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渡来船2

109カサブタ:2012/03/17(土) 20:32:07

「ようこそ、アイ! ああ・・・、なんて美しく成長したの。 私も嬉しいわ・・・。」 

バサァァ、 ぐちゃぁぁ・・・

ローズは少年を抱き込んだまま自分の身体に巻きつけていたマントを広げる。
そこには既に少年の姿は無く、彼が座っていた金属製のパイプ椅子すらも歪な形に溶けかけていた。そして、ドロドロとした彼の身体の名残りが、ローズの裸体とマントとの間で糸を引いていた。

顔を顰める藍の周囲では彼女の存在などお構いなしといわんばかりに吸血少女達による乱交パーティが繰り広げられている。

藍はその光景に、まだ幼い頃に見たかつての黒ミサの光景を重ね合わせていた。あの忌々しく恐ろしい地獄の儀式。
罪の無い人々を互いに襲わせ、まるで家畜の種付けのように交尾させる邪淫に満ちた狂宴。藍はこの場に立っているだけでも吐き気を催しそうだった。

「ほほほ・・・、貴女もなかなかやるじゃない。 まさかキルシュを取り込んで私の血を奪うなんてね。
でも、その容赦の無いやり方は素敵よ。やはり貴方にも真祖の遺伝子がしっかりと受け継がれているようね。」

「どうせ、用済みになったら彼も殺すつもりだったんでしょう・・・? 」

「ええ、私が人間の男を対等な立場にするわけがないでしょう・・・?
でも彼は本当によく働いてくれたから、特に気持ちよく逝かせてあげようと思ってたのにね・・・。」

「でも・・・、彼は本気で貴女を愛してた・・・。」

藍は拳を握り締め、ローズを睨みつける

「ブラッディ・ローズ・・・、どこまで卑劣な女なの・・・!!
こんな・・・、こんなひどいことを性懲りもなくまた始めるなんてっ!!」

「まぁ、ひどい。 実の母との10年ぶりの再会だというのに、随分な態度じゃない?」

「貴女を母なんて思ったことはない・・・。 私は貴女なんて大嫌いよ。」

「ほほほ・・・、確かに娘という言い方は正しくは無いわね。 正確には私とまったく同じ存在。
かつての黒ミサで私が生贄の身体を母胎にして生み出した分身であり同位体・・・。 今の私の身体よりも優れた魂の器だものね。」

「・・・・・・・・・。」

「懐かしいわねぇ・・・。あの忌々しいハンター親子の邪魔さえ入らなければ、貴方はとっくに私のものになっていたのに。 
でも、ごらんなさい。そのおかげであのときより更に良い条件で儀式の続きを行えるわ。
私は貴方の体を手に入れ、より強い存在となる。 

そして、貴方と一つになった後で、この大量の人間達を生贄に捧げてもう一度ここで黒ミサを行うの。
今の私や貴女よりも更に強い器が生まれるのよ。 そうしたら、どんな素晴らしい力を手に入れられるか想像できる・・・?」

もしも、ローズが藍の体を手に入れれば彼女はその時点で、教会にもハンターにも手がつけられない強力な怪物になってしまうことだろう。 だが、彼女はそれでも満足しないというのだ。


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