やらない夫のオイレンシュピーゲル物語_第三楽章 - 1408293568

1： ◆c4bqdXp7mw：2014/08/18(月) 01:39:28 ID:d1j1kkMs: 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　´　　￣　-　.
　　　　　　　　　　　　　　　　　 ′　　　　　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　 ′　　　　　　　ｉ　　　　　　　　・このスレは、実在した人物の人生を扱ってますが、
　　　　　　　　　　　　　　　　　 i　　　　　　　　　　 |　　　　　　　　　あくまで〝創作物〟であり、フィクションです。
　　　　　　　　　　　　　　　　　__ﾉ　　　　　　　　　　　 l
　　　　_＿　　　　　　__／,r'|　　　　　　＿ノ　|　　　　　　　・スレタイに【十八禁】を入れてませんが、取り上げる
　　／　　｀ﾌ二二二￣ﾉ∧＼　　　r　　　（　●）｀r'　　　　　　　　　作品によってはエロ･グロがあります。
　／ ,/´　　丶　　　　　/.∧.//.＼ .i´| 　　　　　　　!
ノ　　　　　　　丶.　　　　|　　∧.///.>､｀､　　(＿＿入)　　　　　　　　・また差別的な表現が出ることもありますが、このスレで
i 　 i　　　　　　丶　　　|　　, ´V//./ >‐<｀､　　　了´　　　　　　　扱っている時代や社会状況から来るものであり
..､　l　　　　／　| 　　　! , '　　 V//∧__,.∨l＞-''´　＼　　　　　　作者に特定の人種を貶める意図はないということを
ﾉ　∧　　　／〈　/ 　　7　　　.＼/l| |:::ヽ | |　丶　　 i｀､　　　　　　お断りしておきます。
|　∧　　　< 　 _l／l　　　ヽ　　　　 |.ｌ|ﾉ. --ｒ┬‐,　丶　|　〉
i ∧ 　　__　ヽ　　｀ｉ＿　　ヽ　 ,. ＜　丶「━━━━━━━━━━
!　　ヽ　　　　ヽノ　　￣,､　／　　‐r＼〉/　　 .／　　 |　i
! ＿.　ヽ､　　／i_＿.／｀l｢ﾆ| 　　　r ＼_）/ 　／　　　 ! 7
i,　─-ﾞｉ＼､＜￣／　/ !ﾆl!､_＿ｔ‐-,r'　/　／　　　　ﾉ´
!/─､-／　　／　／!, |=! , ´　　､　| /／　　　　　/
|　／　　　／　　　　ｏ〉ヽ´　　　､|.ﾚ　　　　　　ｲ　　　　　　　　　　　　　　　　　　【前スレ】
/'　　　／　　　　ｏ／￣　　　　　　ゝ　　　　　　, '
ﾞｉ　　　　　　／　　　　　　　　◎ソ　　　　-ｨ　　　　　 http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/otaku/14429/1400247209/
..＼_＿＿＿＞ ´　　　　　　　 ι 　　　__λ

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535： ◆c4bqdXp7mw：2014/11/07(金) 00:54:46 ID:ADKjhHJ6: ┌─────────────────────────────────────────┐
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│ 　･･･が、このオペラでもっとも印象的な人物は、マリー･テレーズ ―― 元帥夫人 ―― であろう　 │
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 iニﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ=-　.._
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　　　　　　　 -‐……‐＜＿　　　　　　　　　　　 iニﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ=- _＼ﾆ〉
　　　　／:::::::::::::::::::::::::::´:::::::::::＼　　　　　　　　 `=-────-=ﾆﾆﾆﾆﾆﾆく
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　　　　　　　　　　　　　　　　 ,. -ｰ' 二二二ｰ- ､
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　　　　　　　　　　　　 //´::::::__,ｨ:ゝ-':__,:::-──- ､::::::::::ヽ
　　　　　　　　　　　 /ﾞ::::::::::／￣￣＼　ヽ＼　ヽ＼::::::::ﾊ__
　　　　　　　　　　　 !:::::::／ヽ　　　　ヽ　',　ヽ　＼ヽ>,仁》
　　　　　　　　　　＿ |::::ハ　　', 　　　　ｌ　} 　 !　!　 ',<ノ||＼
　　　　　　　　　《ﾆﾊ_ゞ、＼　＼　　　　!　||　 |　|__ ||　l | ＼>　　　　私が一番よぉ ♥
　　　　　　　　　　ｿ|| ＼＼　＼　＼　　 | .从,ｨ匕Lィ||　| |　〈´
.　　　　　　　　　　　 | ',　＼＼,.＞一ゝ,　|/ /,ｨﾁzノﾉ |　| ｌ　|ヾ
　　　　　　　　　　　ハ＼　＼ｨﾁ乏ﾗﾐヾ'　　　｀￣　/ // 　ｌ ',）　　　　,　--─'::´
　　　　￣:::｀ヽ、　〈/|:} ヽ,＼　＼￣　　、　　　　　/ // /　ｌ　ヽ　／::::／:::￣
　　　　／:::;:ｨ:::::＼　//|　 |＼＼　｀ゝ　　 -= '　／!// / 　　! 　 ∨:::::::::':──-:::､
　　　　:::／:::::ハ::::∨ﾑ'〉　｢｀::ゝ,＼_个ｰtヽ_　／─ﾍ,ィ' l　　 |l 　/::::__::::＼:::￣｀ヽ
　　　　:::::::／／__;／:::::|　 |::::::::::ﾍ　 !:::::｜ |::::ﾊ;:::::_::_:::ヽｌ　　ｌ| 〈::::::::::＼:::::＼::::ヽ
　　　　:／;::/／/::::::::::: !　/ :::::::::::::}　|:::::::l!　!/ 　∨ } /::::/ /　ﾊ｀ゞ､::::＼＼:::::ヾ
　　　　　 ∨／!:::::::::::::::| /:::::::::::::::::|　|::::ノ|　ト-ｰく〈_｣:::/ /　/::::ヽ:::ヽ＼:::ヽ＼
　　　　　／／|:::::::::::::::ﾚ ::::::::::::::::::|　|::_〉 }　 ─ｰ､ヾ才／}　/:::::::::::＼:＼＼〉＼
　　　　／／／ﾍ::::::::::::::::::::::::::::::::::::! /:::〉ﾍ! 　￣＼ヽ)=::､/ /::::::::::::::::::::::::::＼
　　　　／／／人::::::::::::::::::::::::::::::::|/::{ ｀入_　　ゝ}_ソ/｀´}/::::::::::::::::::::::::::::::::::}
　　　　／／／　|::::::::::::::::::::::::::::::::::::（＼__　￣Z_r､_｢|　ノ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ﾄ
　　　　／／　 /ヽ;__::::::::::／:::::::::::::::〔　ゝ,＞､　 _,ィ'７´}::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::! ゝ
　　　　///　　 /　 |　| ￣｀斗､:::::::::::::::＼r ､　 Y　　厶ﾉ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::ノ　）
536： ◆c4bqdXp7mw：2014/11/07(金) 00:55:13 ID:ADKjhHJ6: ┌─────────────────────────────────────────┐
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│ 　シュトラウスとホフマンスタールが交わした手紙の中には、二人がモデルとしたオペラ　　　　　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
│　　『フィガロの結婚』のキャラクターを思い浮かべながら『薔薇の騎士』の人物像を練り上げた　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
│　　と思われるものもある　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
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│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
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　　　　　＿＿＿_
　　　／　　　　　＼
　　／　＼　　　／＼
　／　　（●）　（●）　＼　　　　　　僕のキャライメージではね、
　|　　　　　 __´___ 　　　 |
　＼　　　　 `ー'´　　　／　　　　　　オクタヴィアンはケルビーノ、ゾフィーはスザンナ
　/　　　　 ∩ノ ⊃ 　／　　　　　　　元帥夫人はアルマヴィーヴァ伯爵夫人
　(　＼　／＿ノ　|　 |
.　＼　“　　／＿＿|　 |　　　　　　　　なんですよ
　　　＼／＿＿＿／

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　┏━━━━━━━━━━┯━━━━━━━━━┓
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　┃　　薔薇の騎士　　　　　.│　フィガロの結婚　　　┃
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　┣━━━━━━━━━━┿━━━━━━━━━┫
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　┃　オクタヴィアン　　　 .│　ケルビーノ　　　　 .┃
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　┠──────────┼─────────┨
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　┃　ゾフィー　　　　　　　 │　スザンナ　　　　　　 .┃
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　┠──────────┼─────────┨
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　┃　元帥夫人　　　　　　　 .│　伯爵夫人　　　　　　.┃
　　　　　　　　＿＿＿　　　　　　　　　 .┃　（マリー･テレーズ）　　 │　（ロジーナ）　　　　 ┃
　　　　　　／　　　　＼　　　　　　 ┗━━━━━━━━━━┷━━━━━━━━━┛
　　　　　／　　⌒ 　　⌒＼
　　　／　　（ ●）　（●）＼
　　　|　　　　　、___´__　　　 |　　　　見やすいように対応表にすれば
　　　　ヽ、　　　　　　　　　／　　　　こんな感じですね
　　　　／　　　　　　　　　＼
.
537： ◆c4bqdXp7mw：2014/11/07(金) 00:55:35 ID:ADKjhHJ6: 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ⌒ヽ）
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　. ――-''"￣｀ﾞ''ｰ-､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /ﾉノ/／|::::::::.ト､::::::::､::::::::l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　俺･･･　　　　　　 /i/::::::!|::.|::|:/:::ヽ､::::ヽ:::::l::::::l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|/〃;;{_{ノ　v　｀｀ヽ: ､ﾄ､ :|::>
.　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　オックス男爵は？　　|ﾚ!小ｌ ●　　　 ●ヽ:;;j|Y ::::ｱ
.　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|⊃　､_,､_, ⊂⊃j:::}:｝/ﾘヽ
　　　　　　　＿＿＿_　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾍ　　ゝ._）　　 /::ﾚ':/ﾚ
　　　　　　／　　　　　＼　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_ ., ＞,､ __,　イｧｲ/
　　　　／　　u　　 ⌒　＼　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ._,.ｨ7!_/ヽ/／ヽ､
　　　／　　　　 u （●）　　＼　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／i::::!ﾑ!ヽ!/:::／:::::::ヽ
　　　|　　　　　　　　　　__´_ |　　あなたのイメージは
　　　＼　　　　u　　　.｀`ー／
　　　ノ　　　　　　　　　　　＼　　　ファルスタッフなんで･･･

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538： ◆c4bqdXp7mw：2014/11/07(金) 00:56:03 ID:ADKjhHJ6: 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　：
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│　　だが、十八世紀のオペラである『フィガロの結婚』の世界は、この『薔薇の騎士』ほど露骨な　　　　　　　　　　│
│　　エロティシズムは、ない。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
│　　この点に関しては、元帥夫人のキャラクターは、『フィガロ』の伯爵夫人よりも、世紀末ウィーンにおける　　　　│
│　　オペレッタの〝陽気な未亡人〟的なキャラクター、と言えるだろう　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
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539： ◆c4bqdXp7mw：2014/11/07(金) 00:56:34 ID:ADKjhHJ6: 　　　　　　　|　／/　　　／　/／／　 ′　　ヽ　｀　、＼ヽ（＿　 ∠二ﾆ、
　　　　　 /⌒7⌒ー┬ｧ　 / ／ /　　l　　 |　　 l 　　＼　ｌ　l　／ - ― ｒ'
　　　　／|　/／　／厶　 l /　 /　ｌ　l| 　ｌ| |l　 | |l　　ｌ　ﾄ､|　〃.::.::.::.:て |
　　　ヽ｜′　ノ　／ヽィl 　 ′｜ l| 　ｌ| |l　 | |ﾄ､　 |　l | ｌ〈″ ::.::.::. 〈｜
　　　　 lﾉ　　　　　´￣　川　ｌ| ||｜」| 　ｌ|｀T 7 ハT　|　l | | | ::.::.::.::.::.::| |
　　　 ⊥∠￣`ー-<⌒ 川　 |l ｋﾍ八　 |　|/,,斗=ミｋ　ｊ | ! | ::.::.::.::.::. | |
　　　　＼::.::.:-‐''´￣ヽノ川　 |l_|孑ﾃミ＼ |　l〃弋ヅﾞ｝ ' 从 |::.::.::.::.::.::.| |＼
　　　　　ヽ ::.::.::.::.::.::.::..＼ﾉ|　 lﾍド _ゞｿ　　　　　　￣ /　/｜_j::.::.::.::.::.::.| |＼ヽー-　､
　　　　　　ヽ ::.::.::.::.::.::.::.: >ﾍ　ｌ八　　、　　　　 /　/l　|´::.::.::.::ー―｛　　、　￣ヽヽ
　　　　　　＼::.::.::.:: ／..:::..＼{　ヽ　　 _＿,、　　イｌ|　|＼::.:..＼::.「::.弋_　＼＼　}ﾉ　　乳酸菌摂ってるぅ？
　　　　　　　　〉､::.:〃.::.::.::.::|〔_ﾄ　ト　　｀￣　　／┼ﾉ　|::.::.ヽ::.::.ヽ|::.::.: ﾉヽ　ｌ＼ヽ
　　　　　　　　 / ハ礀 ::.::.::.:: j　　|　 |├]＞　　＜__／l/　 ; ::.::.::.::.::.::.::.: ／　 '.｜　ヽ゛、
.　　　　　　　 / / l | | ::.::.: ／／..::|　 |ﾉ└―イﾛト､　 /　 ∧::.::.::.::.::.::.::.: {　｜　ｌ |、　　}｜
　　　　　　　/ /　ハ｣ ::.::/／..::.::. '　〃　〃 || || ヽV　　′ヽ ::.::.::.::.::.::. 〉　ｌ　｜| ＼ﾉノ
　　　　　／ /　/　弋_::.::.::.::.::.::.::l　 ||　　 {Ｌﾉ| |Ｌﾉﾉ　 /　　.:..＼::.::.::.//j:i､　ﾉ人　ヽ
　　　　 ´　/　/　　 / ｀７⌒ヽ/ |　ﾉ|ｰ-　_￣　￣ｲ　;′.:´　　　＼:.ヽ{i:i:i:i:ト--＜ﾊ　 }
. 　　 /　ｲ＼ー ‐＝彡i:i:i:i:iﾉ .:|｛　ｌ　　　｀ヽ　　 |ｌ {　　　　　ヽ::..＼i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:ト､
　　 /　/ 乂　＞i:i:i:i/i:i/:i:i/ .::.::い　　　　　　 :.　八ゝ　　　　　ｌ::.::.::.:. i:i:i:i:i:i:i:ﾊi:i:ﾊ
　　｛　｛　イ:i:i:i:i:i:ｉ/:i:i':i:i:/ .::.::.::|＼＼＿ﾉ）　　:.　　　　　　　　　 |::.::.::.::l:i:i:i:i:i:i:{:i:}i:i:i:ﾄ､
　　　　　　/:i:i:i:／:i/:i:i:i:i:i/.::.::.::.::.| 　｀ー '´　　　:　　　　　　　　　 j ::.::.::.:|i:i:i:fヾi:i〉ﾄi:i:i:i:ｉ〉
　　　　 {i:i:ｉ/i:i:ｉ/:i:i:i|:i:i:| ::.::.::.::. l　　　　　　　　　　　　　　　　　 / .::.::.::.:|:i:i|i:}:i:l:i:ｉ||:i:i:|/
　　　　ヽ/i:i:ｉ/:i:|i:i:|i:ｉ:ｌ{::.::.::.::.::.:..、　　　　　　　　､　　　　　 , .::.::.::.::.:∧i:||i:i:i|:i:ハi:ｉ|
　　　　　 'i:i:ｉ:ｲ:i:i:|i:i:|i:i:八::.::.::.::.::.:..＼　　　　　　　　＼　　／..::.::.::.::.ｲ　 }　__ｎ＿　ｎ　_,ｎ_　　ｎ
　　　　　　ｌi:i:ｉｌ |:i:i:|:i:ｉ||i:{　＼::.::.::.::.::.:..丶　＿_ノ　　　　＞ー - ―f´　し　　７/,ニ,　.l ﾚ'<l Ｄ）　./厶__.　(⌒'⌒)
　　　　　 |i:i:iハi:i:{　ﾉl:i:ｉゝ　ゝ､::.::.::.::.::.::.::.:::..＼　　　　 / .::.::.::.::.:: イ　　　　〈/r三ｭ. └'⌒リ´　└'^ｰ┘　＼／
　　　　人｛　ヽ′　　　　　　　〔￣::.::.::二ィ::]{≫==≪}[::.r―‐::.::.:|
―――――￣￣＿＿＿￣￣￣￣￣＿＿＿＿＿―――￣￣￣￣￣￣￣＿＿＿＿＿＿￣￣￣￣￣＿＿＿＿
＿＿＿＿＿＿―――━━―――￣￣￣￣￣＿＿＿＿＿￣＿＿＿￣￣￣￣￣＿＿＿＿＿―━━―￣￣￣
―――━━――――￣￣￣￣￣￣￣＿＿＿＿＿＿―――――＿＿＿＿￣￣￣￣￣＿＿＿＿＿￣￣￣￣

!{:V　　 l∧_l::ｌ｀::ト、ｌ:::!:::∧!::::.　 .:::〃.:/.:/.::/.:::　/::!
!∨ 　　 !:::トミ＜!:::::ﾄ､!/::::ｌ:::::::::／/.::/.:///.:::::::/:/
V　　 :∧lヽヽ::::::::::ヽl::::ソﾉ!::::∠.._/ -‐／∧:::::/j/
:l　　 ::l　!ｌ::::::::::::::::::::::::::::::::j／:::::::::::::／／　ｊ／　　/
:!　　.::l　 !!　 :::::::::::::::::　　　::::::::::::::/／/　　　/ヾ/
i　 .::/:!＼ｌi　　　　　　　ノ.:::::::::　/.:://　/ヾ/　　　　／
! .:::/:::l _ヽiﾄ､　 r=‐　､_　　　　 /.::::l l　　 /ヾ／ヾ／
! ／}／冫ｌヽヽ、￣　＿ .. イ| :::::l l
/ ／.::／冫、:∨ 二¨::/.:::/´｀ヽ{ヽ､l !　　ｱﾝﾅ脂肪ﾉ塊ﾃﾞ色気魅ｾﾙ､ﾅﾝﾃ…
:/ .::::::::::/.::::}ヽ:}/.::::／.::r┴′:::::ヽ〉l　　高貴ｻﾄﾊ関係ﾅｲﾉﾀﾞﾜ!!

【某スレでアルマヴィーヴァ伯爵夫人だったお方】
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540： ◆c4bqdXp7mw：2014/11/07(金) 00:56:55 ID:ADKjhHJ6: 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　┌──────┐
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　　　　　　　　　 (　　　　＼　　　　　　　　　　　＼
　　　　　　　　　＼　　　＼　　　昨日の世界　　　＼
　　　　　　　　　　　＼　　　＼　　￣￣￣￣￣　　　＼
　　　　　　　　　　　　＼　　　＼　　　　　　　　　　＼
　　　　　　　　　　　　　＼　　　　＼.　　ｼｭﾃﾌｧﾝ･ﾂｳﾞｧｲｸ　＼
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　　　　　　　　　　　　　　　　＼　《三三三三三三三三三=
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽゝ＝＝＝＝＝＝＝＝＝=ゝ

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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,／″　_____　｀''-､
　　　　　　　　　　　　　　　　 ,／　‐'"゛　　｀ '' 　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,:"⌒ '.;.
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　　　　　　　　　｛＼　　　　　　　　　　　　　　｀＼　　　　　　　　　　　　＼
　　　　　　　　　＼＼　　　　　　　　　　　　　　＼　　　　　　　　　　　＼　　　　　　 _ 　 ◎　　　,―┐　. ＿
　　　　　　　　　　　＼＼　　　　　　　　　　　　　 ,:"⌒ '.;.　　　　　　　　　　　＼　　　　　| l　ｒ､　　く.勺 |　 └┘/7
　　　　　　　　　　　　＼＼　　　　　　　　　　　　　　＼　　　　　　　　　　　　　＼　　 |_|　＼>　　　くノ　　　＜ノ
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　　　　　 r"　　　　　　＼＼　　　　　　　　　　　　　　,:"⌒ '.;.　　　　　　　　　＼
　　　　　（　　　=‐'　　　　　　　＼＼＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＼　＿＿＿＿＿＿__＿＿_＼
　　　　　　ゝ-'　　　　　　　　　　＼ソ三三三三三三三三三三ミ彡三三三三三三三三三ﾍ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｀く三三三三三三三三三三入三三三三三三三三三三ゝ

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541： ◆c4bqdXp7mw：2014/11/07(金) 00:58:02 ID:ADKjhHJ6: ┌────────────────────────────────────┐
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│ 　ウィーン生まれの文士シュテファン･ツヴァイクが、第二次大戦中に書いた回想録　 │
│　　『昨日の世界』の中で、このような逸話が述べられている　　　　　　　　　　　 │
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　╋━━━───────────────────────―‐
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　･･･今日でもなお、私の伯母の一人の奇怪な話は私を興がらせる。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　彼女は新婚の夜、夜の午前一時に突然両親の家に舞い戻って･･･
　　　　　　・　　　　 .,. ;:;: ,.:;,;,:,:,; ;.,　;,::;　　───────────────────―─────━━━╋
　　　;:;;:　, .,.,　　　　　　　　　　　　　　　　 .,. ;:;:。 ,.:;,;,:,　　*:,; ;.,;,::;;。,... ..　;:
;:;;:　, .,., .,. ;:;:　　　:. :.　 .: :　 -‐-　 :. .:.::. .:.: :. .:.:　 ,.:;,;,:,:,; ;.,;,:: .,...
　　　　;:;;:　, .,., *.,　. : ,r'´.　　　｀ヽ: .. : :. .:.::. .:. . . ;:;: ,.: 　;,;
　　　　　　＋　　.: ..::'　..:.　　　　　ﾞ; ::: :. :. .:.:. .::;:;;:　, .,., .,. ;:　;
　　　　　　　　　　: :.　::..　　　　　　 .: :. .:.::. 　:. . :.　;:;;:　, .,., .,. ;:;:。 ,.:;,;,:,　　*
;:;;:　, .,., .,. ;:;: ,.:;,;,:,..: ..: :ヽ　::::...　.....　,.': :... 　:. :. . :.::,; +
　　　　;:;;:　, .,., *.,::.. :..:. :` ｰ- ‐ ''"... . 　　.:::　　　　. ;:;: ,.:;,;,:,:,; ;.,;*
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　　|;,/ ∧ヽ:;:;:∧ヽ:;:::∧ヽ;:::;::;∧ヽ;::;:∧ヽ;:;::;∧ヽ;::;::∧ヽ/_ /iﾛi'i,∧ :;':i鬻i'; :∧;:;/iﾛi'i,__ 'i、
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　i,,;|　|￣|　　|￣|　　|￣|　　|￣|　　|￣|　　|￣|　　|￣|;:;l,|";;::. 　 | ::| |ﾛﾛli |　 |";;::. 　 |;;:.|
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　i,,;|ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆl,|";;::. 　 iｺ:|　＿　|ｌｺ:|;::::! !:! ||;;:.|;:;,.,.,,ｰ､;:;,.,
　i,,;|　　　　　 ,ｰ､　　　　　　 ,ｰ､　　　　　　 .,ｰ､　　　 .:.:l,|";;::. 　 | ::| |ﾛﾛli |　 |;::::!_!:!_||;::.|,:';:;'':'`::';:：;:;.
　i,,;|　|￣|　　|　 |　　|￣|　　|　 |　　|￣|　　|　 |　　|￣|::;l,|";'ﾛ';'ﾛ'| ::| 　　　|　 |;;::.''" `:|;;:.|,:''':;:;;:;`::';;:：;
　i,,;|　|i_i_|　　|＿|　　|i_i_|　　|＿|　　|i_i_|　　|＿|　　|i_i_|..:l,|";;::. 　 |,,_|　　　 |　 |";;::. 　 |;;:.|:;:： i!',: ''i!,:：_____
　i,,;|ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆl;|";;::. 　 |(ﾆﾆﾆ(ﾆﾆ;;(ﾆﾆﾆﾆﾆ（ニ二)__(￣＿＿__
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542： ◆c4bqdXp7mw：2014/11/07(金) 00:58:26 ID:ADKjhHJ6: ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

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　　　　「彼女が結婚させられたいやらしい男をもう二度と見たくない」
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　　　　　　　 i:::::::´::::::::::ｰ―ﾟ′::｀:r --v
　　　　　　　 ',:::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽﾟｰ/
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　　　　　　　 /::::ヽ:::::::::::::‐--- 、::::::/
　　　　　　./::::::::::::ヽ:::::::::｀￣´:::::/
　　　　　人:::::::::::::::::',:::::::::::::::::::::/　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　╋━━━────―──―‐
　　_____／::::::i:::::::::::::::::::＼::::::::::::/　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　「彼は気違いで悪魔である」
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　　　：. |　 :ヾ_! ゝ　"ﾞﾞ　　　 ' 　｀ﾞハ.:',　：.
　　　　　　|　 :.:_ｲ .:.ヽ. 　　(二ﾌ　, ｲ :.:.:!:.ヽ
　　　：.　 / rｨｲ |　:.:.ヽ: ＞r／｀＜ノ .:.::.}ヽ､＼：.
　　　　 / ∧l;l　!　:.:.:.:/／{二￣ .} ..:..::ﾘ　＼.:＼
　：.　／　. /　　ヽi .:.:.{ ／(^｀　　|.:.:.:./ 　　 }: . ヽ.：.
　　 /　/　｝　　　　ヽ:.ﾊ　ﾔ{　　　!.:./　　　|:.:.　i ',
　 ./ .,ｲ　.:..}　　　　/　　 l　!　　　ﾚ　　　　 l:.:.: .ﾊ ',
　 { /｜ .:.:ﾊ　　　/　　 l　 i　　　i　　　　 /:.:.:/　}:.}
　Ｖ　| .:.:/:.: ', 　　/ 　　iノ :i 　　 !　　　 /:.:i.:{　　リ
　　　ヽ:.:{､.:.:.l　　　　　 |　 | 　　 |.　　/:.::∧|
　　　　ヽ! ）人　　　　　|　 ! 　　　　/ ＼!　：.
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　　　　　　　　　　　　　「なぜなら彼は大真面目で彼女を裸にしようとしたから。」
　　　　　　　　　　　　　───────────────―─────━━━╋

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

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543： ◆c4bqdXp7mw：2014/11/07(金) 00:58:46 ID:ADKjhHJ6: ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

　　　 ╋━━━────────────────―‐
　　　　「やっとの思いで彼女は
　　　　この明らかに病的な要求から逃れることが出来た」
　　　　────────────―─────━━━╋

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　--　　 ._
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 _／.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.｀丶、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,.'´.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.N
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /.:／.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.j.{ .:!'lル′
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 / '.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/ﾞi .:|
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　　　　　　　　 f^ヽ　{　 {　 ..' 　 '　.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/／　　'.
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　　　　　　 {　 ',　} 　 `'　 : :{.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:..:l.,′ 　　 |
　　　　 {｀ヽ　 ',　 `'　　　　 : : ',　 :.:.:.l :.:l :.:.:.:.:.:l.　　　　　|
　　　　　　ヽ　＼} 　　　　 : : : :ヽ...:.:/ .:.|.:.:.:/、:| l.　　　　|.
　　　　　＼　　　　　　 : : : : :｀ー-―-､ . '.:|.ﾊ　　　＼
.　　　　　　　　 }　 ,　ι　　　 : : : : : : : : :__ノ　ﾉj. ヽ、　　　　＼
　　　　　　　 .-'‐'´　　　　　 . : : : : : : , ''´　　　｢　　＼　　　　 }.
.　 ....　-‐''´　　　　　　ヽ : : : : : , '´　　　　 |　　　　　＼＿_/ ｀!_
''´　　　　　　　　　　　 . . : : : : ,r‐'´　　　　　　 .|　　　　　　　ヽ-r'、｀ヽ
　　　　　　　　　 .: : : : : : :／
　　　　　　 : : : : : : : : : : ／
　　 .: : : : : : : : : : : : : ／
―――━━――――￣￣￣￣￣￣￣＿＿＿＿＿＿―――――＿＿＿＿￣￣￣￣￣＿＿＿＿＿￣￣￣￣
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―――――￣￣＿＿＿￣￣￣￣￣＿＿＿＿＿―――￣￣￣￣￣￣￣＿＿＿＿＿＿￣￣￣￣￣＿＿＿＿

　　　 /　　/／/ / /　 / /　 l　ヽ＼　　　　ハ　　　 l
　　　　　　〃 /　l　l　　| l　　 ∨'　ヽ　ヽｰ-､　　 lヽ　　ｌ　　　l
.　　　　　 !l　l　 |　| 　 j_{　_,ノ＼　 l＼`ー弋ﾆ T l　 j |　　　|
.　　　　　 !{　|　 l　l　　ｌ::::::::::::::::::::＼l:::::>::::::::: ヾjl　| ./ l　　i　l､
　　　　　　ヽヽ .N ヽ　l::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::i}|　j∧ﾘ. 　ｉ　lﾍ
　　　　　　　＼ヽ j小と)_;ｿ　　　　　 r'_;;(つ/　ｲノ　　　ヽjハ
　　　　　　　　　　　 `ﾄﾊﾟ///　　'　　 ///ﾟ__/‐＜ﾍ　　　　　ヽヽ
　　　　　　　　　　　　　ｌ: 八　　(⌒¨¨⌒ヽ〃´￣｀ヽ､ﾑ　　　　　＼ヽ
　　　　　　　　　　　　ﾉ　　l＞､　´￣｀´ /　　　　　　｀ﾍ　　　　　　ヾ',
　　　　　　　　　 / 　　l 　　{＞ｰ＜{　　　　　　　　∧　ｉ　　　　　＼
　　　　　　　　　　　 l　　　/l　　 l 　　 /　l　　　　　 / ∧　l　　　　　＼
　　　　　　　　　　　 | 　　l∧　｀ヽ _ /　　l　　　　／／　ヽ |ヽ､　　　　　ヽ

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　╋━━━──────―‐
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　というのであった。･･････
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ────────━━━╋

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

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544： ◆c4bqdXp7mw：2014/11/07(金) 00:59:08 ID:ADKjhHJ6: ┌──────────────────────────────────────────────┐
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
│ 　当時良い家柄の子女たちは、〝貞節〟という女性の美徳以外のものが目に入らぬよう、育てられていた　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
└──────────────────────────────────────────────┘

┌───────────────┐
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ‘，　　　　　　　　　　　,ヽ
│　　フロイト学派以前の時代には、　 │　ヽ _...　丶　.. ＿_　.. -　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ゞｯ
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │　　　　　　　　　 }/　　　　　　　　　　　　　　 j}
└───────────────┘　　　　　　　　 /
　　　　　　　　　　　,　　　 ;.　i.　　　　 ,　　　　　　 r'"　　　/
　　　　　　　　　 i　　　　 ',　!　　　　 i.　　　　　　,'　　　 /　　　　　　　　　 γﾒ
　　　　　　　　　　 ,'　　　　　､.ｌ　　　　 l　. :　　　 ,'　　　　,'　　　　　　　　　　 '~　　　　　　　　　 λ
　　　　　　　　　　,'　　　　　 l　　　　 l. : : .　 _..ノ　-‐‐‐ '- ､　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾘﾉ
　　　　　　　　　 ,'　　　　　　　l 　　　!,､　'"　　　　　　　　　ヽ
　　　　　　　　　, 　　　　　ｌ　　　　l　　　　　 ,､　　　　　　 }
　　　　　　　／　　　　　 ,､!　　　　ｌ　　　／　　　　　　　　/
　　　　　　, '　　　　　　 ,､ '´　 l　　 ┌────────────────────────────┐
　　　　　,.'　　　　　　／　　　　l. 　 . │　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
.　　　　/　　　　　, '　　　　　　 ',　　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
　　　 /　　　　　/　　　　　　　　',　　│　　「女性は男性によって肉体的要求を目覚めさせられるまでは　　 │
　　　,'　　　　　　　　　　　 ∧　.│　　それ（肉欲）を決して持っていない」　　　　　　　　　　　　　　　　 │
.　　 i　　　　　　　　　　　　　　/　 ,. .│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
　　 l　　　　　　　　　　　　　 /　　 ',..│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
　　 ',　　　　　　　　　　　　 /　　　　,└────────────────────────────┘
　　　 ,　　　　　　　　　 /　　　　　',.　　 ',　　　　　　　／
.　　　ヽ　　　　　　　　 , '　　　　　／',.　　 ',　　　　　, '
　　　　　`　、　　　　 , '　　　　／　 /ﾞ,.　　 ',　　　／i　　　　 γﾒ
　　　　　　　 `　--〆　　　　, '　,､ '/　 i　　　',　, '　 ,'　　　　　'~　　　　　　　　　　 λ
　　　　　　_　...._／　　　　 , '`"　 /　　 }　　　 ',　　 ,'　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾘﾉ
　　　　　 ,'　　　　　　　／　　　/ 　 r-i　　　　',　ノ
　　　　　,'　　　　　　 , ' 　　　 /r‐'".... !　　　　 Y　　　　　　　　　;'
　　　　i　　　　　／　　　　 /　ヾ‐- /　　　　　l
　　　　ﾉ　　　　, '　　　　　 /　　　ヽ/　/　//　/
　　　r'　　　　／　　　　ノ　　　　/ヽ-‐ ‐-- '
　　i,.　　　 , '　　　 /´￣　　　　 , '
　　ﾚ　　 , '　　　　i　 ┌───────────────────────┐
　　.レ　／　　　 !　.│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
　　 `''´　　　　　ﾉ　 │ 　という申し合わせが公理として行われていたそうだ　 │
.　　　　　　／　　│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
　　　　　　 /　　　 └───────────────────────┘

.
545： ◆c4bqdXp7mw：2014/11/07(金) 00:59:32 ID:ADKjhHJ6: ┌────────────────────────────────────────┐
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
│　　そして彼女たちは、婚礼の祭壇を離れる日までエロティックな空気に触れることがないよう　 │
│　　細心の注意が払われ、育てられたのだ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
└────────────────────────────────────────┘

　　　　_,.､.-――♪ 　　　　　_,.､.-―-.､.,　　　　　　　　　　　　　 ┌─────────────┐
　､-''´　　　　　　　　　　､-''´　　　　　　 `'-.♪　　　　　　♪　　　　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
　　　　　 ―--:‐''^ ´ 　　　　　　　　　　　　`'-.､,_　　　　 _,.､-''│　　女家庭教師が付けられて　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　 _ _　　　　　　　　　　　　　　　　　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
　　　　　　　　　　　　　　ｨ久{;;;;;i!　 ,_- 、　　　　　　　　　　　　 └─────────────┘
　　　　　　　　　　　　　〈≦≧＝'-､{_ソ {
　　　　　　　　　　　　　　￣ヽ///iヾｬﾆ∋
　　　　　　　　　　　　　　　　 }'//,| ゝ'y' {　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,.､.-―-.､.,
　　　　　　　　　　　　　　　　////|/~ﾍﾙ'　　　　,_　　　　　　♪　　　　　　 -''´　　　　　　 `'♪
　　　　　　　　　　　　　　／/,ﾍ//|　ﾟ｡,ﾍ　　　　　　 `'-.､,_　　　　　 _,.､-'´
　　　　　　　　　　　　＜/／ | | |'ｲ　/ﾟ｡,ﾍ,
　　　　　　　　　　　　　　　 .|/ ﾚ'／　/＠
　　　　　　　　　　　　　　　　/ /!　／ / *ﾍ,
　　　　　　　　　　　　　　　./__(-,`＾～ー～’
　　　　　　　┌──────────────────────────┐
　　　　　　　│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
　　　　　　　│ 　付き添いなしでは一歩たりとも家の外へ出ることも叶わず　 │
　　　　　　　│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
　　　　　　　└──────────────────────────┘

　　　　　　　　　　　 _　　　　_
　　　　　　　　　γ´λ､　 /'
.　　　　　　（_rv'　,!}　/'　　　　　　　　　♪　　　　　　　_,.､.-――　　　　　　　_,.､.-―-.､
　　　　　　　　　. _ﾟ介r'r=/'=,みmr_ｧ　　　　　　　　　　､-''´　　　♪ 　　　　　　､-''´
　　　　　　　　〈　;ー`ヮfｧ⌒´　　　､,_　　　　　 _,.､-''´ 　　　　　―--:‐''^ ´ 　 ♪
　　　　　　　　ﾔ´7_1_|
　　　　　　　　.）― {I{　　　　　　　　　　　　　　　┌──────────┐
.　　　　　　　　（　　,ｵ_,!　　　　　　　　　　　 │　　　　　　　　　　 │
.　　　　　　　ハ　＼||　　　　　　　　　　　 │　　学校、踊りの稽古　 │
　　　　　　　　/ i　ﾄ　､ヽ　　　　　　　　　　　　　　　│　　　　　　　　　　 │
.　　　　　　　ん_ﾄ.ｨjr-ｔぇ-'　　　　　　　　　　　　　　└──────────┘

