
　|:| |　　　 　　　　　　　　　　　　 」　ヽ ''二 ,ｲL　　　　　　　　　　　　　　　　 ┌───────────┐
　|:| |､　　 　　　　　　　　＿ _ _/.::::::::::r==─　:::ﾄ､　　　　　　　　　　　　 　 　 │　　　　　　　　　　　　　　　　│
,/彡ヽﾊ　　　　　　 ,.ィ´.:.:.:::::::::::::::::::::::::L　ﾄ､ 」:::::.:.''ー- ､､　　　 　 　 　 　 　 │　　　　　　　　　　　　　　　　│
{　 _　Y!　　　　　／.:.:r''' ﾆ 二二」.:.::::::::::::::::::::::::r─- ､､､::::.｀ヽ　　　　　 　 　 │　　言ってしまえば、軍が　 │
',　illl!,l/　　　 ／.:.::::::::::::::::::::::::::::::::::::i::::::::::::::::::::::i三三二二!:::::.i　　　　　 　 　 │　　　　　　　　　　　　　　　　│
. Liiii!ｲL　 ,／.:.::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::i::::::::::::::::::::::l:::::::::::::::::::::::::::::|　　　　　　 　 │　　 「国家内の国家」 　 　 │
/.:::::::::::::::ﾚ'.::::::::::::::::::::;:;::::;:;:::::::::::::::::::::|:::::::::::::::::::::|::::rｭ:::::::::::::::::::::|　 　 　 　 　 .│　　　　　　　　　　　　　　　　│
.::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::;:;:;;:;;;:.:.::::::::::::::::::::|:::::::::::::::::::::|.::瓜::::::::::::::::::::::l　　　　 　 　 │　　　　　　　　　　　　　　　　│
',::::::::::::::::::::::::::;:;:;:;:;,､‐'｀i;:;:;:;:;:::::::::::::::::::|:::::::::::::::::::::K jﾘ.::::::::::::,r''"⌒i 　 　 　 　 └───────────┘
. ､:::::::::::::::::;:;:;:;,､‐'´　　 |;;:;:;:;:::::::::::::::::::|::::::::::::::::::::!:::V.::::::::::::/　　　　l
　ヾ.:::;:;:;:;,､‐'´　　　　　 |;;;;;:;:;:;:::::::::::::::|i:::::::::::::::::::!:::::::::::::::::/　　　　　|
　　　￣　　　　　 　 　　|;;;;;;;:;:;:;:::::::::::::||::::::::::::::::,'.::::::::::::::::ﾊ　　　 ＿,」
　　　　　　　　　　　　　 !;;;;;;;;;;;;;;;:;:;:;::::ﾘ::::::::::::::::::::::::::::::::/　L ,r'".::::::::.ヽ
　　　　　　　　　　　　　 i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;:;:;:;:;:::::::::::::::::::::::::::/　　 ヾ.::::::::::::::::::.:＼
　　　　　　　　　　　　　 l;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;:;:;:;:;::::::::::::::::::::/　　　 　＼:::::::::::::.:.:.:.＼
- _ - _ -_ - - _ - _ -_ - - _ - _ -_ - - _ - _ -_ - - _ - _ -_ - - _ -_ - - _ - _ -_ - - _
ﾆ 二 ﾆ 二 ﾆ 二 ﾆ 二 ﾆ 二 ﾆ 二 ﾆ 二 ﾆ 二 ﾆ 二 ﾆ 二 ﾆ 二 ﾆ 二 ﾆ 二 ﾆ 二 ﾆ 二
三二三二三二三二二三二三二三二三二三二二三二三二三二三二三二二三二
二三二三二三二二三二三二三二三二三二二三二三二三二三二三二二三二三



┌────────────────────────────────────┐
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 │
│　　となり、軍事力を統治の根拠として許す形、暴力の横行を許す形を導いたからだ。　│
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 │
└────────────────────────────────────┘

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984： ◆c4bqdXp7mw：2017/09/15(金) 23:41:52 ID:.H.5Xe6E



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│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 │
│ 　 ことに１９１９年６月２８日、ヴェルサイユ宮殿の鏡の間で調印された 講和条約 ―― ヴェルサイユ条約 ―― の、　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 │
└─────────────────────────────────────────────────┘




