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渡来船2
106
:
カサブタ
:2012/03/17(土) 12:42:03
「あぁぁ・・・!! 喉が・・・喉が乾く・・・。」
体中に噛傷を穿たれた裸の少女が一人、マリアがいる壇上に近づいてきた。
彼女はつい先程まで、吸血鬼と化した他の少女達に群がられ、恐怖の悲鳴を上げていた。
それが今では真っ赤な目を妖しく輝かせ、疼きを抑えきれない身体を自らのマントで包み込んでいた。
「新たな眷属の誕生ね・・・。さぁ、貴女も存分に貪りなさい。」
マリアは講堂の隅で固まって震えている男子達に近寄っていった。
「や・・・やめろ・・・!! くるな・・・!!」
「お・・・おねがいだから、命だけは助けて・・・!!」
隅の方に追い詰められた彼らは、新たに吸血鬼が誕生する度に一人、また一人と彼女達の“生贄”として捧げられていった。
「そこのボウヤ。貴方、下級生かしら?
もう怖がらなくていいわ。 先輩のお姉さんにたっぷりと可愛がってもらいなさい。」
マリアはその中にいた気弱そうな少年に近づくと、嫌がる彼の腕を取り引き摺りだした。
「うあぁ・・・、 や・・・やだ〜〜っ!!」
「あらあら、女の子みたいな悲鳴を上げちゃって。 ほ〜ら、私が安心させてあげるわ。」
マリアは少年の顎を掴み、無理やり上を向かせると、抵抗する彼を濃厚なキスで黙らせた。
「チュゥ、 んじゅる・・・」
「・・・・・・うっ!!」
少年の口の中に舌を突っ込み、舐め回すマリア。彼の身体は甘い悦楽にたちまち痺れて力なく膝を落としてしまった。
「ちゅぷ・・・、 ふふ・・・、君みたいに内気な男の子は扱い易くて助かるわ。」
マリアは口を離すと、彼の身体を投げ出した。それを待ちわびていたように少女は彼に襲いかかった。
「あはぁ♪ かわいいボウヤぁ・・・。」
バサァァァッ!!
彼女はマントを広げて、マリアに弱らされた彼を包み込んでしまうと、その首に口を押し当て、チュルチュルと血を吸い始めた。
既に食事を終えた他の少女達も横から彼に群がり、服を剥ぎ取って露出した身体をしゃぶり始める。
「ひぃぃぃ・・・ ん・・・・っ ぁぁ・・・ああああっ!!!」
彼女達のマントに包まれて血を吸われると、少年の心は瞬く間に壊れた。
焦点を失い、口から涎を垂らし・・・、他の男子達と同じように血と精液を与えるだけの餌と化してしまったのだ。
今まで同じ恐怖を味わっていた仲間たちが次々に闇に落ちる様を見て、残された少年達の精神も限界に達しようとしていた。
「ふふふ・・・、この調子ではとても生贄の数が足りませんわね、お姉様・・・。
この子達に食事をさせたら、この学園を拠点にして狩場を広げ、東京全体を私たちの支配下に置いてしまいましょう。」
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