┌──────────────────────────────────────┐
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
│　　音楽の稽古、といかがわしいことに目が行かぬよう、休むことなく学習させられていた　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
└──────────────────────────────────────┘

.
546： ◆c4bqdXp7mw：2014/11/07(金) 00:59:54 ID:ADKjhHJ6: ┌───────────────────────────────────────┐
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
│　　だが、〝自然の衝動〟を意識の外へ隠しても、それは意識下に押し込んだだけであって　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
│　　決して葛藤を解決したわけではないことは、言うまでもない ――　　　　　　　　　　　　　　 │
│ 　　　　　　￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
└───────────────────────────────────────┘

圭圭7　　　　　　 ,佳圭圭圭圭圭＞ '".　'::::ﾍ　　　-‐　 , 'ﾞ/!:::::l　,.｡x≦圭圭圭圭＞''"´　　　　　　　　　　ｉ
圭圭|　　　　　　　佳圭圭圭＞''". l: : / 　 ∨::::＼　　／l::/ﾉ ,.ィ升|圭|圭|＞''"´　　　　　 ,.｡ｭ:‐:‐:‐:ｭ｡.,_　　 |ｉ
圭圭|　　　　　　炸圭紗'l::::::l　　ｌ: /　　　＼::::::ヽ¨´ 　ﾚ'　!|:升l圭＞''"l　　　　　　　 ,.ｨ≦圭圭圭圭圭ム　　..||ｉ
圭圭|　　　　　　 |圭ア　 .l::::::l　,..｡x≦圭紗" .j〉:::::::ｌ　＼|{　ｲ圭少´　　 l 　　　　 ,.ｨ≦|才冬|圭l圭l圭l圭掛,　　Ⅷ
圭圭|　　　　　 |ア´　　,.l::::≦圭圭圭:少"　 i!:::::::::|　　 '. .ｲ圭7＼　　 l　　　　.,.x'圭ｱ　　　　｀ﾞミ圭圭圭圭ム　 Ⅶ，
圭圭|　　　　　　 ,.ィ升圭圭圭圭圭7.　　 j}::::::::::|　 .,.x'圭ｱ　＼＼ {. 　　イ紗'" 　　　　　寸圭圭圭掛x、守
圭圭l!　　　　　　　ィ佳圭圭圭圭圭圭7　　 /l:::::::::::l イ紗'":　　　　＼::＼,.x'紗'"　　　　　　　　　寸圭圭圭掛x 寸
圭圭ll　　　　　　 |圭圭圭圭圭圭圭7　　　 iﾉ:::::::.x'紗'"　 .!　　　　＼::＼　　　,.｡ｭ:‐:ｭ｡..,_　　　　寸圭圭|圭|心
圭ﾆ从　　　　　　 |圭圭圭圭圭圭刃’　　 ./::,.x'紗'" 　　 |　　　 _,｡x" ＼:::｀ヽ,.x'ア￣｀¨“''守　　　　　守:圭圭圭抄
圭圭ハ　　　　 |圭圭圭圭圭ま刃＼　 /:::'":::ｲ!　　　ノ　､　ｲｌｌ′　　 ' ;:::::l"　　　　　　　㍉、　　　　`寸圭紗′
圭圭圭}　　　　　 |圭圭圭圭l圭lヲ′　｀〈!::::ｲ!:::i|＿..　 'ﾞ　　 ,:ｌ紗'　　　　 ';:::l　　　　　　　　　寸x　　　`㍉x｡.,,_,.ｨ
圭圭圭|　　　　 .Ⅷ圭圭圭圭ﾀ　　　　 /j/ ﾘ::/|.イllア　　 ,ｲ紗ﾞ　　　　　　 !::|　　　　　　　　　ヽli、　　　 `守圭
守圭ｻム.　　　　　Ⅷ圭圭l圭ﾀ:::∧　　　 i/ _,,..ィ升ア.　　 .ｲｱ　　 ': : : .　　　　|:::!.,_　　　　　　　　｀㍉　　　　_,,.
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心、マ∨ﾑ　　　　　Ⅵ圭<::::::::::::::::∧,佳圭圭圭ﾑ　　　　寸L　,.｡x"'､.: : : :寸x!::j 　寸会
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　　　　 Ⅷ圭心、/::.　寸x、　　守圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭７　　 ,.佳圭圭圭圭圭圭圭圭圭紗´　　　._
547： ◆c4bqdXp7mw：2014/11/07(金) 01:00:14 ID:ADKjhHJ6: ┌───────────────────────┐
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
│　　時代の進展と共に宗教的感情が弱まる中 ――　　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
└───────────────────────┘

　　　　　　　　　　　　　　　 l::::::l　　 l: 　　　'::::ﾍ　　　-‐　 , 'ﾞ/!:::::l　　　　　l　　　　　　　　　　　　 ''''';;;;,,,,,,　　''';;,
''';　　　　　　　　　　　　 l::::::l　　 l: : / 　 ∨::::＼　　／l::/ﾉ ::::l 　　　 l　　　　　　　　　　　　 ,,,;;;　　　 '''''';;,,,,
┌───────────────┐　＼::::::ヽ¨´ 　ﾚ'　!|:::::|　　　　 l　　　　　　　　　 ,;''　　　;'　　''';;;;,,,
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │ 　 . j〉:::::::ｌ　＼|{　 ∧:::l　　　　l　　　　　　　　　　　　　 ,;''';,;'　;'''';;;,,,;'''　　';,;'
│　　旧態依然とした道徳的束縛と　　 │　　 .i!:::::::::|　　 '.ヽｰ-ヾ＼　　 l　　　　　　　　　　　 '''';;;;;　　　 ,,,,;'';,
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │　　 j}::::::::::|　　 '.　　　＼＼ {　　　　　　　　 ';,　　　　　　　,;
└───────────────┘　.../l:::::::::::l　　　 '.　　　　＼::＼　　　　　　　 .''''';;;;,,,,,,　　''';;,
;;;;;''　　''';;;;;''';,,,,;;;''';　　　　　 il::::::l.　 |　　　　 iﾉ::::::::::/　　　 .!　　　　＼::┌────────────┐
,,,,;;;;'''''';;;;;,,,,;;;;'''''',,,,;;''　　　　　|l::::::l 　 ' .　　　　 /::::::::::/　　　 |　　　　　 ..│　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
　　　,;,,　　　　,,,,,,,;;;;;;;''''''';;;,,,,,.∨:∧　　＼　 /::::::::::ｲ!　　　ノ　､　　　　　 │　　内なる〝自然〟の間で　 │
　　　　　　　　　　　　　 i〉:::∧ 　　｀〈!::::ｲ!:::i|＿..　 'ﾞ　　｀､　　　　 .│　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
　　　　　　　　　　　　　　 l::::::::∧　　　　/j/ ﾘ::/|: : :　　　　　　　'.　　　　.└────────────┘
'';;;;;;;'''';;;;;,,,,,,,,;;;;;;''''''''''''　　　 .l::::::::::∧　　　 i/　ﾉ' 　! 　　　　　　 ': : : .　　　　|:::!　　　　　　 ,;
　　　　　　　　''';;, ,,,,,,,,,,;;;;;;;''''''.l:::::::::::::∧　　 |　 i´ 　|　　　　　　　　　　': : : : : : :. !:::!
　　　　　''';;;,,,,,　　　　　　　　,.l:::::::::::::::∧　　 | 　|　　j　　　　　　　　 '､.: : : : ／!::j 　 ;,　　　　　'';,,,;';,,;''
　　　　　　　　　　　 '　　　　 l::::::::::::::::::∧ 　 !　 !　　　　　 . : : : : : .　　　 l￣　　/jｿ　 ';,　　　　'''';;;;;''
,,,,;;;;;;'''''''　　　　　　　;'　　　...l:::::::::::::::::::::::〉　 |　 !　　　　. : : : : : : ::　　　 l　　　 jノ　'';;,,　　　''';;;;;;;,,,,,,,;;;'''''
　　　　,,,;;;;'''　　　　''';;;''　　 l:::::::::::::::::::::/　　　　　　 . : : : : : : : :　　　 l　　 .'''''';;;;;,,,,;;;;''''''';;,,　　　　　　,,,;;''
　　　　,,,,,,;;;;;;;;;''''';;;;;;;;,,,,,,;;;''''.l::::::::::::::::::／　　　　　　　 . : : :　　　: :　　　　 l.;'''''';;;,,,　　　　　,,,,,;;;;''''''
　　　'''''''''''';;;;;;;,,,,,,,　　　　 ,'::::::::::::::／　　　　　　　　　　　　　　 :　　　　 l　　　　　　　　　　　　　,,,
''''';;;;;;;,,,,,,,　　　　　　　 ./:::::::::: .┌─────────────────────┐ . '　　　　　''';
　　　　　　　　　　 /::::::／　│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │.';　　　　''''';;;;;,,,
　　　　　　　　　　　　　　　　　　│　　彼女たちは矛盾を感じ、苦しむようになる･･･　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　　　│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　　　└─────────────────────┘

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548： ◆c4bqdXp7mw：2014/11/07(金) 01:00:33 ID:ADKjhHJ6: 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 _＿___
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　　｀‐-､_
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／:.　　　　　　　 :.｀:‐-､_
　　　　　　　　　　　　. : :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. : .
　　　　　　　　　 . : :　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 : : .
　　　　　　　　　　 . : :　「･･･彼女らは教養をつけられ、また教育され過ぎたくらいである。しかし、　　　 : : .
　　　　　　_＿__,-－. : :　　彼女らを考えうる限り教養もあり社交上躾のよいようにしようという　　　　　　 : : .
　 ,イ￣´´　　　　　. : :　　努力が払われたのに、一方それと同時に、あらゆる自然な事柄に　　　　　　 : : .
／ｉ:l　　　　　　　　　. : :　　関しては、我々にとって今日理解できないほどうぶな状態に止まるように、　: : .
:ｉ:ｉ:ｉ:l　　　　　　　　　. : :　　細心の配慮がなされていたのであった。･･･」　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 : : .
:ｉ:ｉ:ｉ:l　　　　　　　　 . : :　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 : : .
l:ｉ:ｉ:ｉl　　　　　　　　　: : :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. : :
lｉ:ｉ:ｉ:ｉl　　　　　　　　　　　　　　　　　 ..:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ:.:.:.:　　　　　　　　　 :.:.:.:.:　　:.:.:.:.:.　ヽ　　　ヽ
.lｉ:ｉ:ｉ:ｉl　　　　　　　　　　　　　　　 ..:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ:.:.:.:.　　　　　　　　:.:.:.:.:.:.:.　 :.:.:.:.:..　　ヽ　　　ヽ
..lｉ:ｉ:ｉ:ｉl　　　　　　　　　　　　　　　　　 ..:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ:.:.:　　　　　　　 ,-‐－-､_ :.:.:.:.:.:.　　ヽ　　　ヽ
. lｉ:ｉ:ｉ:ｉl　　　　　　　　　　　　　　　　 ..:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ:.:　　　　　　／;,;,;,;,;,;,;,;,;,;｀－‐--､_＿_ヽ　　　ヽ
　lｉ:ｉ:ｉ:ｉl　　　　　　　　　　　　　　　　　　　..:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ:.　　　　 .／;,;,;,;,;,;,;,;,;,;,;,;,;,;,;,;,;,;,;,;,;,__,-－'´三三=ゝ
　.lｉ:ｉ:ｉ:ｉl　　　　　　　　　　　　　　　　　 ..:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ:.:　　 ./;,;,;,;,;,;,;,;,;,;,;,;,;,;,;,;__,-－'´三三‐'´
　 lｉ:ｉ:ｉ:ｉl　　　　　　　　　　　　　　　　 ..:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ..　/;,;,;,;,;,;,;,;,;,__,-－'´三三 ‐－'´
　 .lｉ:ｉ:ｉ:ｉl　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ..:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:._＿ヾ´_＿,-－'´三三-'´
　　lｉ:ｉ:ｉ:ｉl　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ..:._＿,-‐－'´￣=_/￣ヽ､三三-'´
　　.lｉ:ｉ:ｉ:ｉl　　　　　　　　　　　　　　　＿,-‐'´￣三三三三三,-'´___,-'´
　　 lｉ:ｉ:ｉ:ｉl　　　　　　　　　　　 _,-‐'´三三三三三三-‐'´￣　"´
　　 .lｉ:ｉ:ｉ:ｉl　　　　　　　　_,-‐'´三三三三三-‐'´￣
　　　lｉ:ｉ:ｉ:ｉl　　　　 _,-‐'´三三三三-‐'´￣
　　　.lｉ:ｉ:ｉ:ｉl　_,-‐'´三三三三-‐'´
　　　 lｉ:ｉ:l/三三三三-‐'´
　　　 .lｉ:/三_,-‐'´￣
　　　 .｀´￣
　　　　　　　　　　　（※：『昨日の世界』　シュテファン・ツヴァイク　　原田義人訳、みすず書房より抜粋）
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549： ◆c4bqdXp7mw：2014/11/07(金) 01:00:52 ID:ADKjhHJ6: 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　・

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550： ◆c4bqdXp7mw：2014/11/07(金) 01:01:15 ID:ADKjhHJ6: ┌───────────────────────────────────┐
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
│　　マリー･テレーズは、修道院 ―― 偽善的な道徳を女性に教育する場 ―― を　　 │
│　　出てすぐに元帥と結婚した　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
└───────────────────────────────────┘

　　　　　　　　　　　∥　　　　　　　　　　∠f込　　　勿´　　　　　　　　　　　　 l
　　　　　　　　─＝　＝─　　　　　 ,ｲ　 =＿ﾄ､＿￣￣￣》　　　　　　　　　　 |
　　　　　　　　　　　∥　　　　　　　 /ゝ≠ゞ≠ゝ〆≠x､　　へ）の）イー‐:≪＿＿＿　　 l
　　　　　　　　　　　 | 　　　 .　　　y'´　　　　　､　　l　lゝ､|　＼マ（　ヽ」､　　　　　　　　｀` ‐ ､
　　ヾ､　　　　　　　　　　　　　 .　　/　/　 l　　　　ｌｌﾑ斗-l lヾ!　　＼ヽ､ソ｀ヾ｀ ‐ ､　　　　　　　　｀ ‐ ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,'　/　　 !　　　 ll l/ィﾊﾚl　|　　　＼( のく＞　　　　　　　　　　　　｀ ‐ ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,'　 ;{　　l l-､ﾄ､ l､/ ´弋リ/ |　　　　＼､ソ＠)｀　　　　　　　　　　　　　　 i
　　　　　　っ　　　　　　 l 八ﾄ､　l ﾍ'示､　　　 '´　l　　　　《ヽ入ソﾉ｀` ‐- ､._　　　　　　　　　　l　　　　　ﾄ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ!ヽヽゞ' 　 ,　ﾍ　　, |/　　　　　ヽ｀ ‐ ､　　　　　｀` ‐- ､._　　　　　l　　　　ヽ､」
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 lﾄ､　ゝ　ﾉ　 ,.ｲ　　　　　　ヽ　　｀‐､　　　　　　　　｀`　　　 /
　　　　　　ト､　　　　　　　　　　　　　　ヽ.ﾐ≧ ‐- '　　ヽ　　　＼　ヽ､「　　　＼　　　　　　　 /
　　　　　　ヽ､_ゝ　　　　　　　　　　　　　　　　　.＞'´ 丶-、_ ＼　　　　丶　　　　　　　　　　　　 /
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 i ´ 　　　　　　｀‐＼　　　　　　＼　　　　　　　　　　l
　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾐ( ） (-）ﾉーく⌒）l 　　　　　　　　　｀‐ ､　　　　　　　　　　　　　　｀‐､ヽ
　　　　　 |　　　　　　　　　∠二〉ヽ､＿人　　）ﾄ l　　　　/　　　 l　　　　i　｀` ‐- ､._＿＿＿　　　　　　｀‐､　　　　　　　　　.
　　　　　∥　　　　　　　　ミ/　へ⌒　）　｀‐ーく￣ヽ　　l　　　ﾉ　　 l　 .l　　　　　　　　　　　｀` ‐- ､._　　　｀‐､　　　　　　　.
　　─＝　＝─　　　　＜三l　ヽ┘ｲ ',/フプヽﾄ:::::::::〉ｲ-lヽｨ　　　l　l　.l　　＜＞　　　　　　　　　　　｀ ‐ ､　＼
　　　　　∥　　　　　　　　/＿「　入7ト＼　　　＼ノヽゝ /　 L,ﾍ　　l　　 l　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｀ ‐ ヽ
　　　　　 |　　　　　　　　　　　￣l し',ﾉ l　ヽ　　 l　　　　l　　　　レL＿,.ｲ /'"´￣',
　　　　　　　　　　　　 , -'´／イ入人ソ,ゞ ', 　l　　　　l　　　　　　　　/ /　 ,､｀` ‐- ､
　　　　　　　　　　, -'´ ／／/ /ﾚ´ヽ､ノ　l　',. l　　　　l　　　 , - ､　　l /　　　〉　 ,､-'´l　　　　　　　　　　　　　　　_ , ､ -‐ｰ
　　　　　　　　／　／／　/ / ,' l人ノ￣　　', !　　　 l　 ,-'´　　　＼､-‐､-､'　／　　 /　　　　　　 _ , ､ -‐ｰ ''"´
　　　　　　　/　／／　　 / / ,' ,'l ',　　　　　　ヽ､＿ノl く　　　　ヽ　　＼ヽ〉/_,､-‐''´_,､ -‐ｰ ''"´
　　　　　　 /／/ /　　　/ /　i　l ヽゝ､_,､-‐ｰ- ､　　　 l　＼　　　　　 ,､-l_」ﾉ￣￣￣　　　　く
　　　　　　ﾚl　ヽ',　　 / /　　l　l_,､-‐ｰ-､￣￣ヽゝ　　l　　ヽl　　／　 ,イ',ヽ｀ ‐ ､.＿_,､-‐''"´　｀` ‐- ､._
　　　　　　l l　　ヽi　 ,' /　　　￣￣￣￣ヽ　　　　　　　l　　 l　/　　 /　l .', ＼　　　　　　ヽ　　　＼　　　｀` ‐- ､._
551： ◆c4bqdXp7mw：2014/11/07(金) 01:01:34 ID:ADKjhHJ6: ┌──────────────────────┐
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│
│　　だが年老いた元帥はほとんど家を空けており　　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│
└──────────────────────┘

　　　　　　　　　　　　　 /　/::::／ !　ハ　　　|　 ! |　|　ヽ＼∧
　　　　　　　　　　　　　 |　|:::/.!　 |　 |　|　　　レ'| レj　　「「　|
　　　　　　　　　　　　　 |　|:::| |　 |　 |!　!　／,.ィ升! |　　.! !　 !
　　　　　　　　　　　　　 |　|:::| |　 |　 i|　|　xrf:しrり| .!　 /| !　∧
　　　　　　　　　　　　　 ∧ ヽ| |　 | -┼ナ乂` ゞ≠j/　/| | !　| ∧　　　　　 /}　＿＿ノL _,.イ
　　　　　　　　　　　　　〈_X!　| |　 Nrf示j'　　　 ∠ _,.ｲ | !.|　.!.|　＼　　　／/'´::::::::::::::::::::::::/
　　　　　　　　　　　　　　　 V　|　＼ヽゞ'　r _　／／ V |.|　.| !　　＼／／:::＝ニ彡'::::::::∠_/
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　　　　　　　　　　　　　　　　￣「　 /　　　　　　＼V　/:::/／　／:::::::::::::￣￣:::ー＝ニﾉ
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,.-―ﾉイハ　　　　　| /　|:::::::￣￣:::::、￣｀ヽ:::::::::::::＜￣
　　　　　　　　　　　　　　　　　／{. ／　　　 ! 　　　 !'　　|::::::::::::::::::::::::＼::::::::::::::::_＿_」＼
　　　 ┌──────────────┐ 　　 |　　 }::￣＼ヽ＼:::::::＼:::::::::::ヽ　｀丶.i
　　　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │ 　　 | 　 ,ﾊ:::「＼:＼|::ﾄ､:::「＼「￣ﾊ　　 | |
　　　 │ 　彼女は無聊に苦しむ日々を　 │ 　　 |　/　ヽ「ヽ＼::::|　｀「　 |　　　|　　 ! !
　　　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │ 　　 |　　 /　|　|　 |:/　　| 　 !　　 |　　 | |
　　　 └──────────────┘　　　.|　　 i　 |　|　 /　　 |　　|　　　|　　 j/
　　　　　　　　　　　　　　　＼._ 　_　／`|　　　 ,'　　 |　 |　! /　　　/　//　　　|
　　　　　　　　　　　　　　 / ￣＼　　　 !　　　 /　　 !　 V /　　　/　//.|　　/!
　　　　　　　　　　　　〈　　 / / ＼　　　 /　　　 '.　　V　　 /　//　! 　//
　　　　　　　　　　　　　　　　　|＼〈　i　 / |＼　／　　　　 '.　　＼／　／　 |. //
　　　　　　　　　　　　　／　ハ |　{　ﾊ　｀´　　　　　　ヽ　　　＼'＿　　j//
　　　　　　　　　　　　　　／　　/　　 |　!　.ﾉ　　　　　　　　　､　!　　　＼　＼
　　　　　　　　　　　　　　|　　 /　　　　j／-‐　　　　　　　　＼　　　＼ {
　　　　　　　　　　　　　　|　 /　 /　　 {　　　　　　　　　　ヽ　　　　　 V＼
　　　　　　　　　　　＿＿j／...┌────────────────────────────┐
　　　　　　　　　／　／　　 .│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
＿＿＿＿厂￣/　　　　　　} .│　　若い愛人オクタヴィアンとの逢瀬で過ごし、自らを慰めている　　 │
＿＿__／￣￣/　　　　 i　/ . │　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
＿__／　　／|　|　　　 |　　...└────────────────────────────┘
　　／　　　∧/　　／　　　　　　 /　　＼　　　　￣'´　　　　〈､＿_,.イ--　､　　　　 }-}
＿／＿＿／　/＼／　／　　 /　〈　　／　　　　　　　　　　　　　ヽ＿＿__　　　＞､　'　ヽ
　　　　　 / .／　　/　　　 /　　　　　 {　　　　　　　　　　　　　　　　　　　-､-_､　　　 `ｰ＜
＿　　　　　　　　　　　＿__／　　　　　　ヽ ――--　..＿　　　　　　　　　　　　｝-'､
　　ヽ.　／　　　＿／　　　　　　　　 /　　＼￣￣￣￣＼≧‐--／＼＿,.　 -―-'
552： ◆c4bqdXp7mw：2014/11/07(金) 01:03:59 ID:ADKjhHJ6: ┌────────────────┐
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
│　　強気なマリー･テレーズにとって　　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
└────────────────┘

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ミ:ヾ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 j!　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 Ⅵニ=',
　　　　　　　　　　　　　　-=ニz-..､　､＿　　　〃　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 lzi.|ニi　i:|
　　　　　　　　　　　　＿＿_　｀`ヽ､:ヽ＼ﾐz､　i:|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |z|i=ﾆ|,'zij!
　　　　　　　　　=ニニニ￣ﾆﾆ≧z-ヾ､_zヽﾆlヽ:!　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　iﾆﾆ=/ﾆ=7
　　　　　　　　　,...:ｬ≦ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ二ニニニﾍ　　　　　　　　　　 . ィ＝= ､　　　　　　　　 7ﾆﾆﾆﾆ=/〃7i
　　　　 xｬ≦ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆfヽ i',　　　　　　　　　／ﾆﾆﾆﾆﾆ=',フ　　　　　　〃./ﾆﾆﾆﾆ=//::///
　　　 ,x彳 . イﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆf＼ヽ　　　　　　　〃!ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ',ヾ._　　　　ノ/ｲﾆﾆﾆﾆz/ｲ:;ｲ//y
　　 '´. イ:____ﾆﾆﾆ__===---x_ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ=＞:､__　　　　ヾﾆﾆﾆﾆﾆﾆ=',-､　　イ:≦ﾆﾆﾆﾆﾆﾆ∠.イ彡'
　　／＜　彳´￣　　　　　　_,..≧ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆi￣｀`ヽ'ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ`'´ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆi_,. イ
　 '´　　　　　　　　　　　　　　　　,.　 -‐ニﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆニニ彳
　　　　　　　　　　　　　　 , ≦テ'´￣￣　フﾆ=---jﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ≦z=ィ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　￣￣ . イ::---yﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆz`ヽ､￣
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　┌───────────────────────────┐
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│ 　家に帰って来ず、多くの時間を外で過ごす元帥との結婚は　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　└───────────────────────────┘
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／ｲ／_イﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆf＼-;z|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／ｲ／´ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆiヽj
　　　　　　　　　　　　　　　　　　／ｲ／___ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆz＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／ｲ／　／ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆi＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／ｲ／　 ∠jﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆiﾍ
　　　　　　　　　　　　　　　　　／ｲ／　　　　　-yﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆz;-　＿ﾆﾍ
　　　　　　　　　　　　　　／ｲ／　　　　　 , 'ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆi_j l--ﾆ-- ≦　　　　￣
　　　　　　　　 ┌────────────────┐ .几ﾆ二ｚiﾆﾆ=i-ヽﾆﾆﾆﾆﾆjl
　　　　　　　　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │　　lﾆﾆf,'　.iﾆ=ヽ　ヽﾆﾆﾆﾆ!
　　　　　　　　 │　　不幸なものであったのだろう･･･　　 │　..,'ﾆ=/　　|ﾆﾆl|　　ヽﾆﾆjl
　　　　　　　　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │　,'ﾆz/　　 jﾆﾆli'　　　ヽ7
　　　　　　　　 └────────────────┘ ,'=ﾆi　　〈ﾆﾆﾝ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /ﾆニ|

.
553： ◆c4bqdXp7mw：2014/11/07(金) 01:04:22 ID:ADKjhHJ6: ┌──────────────────────────────────────────┐
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
│　　そしてその “不幸な結婚” ―― 修道院を出てすぐオックス男爵と結ばれようとしている ―― を　　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
└──────────────────────────────────────────┘

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿___
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　´‐…￢ミヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　＿＿___）ﾉ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　 .ｘく爻爻爻爻爻:ｘ.
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,x勿爻≫=ﾆ=ミ爻爻沁ｘ、　　　　　　　　　　　 ∧
　　　　　　　　　　　　　　　　　　／劣iｱ´.::.::::::::）::::::`ﾞ守爻爻ﾄ､　　　　　）ー‐一'′＼
　　　　　　　　　　　　　　　　／ｊ爻ﾀ/.::.:::.:.::::〃.:::::::}:::::`守仍{　＼　　　／　　　　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　￣冰７.:/.:/.:::::ﾊ}:::::::/!:::::::::::Ⅵ价ｰ一　／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /X/.:/.:/.::／ /:::::/ j:::ﾊ::::::::i爻 |　　｀ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　 ,:个ｰ=彡斧ミ/.::ｘ磷ミ刈}::i::::斥ｊ　　　　|　　　　ゾ　フ
　＿＿__　　　　　　　　　 /爻爻|.:ﾊ辷ｿ￣, ﾉ辷ｿ }ﾘ:ﾙ/亥{ 　　　 |　　　　　　　ァ
　寸笏爻}≫x.___,ｨ　　　　 xく爻歹小: ゝ'''　＿_　''' ノイｊ/xi刹|　　　ノ.　　　フ　｜
　　守爻爻爻Ⅳ　辷＝＝彡爻才/.::八{ヘ、　{　丿　 .ｲ:::/{爻刹:.　　　＼.　　　　　　ニ
　　　`守≫'"　　弋竺爻尨イ:::厶ｲ::::::::::::ｊ＞　　イくﾉ:/: {爻刹::. 　　　）　　　ィ　ナ
　　　　）　　　　　　　￣了 /.:::/: :/ : : {i厂　≪爪≫ //: : {爻刹:::.　　　　）. 　　　　ル
　　　　 }　　　　　　　　 {,/.:::/: : : : : :{i}　　{ｉ}北{i} 　{: : : :{爻刹::::　　　／　　　｜　が
　　　　 }　　　こ　　　Ｖ.:/ : : : : : {i}　　 {i}从{i}　　V : : :寸爻ミｘ　　 ⌒)　　　　　　娘
　　　ノ　　　こ　　　　　了: : : : : {i}　　　{i}i:i: i:{i}　　 }/: : : : 寸爻爻ｘ　く　　　　　　　ヽ
　　　＼　　　　に　　　　　 {_: : : : : {i}　　　{i}i:i　i:{i}　　 }: : : : : : : 寸爻爻X）
　　　　ヽ　　　：　　　　　　厶イ（{i}　　　{i}ｉ:ｉ　i:{i}　　 {: : : : : : : : :｀ヽ刈i会ｘ
　　　　　｝　　：　　　　　广⌒ゝ竺竺竺彡ｉ　i:ミ竺竺ヽ: : : : : :{{≫≪}}爻爻）　　　　　／
　　　　　）　　：　　　　 {{≫≪}}ﾌ.::Ⅵ圭＜　　　＞圭个ﾄ: : : : :{i}:爪:{i}寸爻⌒ヽ　　　／
　　　／　　　　　　　　　 V 小 V.:::::::Ⅵ圭　＞＜　圭iﾘ {::.｀￢{i}.:::::::::{i}:.寸爻函≧ｘ'
　　｀ヽ　　　見　　　　冰_うミメ:::ﾉ圭斧ﾐﾒ､ィ劣圭Ⅳﾍ::.､　{i}.::ヽ:ヽ{i}::::冰く´
　　　　 } 　　参　　　　　{=く　　 }r斥⌒ヾ圭圭圭彡'": : ｀ヽ　 {i}-=ﾆ￢⌒ヾ}}､ヽ
　　　　ﾉ　　　　　　　　　　＞(＾'＾'＾'＾'フ : : : :Ⅵ天Ⅳ: : : : : : : :}　_}ｰ＝ミヽ: : :〃.:::.､＼
　　／　　　　！！　　 /: : ゝﾆ二フ: : : : : : ┌────────────────────┐
　　⌒ヽ　　　　　　　 { : : : {i{}i} : : : : : : : : :│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
　　　　 }　　　　　　　　ゝ :{i{}i｝ : : : : : : : : : │　　今まさにしようとしている娘が、ゾフィーだ　　 │
　　　　 }　　　　　　　　了⌒ヽ : : : : : : : : │　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
　　　　ﾉ　　　　　　　　　　 /: : : : : : : : : : : : : └────────────────────┘
　　 .ｲ　　　　　　　　　　 { : : : : : : : : :_,..｡ｒ:≦圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭
　／: :.＼　　　　　　　　　　〉: : : : : : : i刹圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭
/: : : : : : :＼　　　　　　　 / : : : : : : : :i刹圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭j｣.芯斗ｒ≦斧
554： ◆c4bqdXp7mw：2014/11/07(金) 01:04:39 ID:ADKjhHJ6: ┌──────────────────────┐
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
│　　第二幕、ファーニナル家での、結納の場 ――　　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
└──────────────────────┘

　　　　　　　　　　／::::::::::::::::::::::::::::::＼　　 __ 　　　　　　　　　　　＿＿＿
　　　　　　　　／"::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ／::::ヽ　　　　　　__, -´￢≠‐ ､　｀丶、
　　　　　　　／":::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::／::::::::::::_j　　　／フ￣`～､　※　ヾ､　　ヽ
　　　　　　　ヽ :::::::::::::::::::::::::::::::::::::／::::::::::: ／｀ヽ　〃／,　‐＿　　＞､_ ※ ､ヽ　　ゝ‐､
　　　　　　　　＼ ::::::::::::::::::::::: ／::::::::::::／__｀ヽ　Y /　/／...::::／　/　｛l　　 l｝ ::　　　＼
　　　　　　　　　　＼::::::::::::: ／:::::::::::／::.........ヽﾊ　　〃 ≠'´::::::／／｛l　　 l｝:::　　　／
　　　　　　　　　／::::＞ｰ' ´ :::::::;:イlヽ､＞ーﾃﾍj　　　ﾊ_彡ﾍ／ｲ::　　｛l ※ .l｝::　　／
.　　　　　　　　ゝ､.'´ ::::::::::; イ:ﾍ:..ﾚ∠_｀ﾞ才`ゞj 　　 l.{ｿﾉ ‐/≧ｪj:::/　｛l　l　l｝__／　!
　　　　　　　　　　＼_ ィ'´　 ;:.　ヽｬ:::ﾟ）` ,l　　ヽ　　　゛r´　.l ´（ﾟ:::}!/::/ ｛l ※l｝:::　　 l
　　　　　　　　　　　　　ヽ::..　l::... . 弋''´_ノ　　ｲ　　　､　　｀ｰ｀ヲ::／/｛l　 l｝ :::::　　　l
　　　　　　　　　　　　　　）j 八＼:::..又　　　　　　ヾ　　　　　彡／〃/ ｲ　 ::::　　　 l
　　　　　　　　　　　　　　〔"￣''フ=---､≧='　　_　l l　　`ｧ‐=≠∠二／:::::|　　:::.　　　 l
　　　　　　　　　　　　　 /￣　〃´ .::::::::::∧　／圧＞!Y〃ゝ'´￣￣ヾ |::::::::|:::　　:　　　 l
　　　　　　　　　　 /　　〆 .::::::::::::::::　∧ .ド/7ﾍ<'|〃/　.:::::　　　ヾ|:::::::::l::::　　　　　　l
　　　　　　　　　　　 r/　〆::: .::::::::::::::::::::　::∧j ｀´:;:::｀|∨　 ::::　　.:　　 |:::::::::l:::.　　　　　　 l
　　　　　　　　　　　7≠":::: :::::::::::::::::::::::: .:::::∧ﾍ_::;r～f|　　::　..::　　　 l:::::::::',::..　　　　　　 l、
　　　　　　　　　／/:::::::::: ..:::::::::::::::::::::::::::::┌───────────────────────────┐
　　　　　　　／:::/::::::::::/ :::::::::::::::::::::::::::::::│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
　　　　　　く::::::/::::::::／ ::::::::::::::::::::::::/"::::│　　ゾフィーを一目見て、オクタヴィアンの心中に変化が起き･･･　 │
　　　　　　　　＼`ー─､::::::::::::::::::::::/::::::::ｊ│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
　　　　　　　　　 `ー─ﾍ⌒Y::::::::::/::::::::::::└───────────────────────────┘
　　　　　　　　　　　　　　＞!::::￣`ーt‐‐´:::　　|::::::::::::/　　　 ::::::::.....:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::＼　　　　　＼:::::＼
　　　　　　　　　　　　　〃〆:::::::::::::::::|　.::　　／::::::::::::　　　　 :::::::::::::::::::::::::::::::ヽ:::::::::::::::::::::::::::::＼　　　　　＼::::::＼

　　　　　　　　　　　　　　 ┌──────────────┐
　　　　　　　　　　　　　　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
　　　　　　　　　　　　　　 │　　ドラマは大きく動き出す ――　│
　　　　　　　　　　　　　　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
　　　　　　　　　　　　　　 └──────────────┘

.
555： ◆c4bqdXp7mw：2014/11/07(金) 01:04:56 ID:ADKjhHJ6: 　　　　　　　　　　　　　　　 ┌───────────────┐
　　　　　　　　　　　　　　　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
　　　　　　　　　　　　　　　 │　　 ┌─────────┐ 　　│
　　　　　　　　　　　　　　　 └──┼─────────┼──┘
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │　 ┌─────┐　 │
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 └─────┘
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　┌───┐
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　└───┘
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ┌─┐
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 └─┘
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　□
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　：

.
556： ◆c4bqdXp7mw：2014/11/07(金) 01:05:14 ID:ADKjhHJ6: 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　本日の投下は、以上です。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｶｯﾄ
ちなみにオックス男爵のアリアの中、「ボヘミア娘云々」の箇所（まどマギ勢が出てる辺り）は、動画ではマミられてます。