　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 _,.. -‐''"~￣ﾉ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ,､‐'''"´_,,.､-‐ｧ''"~)
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ／ ,ィ孑'´,､-‐'乙-‐ｲ
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　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 /　ノ-‐づ､'´_ノ-'"_,／
　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 / , ‐ﾌ´ -ノ´ _>‐'ノ
　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ／ _,. - '´／ ,∠-''"
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／ ,jﾉ／´ 'ﾌ_,／　ｱ
　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 / ／´,っ‐､／´‐'_xく
　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 / / 人) イ -‐　_ノ
　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ／ /う_,'ぅ 丿- '"ｿ　　　 　 　 　 　 ┌────────────────────────┐
　　　　　　　　　　　　　　　 / ,ノ､,) -'--┬ '"´　　　　　　　　　　│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 │
　　　　　　　　　　　　　　　ﾑ､ヾ,-‐'ﾞ,ﾆ-<　 　 　 　 　 　 　 　 　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 │
　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ,ゝ/＼ヽヽ､ソﾞ　　　　　　　　　　 　 　 │　　賠償問題 ―― ’２１年３月〜４月のロンドン会議で　　 │
　　　　　　　　　 　 　 　 ,ﾉ〈､_入_,ト､ﾉ　　　　　　　 　 　 　 　 　 │　　決定され、翌 ’２２年に確定 ―― は、　　　　　 　 　 　 │
　　　　　　　　　　　　　,ｲﾀ弋 Ｊ´^ﾞ''''ｰ-.._　　 　 　 　 　 　 　 　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 │
　　　　 　 　 　 　 , ‐',ｲﾀ　 、　 .．　　　　 ｀ﾞ'ｰ　,,,　　　　　　 　 .│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 │
　　　　　　　　 ,／　,ｲﾀ 　 |______l,,..-'゛　　　　　　 .｀'''ｰ　..,,,,、　...└────────────────────────┘
　　　　　　　 /　 , ‐‐'~´
　 　 　 　 　 !　 （　　!
　 　 　 　 　 ｌ　.//ヽ_＿_ _.ﾉ┬―-､.. ;;ﾝ'
　　　　 　 　 ﾞ //　　 ヽ .,,ﾞ_''く　　　|''ｰ .._
　　　　　　　 //｀ゝ⊥_,l‐､.(　八.　 |　　　.￣^ﾞ''''''"゛
　 　 　 　 　〃　　　　`''､ l＿)ー'ーｰ-　..,,＿__,　　 ＿,,..
　　 　 　 　 ′　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ￣￣



┌────────────────────────────────────────┐
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 │
│ 　 大いに不満をもたらし、戦争終結に導いたときの指導者たちに怒りを抱かせる下となった。　  │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 │
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985： ◆c4bqdXp7mw：2017/09/15(金) 23:42:11 ID:.H.5Xe6E



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│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
│　　そして社会主義運動を起こしている勢力の中でも急進的な者は、暴動、という形で訴えたため、 　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
└──────────────────────────────────────────┘




　　 　 　 　 　 ｌ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|　 ./::::r―､:::::::::､:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|
　　 　 　 　 　 |::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|　〈:::::::l　 　＼::::l:::::::::::::::;::-:::::::::::::::::::::::::::::::::::/
　　　　　　　　 l:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::;:::::ﾍ. /:::::::＼ 。　 Y::::::::::／:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/
　　　　　　　　 |:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ー-､:::::::::/::／｡)|:::::::::::::::::ー-'::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/
　 　 　 　 　 　 ゝ::::::::::::::::::::::::::::::::;r――-=ﾆ､:::::::::/ ,.イ_,|:::::::::::::::::::::::::/::::::::::〈￣。￣｀ヽ::::::::::::::ノｰ 、
　　　　　　　　/:::::::::::::::::::::::::::::::::く＿＿＿_ﾟ ノ:::::::::Ｖ:::::l::::|::::::::::::::::::::::/:::::::::::::::::::ー――'::::::::::::::::::::;::::〉
　　　　　　　　l::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ー--::::::::::::::::::＼::::|::::l::::::::::::::::::::〈:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::／:::/::/
　　　　　　　　＼:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::∨､:::l:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::／:::／／
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　　　　　 　 　 ..ィ´::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/::::::::::l::::::::∨￣￣￣￣- フ::::::::::::::::::::／::::::::::::＼
　　　　　　 /´::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ィ/:::::::::::::l::::::::::::::: ┌─────────────┐
　　　　　 ./:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::V＿＿_　ノ/:::::::::::::::::＼:::::::::::│　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 │
　　　 　 /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:::＼ー-､::::::｀ｰ::::.│　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 │
　　　...イ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::_::::ノ:::::::::::＼::::::::::::::::/.:.│　　自警団、という形で対抗　　 │
-‐::´::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::｀ー-::://...│　　措置が取られていたが、　　│
:::::::::::::::::ー――----=ﾆ::::_:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::;::ニ=-‐::::::://　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 │
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::｀ヽ､::::::::::::::::::::::::::::::／:::::::::::::::::::::// 　 .│　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　└─────────────┘



