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本投下用スレ

18夕夜の靄:2011/03/04(金) 07:21:47 ID:LJOMlZi60

「なにっ!?」

驚愕したスネークの顔に迫り来る左腕。
予想外の行動にスネークは防御できずに殴り飛ばされ、
入れ替わるようにガーゴイル・パワードが踊りかかる。
咲夜の胸に突き刺さる鉤爪。
だが一瞬の後には、ガーゴイル・パワードが両断されていた。
消えていく、鉤爪の悪魔。

「はぁ、はぁ、はぁっ……!」

スネークの目前では、ライトセイバーを手に持っている咲夜が荒い息を吐いている。
胸を貫かれながらも時を止め、近くに落ちていたライトセイバーを拾い上げてガーゴイル・パワードを両断したのだ。
元々ライトセイバーはスネークがいた場所に向けて投げられたのだから、
近くに落ちていることは偶然でも不運でもない、必然に過ぎない。
むしろ幸運なのは、今だ立ち続けられる根性か。
スネークは起き上がろうとするものの、
どう考えても咲夜がライトセイバーを振り下ろすほうが早い――
その状況に敗北を認めざるをえないスネークの体が強張ると共に。
赤い血が、勢いよく吹き上がった。

「ぁ……」

咲夜の血が、彼女の背中から。
遅れて口から零れ落ちた赤い鮮血が、地面を濡らす。
スネークが顔を向き直せば……
少し離れたところでメタナイトとチルノが、体を伏せたまま咲夜へ向けて剣を向けていた。
二人とも、生きている。
ふらふらと、咲夜は数歩つんのめって……それでも、倒れない。
壁に背を預けて、ライトセイバーを構える。寄りかかった箇所はあっと言う間に赤色だ。
今までのような冷たさも威圧感も、もはやない。
明らかに、体はほぼ死んでいる。だが、目だけは、死んでいない。
思わず、スネークは問いかけていた。

「……まだ、やるのか?」
「言ったはず、よ?
 私は私の、生きて帰りたい理由が……ある」
「…………」


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