後編で触れる予定ですが、初演の時にこの辺りは “猥褻” を理由に検閲されており、現在の上演でも大概の場合
カットされてますが、このスレでは掲載しました

.
557： ◆c4bqdXp7mw：2014/11/07(金) 01:05:33 ID:ADKjhHJ6: 昔、『フィガロの結婚』を元にしたスレ「やる夫はたわけた一日を過ごすようです」というのがあったんだってなー（棒読み

ttp://jbbs.shitaraba.net/otaku/12766/storage/1254911452.html

　　　　　|∧∧
　　　　　|･ω･)　　　ﾁﾗｯ
　　　　　|⊂
　　　　　|

　　　　　　　　　　　それではｗ

　　　　　|
　　　　　|ﾐ　　　　　ﾋﾟｬｯ
　　　　　|
　　　　　|

しかし、>>242,495 、どうしたものやら･･･

.
558：名前なんて無いだろ常識的に考えて：2014/11/07(金) 01:08:02 ID:ZRg8FH8Y: 乙でした～

「イーレ・フュルストリッヒェン・グナーデン！」に
「ヴォー・イッヒ・マイネ・フィンガー・イン・イーレ・フィンガー・シュリンゲ」ですか
イーレのあとにfが来ると「h・r・e・f」と取られて撥ねられるってことのようですね、面倒な……
559： ◆c4bqdXp7mw：2014/11/07(金) 01:20:17 ID:ADKjhHJ6: なるほど、リンクタグと同じ扱いになって撥ねられてるわけですか
ありがとうございます
560：>>242修正 ◆c4bqdXp7mw：2014/11/07(金) 02:06:01 ID:ADKjhHJ6: ┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳
┻┻┻┻┻┻┻┻┻┻┻┻┻┻┻┻┻┻┻┻┻┻┻┻┻┻┻┻┻┻┻┻┻┻┻┻┻┻┻┻┻┻┻┻┻

.　　　　　　　　　　　　_　　　　　　　/::::::::::::: /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
　　　　　　　　　　　　| |.　　　　　 i::::::/::::::i::::::::!:::::::::::::､::::::::::::::::::::::::::',
　　　　　　　　　　　　| |　　　　　　 |:::/::::::::ｉ::::::∧:::::::::::::ﾄ､::::::::::::::::::i､::l
　　　　　　　　　　　　| |.　　　､__Ⅳ::::/:::i:::::/__!::::::::::::匕ヽ:::::::::::::ハ:|
　　　　　　　　,-〈｀ヽＪ |　　　　ﾌ::l::ｒ'l:::/!::/ｾﾐl::::::ﾊ:::尨_ハ::::::i:::ﾄ､`!　　　　 Ich hab' Ihr doch nicht ernstlich wehgetan?
.　　　　　 /´⊂´￣ヽ　|　　　　´￣]八!/i」:瓜ﾘ !／ Ⅳ　　　小ハl
.　　　　　ヽ_弋入　｀　}　　　　　　　ｊ､八i　　´　　ｊ〉　　爪i　　　　　　　　（怪我は無かったかな？）
　　　　　　 /　/　　　 /　　　　　　　　　　ｊヽ､　ｔ＿ｱ　.ｨ
　　　　　　 |　{　　　 /　　　　　　　　　 _＿／/| ヽ　__／/ |＼
　　　　　　ヽ　　　 _丶　　　 ,--－゛:::::／::::| 〈　　　／　.|::::＼ﾞ''ｰ-::､_
　　　　　　　|_,.．-´ /::}　　　　/::::i:::::::::/:::::::::/∧。V￣＼　 |:::::::::＼:::::::::::::｀ヽ,
　　　　　　,zi_,.．-´:::::::|　　　 |::::/::::∠:::::／::|/＼丱／/ ヽ/|:::::::::::::::ゝ::::::::::::::::|::}
―――――￣￣＿＿＿￣￣￣￣￣＿＿＿＿＿―――￣￣￣￣￣￣￣＿＿＿＿＿＿￣￣￣￣￣＿＿＿
＿＿＿＿＿＿―――━━―――￣￣￣￣￣＿＿＿＿＿￣＿＿＿￣￣￣￣￣＿＿＿＿＿―━━―￣￣
―――━━――――￣￣￣￣￣￣￣＿＿＿＿＿＿―――――＿＿＿＿￣￣￣￣￣＿＿＿＿＿￣￣￣

／

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　　　:`､｀ヽ､,,,
　　　:::::＼:::::::｀￣:゛゛ｒ-､　ｒ- ー､
　　　:::::::::::|::::::::::::::::::::ヽ　｀ヽ-.､　ヽ _
　　　:::::::::::|:::::::::(⌒'彡'::ヽ　ヽヽ　ヽ｀ヽ､
　　　:::::::::::|::::(⌒　｀):::::::::',　　`''　　　｀ﾞ　｀ー､
　　　::::::::::i:::::::`ｰ～′:::::::::}　　　　　　　　　 ',
　　　:::::::::i::::::::::::::,- 、:::::: ｜　　　　　　　　　 ',
　　　::::::::i:::::::::::::::',　 ',_ :::: ｌ　　　　　　　　　　 ',
　　　:::::::i::::::::::::::::::{　　 ` -'　　　　　　　 ,.-‐――┴- ､
　　　::::::i::::::::::::::::::::｀ヽ.　　　　　　　　／　　　　　　　　＼
　　　:::::i::::::::::::::::::::::::::::ヽ　　　　　／　　　　　　　　　　　ヽ
　　　::::i::::::::::::::::::::::::::::::::::＼　　　/　　　　　　　　　　　　　　ヽ
　　　:::i:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::｀ヽ､/　　　　　　　　　　　　　　＼
＿＿＿＿＿＿―――￣￣￣￣￣＿＿＿＿＿――━━―￣￣￣￣￣＿＿＿＿＿＿￣￣￣￣￣＿＿＿＿
―――――￣￣＿＿＿￣￣￣￣￣＿＿＿＿＿―――￣￣￣￣￣￣￣＿＿＿＿＿＿￣￣￣￣￣＿＿＿
＿＿＿＿＿＿―――━━―――￣￣￣￣￣＿＿＿＿＿￣＿＿＿￣￣￣￣￣＿＿＿＿＿―━━―￣￣

.　　　　　　 |　　ｌ　　　 /|　　|　ｌ　 |　ｌ　　｜　|
　　　　　　　　 |　　|　,斗-| |　　|,斗--ミ､! 　｜　|
　　　　　　　 |　　| l | | l_| |　　ﾄ､ト､_|＼|　　｜　|
　　　　　　　 |l　l | l ﾚｲ心、　!　ｲ:心､.l 　｜　|
　　　　　　　 ||、l ﾚﾍ|　ﾋ:ﾘ　ヽ| 　ヒリ　|　　, 　 |
　　　　　　 l' ヽ　 ||　　　,　　　　　　 |　 /　　|　　　　　 Ihre fürstlichen Gnaden!
.　　　　　　　　＼八　　､＿,　　　 /／ l　 l |
　　　　　　　　　　　　｀　ト､　　　　　イ'l　l l.|、 | !　　　　　（奥方様が！）
　　　　　　　　　　　　ﾉｨ'r＞- 　 '´　|ハ |ﾙl ヽ|ヾ､
　　　　　　　　　　 r‐{/＼　　　ハ､｀
　　　　　　　　 -=≦三/.:/　　 >､.∠　 ∨l≧-
.　　　　　 /{ﾆ三三三/.:/,.ィ ´／}{＼｀iヽ|::!三三≧=ｭ､
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561：>>495修正 ◆c4bqdXp7mw：2014/11/07(金) 02:07:11 ID:ADKjhHJ6: ┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳
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. 　　　　　　　　　　　　 ,´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
　　　　　　　　　　　　 │　Mein schöner Schatz, 　　 │
　　　　　　　　　　　　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
　　　　　　　　　　　　 │　（僕の可愛い人よ･･･）　　 .│
　　　　　　　　　　　　　ゝ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿__乂

────────────────────────────────────────────
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　':::/::::::::ﾉ:::人:::＼:＼ヾー--ト ,._ヾ:: l:::::::::::::::::::::::::::::∨三三
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|::l!:::::::/::::|,.-‐'､:l ヽ-ゝゝｫ＝ﾐ≡ｧ::ﾉ::::::::::::::::::::::::::::::::∨..三
　　　　　 will Sie sich traurig machen mit Gewalt? 　　　　 |::ﾊ::::/:ｲ::|,ｨ= ､＼　　　r::::ﾊﾘｲ:::/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::ﾞ三
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ゞ! V/::::ﾊ! ﾊﾘ! 　　　　　ゝ-r'っj/!ｲ::::::::::::::::::::::::::::::::::::|,,／
.　　　　　（どうあっても哀しい気持ちになりたいの？）　　　　　/へ:::::l:|rぅ-'　　　　　　　　｀.j　/|:::::::::::::::::::::::::::::::::::: l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　l:::ヽ:::ヾ　ヽ　　　　　　　 /　':::::::::::::::,:::::::::::::::::: ﾉ
────────────────────────────────────────────

. 　　　　　　　　　　　　 ,´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
　　　　　　　　　　　　 │　Wo Sie mich da hat,　　　　　　　　　　　　　　　　│
　　　　　　　　　　　　 │　wo ich meine Finger in Ihre Finger schlinge, 　 .│
　　　　　　　　　　　　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
　　　　　　　　　　　　 │　（僕がここにいて、　　　　　　　　　　　　　 │
　　　　　　　　　　　　 │　僕の指を君の指と絡ませ）　　　　　　　　 │
　　　　　　　　　　　　　ゝ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿__乂

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,.-‐-､,. --―,ｧ '"｀)
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　｀''ｯ‐'" 　,.　゛
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,./　　,r<｀.／　　／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　／ |　　j′∨　　 /ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　 ,.ィ゛　│　,ﾉr"｀ヽ　 ,/　　｀､
　　　　　　　　　　　　／　|　 ,i´'ｰ'゛λ､　 `ぐ、　　｀､
　　　　　　　　　　　 r'゛　_ﾉＬ.ノ　　　/　ヽ、　　ヾ:、　　｀、
　　　　　　　　　　　　ﾞァ'ﾌ　 i′　　 ′　 'ﾞﾄ､　　｀＞‐-､!
　　　　　　　　　　　　　　j′　　　　　　　 j′ヽ、／　'´.ノ !
　　　　　　　　　　　　　 |　　　　　　　　 | 　／　　／　 i.
　　　　　　　　　　　　 |　　　　　　　　　　　し'′　　,/　　　 i.
　　　　　　　　　　　 |　　　　　　　　 '′　　 / 　　　 i
　　　　　　　　　　　　　│　　　　　　　　　　　　　　　/　　　　ﾞ、
　　　　　　　　　　　　　/　　　　　. ,´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
　　　　　　　　　 _, - '゛　　　　　　│　wo ich mit meinen Augen Ihre Augen suche.　　 .│
　　　　　_,. -‐'"´　　　　　　　　.│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
_,.. -‐ ''"　　　　　　　　　　　　　│　（目と目を見つめ合わせているのに）　　　　　　　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　　　ゝ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿__乂

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562： ◆c4bqdXp7mw：2014/11/07(金) 02:07:42 ID:ADKjhHJ6: 以上
563：名前なんて無いだろ常識的に考えて：2014/11/09(日) 14:11:01 ID:Ti1B6nAQ: 投下に気づかず２日遅れですが、お疲れ様でした

今晩のBSプレミアムでザルツブルグでの『薔薇の騎士』をやるようなので、
このスレを眺めつつ見てみようかと思いますｗ
564：名前なんて無いだろ常識的に考えて：2014/11/09(日) 17:09:21 ID:W78CXpKs: >>563 thx

今日の放映予定は

* 21:00-23:00 「サロメ」 @ NHK E
* 24:00-27:50 「ばらの騎士」 @ NHK Premium
565：名前なんて無いだろ常識的に考えて：2014/11/09(日) 22:20:41 ID:YxC0iYKk: 乙です
オペラってほんとに人間の感情表現が生き生きしてると感じます
566： ◆c4bqdXp7mw：2014/11/10(月) 20:53:16 ID:CKSlBSM6: 乙ありです。

「質問あるかな～？」と（勝手に ◆c4bqdXp7mw が）思ってたけど、特に出なかったので
勝手に解説コーナーを始めます。

解説者アバターとして、シュトラウスとホフマンスタールが（初期の内は）〝主人公（少なくともタイトルロール）〟と
考えていた、オックス男爵（伊藤誠アバター）でお送りします

　　　 /: : /:: : : / : : :.!:: : : : !: : !: : : ヽ:: : : : : ',
　　　/: : /: : : 斗--､ :|: : : : :|: : | ,ィＴ: ',: : :ヽ : !　　　　　どうも。
　　　|: : |: : : : : |: /　＼: : /|:.ィ: :ヽ: : :.|.: : : ﾄ､:|
　　　|: : |: : : : /!/ ⌒ヽ| :/　|:./⌒ヽＶ: |.: : : | V　　　　　第十話ではオックス男爵の役を務めてるけど
　　＜ : _: : : / 〈　{} 　 |/　 .ﾚ　{} 　} |:./ヽ: : |　　　　　　第八話、『サロメ』の回ではヨカナーンもやってましたね。
　　＜:: |. 小{　　 _,,.. -　　　　､-.,_　ﾚ{: :.|ヽ:|
　　　厶ﾍ　ﾊ　　　　　　　　､　　　　 {ﾊ/　V　　　　　　実はわたくし、カール･ペロン、
　　　　　＼_!　　　　　　＿　'　　　　 !　　　　　　　　　　リヒャルト･シュトラウスと縁の深いドレスデン宮廷歌劇場の
　　　　　　　ヽ　　　Tﾆｰ‐‐‐,‐''　／　　　　　　　　　　花形歌手だったので、シュトラウスのオペラ初演とは縁が深いんで。
　　　　　　___,ｒ| ＼　｀二二´　／
　　　　／:/::::| ＼　ヽ｀_⌒ ィ´　　　　　　　　　　　　　『サロメ』以外でも、『エレクトラ』初演時にオレスト役、
　　／::::::/::::::|　　＼　　　´ ∧＞､　　　　　　　　　　　　そしてこの『薔薇の騎士』初演時にはオックス男爵の役を
／:::::::::::/::::::::|　　　　＼　 /　 !＼::`ｰ- ､　　　　　　　　歌わせてもらいました

　　　　　　　【カール･ペロン】

　　　　　／: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ＼.
　　　　 /: : : : : : : : : : : : : : : : :.、: : : : : : : : ヽ.
　　　　 /: : /:: : : / : : : !:: : : : !: : !: : : ヽ:: : : : : ',　　　　　　　　　ただ第九話の『エレクトラ』では、◆c4bqdXp7mw が
　　　 /: : /: : : : |: : : : |: : : : :|: : | ,ィＴ: ',: : : ヽ: .!　　　　　　　　「ひぐらしキャラの中ではバランスが悪い」
　　　 |: : |: : : : : |: /　＼: : /|: : r ､ : : :.|.: : : ﾄ､:|.　　　　　　　　ように思えたという理由で外されてさ･･･
　　　 |: : |: : : : /!/＿ノ | :./ .|:(ヽ､｀＼::::|.: : : | V
　　＜ : ｣_: : / 　_　　_|/ 　ﾙ. ＼＼　＼ : |　　　　　　　　　　おかげで『サロメ』、『薔薇の騎士』で
　　＜:: |. 小{　　｀ﾞ'''''' 　　　 ‐-＼＼　＼_　　　　　　　　　首チョンパされたり好色エロ親爺だったりと
　　　厶ﾍ　ﾊ　　　　　　　､ r--‐-､ >､　　　｀ヽ.　　　　　　　ロクでもない役ばっかりやってるんよな･･･
　　　　　　＼_!　 u 　　　 '　` ‐-､｀`　　　　　 `､.
　　 _, r´:/ : :| ヽ　　　　-　　-　　／＼　　　　 `､
　´:.:.:.:./:.:.:.:.::|　| ＼　　　　　／ヽ :｀ヽ　　　　ヽ.
　:.:.:.:./:.:.:.:.:.:.:|　＼　ヽ _　,　ィ ´ |::.:.:ヽ: : `､　　　　 `､　　　　　　ﾏｱ､｢School Days｣的ﾄ言ｴﾙ気ｶﾞ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｾﾝﾃﾞﾓﾅｲﾖｳﾅ…
.
567： ◆c4bqdXp7mw：2014/11/10(月) 20:53:43 ID:CKSlBSM6: 　　　　　　　　　　　　　 _,,,..-.ｰ.─.-.-....､._
　　　　　　　二ヽ,,..::"::::::::::::::::::::::::::::::::::::::｀:..､
　　　　　　／::::::::｀`:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
　　　　　 /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::＼::::::::::::ヽ　　　　　　　　もっとも、シュトラウスもホフマンスタールも『薔薇の騎士』で
　　　　　/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヾ:::::::::::ヾ:::::＼:::::::::',
　　　　 /:::::::::::::::i:::::i!::::::::::::::::ヾ:::::,,∠,､_:::::＼::::＼:::::',　　　　　　　俺がオックス男爵を歌うことに反対してたけど。
　　　 i::::::::::::::::!:::::i i:::::::::l::::::::イ＼＼＼:::::::::＼:::＼::',
　　　 l:::::::i::::::::!::::i,,ゞ;::::::::i:::::::::l　 >≧r､＼::::::ヾ＼_ r ､
　　　ｌ::::::i!:::i::::l;/i ._,,＼::::!､::::::l 　辻ヾ〉　＼:::ヾ） (ヽ､｀＼
　　　　 i:::::ﾊ::::|::::l:::i〈｀（ﾍ＼! ＼:', 　ゞ-′　　ラ∨/＼＼　＼
.　　　　 l:::i　l:::|::::lヾ､弋i;）ヽ　＼　　　　┌::ソﾉ　　＼＼　＼_　　　　　　　　というのも、カール･ペロンは長身でハンサム、
　　　　 ∨　l::::l::::l:::＼　" 　　　　　　　　　　ﾍ::::/ r--‐-､>､　　　｀ヽ　　　　　　つまり二枚目役だったんでね。
　　　　　　　＼|＼!＼　　′　　　　　　　　∨ 　 ` ‐-､｀`　　　　 `､
　　　　　　　　　ヾヾ　､　　　ｰ　´　　　 , 　　ヽ､　　　 -＼　　　　　 `､　　　　　　彼らがオックス男爵として想定していた姿は
　　　　　　　　　　_, r ´:｀　､　　　　　 , ′ 、　 |　　!:.:ヽ : ヽ　　　　　ヽ
　　　　　　　_, r'´:.:.:.:.:.:.:.:./:.....｀ｰ＜´　　　ヽ　|　　|::.:.:ヽ: : ﾍ　　　　　　 `､　　　　　デブ、中年
　　　　_, r ´:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/:.:.:.:.:.:.:.:.|　.ヽ　 -､ー_'/ 　　!::.:.:.:.:ヽ: : ` ､　 ____＿__i_.　　　￣￣　￣￣
　　　/ﾞ: : : : : : : : : : : : ヽ:.:.:.:.:.:.／i!　 |　ﾍ　i. / 入　　|＼.:.:.:.:.ヽ;,r'`‐´_,, ..---┴‐,　　つまり、『ファルスタッフ』をイメージしてた
　　 l:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.＼／:.:.:.:!'! /ヽ､ヽrk'´:_,r､　ｲ:.:.:＼／ _>-‐'´.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.l　　彼らの人物像には合ってなかった、
　　 !:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:／:.:.:.:.:.:.:.l ﾞ'　　 !　　　!　ﾍ/|:.:.:.:.:.:＼/::::::.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.l　　というわけ
　　l:.:.:.:.:.::i.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ﾍ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:!　　　ﾍ＿_/ 　　　|:.:.:.:.:.:.:./!:::::::::::..:.:.:.:.:.:.:.:.:..::.:.:.:l
　 /:.:.:.:.:.:.: !.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ﾍ:.:.:.:.:.:.:.:.|　　　 /　ヽ　　　i:.:.:.:.:.:.:/ ﾍ::::::::::::::::.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ﾍ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　当ﾀﾘ役ﾊ､"ﾄﾞﾝ･ｼﾞｮｳﾞｧﾝﾆ"ﾀﾞｯﾀﾝｻ!!

.　　　 /: : /:: : : / : : : !:: : : : !: : !: : : ヽ:: : : : : ',
　　　/: : /: : : : |: : : : :|: : : : :|: : | ,: : : ',: : :ヽ : :!　　　　　　　　なお、『エレクトラ』初演時に
　　　|: : |: : : : : |: /　＼: : /|:.: :: :ヽ: : :.|.: : : ﾄ､:|　　　　　　　　クリソテミス役を歌ったマルガレーテ･シェムスと
　　　|: : |: : : : /!jニﾆｺ| :/　|:./iﾆニＶ: :|.: : : | V　　　　　　　　第五の侍女役を歌ったミンネ･ナストも
　　＜ : _: : : / 〈fｴ:ｴi |/　　ﾚ fｴｴ)　|./ヽ: : |　　　　　　　　　『薔薇の騎士』に出ててね。
　　＜:: |. 小{　　　　　　　　　　　　ﾚ{:.| ヽ:|
　　　厶ﾍ　ﾊ　　　　　　　＞　　　　 {ﾊ/　.V
　　　　　＼_!　　　　　　　　　　　 !　　　　　　　　　　　　　　　　それぞれ、元帥夫人とゾフィー、
　　　　　　　ヽ　　 !ー―‐r　　／　　　　　　　　　　　　　　　　このスレでのアバターに置き換えたら
　　　　　　___,ｒ| ＼　｀ー―'　／　　　　　　　　　　　　　　　　　下レスのようになんの
　　　　／:/::::| ＼　ヽ _￣ィ ´ 　　　　　　 (⌒)
　　／::::::/::::::|　　＼　　　´ ∧＞､　　　　　　ﾉ ~.ﾚ-r┐､
／:::::::::::/::::::::|　　　　＼　 /　 !＼::`ｰ- ､　ノ__　 |　.|　|　|
568： ◆c4bqdXp7mw：2014/11/10(月) 20:54:04 ID:CKSlBSM6: 　　　　　　　　　　　『エレクトラ』　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　『薔薇の騎士』

┌─────────────────────┐　　　　　　┌─────────────────────┐
│　　　　 .／. ／￣｀ . . . . . . . . . . . . ＼.＼　　　　　　 .│　　　　　　│　　　　　　　 /!７ト､7′ 〃　　　ｌヽヽ　　　　　 .│
│.　　／. ／. . . . ./. . . . . . .ヽ . . . . . . ＼.'.,　　　　　　 .│　　　　　　│　　　、　　　　/ l//L｣| ∧ｌ |　! |l　｜　!　ヽ　　　　　 │
│　　 /. . /. . . . . . j. . . . . . . . l..ヽ . . . . ＼.＼　　　　　 .│　　　　　　│　　 |.l　　　 / 〃 ||丁l トH､lV| |l　 /l　 } l　|　　　　 │
│　 ./. . /. . / . . ../l. . l. . . . ./l . |ヽ . . . . . ',. ヽ　　　　　.│　　⇒　　　│　　ヾヽ　 / 〃　|l　| ｌ抔卞｀ヽ{　/-ト/ //ﾘ　　　　　 .│
│　 j. . /. . /. . / / Vl_,.ィ. .乂ﾑ斗‐',‐. . . . .|',. .|ヽ　　　　│　　　　　　│　＼　ヽ.∨　|」 /ｌ|　ｌﾄヽ￣　　ﾚ'戎ｼ' ／ ′　　　　 │
│　 |. ｲ. . .j. . ｲィ' 二i..ﾊi . |　　ｸi云㍉ . .:..:.lﾊ. | j〉　　　..│　　　　　　│⌒ヽ!ヽ._j＼＼ / 八　|ヽ　　　__ ' ∠r1=彳　　　　　　　│
│　 V |.l. . |. .|.|.|/.ん心　ヽj　　ﾄj;刋　〉 .:.:/. .|..| 　　　 .│　　　　　　│　　　　｀.　ヽ/　ﾊヽ‐ >､　 ,. イ|　}　｀ヽ、　　　　　 .│
│　　　N. ..|ヽl.l.ﾊ弋_:斗　　 ,　　ー'' / .／l . ﾊﾉ　　　　 .│　　　　　　│　　　　／⌒ヽ､ヽjノヽ.∨r 芥､/:./ /　　　､＼　　　 │
│　　　 .| . ヽ. ヽ⊂⊃ 　.r‐　v1　⊂⊃ﾉ ..ﾊ./　　　　　　 │　　⇒　　　│　　　/ 　　　　ヾ⌒Tlヽ｝l,ハ/-/ 〈　　　｀ヾ＼ヽ　　　.│
│　　　 .ヽ. . i＼ハ　　　ヽ __ .ﾉ　　　ｲ. ../　!'　　　　　　 .│　　　　　　│.　　／　　　　　　　 ∨_　||　ヽﾚ　ヽ　　　くヽ.j　　　...│
│.　　　　ヽj　ﾊ .＞　.._　＿＿_, イ_j∠.＿　　　　　　　..│　　　　　　│　r'´　　　　　　　 ∨_::||ｰrﾍ　､　＼ヽヽ〉　　　　...│
└─────────────────────┘　　　　　　└─────────────────────┘
　　　　　　　　　　【クリソテミス】　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　【元帥夫人】

┌──────────────────┐　　　　　　　　　　┌──────────────────┐
│　　　　　_ｒ─ノヽヽ,_　_,ノヽヽｲゝ、、　　　　　　│　　　　　　　　　　│　　　　　 .∠ -―‐--- ､＼＼　　　　　　　　　│
│　　　　rヽ,／　/　　　　　　　｀ヽｲヽヽ,　　　　　│　　　　　⇒　　　　│　　　／　/ ／　 ,　　　｀ヽヽ＼　　　　　　 .│
│　　　r｀ /　　/λ　⑤ 入、ヽ、　ヽy　i　　　　　│　　　　　　　　　　│　　　 // , / /　／/ /,ｲ　　 Vﾊ　ヽ　　　　　 │
│　　　 'y r　ｲ-‐.ヽ, 　ﾉ‐‐-ヽ、　ヽ, |　　　　　.│　　　　　　　　　　│　　　 // // / //　/ //｜｜l　ｌ！　＼　　　 .│
│　　 ∠/　　/ ,ｒ=､i ﾚ' ﾚ,r=-､_!ヽヽ、、i　　　　 │　　　　　　　　　　│　　 {ﾉl ｌ| ｢Ｚﾒ/l// /ム⊥｜|　| |　　／　　　　│
│　　　 / 　,ｲ}.ｲヒ_i´　　´.ヒ_,!ｱ　ｲヽ、ヽ、　　 │　　　　　　　　　　│　　　 l l |l 〈f沁 {/ / ｨ汽く l| j ,ﾘ } rく　　　　　 │
│　　　/ ／くl""　　 ,　　　　""｛yｲ＼ヽゝ　　　│　　　　　　　　　　│　　Ｎ八〉｀ﾞ′,　　｛ﾞりﾉ//〃/ｲ　 |　　　　　..│
│　　　i／/｛.人　　　_　　　 ,ｲiy｝ｲ´/ヽ!　　　 │　　　　　　　　　　│　　　　 jﾍ、　 _　　　" 彡'／/　|l　 |　　　　　..│
│　　　　/／y｝ﾚヽ..、　　　,イゝ|｛yレV　　　　　..│　　　　　　　　　　│　　　　 / / 丶、｀　　, ィ7´ rク　l 　 |　　　　 │
│　　　　´　,｛y　-─r￣´=ｲ─'- y｝、　　　　　 │　　　　　⇒ 　　　　│　　　厶ｲ __｣二兀／/-|-/厂ヽ、　｜　　　 │
│　　　　ｒ´[>}「´￣｀rｔ´￣フ　[>{<]　'ヽ、　　 │　　　　　　　　　　│　　　 /　/ ｌ { ´´rｸ〈｜　/´　　　〉　｜　　　....│
└──────────────────┘　　　　　　　　　　└──────────────────┘
　　　　　　　　　【第五の侍女】　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　【ゾフィー】
.
569： ◆c4bqdXp7mw：2014/11/10(月) 20:54:26 ID:CKSlBSM6: 　　　 /: : /:: : : / : : :.!:: : : : !: : !: : : ヽ:: : : : : ',
　　　/: : /: : : 斗--､ :|: : : : :|: : | ,ィＴ: ',: : :ヽ : !　　　　　　　　ちなみに、『薔薇の騎士』のタイトルが二人の往復書簡中で
　　　|: : |: : : : : |: /　＼: : /|:.ィ: :ヽ: : :.|.: : : ﾄ､:|　　　　　　　　登場するのは、
　　　|: : |: : : : /!/ ⌒ヽ| :/　|:./⌒ヽＶ: |.: : : | V　　　　　　　　１９１０年７月１日のシュトラウスからホフマンスタールに宛てた
　　＜ : _: : : / 〈　ノ　|/　　ﾚ　ヽ　}|:./ヽ: : :|　　　　　　　　　　手紙が最初。
　　＜:: |. 小{　　 _,,.. -　　　　､-.,_　ﾚ{: :.|ヽ:|
　　　厶ﾍ　ﾊ　　　　　　　　､　　　　{ﾊ,;'　（(　　　　　　　　　　それ以前は、
　　　　　＼_!　　　　　　　　'　　　　!　(　( ヽ)　　　　　　　　　『レルヒェナウのオックスと銀の薔薇』あるいは、単に『オックス』
　　　　　　　ヽ　　 'ー―--　　／　ヽノζ　　　　　　　　　と呼んでたんよ。
　　　　　　___,ｒ| ＼　　　　　／　　 |￣￣￣|(^)
　　　　／:/::::| ＼　ヽ _　,　ィ´　　　　| ''..,,''::;;⊂ニヽ　　　　　命名したのは、演出家のアルフレート･ロラーだそうな
　　／::::::/::::::|　　＼　　　´ ∧＞､　　.| .,,:: ;;;;ン=-　)
／:::::::::::/::::::::|　　　　＼　 /　 ! ,ｒ-''⌒＾ニ);;;;ヽニノヽ

　　　　　　　／: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ＼
　　　　　 /: : : : : : : : : : : : : : : : :.、: : : : : : : : ヽ
　　　　　　 /: : /:: : : / : : : !:: : : : !: : !: : : ヽ:: : : : : ',　　　　　　ただ最初の手紙では、Ｄｅｒ　Ｒｏｓｅｎｃａｖａｌｉｅｒ、
　　　　　 /: : /: : : 斗--､ :|: : : : :|: : | ,ィＴ: ',: : :ヽ : !　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　￣
　　　　　 |: : |: : : : : |: /　＼: : /|: : r ､ : : :.|.: : : ﾄ､:|　　　　　現在のタイトル、Ｄｅｒ　Ｒｏｓｅｎｋａｖａｌｉｅｒ　とはちょっと違っててね。
　　　　　 |: : |: : : : /!/ 　　 | :/　|:.:(ヽ､｀＼:|.: : : | V　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　￣
　　　　＜ : ｣_: : / 　_　　_|/ 　ﾚ. ＼＼　＼ : |
　　　　＜:: |. 小{　｀ﾞ'''''' 　　　　‐-＼＼　＼_
　　　　　厶ﾍ　ﾊ　U　　　　　､ r--‐-､ >､　　　｀ヽ　　　　　　　　　　些細な違いだけど、この「ｃ」から「ｋ」に変えられたのは
　　　　　　　　＼_!　　　　　 '　` ‐-､｀`　　　　　 `､　　　　　　　　　シュトラウスの妻パウリーネが
　　　　 _, r´:/ : :| ヽ　　　 r‐--っ　　　／＼　　　　 `､
　_, r ´:.:.:.:./:.:.:.:.::|　| ＼　　￣　　　／ヽ :｀ヽ　　　　ヽ　　　　　　　　「 “ｃ” よりも “ｋ” の方がいい」
´:.:.:.:.:.:.:.:./:.:.:.:.:.:.:|　＼　ヽ _　,　ィ ´ |::.:.:ヽ: : `､　　　　 `､
:.:.:.:.:.:.:.:/:.:.:.:.:.:.:.:.|　　　 >-､ー_'/ 　　!::.:.:.:.:ヽ: : ` 、　__ ＿__i__　　　　　　と主張したからだそうだ
: : : : : ヽ:.:.:.:.:.:.／i!　　/ﾍ　i. / 入　　|＼.:.:.:.:.ヽ;,r'`‐´_,,..---┴‐,
.:.:.:.:.:.:.:.:.＼／:.:.:.:!'! /ヽ､ヽrk'´:_,r､　ｲ:.:.:＼／ _>-‐'´.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.l
570： ◆c4bqdXp7mw：2014/11/10(月) 20:54:49 ID:CKSlBSM6: 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿_
　　　　　　　　　　　　　　　　　 ..::´::::::::::::::::〃⌒ヽ､
　　　　　　　　　　　　　　　 _　／::::::::::::::::::::::::/::::::::::::::::＼
　　　　　　　　　　　　　　ｊ/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ　　　　　　　　ところで、>>131 でシュトラウスは
.　　　　　　　　　　_　　　　　　　/::::::::::::: /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ　　　　　　　ホフマンスタールから文句を言われてるけど
　　　　　　　　　　| |.　　　　　 i::::::/::::::i::::::::!:::::::::::::､::::::::::::::::::::::::::',　　　　　　　その後どうなったか気にならないかな？
　　　　　　　　　　| |　　　　　　 |:::/::::::::ｉ::::::∧:::::::::::::ﾄ､::::::::::::::::::i､::l
　　　　　　　　　　| |.　　　､__Ⅳ::::/:::i:::::/__!::::::::::::匕ヽ:::::::::::::ハ:|　　　　　　　答えを言えば
　　　　　　,-〈｀ヽＪ |　　　　ﾌ::l::ｒ'l:::/!::/ｾﾐl::::::ﾊ:::尨_ハ::::::i:::ﾄ､`!
.　　　 /´⊂´￣ヽ　|　　　　´￣]八!/i」:瓜ﾘ !／ Ⅳ　　　小ハl　　　　　　　　　シュトラウスはホフマンスタールの意見に同意し
.　　　ヽ_弋入　｀　}　　　　　　　ｊ､八i　　´　　ｊ〉　　爪i　　　　　　　　　　　弱音に変えた
　　　　 /　/　　　 /　　　　　　　　　　ｊヽ､　ｔ＿ｱ　.ｨ
　　　　 |　{　　　 /　　　　　　　　　 _＿／/| ヽ　__／/ |＼　　　　　　　　　　　だ
　　　　ヽ　　　 _丶　　　 ,--－゛:::::／::::| 〈　　　／　.|::::＼ﾞ''ｰ-::､_
　　　　　|_,.．-´ /::}　　　　/::::i:::::::::/:::::::::/∧。V￣＼　 |:::::::::＼:::::::::::::｀ヽ,
　　　　,zi_,.．-´:::::::|　　　 |::::/::::∠:::::／::|/＼丱／/ ヽ/|:::::::::::::::ゝ::::::::::::::::|::}
　　　　|。|::::::::::::::::::|　　／:::::|:::::::／:::::::::|　　 |＿/.　　　|―ー＜::::::::::::::::::::|::::i
　　　　|::::|::::::::::::::::::.|／:::::::::::::|:::::|:::::::::::.|　　 |;;|.　　　 |:::::::::::::::/:::::::::::::::::::|::::|
.　　　 |。|::::::::::::::::::::|:::::::::::::::::|:::::|::::::::::::|..　　|;:;;|　　　　|:::::::::::::/::::::::::::::::::/:::::.i
　　　　 |::::::::::::::::::::::::::}:::::::::::::::|:::::|:::::::::::|.　　 |;;:::|.　　　 |:::::::::::/::::::::::::::::::/:::::::::}
.　　　　 |::::::::::::::::::::::::::}::::::::::::::|::::.|::::::::::i　　　|;:;;;|　　　 |:::::::::/｀`゜￣|::/:::::::::::::.}