┌──────────────────────────────┐
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 │
│　　これは右翼側に カッコウの活動拠点を与えることに繋がっていた。　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 │
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986： ◆c4bqdXp7mw：2017/09/15(金) 23:42:37 ID:.H.5Xe6E



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│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 │
│　　極右の横行、そして暴力を黙認する傾向が、エルツベルガー暗殺、　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 │
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　　　　　　　　　　　　　,,,､､､､､､,,,,
.　　　　　　　　　　　,r,;,;,;,;,;,;,;,;,;,;,;,;,;,;,､
　　　　　　 　 　 　 f;,;,;,;,;,;,;,;,;,;,;,;,;,;,;,;,;,`,
　　　　 　 　 　 　 ﾉ;,;,;,;〃;,;,;,;,;,;,;,;,;r乍;',　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ┌─────────────────────┐
　　　　　　　　　　{;ハ〃r'´｀`ｼｼﾉ　　N　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
　　　　　　　　　　{.:いﾘ　　>;:;;;''　 ,,,,, ﾘ!　　　　　　　　　　　　　　　　　　│　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
　　　　 　 　 　 　 ﾙｼ'', `;.　´~　 ﾉ‐'r'′,,､､､､､,,　　　　　　　　　　 　 　 │　　そして翌 ’２２年６月２４日のラーテナウ暗殺 　 │
　　　　　　　　　　 7 　 '､:; 　_ ｰ'　 / ,.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.､　　　,,､､､､､,,,　　　　│　　という、右翼のテロを招いたわけだが、　　　　　 │
　　　 　 ＿,．- イ〈　　　｀､ 　｀`／,r.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.`Yｨｲ彡ﾆﾆミﾐヽ　　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
　　　　　.::::::',::::::::i　＼　 　 `ｰく　 ﾉ.:.:.:.:.:.:.:.:.:./⌒ヾ.:.:.!ｨｲ彡ｦ ⌒ヾ!　 　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
　　　　　.::::::::i::::::::l　　 ＼　/l:::::ﾄ､{.:.:.:.:.ｼｼｼﾉﾉ　 ヾ.:.:.:', r､ 　} --､ !　　　└─────────────────────┘
　　　　　:::::::::l:::::::::ﾄ､　　/:ヽ |::::|:::.＼.::{　,rｭ　 `rｭ 1.:.:ﾉiい ﾘ　 "´〈 　 _ ＿
　　　　　:::::::::|:::::::::l　ヽ〈.:.:.::Vi::::|:::::::::l.:.i　　 ,､､　　,!,;,;(.:.:.ﾉ ､　　_r‐','´　　　｀`ヽ
　　　　　::::::::::＼:::::|　　 〉::〈　!::」:::::::::|::ﾊ　r'_ __ヽ ﾉ.:.ﾉく　　 ヽ__,」　!　　　　　　}
　　　　　::::::::::::::.／|　　 |:::::|　|＼::::::::| 　ﾄ.､＿, イﾙ'.:::ヽ＼　 厂　　ﾞ､　　　uVｼ
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　　　　　:::::::::i.:.::::::::|　　 !:::::!　|::::|:::::::|　｀`⌒´ヽ_ﾉ｀`ヽ､:::::ﾚ⌒!::::', 〒､　　､_/
　　　　　::::::::::l.:.:::::::|　　 !:::::!　|::::|:::::::|　　　　　　　　　　ﾄ､|　　',:::::i　',:: V爪
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│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
│　　それには、極左の暴動、極右のテロという両極の暴走は、中道の弱さ、　  │
│　　バランスを取って導く者の不在 乃至は弱さを物語るものだろう･･････　 　  │
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