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渡来船2

111カサブタ:2012/03/17(土) 20:36:26
「きゃあぁ・・・っ!!」

バリバリバリッ、と激しく空気を割く音とともに真っ赤な雷光が藍に襲いかかる。
藍はマントを自分に巻きつけ、攻撃に用いる筈だった魔力を防御に向けるが、暴風に押し流されるように後退ってしまう。

あああぁぁ・・・・っ!!! 
きゃああぁぁぁ!!!
   うああぁ・・・・・!!!

ローズのマントから放たれる巨雷は藍のみならず、講堂のあちこちで喘いでいた一部の犠牲者達にも襲いかかった。
ヴァンパイアと化した身体でも受け止められないくらい強大な魔力の奔流に当てられた少女達は悲鳴にも似た喘ぎ声を上げて乱れ狂う。
彼女達に襲われていた少年達は一瞬で身体を命のエキスに変えられて、大量の白濁液とともに弾け飛んだ。

「ほほほほ・・・っ!! どうしたのアイ・・・?  そんなふうに立ち止まっていては私を止めることなんてできないわよ? 
ほぉら、貴女の救おうとしていた生徒達がどんどん消えていくわ・・・。」

「くぅ・・・っ!!」

ローズの雷撃を必死に防いではいるものの、このままでは自分も彼女の魔力に飲まれてしまいそうだ。

「眷属たちを私の支配から解き放とうとしていたようだけど、所詮は無駄だったようね。
貴女は正義の味方になんかなれないわ。 貴女にできることといえばキルシュにやったように人間の命を奪うことだけよ。私と同じようにね!!

この学園の生徒達も救えないし、貴女に言い寄っていたあの愚かなボウヤも救うことはできない。
いくら強大な魔力を持っていても、所詮貴女は私の魂を入れる為のただの器よ。
私と一つにならなければ、中途半端な力しか行使できないのよ。」

藍の後ろで講堂の壁とガラス窓が弾け飛び、天井を支えていた鉄筋もぐにゃりと歪み始めている。
ローズの魔力はこの建物すらも溶解しはじめたのだ。

「このままじゃ・・・っ!!」

真正面から挑むのは無謀と判断し、藍は空高く飛ぶ。
それを追ってくる稲光は講堂の天井にぶち当たり、巨大な穴を開けて建物の半分近くを崩壊させてしまった。


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