　　　　　　　　　　　　　　　　　　 _,,,...----..,_
　　　　　　　　　　　　　　　 ,r'´:::::::::::::::::::::::`.､,,r=-
　　　　　　　　　　　　　　 /::::::::::::::::::;;::''::::::::::::::::¨ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　/:::::::::::::::;r";;r';;;;r':;;;i;;;::;i;:::::i
　　　　　　　　　　　　　＜:::;:::::;;;;;/;;;/;;;;;;;/;;;;/l;;;;;;;l;;:;;::!
　　　　　　　　　　　　　 Σ;;;;;;;;;;;/;r'i;;;;;;r'i;;;/_''ﾄ;;/;;!;;i;;;l
　　　　　　　　　　　　　　 `､;;;;;;´V;;;/　ﾚf/! ﾚi;;;;!;;!ﾚ′　　　　該当歌詞は、>>342 の箇所なんだが･･･
　　　　　　　　　　　　　　　 !;;;;_;;l;/!　　　｀　l_ﾚ!/
　　　　　　　　　　　　　　　_r＜　　ヽ　　 - ／ '′　　　　　　これ、文を句切って訳を付けたら
　　　　　　　　　　　　　 /:::`ヽ､`ヽ､ i´` ､／
　　　　　　　　　　　　　f:¨::ヽ::::::::`..､ `7､　　　　　　　　　　　　　　　 Muss halt　　　ein Heu　　in der Nähe dabei sein.
　　　　　　　　　　　　 /::::::::::::`:､:::::::::〈:.:.:i　　　　　　　　　　　　　（ほしいものだ）　（干し草）　（そのとき近くにあって）
　　　　　　　　　　　　i:::;;::--::;;:::::`ｰ-､;ﾄ､:l
　　　　　　　　　　　 /;''::::::::::::::`､::::::::/:::::i.:l　　　　　　　　　　　こんな感じになるんだけど･･･
　　　　　　　　　　　i:/::::::::::::::::::::::i::::/:::::::::!:l
　　　　　　　　　.　 i:i:::::::::::::::::::::::::l;;;:ヽ::::::::l.:!
　　　　　　　　　　 l:::!:::::::::::::::::::;;;;;;!:::::ヽ:::::::!l
　　　　　　　　　　 !;;;!::::::::::::::::::;;;r'i;:::::::ヽ:::::`!
571： ◆c4bqdXp7mw：2014/11/10(月) 20:55:11 ID:CKSlBSM6: 　　　　　　　　　 _　／::::::::::::::::::::::::/::::::::::::::::＼
　　　　　　　ｊ/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
　　　　　　　　　 /:::::::::::::/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ　　　　　　　　　楽譜の指示は、
　　　　　　　　　 i::::::/::::::i::::::::!:::::::::::::､::::::::::::::::::::::::::',
　　　　　　　 |:::/::::::::ｉ::::::∧:::::::::::::ﾄ､::::::::::::::::::i､::l　　　　　　　　　Muss halt まではフォルテ（強く）で歌い、
　　　　　　､__Ⅳ::::/:::i:::::/__!::::::::::::匕ヽ:::::::::::::ハ:|
.　　　　　　　ﾌ::l::ｒ'l:::/!::/ｾﾐl::::::ﾊ:::尨_ハ::::::i:::ﾄ､`!　　　　　　　　　 ein Heu で、ピアノ（弱く）に落として八小節伸ばして歌う、
　　　　　 ´￣]八!/i」:瓜ﾘ !／ Ⅳ　　　小ハl
　　　　　　　　ｊ､八i　　´　　ｊ〉　　爪i　　　　　　　　　　　　　そしてピアノのまま in der Nähe dabei sein が、
　　　　　　　　　　　　　ｊヽ､　ｔ＿ｱ　.ｨ　　　　　　　　　　　　　　　下降音型で歌われるよう、なってるんよ
　　　　　　　　　　　 _＿／/| ヽ　__／/ |＼
　　　　　,...-',,⌒ゞﾐ､::／::::| 〈　　　／　.|::::＼ﾞ''ｰ-::､_
　　　　/::／.:::::::::::::..ヽ :::::/∧。V￣＼　 |:::::::::＼:::::::::::::｀ヽ,
　　　 /:::::::::::::::::::..`ｰ-､::::|/＼丱／/ ヽ/|:::::::::::::::ゝ::::::::::::::::|::}
.　　　|::::::::::::::::::::::::::::::;;_ヾ|　　|＿/　　　 |―ー＜::::::::::::::::::::|::::i
　　　 |:::::::::::::::::::::::::::::::..｀''ヽ､　|;;|　　　　|::::::::_ノ⌒ ｰ - ,,,＿＿　　＿
. 　　 l::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::..ﾞヽ.､　　,r‐'ﾞ　　　　　　　　　／/ 　ヽ
　　　 |::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::;ヽf　　　　ヽ　　　　　 l /　　　 l
.　　　 l::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::,,-''',ﾆ,-'"　　　　　　＼___　　　　　　　/
　　　　ヽ;::i:::::::::::::::::::::::::::::::::/ .／　l　　　　　　　　　＼X=-､,,＿_／
　　　　　ヽl;:::::::::::::::::::::::::::::::|　|　　ﾉ　　　　 ` ､　　　　ヽ ,ﾍ./::::::I
　　　　　　　ヽ､:::::::::::::::::::::::::|　l　i´　　　　　　　` ､　　　ﾉヾ|::::::::丿
　　　　　　　 .|｀ヽ;::::::::::::::::::::|　|　|　　　　､　　　　　`'rイ　 ,ノ:::::::::＼
　　　　　　　 |:::::::::＼∩:::::::::|　l＼　　　　 `=､.._＿,ノ　厂:::::::::::::::::/
　　　　　 |::::::::::::::::＼∩:/　 |　ヽ､＿　　　　ﾉ:::::::|　/:::::::::::::::::::::/
　　　　　　　|:::::::::::::::::::| ＼:!`ｰ､　,,='' | ｀､'‐-'ﾞ:::::::::| /:::::::::::::::::::::/

　　　　　　　　　　　 {:::::::::::::::::::::::::::/:|::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
.　　　　　　　　　　 ':::::::::::::::;.ｨ :::/　|:::::::::::ハ::::::::::::::::::ﾊ}
　　　　　　　　＿}:::::::::::ー--- z |::::::::/ｨ≦ ::::::::::ﾊ::!　　　　もっとも、舞台は水物だから
.　　　　　　　　　＞::::/i : / r乍t7 从: / 乍ﾌ:::::::::/　ﾘ　　　　楽譜とは異なる演奏、演出なんてよくあるけど。
　　　　　　　　 ⌒)斗.|::/ l/└¨　　ﾚ'　 ¨¨ /Vﾊ{
　　　　　　　　　　　　　 l/从.　　　　　　,　　/
　　　　　　　　　　　　　　　 r}.　　　 ‐‐ ／
　　　　　　　　　　　 /　＼　＞ -＜
　　　　　　　　　　　　　-=∧　　　￣入ﾉヾ､　　　　　　　　　　　　紹介している動画では楽譜どおりの強弱指示が
　　　　　　　　　　 -=二iﾆﾆ＼　 ./xxxxヽlﾆ{ﾆ=-　　　　　　　　　　守られてるが、過去の演奏
　　　　　　 -=ﾆﾆﾆﾆ|ﾆﾆ∧＼/　xxxx　}ﾆ＼二ﾆﾕ､　　　　　　　例えばカラヤン指揮、フィルハーモニア管弦楽団の
.　　　　　　 /ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ|ﾆﾆﾆﾊ　　　 xxx　}.ニﾆ〉ﾆﾆ}ﾆ　　　　　　　オットー･エーデルマンのようにずっとフォルテで
.　　　　　　,ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ≧＜ﾆ∧ 　 .xxxx }ﾆﾆ/二ﾆ}ﾆ　　　　　　　歌いきってるものもあるし、な
　　　　　 ,ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ／ﾆ∧ 　xxxx }ﾆ〈ﾆﾆﾆ }ﾆ
　　　　 |ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ< 二二ﾊ xxxxx|.二＼ﾆﾆ}ニ
.　　　　　 {ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ＼ﾆﾆﾆ∧ｘxxx} ﾆﾆ/ﾆﾆ.}二
.　　　　　 {ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ=＼ﾆﾆ∧xxx|ﾆﾆ/ﾆﾆ/ﾆﾆ
572： ◆c4bqdXp7mw：2014/11/10(月) 20:55:37 ID:CKSlBSM6: 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ..::´::::::::::::::::〃⌒ヽ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　 _　／::::::::::::::::::::::::/::::::::::::::::＼　　　　　　　　　ただ、この音型から見ても
　　　　　　　　　　　　　　　　ｊ/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
.　　　　　　　　　　　　_　　　　　　　/::::::::::::: /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ　　　　　　「干し草の山に女の子を押し倒した。
　　　　　　　　　　　　| |.　　　　　 i::::::/::::::i::::::::!:::::::::::::､::::::::::::::::::::::::::',　　　　　　後は想像にお任せします」
　　　　　　　　　　　　| |　　　　　　 |:::/::::::::ｉ::::::∧:::::::::::::ﾄ､::::::::::::::::::i､::l
　　　　　　　　　　　　| |.　　　､__Ⅳ::::/:::i:::::/__!::::::::::::匕ヽ:::::::::::::ハ:|　　　　　　と、オックス男爵がニンマリしている姿
　　　　　　　　,-〈｀ヽＪ |　　　　ﾌ::l::ｒ'l:::/!::/ｾﾐl::::::ﾊ:::尨_ハ::::::i:::ﾄ､`!
.　　　　　 /´⊂´￣ヽ　|　　　　´￣]八!/i」:瓜ﾘ !／ Ⅳ　　　小ハl　　　　　　　　つまりホフマンスタールがイメージしている姿を
.　　　　　ヽ_弋入　｀　}　　　　　　　ｊ､八i　　´　　ｊ〉　　爪i　　　　　　　　　　シュトラウスが音符で描いている
　　　　　　 /　/　　　 /　　　　　　　　　　ｊヽ､　ｔ＿ｱ　.ｨ
　　　　　　 |　{　　　 /　　　　　　　　　 _＿／/| ヽ　__／/ |＼　　　　　　　　　　というのが分かるよな
　　　　　　ヽ　　　 _丶　　　 ,--－゛:::::／::::| 〈　　　／　.|::::＼ﾞ''ｰ-::､_
　　　　　　　|_,.．-´ /::}　　　　/::::i:::::::::/:::::::::/∧。V￣＼　 |:::::::::＼:::::::::::::｀ヽ,
　　　　　　,zi_,.．-´:::::::|　　　 |::::/::::∠:::::／::|/＼丱／/ ヽ/|:::::::::::::::ゝ::::::::::::::::|::}
　　　　　　|。|::::::::::::::::::|　　／:::::|:::::::／:::::::::|　　 |＿/.　　　|―ー＜::::::::::::::::::::|::::i
　　　　　　|::::|::::::::::::::::::.|／:::::::::::::|:::::|:::::::::::.|　　 |;;|.　　　 |:::::::::::::::/:::::::::::::::::::|::::|
.　　　　　 |。|::::::::::::::::::::|:::::::::::::::::|:::::|::::::::::::|..　　|;:;;|　　　　|:::::::::::::/::::::::::::::::::/:::::.i

　　　　／::::::::::::::::::::::`::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ゝ、
　　　 /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ゝ　　　　　　　ところでアメリカの評論家、Ｈ･Ｃ･ショーンバーグのように
.　　 /::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::＼:::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
　 /::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|＼ｨ:::: ﾒ::::::::::::::::::::::＼ィ　　　　　　「シュトラスが一方的にホフマンスタールに指示していた」
.　ｌ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/ｌ:::::::::::::::＼::::::: 〆＼::::|＼::::::::::::::::::::::_＞
　ｌ::::::/:::::::::::::::::::::::::::::ｌ　＼:::::::::::::|.＼　 ,,,;;ｨ=≦≠＼》::::ｌミヽ::::＼___　　　と主張する意見が多い。
　ｌ::::/|:::::::::::::::::::::‐‐-ｌ─X´＼:::::::|　　≧'´　　　　　　|＼}　 } <／
　ｌ/　|::::::::::::::::::::::ﾊ::::|　,,,ｨ≦　＼.|　　　　　　　　。　 j∧　ﾉ　＼
　|　　|::::::::::::::::::/　 {ｌｨゞ"　　　　　　　　　　　　　u　 }ゝィ／　￣￣　　　実際、往復書簡集読むと、そう見えるからな。
　　　　ｌ::::ﾊ│::::|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾉ´'
　　　　ヽｌ　ｌｌゝ::|ヽ　u　　　　　　　ｌ~｀丶　　　　 /　　　　　　　　　　　だがホフマンスタールが意見を出して
　　　　　　　ｌV_ 人　　　　　　　　　＾　　　　　　ｲ　　　　　　　　　　　　シュトラウスがそれに沿う形で変える
　　　　　　　　　　　丶､　　　　　　　　　　　,♂
　　　　　　　　　　　　　　´　ゝｰ一　七ゞ´　ｌ＼＼　　　　　　　　　　　　というのもあるわけね
　　　　　　　　　　　　　　　　/´|/　　＿　　ﾍ/　/ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　八　|＼〔三　〕/ ./　/:::::::＼
573： ◆c4bqdXp7mw：2014/11/10(月) 20:56:00 ID:CKSlBSM6: 　　　　　　　　　　　　 ,:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.
　　　　　　　　　　　 {:::::::::::::::::::::::::::/:|::::::::::::::::::::::::::::::::::::::　　　　　また、主に文学研究者の間でだが、
.　　　　　　　　　　 ':::::::::::::::;.ｨ :::/　|:::::::::::ハ::::::::::::::::::ﾊ}
　　　　　　　　＿}:::::::::::ー--- z |::::::::/ｨ≦ ::::::::::ﾊ::!　　　　　　「ホフマンスタールの繊細で豊かなニュアンスが
.　　　　　　　　　＞::::/i : / r乍t7 从: / 乍ﾌ:::::::::/　ﾘ　　　　　　シュトラウスのけばけばしい管弦楽で損なわれた」
　　　　　　　　 ⌒)斗.|::/ l/└¨　　ﾚ'　 ¨¨ /Vﾊ{
　　　　　　　　　　　　　 l/从.　　　　　　,　　/　　　　　　　　　　　という意見もしばしば見かけられる。
　　　　　　　　　　　　　　　 r}.　　　 ‐‐ ／
　　　　　　　　　　　 /　＼　＞ -＜
　　　　　　　　　　　　　-=∧　　　￣入ﾉヾ､
　　　　　　　　　　 -=二iﾆﾆ＼　 ./xxxxヽlﾆ{ﾆ=-
　　　　　　 -=ﾆﾆﾆﾆ|ﾆﾆ∧＼/　xxxx　}ﾆ＼二ﾆﾕ､　　　　　　　　　　だが楽譜をよく見ると、
.　　　　　　 /ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ|ﾆﾆﾆﾊ　　　 xxx　}.ニﾆ〉ﾆﾆ}ﾆ　　　　　　　　　　その繊細な表現を音符で表そうとしてるよう
.　　　　　　,ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ≧＜ﾆ∧ 　 .xxxx }ﾆﾆ/二ﾆ}ﾆ　　　　　　　　　　思えるんよな
　　　　　 ,ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ／ﾆ∧ 　xxxx }ﾆ〈ﾆﾆﾆ }ﾆ
　　　　 |ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ< 二二ﾊ xxxxx|.二＼ﾆﾆ}ニ

　　　　　　　　　　　..::´::::::::::::::::〃⌒ヽ､
　　　　　　　　_　／::::::::::::::::::::::/::::::::::::::::＼
　　　　　　ｊ/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
　　　　　　　 /:::::::::::::::/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
　　　　　　 i::::::/::::::i::::::::!:::::::::::::､::::::::::::::::::::::::::',　　　　　　　　　　　　ちなみにシュトラウスは、
　　　　　　　 .|:::/::::::::ｉ::::::∧:::::::::::::ﾄ､::::::::::::::::::i､::l　　　　　　　　　　　　自分のオペラの望ましい演奏について
　　　　　　､__Ⅳ::::/:::i:::::ﾒ__!::::::::::::匕ヽ:::::::::::::ハ:|
　　　　　　　ﾌ::l::ｒ'l:::/!::/ｾﾐl::::::ﾊ:::尨_ハ::::::i:::ﾄ､`!　　　　　　　　　　　　「言葉がはっきりと聞き取れること」
　　　　　　´￣]八!/i」:i ￣ !／ Ⅳ　　　小ハl　　－､_
　　　　　　　　／ｊ､八i　　´　　ｊ〉　　爪i:::::::::::::::::::::::::ﾊ　　　　　　　　というのを望んでたそうだ
　　　　　　／:::::::ハ::::ｊヽ､　ｔ＝ヽｨ:::::::!:::::::::::::::〉:::::,:: !
　　　　／:::::::::::::::｜:::::{　＞　__／ ,!:::::::!:::::::::::〈:::::::/::::{
　　　 ,　:::::::::::::::〈::::l::::::::ｔ/ ∨;;;;/ヽ !:::::::i:::::::::::::::ｖ::/:::::｛
.　　 /::::::::::::::::::::::::,:::、:::::＼ {::::::} 　':::::::::!:::::::::::::::ﾚﾞ:::::::::i
　　 {:::::::::::〈｀ヽ:::::ｊ__::＼::::::::ヽ::::} /:::::::::::〉:::::::::::::{:::::::::::::ヽ
.　　〉::::＼::ヽ　∨ )::}:::::>= ､::,｀=ｖ:::::::::/::::::::::::_′::::::::::::::ﾞ,
　　　|:::::::::::丶}　;'　厶_/　 //　 /!:::::::/:::::::::::::! {::::::::::::::::::::!
　　　|::::::::::::::::∨　/　 /　 //　 ,..::!:::::/:::::::::::::::}！::::::::::::::::鄯
　　　{::::::::::::::::..′/、 /　〃丶,′!::::.ﾞ::::::::::::::::ヽｊ:::::::::::::::::::｛
　　　ヽ::::::::::::〈　ﾞ　ｙ　 /　　/､丿ｲ:::::::::::::::::::::::〉::::::::::::::::::ム
　　　丿:::::::＿_>、 ′　 ′／／::::丿::::::::::::::::::∠::::::::::::::::::::::::}
574： ◆c4bqdXp7mw：2014/11/10(月) 20:56:18 ID:CKSlBSM6: 　　　 /: : /:: : : / : : :.!:: : : : !: : !: : : ヽ:: : : : : ',
　　　/: : /: : : : :|: : ／|: : : : :|: : |: : : : :',: : :ヽ : !
　　　|: : |: : : : : |: /＿ |: : :,/|: : /ヽ: : :.|.: : : ﾄ､:|　　　　　　　･･････
　　　|: : |: : : : /!/´　　|: :/　|:./￣｀'Ｖ: |.: : : | V
　　＜ : _: : : /.　　　　 |/　　ﾚ　　　}|:./ヽ: : :|　　　　　　　　まあ、長々とあれこれ述べてきたけどな･･･
　　＜:: |. 小{ 　 ≡≡　　　　≡≡　ﾚ{: :|ヽ:|
　　　厶ﾍ　ﾊ　　　　　　　　､　　　　{ﾊ,;'　（(　　　　　　　　 ◆c4bqdXp7mw が言いたいことは
　　　　　＼_!　　　　　　　　'　　　　!　(　( ヽ)
　　　　　　　ヽ　　　ー=＝‐ 　　／　ヽノζ　　　　　　　　『薔薇の騎士』は芸術性が高く、
　　　　　　___,ｒ| ＼　　　　　／　　 |￣￣￣|(^)　　　　　またこの時代を反映させた立派な作品だ
　　　　／:/::::| ＼　ヽ _　,　ィ´　　　　| ''..,,''::;;⊂ニヽ
　　／::::::/::::::|　　＼　　　´ ∧＞､　　.| .,,:: ;;;;ン=-　)　　　　ということだ
／:::::::::::/::::::::|　　　　＼　 /　 ! ,ｒ-''⌒＾ニ);;;;ヽニノヽ

　　　　　　　　／: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ＼
　　　　　　 /: : : : : : : : : : : : : : : : :.、: : : : : : : : ヽ　　　　　　　　　　同じ時代の作品、
　　　　　　　 /: : /:: : : / : : : !:: : : : !: : !: : : ヽ:: : : : : ',　　　　　　　　　例えばシェーンベルクの『期待』みたいなのがあるから
　　　　　　 /: : /: : : 斗--､ :|: : : : :|: : | ,ィＴ: ',: : :ヽ : !　　　　　　　　　時代性、というのでは疑問を持つ人もいるだろう。
　　　　　　 |: : |: : : : : |: /　＼: : /|: : r ､ : : :.|.: : : ﾄ､:|
　　　　　　 |: : |: : : : /!/ 　　 | :/　|:.:(ヽ､｀＼:|.: : : | V
　　　　　＜ : ｣_: : / 　_　　_|/ 　ﾚ. ＼＼　＼ : |　　　　　　　　　　だが世紀末のアール･ヌーヴォー、
　　　　　＜:: |. 小{　｀ﾞ'''''' 　　　　‐-＼＼　＼_　　　　　　　　　　ドイツでのユーゲントシュティールには
　　　　　　厶ﾍ　ﾊ　U　　　　　､ r--‐-､ >､　　　｀ヽ
　　　　　　　　　＼_!　　　　　 '　` ‐-､｀`　　　　　 `､　　　　　　　〝エロ･グロ〟だけではなく、〝ロココの復活〟
　　　　　 _, r´:/ : :| ヽ　　　 r‐--っ　　　／＼　　　　 `､
　　_, r ´:.:.:.:./:.:.:.:.::|　| ＼　　￣　　　／ヽ :｀ヽ　　　　ヽ　　　　　という面もあるんよ
r'´:.:.:.:.:.:.:.:./:.:.:.:.:.:.:|　＼　ヽ _　,　ィ ´ |::.:.:ヽ: : `､　　　　 `､
:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/:.:.:.:.:.:.:.:.|　　　 >-､ー_'/ 　　!::.:.:.:.:ヽ: : ` 、　__ ＿__i__
: : : : : : ヽ:.:.:.:.:.:.／i!　　/ﾍ　i. / 入　　|＼.:.:.:.:.ヽ;,r'`‐´_,,..---┴‐,
.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.＼／:.:.:.:!'! /ヽ､ヽrk'´:_,r､　ｲ:.:.:＼／ _>-‐'´.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.l
575： ◆c4bqdXp7mw：2014/11/10(月) 20:56:39 ID:CKSlBSM6: 　　　　　　　　　　　　　 _,,,..-.ｰ.─.-.-....､._
　　　　　　　二ヽ,,..::"::::::::::::::::::::::::::::::::::::::｀:..､
　　　　　　／::::::::｀`:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
　　　　　 /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::＼::::::::::::ヽ
　　　　　/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヾ:::::::::::ヾ:::::＼:::::::::',　　　　　　　　　　　　　　･･･つまり、この時代、アール･ヌーヴォーの
　　　　 /:::::::::::::::i:::::i!::::::::::::::::ヾ:::::,,∠,､_:::::＼::::＼:::::',
　　　 i::::::::::::::::!:::::i i:::::::::l::::::::イ＼＼＼:::::::::＼:::＼::',　　　　　　　　　　　　　『サロメ』とは異なるもう一つの顔が
　　　 l:::::::i::::::::!::::i,,ゞ;::::::::i:::::::::l　 >≧r､＼::::::ヾ＼_ r ､
　　　ｌ::::::i!:::i::::l;/i ._,,＼::::!､::::::l 　辻ヾ〉　＼:::ヾ） (ヽ､｀＼　　　　　　　　　　『薔薇の騎士』
　　　　 i:::::ﾊ::::|::::l:::i〈｀（ﾍ＼! ＼:', 　ゞ-′　　ラ∨/＼＼　＼
.　　　　 l:::i　l:::|::::lヾ､弋i;）ヽ　＼　　　　┌::ソﾉ　　＼＼　＼_　　　　　　と ◆c4bqdXp7mw は考えてるんだよな
　　　　 ∨　l::::l::::l:::＼　" 　　　　　　　　　　ﾍ::::/ r--‐-､>､　　　｀ヽ
　　　　　　　＼|＼!＼　　′　　　　　　　　∨ 　 ` ‐-､｀`　　　　 `､
　　　　　　　　　ヾヾ　､　　　ｰ　´　　　 , 　　ヽ､　　　 -＼　　　　　 `､　キラッ☆
　　　　　　　　　　_, r ´:｀　､　　　　　 , ′ 、　 |　　!:.:ヽ : ヽ　　　　　ヽ
　　　　　　　_, r'´:.:.:.:.:.:.:.:./:.....｀ｰ＜´　　　ヽ　|　　|::.:.:ヽ: : ﾍ　　　　　　 `､
　　　　_, r ´:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/:.:.:.:.:.:.:.:.|　.ヽ　 -､ー_'/ 　　!::.:.:.:.:ヽ: : ` ､　 ____＿__i_
　　　/ﾞ: : : : : : : : : : : : ヽ:.:.:.:.:.:.／i!　 |　ﾍ　i. / 入　　|＼.:.:.:.:.ヽ;,r'`‐´_,, ..---┴‐,
　　 l:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.＼／:.:.:.:!'! /ヽ､ヽrk'´:_,r､　ｲ:.:.:＼／ _>-‐'´.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.l
　　 !:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:／:.:.:.:.:.:.:.l ﾞ'　　 !　　　!　ﾍ/|:.:.:.:.:.:＼/::::::.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.l
　　l:.:.:.:.:.::i.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ﾍ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:!　　　ﾍ＿_/ 　　　|:.:.:.:.:.:.:./!:::::::::::..:.:.:.:.:.:.:.:.:..::.:.:.:l
　 /:.:.:.:.:.:.: !.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ﾍ:.:.:.:.:.:.:.:.|　　　 /　ヽ　　　i:.:.:.:.:.:.:/ ﾍ::::::::::::::::.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ﾍ

　　　 /: : /:: : :./: : : :.!:: : : !: : : !: : : ヽ:: : : : : ',
　　　/: : /: : : : |: : : : :|: : : :|: : : | ,: : : ',: : ::ヽ : !
　　　|: : |: : : : : ,,=''".＼: : /|"''=:;,ヽ: : :.|.: : : ﾄ､:|
　　　|: : |: : : : /" _,=､ | :/　|:./,=､Ｖ: ..|:.: : : | V　　　　　　　　　　　　　　それでは、今回の解説コーナーは終わります。
　　＜ : _: : : /　 ((;･.,;)|/　　ﾚ((･.,;) |:./ ヽ: : |
　　＜:: |. 小{　　￣　　　　　￣　　ﾚ{: :.|ヽ:|
　　　厶ﾍ　ﾊ　　　　　　　､　　　　 {ﾊ/　／⌒ヽ_ノ） ) ）
　　　　　＼_!　　　　　　＿ '　　　　 !!　　 ,'　;'⌒'ー''´
　　　　　　　ヽ　　＼ｰｪｪｪｪｧt　　／　　 |　i|　　　　 (⌒)　　　　　　　　案内は、ゲスで名高いオックス男爵でした！
　　　　　　___,ｒ| ＼　､＼＿｀ヽ／　　　ﾉ ,'.!　　　　ﾉ ~.ﾚ-r┐､
　　　　／:/::::| ＼ ::::: ＼＿｀＼　＼'、　.／ //､　　ノ__　 |　.|　|　|
　　／::::::/::::::|　　＼　　　´ ∧.＼､_＞'´　ノ'´ 〈￣　　｀-Lλ_ﾚﾚ
／:::::::::::/::::::::|　　　　＼　 /"''-　 `ｰ一''´　　　￣｀ー‐---‐‐´
576： ◆c4bqdXp7mw：2014/11/10(月) 20:56:55 ID:CKSlBSM6: 以上です。

年内に後編できたらいいな･･･
577：名前なんて無いだろ常識的に考えて：2014/11/10(月) 21:14:56 ID:8aEFhGTI: 乙でした～
578：>>568 変更 ◆c4bqdXp7mw：2014/11/12(水) 23:04:27 ID:Hk/CUJHs: 　　　　　　　　　　【クリソテミス】　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　【元帥夫人】

┌────────────────────┐　　　　 ┌────────────────────┐
│　　　　 .／. ／￣｀ . . . . . . . . . . . . ＼.＼　　　　　 .│　　　　 │　　　　　　　 /!７ト､7′ 〃　　　ｌヽヽ　　　　 .│
│.　　／. ／. . . . ./. . . . . . .ヽ . . . . . . ＼.'.,　　　　　.│　　　　 │　　　、　　　　/ l//L｣| ∧ｌ |　! |l　｜　!　ヽ　　　　 │
│　　 /. . /. . . . . . j. . . . . . . . l..ヽ . . . . ＼.＼　　　　 .│　　　　 │　　 |.l　　　 / 〃 ||丁l トH､lV| |l　 /l　 } l　|　　　 │
│　 ./. . /. . / . . ../l. . l. . . . ./l . |ヽ . . . . . ',. ヽ　　 .....│　　　　 │　　ヾヽ　 / 〃　|l　| ｌ抔卞｀ヽ{　/-ト/ //ﾘ　　　　.│
│　 j. . /. . /. . / / Vl_,.ィ. .乂ﾑ斗‐',‐. . . . .|',. .|ヽ　 ....│　　　　 │　＼　ヽ.∨　|」 /ｌ|　ｌﾄヽ￣　　ﾚ'戎ｼ' ／ ′　　　 │
│　 |. ｲ. . .j. . ｲィ' 二i..ﾊi . |　　ｸi云㍉ . .:..:.lﾊ. | j〉　....│　　　　 │⌒ヽ!ヽ._j＼＼ / 八　|ヽ　　　__ ' ∠r1=彳　　　　　..│
│　 V |.l. . |. .|.|.|/.ん心　ヽj　　ﾄj;刋　〉 .:.:/. .|..| 　　 .│　　　　 │　　　　｀.　ヽ/　ﾊヽ‐ >､　 ,. イ|　}　｀ヽ、　　　　.│
│　　　N. ..|ヽl.l.ﾊ弋_:斗　　 ,　　ー'' / .／l . ﾊﾉ　　　 .│　　　　 │　　　　／⌒ヽ､ヽjノヽ.∨r 芥､/:./ /　　　､＼　　 │
│　　　 .| . ヽ. ヽ⊂⊃ 　.r‐　v1　⊂⊃ﾉ ..ﾊ./　　　　　│　　　　 │　　　/ 　　　　ヾ⌒Tlヽ｝l,ハ/-/ 〈　　　｀ヾ＼ヽ　...│
│　　　 .ヽ. . i＼ハ　　　ヽ __ .ﾉ　　　ｲ. ../　!'　　　　　.│　　　　 │.　　／　　　　　　　 ∨_　||　ヽﾚ　ヽ　　　くヽ.j　.....│
│.　　　　ヽj　ﾊ .＞　.._　＿＿_, イ_j∠.＿　　　　 .│　　　　 │　r'´　　　　　　　 ∨_::||ｰrﾍ　､　＼ヽヽ〉　　.....│
└──────────┬─────────┘　　　　 └──────────┬─────────┘
　　　　　　　　　　　　　　　　└──────‐ 【マルガレーテ･シェムス】.───────┘

　　　　　　　　　【第五の侍女】　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　【ゾフィー】
┌──────────────────┐　　　　　　 ┌──────────────────┐
│　　　　　_ｒ─ノヽヽ,_　_,ノヽヽｲゝ、、　　　　　　│　　　　　　 │　　　　　 .∠ -―‐--- ､＼＼　　　　　　　　　│
│　　　　rヽ,／　/　　　　　　　｀ヽｲヽヽ,　　　　　│　　　　　　 │　　　／　/ ／　 ,　　　｀ヽヽ＼　　　　　　 .│
│　　　r｀ /　　/λ　⑤ 入、ヽ、　ヽy　i　　　　　│　　　　　　 │　　　 // , / /　／/ /,ｲ　　 Vﾊ　ヽ　　　　　 │
│　　　 'y r　ｲ-‐.ヽ, 　ﾉ‐‐-ヽ、　ヽ, |　　　　　.│　　　　　　 │　　　 // // / //　/ //｜｜l　ｌ！　＼　　　 .│
│　　 ∠/　　/ ,ｒ=､i ﾚ' ﾚ,r=-､_!ヽヽ、、i　　　　 │　　　　　　 │　　 {ﾉl ｌ| ｢Ｚﾒ/l// /ム⊥｜|　| |　　／　　　　│
│　　　 / 　,ｲ}.ｲヒ_i´　　´.ヒ_,!ｱ　ｲヽ、ヽ、　　 │　　　　　　 │　　　 l l |l 〈f沁 {/ / ｨ汽く l| j ,ﾘ } rく　　　　　 │
│　　　/ ／くl""　　 ,　　　　""｛yｲ＼ヽゝ　　　│　　　　　　 │　　Ｎ八〉｀ﾞ′,　　｛ﾞりﾉ//〃/ｲ　 |　　　　　..│
│　　　i／/｛.人　　　_　　　 ,ｲiy｝ｲ´/ヽ!　　　 │　　　　　　 │　　　　 jﾍ、　 _　　　" 彡'／/　|l　 |　　　　　..│
│　　　　/／y｝ﾚヽ..、　　　,イゝ|｛yレV　　　　　..│　　　　　　 │　　　　 / / 丶、｀　　, ィ7´ rク　l 　 |　　　　 │
│　　　　´　,｛y　-─r￣´=ｲ─'- y｝、　　　　　 │　　　　　　 │　　　厶ｲ __｣二兀／/-|-/厂ヽ、　｜　　　 │
│　　　　ｒ´[>}「´￣｀rｔ´￣フ　[>{<]　'ヽ、　　 │　　　　　　 │　　　 /　/ ｌ { ´´rｸ〈｜　/´　　　〉　｜　　　....│
└────────┬─────────┘　　　　　　 └───────┬──────────┘
　　　　　　　　　 └─────────【ミンネ･ナスト】────────┘
.
579：名前なんて無いだろ常識的に考えて：2014/11/16(日) 19:02:31 ID:gUDKrf6.: 乙

>>574
ロココもアールヌーヴォーも工芸品や室内装飾、建築だと可視的にわかる
でも、音楽やオペラにどうかかわっているかという話になると、イメージしづらい

１９世紀末の美術にエログロ入ってるのは、ウィーン分離派のクリムトや
ノルウェーの画家ムンクで一目瞭然ですね
580：名前なんて無いだろ常識的に考えて：2014/12/03(水) 17:57:20 ID:y5SSxlh2: 貴婦人はツバメと不義密通、メイドは坊ちゃんに種付けされて娼婦に転落か
581：名前なんて無いだろ常識的に考えて：2014/12/17(水) 12:15:32 ID:7d6jZ.CI: メイドの方は創作にしてくれなかったのかな
労働者ならジェルみなーる書いたゾラがいるけど
582： ◆c4bqdXp7mw：2014/12/20(土) 00:04:01 ID:L7lSh9PE: ･ω･`) つ　ゴンクール兄弟『ジェルミニィ・ラセルトゥウ』　　違う気もするが

ミ　　　ﾋﾟｬｯ!
583：名前なんて無いだろ常識的に考えて：2014/12/21(日) 18:53:44 ID:gqfYPL7Y: サンクス
584：名前なんて無いだろ常識的に考えて：2015/01/02(金) 23:23:52 ID:RVMJdd/A: 　ゴンクール兄弟は反ユダヤ主義者だったけど、庶民には意外と同情的だったのかな
585： ◆c4bqdXp7mw：2015/01/27(火) 00:14:26 ID:C8RUrrrk: 【進捗状況報告】
現在のところ、作成スレ数約３８０で、第十話後編のおよそ５０％が出来た模様。
三月に投下できる、と思われるので、それまでにしたらばバグが直ってたらいいなあ･･･

>>584
スレ違いなのでこれ以上触れる気はないが、ゴンクール兄弟は保守反動的な性格だったから
それはないと思う＞庶民に同情的

ただ、彼らは文学に情熱を燃やしていて、そして時代の潮流が自然主義文学に流れていってたのを
体現する形で表したんじゃないかな。

『ジェルミニィ・ラセルトゥウ』は、ゾラの『テレーズ･ラカン』にも影響を与えているそうだが
「ドレフィス事件」に見られるゾラのような人間とは、たぶん違うでしょう
586：名前なんて無いだろ常識的に考えて：2015/03/17(火) 07:02:01 ID:cmKqvJdw: ウィーンでは先祖がスラブ系の人など大勢いる半面、貴族の子孫もいるからその辺の内情は
外部の人間にはわかりにくいかもしれない
587：名前なんて無いだろ常識的に考えて：2015/03/17(火) 22:24:47 ID:cmKqvJdw: >>550
ドイツではかのナチス宣伝大臣の夫人マグダ・ゲッベルスも
修道院で教育受けたはず
２０世紀前半にまだこんなことしていたのが驚き
588：名前なんて無いだろ常識的に考えて：2015/03/19(木) 22:17:05 ID:NuhlLs3E: 前作のフォンブラウンといい
>>1さんんは政治的に難しい立場の主人公を描くのが好きそうだ
589： ◆c4bqdXp7mw：2015/04/06(月) 19:45:53 ID:TT3mYK5A: 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　では、始めます。

.
590： ◆c4bqdXp7mw：2015/04/06(月) 19:46:25 ID:TT3mYK5A: 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 / 　 /
‐-､＿　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　 ./
　　　￣"''ー-､＿　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　 /
＿＿　　　　　　　　￣`ー、　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　/
＿＿`―----､＿━　　　　￣"'ー- 、＿_＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿_/ ./
　[二］￣゛￣`―‐ﾆﾆﾆﾆ==―--､＿━　`ー‐ ┌―――――――┐||||/＿＿
　　　　　　　　　　(ﾆ)　　　(ﾆ)￣￣￣|￣llll||||｜　　　　　　　｜|||||||　　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　｢Ｔ~|　　|　 |||||||｜　　　　　　　　　 ,...--─- 、　|
　　　　　　　　　　　　　　　　 |　|　|＿_|＿|||||||└――――― .／　　 :::::::::::::::ヽ、
――――― '"￣￣￣￣￣~|　|,-|～～～ﾆ二二二二二二 ./　　　　∠ :::::::::::ヽ
-､,-､　,Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒ l　　　／;;）） ::::::::::::丶
　| 　Y⌒Y⌒`Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y l　　　ヽ｀´　ヽ ::::::::::丶
,-―､,―-､,-―､,―-､,-―､,―-､,-―､,―-､,-―､,―-､,-―､,.ﾋヾ)　 ,　　_,ノ　::::::::::::丶
|..."' - .,　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヾ , 　ゝ‐ ´　...::::::::::::::::::｀
Y'"⌒` .｀'' - .,_　 ,..._　__　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｀ｌ.　/　　　:::::::::::::::::::;;::::l
.|　　　 |　　　 | ｀r｀''､~　ヽ　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヾ　　　　 :::::::::::::::;;;;:::::l
/￣⌒￣ヽ/￣ . ﾞ{ ‐-′　丶,r､_　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ　　　　　　　／_,. ﾞｰ､
.　　　　　　　　 }ニ´'!　　/　￣ヽ.　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼　　　／ '´ 　　　'.
　　　　　　　　　 .`ｰ^''´〉′　　　　ﾞ'' ｰ　..,_　　　　　　　　　　　　　　　｀､ _／,′,,.. - 　　ﾞ､
　　　　　　　　　　　　＇､　　　　　　　ﾞ'' - .,_　　　　　　　_,.　-''"''´　, ´r'´ ヽ. 　　　　　ﾞ、
　　　　　 ╋──────────────────────────╋　　　　　 .｀.
　　　　　｜　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｜ヽ　　　　　　ﾞ.
　　　　　｜　　　　　　　　　　～リヒャルト･シュトラウス～　　　　　　　　　　｜　...`i　　　　　 |
　　　　　｜　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｜　i ,.　　　　　　|
　　　　　｜　やらない夫のオイレンシュピーゲル物語　　第十話（後編）　｜ /　丿　　　　l
　　　　　 ╋──────────────────────────╋ . _,.. 　　　　 i
　　　　　　　　 {ﾞヽ. ﾞ、ﾞ''ｰ-‐┘　 !　　　　　　　　　　　　　　　ノ　　　　　　　/ ‐" 　　　　　　　i
.　　　　　　　　　　 {､ヽ二> 　　　 }i`=､- .,_　　　_　　　　　r＝ﾞ　ー　　ﾐ　　 , ﾞ　　　　　　　 i
　　　　　　　　　 {､`-‐-､_　　　　　!　｀、　ﾞ'' '"､｀'ー─ '′ ″_　　　　　 / 　　　　　　　　　　　!
　　　　　　　　　 ! ﾞ-‐-ｧ--　....,_,_j　　　〉　　　｀ '' ｰ　　　￣ヾ、　　　, i　　　　　　　　　　　　 |
　　　　　　　　　　　　　｀￣´　　　!‐''"ー- i'´　　　　　　　　　　　　　｀　　　 ,ﾞ { 　　　　　　　　　　　 l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ　j　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　ﾉ _　　　　　　　　　　　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｀"'''"ﾞ'' ー--　　....,,＿_　　　_,,. -'　 r′ ｀　　　　　　　｜
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　￣´´　　　　{　"´ 　　　　　　　　　 |
591： ◆c4bqdXp7mw：2015/04/06(月) 19:46:46 ID:TT3mYK5A: 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾛ

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　□

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ┌┐
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 └┘

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ┌──┐
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │　　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 └──┘

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　┌──────┐
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｜　　　　　　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　└──────┘

　　　　　　　　　　　　　　　～１９１０年７月、ガルミッシュ～

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　..-..,,_　　 _,〃 ,　 ''''-...._,,_　　　　　_／’　　 ,,/　　　　 _i;:;:;:「
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　__..r'′　''￣"''";:;:;:;:;:　　　　　｀￣￣''''''ﾞ廴、 ''ゝ丿　　　　 _u;:;:;:
　　　　　　　　　　　　　　　　　　／´ _ ,,、　　　　　 ;:;:;:;:;:　　　　　　　　　　t_,];:;:;:;:;:;:;:　　　　.. ｬ;j;:;:;:′　　ゝ
　　　　　　　　　　　　　　　　 _／　　ﾞ〕　　　　　　l;:;:;:;:;:　　　　　　　ﾞ'、　 ;:;:;:;:;:;:~~　　_、　 ,j;:;:;:;:l′
　　　　　　　　　　　　　　　_／'''''´　 ..;:;:;:;:;:;:　　　　 .._ ;:;:;:;:;:　　　　　　　　丶ﾞ;:;:;:;:’　　　ﾆ､_u;:;:;:;:;:－
..ヽ　　　　　　　　　　　..-''´　　　　　;:;:;:;:;:　　　　　 ;;:;:;:′　　　、　　　'' 　 ;:;:;:;:;:;:　　　 ..ｨ' ﾞ/;:;:;:;:;:;:;:′　　　、
′ r　ﾞ''ｰ.... __　　_ __..r''´　　　　　　,_;:;:;:;:;:　　　　　 ;:;:;:;:　　　　　　丶　　　 ";:;:;:;:;:　　　　　 u;:;:;:;:;:;:;:′
′丶　､　　´ ￣´ 　　　　　 u‐^ ;:;:;:;:;:;:;:;:　､　　　　　　　　　　　　　 '､''、　　　　　 _n-　 ;:;:;:;:厂　′
..､ _ ′　　　　　　　　　　　_..ｨ;:;:;:;:;:;:!　　　　　　　　　　　　　　　　 ''''ｌ{lゞ -　　　　　　 _,jl;:;:;:;:;:
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　　　　　　　　 ''ゝ､_ __l广　　 ''ll′　　　 ;:;:、／／＼＼　　　　｀jｒ]「
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　　　　　　　　　　［二二二二二二［二二二二二二二二二二］二二二二二二］
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　　　　　　　　　　 |￣￣￣￣￣￣.|======|.＿.||.＿.|======|===|　 || 　|====|
　　　　　　　　　　 |　　　　　　　　　|======|　　||　　|======|===|￣||￣|====|
　　　　　　　　　　 |　　　　　　　　　|======|　　||　　|======|===|　 || 　|====|
　　　　　　　　　　 |　　　　　　　　［二二二二二二二二二二］二二二二二二］
　　　　　　　　　　 |　　　　　　　　［二二二二二二二二二二］二二二二二二］
　　　　　　　　　　;" ' ";" ' ";" ';" '" ' ";" ' ";" ;" ';" ' "; ' ";" ' ";" ' ";" ';" ' ";, ,
592： ◆c4bqdXp7mw：2015/04/06(月) 19:47:07 ID:TT3mYK5A: 　　　　　＿＿＿,,＿,_,,._...、　､､､､､､　 --- ―――┐
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｀ﾞ'''''}　　　　　　　　　　{
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　　　　　　　　　　ヽ

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│　　シュトラウスの下へ、『薔薇の騎士』について幾つか説明する内容の手紙が、ホフマンスタールより届けられた　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
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593： ◆c4bqdXp7mw：2015/04/06(月) 19:47:30 ID:TT3mYK5A: ┌──────────────────────────────────────────────┐
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│　　その、７月１２日付けの手紙の中でホフマンスタールは、ゾフィーの設定について、このように述べている　　 │
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,.．''"　　　　　　　,.．イ"　　　　　　　　 =彡
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　} 　　 ,.．''"　　　　　 ,.．彡'　　　　　　　　　　　ジ"
　･･･第二章を読めば、ゾフィーの人間性と口のききようが、　　　　 j.! ,．'"　　　　　　　,．イ"　　　　　　　　　　　　／
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣,..ｲj/,:　　　　　　,.．彡"　　　　　　　　　　　　　,．'"
　本来ナイーヴなものであり、これを土台としてその上に　　　 ,．‐'" 　 j!　　　 ,．イ"　　　　　　　　　　　　 ,.．'ﾞ
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣,イ　　　　　{!　 ,．彡'　　　　　　　　　　　　_,.．彡"
　一部は彼女が修道院で覚えた、一部は父親の語る　　 ,ｨ"　　　　　　,.．彡"　　　　　　　　　 _,.．-''"´
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣/　　　　　 ,.．才　　　　　　　　　 ,.．彡´￣￣￣￣
　この階級独特の用語を、しっかり我がものと　　　　 .,:′　　　,.ィ,.イ　　　　　　　　 ,.．''"
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ ⌒V　　　,.ィ,.イ　　　 ,ゞ、,.．:'ﾞ'"￣￣￣￣￣￣￣￣￣
　することもなく語り口の中に取り混ぜて　　　　　.{　,.ィ,.イ　　　　 ,.ｨfチ｀ﾞ"
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ _ミﾞヾ彡ｨ;",.イ　　_ ,.ィ彡ヘ￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
　いることに、きっと気付いたことでしょう。　=彡ィ",.イミ≦チ=彡'　　　　　　　彼女がきれいな気の良い、
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣,.ｲ ,.ィ彡 ".:ﾞミ辷彡￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 _,.ィ".．イ彡ｨ''⌒ﾞミイ　　　　　しかしどこにでもいるような平凡な娘
￣￣￣￣￣￣￣￣　 .／￣￣＼ . ￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
　　　　　　　　　 ..／　　　:::::＼　　　　　　だということ、それがまさにこのドラマの眼目なのです。･･･
￣￣￣￣￣￣￣　 |'__, 　　　 ::::::::|　￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
　　　　　　　　　((　　＼.....:::::::::　:::,／
￣￣.ｶﾘｶﾘ…　　/))　／　　　　ヽ.￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
　　　　　　　　./⌒|￣　__,　　　　 i
￣￣￣￣￣￣￣￣￣ |　　　　　　|.￣￣￣￣￣
￣￣￣￣￣￣￣￣￣／　　　　ノ
　　　　　　　　　　 .|　　_／￣￣￣|
　　　　　　　　　　　　 |　　|￣|￣|￣
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※『リヒャルト･シュトラウス/ホーフマンスタール往復書簡全集』ヴィリー･シュー（編）中島悠爾（訳）音楽之友社刊
　より抜粋
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594： ◆c4bqdXp7mw：2015/04/06(月) 19:47:51 ID:TT3mYK5A: :::::｡::::::::::o:::::::::::::::::::::ﾟ::::o:::::::::::::o::::::::::::::::::ﾟ:::::::::::::::o::ﾟ:::::::::::::::::o::::::::::::ﾟ::::::::::｡::::｡:::::::｡::::::::::o:::::::::::::::::::::ﾟ:::::::::o::::::::::::::
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　　　　　　　　　　　　　　　　/　 i　　　　　　／￣￣￣￣￣￣＼
　　　　　　　　　　　　　　　　 ! 　 i!　　　　／　　　　　　　　　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　ﾞ､　_,ﾞ,　　／　　　　　 '´￣`　　　`―- |
　　　　　　　 _　　　　　　　　　ｆ´　 i　 |　　　　　　::;;（●　）　（●　）　　　　　　　「語り口の本当の魅力、そしてまた
　　　　　　　i　｀丶､　　　　　　ﾄ-' _〉　|　　　　　　　 ´"''"　　,　"''"ヽ　　　　　　　　人間性の強力な魅力は
　　　　　　　 `､_　　｀,ｰ- ､_＿_ﾉ￣:::人ヽ　　　　　　　┬ｧ―- .._ 　　|
　　　　　　　　　｀ｰ' ､_,　ﾉ::::i　｀`´ 　ヽ｀Tｰ-- ､_　　（　　　/　　 /　　　　　　　　元帥夫人
　　　　　　　　　　　　冫ー'"　　 __／　i､ヽ　　　｀!`!　￣￣　　／
　　　　　　　　　　 _,ｨﾞ´ヽ　　／￣〃／　ヽ､!!　　 /　i　ヽ｀ヽ´ｨ　　　　　　　　　　　にこそ求められるべきものなのです」
　　　　　　 _, - '´　｀i_ノ　 !　　i i!/　　　 /´｀=-､i_＿i　　ゝ-〈i ﾄ､
　　　　.　ｬ'´_＿,ノｰ弋〉-､i /　　ｙ´　　　 i::::i´f　　　　）人__ﾂi ヾi＼
　　　　　｀´　　　　冫ヽ/〈_＿, -'ｰｧ-‐‐r'´Ｔ`亠‐ｒ‐‐'ﾞi´ /:::::i`!　i_i　.＼
　　　　　　　　　　.／　,ｲ_ -`ｰ‐‐'´　　／　./　　　 i! 　 i'´::::::::i!'ｰ<´　　冫､
　　　　　　　　 .／　ﾉ´ `ｰ‐‐t‐‐--‐'´　／　　　　ヽ　ﾄ､____冫 /__　　/　 !
　　　　　　　　｀ｰ'´　　　　　｀`ｰ--‐t'´､_　　　　　ヽヽ　 ./　/　｀`/　　i
::::○ﾟo:::::::｡:::ﾟ::::o○:::゜:::｡:::oﾟ:::::::o:::ﾟ:::::｡::::ﾟ::::｡○｡ o゜::::::o゜::ﾟ:::::o｡::::::::::::::::゜::::o:::::::○:::::ﾟ::::゜ o::｡:::::::o::｡ ::::::::::::::::::::
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／￣￣￣＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　　　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　　　　　　　　　ヽ
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 | 　　　　　　　 |
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　　　　　　　　　 /
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　　　　　　〃/
.　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼、__　　　　（
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 _）_ =＝＝＼
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　　　　　　　　　ヽ
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595： ◆c4bqdXp7mw：2015/04/06(月) 19:48:10 ID:TT3mYK5A: ┌───────────────────────────────────┐
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
│　　「元帥夫人は、オックスとカンカンの間にあって、常に優位」　　　　　　　　　　　　　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
│　　「これらの主要人物たちに比べれば、ゾフィーははっきりと一段下」　　　　　　　　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
│　　ホフマンスタールは、ゾフィーや他人物についての位置関係を、こう述べている　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿＿_
　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　／　＿,ﾉ　　⌒　＼　　　　　　　　　　　ゾフィーは修道院を出たばかりのおぼこ娘で、
　　　　　　　　　　　　　　　／　（●）　（●）　＼　　　　　　　　　人生経験といえるようなものは
　　　　　　　　　　　　　　｜　　　　　､　´　　　　 |　　(( ∩))　　　まだ積んでいませんからね。
　　　　　　　　　　　　　　　＼　　　￣￣　　　／　　　（　⌒）
　　　　　　　　　　　　　　　／　　　　　　　　　　＼

　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿＿_　　　　　　　　　　　　自己を確立してませんから、例えるなら
　　　　　　　　　　　　　　　　／　　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　／　　─　　 ─＼　　　　　　　　　修道院と父親からキャラを借りてる存在
　　　　　　　　　　　　　　／　　（●）　（●）＼
　　　　　　　　　　　　　　|　　　　　　　 ' 　　　　 |　　　　　　　　と言えるんじゃないでしょうか。
　　　　　　　　　　　　　　＼　　　　　　⌒　　　／
. 　　　　　　　　　　　　　/⌒ヽ　　　　　　ｨヽ
　　　　　　　　　　　　　 / 　　　　,⊆ニ_ヽ、　 |
　　　　　　　　　　　　 ./　　／　r─--⊃、　|　　　　　　　　　･･･ドラマを進める上において、元帥夫人や
　　　　　　　　　　　　 |　ヽ,.ｲ　　｀二ﾆﾆうヽ.　|　　　　　　　　　オクタヴィアン、オックス男爵よりも下位なんです

.
596： ◆c4bqdXp7mw：2015/04/06(月) 19:48:32 ID:TT3mYK5A: ┌────────────────────────────┐
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
│ 　修道院の教え、父の教えに、まだ疑念を抱かない娘、ゾフィー　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
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　　　　　　　　　　　 /　　 {　　／: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :| : : : : : ヽ　 | 　 ‘，
　　　　　　　　　　　 {ｖ′　,ノ　 .´: : : : : : : : : : : : : : : : : :| : : : : : : |: : : : : : : ‘，＼　＼
　　　　　　　　 ∧、__i　　/: : : : : : : :／ : : : : : : : : : | : : : : : : |: : : : : : : : ‘， }　　　＼
　　　　　　　　　　 ´￣＼}__,/___/＿__／: : : : : : : : |: : : :|: : : : :./∧: : : : : : : : :.'　＼―--　＼
　　　　　　　　　 (　　　　 / 7''￢――: : : :／: : : : /: : : : ′: : ://　‘，: :|: : : : : :|　　}
　　　　　　　　　　＼______{__ｉ___/＿／ : ／: : : : : :/ : : :.:/ : : : //　　 '.: :|: : : : : :|　〈
　　　　　　　　　　　　￣７¨ＴＴ￢―／／ : : : : //: : :／′: ://　　　　ｉ:.|: : : : : :|　　}
　　　　　　　　　　 {　 |: :|: : ／／: ／: : ／/／　/: : ／/　　　　　|/: : : :.:.| | 　 ′
　　　　　　　　　　　〉　|: :l／／: :イ　　　　　　 /:.／　　　　　 |: : : : : | |　〈
　　　　　　　　　　　　 {　 :レ／ : : : : 从　　　　／　　　　　　　丿: /.: :/|/ 　:}
　　　　　　　　　　　　 ∧ノｨ: |ｉ: : : : : : |　　　　　　　　　　　　　　 / /.: :/　　 ∧
　　　　　　　　　　　 / : 〉｜八: : : : :八　　　　　　　　　　　　 / ｲ : /　　　｜:‘，
　　　　　　　　 /: : (　 / 　＼: : : : :＼　　　　　　　　　　　　　　 /: :/　　　ﾉ.: : ‘，
　　　　　　　　　　 /: : : :〉　　　〈 : ＼: : ｀ﾄﾐ　　　　　　　　　　　／l :/:〉　　 (: : : : : ‘，
　　　　　　　　／: : : :/　　　 } : : : ＼ ( : ＞._　　　　　　　　 _イ: : :|/.:{　　　　}: : : : : : :＼
.　　　　　　　／: : : : : :{　　　ノ＼/＼ : :＼: :/　|｀　　__　　´|>}: : : : /＾〉　　〈: : : : : : : : : ＼
.　　　　／: : : : : : : : 〉　　〈／＾>＼ﾉ＼―'　　＼＿　　 __／　`ー=^〉ヽ　　 }: : : : : : : : : : : ＼
　　　　／: : : : : : : : : : {　　 /:::::::::_］ ‘,　く　／￣￣｀Y´二二＼　　|　 { 　　〈＼ : : : : : : : : : : : ＼
　　／ : : : : : . : :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. : .: : : ＼
　／: : : : : : . : :　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 : : .: : : : ＼
／: : : : : : : : . : :「･･･彼女たちは今日の娘以上に娘であり、今日の娘たちほど女になって　: : .: : : : :
: : : : : : : : : : . : : いなかった。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 : : . : : : : :
: : : : : : : : : : . : : ガラス張りの家で人工的に過度に温められた雰囲気に包まれ、少しでも : : .: : : : : : :
: : : : : : : : : : . : : 悪い風に当たらないように守られ育てられる温室植物のエキゾティックな : : .: : : : : :
: : : : : : : : : : . : : 繊細さに似たものを、彼女たちは身に具えていたのであった。･･･」　　　　: : . :.＼: : : :
: : : : : : : : : : . : :　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 : : . : : : ＼: :
　　　　　　　　 : : :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. : :

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※ 「」内は、『昨日の世界』（シュテファン・ツヴァイク（著）原田義人（訳）みすず書房刊行）より抜粋
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597： ◆c4bqdXp7mw：2015/04/06(月) 19:48:53 ID:TT3mYK5A: ┌───────────────────────────────────┐
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
│　　自ら積極的には動かないため、ドラマの進行に強くは働きかけない娘、ゾフィー　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
└───────────────────────────────────┘

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.　　　　　／: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ＼　　　　　　　　　　　 ┌───────────────────────┐
　　　　 /: : : : : : : : : : : : : : : : :.、: : : : : : : : ヽ.　　　 fＹ´）　　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
.　　　 /: : /:: : : / : : : !:: : : : !: : !: : : ヽ:: : : : : ',　　　　|／　　　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
　　　/: : /: : : 斗--､ :|: : : : :|: : | ,ィＴ: ',: : :ヽ : !　　　　　　　　 │　　ゆえに、オックス男爵の下品なプロポーズにも　　　 │
　　　|: : |: : : : : |: /　＼: : /|:.ィ: :ヽ: : :.|.: : : ﾄ､:|　　　　　　　 │　　最初の段階では、はっきりとは拒絶を表明しない　　 │
　　　|: : |: : : : /!/　　　| :/　|:./　　Ｖ: |.: : : | V 　　　 . ／　　　│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
　　＜ : ｣_: : / 〈　　　.|/　　ﾚ　　　|:./ヽ: : |　　　　／　　　　ノ│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
　　＜:: |. 小{　　＿__ ｨ　　　､ .,_ 　ﾚ{: :.|ヽ:|　　...／　　　／ヽ./└───────────────────────┘
　　　厶ﾍ　ﾊ　　`¨ ¨ ´　　､　`¨¨´　{ﾊ/　V...／ :::　:　　ｒ'　〆ソ　　　　／　　　　　　　　ｉ＼
　　　　　＼_!　　:::::::::　　　, 〉　:::::: 　! 　 .／　 ::: : .::::／　　／　　　　/ 　　　　　/　　　　ｉ　　ヽ
　　　　　　　ヽ.　　　　　ｒ;２　　.／　　ー=ﾆﾆ>:::/　ｖ/, /::　　　　/　　　　　 ./　　 / /　ｉ.　　 `,
　　　　　　___,ｒ| ＼　　　ヽﾌ　　／　　　　　　　 |Ｖ　"ｧ‐/:::　　　 /:　　　　 .:／　.:/ｲ ./:　ｉ::　　ｉｌ
　　　　／:/::::| ＼　ヽ　_　 .ィ ´　　　　　　　　　.ｌ ::）　ｉ　|::::　　ｉ /::......:::::::／　::／ / /:　//:ｉ::　ｉ　ｉ: ｌ
　　／::::::/::::::|　　＼　　　´ ∧＞､　　　　　　 .ｌ :（　　　|::::　:ｉ :ｉＬ ...::::／　／ ''ﾌ／/ / ハ:ｉ: :ｉ　:ｉｉ|
／:::::::::::/::::::::|　　　　＼　 /　 !＼::`ｰ- ､　　　 .ｌ　:ﾉ、ｉ , ｌ:::::　ｉ | :|　　　　　　　ﾉ´ / / >く. |:　ｉ:　ｉﾘ
::::::::::::::/:::::::::∧　　　　/二＼　|::::::ヽ::::::::::::＼ . .ｌ　ｉ:）ﾄ‐ ‐ ヽ::::. ｉｌ :ｌ　　　　　　　／／/ﾊｭ､_> /　ﾉ
::::::::::::/::::::::::::::∧ヽ　 /: : : : :}ヽ!::::::::::〉:::::::::::::::　ｌｉｉ(　小　ヽ:::::ｉｌヽ　　　　／ "　ノ,　.ｱ/:/:／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｌｉ　ｉ）　　　　へ::ﾍ　　　　　　　　　　i　　{/／|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｌ :ｉ　ｉ.（　　　　ハ　＼.__ 　　　　　　　 "　イｉ　ｌ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｌ :ｉ　ｉ　.）.ヽｉｨ　）::|　＼　　　　　　／/　ｉ:　ｌ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｌ :ｉ .:ｉ　.:(　小　（::｣　　｀ ‐ ､_　　 _, イ　ｲ::　ｉ:　ｌ

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　　　　　　　　　　　　　　　┌────────────────────┐
　　　　　　　　　　　　　　　│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
　　　　　　　　　　　　　　　│　　ホフマンスタールの最初の案、初校では･･･　│
　　　　　　　　　　　　　　　│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
　　　　　　　　　　　　　　　└────────────────────┘

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598： ◆c4bqdXp7mw：2015/04/06(月) 19:49:15 ID:TT3mYK5A: ┌────────────────────────────────────┐
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
│　　銀の薔薇の使者オクタヴィアンに後れてファーニナル家を訪れたオックス男爵は　 │
│　　ゾフィーを見て上機嫌のあまり･･･　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
└────────────────────────────────────┘

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

　　　 /: : /:: : : / : : :.!:: : : : !: : !: : : ヽ:: : : : : ',
　　　/: : /: : : 斗--､ :|: : : : :|: : | ,ィＴ: ',: : :ヽ : !
　　　|: : |: : : : : |: /　＼: : /|:.ィ: :ヽ: : :.|.: : : ﾄ､:|
　　　|: : |: : : : /!/ ⌒ヽ| :/　|:./⌒ヽＶ: |.: : : | V
　　＜ : _: : : / 〈　{} 　 |/　 .ﾚ　{} 　} |:./ヽ: : |
　　＜:: |. 小{　　 _,,.. -　　　　､-.,_　ﾚ{: :.|ヽ:|
　　　厶ﾍ　ﾊ　　　　　　　　､　　　　 {ﾊ/　V　　　　　　「自分専用の馬が厩に欲しいというのなら、まかせなさい！
　　　　　＼_!　　　　　　＿　'　　　　 !
　　　　　　　ヽ　　　Tﾆｰ‐‐‐,‐''　／　　　　　　　　　　それとも犬の方がいいか？」
　　　　　　___,ｒ| ＼　｀二二´　／
　　　　／:/::::| ＼　ヽ｀_⌒ ィ´
　　／::::::/::::::|　　＼　　　´ ∧＞､
／:::::::::::/::::::::|　　　　＼　 /　 !＼::`ｰ- ､

　　　　　　　　 ____ ,:
　　　　　　 ..／:::::::: :./: : : :.!:: : : !: : : !: : : ヽ:: : : : : ',
　　　　　／::::::::::lﾞ:.: |: : : : :|: : : :|: : : | ,: : : ',: : ::ヽ : !　　　_ ｎ＿　　ｎ　　_ ｎ＿　　ｎ　　　_ｎ_,､　　 ∩　∩
　　　　／::::::::::::::,!: : ,,=''".＼: : /|"''=:;,ヽ: : :.|.: : : ﾄ､:|　　　l ﾘ r┐| . /厶__　 l ﾘ r┐| . /厶__　└i rﾍ〉　 .∪　∪
　　　 /:::::::::::::::::::::ヽ./" _,=､ | :/　|:./,=､Ｖ: ..|:.: : : | V　　 └1」 L｣ └'^ｰ┘└1」 L｣ └'^ｰ┘（才Ｐ_）　　ｏ　ｏ
.　　 i;::::::::::::::::::::::::l;　 .((;･.,;)|/　　ﾚ((･.,;) |:./ ヽ: : |
　　　ヽ:::::::::::::::::::::l　　 .￣　　　＿　￣　ﾚ{: :.|ヽ:|
　　　　＼::::::::::::::::ﾉ　　　　　（:::::::.）　　　{ﾊ/::::.!／⌒ヽ_ノ） ) ）　　　　 _ ｎ＿　　ｎ　　_ ｎ＿　　ｎ　　　_ｎ_,､　　 ∩　∩
　　　　　＼::::::::/.!　　　　　＿￣　　　　 !!ヽ:::;.,'　;''⌒'ー''´　　　　　　 l ﾘ r┐| . /厶__　 l ﾘ r┐| . /厶__　└i rﾍ〉　 .∪　∪
　　　　　　　｀ﾞ''',".ヽ　　＼ｰｪｪｪｪｧt　　／　　 |　i|　　　　 (⌒)　　　　└1」 L｣ └'^ｰ┘└1」 L｣ └'^ｰ┘（才Ｐ_）　　ｏ　ｏ
　　　　　　　　　___,ｒ| ＼　､＼＿｀ヽ／　　　ﾉ ,'.!　　　　ﾉ ~.ﾚ-r┐､
　　　　　　　／:/::::| ＼ ::::: ＼＿｀＼　＼'、　.／ //､　　ノ__　 |　.|　|　|
　　　　　／::::::/::::::|　　＼　　　´ ∧.＼､_＞'´　ノ'´ 〈￣　　｀-Lλ_ﾚﾚ
　　　／:::::::::::/::::::::|　　　　＼　 /"''-　 `ｰ一''´　　　￣｀ー‐---‐‐´

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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　┌──────────────────┐
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│ 　気を引こうとして犬の真似まで始める　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　└──────────────────┘

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599： ◆c4bqdXp7mw：2015/04/06(月) 19:49:37 ID:TT3mYK5A: ┌─────────────────────┐
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
│ 　男爵の行動にゾフィーは驚き、後ずさるが･･･　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
└─────────────────────┘

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　　　　　　　　　　　　　　＿_
　　　　　　　　　 ,､ -‐ '´ｨ' ´ .｀`ｰ､
　　　　　　　,.ｨ'´　, ｨ ' ´＊ _,､-‐--､｀_ヽ_
　　　　　／　／　＊ ,､ｨ'´: : : : : : : : : ｀ヽ`ー-､
.　　　／　／＊　／: : :/ : :/: : : :i:.l: :l: : : ｀ヽｨ'´
.　　／　／/　　／: : : :/: : :/: : : :.:l: l:.:l: ヽ: : : :ヽ､
. ／　´　 i .＊ /: : : : :/ : :./: : : : /:/|:.ﾄ､: :ヽ: : : :i!＼
´　_ﾄ､__　 l　　 l: :l: : : i!:.:／: : :.／:./ l:.lｰ-､: ヽ: : :.l.　｀ヽ
-‐' 　 i:￣l ＊ l: :.l:.:l: :i!: : : _／ .／ .// 　　 `.!: : i:l　＊　｀ヽ
　　　l: :l:.:l 　 .l: : : ヽ:.l .ｨ　　　／　　　　/: :／ヽｰ､_　＊. 丶
　　　l!: :l: :l ＊ヽ: : :.:ヽ! 　　　　　　　　ゝ ./／: ､: : :ヽ　ヽ　　　ヽ
.　　 l!: :.l: :.l　　　ヽ: : :ヽ　　　　　' 　　./.: : : :ヽ: : :＼　｀ｰ､.＊`
　　 l!: :/: :∧　＊　l`ｰ-`-.　　　 r‐y　／: :ヽ: : : :ヽ: : : ＼　　｀ｰ､
　　l!: : : :./: :.i　　　l:._: ,､`ｰ-- ,ｨヽ`´／-―‐,ｨﾅ≠ﾍ:ヽ: : : :.＼
.　 l!: : : :/: : : i .＊ l´.~　￣｀,ｨ`ｰ｀!　　　ｨﾌ".ヽ,_,､ｨ´: ＼: : : :.＼
　 l!: : :./: : : :∧　　li!　　　,ﾍ.`ｰ .ﾘ　　,ｨﾗ゛.........｀!: : : : : :`ｰ-､: : ＼
.　l: : :./: : : :/: :ﾄ､　 l　 ,ｨﾅﾚ'!　　/=ｭ､ `!..............l...l!: : `ｰ-､: : : `ｰ: :
　l: : : : : : :/: : : /.i　l!,ｨｸ　　 i,､,.ｲ`!　》.i´..............i....i!: : : : : : : : : : : : :
. l: : : : :.／: : : :i.....ゝl! ヾ;､ ,ｨﾄ=＝ｷ｀ヽｲ...../..............l!: : : : : :＼: : : : : :
..l: : :.／: : : : : :l.......ｲ! 　￣　!　　　　ヽ.../..................l.､: : : : : : :＼: : : :
.l:.:／: : : : : : :/........ゝﾄ､.　　　＼　　　　ヽ.....／...........ﾄ､＼: : : : : : ＼: :

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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　┌─────────────┐
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│　　表立ってはあらわさない　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　└─────────────┘

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600： ◆c4bqdXp7mw：2015/04/06(月) 19:49:59 ID:TT3mYK5A: ┌──────────────────────────────────┐
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
│ 　しばらくしてオックス男爵やゾフィーの父ファーニナル以下の面々が退出し･･･　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
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　　　　　　　　　　　　　 ,⊆ 乙0 0　 __＿
　　　　　　　　　　　　　 `７⊂′　　ア∠、　 ,⊆ 乙0 0　 __＿
　　　　　　　　　　　　　　 `‐┘　　　└'己」　　`７⊂′　　ア∠、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 `‐┘　　　└'己」ﾉ::::::::::::::::::;ｲ::::::::::::::::::::,〉
　　　　　　　　　　 |:::::::::::::::::::::::::|　 |::::::::::::::::::::::::i　　　　／:::::::_:＿,..-ー‐':;`ーー--.イ
　　　　　　　　　 |:::::::::::::::::::::::::| 　.|::::::::::::::::::::::::l　　　　 .￣`下､:::::::::::::::ノﾉ!: :::::::::::::::`〉
　　　　　　　　　　　　　|:::::::::::::::::::::::::| 　 |::::::::::::::::::::::::|　　　　　　 |:::::::::::::::::::::::::|!:::::::::::::::::: !
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　　　　　　　　　　　　 /＼/::/::/::/::∧ ＼:::::::〉　　　　　　　　　　　　 |::.:.:.::.:..:.:.::..::..:|
　　　　　　　　　〈::::::::∨::/::/::/::∧　∨￣＼　　　　　　　　　　 `ー-------'
　　　　　　　　　　　　`─‐∨ /::/:::/ /＼　　　〉
　　　　　　　　　　.:.;::;.:;.; ..;:`ー─--- ───′

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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ┌─────────────────────┐
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │　　オクタヴィアンと二人っきりになってからも･･･　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 └─────────────────────┘

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601： ◆c4bqdXp7mw：2015/04/06(月) 19:50:18 ID:TT3mYK5A: ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

. 　　　　　　　　,´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
　　　　　　　　│　「あの男と結婚なさるんですか？」　　│
　　　　　　　　乂＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿_.ノ

. 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,´￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│　「ダメかしら？」　　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ゝ＿＿＿＿＿＿＿＿__乂

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　　Ｖ.:.:{　　　　ﾆ, '{:.:.i　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 {i　　 j}. ＼.:.:::＞.､　　　　　ノﾉ　下　,.ｲi::::::::::|::::
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ヽ彡ｲi{　ﾞﾐ､　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｀`~~´ ｀`フ.:::／　,．'"´　　　 .i.::::|::::l:l::::::::::|::::
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│　　彼女はさほど嫌がる素振りを見せない　　│
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602： ◆c4bqdXp7mw：2015/04/06(月) 19:50:38 ID:TT3mYK5A: 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　●

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　　　　　　　　｀ヽ､　//::.::.::.::/::.::.:.::.::/:::.::.::.::.::.::.::.::.::.:/::.::.::.:|::.::.::.::.`､::.::.:}::.::`ヽl 　／
　　　　　　　　　　 `/::.::.::.::./::.::.::.:.::/:::.::.::.::.::.::.::.::.::.:/|:::./::.:7::.::.::.::..∧::.::.|::.::.::.::ヽ´
　　　　　　　　|::.::.::.::.::|::.::.::.::./::.::.::.::.::.::.::.::.::.:./ /::/::.:/､::.::.::.::.::.::`,::.:|::.::.::.::.::.|
　　　　　　　　　　 |::.::.::.::.:.|::.::.::../::.::.::.::.::.::.::.:.::..／ /://::/　ヽ::.::.::.::.::.:::l::.|::.::.::.::.::.|
　　　　　　　　　 |::.::.::.::.::|::.::.:/::.::.::.::.::.::.:／／　./:/./::/　　`､::.::.::.::.::.:|::|::.::.::.::.::.|!
.　　　　　　　　　　|::.::.::.::.::.|::.:.{::._:_:_:_:::／／　 .／　/::/　　　 .`ヽ::.::.::.::.|!::.::.::.::.;::.||
　　　　　　　　　　|!::.::.::.::.::.:|::.|_,ｪ-‐"´ 　　／　　/:/ 　　　　　｀゛ :､::.|::.::.::.::/:/::|
　　　　　　　　　/∧::.::.::.::.:ヽ:| 　　　　　　　　//　　　　　　　　　　/::.::.::./:/::.::.|　　　　　　「私は男爵様と
　　　　　　　　　7::.::.`,::.ﾄ､::.::.∧ 　　　　　　　　 /　　　　　　　　 /::.::.／/ |::.::.:|　　　　　　　結婚しなくてはいけない
　　　　　　　　 7::.::|::.:{ヽ|＼::.::.＼　　　　　.／　　　　　　　　　 /::.／／　|::.::.::.|
　　　　　　　　7::.::.|::.::.|　＼｀`ヽ､`､　　　　　　　　i 　　　　　　 /／_ヾ!!ﾉ_/::.::.::.::|　　　　　　そうしなくてはいけないのです」
　　　　　　 |::.::.:|::.:::.:|　_ヾ!!ﾉ_ |￣､　　　　　　　　　　　　　　　／　　ﾉ liヽ|:::.::.::.:::.|
　　　　　　　|::.::.::|:_:::/| 　.ﾉ liヽ |　　` ､　　　　　⌒　　　　　.ｨ.´ | 　　　　 |ゝー-､:|
　　　　　　　7::.::.::.{　ゞ.|　　　　　|　　　　＞　､　　　　_. ｨ＜´　　.|　_ヾ!!ﾉ_　|､ij　__ ]∧
　　　　　　/::.::.::/,ゝ-ij | _ヾ!!ﾉ_. |. 　　　ｨｪ=ﾆ三又三ﾆ=ｭ､,　　　|　ﾉ liヽ　|`ij　f､,...|∧
　　　　　　/::.::.:7.....[,　ij |　ﾉ liヽ |　　　〃　　〃|!y|k|!ヾ　　ゞ､,.　|　　　　　|r.ij　_/.....|::∧
　　　　　/::.::.::.:|..........] .ij |　　　　|.　　《　　〃　||y|k||　ゞ,　　》　| ._ヾ!!ﾉ_ |.ｨij　`j........|::.:∧
　　　　/::.::.::.::.|..........f,　.ij |_ヾ!!ﾉ_|　　　ゞ="´　.||y||k.||　.ヾ="´　|　ﾉ liヽ.|f.ij　_ﾌ........|::.:::.∧
　　　/::.::.::.::.::.|.............`-,ij |.ﾉ liヽ.|　　　　　　　||{y||k}||　　　　　 |　　　　/rij .Y_...........|::.:::.::∧
　　/::.::.::.::.::.::|................ｲ. ij |　　　 |　　　　　||.{y||k}.||　　　　　| _ヾ!!ﾉ_.|tij ,､_/...........|::.:::.::::∧
　/::.::.::.::.::.::.:|...................`ｰ､.|_ヾ!!ﾉ_|　　　　　　|| {y||k} ||　　　　　|　ﾉ liヽ.|fij ゝ................|::.::.::::::∧

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603： ◆c4bqdXp7mw：2015/04/06(月) 19:51:01 ID:TT3mYK5A: ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,.ィ ´　＿＿　｀ヽ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　／　 ,.ィ ´　　　｀ｰ-､　｀ヽ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　く　／　※　　　　　※ ｀ヽ／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　`/　　　 _, -―‐-､_　　 l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/:l, -‐:'´: : : : : : : : : ｀ｰ､l',
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /: :l: :l:: : : : : : : : l: : : : : : l: ',
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /: : :l: l: l: : : : : /:/!: : :l:l: :/:.∧　　　　　　　「私は本当に平凡な娘です、
　　　　　　　　　　　　　　　　　 /: :ﾊ`ヽ:.l: : : ;.ィ:/-弋: l: /`７:∧　　　　　　　他の娘たちと同じような。」
　　　　　　　　　　　　　　.　　　 /: : `iゝ! ヽ!'ヽ／_'_, ィ´/'´/ﾉ:l: :∧
　　　　　　　　　　　　　　　　　/: : : :l:::::l　　l 《ﾉ　､》 / ./:::::::l: : ∧
　　　　　　　　　　　　　　　　 /: : : : l::::::l ※l ¨ij 〉〈 ij l　 l:::::::::l: : :.∧
　　　　　　　　　　　　　　.　 /: : : : :/:::::::! 　 ! .ij〈ﾉ ij l※l::::::::::!: : : ∧
　　　　　　　　　　　　　　　/: : : : :/::::::::::l 　 l .ij.ﾉ〉 ii !　 !:::::::∧: : :.:∧
　　　　　　　　　　　　　　./: : : : :〈:::::::::::::l 　 l^.＞＜ｰ!　 l:::::::::::∧: : : ∧
　　　　　　　　　　　　　　: : : : : : :ヽ::::::::::l ※l圭ヽ/圭!　 l::::::::::::::::〉: : : ∧

　　　　　　　　　　　　　 } 八:::､:::::::､､｀￣　　　　　　｀￣　/::::::::ィ/｜
　　　　　　　　　　　　　 // i{＼i＼::::ヽ　　　　　 }　　　　　∠ - '´ ｊ}.　|
　　　　　　　　　　　　　//　i{　 ` _ 「｀`、　　　ゝ.二.ア　　　ィ　i　ｊ「　｜　　　　　　　　「でも誇りは大きく高く持っていますの
　　　　　　　　　　　　 //　 .}i ‐ i ､ |:::::ii:｀丶､　　　　　　ィ::::ｊ{　水ｊi::::　 |
　　　　　　　　　　　 //　 .::ヽ　　　|:::::ii:::::ii::」｀ー‐ ´Ｌ_::|::ｒ┴ュ_ ｊ}:::::　､　　　　　　　　　下世話なものや醜い愚直なものには
　　　　　　　　　　 //　 .:::;ｒ;ﾍ　　 |-一''"´ゝ.　　　ﾉ'　｀ゝ＜　ヽァＺﾕ　、　　　　　　　　吐き気を覚えます。」
　　　　　　　　 //　 .／／ゝ､　､|　　 _ -‐‐＼∠....ｒ'´ヽ　ヽ　ヽ一'＼、
　　　　　　　 //　./　/　「　ﾊﾆ|- '´_ - 'フ:水く_「ヽ　ヽ　　　}ｧ|　　 ',､
　　　　　　　　　 //　./　/　　〉 i八 '|- '´　／::/ｒ'ﾞ|::トi　　　　　　ノ}｜　　 i丶

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.＝＝"´￣.:.:/:.:/.:.:.:.:i: :ｲiﾍ : : ﾄノ
::::/.:.:.:.:.:./:.:/.:.:/:.:.:.::/: : : }: :',: :.ﾍ
:/.:.:.:.:.:.,'.:.:;':.:.:/.:.:.:.:.:.／ :/ : :i : : :',
,'.:.:.:.:.:.,.:.:/.:.:ノ_.:.:.:／: : ://: : :}: : ∧
.:.:.:.:.:._z=-‐'´:.:.:｀＞､:／ｲ: : : l : : i:.',
:i｀ミｰ--==ォ‐''"ィ／ヽ{:.i: : : :}: :i :}:i}　　　　　　　　　 . ,´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
:l.:.:.:.:{:.:.;:.:.:.::|_ノｲﾄﾐx_､_ﾄ:.|: : ,':/: :,':.}i　　　　　　　　　 │　「でもなんとなく感じているのです、　　　　　　　　　 │
:|.:.:.:.:i:.:,.:.:.'"{　　 ! 女ﾊゝ;: ://: :.ノﾉ}l　　　　　　　　　 │　一人ではそうしたものからこの身を守れないと」　　 │
:.!.:.:.:.:!:.!.:;ｨ:.:|　　 i {i/　! ﾑｲ/／// ﾘ　　　　　　　　　　ゝ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿_.乂
..{{.:.:.:.:.:.:ハ:.ｉ　　 `　　 {,メ､ノ／ ./
l:ﾊ.:.:.:.:.:{　ヾ{　　　　　　 > イ　ノ
ﾘ ∨:.:.:i　　ヽ　　　　, イ
　　Ｖ.:.:{　　　　ﾆ, '{:.:.i
ヽ/´ヾ:.i＞､　_. ＜:{　ゞ;{
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　 ,ｲミﾖｭ　　　ヾ!
ヽ彡ｲi{　ﾞﾐ､

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604： ◆c4bqdXp7mw：2015/04/06(月) 19:51:25 ID:TT3mYK5A: ┌──────────────────────────┐
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
│　　続けて彼女は修道院にいた頃の身の打ち明け話をする　 │
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　　　|/　'i,_iﾆﾆﾆ.､iﾆﾆﾆﾆヽiﾆﾆﾆ.､:/　 'i, ﾆﾆ'i,,,ﾆﾆ'i,,ﾆﾆ,/　 'i,::/∧:::/∧:::./∧.::/∧:::/∧
　 ,,,/i''"``i:|i--i|;:;||i_i i_i |;:;|:|i--i|;:;|i''"``ｌ|i--i|;;|i--i||i--i;i''"``i:| i:ﾛ|::| i:ﾛ|::| i:ﾛ|::| i:ﾛ|::| i:ﾛ|＼
　| / i''"``i;|i_ii_i|;:;||i_i i_i |;:;|:|i_ii_i|;:;|i;ロ;: ||i_ii_i|:,|i_ii_i||i_ii_i;|;; 　 |ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆi
, ;|/__i'ﾆﾆi'ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ;:iﾆﾆﾆ|ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ;iﾆﾆﾆ|:　　　　　　　　　　　　　　　　|
;;`|∩|　::::l |i--i|;　__|ﾛﾛ|＿,,|i--i|;;:;|　　 | |i_i| |.|i--i| |i_i| |;; 　 | |￣|　|￣|　|￣|　|￣|　|￣|　|
； |:! !|ｺ :::i |i_ii_i|; iLiLiLiLiL||i_ii_i|;;:;i;ロ;: | |i_i| |.|i_ii_i| |i_i| |;; 　 | |_i_i|　|_i_i|　|_i_i|　|_i_i|　|_i_i|　|
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； |　 |　;;::i|i--i|;| ;;i:, '⌒`､| ;;i|i--i|:;|　　 | |i_i|;, '⌒`､:|i_i|;;|;; 　 | ..!;;:∩|''⌒ ､ !;;:∩|　|i_i| :|i_i| |
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│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│
│ 　チェンバロを教える先生からしきりに体を触られたこと、見初められた男から付け文されたこと、を･･･　│
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│
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605： ◆c4bqdXp7mw：2015/04/06(月) 19:51:49 ID:TT3mYK5A: ┌──────────────────────────────┐
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
│　　そして彼女は語る、レルヒェナウと結婚するのは爵位のためだ、と　　│
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
└──────────────────────────────┘

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　　　　　　　. : :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. : .
　　　　　　. : :　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 : : .
　　　　　　. : :　　「気高き貴族というものはそれ自体で一つの世界ですもの　　　　　　 : : .
　　　　　　. : :　　　　　　　　　　　　　　　　　･･････　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 : : .
　　　　　　. : : 　貴族に属する方は、あらゆる醜悪なものから切り離されていますし　 : : .
　　　　　　. : :　　愚かで、下劣で、卑しいものを手の一振りで排除できるような　　　　　: : .
　　　　　　. : :　　礼儀を、彼は持っているんだわ。」　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　: : .
　　　　　　. : :　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　: : .
　　　　　　　: : :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. : :

　　　　　　　　 ',　,. イ.::;　.:.:.,　　　　　.:.:.::::::::::.`ゝ､
　　　　　　　　　 V／.::/.:.:／　　　　　　.:.:l:! .:.:::::::::.`ヽ　_」 _
　　　　　　　　　／. .,.ｨ.:.::/　　　 .:.:::::::.:.　 .l:! ､ .:.:.:::::::::.`､下　.!
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　　　　　　./.:/ .::::l:|.:.:.　　.:.:.:.:::::::::〃.:/.:::ﾄ､::::.:.ヽ .:.:.::::::::Vヽ
　　　　　　 /.:/ .:.:::::l:|.:.:.　.:.:.:::::::::／/.:/.::::ハﾄ､.:.:::::', .:.:.:::::::!.::.',
　　　　　 ./.:/ .:.:.::::::i:|.:.:'"´￣`>'　/.:/.:::/ __　ヽ .:.l　.:.:.:::::!::::::',
　　　　　　 l:::ﾊ .:.:.:::::::ﾘ.:.:.:.:::::／　ノ.::/.:::/ ´　￣` V:l　.:.::::::j:::::::::
　　　　　　 |::|　',.:.:.:::::.ヽ｀,　　　　　/:／´　　　　　.ﾘ .:.:.:::/l.:::::::::
　　　　　　 |::|　ﾄ､.:.::::::::.Y 　　　　　　　　　　　 / .:.::/ ﾘ::::::::::　　　　　　「どこに行こうとどこに居ようと、悪しきものは
　　　　　　ヽ!　{i　＼.:.::Λ '''' 　　　　　　　　　　　/.:.::／　ﾘ:::::::::::　　　　　　　恐れおののいて退却するのです。
　　　　　　　　{i _」 _ﾊ .::ゝ　　 `　　　　　 ''''　/;:イ　　ﾘ.::::::::::::
　　　　　　　　　{i 下 j} 1.:::ﾄ､　　 ` -ｰ　　　　ﾉﾉ_」 _　ﾘ.:::::::::i::::　　　　　　　ですから、そのような方のものになりたいと
　　　　　　　　　{i　　 j}. ＼.:.:::＞.､　　　　　ノﾉ　下　,.ｲi::::::::::|::::　　　　　　願っているのです。」
　　　　　　　　　{i　　 j}　 ,．'´　　｀`ﾆﾆﾆ"´ﾉノ　　　,.ｲ:::i:l::::::::::|::::
　　　　　　　 {i　　jレ' -米‐ 「:に>介フノ_」_ 　,..ｲ.:.:l::::l:l::::::::::|::::
　　　　　　　　　＼〈　　　　ノﾉl::,.ｨｲ.:／　　下イ　.i.::::|::::l:l::::::::::|::::
　　　　　　　　　　　　｀`~~´ ｀`フ.:::／　,．'"´　　　 .i.::::|::::l:l::::::::::|::::
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606： ◆c4bqdXp7mw：2015/04/06(月) 19:52:10 ID:TT3mYK5A: ┌──────────────────────────────────────┐
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│　　二人が話してる間、外では男爵が連れて来たお供の者共が乱痴気騒ぎを起こして･･･　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
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　　　　　　　　､,r''"　､　　`''ｰv　　　　　　　　　　　　,....､,.........､|　　＼＿＿＿__／　 |　　　｣_-‐　, -､　 Z ､/
　　　　　　､_Z丶`､　/ ', ' _ - `r　　　　　　　　　／ﾆﾐ :彡三|　　　　　 ━━┓　　ヽ_　〉､｀7'("￣ﾌ'/ri
　　　　　　　}　､ ,､,､,､,,､,､,､,,_ = ﾈ　　　　　　 /:::/``""'lヽ┘ . 　 ┃　　┃ ┛　　　 /.　i　´ﾉ､ `'"´　i_/
　　　　　　 Z　,_ }　　､;;;ｧ　　 { z` 　　　　　　 i:i;/_　}l!{　|　　　　 ┃　　┃　　　　　|. r‐'ヽ.F＝＝i　 l　ヽ
　　　　　　　 'ｰｎ' へ､r, へ f''Y　　　　　　　|::i:!r‐､ r'r‐!　　　　 ┃　　　　　　　　 |┘＼ iL´￣,ﾉ／／
　　　 ,r--─‐ヾ:｣￣<ll.>￣ lソ￣｀｀`'ヽ-､_　　 |::|:|`ﾟ'ﾞl｣ `ﾟﾞ|　　　　 ┃　┏┻┓　　　|　ヽﾉ　￣／　/／
.　　／　⌒ヽ　 lヽ　F＝ｦ／ /　　　|　　　　`ｰ-!:liﾊ F＝=ｧ|. 　　　┃ 　　　┃　　　|　　　｀二´r一',∠／
　　く　　　　　ヽ＼ヽﾞ'=='ﾞ,.／　　　 |　//／　　ヾl;i:l'ヽ-‐／i 　　　┃　　 ━┛　　　|ヽ　　　　　}rイ
　　/／　r‐､　 l!　　`ー‐'´ 　　,　　|//　　　　　　{　｀T´　/　　　　　　　　　　　　　　| ヽ　　　　/ |＞‐- ､
　　!　 r‐|__ ヽ、{　　 i　　　　　 |　　 |´￣￣｀`''ｰ-､ヽ　｀`/ 　　　 ┃┃　 ┃　　　　　＼.`､　　 r'"　 ,,..　ﾉ
　　Y´|.　lﾆ,ﾉ､＼　　|　　i　　　 ! 　 |　　　　,.､__,..､＿ヽ､＜_　　　　・. ・　 ┣━　　　／ヽ !　　 `ｰ'",｣./
　　ヽ_,ゝ⊥ィ'`ー''　 |　　ヽ　　　i　 |　　,.ィ´__i　　`ー-､　 /　　　　　　　┃　　　／　　　 i. く￣￣　ヽ/
　　　　　　　|　　　ﾉ　　　　ヽ　　 !. |　└‐''ソ|　l　/　,　〉 /＿＿　　　　　＿＿＿ヽ　　　　∧i　￣｀L 　ヽ/
　　　　　 |　　　　　　　　　ヽ__　　＼. とﾞ -`‐'‐,'ー'-'／_,. ‐'''"＼　／　　　／｀`　　／　 |_|　　| i｀ヽ､_
　　　　　ﾉ!　　　￣￣￣￣二ﾆ=‐　〈　　　　　　｀`ソ"´ヽヽ　　　|／　　　／　　　　　/　　　└─‐┘＼

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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │　　ファーニナル家の者からは顰蹙を買っている･･･　 │
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607： ◆c4bqdXp7mw：2015/04/06(月) 19:52:32 ID:TT3mYK5A: ┌──────────────────────────┐
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
│　　レルヒェナウ家の者が起こす騒動を聞いているうちに･･･　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
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　　　　　　 .r二つ.　｝　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 {ヽ　ヽﾉ⌒`
　　　　　　　ﾐ ´-`ｊ　 }...　　　　　麗　瑠　緋　衛　奈　宇　　参　上　！　　　　　　　 {　　ヽ.( ノ~7/
　　　　　/￣ゝ^7ゝ　}　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 {　　　 .ﾐシﾉ＞
　　　　/　 /　∨　＼}　　.　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .{　　／　 )　　}
　　　く.　く　　人　＼彡　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ミ{ .／　／　　　}
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　　 ∧　　）ゞ ./　 /　`　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　￣{　　）＼　 i
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　　　　　　　　「　｀ー　´　　／:::::::::::/::::::::::::;ハ
　　　　　　　　 `ー --一..'.´:::::::::::::::/:::::ﾊ:::/:::::;l
　　　　　　　　|:::::::::::::::::::::::::::::::::ﾚ.メ､｀l:::::/ｌ
　　　　　　　　　l::::;:::::::::::::::::::i:::::::l　ﾋｿ　/;ノﾉ
　　　　　　　　　　∨::::::::::::::::::::l:::::::l '''''　〉　　　　　　　　「私の目を見て下さい！
.　　　　　　　　　　　',:::i::::::::::i:::::ﾊ:::::ｌ　。/
　　　　　　　　　　　ﾚ'|:::/::∧/　ヾ:ヽ .ノ　　　　　　　　　　私のことを少しは好きですか？」
　　　　　　　　　　　,..-ﾚ'ゝ'──┬ヾ｀ｰ.､
　　　　　　　　　　/} ｌ　　　　j　|:.::.:.:.:.:.ヽ
　　　　　　　　　 /:} l　　　　　　j　ｌ:.:.::.:.:.:.::.:l
　　　　　　　　 /:.:} l_,. ､_,.､＿,.」　ｌ:.:.::.:.:.:.:.::l

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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　┌─────────────┐
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│　　オクタヴィアンは決意する　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　└─────────────┘

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608： ◆c4bqdXp7mw：2015/04/06(月) 19:52:54 ID:TT3mYK5A: ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

. 　　　　　　　　　　　　　 ,´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
　　　　　　　　　　　　　 │　「世界であなたほど好きな方はいないわ」　 │
　　　　　　　　　　　　　　ゝ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿__乂

三三三三三三}! (三三 |
_,zz==──＝＝─--=={　　　　　　　　　　　 .,´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
　　　　　　　　　}　(　　 |　　　　　　　　　　　│　「レルヒェナウとは結婚しないで下さい」　 │
.　　　　　　　 !　{ 　　|＿＿＿＿__　　　　 .乂＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿_ノ
　　　　＿zz=＝ニ二三三三三三ミ))
.=ニ二三三三三三三三三三三ミ／
l三三三三三三三三三三三三ﾐ/
.＝＝"´￣.:.:/:.:/.:.:.:.:i: :ｲiﾍ : : ﾄノ　　　　　　　　　　　　　　　 V／.::/.:.:／　　　　　　.:.:l:! .:.:::::::::.`ヽ　_」 _
::::/.:.:.:.:.:./:.:/.:.:/:.:.:.::/: : : }: :',: :.ﾍ　　　　　　　　　　　　　　／. .,.ｨ.:.::/　　　 .:.:::::::.:.　 .l:! ､ .:.:.:::::::::.`､下　.!
:/.:.:.:.:.:.,'.:.:;':.:.:/.:.:.:.:.:.／ :/ : :i : : :',　　　　　　　　　　　　　　　 /.:/ .::l:!.:./　　　.:.:.:.:::::::〃.:/::!::::.:.､ .:.:.:::::::.`､　/
,'.:.:.:.:.:.,.:.:/.:.:ノ_.:.:.:／: : ://: : :}: : ∧　　　　　　　　　　　 ./.:/ .::::l:|.:.:.　　.:.:.:.:::::::::〃.:/.:::ﾄ､::::.:.ヽ .:.:.::::::::Vヽ
.:.:.:.:.:._z=-‐'´:.:.:｀＞､:／ｲ: : : l : : i:.',　　　　　　　　　　　　　 /.:/ .:.:::::l:|.:.:.　.:.:.:::::::::／/.:/.::::ハﾄ､.:.:::::', .:.:.:::::::!.::.',
:i｀ミｰ--==ォ‐''"ィ／ヽ{:.i: : : :}: :i :}:i}　　　　　　　　　 ./.:/ .:.:.::::::i:|.:.:'"´￣`>'　/.:/.:::/ __　ヽ .:.l　.:.:.:::::!::::::',
:l.:.:.:.:{:.:.;:.:.:.::|_ノｲﾄﾐx_､_ﾄ:.|: : ,':/: :,':.}i　　　　　　　　　　 l:::ﾊ .:.:.:::::::ﾘ.:.:.:.:::::／　ノ.::/.:::/ ´　￣` V:l　.:.::::::j:::::::::
:|.:.:.:.:i:.:,.:.:.'"{　　 ! 女ﾊゝ;: ://: :.ノﾉ}l　　　　　　　　　　 |::|　',.:.:.:::::.ヽ｀,　　　　　/:／´　　　　　.ﾘ .:.:.:::/l.:::::::::
:.!.:.:.:.:!:.!.:;ｨ:.:|　　 i {i/　! ﾑｲ/／// ﾘ　　　　　　　　　　 |::|　ﾄ､.:.::::::::.Y 　　　　　　　　　　　 / .:.::/ ﾘ::::::::::
..{{.:.:.:.:.:.:ハ:.ｉ　　 `　　 {,メ､ノ／ ./ 　　　　　　　　　ヽ!　{i　＼.:.::Λ '''' 　　　　　　　　　　　/.:.::／　ﾘ:::::::::::
l:ﾊ.:.:.:.:.:{　ヾ{　　　　　　 > イ　ノ　　　　　　　　　　　　　　　　 {i _」 _ﾊ .::ゝ　　 `　　　　　 ''''　/;:イ　　ﾘ.::::::::::::
ﾘ ∨:.:.:i　　ヽ　　　　, イ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　{i 下 j} 1.:::ﾄ､　　 ` -ｰ　　　　ﾉﾉ_」 _　ﾘ.:::::::::i::::
　　Ｖ.:.:{　　　　ﾆ, '{:.:.i　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 {i　　 j}. ＼.:.:::＞.､　　　　　ノﾉ　下　,.ｲi::::::::::|::::
ヽ/´ヾ:.i＞､　_. ＜:{　ゞ;{　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 {i　　 j}　 ,．'´　　｀`ﾆﾆﾆ"´ﾉノ　　　,.ｲ:::i:l::::::::::|::::
　＼　ﾘ. 　 ´　　{::!　　ヽ　　　　　　　　　　　　　　　　　　 {i　　jレ' -米‐ 「:に>介フノ_」_ 　,..ｲ.:.:l::::l:l::::::::::|::::
　 ,ｲミﾖｭ　　　ヾ!　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼〈　　　　ノﾉl::,.ｨｲ.:／　　下イ　.i.::::|::::l:l::::::::::|::::
ヽ彡ｲi{　ﾞﾐ､　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｀`~~´ ｀`フ.:::／　,．'"´　　　 .i.::::|::::l:l::::::::::|::::

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　　　　　　　　　　　　　　　　┌─────────────────────┐
　　　　　　　　　　　　　　　　│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　│　　オックス男爵から花嫁ゾフィーを奪う決意を！　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　└─────────────────────┘

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609： ◆c4bqdXp7mw：2015/04/06(月) 19:53:17 ID:TT3mYK5A: ┌─────────────────────────┐
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
│ 　その後、ゾフィーにキスしようとしたオクタヴィアンは･･･　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
└─────────────────────────┘

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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　●

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　●

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　●

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /: : : :,ｲ: |　／´ 　　＼: : : : : : : : :
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ': : : :/_」: |　　　　　　ヽ: : : : : : :
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 _|: : : :| _」: | 　　　　　　　 |: : : : : : :
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　|: : : :|ｉ芯ヾ　　　　　　　 .|: : : : : ／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ― ' 　　ヽ＞‐'´　　　　　　　　 |: : : ／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　　　　　八　　　　　　:::::::::::::::::　/: :／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　　　　　　〉　　　　　　／:／　　　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　　　　　　〈ｒ‐､　　　　　　　￣　　ヽィ
――――――――'⌒＼￣￣￣ヽ　　　　　　　　ノ冫⌒　　　　　　　　　　　　　 ′
　　　　　　　　　　　　　　　ヽ　　　　＼　　　　　　／　｝´　　　　　　　　　　　　　　/
　　　　　　　　　　　　　　　　|　　　　　|　＼　　　　　､　　　|　　　　　　　　　　 _／　　/
　　　　　　　　　　　　　　　ヽ　　　 |　　ﾉ　　　　　＼＿|　　　　　　　_.．＜　　　 /
　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　　　|　　　　　　　　ゝ　＿＿＿＿　　　　　ノ
　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　　　ヽ　＼_　　　　　　　　　　　|　|　　　ヽ　　／
　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　　　　|＿＿＿＿＿　　--――|　厂(⌒ゝ}／ヽ iノ__
　　　　　　　　　　　　　＼＿＿ﾉ　　　　　　　　　　　ﾉ人ノ￣　　フ l ヽｘ＜
　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　　　　　　　　　　／／／　　　　　　　／:::::::::
　　　　　　　　　　　＿＿＿_／　　　　　　　　　　　　　　　／　/ /　ヽ　| 　ノ　　/:::::::::::::::
＿＿＿＿＿／⌒´　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　/ /　―‐　　―‐ /::::::::::::::::::
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　　/ /　　　ノ |　ヽ　/:::::::::::::::::::::

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610： ◆c4bqdXp7mw：2015/04/06(月) 19:53:41 ID:TT3mYK5A: ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

　　　　　　　　【ヴァルツァッキ】

　　　　　ゝ彡'　　　　　　　　　　　　ソ
　　　　　ｿ　　　　　　　　　　　　 ⌒ゝ
　　ｰ=イ　　 |　　　　　　　　　　　ﾐ、
　　　　ゝ　　从　/|　 /　　　　　　　　（_,　　　　　　　　「レルヒェナウの旦那様！
　　　ソ彡イ　|ル从ﾊ| 　 / ／ .|　　　　ノ
　　　　フ　 |　.| と・ヾ| 　.!/_从人　　　（　　　　　　　　　　レルヒェナウの旦那様！」
　　　　うｲハﾄゝ　''´从 .| ｀ﾟ ..) |ル　≧_,　　　_
.　　　　　　ヽ|　　　　　ﾊゝ　　ノ/ｲ（￣　　　 /　）
　　　　　　 j∧ 　r、ヾ=-'　　　 /ノ⌒　　　 /　/　　　　／ )
　　　　_,..-　ﾘ|ﾄ､　　三ヲ　ｲ/　　　　 /　.ﾉ　　　／ .ノ
　ｔ=彡　　　　 |　＼　ー　　　|ﾊ}⌒ ､　　　/⌒/　　／　ノ　　 ⌒
　＼.　　　　 |　　　ー彡　　 | /　 .ﾉ》　./ミ.ノ　／ヾ.／／　／
　￣V/　　／ｊ |　　 /　　　 |{.＿,.| /ヽ./⌒　ゝミ／／ヾ／
　　　 V. 　|　　ﾐ　　　　　　　}≧-:!､／ミ､　＼ヾ／ヽ.／　 _　、
　　　　|. 　|　　　　　　　/　 /{彡〃}＼　　　＼　／_,,.-''　／
　　　　.V　ヾー- ､　　〃__//∧ 　ノ　　ヾ　　＼　､　　〉＞'´
＿＿―＿＿＿＿＿￣￣￣￣‐―　　　――――　　　　＝＝　￣￣￣　――＿――￣＿＿＿￣―
￣＿＿＿￣―＝＝＝━＿＿＿￣―　＝＝　￣￣￣　――＿――＿＿―＿＿＿＿＿￣￣￣￣‐―
　＿＿＿―＝＝＝―＿＿＿　　　――――　　　　＝＝　￣￣￣　――＿――￣￣―‐――　＿＿＿

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　【アンニーナ】

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /:::´::_ﾉハヽ_ﾆ三　／　　　　　　　　　　　-‐''"_／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /:::iﾆ-‐'':::::::| | ￣／／／ ,. - 　　　　　￣ヾ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　r‐'プ/7:::::::::::::::| |ミ/　/／／　 ,.　／／　| |. 　　､ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　￣|:::| |::::::::::::∠_`Ｖ　 / ／,.r;∠..,_ ／//　 !　|i　ヽヽi
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽヽヽ＿// ヽi/　/ /／ /__,.∠、ヾ/ ,ｲ// || |　 !　|!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｀ト=＝! !そ/　/// ,／ /´::ｑﾞヽ/ 〉'/ /,ｲ|| |　 |i ||
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ　､lヽ､_'!　/|'′　　ヽ::::ノ　 !　 /／|｣l | l| |!| !!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 VＷＮ || / | 　　　　 `''　　／,.ィiﾚ' //|/ﾘﾘ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 r─一'ﾞー-､_　N　| 　　　　　　　 iン//,ｲ/ /
　)､_λ、_　　 ,´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ　　　　　 .｀ヽ､　　　　　, ､　　}ﾞ/　 /′
ﾝ　　　（.　 │　「急いで旦那様を呼んで来い。　　　　　　　　│　＿＿　　　　｀ヽ、　　/　　>.´/
）　ﾉ)ﾉヾτ　│　俺はこいつを止めておかなくっちゃ！」　　...│ . -──｀`丶､　　＼. {　／／
´ﾐ.､ﾟ.ヮﾟﾉ　　乂＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿_ノ　＿　, ‐'"￣￣｀`丶､＼''´

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　　　　　　　　　　　　　　　┌───────────────────────────────┐
　　　　　　　　　　　　　　　│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
　　　　　　　　　　　　　　　│　　ヴァルツァッキとアンニーナに見つかり、取り押さえられてしまうが･･･　 │
　　　　　　　　　　　　　　　│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
　　　　　　　　　　　　　　　└───────────────────────────────┘

.
611： ◆c4bqdXp7mw：2015/04/06(月) 19:54:06 ID:TT3mYK5A: ┌────────────────────────┐
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
│　　懐から金貨の詰まった財布を出して、彼らを買収･･･　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
└────────────────────────┘

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　　　　　　　　　　　　　　　　∨三三三三三三三三三∨
　　　　　　　　　　　　　 r=＝ゞ￣￣￣￣￣￣￣￣￣〈ミz､_
　　　　　　　　　　　　　　∨三三三三三三三三三三三三z/
　　　　　　　　　　　 ∨三三三二三三三三三三三ﾐ/
　　　　　　　　　　　　　　/.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:{.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.i.:.:.:.:ﾍ
　　　　　　　　　　　 /.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ﾍ.:.:.:.:.:.:.:ﾍ.:.:.:.:ゝ|.:.:.:,.:',
　　　　　　　　　　　　　 ,'.:.:.:.:.:.:/.:.:.:.:.:, ィ.:.:.:.:ﾄ､:.:ヽ:.:.:.:',.:.:.::}:.i
　　　　　　　　　　　　　 {:.:.:.:／:,-＜二｀ヾ:.:.:, ‐＼-ミ､_ヽ/.:.:}
　　　　　　　　　　　 ',∠彡1〈だ'心ヽ＼', ｨだ坏7:.:ト＼'
　　　　　　　　　　 .／ﾍ:.:V:.:ﾍ乂zツ　　｀乂_ツ/ｲ:.:.:/}
　　　＿　　　　　　　　 Vﾍ.:∧　　　　　,　　　　　/:.:;ｨ:.:{
　　 {´:::: ｀＞､　　　　　ﾊ:.:.',:.:ﾍ　　 r 　ｧ　　 .,ﾆ=､ .:|
　　 i:::::::::::::::::::::｀＞､.　 /´ヽi⌒Y´｀ゝ'⌒., - ､/⌒'ｰi　　 'y
　　　)::::::::::::::::::::::::::::::::ミゝ-イ...,　== ､＿〈　　〈　 { /　／ }‐､
　, -─────'´￣￣´ 　 .((　〃´ 丶＼≦) /ニミy　ノ　ﾉ┐ .x､_
. {　. : : : : : : : : . . . . : : : : : : : :.｀　{i　　　｀／ノ /　　　　 xイ　ﾉ.::::::::::::〉
　ゝ､: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :..｀＞一'´　／　　　　 ∧ヾ｀ヽ.::::::::::(
.　　｀ミ､=========彡--r=､: :／　　　　　　　　　　　　{　', )) )).:::::::::ﾉ
　　　　)::::::::::::::::::::,ｲ:::::::::::::}: : :./　　　　　　　　　　　 |彡':::::::／
　　　〃::::::::::::::::〃::::::::::::::/:　..'　　　　　　　　　　　　　　 |.',:::::::/ゝ
　　　{{:::::::::::::::ノﾉ:::::::::::／　　.{　　　　　　　　　　　　 | ﾍ／ノﾉヽ
.　　　ゞ､イ"´, ':::::::::::/　　　　ヽ　　　　　　　　　　　　 /　ヽ　　　ﾍ
　　　　｀ヽ:::::::::::,　' 　　　　 .＼　　　　　　　　　　／　　　＼　　ﾊ
　　　　　　　}, イ　　　　　　　丶　　　　　　　　／ .__､: :　　　＼　 ',
　　　　／　　　　　　　 .,: : :.　　　..｀　ｰ---‐=ﾆ´　　＼＼: :　　　　ゝ､i
.　　　／　　　　　　 .:/｀ヽ i:. 　　　　　レ'"´ﾍ: :　　　＼＼: :　　　｀ヽ
.　　 , '　　　　　　 .:／　　ゝ|:. 　　　　　',　　 ∧: :　　　　＼　ゝ､: : :. 　　ﾊ

　　　＼_人_人_人_人_人_人_人_人_人_／
　　　　 _）　　　　　　　　　　　　　　　　（_
　　　　 _）　「ご主人のご命令に！」（_
　　　　 _）　　　　　　　　　　　　　　　　（_
　　　／⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒＼_人_人_人_人_人_人_人_人_人_／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_）　　　　　　　　　　　　　　　　（_
　　　)､_λ、_ 　　　　　　　　　　　　　　　_）「心も体も捧げるアル！」（_
　　ﾝ　　　　（　　　〃⌒⌒ヽ　　　　　　_）　　　　　　　　　　　　　　　　（_
　　）　ﾉ)ﾉヾτ　　（|ﾚﾉﾙﾚﾚ|）　　　　／⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒＼
　　´ﾐ.､ﾟ.ヮﾟﾉ　　　　ﾘ､ﾟヮﾟﾉ

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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ┌───────────────────┐
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │ 　手下にしてしまう、という流れであった･･･　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 └───────────────────┘

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612： ◆c4bqdXp7mw：2015/04/06(月) 19:54:31 ID:TT3mYK5A: ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

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　　　　　　　　　　　　　　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
　　　　　　　　　　　　　　 └───────────────┘

　　　　　　　　　┌──────┐
　　　　　　　　　│　　　　　　 │
　　　　　　　　　｜　　　　　　 │
　　　　　　　　　└──────┘

　　　　　　　　┌──┐
　　　　　　　　│　　 │
　　　　　　　　└──┘

　　　　　　　　 ┌┐
　　　　　　　　 └┘

　　　　　　　　 .□

　　　　　　　　　　　　ﾛ　　　　　　　　　　．
　　　　　　　　　　　　　　　　。　　　　　　　　　　。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　．
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾛ

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 □

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ┌┐
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 └┘

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　┌──┐
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│　　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　└──┘

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ┌──────┐
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │　　　　　　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｜　　　　　　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 └──────┘

　　　　　　　 ┌───────────────┐
　　　　　　　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
　　　　　　　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
　　　　　　　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
　　　　　　　 └───────────────┘

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613： ◆c4bqdXp7mw：2015/04/06(月) 19:54:53 ID:TT3mYK5A: ┌───────────────────────────────┐
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
│　　ツヴァイクが『昨日の世界』の中で描き出している女性たちと同様、　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
└───────────────────────────────┘

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　　　　　　　　　　　　　　 /.:/ .:.:::::l:|.:.:.　.:.:.:::::::::／/.:/.::::ハﾄ､.:.:::::', .:.:.:::::::!.::.',
　　　　　　　　　　　　　 ./.:/ .:.:.::::::i:|.:.:'"´￣`>'　/.:/.:::/ __　ヽ .:.l　.:.:.:::::!::::::',
　　　　　　　　　　　　　　 l:::ﾊ .:.:.:::::::ﾘ.:.:.:.:::::／　ノ.::/.:::/ ´　￣` V:l　.:.::::::j:::::::::
　　　　　　　　　　　　　　 |::|　',.:.:.:::::.ヽ｀,　　　　　/:／´　　　　　.ﾘ .:.:.:::/l.:::::::::
　　　　　　　　　　　　　　 |::|　ﾄ､.:.::::::::.Y 　　　　　　　　　　　 / .:.::/ ﾘ::::::::::
:三三三三三三}i.ﾐl三三| ヽ!　{i　＼.:.::Λ '''' 　　　　　　　　　　　/.:.::／　ﾘ:::::::::::
三三三三三三}! il{三三|　　...{i _」 _ﾊ .::ゝ　　 `　　　　　 ''''　/;:イ　　ﾘ.::::::::::::
三三三三三三}! (三三 |　　 {i 下 j} 1.:::ﾄ､　　 ` -ｰ　　　　ﾉﾉ_」 _　ﾘ.:::::::::i::::
_,zz==──＝＝─--=={　　　{i　　 j}. ＼.:.:::＞.､　　　　　ノﾉ　下　,.ｲi::::::::::|::::
　　　　　　　　　}　(　　 |　　 {i　　 j}　 ,．'´　　｀`ﾆﾆﾆ"´ﾉノ　　　,.ｲ:::i:l::::::::::|::::
.　　　　　　　 !　{ 　　|＿＿＿＿__ .' -米‐ 「:に>介フノ_」_ 　,..ｲ.:.:l::::l:l::::::::::|::::
　　　　＿zz=＝ニ二三三三三三ミ))　　.ノﾉl::,.ｨｲ.:／　　下イ　.i.::::|::::l:l::::::::::|::::
.=ニ二三三三三三三三三三三ミ／..~~´ ｀`フ.:::／　,．'"´　　　 .i.::::|::::l:l::::::::::|::::
l三三三三三三三三三三三三ﾐ/　　　　 /::／ ,．'´　,r‐‐y‐─ ｭ､::!::::l:l::::::::::!::::
.＝＝"´￣.:.:/:.:/.:.:.:.:i: :ｲiﾍ : : ﾄノ　　　／ﾌ ^Y´　,.r'".:.:.:.:::::::.:.:.`ヽ＼:::l:l::::::::::!::::
::::/.:.:.:.:.:./:.:/.:.:/:.:.:.::/: : : }: :',: :.ﾍ　　　 //ｼ'　 j!　, .┌──────────────────────┐
:/.:.:.:.:.:.,'.:.:;':.:.:/.:.:.:.:.:.／ :/ : :i : : :', 　 . //ｼ'　　j! 〃.│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│
,'.:.:.:.:.:.,.:.:/.:.:ノ_.:.:.:／: : ://: : :}: : ∧　　　　　　　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│
.:.:.:.:.:._z=-‐'´:.:.:｀＞､:／ｲ: : : l : : i:.',　　　　　　　　　│ 　ゾフィーは無邪気さとしたたかさを併せ持った　　 │
:i｀ミｰ--==ォ‐''"ィ／ヽ{:.i: : : :}: :i :}:i}　　　　　　 │　　ある種コケットリーな女性の姿を見せている　　　 │
:l.:.:.:.:{:.:.;:.:.:.::|_ノｲﾄﾐx_､_ﾄ:.|: : ,':/: :,':.}i　　　　　　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│
:|.:.:.:.:i:.:,.:.:.'"{　　 ! 女ﾊゝ;: ://: :.ノﾉ}l　　　　　　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│
:.!.:.:.:.:!:.!.:;ｨ:.:|　　 i {i/　! ﾑｲ/／// ﾘ　　　　　　 └──────────────────────┘
..{{.:.:.:.:.:.:ハ:.ｉ　　 `　　 {,メ､ノ／ ./
l:ﾊ.:.:.:.:.:{　ヾ{　　　　　　 > イ　ノ
ﾘ ∨:.:.:i　　ヽ　　　　, イ
　　Ｖ.:.:{　　　　ﾆ, '{:.:.i

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

┌────────────────────────────────────┐
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
│ 　だが本質的に受動的な人間ゆえ、その周囲では大きな山場･見せ場は起こり難い　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
└────────────────────────────────────┘

.
614： ◆c4bqdXp7mw：2015/04/06(月) 19:55:20 ID:TT3mYK5A: ┌────────────────────────────────┐
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
│　　シュトラウスは、こういった点について大いに不満を抱いていたので･･･　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
└────────────────────────────────┘

　　　　　　／￣￣＼
　　　　／　　 _ノ　　＼
　　　　 |　　　（ ○）（○）　　　　　これじゃ･･･
　　　　 |　　　　（__人__）
　　　　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ　　　　　　ドラマの盛り上がりに欠けるだろ、常識的に考えて
.　　　　 |　　　　　　　 }
.　　　　ヽ　　　　　　 }
　　　　　ヽ　(＼　　ﾉ､
　　　　　　/　＼＼く}　j
　　　　　　|　　〈￣ﾞヽヽ
　　　　　　|　　.に　　　}
　　　　　　|　　 (＿__，ノ

　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　／　　 _ノ　＼
　　　　　　|　　　（ ●）（●）
.　　　　　　| 　　　　（__人__）　　　　　悪いが書き直して欲しいだろ、
　　　　　　 | 　　　　｀ ⌒´）　　　　　オペラ制作のパートナー的に考えて
　　　　　 |　　　　　　　 }
　　　　　　ヽ　　　　　　}
　　　　　　 > 　　　　　ノ
　　　　　　/　　　　　　　＼　　／て⊃
　　　　　　| 　ｨ　　　　　|＼　 `´　ゞ＿三}
.　　　　 | 　|　　　　| 　＼__／.
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣|.ヽ＿＿__／|
.　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |＿＿＿＿__|＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／ノ　　　＼　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／（●）　（●）　　u　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　･･････　　　　|　u　 __´__　　　U　　　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼＿ `ー'´　　　　＿／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　⊂ ヽ∩　/　　　　　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　'､＿　＼|　　　　　　　　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼　＼　　／　　／

　　　　　　　　　　　　 ┌───────────────────────────────────┐
　　　　　　　　　　　　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
　　　　　　　　　　　　 │　　前述したように（上引用の手紙より一年前の話だが）、書き直しを求めたのだ　　 │
　　　　　　　　　　　　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
　　　　　　　　　　　　 └───────────────────────────────────┘

.
615： ◆c4bqdXp7mw：2015/04/06(月) 19:55:47 ID:TT3mYK5A: ┌──────────────────────────────────────────┐
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
│　　こうした〝ドラマ性〟を求めた書き直しの結果、第二幕後半では当初の案とは大きく変わり･･･　　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
└──────────────────────────────────────────┘

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿__
　　　　　　　　　　　　　　　　／￣￣＼　　　　　　　　　　　　　　／　　u　＼
　　　　　　　　　　　　　　　／　　　　　＼　　　　　　　　　　／　　u　　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　|:::::: 　　　　　｜　　　　　　　　／　⌒　　ヽ､_　　　＼
.　　　　　　　　　　　　　　　|:::::::::::　　　　　｜　　　　　　　 |　（≡）　（≡）　　u　 |
　　　　　　　　　　　　　　　 |::::::::::::::　　　　｜　　　　　　　　＼　　__'____　　　　　／
.　　　　　　　　　　　　　　　 |::::::::::::::　　　　} 　　　　　　　(( ¶／　 `ー'´　　　イ｀ヽ、
.　　　　　　　　　　　　　　　ヽ:::::::::::::: 　　 }　　　　　　　　〈⌒) ))　｀⌒ ´　　　　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ::::::::::　　ノ　　　　　　彡三三ミY彡三三ミ＼--、　　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　/:::::::::::: く　　　　　　＼　　　＼＼　　　＼Ｅ　|　　ﾉ
　　　　　　　　　-―――――|:::::::::::::::: ＼-――――――――――――――――――
　　　　　　　　　　　　　　　　　|:::::::::::::::|ヽ、二⌒)

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　　　　　　　　　　　　　　　＼三三三三三三三ﾆ!ｰ-､
　　　　　　　　　　　　　　　　＞三三三三-‐' ´二,.!-'ﾆﾌ　　　　　　　　　　　　　　／／／
　　　　　　　　　　　　／ﾆヽ二二二ﾆ-- ´三三ﾆ/　　　　　　　　　　　　,-‐っ／／
　　　　　　　　　　　　　　　＼三三三三三三三ﾆ=-〈　　　　　　　　　　ｃ=ﾆL／／〃
　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ三三三ニ＝‐'´.i..::.:..:.:ヽ　　　　　　　／ ,-‐i＿／／
　　　　　　　　　　　　　　 /;.::.:.i.:.::.:ﾄ､ﾄ;:.;;.:..::..:i:.:l.::.:;i lへ､　ノ｀く´／ﾞ／ｖ,イ )
　　　　　　　　　　　　　　　　 |:i::.::.:l:.:i:/､ヾ､＼＼彡.:l.::.i:l !-　ヽ　,=-ｋ／　／/ i-
　　　　　　　　　　　　　　　　ｌ:|ｌ.::.::l::.ﾄうﾐゞ､　ゞｲ.ﾝ!ｌ.::.l:| ノ!-‐彡ﾋ/つ）〉く.!^＾´
　　　　　　　　　　　　　　　　 |:|〉:|:..::.ヾ=‐´　i 　｀´/.:,-'ﾌ‐iﾆラ／ﾆ　//
　　　　　　　　　　　　　　　　　ｙヽ＼;ﾄミ:iｰ'´＾>-ー/ﾌて⌒ヽ〈／ﾉ, /
　　　　　　　　　　　　　　　　　i:: ::i:: :: :: ７ ,.- i´　　/」_,､ヽヽ」ノ　/
　　　　　　　　　　　　　　 ,. -┤:: :l:: :: ::/　〃ｌ　　　ｌ )〃L!'´／　/
　　　　　　　　　　　　　i´:: :: ::i:: :: l:: :: ::ヽ　 └-‐--L」ｰ ' .´　　/
　　　　　　　　　　　　　ヾ:: /:: l:: ::i:: :: :: ::Yヽｒく〒元´ 　　　ノ
　　　　　　　　　　　　　　./:: :: :: ::!／￣て　い　ｌ)）‐- -―'i´
　　　　　　　　　　　　　　ヾ;;:: :: :: :｀ｰ-‐っ_.,､_,､_,､)ヾ'´｀´／
　　　　　　　　　　　　　　　￣￣ヾ三三i､ﾆ,ﾌiﾆﾄ´ ヾ／
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

　　　　　　　　　　　　　 ┌───────────────────────────────┐
　　　　　　　　　　　　　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
　　　　　　　　　　　　　 │ 　オクタヴィアンとオックス男爵の決闘、などが新たに加えられたのだ　　 │
　　　　　　　　　　　　　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
　　　　　　　　　　　　　 └───────────────────────────────┘

.
616： ◆c4bqdXp7mw：2015/04/06(月) 19:56:11 ID:TT3mYK5A: 　　　　　　　　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　　　　　　　　　／　　　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　|:::::: 　　　　　｜
.　　　　　　　　　　　　　　　|:::::::::::　　　　　｜
　　　　　　　　　　　　　　　 |::::::::::::::　　　　｜
.　　　　　　　　　　　　　　　 |::::::::::::::　　　　}
.　　　　　　　　　　　　　　　ヽ:::::::::::::: 　　 }
　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ::::::::::　　ノ
　　　　　　　　　　　　　　　　　/:::::::::::: く
　　　　　　　　　　　　　　　　　|:::::::::::::::: ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　|:::::::::::::::|ヽ、二⌒)

　　　　　　　　　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　　　　　　　　　／　　 _ノ　ヽ＼
　　　　　　　　　　　　　　　 |　　（●）（●） |
　　　　　　　　　　　　　 |　　（__人__）　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　|　　　｀ ⌒´　　|
　　　　　　　　　　　　　 |　　　　　　　 }
　　　　　　　　　　　　　ヽ　　　　　　 }
　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ　　　　　ノ
　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　　　く
　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　　　　|ヽ、二⌒)

　　　　　　　　　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　　　　　　　　　　／ _ノ　 .ヽ、＼　　　　　　　　　　　断っておくけど、否定したのは
　　　　　　　　　　　　　　　　|　（●）（●）　|　　　　　　　　　　〝劇的昂揚感に欠ける〟という点。
.　　　　　　　　　　　　　　　　|　　（__人__）　.|
　　　　　　　　　　　　　　　　 |　　｀ ⌒´ 　ﾉ
.　　　　　　 r─一'´￣`＜ヽ　　　　　　}　　　　　　　　　　　　つまり、「ゾフィーが若く、人生経験が乏しい」
.　　　　　　　 `ー‐ｧ　　 ,　　 )　　　　, -'~⌒ヽ、
　　　　　　　　　　ノ　　　{. 　 ,ﾍ　　　　,l.　ゝ、_ .'ヽ).　　　　　　という性格の設定は否定してないだろ
. 　　　　　　／, ､　_　　　/. |　　　.　',　　.　..　 .ヽ、
　　　　　　（／ / // / /　...|　　　 ...|＼..＼＼＼_)
　　　　　　　　 / // / /　　　　　　　 . .　＼_＼_)､_）
　　　　　　　　　ｰ' {_/ノ　　　　　　　　　　　　."´
.
617： ◆c4bqdXp7mw：2015/04/06(月) 19:56:38 ID:TT3mYK5A: 　　　　　　　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　　　　　　　／　　 _ノ　　＼
　　　　　　　　　　　　　 |　　　（ ●）（●）
　　　　　　　　　　　 |　　　　（__人__）　　　　　　こういうことの表現こそ、音楽が向いてるだろ。
　　　　　　　　　　　　　　|　　　　　｀ ⌒´ﾉ
　　　　　　　　　　　 |　　　　　　　 }　　　　　　だから音楽で、元帥夫人とゾフィーの性格を
　　　　　　　　　　　ヽ　　　　　　 }　　　　　描き分けたんよね
　　　　　　　　　　　　　　　ヽ　　　　　ノ
　　　　　　　　　　　　　　　 i⌒＼ ,__(‐- ､
　　　　　　　　　　　　　　　 l ＼　巛ー─;＼
　　　　　　　　　　　　　　　　|　｀ヽ-‐ーく＿）
　　　　　　　　　　　　 .　　　 |　　　　　　l

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　　　　　　　　　　　　　 _＿＿　　　　　　　　　〉　　 l　　　　 ---,
　　　　　　　　　　　,.ｨｬッz､＿__　｀丶､　　　　＿/　　l/Ｔヽ
　　　　　　　　　　／込ｔｭﾂ----　｀丶､ヽ　　　　＼　　　　| ┘　　ー一
　　　　　　　　　　,.' ／／　　　　､　｀丶ヽヽ __ 　ィ〉
　　　　　　　　　/ / /　l 　 l　ヽ　ヽヽヽ　＼!_/__〉': : /　　　ｰ┼‐　　ナ　、
　　　、＿　　　　 ! l /　l l　ヽ l　 |　l ﾉﾉﾉl/|　lヽ.＿｣: : ＼　　￣l￣　　　ｃト
　　＿＼: :｀ヽト-､|ヽl　l｣｜lヽヽヽヽ.ﾉノ z=＝/l　|　lヽ＼: : : |　ヽ＿　　　＿l＿
＿／. : : : : : : : : : : : :l　l ヽヽ z=＝　、　::::::::: l / 　!　＼: : 〈　　　　　　　　__l_/
／. : : : : : : : : : : : :/´〉､＼ヽし:::::__ ,-‐￢z､　/ｲ　 |　　ヽ:./　　|　　ヽ　（__乂ヽ
. : : : : : : : : : : : : :/|　!　_, - ､ー､/.::::.｀ヽ　　ヽ　ｌ　 / ＿__／　　　し
丶: : : : : : : : , ィ ´ !　l/　ヽ　ヽ　, イ:::::::..i＿丿/l　/ー､　￣}　　　し　ヽ　　あ
＿, -‐'´ ￣/　｣_ /l,..:'‐ﾍ　ﾍ　∨　{:::::::::/＿／/ ｲ　　＼　｣＿　　い　　　ぁ
　　　　　, _,....::‐'::´::::::::::.ゝ._ﾄ､｣〉　}-‐ｲ/ lヽ /￣ヽ--､　 l　　｣　　い　　　ぁ
　　 _,..:‐:'::::::::::::::::::::::::::_;::-‐' ´　／　／ /ｌ／| 　ヽ｣　 l　 l ヽ　　＼　ぃ
、 r'´.:::::::';:::::::::::_;::-‐'´､＿, -‐ '´ヽ /_／/｣　　　　｀　∨ﾊ　ヽ　　〕――- ､＿_＿
丶l｣:::::_;: -‐'l´「　　l＿!　 i 　ヽノ〈´ ／ |　　　　　　|_|　i 　 l　　　　　　　ヽ
　　＼　　| /　Y　　ｌ　ゝ__rー ' __｣　薔〕　　　　　　　lノ!_　　 lｉ
　　　￣＼＿| ＿｣、　　i 　 / ｣　,　 /＼＿_, --､/「　しﾍ　　|
　　　　　　l」　　|└冖'´￣´/　 l 厶￣　 /＿ /　〉´ 、/ 　 l
　　　　　　└ Ｔ´Ｌ. --L＿/|:::::::.l::::Ｌ└ーｲ　└ T　　｣　　 !

　　　　　　　　　　　　　　　／￣￣＼
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　　　　　　　　　　 |　　　　　　　　|
　　　　　　　　　　 |　　　　　　 │
　　　　　　　　　　　　　 |　　　　　　 |
　　　　　　　　　　　 |　　　　　　 |　　　　　　　人生の酸いも甘いも噛み分けている元帥夫人には
　　　　　　　　　　　ヽ　　　　　　/
　　　　　　　　　　　　　　ヽ　　　　/∩　　　　　　色彩豊かな表現を用いて、ドラマティック･ソプラノで歌わせる
　　　　　　　　　　　　　　　.> 　　　<｀　}
　　　　　　　　　　　　　　　|. 　　　｀ヽl
　　　　　　　　　　　　　　　|　　　　 |ヽノ
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618： ◆c4bqdXp7mw：2015/04/06(月) 19:57:05 ID:TT3mYK5A: ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

　　　__／{　　　　　　　　　　　　　　☆
　　〉　　＞　o 。　　_ . -一…‐- ．.　　　　　　　　　　　　　　|
　　ー、/　　　 . -=ﾆ =ﾆ⌒⌒ﾆ=ｰ､　｀　、　　　　　　　　- + -
　　　　　　　／彡…ー一 '⌒⌒`: : .､＾ヽ.　　＼　　　　　　　 |
　　　　／イ: : : : : : : : : : : : : : : : : : ＼｀}_　　＼
　　　　　厶′: : : : : : : : : : : : : :＼: : : : : :ヽ　L,　　＼　ｉ⌒i
　　　 /: : : : :／: : : ; : : : :!: : : : : :'.:, :__人__} :ﾊ　　　　`|　 |
. 　 ☆/: : : : :/: : : : / : :j: :.|:ヾ: : : : : :'; ｀Ｙ´.:l 　》f⌒ト-┤　|）
.　　　': : : : :/: : : ／: : 〃.:ハ:,斗:十: :ﾊ: :（｀ヽ. ｝: : :iｔ_ｒ┴､ {　　　　　　　　☆
　　　i: : : : :; : ／_＿／/ /／＼{＼ト-|:. :.＼　＼☆(　ヽ　＼丶 __ .ィ
　　　|: : : : {厶ｨ彡'ミィ／　　　　,ィ=ミｘ|: : : : ;＼　＼/＼　＼　}　 ,≫| _,ィ{
　　　|:.|: : =彡〈/んrﾊ　　　　〃　,,,,,　|: :. :./　}}＼　　　＼_ﾉｰ'　ト: /7 rｿー､
　　　|∧: : Ⅵﾄ ` V/ｿ　　　　　　　　 'ｲ: :/　 ,ﾘ: : ヽ　　⌒´　　「ヽ// rｿ　　＼
　　　}　jト: : ヾ㌧ ,,,,, 　 ′_　vﾍ　　ｨ彡ｲ、|/ }: : : :}　　　　　rそ7/ rｿ　　　　＼ｰ､
　　　 /　 }ヘ: ミ=ｧ　　＼　　　}　　／ヾ!} /|ヽ}: : :./　 , -‐＜}＿人_）　　　　　　　 }｀ヽ
　　　　　 /　 }:{{ ＞:z:z:､　　ｰ '　／,. イ/,　　;√7/　/-‐ｧ=…'―一廴_　　　　　　　　 {　　＼
　　　　　　〃_/㏍㏍㏍}＞ー '　´ 彡ｲ/　　'/ rｿｰ'／　　　　　　　＼　　　　　　　'.　　 ‘，
　　　　　　 /}ヽr-v―-ミ′イ７く￣　〃　 / rｿ　/　　　　　　　　　　　入　　　　　　}　　　 '.
.　　　　　 //　 L_/: : :／ /::厂}:::::＼　'l>K /　 }　/　　　　　　　　　　　　 / 　ヽ　　　　'　　　 }
　　　　　/.:`７´::::L＿{　/::/ 引:∧::::{　|　'/　ｨｿ　　　　　　　　　　　　　　 /　　　　＼　 /　　　 /
.　　　　,r …'‐-､:::::/ ,ｨ :::; 　Ⅳ:{　Vﾊ, | /　 rﾊ　'　　　　丶　　　　　　／　　　　　　 `7　　　 /
.　　／:{⌒ヽ-､　Vヽ}:::::/　 /::/　　VﾊK　　辷〉丶ヽ. __　　＼　　／　　　　　　　　/　　　　,
　／: : 厂｀ヽ＼ｰ{　}辷l　 /::/}　　 ∨ハ　 Vﾊ　　＼厂}Z_ｰ-`ｧ' 　　　　　　 /　　　　/
' : : : :√_ ＼＼ﾉ √´☆ /::,ｲ7　　 /　ヾ;　 r'_　　　　〉☆;ｺ}　/　　　　　　　 /　　　 '〉
: : : : :{ /::＼）ｰ' /　　,／:イ弓　　 /　　　ﾊ　 }ﾌ　　　/　　 ;ｺ}く　　　　　　　　　 }　　☆ /

　　　　　　 .r-､　　　　　／￣￣＼
━━━　／て )　━━　／　　　 ⌒　⌒　━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
　　　　（ _ﾉ　ﾌ.　　　 |　　　（ ●）（●）
　　　　　ゝ、〈　　　　　|　　　　（__人__）
　　　　　/ ハ　ヽ.　　　 |　　　　｀ ⌒´ﾉ　　　　　　　対してゾフィーは
　　　　 /〃　ﾍ　＼ . 　 | 　　　　　 }　　　　　　　素朴なリート風の歌唱を歌うリリック･ソプラノで
　　　　ｉ！　　＼　｀ーヽ　　　　　　 }　　　　　　　　元帥夫人よりも高音の音域まで歌う。
　　　　丶丶　　　_ ＞　　　ヽ　　　　ノ､
　　　　　　　ゝ'´- ､_ 　y-､　　　　　　　＼　　　　　　つまり若さを出してるわけだろ
　　　　　　〈　　　　￣　う　　　 /､　　ヽ
　　　　　 `ー― ￢､__ノ　　　　　| 　>　 /
　　　　　　　　　　　　　|　　　 r'＾ヽ'´ _／
　　　　　　　　　　　　|　　　　 `く__ノ´
.
619： ◆c4bqdXp7mw：2015/04/06(月) 19:57:28 ID:TT3mYK5A: ┌──────────────────────┐
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│
│　　人生経験豊かな年上の女性、元帥夫人に対し　　│
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│
└──────────────────────┘

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　　　　　　　／r'^　_rﾍ-ﾍ/＾ヽr宀､
　　　　　　　 /!７ト､7′ 〃　　　ｌヽヽ　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,／　／
　　　、　　　　/ l//L｣| ∧ｌ |　! |l　｜　!　ヽ　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　／
　　 |:l　　　 / 〃 ||丁l トH､lV| |l　 /l　 } l　|　　　　　　　　　　　　　　　　／　／
　　ヾヽ　 / 〃　|l　| ｌ抔卞｀ヽ{　/-ト/ //ﾘ　　　　　　　　　　　　　／　／
　＼　ヽ:∨　|」 /ｌ|　ｌﾄヽ￣　　ﾚ'戎ｼ' ／ ′　　　　　　　　　　　　　／　／
⌒ヽ!ヽ._j＼＼ / 八　|ヽ　　　__ ' ∠r1=彳　　　　　　　　　　　　　　／　／
::..::..::..::..::..｀::..::ヽ/　ﾊヽ‐ >､　 ,. イ|　}::..｀ヽ、　　　　　　　　／　／
::..::..::..::. ／⌒ヽ､ヽjノヽ.∨r 芥､/:./ /::..::..::.､＼　　　　　　／　／
::..::..::.::./:.:.:.:.:.:.:.:.:ヾ⌒Tlヽ｝l,ハ/-/ 〈::..::..::.｀...`　　　　　　　 ,／　／
::..::..／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:∨_　||　ヽ:ﾚ':.:ヽ::..::..::.くヽ..＼ ,,_人､ノ　,／　　　　　　　 ,　 --=ﾆﾆ､ヽ､
::.r'´.:.:.:..::.:.:..:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.∨_ ||ｰrﾍ.:.:、:.:.＼ヽヽ:〉　..)ヽ　　　　（　　　　　　 .∠ -―‐--- ､＼＼
仆､ :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. ∨_l〉 ri心:.:',:.:.:.:.:ヽ .-　＜　　　　　　＞─ 　　／　/ ／　 ,　　　｀ヽヽ＼
′　＼_.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: ∨_　ゞ=仆ヽ.:.:_ノ　　　 .)　　　　　て　　　　 // , / /　／/ /,ｲ　　 Vﾊ　ヽ
　,　　　〉个､:.:.:.:./.:.:.:.:.:.:.:.:.∨_　ｌ　 }〉:.}'´ 　　 .／　／`Y´^＼　　　　 // // / //　/ //｜｜l　ｌ！　＼
　|　　く_/^ﾄ､>:.∧:.:.:.:.:.:.:.:.:. ∨_ﾘ　〈|:.ハ　　／　／　　　　　　　 {ﾉl ｌ| ｢Ｚﾒ/l// /ム⊥｜|　| |　　／
　|　　//:.:.:||:.:./　ヽ.:.:.:.:.:.:.:.:.:.∨┐r':.:{ ､　／　／　　　　　　　　　　 l l |l 〈f沁 {/ / ｨ汽く l| j ,ﾘ } rく
　!|　//:.:.:.:||:./　　｝:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:∨.:.:.:.|.／　／　　　　　　　　　　Ｎ八〉｀ﾞ′,　　｛ﾞりﾉ//〃/ｲ　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　／　　　　　　　　　　　　　　　　 jﾍ、　 _　　　" 彡'／/　|l　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　／　／　　　　　　　　　　　　　　　　　　 / / 丶、｀　　, ィ7´ rク　l 　 |
　　　　　　　　　　　　　　／　／　　　　　　　　　　　　　　　　　　　厶ｲ __｣二兀／/-|-/厂ヽ、　｜
　　　　　　　　　　　　／　／　　　　　　　　　　　　　　　　 /　/ ｌ { ´´rｸ〈｜　/´　　　〉　｜
　　　　　　　　　　／　／　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　/ /八　　｝| ∨　ﾉ! 　　 /!　　､
.　　　　　　　　　　／　／　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　/イ {几こﾌｌ｣__j 　）｝　　ハ　　ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／ﾚﾉ //　　　r1ｰ┤　l|_｝　　　ヽ　　＼

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　　　　　　　　　　　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
　　　　　　　　　　　 │　　若く、元気ではあるが、家と修道院以外の世界を知らない素朴な娘、ゾフィー　 │
　　　　　　　　　　　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
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620： ◆c4bqdXp7mw：2015/04/06(月) 19:58:20 ID:TT3mYK5A: ┌──────────────────────────────────────────────┐
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
│　　オクタヴィアンは、今まで見たことのないタイプのその娘に一目惚れし、彼女のためにオックスと決闘する　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
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圭圭7　　　　　　 ,佳圭圭圭圭圭＞ '"　　　　　　　　　　　 ,.｡x≦圭圭圭圭＞''"´
圭圭|　　　　　　　佳圭圭圭＞''"　　　　　　 ,.-'´三三三三三＞ヽ　 |圭|＞''"´　　　　　 ,.｡ｭ:‐:‐:‐:ｭ｡.,_
圭圭|　　　　　　炸圭紗'"　　　　　　　　 . ／三三三三三,-‐ﾆ二 | . ''"　　　　　　 ,.ｨ≦圭圭圭圭圭...／／／
圭圭|　　　　　　 |圭ア　　　　　 ,..｡x≦圭 .ｌ三三ニ三三ﾆ三　三ﾆｌ　　　　　　 .,.ｨ≦|才冬|圭l圭l圭l.／／／..Ⅷ
圭圭|　　　　　 |ア´　　,.｡x≦圭圭圭:少".＼三三三三三三三ﾆ!ｰ-､　　　 .,.x'圭ｱ　　　　｀ﾞミ圭／／／
圭圭|　　　　　　 ,.ィ升圭圭圭圭圭7.　　＞三三三三-‐' ´二,.!-'ﾆﾌ　　 .イ紗'"　　　　　　 .／／／.圭掛x、
圭圭l!　　　　　　　ィ佳圭圭圭圭圭圭7　..／ﾆヽ二二二ﾆ-- ´三三ﾆ/　 .,.x'紗'"　　　　　　 ,-‐っ／／圭圭圭掛
圭圭ll　　　　　　 |圭圭圭圭圭圭圭7　　..＼三三三三三三三ﾆ=-〈　　　　　　　　　　ｃ=ﾆL／／〃寸圭圭|圭
圭ﾆ从　　　　　　 |圭圭圭圭圭圭刃’　　　 .ヽ三三三ニ＝‐'´.i..::.:..:.:ヽ　　　　　　　／ ,-‐i＿／／　　守:圭圭
圭圭ハ　　　　 |圭圭圭圭圭ま刃　　　　'./;.::.:.i.:.::.:ﾄ､ﾄ;:.;;.:..::..:i:.:l.::.:;i lへ､　ノ｀く´／ﾞ／ｖ,イ ) .、　　　　`寸圭
圭圭圭}　　　　　 |圭圭圭圭l圭lヲ′　　　 .|:i::.::.:l:.:i:/､ヾ､＼＼彡.:l.::.i:l !-　ヽ　,=-ｋ／　／/ i- 寸x　　　`㍉x｡.,,_
圭圭圭|　　　　 .Ⅷ圭圭圭圭ﾀ　　　　　　 .ｌ:|ｌ.::.::l::.ﾄうﾐゞ､　ゞｲ.ﾝ!ｌ.::.l:| ノ!-‐彡ﾋ/つ）〉く.!^＾´　　ヽli、　　　 `守
守圭ｻム.　　　　　Ⅷ圭圭l圭ﾀ　　　　　　　_,,.|:|〉:|:..::.ヾ=‐´　i 　｀´/.:,-'ﾌ‐iﾆラ／ﾆ　//　　　　　　　　｀㍉　　　　
　マ圭掛､　　　 Ⅶ圭圭タ　　　　　,,.ｨ≦l圭ｙヽ＼;ﾄミ:iｰ'´＾>-ー/ﾌて⌒ヽ〈／ﾉ, / .｡.　　　　　　　　　｀ﾞニ三圭
心、マ∨ﾑ　　　　　Ⅵ圭ぐ　　　　　佳圭圭 .i:: ::i:: :: :: ７ ,.- i´　　/」_,､ヽヽ」ノ　/　会
圭㍉　寸掛､　　　 Ⅵll掛,　　　　.,佳圭.,. -┤:: :l:: :: ::/　〃ｌ　　　ｌ )〃L!'´／　/　.寸掛｡
圭圭l!　　寸掛､　　　寸l圭l 　　 ,佳 .i´:: :: ::i:: :: l:: :: ::ヽ　 └-‐--L」ｰ ' .´　　/　　 .寸掛x　
Ⅶ圭|!ﾄ､　寸掛,　　　ﾏ圭ﾑ　　佳圭ヾ:: /:: l:: ::i:: :: :: ::Yヽｒく〒元´ 　　　ノ　　　 .Ⅷ圭心

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　　　　　　　　　　　　　│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
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　　　　　　　　　　　　　│　　ドラマ性が求められた結果、同時代的（世紀末ウィーン）の　　　　　│
　　　　　　　　　　　　　│　　心理的要素の強い劇から、不変的な恋愛劇へとなったわけだ･･･　 │
　　　　　　　　　　　　　│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
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621： ◆c4bqdXp7mw：2015/04/06(月) 19:58:41 ID:TT3mYK5A: 　　　　　　　　　　　　　　 ┌───────────────┐
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622： ◆c4bqdXp7mw：2015/04/06(月) 19:58:59 ID:TT3mYK5A: 　　　　　　　　　　　　　　　　http://www.youtube.com/watch?v=cQp6FYs42cc

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　【薔薇の騎士第二幕･第三幕】

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623： ◆c4bqdXp7mw：2015/04/06(月) 19:59:18 ID:TT3mYK5A: ┌─────────────┐
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
│　　第一幕終幕から数日後　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
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'..　.,;.'..:⌒`;,: .　　..;;.,　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｀､　　'
; :.,　　　.. .''... .. '　　 ..;,):.,,　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　‐―　 ○ －　‐
　　　　''　　'.': ;,::.　. 　..., ;)　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　, '　ヽ
´⌒`.: .: ...　　　　. ...,. . ,;　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,.　　　ヾ
,'''.:;.　.::　.'.　,.:,;　　...,; ''　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 , '
　　　ー''　ｰ　 '''　''

　　　　　　　　　　　　　　　　　　～ファーニナル家邸宅～

γ⌒ヽ,＿_＿ :"；;:：､;；:｡　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,.､.-―-.､.,
,i;:;:;:;:;:;,i　　　　＼:"；;:：､;；:｡　 :"；;:：､;；:｡　　　　　　　　　　　　 ,_　　　　　　♪　　　　　　 -''´　　　　　　 `'♪
.I_______I　　　　　＼_:.:.__:：､;；:｡　 :"；:'`::'::'；;:：､;,:,｡,,, ,　　　　　　　`'-.､,_　　　　　 _,.､-'´
　　　　　　　　　　　＼　＼ロ；;:：､;；:；;:：､;；: ':'`;'`::'::',:'':'`;
＿_＿＿＿__＿_______i`､　 | :|＿:'`::_',:'_'`;___ _:'_'`:＿:'';；`;＿＿＿__ ___ ＿＿＿＿＿＿＿＿＿____
=:.=.=i〔〕〔〕i=＝=＝=i＼ヽ、,:|＼　　　:／＼` ､　　　　___　　　　／＼` ､　　　　____　　　　／＼` ､
　　　|＿___|　　　　　|　 `.､ヽ、.:.＼.:.:..|i田l;|___l　　　／＼` ､　　|i田l;|___l　　／＼` ､　　 |i田l;|___l
-.─-.─-─-─.､::..;| 　　 |＼ヽ、-',＿＿＿＿＿／xXx ＼ヽ＿＿＿＿＿.／xXx ＼ヽ__＿＿＿___
=＝=＝===＝=＝'.:.:|`.､.:.:.| 　＼|:.: |＝=＝= =＝|.:iコ._,iコ　|:;|.:.. ﾛﾛﾛﾛ : .:|.:iコ._,iコ　|:;|.:.. ﾛﾛﾛﾛ :
____　　○　 |.:i　|:.i　 |:..::`.､|:.:...:.|　　|.:.. ﾛﾛﾛﾛ : .:|.:iコ._,iコ　|::|.:.. ﾛﾛﾛﾛ : .:|.:iコ._,iコ　|::|.:.. ﾛﾛﾛﾛ :
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│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
│　　オックス男爵の婚約相手の家ファーニナル家を舞台にして、第二幕の幕が開ける･･･　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
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624： ◆c4bqdXp7mw：2015/04/06(月) 19:59:38 ID:TT3mYK5A: ┌───────────┐
│　　　　　　　　　　　　　　　　│
│　　今日は婚礼の日･･･　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　│
└───────────┘

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│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│
│ 　大広間ではファーニナル家の者が、銀のバラを届けに来る使者と婚約者の訪れを待ちわびている･･･　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│
└────────────────────────────────────────────┘

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625： ◆c4bqdXp7mw：2015/04/06(月) 20:00:00 ID:TT3mYK5A: ┌─────────────────────────────────────────────┐
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
│　　･･･が、その中でも特に待ち侘びているのは、花嫁のゾフィーとその父親のフォン･ファーニナルであろう　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
└─────────────────────────────────────────────┘

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　　　　　　　　　　【ゾフィーの父、フォン･ファーニナル】

　　　　　　 r‐ ':.´:.:.:.:.:.:.:.:.::./:.:.:.:.:.:.i:.:.:.:|:::ヾ:.:.／::|:.:.:.:.:.:.:／
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　　／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.∠V:./={´rvミ､=､_,, ,/　|:.:.:.:.:.:.ヾ:.:.:.| 　　／　/XxXｨ'´: ￣:￣:￣｀'ヽ､xXxXヽ　ヽ､
　 /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/´＼-;/￣ V￣ | |ｲ≧ミ=､/ 　 |:.:.:/:.:.:<´ヾ|　 _／　./x／:／: : :／: : : : : : : : : ヽxXx!ヽ　　＼
　｀ '' 'ー -ァ:.:.:/:::r::j::./:::::::.　　　 | | 辷り｀ |}_　r-Vｿ:.:∧}　　　＼　／: :./: : :.／: : : : :/: /:.l: : : :ヽxXxヽ　　./
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　　　ノ |　　　　　 }ヽ::::　　　/_　　　　　　　　　＿_,､-‐'´: : : :./XxX/ｨ´i.`j　 ` ､　　ｰ　　／´　 |Xx.l:_: : |: : :i: : : :.＼
￣￣　 .|　　　　　　＼　　　{　ヽ　　　　　　 .￣: : : :／: : : : : lxXxX!..〈 .i.ゝ. 　 ,ｨ=≧､-,,≦＝=,　 lxXlYj､: |: : :|: : : ＼:
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│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│
│ 　彼（フォン･ファーニナル）は旧くからの貴族と縁故続きになる機会を、今か今かと待ち望んでいた･･･　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│
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626： ◆c4bqdXp7mw：2015/04/06(月) 20:00:22 ID:TT3mYK5A: ┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳
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_,,- -ィ::::::::::::::::::::/::::::::::i:::V::::::::::::>:::::::::::::::::: ＼:::::＼
　／::::::::::::::::::::／::::::: : :|:::::V/￣　V:::::::::::::::::::::::＼::::ヽ
/::::::ィ:::::::::::::::{:::::::::::::::i: |￣　　　　 V::ﾄ:::::::::::ﾊヽ;;::ゞ:::ﾍ
:::／:::::::::::::::::::|::::::::::::::ﾊ:|　　　　　 |::i　＼:::::::}:::::ﾄ-;;::::ﾊ
/:::::::::::::::::::::::: |:::::::::::::| ﾘ───''　 i:ﾘ　ﾆ彡:::iト､;ヽ＼::i
:::::::::::::::::::::::::::::|::::::: :: |＿,,,-＝＝=ヽ/　_||=__ﾒ:|　||　　　ヾ
::::::::::::::::::::::::::::ハ:::::-::|＞''￣=.ィ-　 ||＝||{t..:jｱ　||
::::::::::::::::::::::::::::i＞＼:: |||ﾏﾊ廴ｿ　　..川　ﾊ￣　iノﾉ
:::::::::::::::::::::::r-､}''´　＼||　￣　　　 //　ﾉ｀￣ |´　　　　　　　 Ein ernster Tag, ein großer Tag!
::::/i:::::::::::::::| /ヽ　　　　ヾ＝=─''´´　　　　　 /
:/　|::;;::::::::::ヽ　　＞　　　　　　　｀ー -　　／　　　　　　　　　（今日は厳粛な日、偉大なる日だ！）
　　ﾚハ:::::/i::::::≧::-:､　　　　　　　　　　／
　　　　ﾚ'　￣￣￣Yi　　　　　　_＿__./ ＿
　　　　　_...-:::'´￣￣｀:-..､　　　 |ー-　∧　}､＿
　　　 i: : : : : : : : : : : : : : : : ｀::-.┴..､: /: :}: :}: : : ヽ
＿＿＿＿＿＿―――━━―――￣￣￣￣￣＿＿＿＿＿￣＿＿＿￣￣￣￣￣＿＿＿＿＿―━━―￣￣￣
―――━━――――￣￣￣￣￣￣￣＿＿＿＿＿＿―――――＿＿＿＿￣￣￣￣￣＿＿＿＿＿￣￣￣￣
＿＿＿＿＿＿―――￣￣￣￣￣＿＿＿＿＿――━━―￣￣￣￣￣＿＿＿＿＿＿￣￣￣￣￣＿＿＿＿＿

.　　　　　　 ,´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
　　　　　　│　Ein Ehrentag, ein heilger Tag!　　　　 │
　　　　　　│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│
　　　　　　│　（栄誉ある日、神聖なる日だ！）　　...│
　　　　　　乂＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿_ノ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 `ｰ-､: ＼/　　　　　　　　　　　　　/: : /: : : : : / 　ヽ　|　ノ
　　　　　　　　　　　　　　　 /⌒ヽ　　　　｀ｰ/　　　　　　　　　　　　　 /: :./: : : : : /　　― 　　 ―
　　　　　　　　　　　　　　　 { O　 }/⌒i　　 , '　　　　　　　　　　　 /: ／: : : : :.:/　　　ノ　|　ヽ
　　　　　　　　　　　　＿＿＿　　 .＼ﾟ　　　 /　／　　　　　　　　　　　　　 /／/: : : : ／
..ー――――――.'.´　　　　　｀ヽ、　＼　 /　ヽ　　　　　　　　　　　／　/: : : ／〉
　　　　　　　　　　　　　｀ー=ﾆヽ､__｀ヽ、.ヽ（　　　.＼　　　　　　　　　　 /: :.／　 |
　　　　　　　　　　　　ヽ,　｀ヽ、ヽ＿)　　　　 .｀',　　　　　　　　 /／　　 /　　　　　　　　　　　　/
　　　　　　　　　　　　　　　ヽ、｀ヽ、l　　　　　　　　　　`ｰ-､　　　　　　 .／　　　　 /　　　　　　　　　　　　 i
　　　　　　　　　　　　　　　　　｀ヽ、｀ヽ　　　　　　　　　　ヽ　　　　　　　　　　　 |　　　　　　　　　　　　 /
、　　　　　　　　　　　　＿＿　　　｀ヽ､l 　　　　　　　　 l｀ヽ､　　　　　　 / 　　　　　　　　 l
..ヽ　　　　　　　　　／　　　 .〉ヽ、　　　ヽ　　　　　　　　　　　|　　＼　　　　　　　|　　　　　　　　　　　　/
　　｀ヽ、　　　　　 l　　　　　l　 ,ｲ｀ヽ　　ヽ　　　　　　　 ./　　　　＼　　　　　/　　　　　　　　　　　 /
　　　　｀ヽ、　　　ヽ　　　ゝノ.|`ーﾄ､　　ヽ　　　　　　 |　ヽ　|　ノ ` ｰ-―/　　　ヽ　|　ノ　　　　ノ
　　　　　　　｀ヽ、　　ヽ、　　　 |　　|. ヽ.　　ヽ　　　　　　 | ―　　 ―　　　　| 　　 ―　　 ―　　　|
　　　　　　　ヽ、　　ヽ、　　ヽ_ノ　　ヽ　　.|　　　　　 /　ノ　|　＼　　　/　　　　ノ　|　＼　　／
　　　　　　　　　　　｀ヽくヽ l　　　　　　　　`ー'
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627： ◆c4bqdXp7mw：2015/04/06(月) 20:00:44 ID:TT3mYK5A: ┌────────────────────────────┐
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
│　　別れの挨拶をする父の手に、ゾフィーが接吻をしていると･･･　　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
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. 　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │　Der Josef fahrt vor mit der neuen Kaross',　　　　　│
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │　（ヨーゼフが新しい儀典馬車で乗り付けましたわ）　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　乂＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿_.ノ

　　　　　　　　　　　　　　　　　　 l::!::!::::i::::::,':::::::::!:::::,' ,'　　　　　　　　　　　　　 .l! ! .t――‐‐┐┌‐
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 i.:ｉ::!::.i:::::::|!:::::::!:::::,' !　　　　　　　　　　　　　.l! !　|　　　　　!　l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 !::!::!::,'::::::|!:::::::!:::::! ｉ　　　　　　　　　　　　　　　l! !　|　　　　　!　l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 !::!::!::i::::::|!:::::::!:::::! .!　　　　　　　　　　　　　 .l! !　!　　　　.|　.!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 !::!::!::!::::::|!:::::.!::::.' ,′　　　　　　　　　　　　　　.l! !　!　　　　.l　.l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 !::!::!.!::::::|!:::::.!::::,' !　　　　　　　　　　　　　　　 l! !　!　　　　 .l　.l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 !::!::!.!::::::l!:::::!::.,' ,′　　　　　　　　　　　　 l! !　!　　　　 .i　.l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 !::!::!,'::::::|!::::,':,'::,′　　　　　　　　　　　　　　　.l! !　!　　　　 .i　.l
　　　　　　　　　　　　　　／´￣ヾ､ｉ.:!!:::::∥.,':,':/　　　　　　　　　　　　　　　　　　l! !　!　　　　 .i　.l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 !.}} ,'::::〃/:,'/　　　　　　　　　　　　　　　　l! !　l　　　　 l　.l
　　　　　　 ., -―∧￣ヽ,へﾐ丿＿＿ .!ｿ　　　　　　　　　　　　　　　　　　l! !　l　　　　.._! . !
　　　　 . ／　　　　　　　　　　,　＼　￣｀ヽ　　　　　　　　　　　　　　　 .l! !　￣￣￣　　　￣
　　　　　 /　｀ヽ　ﾆ二ヘ／￣l:/ 　　ﾍﾍ､　　}　　　　　　　　　　　　　　　　 l! !　l￣￣￣￣￣￣
　　　　 |　.:.::/厂　　　　/ミ彡　　, i:::ﾄ､ノ　　　　　　　　　　　　　　　 l! !　!
　　　　　 | .:.:::|/ .:/　/ .:/::..| /"´ `i:/:::|:::|:::|.,　　　　　　　　　　　　　　　　　　　l! !　!
　　　　　 | .:.:::| .:::| .:::| /|:::/l/　　r‐ﾊ::::|.::|:::l,ﾊ　　　　　　　　　　　　　　 .　　　　|! ! .ｌ
　　.., ヘ _ヾ:.:::|.::/|.::::l/Tl/ 　　 r =ﾐ l/:l/l/:! !　　　　　　　　　　　　　　　　　　.|! !└==========
　∠　.:.::::.V^Yl/::;ﾚ'´ ,r =ﾐヽ __f　ﾄｯ !:.,ｲ:〈＿.!二二二二二二二二二二二二二ﾆ!ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ
　　/ .::.::::::::!人|:/〈⌒ヽ_,ﾋﾘ 1⌒ゝｰ/ /1l/　　＼
　/ .:.:::::::／　/^i｀`ヽ＼ー‐ ′_ '／ /　|　|　　　＼ . ￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
./ .::::, イ^,　/　 |　　＼_｀二フ´　 / 　 |　|　　 / 　 |
l .:／　|　|/.　 │　　ｨ介.､　　 , ｲ　　 |　L_ ノ　　　＼
|/ 　　ﾉ_ノi＼　 |＼／l::只ﾄ､／ /　／　`7　　, -─　＼
　　〈　 .::|　 > ﾄ､　 |::| |:|　　 /_／　　 /L_／.::. ￣｀`
　　　..i　 .::| 〈　 |　＼j:::| |:L ,.ｲ　＼　　/^ﾄ､＼.::.:

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628： ◆c4bqdXp7mw：2015/04/06(月) 20:01:05 ID:TT3mYK5A: ┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳
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　　　　　　　　　　　　　　　　【マリアンネ】

　　　　　　　ヽ＼イヽヽ　l, - ､!|　　, - ､　　　冫､_
　　　　　　　　　／ゝー＼／　 ,ﾍヽ　/,ﾍ, 　＼_ ‐'／　＼
　　　　　〟=＝ィ￣冫￣゛　　/　ヽ〃　 ',　　ヽヽ⌒ヽ　ヽ
　　　　〃　／　　　　　　 |～ゝ〃～ｰl ヽ　　　　　ヽ　ヽ
　　〃　　ｲ　　　　　　　　　　 !　　　　　　! lヽ　､　　　ヽ　ヽ
　 /　　　ｲ /　　　　　 ,ｨ　l　|　|　　　　　　 ! | ヽ　l　　　ヽ　 !
　l|　　 ///　　l 　　　/ |　」」」　　　　　 | /　ヽ |　､　､ヽ |
　l　　//　! j　 !　　　l ,イ´l |「 !|　　　　　ナ＝-|､ﾊ　|　 |ヽヽ'
　　　l |　 | ||　ﾄ、　彳　ゝ=从ヾ、　　　 ,-二-　|/|ト､|　 | ヽ|
.　　　!|　 l | ヽヽヽ、| ィ7てうゞ　l _＿ / ,ィ⊂ゞﾄ、 /〉 ,/ 　ﾘ　　　　　　　　hat himmelblaue Vorhäng,
　　　ヽ　ヽ　ﾄ､〈 |`ト7 l､`‐'_》　ﾘ'￣`lj　 i| ゞ´》ゞ/ノ-、 /　　　　　　　　 vier Apfelschimmel sind dran.
.　　　　　　　　l ゝへ',　　-ニ´　/　,　ヽ　　ﾆﾆ´　'´ﾉｒ^ |/
　　　　　　〃ヽ、ゝー---‐'　〈l　　＼_　　 _,／ヾ､〃
　　　　　 , - -!|〈＼｀ｰヽ　　　　､― -,　　　￣　/_, ィ |l､_　　　　　　　　　（窓には空色のカーテンが掛けられていて
　　　　　ヽ、　||　ヾ､>ー＼　　　　` ´　　　　／ゝ彡イ||　`ヽ、　　　　　　　まだらの馬の四頭立てで走らせてます）
　　　　　　 |　ヾ、　　|　　　｀ヽ、　 ´ 　　,.ィ ´　r '　　 ∥　,　 ,ゝ
　　　　ヽ=ｨ　ｨ ,― '　　　　　|　｀ｰ ' ´　ﾄ、　`ー-､〃　ヽ〈_
　　　　　　ヽ〈ヽゝ　　　　, イ´l　　　　　／　ヽ、　　ﾉｲ〉　ﾉ`ｰ ′
　　　　　　　　ヽ　　　／　/　 l　　　／　　 /　＼　ヽ- '
　　　　　　　　　 , -‐/　　/　　 !　／　　　 /　　 /`-､
　　　　　 _, -‐'´　　/　　/　＿ |r亠ｰ- 、　/　　 /　　｀ヽ、
　　　 , イ　　　　　/ 　／'二,ゝ l,. --‐ ⌒ヽ　　 /　　　　　　`ヽ､
.　　 /　 !　　　　 /　〈ィ´ ／ｲ〈　　_. -　　 ',　 /　 ,　　　 ,　' ´´ ヽ
　　│　|　　 /　/　　ヽヽ´ ｲ |　〉'´　 , -　　', /　 /　／　　　　　 |

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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　┌─────────────────────────────┐
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│　　ゾフィーの養育係のマリアンネが、馬車の到着を知らせに来･･･　　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　└─────────────────────────────┘

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629： ◆c4bqdXp7mw：2015/04/06(月) 20:01:28 ID:TT3mYK5A: ┌──────────┐
│　　　　　　　　　　 │
│　　続いて執事が･･･　 │
│　　　　　　　　　　 │
└──────────┘

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.　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│　　Ist höchste Zeit, dass Euer Gnaden fahren.　　　　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│　（時間ですので、閣下にはご退出をお願いします）　 .│
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　乂＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿_.ノ

　　　　　　　　　　　　　 | |　　　　　　　′　　　　　　　　 l　　　　:.　　　l
　　　　　　　　　　　　　ノノ　　　　　 /　　　　　　　　　　　　　 l　　　　:.　　　l
　　　　　　　　　　　　　Ｙ{　　　　　　　 {　　　　　　　　　　　　 l　　　　:.　　　l
　　　　　　　　　　　 } }　　　　　　　ヽ　　　　　　　　　　　　　ﾉ　　　　:.　　　l
　　　　　　　　　　　　厶__　　　　　　　　}　　　　　　　　　　　　 {　　　　 {　　　＼
　　　　　　　　　　./三三＞．_　　　　/　　　　　　　　　　　　　ヽ　　　　＼　　　 }
　　　　　　　　　.∠三三三三ニﾆーｖ′　　　　　　　　　　　　　 i　　　く　　　｛
　　　　　　　　 ∠ニニ三三三三三三}　　　　　　　　　　　　　　人　_,,．x≦≧x,ﾘ
　　　　　．＜三三三三三三三三三ｉ|　　　　　　　　　　　　　　　　｀}三三三三Ｙ
　　　 /三三三三三三三三才三三ﾘ　　　　　　　　　　　　　　　　 {三三三三∧
　　　　.L三三三三三三彡''´　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 }三三三三三ヽ
　　　　｀¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨´　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 {三三三三三三ヽ
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　【モブ執事B 】

　　　　　　　　　　　　　 l: : : l: : : : : : : : : : ／／　/: : : /　　',: : : : : : : :l 　＼
　　　　　　　　　　　　　i: : : :l: : : : : : ／／／=-､/: : :/　.＿__',: : : : : : : l
　　　　　　　　　　　　　l: : __l: : : : : :lｨ'ニt匆ﾆヽ/: : / ／ ⌒ヽ i: : : : : : :l　　　　Der hochadelige Bräutigamsvater,
　　　　　　　　　　　　ｲl: f/i|:: :: : : :l　　　　　 /::／ .i　r=刄ミ､}: : : : : : : l　　　 sagt die Schicklichkeit,
　　　　　　　　　　　　 / ﾞi l }l: : : : : :l　　　／'"　　 l　　　　　l:l l:: : : : : l　　　 muss ausgefahren sein,
　　　　　　　　　　　　　　ｌ　{ ｌ: : : : : ｌ　　／'　　　　_ | 　　　 l/l:: :: : : :/　　　 bevor der silberne Rosenkavalier vorfahrt.
　　　　　　　　　　　　　　丶ヾl: : : : : l　　　　　　ｰ' ノ　　　 / /: : : l: ;l
　　　　　　　　　　　　　　　|l:ゝ': : : :ll:l　　　　　　　　　　　 /: : : :;/l/
　　　　　　　　　　　　　　　l! l: ::l: : ::ﾍl　｀¨ｰ─‐ ──‐''　　/: : : :l/ .ll　　　　　（慣例によりますと、貴族における花嫁の父親は
　　　　　　　　　　　　　　　　l: : ll: : :l　ヽ　　ー---　　　　ノ: : : :/ll　l!　　　　　銀の薔薇の騎士が到着する前に
　　　　　　　　　　　　　　　　 l:l:l ﾄ､::ﾄ､　　　　　　　　　　/　l: : :/ .l! /　　　　　　戸外に出てなければなりません）
　　　　　　　　　　　　　　　　ﾘｲ l l: l　＼　　　　　　　／j　 lfl:/　l!
　　　　　　　　　　　　　　　　 __l,--ﾍ;ｌ--､＼　　　　 / _/　　l!l:l　 l!

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630： ◆c4bqdXp7mw：2015/04/06(月) 20:01:50 ID:TT3mYK5A: ┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　厶l:::::lﾚ:::::V〃　＼::::::::::::::::::::::::l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |l:::::::::::::::〃　　 |ﾄ､:::::::::::::::::::|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |ｌ::l::::l:::l::廴　　､_||_ ＼::::::::::::::!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |ｌ::l::::l:::りrrｧ┐　|lr_ｒぇl:l::l/^lﾊ
　　　　　　　　　　　　　　　　　Wär' nicht geziemend,　　　　　　　　　　 |ｌ::l::::ｌ::| 　　 }　ﾘ　　 |:l::| ﾉj
　　　　　　　　　　　　　　　　　dass vor der Tür sie sich begegneten.　　　 jﾊj::::ｌ::|　　　　　　　 |:ｌ::し′
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ハ::::l::ﾄ､　　｀´　　　jﾉV
　　　　　　　　　　　　　　　　　（扉の前で会ったりするのは　　　　　　　　　　　ﾊ::l::ﾊ}＼　ﾆﾆ.'　 /W
　　　　　　　　　　　　　　　　　好ましくありませんので）　　　　　　　　　　　　 W ,ﾘ　 l＼　　／　 {
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿ノ|　ア´　　 _ﾉ＼＿　　＿＿
　 ,lヽヘ/ヽ　　　,´￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ア)yし'-　ﾆﾆィ三=|三ア三三三
＜　　　へ.　│　 In Gottes Namen.　│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／ﾆ７^}:ア´/// /三ﾆレ'´三三三三
/ ﾉlﾉ^^ﾉノﾘ＞､.│　　　　　　　　　 │　　　　　　　　　　　＿＿_∠三=/ /::|////／三ﾆ/三三三三三
ヾcﾘ口‐□yゝ　│　（そりゃ大変だ）　 .│　　　　　　　　　　　／三三三〈三/ /:::::|//／三三/三三三三三三
　　ゝ.._ﾆ,ノ　　　乂＿＿＿＿＿＿＿＿_.ノ

―――――￣￣＿＿＿￣￣￣￣￣＿＿＿＿＿―――￣￣￣￣￣￣￣＿＿＿＿＿＿￣￣￣￣￣＿＿＿＿
＿＿＿＿＿＿―――━━―――￣￣￣￣￣＿＿＿＿＿￣＿＿＿￣￣￣￣￣＿＿＿＿＿―━━―￣￣￣
―――━━――――￣￣￣￣￣￣￣＿＿＿＿＿＿―――――＿＿＿＿￣￣￣￣￣＿＿＿＿＿￣￣￣￣

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.:.:.:.:.||　　　　　　　　 |:::::||.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.
.:.:.:.:.||　　　　　　　　 |:::::||.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.
.:.:.:.:.||　　　　　　　　 |:::::||￣|.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:
.:.:.:.:.||　　　　　　　　 |:::::||　 |.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:
.:.:.:.:.||　　　　　　　　 |:::::|| r√入.:.:.:.:.:.:.:　　 , 、
.:.:.:.:.||　　　　　　　　 |:::::|| |｛（５）.:.:.:.:.:.:　　ヽ.ヽ
.:.:.:.:.||　　　　　　　　 |:::::||└ヽУ.:,. ----─ｰ'、｀ヽ,,..z ー------‐‐
.:.:.:.:.||　　　　　　　　 |:::::||　 |:.:.:.:.:.ゝ三三., -- ､　　 i i三三三三三
.:.:.:.:.||　　　　　　　　 |:::::||＿|:.:.:.:.:.:.:.｀ー-　. __　　　,} i三三三三三
.:.:.:.:.||　　　　　　　　 |:::::||.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.　　　　￣　　　　´　￣￣￣
.:.:.:.:.||　　　　　　　　 |:::::||.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.
.:.:.:.:.||　　　　　　　　 |:::::||.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│　　ファーニナルの退出を促した　│
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　└──────────────┘

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631： ◆c4bqdXp7mw：2015/04/06(月) 20:02:15 ID:TT3mYK5A: ┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳
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:: : : : :',　　　　　 .:.:.:.:.:.:.ﾄ､　＼　　　　 ',::::::lﾆ＼:::::|
: : : : : .',　　　　　.:.:.:.:.:.:l　＼　＼／　　',::::l　　ﾄ､|
: : : : ::::::',　　　　 .:.:.:.:.:.:l　　　`y':／ﾆヽ ',::l1 　 l |
.:.:.:.:::::::::∧ 　　　 .:.:.:.:.:.:l　／／／　い / l　　l |
:.:.:.::::::::/　ヽ.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:l ..／∠　　　い /ハノ/
.:.::::::::./　　　＼.:.:.:.:.:.:.:.:.:V彳o:::ヽ　　　j! !　　`ヽ
.:::::::::〈　　　　＼.:.:.:.:.:.:.:}ﾑ:::::::ノ´ ／／　　　 /　　　　　　 Wenn ich wiederkomm',
､::::::::::.＼_,,　-‐　　＼.:.:.:.:l　￣　／／　　　 ,.ｲ　　　　　　　so führ' ich deinen Herrn Zukünftigen bei der Hand.
　ヽ　　　　　　　　　＼:L＿／／　　　　　 /
　　＼　　　　　　　　　　└＝＝'　　　　／/　　　　　　　　（この次戻ってくるときには
　　　＼　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　　　　　　　　　お前の婿殿の手を引いてくるから）
　　　　　＼　　　　　　　　　　　　　　　　 ,′
　　　　　　＼　　　　　　　　　　　　　　 ,′
　　　　　　　　＼`ー--------r---‐‐'´
　　　　　　　　　＼　　　　　 ∠￣`ヽ
＿＿＿＿＿＿―――￣￣￣￣￣＿＿＿＿＿――━━―￣￣￣￣￣＿＿＿＿＿＿￣￣￣￣￣＿＿＿＿＿
―――――￣￣＿＿＿￣￣￣￣￣＿＿＿＿＿―――￣￣￣￣￣￣￣＿＿＿＿＿＿￣￣￣￣￣＿＿＿＿
＿＿＿＿＿＿―――━━―――￣￣￣￣￣＿＿＿＿＿￣＿＿＿￣￣￣￣￣＿＿＿＿＿―━━―￣￣￣

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｎ　_ｎ__ ◎　　 __ｎ＿　　　　　　ｎ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　l |└i七　　　　７/,ニ,　　　　 . /厶__
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ＬK⊆T′　　〈/r三ｭ　　　　└'^ｰ┘

　　　　　　　　　　　　　　　 , ｨ'´,ｨxXxXxXxXxXxヽ｀ヽ､
　　　　　　　　　　　 ,ｨ'´,ｨXxXxXxXxXxXxXxXxヽ､ヽ
　　　　　　　　　　　　／　/XxXｨ'´: ￣:￣:￣｀'ヽ､xXxXヽ　ヽ､
　　　　　　　　　　_／　./x／:／: : :／: : : : : : : : : ヽxXx!ヽ　　＼
　　　　　　　＼　／: :./: : :.／: : : : :/: /:.l: : : :ヽxXxヽ　　./
　　　　　　　　　　〉´: : :./: : /: : : : : : /::/: i:.l: : : : :iXxX.i!.　/
　　　　　　　　　　　/:./: : :/: : /: : :／:／: : : /i:.|: : : : :lxXx!.l､/
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│　　娘に言葉をかけた後、ファーニナルは部屋から出て行き･･･　 │
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632： ◆c4bqdXp7mw：2015/04/06(月) 20:02:38 ID:TT3mYK5A: ┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳
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　　　　　　　　　　　　　l.:.:l/l/:l/l:::/　一' 　　　ヽ___, !::l:l:::!:::::l::!
　　　　　　　　　　　　　l::::l:::ﾄ､VV（　　＼　l ┌_＿　 /:l/:::j!::::l::!
　　　　　　　　　　　　　　 VV:::ﾉ　　ヽ_ ￣ノ⌒1 ＼　/::/:／l::/l/
　　　　　　　　　　　　,　-‐1い､　　' ' ' ' ' 　　ゝ--j::ノ´　 l/　　　　　　Den edlen und gestrengen Herrn von Lerchenau!
　　　　　　　　　　　　〈　　.:.::ﾄ､ __　　　　 |￣｀7　' ' 'ﾚ'⌒ヽ
　　　　　　　　　　　 _ノ　.:.:::::i::!`ヽ＼.　　 |.:.:.:/　　ノ.:::::.:.:.l　　　　　　　（やんごとなき身分にして厳格なレルヒェナウ様を、ね！）
　　　　　　　　　　　 /　.:.::::::ﾉﾉ　　|＼　 l:.:/ ,. イ＞=､.:.:ﾉ
　　　　　　　　　〈(⌒¨¨´,r‐- ､ _」 __｀`二´ ／　　　 V
　　　　　　　　　　　　　/　/　ノ/rttｭ 7´ﾚ'´ ./　　　　',
　　　　　　　　　　　　　/　/　に八___ノ/　| !.:/　　　　　,!
　　　　　　　　　　　　　　', 」　　//　ﾄ､/_＿」 !:l /　　　 V　　　,r--‐┐
　　　　　　　　　　　　　　 V　 //　　 / ￣｀`7V　　　　　}_r'⌒ヽ ,/　ﾉ.ｰ､
　　　 rﾉ￣｀`ヽ__　　　　　l　 l/　　/　　　／　{　　　 ,.ｲ l　　ﾉ<､ヽヽﾉ
　　ﾉし'´￣` 「 7⌒ヽ､　.l　ﾄ､ ,.ｲ .:.:::／.:.:.:.:::|　　／　 V 　　し'　）ﾉﾉ
　　 }_ﾉ　　 ,.r:|/　　　｀`ﾄ､:.',　/.:.:／.:.:::::::::::::|　/　　　　＼ﾉ.:ﾉ`"´
　　 (_＿_ノ　 L_ .　　　　 {ハヽ|.::/.:.:.:::::::::::::::::| ﾉ　　　　　ﾌ´
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│ 　浮き立つマリアンネが相槌を打つのを聞きながら･･･　 │
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633： ◆c4bqdXp7mw：2015/04/06(月) 20:03:00 ID:TT3mYK5A: ┌───────────────────────┐
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│ 　残されたゾフィーは、一人静かに祈りを捧げる･･･　 │
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　　　　　　　　　　　　　〈ヽ//' 〉
　　　　　　　　　　　　　　　〈｀ヾ //´}
　　　　　　　　　　　　　　　 /ヽ. ∨ /　　　　　　　　　 ,´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　 i　{´∨ ﾊ　　　　　　　　 │　In dieser feierlichen Stunde der Prüfung,　....│
　　　　　　　　　　　　　　　　 l　 i.　V/´}　　　　　　　　　│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　ﾘ　.,ハ/　/'ヽ　　　　　　　 │　（この厳粛なる試練の日･･･）　　　　　　　　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾉ　/　/　∧　ヽ　　　　　　　乂＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿_.ノ
　　　　　　　　　　　　　　　　 ,'　/　/　 l 　ヽ　|
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　　　　　　　　　　　　 /　　　 ,人　　　　　ヽ.

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　　　　　　　　　　　　　　 , ｨ'´,ｨxXxXxXxXxXxヽ｀ヽ､
　　　　　　　　　　 ,ｨ'´,ｨXxXxXxXxXxXxXxXxヽ､ヽ
　　　　　　　　　　　／　/XxXｨ'´: ￣:￣:￣｀'ヽ､xXxXヽ　ヽ､
　　　　　　　　　_／　./x／:／: : :／: : : : : : : : : ヽxXx!ヽ　　＼　　　　　　da du mich, o mein Schöpfer,
.　　　　　　　　＼　／: :./: : :.／: : : : :/: /:.l: : : :ヽxXxヽ　　./　　　　　　über mein Verdienst erhöhen
　　　　　　　　　〉´: : :./: : /: : : : : : /::/: i:.l: : : : :iXxX.i!.　/　　　　　　　und in den heiligen Ehestand führen willst,
　　　　　　　　　　/:./: : :/: : /: : :／:／: : : /i:.|: : : : :lxXx!.l､/
　　　　　　　　　 i:./i!: :/: :.//:／:／: : : : //.l:|!:l: : : :lXxXl∧
　　　　　　　　　　|!　i!l/!:./:/:./:/: : : : :／/‐十ﾄ!l: :.:lXxX.l: :ﾍ　　　　　　　（おお主よ、私のようなものにも恵みを垂れ
.　　　　　　　　 |" l l |/: l:/:.//／／.／　　|　`!: :.lxXx/: : :.ﾍ　　　　　　　神聖なる結婚生活にお導きになる･･･）
　　　　　　　 ,ｨ'´/xXx |ﾄ､:l: l`=-　　　　ゝ=-' ./: /xX./: :|: : :.ﾍ
　　　　　 ,ｨ'´: : :/XxX/riｨ!`ｰ`-　　　 ,　　　 /／lXx.i: : :.l: : : : :`.､
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634： ◆c4bqdXp7mw：2015/04/06(月) 20:03:23 ID:TT3mYK5A: ┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳
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　　　　　　　　　　　　　　　│　Jetzt steigt er ein.　　　　　 .│
　　　　　　　　　　　　　　　│　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
　　　　　　　　　　　　　　　│　（今馬車に乗られましたわ）　│
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　 !::!::!.!::::::l!:::::!::.,' ,′　　　　　　　　　　　　 l! !　!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 !::!::!,'::::::|!::::,':,'::,′　　　　　　　　　　　　　　　.l! !　!
　　　　　　　　　　　　　　／´￣ヾ､ｉ.:!!:::::∥.,':,':/　　　　　　　　　　　　　　　　　　l! !　!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 !.}} ,'::::〃/:,'/　　　　　　　　　　,´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
　　　　　　 ., -―∧￣ヽ,へﾐ丿＿＿ .!ｿ　　　　　　　　　　 │　Der Xaver und der Anton springen hinten auf.　　　│
　　　　 . ／　　　　　　　　　　,　＼　￣｀ヽ　　　　　　　　　　│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
　　　　　 /　｀ヽ　ﾆ二ヘ／￣l:/ 　　ﾍﾍ､　　}　　　　　　　　 │　（クサーヴァーとアントンが後ろに飛び乗りました）　│
　　　　 |　.:.::/厂　　　　/ミ彡　　, i:::ﾄ､ノ　　　　　　　　　　乂＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿_ノ
　　　　　 | .:.:::|/ .:/　/ .:/::..| /"´ `i:/:::|:::|:::|.,　　　　　　　　　　　　　　　　　　　l! !　!
　　　　　 | .:.:::| .:::| .:::| /|:::/l/　　r‐ﾊ::::|.::|:::l,ﾊ　　　　　　　　　　　　　　 .　　　　|! ! .ｌ
　　.., ヘ _ヾ:.:::|.::/|.::::l/Tl/ 　　 r =ﾐ l/:l/l/:! !　　　　　　　　　　　　　　　　　　.|! !└======
　∠　.:.::::.V^Yl/::;ﾚ'´ ,r =ﾐヽ __f　ﾄｯ !:.,ｲ:〈＿.!二二二二二二二二二二二二二ﾆ!ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ
　　/ .::.::::::::!人|:/〈⌒ヽ_,ﾋﾘ 1⌒ゝｰ/ /1l/　　＼
　/ .:.:::::::／　/^i｀`ヽ＼ー‐ ′_ '／ /　|　|　　　＼ . ￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
./ .::::, イ^,　/　 |　　＼_｀二フ´　 / 　 |　|　　 / 　 |
l .:／　|　|/.　 │　　ｨ介.､　　 , ｲ　　 |　L_ ノ　　　＼
|/ 　　ﾉ_ノi＼　 |＼／l::只ﾄ､／ /　／　`7　　, -─　＼
　　〈　 .::|　 > ﾄ､　 |::| |:|　　 /_／　　 /L_／.::. ￣｀`
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::;'XXXXXXXﾉ　 x廴癶＾／::メ/ / /
/XXXXXXXl 　　｀ﾞ　／　,ｨx'彡ｼ′
XXXXXXX八　　　　　　　{7ﾞ!　　　　　　　　　opfr' ich dir in Demut, mein Herz in Demut auf.
XXXXXX丿　　　　　　 ,.ｨ:|::|
XXXXXX)　　　｀ｰ, イ:/::ｌ::|　　　　　　　　　（謹んで、主に心を捧げます、です）
XXXxx个、　　 . イX//::.:
XXXXXl::l::.:ｌ＞くXXX《:|::.:
XXXXXl⊥/XXXX_X_ｘ〉
XXXX》《ﾆ!} XXX∧::.::::

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